2022年11月08日
うららに待つ（松）は桜に非ず・・・ 地松〜赤松と黒松 �� 追記番外編 薪を納品！〜
今日は久しぶりに地松の配送の日でした。
配送、といっても商品ではなく薪としての地松です。
いや、ある意味商品なのです。
なぜなら、弊社でわざわざ製作しているものだから。
以前に、地松シリーズを書いていたころでしょうか。
一時、薪ストーブ用の薪を求めて、多くの方が来店された時期がありました。
もちろん、その時は地松ではなかったわけですが、とにかく薪が欲しいと。
まぁ、材木屋さんに行くと「捨てるような端材」が簡単に入手できると思われたのでしょう。
タダで・・・
薪は全て製作しているので、販売していますと伝えると、購入するという方はおられませんでした。
（一部、地域の方の利用やボーイスカウト、学校授業や行事等には提供しています。）
都会（里山ではない）ではそんなもの。
冬の必需品、ではなくタダでつかえるのならば・・・・程度のものの場合が多い。にもかかわらず、薪ストーブの場合は広葉樹の、しかもナラ材の薪が欲しいと指定がある。
担当も、自宅で薪ストーブを使用しているからわかりますが、確かにナラの薪はいい。
でも、それは特殊用途として造らないといけないから、費用が掛かるということをなかなか理解できないケースが多い。
それは地松も同じこと。
今回の納品場所は、陶芸窯。
地松シリーズの第5回でもお伝えした通り、薪ストーブとはまた異なる理由で陶芸用の薪は地松です。
これしかない、というほどの特殊用途中の特殊用途。
しかしながら、現在それを供給してくれるところが非常に少ないそうです。
本来は、地松が木材として利用されていれば自然として副産物的に生じるものを、薪として利用できますが、現在はそんなケースはほぼありません。
建築での地松利用は極端に少なく、市場にすら出てこない、原木もわざわざ伐らないし伐っても山に捨てておくような現状。
手間がかかって売れないものは、価値が無いからです。
曲りがあり、乾燥が難しく、乾いてもまだ曲がりが出る。
集成材に慣れている現代の大工さんはもちろん、昔の地松を知っている古い大工さんも、今さら地松を積極的に使おうという人は、一部を除いて稀です。
だからこそ、弊社では戸田先生の伐採授業にて地松の伐採と活用の授業を行っているのです。
そして、入手しづらくなってしまった地松の薪を、わざわざ弊社で少しづつ造り置いて陶芸用として供出しています。
使いたいけれども入手できない、山にはあるけれども出てこない。
木材業界ではよくあるパターンです。
いや、伐っていても出してこられない現状を何とかしないといけないのですが、一足飛びには難しいので、少しづつ地道に木材としての出口を作りながら、並行して副産物を薪として利用する。
そういう流れを作りたいと思い続けてためている、地松薪。
これしかない、という特殊用途を持っている樹種なのに流通しないのは、やはり安すぎる価格にもあります。
先の薪ストーブ用でのご来店でも、ホームセンターでは高かったから、という理由での来店もあり。
地松でも同じことで、貴重な用途向けをわざわざ作るのは非常にコストがかかります。
だから、出口が重要。
薪よりも先に、当然の事として梁材利用などの適材適所があります。
もちろん、床にも非常におすすめです。
聞こえよく宣伝される「杉や桧を伐って植えよう」、じゃない本来の山の遷移や自然の循環を活性化させるために、伐って使って遷移させる。
そして、伐った後を見守るために、同じ森や山に関わり続けられる人を増やし、関心を持ってもらうこと。
素晴らしい力を秘めている地松を、もっと好きになって下さい。
そうすれば、山も変わるし無駄も少なくなる。
たかが薪、されど薪。
薪から見える、木材利用。
とても大きなテーマが隠れているのです。
一度、弊社主催の伐採会にも参加してもらえれば、そのあたりの事情もよくわかります。
コロナ禍が落ち着きをみせればまた、地松の有効利用活性化も早く進めたい気持ちがいっぱいです。
今日は、その重要な出口の一つである薪を搬入し、人の作った造形を炎となった松がどのように手を加えるのかが楽しみになりました。
焼き上がり（窯だし）はおよそ10日後。
その時にまた、松が作り出す炎のマジックをご紹介できればと思います。
燃えろ！地松！！
と、一通りの仕事を終えて帰社する頃には、とっても魅力的な月が！
そうだ、今日は442年ぶり？の月食と天王星食？！があるのだった。
澄んだ空に浮かぶ月が、どんどんと欠けていきながらも、その円形をうっすらと残している。
とても印象的でした。
こんな時はやっぱり、カメラを上達しておきたいのですが、先ずは巨樹写真の上達ですね・・・
木のビブリオが、それぞれの木が持つストーリーとともに、こだわりの木材をお届けするブログと、稀少木材・無垢フローリングのホームページです。
・樹種別無垢フローリングのブログ記事一覧
http://muku-mokuzai.livedoor.biz/archives/1611916.html
・戸田材木店・セルバのホームページ
http://selva-mukumokuzai.jp
・戸田材木店・セルバのフェイスブックページ：無垢の木材を愛し語る「木のビブリオ」がいる材木屋、合資会社戸田材木店 から！
・同じく、、、 インスタグラムページ： toda.zaimokuten も随時更新中！
配送、といっても商品ではなく薪としての地松です。
いや、ある意味商品なのです。
なぜなら、弊社でわざわざ製作しているものだから。
以前に、地松シリーズを書いていたころでしょうか。
一時、薪ストーブ用の薪を求めて、多くの方が来店された時期がありました。
もちろん、その時は地松ではなかったわけですが、とにかく薪が欲しいと。
まぁ、材木屋さんに行くと「捨てるような端材」が簡単に入手できると思われたのでしょう。
タダで・・・
薪は全て製作しているので、販売していますと伝えると、購入するという方はおられませんでした。
（一部、地域の方の利用やボーイスカウト、学校授業や行事等には提供しています。）
都会（里山ではない）ではそんなもの。
冬の必需品、ではなくタダでつかえるのならば・・・・程度のものの場合が多い。にもかかわらず、薪ストーブの場合は広葉樹の、しかもナラ材の薪が欲しいと指定がある。
担当も、自宅で薪ストーブを使用しているからわかりますが、確かにナラの薪はいい。
でも、それは特殊用途として造らないといけないから、費用が掛かるということをなかなか理解できないケースが多い。
それは地松も同じこと。
今回の納品場所は、陶芸窯。
地松シリーズの第5回でもお伝えした通り、薪ストーブとはまた異なる理由で陶芸用の薪は地松です。
これしかない、というほどの特殊用途中の特殊用途。
しかしながら、現在それを供給してくれるところが非常に少ないそうです。
本来は、地松が木材として利用されていれば自然として副産物的に生じるものを、薪として利用できますが、現在はそんなケースはほぼありません。
建築での地松利用は極端に少なく、市場にすら出てこない、原木もわざわざ伐らないし伐っても山に捨てておくような現状。
手間がかかって売れないものは、価値が無いからです。
曲りがあり、乾燥が難しく、乾いてもまだ曲がりが出る。
集成材に慣れている現代の大工さんはもちろん、昔の地松を知っている古い大工さんも、今さら地松を積極的に使おうという人は、一部を除いて稀です。
だからこそ、弊社では戸田先生の伐採授業にて地松の伐採と活用の授業を行っているのです。
そして、入手しづらくなってしまった地松の薪を、わざわざ弊社で少しづつ造り置いて陶芸用として供出しています。
使いたいけれども入手できない、山にはあるけれども出てこない。
木材業界ではよくあるパターンです。
いや、伐っていても出してこられない現状を何とかしないといけないのですが、一足飛びには難しいので、少しづつ地道に木材としての出口を作りながら、並行して副産物を薪として利用する。
そういう流れを作りたいと思い続けてためている、地松薪。
これしかない、という特殊用途を持っている樹種なのに流通しないのは、やはり安すぎる価格にもあります。
先の薪ストーブ用でのご来店でも、ホームセンターでは高かったから、という理由での来店もあり。
地松でも同じことで、貴重な用途向けをわざわざ作るのは非常にコストがかかります。
だから、出口が重要。
薪よりも先に、当然の事として梁材利用などの適材適所があります。
もちろん、床にも非常におすすめです。
聞こえよく宣伝される「杉や桧を伐って植えよう」、じゃない本来の山の遷移や自然の循環を活性化させるために、伐って使って遷移させる。
そして、伐った後を見守るために、同じ森や山に関わり続けられる人を増やし、関心を持ってもらうこと。
素晴らしい力を秘めている地松を、もっと好きになって下さい。
そうすれば、山も変わるし無駄も少なくなる。
たかが薪、されど薪。
薪から見える、木材利用。
とても大きなテーマが隠れているのです。
一度、弊社主催の伐採会にも参加してもらえれば、そのあたりの事情もよくわかります。
コロナ禍が落ち着きをみせればまた、地松の有効利用活性化も早く進めたい気持ちがいっぱいです。
今日は、その重要な出口の一つである薪を搬入し、人の作った造形を炎となった松がどのように手を加えるのかが楽しみになりました。
焼き上がり（窯だし）はおよそ10日後。
その時にまた、松が作り出す炎のマジックをご紹介できればと思います。
燃えろ！地松！！
と、一通りの仕事を終えて帰社する頃には、とっても魅力的な月が！
そうだ、今日は442年ぶり？の月食と天王星食？！があるのだった。
澄んだ空に浮かぶ月が、どんどんと欠けていきながらも、その円形をうっすらと残している。
とても印象的でした。
こんな時はやっぱり、カメラを上達しておきたいのですが、先ずは巨樹写真の上達ですね・・・
木のビブリオが、それぞれの木が持つストーリーとともに、こだわりの木材をお届けするブログと、稀少木材・無垢フローリングのホームページです。
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