あぁ、またひとつ巨樹が逝く・・・小黒川のミズナラ、倒木の記事
日本一のミズナラ、小黒川のミズナラが地際付近から倒木している、ということ。
あまりのショックで、ネット記事を見たという方の連絡をフェイク記事であってくれ!、と祈ったほどです。
が、その知らせは本当のようです。
担当もすぐに確認に行くことはできない長野県ですが、ネット記事の下の方をみていると本当に信じがたい写真が掲載されていました。

数年前だったかに、大きな片枝を失い幹まで裂けている姿に再訪した時は、かなり心配したもののまだまだ元気だと思っていたのですが、残念ながらその命を終えたのです。
巨樹は、倒木の前に伐採されることもあり、巨樹巡りの際は大きな切株に往時の思いを馳せることも多いのですが、このように倒れた姿を見るのは悲しいうえに、とても複雑な気持ちになります。
寿命であり、それこそ天寿なのでしょうけれども、今回の様に同一樹種において日本一の幹周りを誇る個体が失われることは、やはり残念で仕方ありません。
往時の姿は非常に美しい樹形で、初訪問においては通行止めの道路の奥、大雪になりつつある場面での対面に感動し、その記憶も色あせることはないのですけれど、もう少しその姿をとどめてほしかった。
そして複雑な想いの理由は、担当が木材業界の組合誌において連載している「材木屋の巨樹木甦」の9月の寄稿が、実はこの小黒川のミズナラだったから、なのです。
原稿は5月に書き上げ、6月には出稿していました。
役場にも登録住所を問合せたうえ、組合員の皆さんに日本一のミズナラを紹介しようと思っていたところ、7月16日に倒木した様なのです。
出稿した記事の最後には、「今日も、日本一の看板を背負ってくれていることを、遠く大阪の地から願っているのです。」としています。
担当としては、元気でいてくれることを願ったはずのなのですが、今となっては何かが起こること(倒木、損傷)を避けたいという気持ちとともに、虫の知らせ的な胸騒ぎからでた一言だったのかもしれない、と思ってしまいます。
命あるもの、いつかは・・・
分かってはいるものの、悲しくて。
拙ブログで紹介してから十数年。
逢いに行けたことを幸せに思い、今まで頑張ってくれてありがとうと伝えたいと思います。
お疲れ様、小黒川のミズナラ。
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