誰でも逢えるカツラ 〜見尾のカツラ〜
「巨木ツアー、企画してよ!」
ということ。
まぁ、何度かしたことはあるんですが意外と、皆さんお連れした場合も反応があっさりとしているので、どういうものを期待しておられるかわからない場合があります。
中には、手軽に行けるところというくくりで聞かれたり、近くでお土産が買えるところ、という要望もあったりします(汗)。
自身の訪問目的とは異なるので、ちょっと困惑する時もあるのですがやはり、慣れていない方にとっては超巨木よりも、行きやすい場所でそこそこ見ごたえのあるものを求められるのではないかと思います。
そう考えると、ここはばっちり!
しかも見ごたえあり!
今度、ツアー企画の時には入れ込もうと思う場所の一つです。
大阪から程良く距離のある場所、岡山県。
ドライブとしても長すぎず短すぎずの距離ですが、そこへいけば臆することなくあの樹種に会えるのです。

担当が訪れる際にドキッとする樹種。
それはカツラ。
本当はカツラにドキッとするのではなく、その所在地にドキッとするわけです。
担当が今までたずねた場所の多くは、道路から数十分、それもクマさんのいる森を歩いていくというドキドキを伴うのです。
いつも一人で行動している担当ですので、万一襲われるようなことがあれば・・・・と、とにかく先に恐怖心が立つのですけれど、今回の場所はその心配は皆無。
少し広くなった場所に車を停め、いざカツラへ!
という意気込みも空振りというほどに、道路際から真横に佇む見尾のカツラ。

言わずもがな、主幹部分は失われた(と思われる)状態のカツラという樹種のお手本の様な姿。
もし、アスファルト舗装の道路が写り込んでいなければ、森の中にひっそりと生きているような印象を受けるかもしれません。
まぁ、それもカツラの生息域の予備知識があると、という事になるかもしれないのですが、ここにツアーを企画したいと思うもののその予備知識(いや予備経験?!)がなければ感激しないかも、とも思ってしまうのですがいかがでしょうか。
これをご覧になっている方も、その予備経験などない方がほとんどだと思うので、伝わっていないことかと邪推してしまいますが、今回の場所ではお決まりの「森に入る恐怖」がないことが、担当にとって一番伝えたいところなのです(汗)。

いや、冗談(本音?)はさておき、この場所がいいとおもうのはアクセスの良さだけではないんです。
ちゃんと、カツラという樹種の特徴を見ることができるのが、お手本たる所以。
先ずは水。
道路からカツラのそばを通って延びるコンクリート舗装。
そこをたどって奥に入っていくと、生育環境にぴったりと川が流れています。
一般的な、というか担当のたずねたカツラ巨樹の殆どは、廃村集落の裏山だったり、道路から40分ほどのハイクを伴うクマの森だったりしながら、沢沿いや川沿いであるためにカツラ=クマと川、のイメージ。
しかし、ここでは前者の心配はほぼ無用。
なんなら万一の場合は車に走っていける(無理だろうけど・・・)?!という安心感もあり、快適なカツラ観察会にできます(笑)。

そしてお手本のもう一つの理由は、その姿。
こんなにもアクセスがよく、なんなら車窓からでも観察できるような有難い環境なのに、林立する幹は堂々としたカツラ巨樹のそれ。
カツラ巨樹の殆どは、本樹のように株立ちの様相となるヒコバエが多く、一本の主幹が太くなるというものではありません。
それぞれが曲がりくねりながら、担当のイメージでは「つぼみが開く直前の様」な形状で生長しているのがカツラです。
そのお手本形状が、この場に来れば誰でも簡単に目にすることができる。
ものすごく有難い場所です。
もちろん、担当もこんなに余裕でカツラを観察できたのはいつぶりだろう、と考え込んでしまうほどに珍しいもの。

しかも公表値の幹周りは12.2m!
正直なところ、そこまでのインパクトが無いように感じるのは目の錯覚かしれませんが、巨樹に慣れていても10m以上の幹周りのものを前にすると、やはり歓心するものですから迫力は推して知るべし。
そう、その迫力が車上から見られるなんて・・・・
という驚きなんです。
当地を紹介したいのはそこで、何度も言いますがスギやクスとは違い、少なくとも近畿圏ではこのような規模と形状のカツラを容易に見られる場所が無いから、です。
山中にお出かけの諸兄には、見かけるサイズかもしれませんが民家近くでみられるカツラの中では特筆すべき存在だと思っています。
やはり、ツアーの行程入りは確実ですね(笑)。
岡山県には、有名なイチョウもありますしムクの巨樹が多く残っています。
観光もできるため、ツアーにはもってこい!
今年は、弊社主催で岡山巨樹ツアーなるものを開催するかもしれません(笑)。

繰り返しになりますが、こうやって余裕で写真撮影できるのが信じられない嬉しさ。
もしかすると、ここまでの大きさのカツラ巨樹を、こんなにじっくりと見上げたのは初めてかも?!と思いました。
推定樹齢は700年!
樹高約30m。
れっきとした巨樹ぶりは、これらからもみてとれるでしょう。
担当もノーマークだった岡山県のカツラ。
街中巨樹の中では特異な存在ですから、一度訪れてみると驚かれるのではないかと思いますよ。

見尾のカツラ所在地
岡山県真庭市見尾459
緯度:35.1314124
経度:133.7005670
カツラの先に、少し広くなった駐車スペースがあります。
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