本物の無垢木材　～茨木市戸田材木店・セルバの木の虫ブログ～:チーク

チーク

2025年03月10日

ミャンマーチークを贅沢な間取りのおうちへ！

贅沢、その意味は様々あって、決してお金だけで享受できるものではない。
そう思っています。

でも、やっぱりお金が無いと享受できない贅沢が多いですねぇ・・・・・
今回、採用頂いたお宅がまさしくそうだと思いました。

非常にゆったりとした敷地と環境。
そして、2世帯であることを感じさせない、広いからこそ可能な動線が区切られながらも窮屈ではない空間。
そしてなにより、ミャンマーチーク。

ある意味、担当にとっての贅は職人技以外ではこれではなかろうかとおもうもの、それがミャンマーチーク。

世界の銘木であるそれは、虫害を受けにくく腐朽しづらく、海水などにも抵抗性があり、それ以上に木目と色合いが美しく、その木肌の質感のしっとり感も言わずもがな素晴らしい。

毎度言わなければいけませんが、チークこそ木材に求められる要求を高次元で全て満たす材ではないかと思っています。
もちろん、他の樹種でも特筆すべき点は多くあり、どれも優劣つけがたいのは樹種好きの苦しいところですが、担当ではなく一般的な木材活用の点から言うと、本当に秀逸な木材だと思います。

しかしながら、それと引き換えに価格は「贅沢」なものです。

近年は、特にフローリングでは植林チークによる生長の早いものが多く流通していますので、手が届かないものではありませんが、じっくりと生長した色合い深いく脂分のあるものは、とても貴重です。

ということで、今回は贅沢ではあるものの、手の届かない無垢のチークではない挽板フローリングのミャンマーチークの採用を頂きました。
先に採用頂いていた、工務店さまのショールームをご覧になって「これだ！」と決めて頂いたそうで、有難い限り。

貴重なミャンマーチークですが、表面を2mmという挽板としている為手の届く価格設定になっているもの。
それでも、挽板の大きな特徴は幅広材且つ、1820mmを一枚物で供給できるという点です。
UNIタイプ（長さたて継ぎ）を嫌う設計者さんが多くなったこともあり、最近の設計事務所さん案件の多くはこの挽板フローリングシリーズ（S1、S2、S3）になる場面が増えました。

なんと言っても、1820mm野一枚物の迫力と質感は特筆ですね。

無垢の一枚物フローリングを多く扱ってはいるものの、やはりチークは幅広一枚物で提供することが非常に困難（もちろん、作ろうと思えば作られるものの、これ以上の超々贅沢になる・・・以前の施工記事の様に）。

それが、容易に実現する挽板フローリング。
ポテンシャルは非常に大きなものです。

貼り上げてしまうと無垢材にしか見えない質感もそうですが、つぎはぎの様にならないすっきりとした納まりは、やはりデザインや調和を意識する設計者には、大きく響くんだろうと思いました。

それと共に、チークのUNIタイプの無垢フローリングの多くは着色とウレタンコーティング塗装のものが殆どですので、このようなしっとりとした質感にならないことも、理由の一つかと思います。

弊社では、ミャンマーチークではないネシアンチークにて幅広のUNIタイプを定番化していますが、そちらは国有林で保護された脂分のある芯材ばかりを使い、1820mmで殆どが3枚つなぎというグレーディング設定をしていることと、なにより嘘いつわりのない無塗装で出荷する商品ですので、前者の塗装品とは全く異なるものとしておすすめしていますが、やはり一枚物の雰囲気は一枚物の特権。

それを味わうには挽板フローリングが選択肢。

特に、ここのお宅の様に廊下も広く、リビングも広い場合にはその迫力に負けない木材の質が求められます。
それにおいて、やはりチークの存在感というのは非常に大きく作用すると思います。

今回のお宅は間取りも贅沢で、広々としていましたので、一枚物のゆったりと伸びる木目がよく似合いました。
チーク自体は、そうそう採用される樹種ではありませんが、やはり採用されたお宅の質感は特筆です。

無垢のチークで床も枠も！造作家具も！！というようなおうちを見てみたいものですが、今回の挽板フローリングのような贅沢な質感のおうちもどんどん増えていくといいな、と感じた施工現場訪問記でした！

貴重なミャンマーチークの一枚物の質感に似合うおうち、引き続きお待ちしています！

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＊消費税10％への改定前、2019年9月以前の記事の価格は旧税込み価格となっています。お手数ですが、ご連絡の上正式なお見積の依頼をいただけますようにお願い致します。（ホームページ価格も改定が間に合っていない物もありますのであしからずご留意ください。）

木のビブリオが、それぞれの木が持つストーリーとともに、こだわりの木材をお届けするブログと、稀少木材・無垢フローリングのホームページです。

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タグ：: 無垢フローリング; 無垢フローリング選び; 挽板フローリング; ミャンマーチーク; チーク; 施工写真; 幅広; オイル塗装

muku_mokuzai at 13:30│コメント(0)

2023年12月24日

チーク後遺症は、またチークに続く・・・～ネシアンチーク幅広無垢UNIフローリングプルミエグレードの子供部屋～

弊社が納品した木材のうち、フローリングや天板などの無垢材は、できる限り写真を撮影させてもらうようにしています。
それは、次のお客様へのできる限りのイメージや情報共有のため、という名目と担当自身が納めた木々の状態を確認したいからでもあります。

そうやって施工後のお宅にお邪魔したりしているとたまに、センスの塊、みたいな施主様に出逢います。

今回、ネシアンチークのUNI幅広プルミエグレードを使っていただいた施主様も、そんな感じでした。

担当が言うのもおかしいのですけれど、ネシアンチーク幅広無垢フローリングの素材は非常に良いものです。
特に、このUNIプルミエグレードは以前にお伝えした通りの特別品です。
とはいえ、チークにそこまでの想いがなく、色味や雰囲気鑿で選ばれるパターンもありそんな時は、価格がネックになるケースがほとんどです。

ネシアンチークは決して高価すぎるわけではないのですが、一般流通の普及品フローリングとは比較になりません。
なので、採用いただくケースはチークのことをご存じのケースが多く、施工される室内もとても雰囲気の良い現場ばかりです。

今回は、お住まいのリフォームだったので施主様にお話を伺うことができたのですが、やはりチークをご存じでした。
そしてなんと、以前もリビングにチークを使われているから、今回もやはりチーク、ということだったのです。
納得。

この感触いいですよねぇ！・・・と裸足ですりすりされるところは、フローリング納品としてはとてもうれしいことです。
そして、チークのことをご存じなお施主様の御眼鏡にかなったことも、さすがはプルミエグレード！なのです。
期待を裏切らない質感と色味、そして樹脂分たっぷりの芯材のみの選別品だからこそ！

150mm幅というチークの魅力を十分に感じられるサイズ感。
そして、無塗装でお届けできる樹脂満点の素材。
UNI（長さ方向継ぎ目あり）であるものの、1枚のピースが長いため貼りあがりの違和感の少なさ。

それらが魅力のネシアンチーク。

今回は、きれいにオイル塗装していただいていますが、無塗装で触ってもらうと樹脂のこってり感をしっかりと感じることができることは、知っておいていただきたいところ。
なぜなら、着色塗装品の多くはチークにとって重要な樹脂分が少ないものが多いから。

特徴である樹脂分なしのチークとは…本末転倒ですが、そこが大きな違いです。

そして、あまり語られることはないですが、樹脂が多いということは少なからず香りがある場合がほとんど。
香気、とは言いませんがチークにも香りを感じます。
ちょっと蝋を思わせるねっとり香。

そんな質感は伝わるでしょうか、写真から。

このこってり感、大阪人だから印象に残るのか？！いや、そんなことはないんです。
チーク好きにはあるあるなはず（笑）。

今回の施主様は、聞いてみると3Dデザイナーさん。
つまりは立面的立体的に物事を試行できる方。

そうだわなぁ・・・と納得しました。
お部屋の質感や仕上がりが、妙にしっくりくるのです。

チークの質感は、ある意味独特。
それにお子様のお部屋だというではないですか（贅沢～！）、英才教育（笑）。

チークの雰囲気に溶け込んでいる壁紙や、見落としがちな照明器具、そしてご自身で手配されたという建具まで、違和感なく納まっていました。

一般的に、素材そのものを見ても全体のことをイメージしづらいのが普通。
それも立体的に頭の中で考えることは、なかなかできません。

担当も、今までの現場でのイメージをもとにお話しすることができますが、その場数なしにイメージを構築できるところは、さすがに3D脳としか言いようがありません。

そんな場面の期待に応えることができ、非常にうれしい採用でした。

そしてもう一つ、センスを感じるのはここでした。

幅木（はばき）！

わかりにくいほど溶け込んでいますが、垂直な壁に施工されている薄い木材。
壁と床の接する部分の仕舞をするための部材ですが、これはチークではありません。

驚くなかれ、この素材は南洋材のアユース。
以前にもリリーフエースとして紹介した（もう10年以上前・・・）ことがありますが、今回も脇役的でありながらもいい感じを醸し出しています。

一瞬、「あれ？マホガニー納品したっけ？！」と思ってしまったくらい、ネシアンチークとの相性が良かったんです。
もとは若干黄色みがかった粗目のラワン、というイメージのアユース。

それが、着色塗装されることで逆目部分の光り方も印象的になり、また粗目の道管も半環孔材的な雰囲気をもつチークに、ほどよく溶け込んでいますよ。

今回、同時期に3件のご注文のあったアユース。
いい仕事してくれました。

どんどん貴重な存在になる南洋材。
在庫を大切に、喜んでいただける方にお届けしていくことで、弊社に来てくれた材を無駄にすることなく活かしていきたいです。

チーク経験済の施主様は、やはりチークを選ばれました。
他の樹種も魅力はたくさんあるけれど、今回はチークの魅力を十分に感じていただけた施工になりました。

今回、丁寧な施工と塗装をしていただいたのは、高槻市の三善設計工務さん。
誠実なお人柄の社長さんをそのまま表している施工、と感じた現場でした。

綺麗に仕上げてもらってありがとうございます。

撮影当日に施工されていたデッキ材も、今頃完成してお部屋から続く雰囲気を満喫されていることでしょうね。
ネシアンチークを選んでいただきありがとうございます！
チークの経年変化、楽しんでくださいね！

・ネシアンチーク幅広無垢一枚物フローリングはこちらから
・ネシアンチーク幅広無垢UNI 150mm幅プルミエグレードの詳細はこちらから
・ネシアンチーク幅広無垢UNIフローリングプルミエグレードオイル塗装、和風家屋施工現場①はこちらから
・ネシアンチーク幅広無垢UNIフローリングプルミエグレードオイル塗装、和風家屋施工現場②はこちらから
・ネシアンチーク幅広無垢UNIフローリングプルミエグレードオイル塗装、歴史のある建物への採用写真はこちらから
・カスクオーク150mm一枚物とネシアンチーク150mmプルミエグレードと、板屋楓の一枚物の無垢材のおうち！！はこちらから

・ネシアンチーク幅広無垢UNIフローリングプルミエグレードオイル塗装、「チ祭り2022」の締めくくり！はこちらから
・ネシアンチーク幅広無垢UNIフローリングプルミエグレードオイル塗装、雰囲気作りと素材選びの改修工事はこちらから

＊ネシアンチーク無垢フローリングを検討するにあたってのご注意！
1,
ネシアンチーク無垢フローリングは、チーク脂を多く含んでいる性質上オイル塗装を施した場合に、部位により染みこみに差が出る場合があります。
また、樹脂がフローリング表面に染み出すことがありますが、チークの優れた特性をもたらす貴重な樹脂です。
2,
木目の交錯により若干毛羽たったように感じたり、オイルが染みこんでいない（白濁様や艶ムラ等）ように見えたりすることがあります。（下部、表情の差を参照ください。）
3,
樹脂分の影響で、他の樹種に比べて表面を均一に仕上げることが難しい面があります。オイルなどで塗装後に光の角度により表面仕上がりの差を感じることがありますが、ネシアンチーク加工上の都合とご了承くださいませ。（表情の差に掲載される逆目等を参照ください。）
4,
樹脂成分により、他の広葉樹材よりもオイルの染みこみにくい部分があります。塗装の際には、乾燥不良や塗りすぎに特に注意して下さい。
5,
チークの樹脂を含んだサンディング粉が、木目に残っている場合があります。塗装の浸透性をよくするため、塗装前にはフローリング表面にウエスがけをしていただくことをおすすめします。

上記に関しては、後日の記事も参照の上ご検討下さい。

＊アユース材を採用するにあたってのご注意！

アユース材は、黄白色のくせのない良材ですがキクイムシの食害を受ける場合があります。アユースに限ったことではありませんが、南洋材広葉樹の特徴の一つとしてご理解の上採用くださいませ。

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2022年12月25日

コレで年納め！！　～挽板フローリング S3シリーズミャンマーチークを、木の建築のショールームに～

拙記事がきっかけかどうかは分かりませんが、今年は以前に比して特定の樹種の問い合わせの多い一年でした。
その樹種はチーク。

製作ものから特殊用途、そして「どうしても良質材を探している！」という方まで。
ネシアンチークのプルミエグレードをご紹介していることと、ミャンマーチークの記事を幾度か取り上げたことによるものだと思いますが、低質材と言われる「安価に入手できる等級」ばかりが使われる建築の中で、今でもきちんと優良材を使いたいという方が多くいらっしゃることを実感した一年でもありました。

さて、そんななか今年最後の施工写真のご紹介です。
その最後の写真も、素材はチーク！！

しっとりしつつも深い艶あり。
しかも幅広150mmの一枚物！！！

黄金色の部分もあれば焦げ茶色と評したくなる部分もある。
これぞミャンマーチーク！という質感たっぷりなフローリング。
実は、近年非常に採用の多い挽板フローリングです。

今年はミャンマーチークの無垢300mm幅という、前代未聞なフローリングを製作したことから、担当は驚かないのが普通じゃないのですが、通常であれば驚くべき150mm幅の一枚物。
それはやはり表面材が3mmという挽板フローリングだからこそ。

チークの質感って、なんといっても透明感がある深さ。
塗装や着色では決してでることのない、樹脂が作り出すと思われる深い艶。
それは、無垢フローリングでも樹脂分の多い産地のものでなければ出ないもの。

チークの無垢フローリングといっても、たしかに樹種としてはチークかも知れないけれど、樹脂を殆ど含まないような白太材であったり、芯材でも樹脂の沈着が少ないもの、また若齢木などでは決して本来の質感を得られません。

だからこそ、弊社では産地や生産者にこだわっているのです。

スギやヒノキでも、産地によって非常に大きく性質が変わることを知っているから。
皆さんご存知の屋久杉が非常に価値があるのは、もちろん数千年という樹齢もあり木目の良さも当然ですが、特異にため込まれた樹脂分が貴重であることを忘れてはいけません。

数千年の樹齢でため込まれた樹脂分がある屋久杉と、一般的な杉とは大きく異なることを想像すればいいかもしれません。
どちらがいいか、ではなくて違いがあるということ。

そして、その違いが珍重されてきた理由であり、チークがチークである所以。

今回は、床暖房が採用されていることもあり、無垢材の質感は表現したいが・・・というご希望から、ある意味無垢材以上の質感になるのでは、と思うほどの挽板フローリングになった経緯。

もう、これほどの質感になると、よほど無垢材そのものにこだわらない限りは質感が良すぎて、挽板フローリングである方が優位に感じるほど。
無垢一枚物フローリングでこの質感を出すには、非常に大きな決断が必要。

そう思うと、このミャンマーチークこそ挽板フローリングの存在価値を発揮できる用途なのかもしれません。

調度品も品があって、室内も非常に落ち着いた雰囲気。

同じく深い色合いのあるブラックウォールナットは、どちらかというと重厚な存在感バリバリなタイプで、オーセンティックな雰囲気を醸し出します。
それとは少し異なるミャンマーチークは、深い色合いの中にも温かみもあり、アンティークやヴィンテージものとの相性もよく、皮革製品や輝きのある金属製品のインテリアにも、雰囲気を壊すことなく調和するイメージです。

木材に対する想いはもちろん人それぞれ。
しかし、チーク程オールラウンドで優れている樹種は殆どありません。
それも、オールマイティーという言葉ではかたれないほど、どの分野でも突出している性質は、世界で最も優れた木材ではないかと思えるほど。

だからこそ、その価値や樹種が持つ力を御存じのかたは、どうしてもチーク！という結論になる。

弊社へ今年お尋ねを頂いたみなさんも、同じような思いからでした。

挽板フローリングは、またそういったご要望とは少し異なるものの、やはりチークの持つ特有の雰囲気と存在感を味わえるうえに、無垢一枚物ではなかなか手にすることのできない表情を見る事ができます。

こんな部屋で、ペレットストーブの火を眺めながら、都会のど真ん中でゆっくりとグラスを傾ける。
そんな夜が、一日ではなく毎日ある。

何という贅沢。

担当の自宅では実現できませんでしたが（といっても、腐朽対策に洗面脱衣はミャンマーチークにしているけど）、もし、少し濃い目の色合いの床の質感がすきなんだよなぁ・・・、という方がいらっしゃれば是非、検討頂きたいチーク。

無垢フローリング以外の選択肢として十分な、挽板一枚物のミャンマーチークのご紹介でした。

さぁ、これで本年の施工記事並びに、「チ祭り」は締めくくりです。
来年はどんな施工記事を紹介する事ができるのか。

もちろん、そう言っている今もいろんなところで施工をしてもらっていますから、順次皆さんに紹介していきますので、どうぞ来年も弊社の施工記事と無垢フローリング、無垢一枚物木材の記事を楽しみにしていてくださいね！！

！！挽板フローリングの特徴とご注意事項！！

1.
挽板フローリングシリーズは、合板や積層板の表面に数mmの無垢材を貼り合わせた商品ですので、稀に接着材の成分が表面の挽板に変色となって表れる事があります。（特にオークは黄色変色部分が出ることがあります。）
2.
床暖房向けに使用可能ですが、主暖房とする使用方法や床材表面温度が高温になる場合は、フローリングのすき間の発生や床鳴り、反りを生じますので、使用環境には十分配慮下さい。
3.
オークは稀に、フローリングの周囲部分に黒色の変色が現れる場合がありますが、湿度と反応するなどして起る現象ですので、ご留意ください。
4.
挽板フローリングも日焼けをします。顕著な差のあるロックメープルの日焼けとブラックウォールナットとブラックチェリーの2カ月での変化の試験結果を各記事でご確認ください。
5.
チークは、ロットによっては含まれる成分が析出し、見る角度によっては表面が若干白っぽくくすんだように見える場合がありますが、樹種の特性ですので異常ではありません。（一部、樹種特有の研磨状態の差による見え方の違いも出ることがあります。）
チークフローリングについては、ネシアンチーク幅広無垢一枚物フローリングを選ぶにあたって知っていただきたいことも併せてご覧ください。

・挽板フローリング S1シリーズはこちらから
・挽板フローリング S1 シリーズバーチセレクショングレード、編込みのおうち施工写真はこちらから
・挽板フローリング S1 シリーズカスクオークセレクショングレード、無垢そのもののおうち施工写真はこちらから
・挽板フローリング S1シリーズバーチと S2シリーズカスクオークのセレクショングレード貼り分けのおうちはこちらから
・挽板フローリング S1シリーズバーチとカスクオークのシェア店舗の施工はこちらから
・挽板フローリング S1 シリーズカスクオークとバーチのシェアスペースはこちらから
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・挽板フローリング S2シリーズブラックウォールナット、リビング施工例はこちらから
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・挽板フローリング S3シリーズはこちらから
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2022年11月05日

「チ祭り2022」の締めくくり！～ネシアンチーク幅広無垢フローリングUNIプルミエグレード～

今年もやってまいりました、「チ祭り」！！

もうご存知でしょうが、「チ」のつく優良樹種を採用して頂く物件、通称「チ祭り」。
今回も、色合いでお分かりでしょう。
チークです。

過日のチーク！オブザ・チークを使用した贅沢なミャンマーチーク300mm幅無垢一枚物フローリングは、その圧倒的な迫力と存在感でしたが、その稀少性ゆえに弊社の在庫原板が尽きてしまえば、それ以降はお届けすることはできないかもしれない。

それに対しこのネシアンチークは、チーク材ながらも植林によって育てられ、しっかりと資源管理されたチーク林から産出する、非常にサスティナブルなチーク。
産出国の認証取得材！
だから、いつでも安定して供給する事ができるのです。

チークについては、以前の記事を参照してもらいたいのですが、ネシアンチーク幅広無垢フローリングの中でも、このUNIプルミエグレードの凄いところは、無着色無塗装の芯材だけを厳選しているところ！！

若干の非着色芯材や、材による色差の幅はありますが辺材はほぼありません。
一般的なチークフローリングは、必ずと言っていいほど辺材を焦げ茶色に塗装し、芯材の色の薄い部分にも色付けがされています。

それが調色されていることがしっかりと明示され、その色合いが気に入られるのならばいいのですが、まず、その経緯を分かりやすく明示されているところは非常に少ないのが現状。

担当が思うチークは、確かに黄褐色から焦げ茶色を含む塚い色合いのイメージですが、それは天然そのものの色合いだから価値があると思っています。
だから、塗装はしてほしくないのです。
例え白太や色むらがあっても・・・

だって、お客様もネットに氾濫する「チークの素晴らしい性質」の説明を見て、その性質を手に入れたいと思われるはず。
私ならそうです。

でも、着色や木目が描かれているものではそんな性質を感じられないんです。期待に対して残念で仕方ありません。
そうならない選択肢、それがネシアンチークであり、このUNIプルミエグレードなのです。

実際の施工現場では、オイル塗装がされることが殆どで、今回もオイル塗装されていることもあり、深みのある色合いにはなっていますが、当初は無着色無塗装。

撮影当日は生憎の？！、超晴天だったことで思ったようにチークの表情を再現できないカメラの腕前に幻滅の担当ですが、艶っぽいのは分かってもらえるでしょうか。

これは、オイル塗装の艶ももちろんありますがそれ以外に、チークが本来持っている樹脂分のおかげなのです。
ネシアンチークが無塗装だからこそわかる、その樹脂感。

それは見た目ではなく、触れた時に分かるのです。
弊社ショールームでは体感して頂きますが、チーク材を擦るように触ると「ねっとりとしたような」触感があります。
それこそ、チーク脂なのです。

それが多く含まれるからこそ、腐りにくく艶があるんです。
そう、同じ植林チーク材でもこのUNIプルミエグレードが他とは全く異なる大きな点は、この樹脂分を多く含む原木を使用していること。

植林材、というと近年誤解が増えている「間伐材」と同じく、若干劣勢感を覚えませんか？
植林されててサスティナブルだけども、天然生の方が優れていると。

確かに、そんな場合もあります。
というのは、樹木は土になるもの。

担当の大好きなワインや焼酎、日本酒などと一緒で土と気候で変化するしぜんのもの。
だから、植林材といっても手入れがされた上に適切で良質な生育環境で育ったものは、それ以外とは明らかに質が異なります。

弊社がネシアンチークを、それもこのUNIプルミエグレードをおススメするのはそのためです。

150mm幅のUNIタイプには、プルミエグレードしか設定していません。
それは、良質な芯材が厳選出来る優良な土で育った原木ばかりを原料にしているからです。

塗装品と無塗装品の違いの様に、同じチークといっても全く違うと言えるほどの差があることを知っているからこそ、おすすめするものです。

それも150mmという幅広なので、木目がしっかりとしていますしその幅を活かすUNIジョイントも1820mmのうちでほぼ3ピースまで、と決まっている為にUNIフローリングにありがちなジョイントがあまり気になりません。

だからこそ、オークの歴史あるアンティーク家具などの調度品にあわせても、その風格とともによく似合うのです。

今回のお宅も、驚くほどの見事な調度品でした。
当初の色合いが想像できないほどに深く濃く変色した、世界の銘木たち。
その中にいても違和感が無いのは、チークだからこそ。

世界中で使われる木材の中でも、銘木と言われることが非常にしっくりとくるチーク。
その本質と一緒に暮らしたいならば、このUNIプルミエグレードしかありません！

その名声を比較し、ブラックウォールナットと迷われる場合があります。
しかし、それぞれの雰囲気は全く異なりますし、なによりチークはその樹脂感が所有感につながるところがありますから、ちょっとマニアックというのでしょうかね。

どちらも魅力的な材ですが、屋外用途から家具やフローリングまでの全てをこなせるオールラウンダーであるチークは、やはり木材としては超一級材なのですよ。

それとともに暮らせるのは、なんとも贅沢ですよね・・・

もちろん、水回りでも芯材のチークなら安心！ってなもんです。

さて、もうひとつ今回は見どころが！
それは玄関ホール。

チーク材のフローリングの場合、玄関の上がり框と式台はどうするか・・・

今回は、家の顔である玄関スペースのためにちょっと気合を入れてみました。

どうだ！！っ。

框と式台もチーク！（笑）。

結局そこか？、ではなくてとってもきれいだと思ってもらえませんか？！

チークの一本物の框と式台の迫力。凄いですよね！！

といいたいところなんですが、実はこれらは突板貼という加工品です。
無垢のチークでもできないこともないけども・・・あえて、木目の綺麗な単板を用いてすっきりと、でも重厚な幅広一枚物の風格を感じてもらえるようにしています。

表面は本物のチークですが、薄くスライスしたもの。
それを重ねて基材となる合板に貼っているのですが、そんなことを感じさせない仕上がり。

こだわりの品なんです。

どおでしたか？「チ祭り2022」。

今年も多くの良材を使ってもらいました。
まだ少し早いですが、来年も良質な材を沢山紹介していけるように、仕入れも販売も頑張っていきますよ！

・ネシアンチーク幅広無垢UNIフローリングプルミエグレードオイル塗装、3D施主様のリフォームの記事はこちらから
・ネシアンチーク幅広無垢UNIフローリングプルミエグレードオイル塗装、雰囲気作りと素材選びの改修工事はこちらから

＊ネシアンチーク無垢フローリングを検討するにあたってのご注意
1,
ネシアンチーク無垢フローリングは、チーク脂を多く含んでいる性質上オイル塗装を施した場合に、部位により染みこみに差が出る場合があります。
また、樹脂がフローリング表面に染み出すことがありますが、チークの優れた特性をもたらす貴重な樹脂です。
2,
木目の交錯により若干毛羽たったように感じたり、オイルが染みこんでいない（白濁様や艶ムラ等）ように見えたりすることがあります。（下部、表情の差を参照ください。）
3,
樹脂分の影響で、他の樹種に比べて表面を均一に仕上げることが難しい面があります。オイルなどで塗装後に光の角度により表面仕上がりの差を感じることがありますが、ネシアンチーク加工上の都合とご了承くださいませ。（表情の差に掲載される逆目等を参照ください。）
4,
樹脂成分により、他の広葉樹材よりもオイルの染みこみにくい部分があります。塗装の際には、乾燥不良や塗りすぎに特に注意して下さい。
5,
チークの樹脂を含んだサンディング粉が、木目に残っている場合があります。塗装の浸透性をよくするため、塗装前にはフローリング表面にウエスがけをしていただくことをおすすめします。

上記に関しては、後日の記事も参照の上ご検討下さい。

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muku_mokuzai at 13:30│コメント(0)

2022年10月09日

ミャンマーチーク超幅広！300mm無垢一枚物フローリング施工と、ウールアッシュの階段飾り壁

古い旅館なんかでたまにある、あの木目のきれいな幅の広～い床板。
あんな感じやねん。

最初のご依頼はこんな感じ。

旅行の際に目にした、ケヤキ（と思う）の幅広材の床板が黒光りしてものすごい存在感を示している、その姿をご自宅の一番大切な玄関ホールに、ということでした。
ケヤキでも不可能ではありません。
不可能ではありませんが、実現させるには時間が必要です。

幅広材は、木材の必定である寸法変化の影響を大きく受けます。
特にフローリングの様な薄板となると、その影響は顕著。
例え数年～十数年乾燥させていたとしても、原材料がフローリングの仕上がり寸法とほぼ同じ位で乾燥されていなければ、製材した時には乾燥材として考えることはできません。
だから、その安定した状態の材料が無いことで時間がかかる、のです。

このご依頼、最適な材料はこれしかないのですよ。

ミャンマーチーク超！幅広無垢一枚板。

厚み30mm、幅は300mm～350mm！。
もう、新規でこんな寸法で数量をそろえることは難しいでしょう。
上記のように、作ろうと思えば数年以上かかるものを、希望の時に提案できる。
もう、在庫のありがたさを痛感する瞬間です。
近年の材木屋さんは在庫を嫌い、保管に費用の掛かる土地を有効活用しようとします。
物凄く賢い選択ですが、そうなると数年～数十年の乾燥期間を作る事ができません。

もちろん、その時間は価格に転嫁は出来ないのだけれど、そうすることでしか提供できない木材がある。
それは、弊社のレギュラー化商品の日本のクリ土台角でも然りです。

おっと、物凄いものが出来ただけに前置きが長くなってしまいます・・・

おそらく、今まで私が携わった中で最も贅沢なフローリング。
それが今回の、ミャンマーチーク超！幅広無垢一枚物フローリングです。

実は以前、製作前の打合せにて採用決定の記事で150mmと比較している様子をお伝えしていたあれなんですよ。

そう、当時比較していたように無垢フローリングのレギュラー幅は最大で150mm。
一般的には90mmだから150mmでもすごい迫力。
しかし、今回はその倍の300mmです！
あり得ない幅（笑）。
いや、本当のことを言うとホールで使われたものは、幅275mm。
30mmほど幅を切り詰めているのです！！なんで？！！！

実は、一枚ずつを貼る場所に合わせて1mm単位で幅寸法を変えていて、微妙なホールの寸法の違いなどに合わせようという、工務店さんの意図。
300mm幅だけど、贅沢に切り落とす。
その方が、仕上がりを見た時に均一に見えるから

物凄いこだわり。
私にはできないこと（汗）。
もったいない贅沢。

でもね、廊下だけはほぼそのままの幅ですから、更に迫力があります。
だって、本間（関西間・かんさいま、一般よりも大きな柱間ピッチ）の邸宅なのに、フローリングが3枚で廊下が貼れるんですよ・・・・

もう、普通のフローリングがウソみたいに小さく見えてしまう。
この貼り上がりこそ、おそらく求められていたものでしょう。

因みに、壁の巾木は「モアビ」。
もちろん、弊社在庫品。
昔に、「南洋桜」と呼ばれ専ら敷居に使用されたもので、こちらの現場には巾木として使われていたものに合わせました。

古い既存の材に色や木目を合わせられるそこももちろん、弊社の数十年の在庫あってのこと。
有難い在庫です。

もどって、廊下以外の場所はその圧倒的な幅をカットされているわけですが、しかし、それをするからこそ仕上がりが違和感なく納まるのです。
日本家屋の美しさの一つである、寸法がきちんと計算された美しさ。

そうやって、部屋の寸法に合わせて貼り始める床の寸法を調整したり、均等になるように振り分けることは基本なのですが、それをぴったりの寸法に割り付けてしまう凄さ。
口では伝わりません。

そこにあるのは美的感覚です。
ただそこにある、ではなく全てに調和のとれた計算された美しさ。

その美しさが、素材のすばらしさを一層強くしていることは言うまでもありません。

私の広げた手が、およそ23cmほど。
こうやって比較すると大きさが分かりますよね。
巨樹での人間スケールみたいなものです。

寸法に驚いてもらいたいのは伝わったでしょうか。

では、素材に行きますよ（笑）。

これも、私の未熟なカメラ技術ではお伝えしきれないこの艶！

オイル塗装がされていることもあるのですが、それが無くてももう、うっとりするような深い艶があるんですよ。
既にオイルを塗ったのか、と思うような。

ヒノキを鉋で仕上げた時の様な、鏡面的なものとはちょっと違います。
艶があるんだけどピカピカしすぎていないというか、しっとりしているというか。

昔の社長室とか、高級な応接室の壁にはこんな柄が続いていたものですね。
懐かしの銘木合板。

今でも、キッチンや家具などの造作において、オークやチェリーなどの突板合板が使われますよね。
昔は、ローズウッド（今考えると勿体ない？！）とかビルマ（ミャンマー）チークだったんですよ。

でも、本当にそれらがとても重厚感を感じさせて、「社長！！」っていう雰囲気だしてたなぁ・・・なんて思います。
そう、今回は新築ではなくて玄関ホールの改修。

そしてとっても良い仕事のしてある日本建築。
敷居なんてもう、杢がギラギラのサクラで色もいい感じの飴色。
もちろん、縁側は松のコテコテの縁甲板。

だから、中途半端な材は合わないんですよね。

そこにきて、やはり本物のチークは違いますね。
しかも超幅広。

周囲のいい感じになった色合いの針葉樹たちにも無理なくマッチング。
もう、すすめた自分をほめてあげたいほど、美しい仕上がりになりました。

また、チークとともに和風にも対応でき、尚且つ手仕事を感じられるものとしてウールアッシュ一枚物無垢フローリングを、壁に採用頂きました。

普通の羽目板を貼る、という選択肢はなくて普通には無いもので、尚且つ値打ちのあるものでなければならない。
単に高価であるとか、奇をてらったものではなくて素材と仕事の良さを、見た瞬間に感じられるもの。そういう意図で採用いただいたのがこれです。

今どきの住宅の様に、スポットライトやダウンライトで照らす、などということは敢えてされていません。

だから、物凄く目立つことはないものの、それでも本物の木目の陰影は木の建築の中でも存在感を出しています。

実は、細かな見切りのシャクリ加工やここでも寸法の割り付けなど、細かな気使いが沢山されているのですが、完成されると分かりません。
残念ではありますが、それが美意識。

現在の建材の様に、いいところばかりを主張しない、感じさせない美学。

もう、ばっちりです。

ヒノキやスギの建築で、こだわりの仕上げを見かける機会はまだ残っています。

しかし、このような稀少材や銘木を今後も大切にしてもらえる、価値のある建築への利用機会は大きく減少しているように思います。
確かに、価格は相応に大きくなります。
でも、木材となっているものを活かさねばなりませんし、加工し納めることによって大工さんの技術と技法も後世に残る。

もちろん、建築物としても今後百年以上は残っていく。

現在、そんな材料や技法の残った建築が大切にされているはずです。
将来の人たちに、この時代にこんなに良い建築を残したのだ、と大切にしてもらうために安い無垢材を良く見せるのではなく、価値のある無垢材がそこにあることが当然のように調和する建築を残したい、と思います。

他にはまずない、ミャンマーチーク超！幅広無垢一枚物フローリング。
いろんな想いを込めて、数十年数百年の古民家として歴史と技法と木材をつないでいってくれることと思います。

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muku_mokuzai at 13:30│コメント(0)

2022年06月11日

カスクオーク150mm一枚物とネシアンチーク150mmプルミエグレードと、板屋楓の一枚物の無垢材のおうち！！

自然素材の家、無垢材で作る家。

そんな住宅会社さんのコマーシャルフレーズは、いたる所で見かけます。
テレビコマーシャルでは、「高気密高断熱」や「●●賞受賞」とか言った文句ですが、インターネットには多くのお会社が無垢材に取り組んでおられることが見て取れます。

節ありの明るい色調のフローリングや化粧梁を見せる造り、または階段をデザイン階段にしてみたり・・・
色々なイメージ写真を見かけますが、「広葉樹一枚物」や「本当の適材適所の利用」を考えて無垢材を使っているところは、実はそう多くありません。
取り組んでいるところは少なくはないはずですが、それらは大きくアピールすることが無いから目にしないのかもしれません。
だって、そのような無垢材利用が本当の自然素材であり無垢材の家だと考えているから。

例えばこんな風に・・・

カスクオーク（ナラ）の幅広150mm幅広一枚物フローリング、ネイキッドグレードです。
いつもながらになりますが、大きなポイントは150mmという幅広サイズであることがひとつ。
通常の無垢フローリングは90mm幅。
それに比べて60mmも幅広。

そのおかげで、オークの木目をきっちりはっきりと見る事ができます。

そしてもう一つのポイントは一枚物であること。

一枚物というのは、無垢フローリングの長さである1820mmのなかにつなぎ目が無いもののこと。
これは、背が高く育つヒノキやスギのような針葉樹であれば、特段珍しいことではありません。

しかし、一般的には針葉樹に比して樹高が低い広葉樹の場合は、一枚物を生み出すことは容易ではありません。
その生長スピードも違うのも大きな理由ですが、一枚物を生み出すことのできる原木は一部に限られます。

稀には、120mm幅などのUNIフローリングを見かけることがありますが、これは150mmの一枚物です。
言葉では伝えにくいほど貴重なもの。

使われているのは節やパテがあり、辺材（白太）を含むグレードですが、正真正銘の一枚物。
近頃は、このネイキッドグレードの様な表情が人気があるために、印刷の合板フロアーでも似たような質感の物が多くありますが、印刷の場合は幾枚かのフロアーの中には必ず同じ柄が存在します。

二つどころかところどころに同じ模様があるものですが、無垢一枚物は同じものなどありません！
当たり前ですが、そこが視覚的にも自然に感じるかどうかの大きなポイント！

変色や着色部分などの節以外の部分も、天然素材そのものだからこそ現れるもの。
もちろん、印刷品もその天然をスキャンして表現しているからとても再現度が高いのですが、無垢材そのものには届きません。

オイル塗装済みなので、一層オークの木目が引き立っていますが、このザ！広葉樹的な木質感は、多くの人の心をつかんでいる所以ですね。

無垢フローリングを検討するとき、オークは必ず選択肢に一度は浮かぶ樹種だと思います。
間違いない、ど真ん中！というか定番ですし、確かにどこから見ても魅力的な樹種です。

それに対して、よほどの憧れが無ければ希望として出てこないであろうと思われる樹種がこちら。

弊社の記事をご覧の方にはわかるかも知れません。

この深い焦げ茶色～黄褐色の色合いに艶のある表情。
ネシアンチーク幅広無垢UNIフローリングの150mmプルミエグレード（オイル塗装）です。

ネシアンチークについての詳しくは、過去の施工記事や紹介記事に譲りますが、無垢フローリングとしてはそれほどの要望があるわけではない樹種。
いや、私はものすごくおすすめしている樹種ですが、オークに比べるとまだまだ知名度を確保できていないのかもしれません。

今回は、チークの指定ではなかったのですが、使われる場所にふさわしい樹種を・・・というご要望でご提案したものです。

その場所とは、ずばり水まわり。

チークは非常に水質に耐えると言われます。
もちろん、ヒノキもそのように言われますが和風に偏ってしまいがちになりますし、なによりチークは海水にも耐える耐久性と適度な硬さを持っている上に、装飾目的でも多用されるほどに美しい樹種。

その様々な優れた特性を兼ね備えているチークを水まわりに、というのは適材適所の本領発揮。

もちろん、これだけ美しい樹種ですからリビングなどに使わないのはもったいない！というほどですが、木材の活用において樹種の特性を活かすのは非常に大切なところですので、大正解な使用方法といえるところです。

もちろん、近年の住宅においては水まわりといっても湿気にさらされるわけではありません。
水漏れの心配もありません。
表面もオイル塗装をされている為に、水をこぼされたとしてもチークではなくともオイルが保護してくれます。

それでも、単純に「大丈夫」だからではなくて古くから知られている木材の持つ長所を活かす利用として、敢えて採用してもらえています。

本当のところをお話すると、弊社ショールームにて無垢フローリングを検討いただくお客様でも、キッチン周りや洗面所などは特に、水気を気にされることが非常に多いものです。

キッチンならば洗い物のすすぎのこぼれ、洗面所ならば脱衣スペースとお風呂の入り口近辺での、水分の染みこみ。
オイル塗装をしたとしても、一般的に流布されている「木は腐る」のイメージが強すぎて、不安になられる方が多いのが現実です。

だから、木は腐るものの適切に利用してもらえれば素材としての耐久性によって、早期の不具合を回避できるような樹種を使うことの大切さが大きなウェイトを占めるようになってきます。

それがチークです。

今までの記事でも紹介の通りですが、このプルミエグレードはチークの赤身（芯材）部分を厳選していますので、耐久性の高いチーク脂を沢山含んでいます。
その証拠に、無塗装でお届けできますから是非触れてみて頂きたいのです。

チークや他の一部の樹種にしかない、「ぬめり」を感じる手触りを。

そうすれば、言葉よりもはるかにその意味を理解して頂けると思います。

さて、ここではそれで終わりではありません。
もう一つ、贅沢な一枚物が使われています。

特徴的な芯材と辺材のコントラストがあるのは、弊社定番中の定番である、板屋楓（イタヤカエデ）幅広無垢一枚物フローリングのネイキッドグレードです。

少し前にも、「楓のおうち」として京都の物件の施工例を紹介しましたが、今回もまた一部で使っていただきました。

板屋楓のネイキッドグレードは、楓のもつすべての表情が含まれているので、白く美しい部分もあれば、節のある部分や原木段階から変色している部分、または筋状の着色含有成分の多い部分が沢山含まれています。

好みにもよりますが、もしこれがUNIタイプであれば、かなりにぎやかな印象を受けるでしょう。
しかし、そこは一枚物！

木目がすっきりと1820mmに通っていることで、色が異なっていようと変色が有ろうと、無垢の木そのものの表情を感じる事ができるために、無垢フローリングとしての存在感は抜群です。

いやぁ、ものすごく贅沢なおうちでした。
150mm幅一枚物のオークに150mm幅赤身厳選のチーク、そして130mm幅一枚物の楓です。

なにしろ写真は掲載していませんが、化粧梁に丸太があったり化粧の箱階段がかかっていたりと、フローリング以外にもすごいところだらけなんだから、家としての存在感もフローリングに負けていませんでした・・・

自分で納品していながらも、こんな家に住めればなぁ・・・と思ってしまうようなところが沢山あります。
そんな憧れられるようなおうちに納品した無垢材たちが、愛されてずっと使い込まれていくように。
弊社はいつも通り、ご希望に添えるような提案を出来るように皆様をお待ちしています！

・カスクオーク幅広無垢一枚物フローリングはこちらから
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・カスクオーク幅広無垢V溝フローリングオイル塗装CO-32VOPの施工写真はこちらから
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＊カスクオーク無垢フローリングを採用頂くにあたって

カスクオークフローリングの原材料のホワイトオークは、ケヤキやタモと同じように環孔材広葉樹であり、キクイムシによる白太（辺材）の食害を受ける可能性があります。
全てがそうではありませんが、採用にはその可能性がある事を含みおき頂きますようによろしくお願いいたします。

・ネシアンチーク幅広無垢一枚物フローリングはこちらから

・ネシアンチーク幅広無垢UNI 150mm幅プルミエグレードはこちらから
・ネシアンチーク幅広無垢UNIフローリングプルミエグレードオイル塗装、和風家屋施工現場①はこちらから
・ネシアンチーク幅広無垢UNIフローリングプルミエグレードオイル塗装、和風家屋施工現場②はこちらから
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＊ネシアンチーク無垢フローリングを検討するにあたってのご注意
1,
ネシアンチーク無垢フローリングは、チーク脂を多く含んでいる性質上オイル塗装を施した場合に、部位により染みこみに差が出る場合があります。
また、樹脂がフローリング表面に染み出すことがありますが、チークの優れた特性をもたらす貴重な樹脂です。
2,
木目の交錯により若干毛羽たったように感じたり、オイルが染みこんでいない（白濁様や艶ムラ等）ように見えたりすることがあります。（下部、表情の差を参照ください。）
3,
樹脂分の影響で、他の樹種に比べて表面を均一に仕上げることが難しい面があります。オイルなどで塗装後に光の角度により表面仕上がりの差を感じることがありますが、ネシアンチーク加工上の都合とご了承くださいませ。（表情の差に掲載される逆目等を参照ください。）
4,
樹脂成分により、他の広葉樹材よりもオイルの染みこみにくい部分があります。塗装の際には、乾燥不良や塗りすぎに特に注意して下さい。
5,
チークの樹脂を含んだサンディング粉が、木目に残っている場合があります。塗装の浸透性をよくするため、塗装前にはフローリング表面にウエスがけをしていただくことをおすすめします。

上記に関しては、後日の記事も参照の上ご検討下さい。

・板屋楓（いたやかえで・ペインテッドメープル）幅広無垢一枚物フローリングはこちらから
・板屋楓（いたやかえで・ペインテッドメープル）無垢一枚物フローリング90幅プルミエグレード施工写真はこちらから
・板屋楓（いたやかえで・ペインテッドメープル）幅広無垢一枚物フローリング130幅プルミエグレード施工写真はこちらから
・板屋楓（いたやかえで・ペインテッドメープル）幅広無垢一枚物フローリング130幅セレクショングレード施工写真はこちらから
・板屋楓（いたやかえで・ペインテッドメープル）幅広無垢一枚物フローリング130幅セレクショングレード分譲のおうちにも！の施工写真はこちらから
・板屋楓（いたやかえで・ペインテッドメープル）幅広無垢一枚物フローリング130幅ネイキッドグレードと無垢材あるれる施工写真はこちらから
・板屋楓（いたやかえで・ペインテッドメープル）幅広無垢一枚物フローリング130幅ネイキッドグレード施工写真はこちらから
・板屋楓（いたやかえで・ペインテッドメープル）幅広無垢一枚物フローリング130幅セレクショングレード大阪研修の家、施工写真はこちらから
・板屋楓（いたやかえで・ペインテッドメープル）幅広無垢一枚物フローリング90幅セレクショングレード、フリースタイルなおうちの施工写真はこちらから
・板屋楓（いたやかえで・ペインテッドメープル）幅広無垢一枚物フローリング130幅ネイキッドグレード、情熱溢れる大工さんの無垢材溢れる手づくりの家の施工写真②はこちらから
・板屋楓（いたやかえで・ペインテッドメープル）幅広無垢一枚物フローリング130幅ネイキッドグレード、情熱溢れる大工さんの無垢材溢れる手づくりの家の施工写真③はこちらから
・板屋楓（いたやかえで・ペインテッドメープル）幅広無垢一枚物フローリング130幅と150幅セレクショングレード、一枚物の贅沢なおうちの施工写真はこちらから
・板屋楓（いたやかえで・ペインテッドメープル）幅広無垢一枚物フローリング110幅床暖房向けプルミエグレード、旧家のメインに！の施工写真はこちらから

＊板屋楓は、一部寸法とグレードで欠品が続いています。在庫も少なくなっていますので、一部入荷の予定がたっていない商品もありますのでご注意ください。

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2022年03月28日

ミャンマーチーク材、ネシアンチーク幅広無垢フローリングを選ぶにあたって知っていただきたいこと

他社に対抗！
大型の電気屋さんにあるような売り文句ですが、弊社ではそこまで意識むき出しにはしていません（汗）。

敢えて対抗するのならば、価格ではなくその価値です。
同じ樹種や同じ寸法でも、その木の持っている個性や土地の違い、関わった人たちの苦労や想いなどがそれで、単なる木材商品としてではなく無垢の木の生まれ変わりとしての素材を感じてもらえるような、ストーリーと木のお話が出来るところで対抗するでしょう。

そのため、普段は他社のページや価格や広告手法などは気にもしていません（動向を気にしないのは、営業としてはあんまりよろしくないけども・・・）が、いつも気にかけているのは樹種の特性やその樹種が木材製品となったときに出る特徴のこと。

弊社よりもはるかに魅力的に、無垢材や無垢フローリングの事を伝えておられるページは数多あり。
教科書通りの心地よい樹種紹介も、写真家さん撮影の様な美しい写真も弊社には真似できません。

しかし、弊社以外にあるのだろうか。
樹種の特徴として、欠点とされる部分や製造上おこる特性などを大きく掲載しているところは・・・

弊社はフローリング屋さんでも、専門の輸入商社でもありません。
材木屋です。
どう違うかと言えば、商品だけを扱っているのではない、ということです。
無垢フローリングも扱い、原木から無垢フローリングを作ることもあり、製材と協業していることもあり、テーブルなどの一枚板を在庫し枠材や加工用の木材も自分たちの手で触り選別し、特徴をみる材木屋であるところです。

もちろん、建築資材を扱う中で多種多様な無垢材に触れています。

でも、そうしているからこそ「欠点」と言われる部分が見えます。
欠点というのは心苦しいですが、一般的にはそう定義される部分。
だから、欠点と定義される前に判断材料として知っておいてもらいたい、本来欠点ではない部分。

商品としての素晴らしさよりも先に、そこを重点的に紹介するのが無垢材を愛する材木屋としての務め。

今回は、近年採用の多いチークについてお伝えしておかねばならないことを記載します。
こと、皆さんに身近なネシアンチーク幅広無垢フローリングについてです。
貴重な世界の名木チークのフローリングが、政府認証のサスティナブルな材料として、プルミエグレードからネイキッドグレードまでラインナップし、一枚物からUNIタイプへ続く多様な表情も、無塗装でお届けできるからこその価値をお伝えしてきました。

そんなチークですが、チークだからこそ知っておいていただきたい特徴があります。
ネシアンチークフローリングのページでも、その特徴的な表情をグレードごとにお伝えしていますが、それ以外にも知らないままでは、加工や塗装の不良と思われてしまいがちな部分がありますので、ここでその部分をまとめてお伝えをしたいと思います。

チーク材を含む「南洋材」と称されるものの中には、交錯木理と呼ばれる木目の物があります。
木部の細胞繊維が同じ方向にそろっていない為、見る方向によっては繊維が逆立って見える部分があります。

例えばこんな風です。

指さししている部分が白っぽく見えます。
しかし、反対側から見るとそのようには見えない。若しくは、違う部分が白っぽく見える時がある。
それは、オイル塗装を施しても同じです。

オイル塗装をした場合、交錯している木目の部分以外は一層色目が深くなるので、交錯した部分の木目が白く光るようにみえてきます。
広葉樹では、このような木目は多くありますが、チークの場合は節周辺や木目の偏っている部分、そして根っこに近い部分などに多く見られます。

心材（赤身）を優先しているプルミエグレードに比較的多く含まれることと、150mm幅のUNIタイププルミエグレードに多く見られるものです。

同じように、逆目（さかめ）と呼ばれるものもあります。

これも、見る方向によって光の反射具合により木目の感じ方や色合いの感じ方に差が出ます。

この部分にもオイル塗装は染みこむものの、やはり見る方向によっては白っぽく見えることがあります。
交錯と同じく、節の周囲や木目が複雑になっている部分や根っこに近い部分です。
木目としては美しく特徴的なのですが、ご存じない場合は塗料が染みこんでいない塗装不良だと思われる場合があります。

次に、チーク材の特性であるチーク脂に関するもの。
チークは、その樹脂分により耐久性が高く艶があり、高級名木の代表格とされるゆえんの一つなのですが、細胞に含まれる鉱物とともに加工を困難にする性質も持っています。

加工機械の刃はすぐに切れ止んでしまいますし、サンディングも目詰まりしてしまいます。
そのため、硬いわけでもないのですが非常に加工の労を要します。

無垢フローリング加工の際も同じで、いくら丁寧に加工をしてもサンディングには偏りが生じてしまいます。
当然、一枚加工ごとにサンディングペーパーの取り換えや刃物の取替を行えばよいことですが、それは限りなく不可能。
そのために、フローリング表面は平滑ではあるものの若干の逆目を感じる部分や、表面の仕上がり具合に差が見える部分が出てしまいます。

節の部分はもちろん、交錯木理の部分、そして何気ないように見える部分も塗装後に目立つ部分も出てくる場合があります。

特に、ワックス成分のしっかりとしているオイルの場合は、塗装直後は目立たないものの乾燥が進むにつれて、ワックス成分が引っかかって残るような状態になることがあります。

ワックスの成分が蝋状に白くみえるもの。
この場合も、見る方向によっては全く気にならないのですが、一定方向には写真のように見えます。

チークの樹脂分に触れたことのある方は分かるのですが、指で触れた後もその「ヌメッとした」感覚が残るほどに、樹脂が多い材。

加工時にも、他の広葉樹の様なさらさらとした粉は出ません。
粉ばかりを集めても、非常に重さを感じるしっとりとした、いや湿らせているのではないかと思ってしまうほどの木粉を生じるのがチークです。

だから、部分によってはこのようなことが生じます。

欠点ではなく、チークを加工するにおいて避けては通れないところ。

他の広葉樹では、光って見えるような節の周囲の縮み木目もやはり白っぽく見える。
それがチークです。

これは、ネシアンチークに限ったことではありません。
ミャンマーチークでも同じこと。

そして、サンディングではなく刃物で仕上げた場合も程度は異なれど当然同じように見えるものです。
年輪の間や柾目部分に色目の薄く見える部分が見えると思います。

高齢木かどうかや、天然林材か植林材かではない特徴。
そして、芯材中心のプルミエグレードから辺材を多く含むものもあるネイキッドグレードまで、グレード仕分けをするフローリングで見えることと、辺材のない大木から産出した素材であるチークが同じ状態であることを見てください。

その他木目の中には、年輪部分が白く見えるものもあります。
金褐色から濃茶褐色の木目が代表とされるチークですので、白っぽく見えると違和感を感じられる場合が多い木材と建築業界。

チークの特性としてご理解を頂けるように、ここも事前説明が必要な部分なのです。

これがチークを加工した場合の特徴です、と。

ネシアンチークフローリングの本編でも、その特徴を「無塗装のチーク」であることを掲げています。
そう、無塗装なのが特徴である、ということは塗装をしていないチークそのものであるということ。塗装をされていないということは、着色もされていないということ。

チークのフローリングの説明には、わざわざ着色塗装をしていますと表記しているものはありません。
それが当然だから。
色の薄いところ、そして今回紹介したような「欠点」や「不良」と捉えられてしまう部分には、補修や着色がされコーティングをして出荷されます。
本来はにじみ出ることのある、貴重な樹脂分すらコーティングされて・・・
（写真の茶色い筋は、無塗装のチークと密着保存していた紙に染みこんだチークの樹脂分。このように析出するために、オイル塗装などをしての使用をおすすめします。）

もう一度言います。

無塗装の、チークそのもののフローリングがネシアンチーク幅広無垢フローリングです。

樹種の持つ特性や味わい、変化や質感をそのまま感じ取ってもらいたい。
その木そのものと生活する事ができるのが、無垢のフローリングのもつ良いところであり、無垢材である意味の大きな理由だと思うから。

自然素材だから仕方ない。
そういう言葉ではなくて、自然のままを隠すことなく製品にしている物にこそ現れる個性だから。

いえ、無垢フローリングではなくても挽板フローリングにおいても、近年多くの採用を頂いているS1シリーズでも記載しているように、製品の特性上起こり得る性質を持っています。
完全に工場で作りだせるものではなく、自然の力を借りて育ってきた天然の産物を素材としているもののだからこその部分。

そこも含めて気に入って頂けるかどうか。

他の調度品との色合いを合わせることや、全体が均一に見えることも大切かも知れません。
それを重視される場合は、調色処理された商品を選んでください。

そこが、弊社が提案しているチークという素材の違いだから。

最後に、ネシアンチークの150mmUNIタイプで多くみられる貴重な杢もそうです。

これも、このように見える方向から撮影しています。
違う方向から見ると、キラキラと光るような美しい木目部分。

こんな特徴的で美しいところも同じような状態になります。
手で触れると脂のこってり感満点で、深く美しい色合いにうっとりします。

無塗装だからこそ感じられる質感。
もう言うまでもないと思いますが最後にもう一回。

無塗装のチークそのものの質感を、無垢材を愛するあなたへ！

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muku_mokuzai at 13:30│コメント(0)

2022年02月28日

第二回「チ祭り」・・・　ネシアンチーク、清涼たも羽目板とともに歴史ある建物で

前回までの驚異のチークの力はいかがでしたか？！
いや、オイルワックスの力か・・・

通常ではオイル塗装が汚染されてしまう虫刺され薬を、無塗装でほぼ目で見て分からないようなで状態耐えるチーク。
そりゃ、海水であれ虫害であれ腐朽であれ、最高等級の抵抗性をしめすのだから薬品に少し触れたぐらいではびくともしない？！

そんな超一級品木材のチーク材。
一昨年に、希少なチリ杉、イチイ材とともにチークオブザ・チークを納入させていただいた第一回「チ祭り」がありましたが、今年もやってきましたよ！
第二回「チ祭り」は、歴史ある建物でした。

正確に言うと、昨年夏から続けて3つの「木のおうち」に採用されていて、その関連での第二回チ祭りなんですが、その中でももっとも注目すべき施工となったのは、映画の一場面の撮影にも使われたという由緒ある建物です。

映画やドラマに詳しい方だと、その外観を見ただけで「あそこだ！！」と分かるようなところですので、全体などはお出しすることはできませんが、実は様々な方面の先生を招いての教室用にスペースを提供されているので、もし生徒さんが写真をご覧になるとすぐにお分かりになることと思いますけども・・・

周囲には100年前や70年前といった家具や調度品があるお部屋。
ガラス一つとっても現代の味気ないものではなく、漏れる光すらも揺らめくフィルターを通しているかのような印象。
それに合わせて改修された部分も違和感なく、既に以前からその場にあったような印象を受けます。

そこにぴったりとハマってくれたネシアンチーク幅広無垢UNIフローリングのプルミエグレードオイル塗装。
茶褐色から黄褐色がかったところまで、魅力的な表情満載。

オイル塗装はされているものの、無塗装で入荷の物をオイル塗装していますので、一切無着色！
今までもお伝えしてきていますが、チークは、特にネシアンチークの原産国であるインドネシア産の物は、他の国の物に比べて色目が浅かったりチーク特有の木目感が無かったりするために、着色や木目の書き込みを行って出荷される場合もあります。

製品になればわからないことですが、チークを採用される場合の殆どは、先に書いたような無垢のチークの素晴らしい特性と、そしてその色合いや木目の美しさを求めておられる場合が殆どです。

なのに、着色や木目を書くことでそれを表現しているとなると、もはや無垢材ではないというか自然素材ではなくなっているかのようです。

ネシアンチークは昔ながらのチークからすると、木目が粗いかもしれない。
色みが浅いかもしれない。
不揃いかもしれない。

でも、しっかりと管理された国有林の認証材が原料となり、しかも同じ原産国でも一般的な植林地のものよりもチークの質感を大きく感じることのできるチーク材です。
その中でも良質な芯材を厳選して、無塗装で仕上げている商品です。
偽りなく、そのままの無垢なチークなのです。

その違いは、今まででもお伝えしてきた通り、一般的な「成長の早い植林チーク」と比較するとよくわかっていただけます。

弊社では天然林材も多く扱っています。
通常のヒノキ材と天然木曽桧材。
一般的なスギ材と屋久杉。
そして、ネシアンチークとミャンマーチーク。

材質や見た目の違いなどはあるものの、それぞれの材質の中でベストなものを。
そして、天然林材にはなく植林材だからできる事や価値のあること、人の手でもたらされる違いを持った材を紹介することに重点を置いています。

植林材である吉野杉を見て、劣っていると思う人はいないはず。
間伐材と聞いて、環境的イメージは良いものの木材としてのマイナスイメージを抱く業界関係者もいますが、実際はそうではないこと。

少なくとも私が若い時代には、先輩片の間では「植林材」や「間伐材」は劣っている材質の木材の形容詞の様に使われていました。
私もそんな中、知りもせずにそのイメージを継承していました。

でも、山の事や関わる人の事、本当の材質や違いを知れば知るほど全てにそれが当てはまらないということを、身をもって知る事ができました。

施工記事において、わざわざそのようなことを伝える必要がないのかもしれません。
しかし、関わる大工さんやお客様にまでその材質の事や来歴を知ってもらうこと。
そして、弊社の記事を見て頂いている方にも、わざわざ語られる機会のないチーク材の事と植林材に対するイメージについてを、しっかりと知っていただきたい気持ちです。
それが、無垢材を大切に使ってもらうための弊社の仕事だから。

さて、実はネシアンチークだけではなくここにはもう一つ、弊社おすすめの材が使われています。

それは清涼たも。
柾目もラインナップするという、日本の広葉樹シリーズの一つである、清涼たも無垢一枚物羽目板です。

ロシアや中国産のタモが多い中、貴重な日本の広葉樹であるたもを原材料にしています。
枠材と合わせた塗装を施されていますが、その木目がしっかりと残っていて調和しながらも清涼たもの存在感を出してくれています。

洋風なイメージの強い茶褐色のチークですが、実は和風の仕上がりにも違和感はありません。
人気のあるブラックウォールナットほど柔和ではないですが、ケヤキほど大胆な和の雰囲気でもない、ソフトな環孔材（半環孔材に近い）というイメージを持っていますがいかがですか？

大切に育てられた国有林からの、決して太くはない（成長の早くない）原木の芯材を中心にしている為、根杢の多いネシアンチークですからすっきり通った木目もあるものの、それ以上に特徴的な光るような木目も多く見られます。

その表情も深い色合いの中にあって、変化を作って天然素材である豊かな印象を演出してくれます。
少し派手に映るかも知れませんが、貴重なアンティーク家具との相性もばっちり。

この辺りは、カットサンプルでは分かりにくいところ。
そういったことも、今後検討を頂くお施主さまにとっての参考になればいいなぁ。

今回の建物は、歴史のある建物の改修でありそこに関わる職人さんも超一流でした。
中でも左官職人さんは、誰もが知るあの・・・
施工写真撮影では、ほぼ自身の納材したフローリング写真に集中しなければいけないのですが、今回は左官仕上げのお話も聞く事ができ、天然素材の左官素材であるエクスウォールを扱うものとしては、非常に勉強にもなりました。

これからも地域に愛されながら続いていく建物に、継続して使い続けることのできる貴重なチーク材。

納品させていただき、お施主様もその質感に満足していただけたと伺っています。
ただ決められた樹種を納めるだけではない、木を愛する材木屋としてできる仕事。
その一つがこのネシアンチークフローリング。

第二回チ祭りの締めくくりにふさわしい納品となり、そして先日決定したばかりの第三回チ祭りへと続く納品となったのです(^_-)-☆
第三回の様子は、今年中にお伝えする事ができると思います。
その時をお楽しみに！

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＊ネシアンチーク無垢フローリングを検討するにあたってのご注意
1,
ネシアンチーク無垢フローリングは、チーク脂を多く含んでいる性質上オイル塗装を施した場合に、部位により染みこみに差が出る場合があります。
また、樹脂がフローリング表面に染み出すことがありますが、チークの優れた特性をもたらす貴重な樹脂です。
2,
木目の交錯により若干毛羽たったように感じたり、オイルが染みこんでいない（白濁様や艶ムラ等）ように見えたりすることがあります。（下部、表情の差を参照ください。）
3,
樹脂分の影響で、他の樹種に比べて表面を均一に仕上げることが難しい面があります。オイルなどで塗装後に光の角度により表面仕上がりの差を感じることがありますが、ネシアンチーク加工上の都合とご了承くださいませ。（表情の差に掲載される逆目等を参照ください。）
4,
樹脂成分により、他の広葉樹材よりもオイルの染みこみにくい部分があります。塗装の際には、乾燥不良や塗りすぎに特に注意して下さい。
5,
チークの樹脂を含んだサンディング粉が、木目に残っている場合があります。塗装の浸透性をよくするため、塗装前にはフローリング表面にウエスがけをしていただくことをおすすめします。

上記に関しては、後日の記事も参照の上ご検討下さい。

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muku_mokuzai at 13:30│コメント(0)

2022年02月25日

無垢材は汚れる？！をチークで試してみたところ・・・②

この実験をしているときもそうですし、それよりまえもそうですがチークがすごく好きになります。
触れていると感じるしっとりとした樹脂の感触。
独特の香り。
深い茶から黄褐色までの色合いと上品な木目。
それでいて適度に硬質なうえに加工性がよく（刃物は減るけど・・・）仕上がりが美しく、耐朽性がとびきりとくれば、もう比肩するものがない木材だと感じます。

第一の強敵である虫刺され薬を撃破（笑）し、次に挑むはマヨネーズ！

実生活ではまずこぼれることは稀なものかもしれませんが、今回は汚染物の代表（言い方が・・・）として参戦してもらいましたよ。

では、早速拭きっとっていきますよ。
マヨネーズを塗布してから6時間以上経過。
こぼしておいて、後で気が付く！パターン位の時間ではないでしょうか。

それだけ放置しておいてどうなるのか。
気になりますよね。

では、拭いていきます。
先ずは無塗装。

お！？
今度ははっきりと染みになり滲んでいる。
塗りつけた型の通りになっている様子。
今度は、無塗装なりの思惑通りの汚染具合。

樹脂分の多いチークといえど、マヨネーズには苦戦したか？！

では、オイルワックスの方はどうか？！

拭き拭き・・・・

どうです？！

若干、跡が分かると言えば分かりますが、これがフローリングだとすれば立っている視点からは気にならない？！のではないでしょうか。

いえ、それよりも無塗装では写真のようにくっきりと染みになっているものが、オイルワックスではしっかりと保護されているといえませんか？

おっと、オイルワックスの販売じゃぁないんだから（汗）・・・

でも、はっきりと違いは認識できますよね？
角度を変えてみてもこの通り。

この実験のもともとは、子供さんや動物による汚れを気にされるお施主様への説明用ですから、オイル塗装の優位性を感じてもらうことが趣旨。
そして、メンテナンスもできるし６時間も放置しても汚染性が低いことを見てもらうことが目的。

なので、ある程度の目標は達成できました。
ただ、素地がチークという非常に優れた樹種だったことで、虫刺され薬での実験に意外な差がでましたが、そんなチークの力も知る事ができ一石二鳥。

汚れるから無垢材は敬遠、という声を聞きます。
確かに、合板フロアーの工場ラインでのUV塗装には表面の保護性能ではかなわない。
しかし、汚れが付着しても削ることもできるし塗装もできる。メンテナンスだって可能。
合板フロアーの表面が、剥がれ落ちていく姿をいやというほど見ている材木屋からすれば、一時の汚れと十年後の表面の劣化とでは、比較にならないような気がするのですが、こればかりはお客様の判断。

もちろん、伸縮や褪色という無垢材の特性も理解していただく必要がありますから、無垢材が全てではありません。
しかし、無垢材でもこのような樹種の特性やオイルワックスでの保護という方法があるということを、選定の材料にしていただきたい。
そういう気持ちで行った実験。

どうでしょう。
凄いと思えるような結果でしたでしょうか。

因みに、更に貪欲な担当はこのあと、更に実験を重ねました。
それは、エタノール！！

どれほどチークをいじめるのか・・・
いや、チークなら乗り越えてくれる・・・というチークファン的な思い込みで実験をしてみると・・・・

この結果は、チーク材を検討に弊社のショールームへお越しいただいた方とお話することにしましょう。
エタノールをこぼす住まい手はそうそう居ないでしょうしね（笑）。

では、続きは弊社ショールームにて！

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muku_mokuzai at 13:30│コメント(0)

2022年02月22日

無垢材は汚れる？！をチークで試してみたところ・・・①

無垢フローリングの欠点、と言われてしまうこと。
それは汚れ。

生活をする中で、少なからず床には様々な汚れが付く場面があります。
小さな子供さんがおられる場合や、動物と一緒に生活されている場合は特に顕著。
オイル塗装などである程度保護はできるものの、完全に変化しないわけでもないですし、特に無垢の床材が施工されている古いおうちにお住まいの場合は、汚れるから無垢材はいやだ、とおっしゃる場合が比較的多くあります。

以前は、和風建築など木の質感を活かす建築では塗装せずにその色変化とともに暮らす生活だったと思いますが、その分床を保護する成分がないので汚れ易く経年の変化が気になるというお施主様もおられました。

今回もそんなパターンでのご相談。
無垢材にしたいけれども、汚れが心配。
オイル塗装をおすすめするものの、固定観念というのはなかなか変わらなもの。
そこで！！テストを行いました。

用意したのはなんとチーク！
昔の材の切り落としですが、色も脂も最高！試験材なんかにもったいない・・・（涙）と思ってしまうところですが、本来はどうであるか、ということをはかるにはお客様にお渡しするような材料出ないと意味がない。
サンプルだから何でもいい、ではないのです。

在庫しているチーク！オブザ・チークと同様の材料です。
それに、左に天然オイルワックス塗装をし、無塗装の部分とで汚染試験をしてみましょう。

試すのは2種類。
私が思う中で、家庭の汚染原因での強敵の双璧。
それは、某虫刺され薬とマヨネーズ！

それをそれぞれチークの上に垂らしておきます。

この「黄色いやつ」ですが、虫刺されには非常に活躍してくれるものの、暑い時期には塗った瞬間に噴き出してくることがあり、足など噛まれたときにはそれが流れ落ちて床につくのです。

驚くことに、その瞬間にオイルワックスで保護されているはずのフローリングが見る見るうちに汚染されていくではありませんか！！というのが、私の実体験。
綺麗に塗装した床が汚染され白く変色し、ものすごく落胆したのが昨日の様です。

ということで、今回も強力な敵（？！）としてエントリー！（笑）

試験開始は午後一時。
そこから２時間半放置しておくと、無塗装の面には部分的に染みこんでしまっています。

では、拭き取りをしていってみます。

意外！
無塗装の面に染みこんでいたものも、あまり目立ちません。
よく見ると、若干染みになってはいるものの、まったく汚染されているというほどではありません。

もちろん、オイルワックス塗装の方もほぼ目立ってはいませんね。

ある意味、実験にならないというか、でもチークの実力を知ったようでものすごくうれしいというか。
複雑なところ。

そして、そこから更に２時間後。
液体がほぼ揮発したところがこちら。

あれ？！オイルワックス塗装の部分に濃い染みが！
無塗装部分は殆ど目立たないのに！！
またまた意外。しかも、オイルワックスの方が汚染されるなんて！！！

本当に、実験はやってみないと分かりませんね。
これを見ると、チークがなぜ世界で名木として名高いのかが理解できると思います。
色合い、木目、耐久性と何をとっても一級品なのですから。

私が恐れる虫刺され薬にも抵抗性を示すとは・・・

ここで、オイルワックス塗装の意味がない、と思わないでくださいね。
当初はしっかりと汚染物をはじいていて、染みになっている部分も木部を保護している表面のワックス分が液体と反応したことで染みになっているんです。
ですから、実はこの後にクリーナーをかけてやると殆どわからなくなるのです。

それにしても、無塗装でも大きな染みにならないチークの力には本当に驚きですけども。

さて、次回はいよいよマヨネーズ！
実はこれが結構な強敵だったりするんですよね・・・

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muku_mokuzai at 13:30│コメント(0)

2021年11月06日

材木屋が個人的に行う、非公式試験でみえてくる無垢材のこと　②

前回、非公式ながらもオリジナルの曝露試験をしている様子を少しだけお伝えしましたが、今回はその中でも実験するまでもなく優秀な結果を予想していた樹種の経過を、お伝えしたいと思います。

前回の流れでは、大方の予想通りに劣化の進む樹種がはっきりと変化が見えたことをお伝えしました。
そしてそれが、「天然乾燥だから」とか「赤身（芯材）を使っているから」という理由で耐朽性が高いと信じすぎないようにしたい、ということもお伝えしました。

もちろん、虫害や雨水等の劣化要因に対しては樹脂分がある方が有利なので、天然乾燥で樹脂分を残している方がいいはず、という考えや赤身は芯材物質があるので腐朽などに抵抗できると考えることは当然。
間違いではありませんが、物理的に柔らかい樹種などでは、それらの効能だけでは表面の劣化を完全に防ぐ事ができるわけではありません。

そう考えると、屋外使用には高級素材過ぎるケヤキなどは硬質なだけに表面の劣化は遅い様子。
もちろん、デッキ材として販売されている熱帯産の硬質木材も、表面の退色は見られるものの、前回の様な変化は全くなし。

とはいえ、室内の装飾にでも使いたいケヤキや熱帯産木材を気兼ねなく採用できるケースは稀。
そんな中で、弊社がおすすめしているのがクリ！！

非公式試験場７

他の材と同じくグレーに退色しています。

しかしながら、木目がはっきりと見えると思いませんか？
比較して実物を見れば一目瞭然なのですが、クリはこのシルバーグレーというか銀鼠色（ぎんねずいろ）となっても、特有の木目はなくなるどころかはっきりとしてくるので、経年変化のあとも木の質感を視覚的に非常によく感じ取れます。

そこが私のおすすめポイント。

もちろん、古くから耐久性の高さはお墨付きがある材ですが、なによりもこの木質感です！
外壁材などの垂直面では、木目が見えにくいシルバーグレーも他の素材との印象で独特ではあるものの、ウッドデッキで木目が見えないとどこか味気なく感じてしまいます。

特に、熱帯産木材は木目が出るような印象にはなりづらいので、耐久性は抜群ですが「ウッド感」が薄れていきます。

以前から、土台やウッドデッキなどの記事を公開していますが、クリももちろん高級素材であり仕上がりの美しさから装飾材として多用されます。
それをウッドデッキなんて！！と思われるかもしれません。

しかしその特性を活かすため、そして多くの木材としてクリを使いたい人に向けて、節や虫穴や割れがあっても日本で産するクリの無垢材を使ってもらいたいという思いで、弊社は継続販売をしています。

単純な耐久性ではなくおすすめする理由。
この写真でお分かりいただけるだろうか。

さて、この曝露実験室。
一般的に使われる材と、それに対する比較材を試験的に用いていますが、実は中には非現実的な樹種もあるんです。
私が、木材の中では世界で最も有用ではないかとさえ考える樹種。

非公式試験場５

これでは全く分かりませんが、それはチーク。

説明する必要もないかもしれませんが、宮殿建築から船舶まで、室内から屋外まで、木材で考えられる用途の殆どに対応するのではないかと思われる万能エリート。

超高級樹種ですので、これを屋外に放置なんてするの？！と思われるものですが、こちらも海水にも耐え耐久性は非常に高い樹種として有名なものだけに、どのような変化が起こるのかが知りたいところでした。

注目したいのはその艶。

写真では分かりづらいでしょうけども、木目の交錯している部分とその他の部分も含めて、本当に銀色と形容したくなるような渋いツヤを感じます。
いぶし銀！とでも言えばいいのか・・・

このようなチークの変化を見る事ができるのは、一部のセレブか若しくは、私の様な病木の方で懐の余裕のある一部の方だけでしょうけども、退色しても美しいと感じてしまいます。

年齢を重ねて白髪になっても、しわが出ても内面から美しく溌剌としている女優さんのよう・・・

偏見かも知れませんが、そう例えたくなります。
先日、テレビで拝見した草笛光子さんが美しかったですね～。
御歳を正確に知り、驚嘆するほどにお美しかった。内面からあふれるような感じ。
失礼ながら、すぐにこのチークの変化を思い浮かべてしまいました。

広葉樹には珍しく、非常に多くの樹脂分を含み仕上がりも美しく耐久性がある。

そして経年変化に光沢とツヤがある・・・

さすがの私も、いかに実験とはいえチークを曝露するなんてもったいない！と、すごく控えめな大きさのサンプルにしてしまったのですが、これが大きな面積だとどれくらい迫力があり美しいかを想像する良い材料になりました。

非公式試験場４

その上、クリでおすすめする理由とした木目がチークでも見えるのです！
これは大きなポイント。

普段は、木目のはっきりとしにくい散孔材的な環孔材である「半環孔材」と称されることもあるチーク。
予想では、退色すると木目は見えなくなるものと思っていたのに、しっかりと濃淡として年輪模様が視認できる。

それもクリの時とは少し異なって、薄い墨を流したような特徴的な木目。

あぁ、またチークを好きになってしまった。

クリの優位性を伝えるべく行っている（全体の劣化もですが）試験なのに・・・

どうぞ、懐の温かなかたはチークを屋外使用の木材に(^^♪

いや、うちはチークなんて要らないよ！クリがいいよね！という方もどんどんお待ちしていますので、日本のクリ材もしっかりと活用していきましょう！
（結局どっちやねん！！・・・いや、両方です。実験ですから・・(;'∀')）

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muku_mokuzai at 13:30│コメント(0)

2021年10月03日

チークオブザ・チーク！　

学校などへ授業に伺ったとき、「どの木が一番好きですか？！」という質問を受ける時があります。
今までにもその答えを幾度か書いてきましたが、もっとも認めている樹種という質問に置き換えるとしたら、それはチークです。

大木になり木材を生産する事ができる樹種の中で、腐朽しづらく虫害を受けにくく、ある程度の強度があり、そのうえで美しい色合いと木目を持っている、世界屈指の木材ではないかと思います。
どの点で他の樹種と比較するかという基準が難しいのですが、それが結論です。
（世界で一番早い車は？、という質問に最高速度か0-400m加速か、それともサーキットラップタイムか？という質問と同じ？！・・・笑）

その特筆すべき性質のため、良質な天然林の資源量は決して多くはない樹種なので、利活用には配慮が必要だと思いますが、昨年の「チ祭り」のようにあこがれているチークの良質材（木目、産地、色合い、脂分など）を求めている方もおられます。
おこがましい乍らもその時に、しっかりと価値を理解し大切にしていただけるかどうかを判断させて頂いて、弊社の在庫を販売しています。

写真は全て、弊社在庫の「超！乾燥材」の良質チーク材ばかり。
300幅材から、40mmの乱幅などが所せましと・・・
少しずつ、テーブルや製作物に使っていただいていますが、まだまだしっかりと残っています。

どうして大切にしているかというと、貴重な材料であるということもそうですが、この質感を体験すると超高級木材として君臨しているブラックウォールナットにも負けないほどの存在感があるからです。

正直、ちょっと大げさな写真ですが、チーク材の上に見えている紫色っぽいものがブラックウォールナット。
製材して直後なので、紫褐色になっていないこともあることと写真下手な為に色合いが目視と異なることがあるものの、それにしてもチークの焦げ茶色の存在感たるやため息が出そうです。

写真では伝わりにくいですが、サッと表面を削っただけなのに蝋燭のようなツヤツヤこってりな材質は、他の樹種ではなかなか味わえません。
これこそが世界の銘木チーク！

拙ブログのタイトルは「本物の無垢木材」という冠を付けていますが、その理由は実はこれなんです。

木の事をまったく知らない若造時代、チークは焦げ茶色で黒檀は黒色。
そんな色のイメージで扱っていた銘木材が、実は着色されていたことを知った時のショックというものは・・・
黒檀を削って白かったときは、さすがに呆然としたのを思い出します。

え？そんなのアリなの？！と。

どれが偽物、ということを言っているのではなく自分の経験から、本当に求められている優良材を扱いたい！という思いがタイトルに込められているのです。

その優良材こそが、このチークです。
これこそ私が思う、チークの中のチーク。チークオブザ・！チーク

色の薄い部分や特徴的な木目の無い部分に着色や木目の上乗せをすることなく、無塗装を一皮むいた状態の蝋燭の様な質感を味わえるチーク。
近寄るだけで、チーク脂の香りに満たされるチーク。

ハリウッドセレブなどが、外構材としてチークの耐朽性をもとめて使用していると聞き及びますが、そんな贅沢な使い方が出来なくても、家具材としてはこれ以上にぴったりの物はなかなかありません。
昨年の「チ祭り」では、写真の300mm幅をそのままフローリングにするという、そんなお話でした。

もちろんそれも、この「これこそチーク！」という質感にほれ込んでもらってこそのお話でした。
今後百年、二百年と維持されるに違いない邸宅でしたから、チークたちも喜んだことと思います。

稀少な材ですが、数十年も前に製材され弊社に来ているからには、木材として活躍する場を設けたい。
そう思います。
沢山ある在庫、今なら吟味できますよ！

それとは対極的ですが、現在次の物件に向けてのオイル塗装を進めている「ネシアンチーク幅広150mmUNIフローリングプルミエグレード」も忘れてはなりません。
先とは全く異なって、森林認証を受けたサスティナブルなチーク！

植林によって維持されてきた限られた地域の森が原材料となるネシアンチーク。
写真はオイル塗装済ですが、それにしても深く美しいと思いませんか！？

白や薄い黄色っぽいものが多い植林チーク材。

それらとは全く異なる素材であるネシアンチーク。
しかも辺材がほぼない、赤身厳選グレード。
先のチークオブザ！・チークと比較すると中には若干目粗ではあるもの、枯渇の心配のないチークが存分に使うことが出来、その上質感も良いとなればおすすめしないわけにはいきません。

弊社では、どの樹種もそれぞれ用途や仕様場所によって、同一樹種でも異なった地域の物を提案したりしています。
普段、無垢フローリングでのチーク材はもっぱらこのネシアンチークのUNIプルミエグレードをお勧め。

おすすめしている理由はいくつかあります。
ネシアンチークには一枚物もラインナップしているのですが、わざわざUNIをおすすめするのはやはりこの質感です。

百聞は一見に如かずですので、ショールームにて実物を比較して頂くと非常によくわかるところですので、是非体感してもらいたいと思います。
天然林材と比較して、非常に軽んじられる植林材ですが、非常に秀逸な木材を産する吉野スギや吉野ヒノキも植林材。
そう考えると、腑に落ちるかと思います。

植林材が全て劣るわけではないと。

未だに業界に古い方はやはり、植林材は今一つ、という方がおられるのも事実。
偉そうに言う私も、本来はそんなクチです。
しかしながら、今一つ、な植林材は植えられただけのものが多く見られますし、原材料となる時も選別などの作業をされない場合が多いもの。
十把一絡げであつかわれるから。

そういったイメージから来る印象について、言われることも理解できるために是非、お客様自身が体験をして選んでもらいたいのです。
今ならば、サスティナブルなネシアンチークをチークオブザ!・チークとともに、比較してもらう事が可能です。

実は今、屋外デッキへとそのままつながるリビング床として、チークオブ　ザ！・チークを検討頂いています。
リビングの床がそのままつながったようにデッキへと延びる・・・

完成の妄想が止まりませんが、そこまで出なくても大切なおうちに自慢のできる本物のチーク材を・・・

あるうちに尊べ！
まさしくそのような気持ちのチーク材。
今ならまだ、間に合いますよ！

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muku_mokuzai at 13:30│コメント(0)

2021年06月10日

ネシアンチーク幅広無垢一枚物フローリングの記事、更新しました！！

前回、ネシアンチークの150mm幅UNIプルミエグレードの紹介をしました。
いまさらながらなのですが、とても大切な情報が追記されずにそのままだったことを思い出し、オイル塗装仕上がり写真とともにご紹介しました。

本物のチーク材を、着色のウレタン塗装をせずにそのままお届けすることができるというところが、非常に大きなポイントです。
そして無塗装だからこそ、オイル塗装のしっとりとした色合いと木目を楽しめるのも、大きな特徴です。
以前は、無塗装であることをアピールするがあまり（笑）オイル塗装の表情を掲載していませんでしたが、前回を機にネシアンチーク幅広無垢一枚物フローリングの記事の内容を、オイル塗装の写真を交えアップデートしました！

上下で2枚が嵌め合されています。
どちらも2枚のうち上側がオイル塗装で、下側が無塗装です。
そういわれれば、上側の方が色目が濃い。

写真ではそれくらいの違いに感じますが、この2組は上下とも無塗装の時は同じような色目であったものです。
少し芯材の色目の濃いものと、若干薄めのもの。それぞれを選んで同じような色合いのものをオイル塗装と無塗装で分けてみました。

一枚物のセレクショングレードですから、プルミエグレードよりも芯材部分での濃淡も大きいことと、辺材が適度に混じっているので色の差が非常に分かりやすいかと思います。

前回紹介した、特別な存在である150mm幅UNIプルミエグレードのオイル塗装と比べてみると、芯材でも若干色目の浅いところがあったり、木目が微妙に違うように見えると思います。

この差は、一枚物を選ぶかUNIを選ぶかですし、双方とも政府認証材ですからどちらでも間違いではありません。
もちろん、一枚物にもプルミエグレードがありますので芯材のチークらしさも感じる事が出来ます。

どちらも、チーク脂をその指で感じられる「ヌメヌメ感」をしっかりともっていますから、オイル塗装か無塗装か触っても分からないくらいですが、見た目の印象は大きく異なりますので、この違いは参考になるかと思います。
（＊ご自身で塗装される場合は、フローリング表面に残っている仕上げ時の細かなサンディングダストを軽く拭き取ってからをおすすめします。）

チーク独特の香りもそのまま！

有名だけど、建築現場でも材木屋さんでもなかなか見かけない樹種であるチーク。
手の届く、現実的な設定で使ってもらえる存在として、少しずつ浸透しつつあります。
もし、世界で最も有用な木材と目されるチークを使ってみたいと思ったとき、頭によぎる存在であればいいな、と思います。

詳細は、更新しましたネシアンチーク幅広無垢一枚物フローリングの記事を参照ください！

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muku_mokuzai at 13:30│コメント(0)

2021年06月07日

今さら？今だから！ネシアンチーク幅広無垢UNIフローリング 150mm幅プルミエグレード

もし皆さんが、少しでも木材に興味を持ち様々な情報を得ておられれば、世界で称賛を受ける非常に有用な木材についての話題において、この名を聞かないはずはない樹種であるチーク。

タイやミャンマーなどをはじめとする東南アジアを原産とする木材ですが、古くから木材としての有用性は有名で、木材の事を取り上げた書籍には必ずと言っていいほど登場する樹種。
弊社でも、今までに何度も話題にしてきていますが、それをわざわざ今また俎上に載せるのは、お伝えしきれていなかったからということと情報のアップデートが必要だからです。

まず、お伝えしきれていなかったというのは、ネシアンチーク幅広無垢フローリングの150mm幅UNI品のこと。

ネシアンチークについては、以前の記事を参照いただきたいのですが、私もまったく気づいていなかったのですが、その中でじつはこの150mm幅UNI品についてを詳しく記述していません。
いや、通常弊社の記事では一枚物もUNIも、同じ記事で取り上げていますしグレードごとの表情やUNI特有の表情は、記事末尾の「表情の違い」に掲載する位です。

わざわざ文章と写真を本文中のスペースを使って説明するというのは珍しい。
もちろんそれは、グレード基準がしっかりとしているから。

表情の違いが分かりやすいからです。

もちろん、ネシアンチークフローリングでもプルミエグレードからネイキッドグレード迄をしっかりと区分けしていますが、ネシアンチークにおいては同じUNI品でも違いがあるのです！

ネシアンチークのラインナップには、UNI品も130mm幅と150mm幅があります。
そしてその中にもグレード分けがあるのですが、実は150mm幅に限ってはプルミエグレードしかラインナップしていません。

ほぼ芯材（赤身）のみを使用し大きな節や補修の無いグレード。
プルミエグレードのその基準は130mmも150mmも一緒なのですが、150mm品はさらに特別なのです。

ネシアンチークフローリングは、全てインドネシア政府の認証を受けた環境に配慮された植林材から作られています。

樹木は、育った地域の気候や土壌、人が関わるのか否かなど様々な環境の影響を受ける為、同じ樹種でも国や地域ごとに大きな差があるのが良いところでもあり、難しいところ。
それはチーク材も同じで、昔からタイやミャンマーチークなどの持つ深い赤茶色から焦げ茶色の様な色合いをもつものが、有名で高級材として扱われてきました。

それに比して、他地域の植林であるチーク材は概して色合いが浅く、芯材部分においても黄色みが強く樹脂分が少ない傾向にあることなどから、木材関係者の間ではその価値は数段低く考えられてきました。

ネシアンチークフローリングの本編でも、弊社が扱うフローリングは「本当にチークですか？！」という声を頂く旨を記載しましたが、それは上記の理由から「チークに似た樹種か、天然のチークの事を知らずに販売しているのか」と訝しがられているからです。

そんなイメージ先行の評価を受けてきたインドネシアのチーク材ですが、先に書いたように樹木は育った地域の気候や土壌、関わる人によって影響を受けるものです。
その影響が非常に望ましい形で現れた植林材、それがネシアンチーク幅広無垢UNIフローリングの150mm幅プルミエグレードです。

チークがその個性を育むに適した場所で育ち、適度に人が関与することで現れる深い色目としっとりした樹脂分を持つ原木が育つ地域。
その森林から出る原木のみを使い、さらに辺材（白太）の殆どない部分のみを厳選し作られているのが150mm幅プルミエグレードです。

つまりは、産地が限定されているのです。
130mm品や一枚物も認証林から産出された木材を使用していることに変わりはありません。
しかし、この150mmUNIプルミエグレードだけは、その中でも特定の地域の特定の森林の材のみを使用している為、植林材の中でも非常に美しい色目や木目を持っています。

弊社がお勧めしているネシアンチークフローリングは、確かに業界人が好むミャンマーチークよりは色柄が浅いものが多い。
しかし、無塗装でチークそのものを無垢フローリングとしてお届けできることに、私は意味を感じていますしその上、それが政府認証のサスティナブルな材料であるということも、とても大切な事だと思っています。

もちろん、古くからある在庫のミャンマーチークなどを販売する機会もありますが、それはそれで、廉売ではなくチークが育ってきた年月と同じくらいにしっかりと長い間大切にしてもらえるお客様にお渡しします。
どんな木材でもそうです。

でも、新しく製品となる木材に関しては出来る限りサスティナブルなものもお勧めしたい。
木材業が生業ですから、木理の美しい天然林材も大切に販売したい気持ちももちろんですが、本当に良い木材は認証林材にも存在します。
その優良な植林による認証材がネシアンチークであり、その中でも特別な存在がこの150mm幅UNIプルミエグレード。

そして、無塗装でお届けする事が出来るのは、チーク特有の樹脂分をしっかりと感じてもらえるからですし、着色ウレタン塗装ではなく、クリヤーのオイル塗装を施す事が出来るから。

ここからは、オイル塗装された表情です。
先ほどよりも一層、しっとりとした表情。艶があります。
オイル塗装の艶もありますが、チーク本来の色味がさらに濡れ色を呈して濃くなり、一般にイメージされるミャンマーチークの持つイメージに近づいた？！という印象。
いや、ミャンマーチークのそれとは相対的な木目や色合いは異なります。

しかし、無塗装の状態からオイル塗装をすることにより、一般的にイメージされるチークの印象に近くなりインテリアとしての存在感が非常に高まります。

木材を以上に好む「木の虫」としての私にとっては、幅広無塗装無垢フローリングとして提供できるネシアンチークの認証材としての価値は非常に大きいものです。

しかし、これを手にされるお客様や設計者にとっては、「世界三大銘木」としてのチーク。
図鑑に掲載される特有の色目のある写真と、賛美に溢れた解説文による世界有数の名木としてのチークなのです。

だから、イメージ通りでなければならない。
様々な表情や違いを持つ樹木にとっては、イメージ通りということを要求するのは非常に酷なこと。
とはいえ、限られた情報しかないみなさんにとってはイメージというものが、とても大切な情報であることも事実。

だから、文章が長くなろうと分かりづらくなろうと、私はそれぞれの違いや地域の事や製品ごとの違いをお伝えすることに力点をおくのです。

オイル塗装をされたこの表情は、数段低く評価されている植林材とは思えません。
いえ、どうして数段低く評価される必要があるのか、と思ってしまうくらい。

もちろん、この厳選された地域以外は「本当にチークか？！」と思われるものもあることは事実です。
だからこそ、この厳選された原木を使用したチークのフローリングを、手の届く価格で紹介できることに大きな意味があるのです。

ほぼ芯材（赤身）が中心のプルミエグレードですから、チーク脂特有の香りがしっかりと残っていますし、フローリングそのものにもねっとりとした蝋燭の様なぬめりを感じます。

このグレードに関してはUNI（たて継）のみのラインナップなのですが、つなぎ枚数は大部分が3枚まで。
50ｃｍから60ｃｍ以上の長いピースがつながれている為、木目もはっきりとしていますので、表情もしっかりとしています。
UNI品でも、これほど長いピースばかりを使っているものも珍しいものです。

木が好きな人でなくても、チークそのものを楽しんでもらえるチーク材。
その上、植林材であり政府認証材であるチーク材。
幅広で無塗装のチーク材。
芯材部分を厳選し、特定の地域の優良原木のみからできるチーク材。

ただのチークではありません。

縮み杢が出るような部分もあり、そうでなくても撫でていたいと思われるようなチークを、一層魅力的なものにしています。

沢山書き綴ってきましたが、オイル塗装の表情とプルミエグレードのクオリティを、厳選された植林材を原料にするとどうなるか、ということを体現しているネシアンチーク幅広無垢UNIフローリング 150mm幅プルミエグレード。

貴重な一枚物や、130mm幅のUNI品のラインナップも特徴的ですが、「御社のものは、本当にチークですか？！」という訝しがられる声を一掃する、そして植林材は低質材というイメージも拭い去る、そう感じるチーク材。

今日、その詳細をお伝えするよりも前に採用いただいている施工記事を公開していますが、又近々、こだわりの空間に施工いただく予定です。

無塗装でお届けできる貴重なチーク材を、オイル塗装するとどのような表情になるのか。
なかなか見る機会の無いであろう、チーク幅広無垢フローリングのオイル塗装。

ウレタン塗装されたチークが多い中、チーク本来の性質を感じられる無塗装やオイル塗装のチークフローリングをおすすめするため、次回以降に本編もアップデートしたいと思っています。

本編では、一枚物の表情や辺材と芯材の特徴的な表情を持つセレクショングレードのオイル塗装の表情も、しっかりとお伝えしていこうと思います。

ネシアンチーク幅広無垢一枚物フローリングとネシアンチーク幅広無垢UNI150mmプルミエグレード、双方あわせてよろしくお願いします！！

＊ネシアンチーク無垢フローリングを検討するにあたってのご注意
1,
ネシアンチーク無垢フローリングは、チーク脂を多く含んでいる性質上オイル塗装を施した場合に、部位により染みこみに差が出る場合があります。
また、樹脂がフローリング表面に染み出すことがありますが、チークの優れた特性をもたらす貴重な樹脂です。
2,
木目の交錯により若干毛羽たったように感じたり、オイルが染みこんでいない（白濁様や艶ムラ等）ように見えたりすることがあります。（下部、表情の差を参照ください。）
3,
樹脂分の影響で、他の樹種に比べて表面を均一に仕上げることが難しい面があります。オイルなどで塗装後に光の角度により表面仕上がりの差を感じることがありますが、ネシアンチーク加工上の都合とご了承くださいませ。（表情の差に掲載される逆目等を参照ください。）
4,
樹脂成分により、他の広葉樹材よりもオイルの染みこみにくい部分があります。塗装の際には、乾燥不良や塗りすぎに特に注意して下さい。
5,
チークの樹脂を含んだサンディング粉が、木目に残っている場合があります。塗装の浸透性をよくするため、塗装前にはフローリング表面にウエスがけをしていただくことをおすすめします。

上記に関しては、後日の記事も参照の上ご検討下さい。

ネシアンチーク幅広無垢UNI150mmプルミエグレード　オイルクリヤー塗装　貼り上がりイメージ

（＊写真はオイル塗装品です。）

・ネシアンチーク幅広無垢一枚物フローリングはこちらから
・ネシアンチーク幅広無垢UNIフローリングプルミエグレードオイル塗装、和風家屋施工現場①はこちらから
・ネシアンチーク幅広無垢UNIフローリングプルミエグレードオイル塗装、和風家屋施工現場②はこちらから

・ネシアンチーク幅広無垢UNIフローリングプルミエグレードオイル塗装、歴史のある建物への採用写真はこちらから

・カスクオーク150mm一枚物とネシアンチーク150mmプルミエグレードと、板屋楓の一枚物の無垢材のおうち！！はこちらから

・ネシアンチーク幅広無垢UNIフローリングプルミエグレードオイル塗装、「チ祭り2022」の締めくくり！はこちらから
・ネシアンチーク幅広無垢UNIフローリングプルミエグレードオイル塗装、3D施主様のリフォームの記事はこちらから
・ネシアンチーク幅広無垢UNIフローリングプルミエグレードオイル塗装、雰囲気作りと素材選びの改修工事はこちらから

・ネシアンチーク以外の無垢フローリングの記事はこちらから
・無垢フローリング・羽目板の一覧はホームページからどうぞ

ネシアンチーク幅広無垢UNI 150mmプルミエグレードフローリング（寸法表記はすべてmm単位）

・寸　　　　法　

15×150×1820

・形　　　　状

ＵＮＩ

・エンドマッチあり

・品番と価格（表示価格全て税別表記です）

NT-23P　ＵＮＩ　無塗装　15×150×1820　プルミエ　
￥16,800/6枚入り（1.63㎡）

・運　　　　賃
別途、地域によりお問い合わせください。

・グレード　
プルミエ　　　ほぼ芯材（赤身）のみを使用した、材の特色を生かしたトップグレード

・納　　　　期
無垢商品の為、該当年度の原材料が限られている都合いつでも生産をするということが出来ませんので、余裕をもってご確認ください。

＊ご検討の前に弊社からのメッセージを必ずご覧ください。　

お問い合わせ・ショールームのご予約はこちらから

・表情の違い　参考

軽微な節

若干の白太と色違い部分（無塗装状態）

ネシアンチーク特有のチーク脂1

ネシアンチーク特有のチーク脂2

木目（道管）が角度により白色に見えるもの

特有の逆目による色目の見え方の差（白色に見える部分）

サンディング仕上げの一部のムラ

＊これ以外の逆目や木目での見え方の違いについては、後日の記事に詳細写真を掲載していますので、併せてこちらを必ずご覧ください。

孔補修（その他グレードにもあり）

チーク特有の黒筋

プルミエグレードの白太

葉節1

節跡と葉節2

プルミエグレードの節

原木時点での虫穴

軽微なパテ補修

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muku_mokuzai at 13:30│コメント(0)

2020年10月17日

挽板フローリング　6尺一枚物！～カスクオーク・ブラックウォールナット・ブラックチェリー・ロックメープル・チーク・ピュアラーチ～

嗜好に多様性と変化ができ、住み分けが出来てきた。
そんなことを昨年位から感じていました。

今まではブログ記事もホームページも単層、いわゆる無垢材のフローリングを重点的に紹介していました。
もちろん、実店舗では街の材木屋さんとして、合板フローリングを提案する機会も多くある当店ではありますから、以前から合板フローリング以上無垢フローリング未満？！、というと語弊がありますが価格的にはお手頃でありつつも仕上がりの「木の質感」が良いものという希望にお応えするべく、各種挽板フローリングを販売してきました。

挽板フローリングについては既に拙ブログ記事でも、建築士さんのハードメープルのおうちや凄腕大工さんのブラックウォールナット改修現場、そして数寄屋大工さんによる驚きのバーチのおうちなどをご紹介してきていますが、ブログ記事としてそのラインナップを紹介するようになったのはつい最近の事でした。

しかし、昨年位から徐々に一般施主様を含め大工さんや設計士さんから、無垢材とは異なる選択肢として挽板フローリングの提案希望を受けることが多くなり、ブログでも紹介する機会を作ったのでした。
そして先月も3つの案件で採用いただくということになり、いよいよ紹介できていなかった15mm厚の6尺ものを紹介することにします！

挽板フローリングの特徴は、もういまさら説明する必要はないと思いますが、合板や積層材の上に数mmのスライスされた無垢材を貼り付けたフローリングですね。

その合板などの上に貼り付けられている数mmの無垢材が、床面に敷きこんでしまうと殆ど無垢フローリングの仕上がりに見えてしまうために、無垢フローリングよりもコストパフォーマンスに優れているところに、人気が集まっています。
稀少なチークだって、そろっています。

無垢材を使うとなると、多くの場合UNI（ユニ。たて継）品の採用が多くなるのは、どうしても一枚の無垢材そのものから作り出される一枚物品が高価だから。
UNIでの貼り上がりも、無垢材らしい表情がでますしグレードによってはあえてつなぎ目がリズミカルに感じる場合もあります。
特に、弊社で人気のあるつなぎ目V溝シリーズは、1枚ごとのつなぎのピースが長いことやつなぎ目自体が少なく幅広タイプで、UNIのつなぎ目表面にV溝をつけているのでUNIタイプだと分からない、という工夫もされています。

それでもやはり、6尺（およそ1820mm）につなぎ目がなく木目が続く一枚物の迫力と仕上がり感は特別。

だからこそ無垢フローリング推しの弊社でも、昨年から無垢一枚物フローリングの仕上がり感そのものを表現できる、挽板フローリングの6尺タイプである「S3シリーズ」へのお問い合わせが増えてきました。
特に、空間の仕上がり感と他の部材や質感とのバランスを重視される設計士さんや、UNIタイプのつなぎ目がないものが好みだけどもコストも重視したい大工さんから、お尋ねを頂く機会が増えました。

それはそうでしょうね。
貼り上がりの質感は、本当に一枚物のフローリングを貼ってあるとしか思えないものですから。
そうです、一枚物のフローリングに見える上にさらに人気があるのは、幅広タイプだから！

S3シリーズのフローリング幅は150mm！！（一部商品は130mmと180mm）。
無垢一枚物でも150mmはラインナップしているものの、そうそういつもおすすめできる価格帯ではありません。
特に、プルミエグレードやセレクショングレードに関しては。
しかし、S3シリーズでは一枚物の幅広150mmフローリングであるために、その仕上がりはかなり特別な仕上がりになりますし、グレードもセレクショングレードとネイキッドグレードを用意しています。
セレクショングレードは、無垢材では高嶺の花と思われてしまう幅広一枚物の美しく伸びる木目を楽しむ事が出来ますし、ネイキッドグレードでも無垢一枚物がもつ天然の表情そのものを感じる事が出来ます。

芯材と辺材の微妙な色差や樹種ごとに特徴的な節の表情ももちろんそのまま。

表面に3mmという厚みの無垢材を使用しているので、節の表情やパテ補修部分なども無垢フローリングのネイキッドグレードのそれ。
私の個人的な感想ですが、同じネイキッドグレードでも無垢フローリングでのグレード選別と挽板フローリングのネイキッドグレードの選別は、少し違います。
無垢材の場合は、プルミエグレードとセレクショングレードに属さない物はすべてネイキッドグレードになります（一部そこに入らないものも出ます）が、挽板フローリングのネイキッドグレードは無垢材とはことなる工程となるため、原材料も異なることから、無垢フローリングの節やパテの表情より少し優しい様に感じます。

もちろん、樹種やその時の原木原板の違いに左右されますので、あくまでも私の印象ですがその点くらいが無垢材との違いなのかな・・・と思うくらいです。

S1シリーズやS2シリーズの909mm長さでも、無垢材の質感がかんじられますが1820mm（1部1818mm）長さで1枚物となると、迫力が違います。
木の質感、という意味ではなく909mm長さのリズミカルに対して1820mm長さは伸びやか。
そんな印象です。

針葉樹であるピュアラーチ。
スギやヒノキにおいては、床暖房への使用は厳しいところですが挽板フローリングならではの、針葉樹床暖房仕上げに。

また、見た目の印象だけではない無垢材との違いは、積層材料基材を使用している為に床暖房向け（＊）に使用できること。
無垢フローリングの中でも、ウレタンの塗装を施すことでフローリングの伸縮作用を最小限にし、床暖房向けにラインナップもしていますが、挽板フローリングは表面がオイル塗装仕上げになっていますから、無垢材の足触りをそのままに床暖房仕上げとする事が出来るというわけです。
この違いが非常に大きなところです。
それによって、こんな杢模様もはっきりと見てとれます！

私は無垢材が大好きですが、お客様は私の様に無垢材オンリー！！というわけではありませんし、住まい方もそれぞれ。
それに、私の無垢材を思う気持ちはわかるけども予算だったり質感とのバランスなどを考えた場合に、UNIフローリングではなく一枚物の貼り上がりを手に入れられることを思えば、大きな選択肢になります。

是非、上手に使い分けて構造材や枠材などの無垢材との両立をはかってもらいたいと思います。

（＊）床暖房は、フローリング表面温度が30℃未満推奨です。

挽板フローリング　S3シリーズ
カスクオーク　セレクショングレード　イメージ

カスクオーク　ネイキッドグレード　イメージ

チーク　セレクショングレード　イメージ

ブラックウォールナット　セレクショングレードイメージ

ブラックウォールナット　ネイキッドグレード　イメージ

ブラックチェリー　セレクショングレード　イメージ

ロックメープル　セレクショングレード　イメージ

ロックメープル　ネイキッドグレード　イメージ

ピュアラーチ　ネイキッドグレード　イメージ

2022年、オークの表面ブラッシング仕上を施した下写真の「オークブラッシュド」セレクショングrs－ドとネイキッドグレードを追加しています。（但し、そちらは厚みが１２mm品となります。）

！！挽板フローリングの特徴とご注意事項！！

1.
挽板フローリングシリーズは、合板や積層板の表面に数mmの無垢材を貼り合わせた商品ですので、稀に接着材の成分が表面の挽板に変色となって表れる事があります。（特にオークは黄色変色部分が出ることがあります。）
2.
床暖房向けに使用可能ですが、主暖房とする使用方法や床材表面温度が高温になる場合は、フローリングのすき間の発生や床鳴り、反りを生じますので、使用環境には十分配慮下さい。
3.
オークは稀に、フローリングの周囲部分に黒色の変色が現れる場合がありますが、湿度と反応するなどして起る現象ですので、ご留意ください。
4.
挽板フローリングも日焼けをします。顕著な差のあるロックメープルの日焼けとブラックウォールナットとブラックチェリーの2カ月での変化の試験結果を各記事でご確認ください。
5.
チークは、ロットによっては含まれる成分が析出し、見る角度によっては表面が若干白っぽくくすんだように見える場合がありますが、樹種の特性ですので異常ではありません。（一部、樹種特有の研磨状態の差による見え方の違いも出ることがあります。）
チークフローリングについては、ネシアンチーク幅広無垢一枚物フローリングを選ぶにあたって知っていただきたいことも併せてご覧ください。

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挽板フローリング S3 シリーズ
～カスクオーク・ブラックウォールナット・ブラックチェリー・ロックメープル・チーク・ピュアラーチ～

・寸　　　　法（表示は全てmm単位）　
15×150×1820
（ピュアラーチは15×130×1820）
15×180×1820
（カスクオークのみ150mm以外にあり）

・形　　　　状
表層3mm挽板貼一枚物

・エンドマッチあり

・品番と価格（表示価格全て税別表記です）
カスクオーク
CO-53OS　表層3mm挽板一枚物　オイル塗装　15×150×1820　セレクション
￥12,250/6枚入り（1.63㎡）

CO-53ON　表層3mm挽板一枚物　オイル塗装　15×150×1820　ネイキッド
￥11,250/5枚入り（1.63㎡）

CO-59OS　表層3mm挽板一枚物　オイル塗装　15×180×1820　セレクション
￥14,300/5枚入り（1.63㎡）

CO-59ON　表層3mm挽板一枚物　オイル塗装　15×180×1820　ネイキッド
￥13,000/6枚入り（1.63㎡）

ブラックウォールナット
WN-53OS　表層3mm挽板一枚物　オイル塗装　15×150×1820　セレクション
￥15,750/6枚入り（1.63㎡）

WN-53ON　表層3mm挽板一枚物　オイル塗装　15×150×1820　セレクション
￥14,500/6枚入り（1.63㎡）

ブラックチェリー
MP-53OS　表層3mm挽板一枚物　オイル塗装　15×150×1820　セレクション
￥14,000/6枚入り（1.63㎡）

ロックメープル
RM-53OS　表層3mm挽板一枚物　オイル塗装　15×150×1820　セレクション
￥12,750/6枚入り（1.63㎡）

RM-53ON　表層3mm挽板一枚物　オイル塗装　15×150×1820　セレクション
￥11,750/6枚入り（1.63㎡）

チーク
MT-53OS　表層3mm挽板一枚物　オイル塗装　15×150×1820　セレクション
￥25,000/6枚入り（1.63㎡）

ピュアラーチ
PL-52ON　表層3mm挽板一枚物　オイル塗装　15×130（＊）×1820　セレクション
￥8,500/7枚入り（1.65㎡）

・運　　　　賃
別途、地域によりお問い合わせください。

・グレード　
セレクション　小さい節や軽微な色むら、白太（辺材）を含みます。（メープルは赤身/芯材を含みます）
ネイキッド　　色むら、節、源平（辺材・芯材）、パテ補修など無垢材の持つ樹種本来の特徴を全て含みます

・納　　　　期
無垢商品の為、該当年度の原材料が限られている都合いつでも生産をするということが出来ませんので、余裕をもってご確認ください。

表情の違い

カスクオークネイキッドグレードの節