2023年12月10日
キハダ 幅広長尺カウンター！
好きな樹種は何ですか！？
その質問は、いちばん困るからやめてね（笑）。
私が好きなのは樹種じゃなくて、たぶんそれぞれが持つその個性なんだから・・・
ということで、今回は施工写真まで入っていませんが、お伝えしておきたいことの一つである、広葉樹の長尺カウンターの納品のお話です。
長尺材がすごい、というわけではありません。
南洋材やアフリカ材ならば、長尺幅広どんとこい！ですし、日本の広葉樹でもケヤキであればある程度の要望には柔軟にお応えできます。
価格次第ですが・・・
今回は、「日本の広葉樹」であり、なおかつ「幅広長尺」であること、さらに「特殊な樹種であること」がポイントなのです。
なにせ、担当に任せていただいたのですから・・・
ギャラリーの展示スペースのカウンター。
それも、手仕事みなぎる大工さんの工事現場。
材木屋として萌えないわけにはいきません！
という意気込みでご紹介したのがこちらのキハダ。
キハダですよ。
過日に紹介している、啄木黄檗（つつきのきはだ）の原材料となる樹種。
その香り（製材後に消えていく儚さよ・・・）としっとりとした触感、はっきりとしていながらもシックな木目、それ以上に有用である薬用としての存在。
眩しいほどの輝きを放つ樹種、それがキハダです。
それをなぜおすすめしたのか？！。
決まってますよね！？手仕事の大工さんですよ。
それに、ご依頼のスペースの隣に並ぶのは、ケヤキの予定だというではありませんか。
むむぅ〜、と悩む担当。
そこに浮かんだのがキハダ。
ケヤキと同じ環孔材であるために、その雰囲気を壊すことなく調和しつつ、他には絶対ない存在感。
最低寸法が550mm。
4mで550mmです。
木材は、末のほうが細くなります。根っこが550mmでは4m先の末では300mmなど細くなります。
そのため、最低550mmということは、根っこの部分で800mm以上に・・・
言っておきますが、天然記念物などは除外すると広葉樹で木材としての役割を果たすものと考えると、直径1mのものなどものすごく貴重！
もちろん、資金が潤沢で富裕層を相手にされている材木屋さんでは簡単かもしれませんが、変わり者ばかりと付き合っている材木屋では、長尺4mで最低550mmというのは大径木広葉樹を意味するため、試案を巡らせるものなのですよ！！！
この辺は、言葉では伝えきれないですが、今回は非常に稀なキハダという樹種を、ほれ込んで在庫しているからこそ提供できる強みを最大限にアピールさせていただきました。
広角での撮影で迫力は伝わりませんが、中幅770ｍｍ!!（因みに、奥の青森ひばは850mmですよ！！）
うーん、写真はむつかしい。
節はあるものの、渋い黄緑かかった木目がイケてます！
だって、ギャラリーの展示カウンターだもの。
展示品を際立たせるシックな出で立ちでいながらも、自身の存在も静かにアピールする。
今回の材木屋的テーマはそれで、もう適材適所！
こんなに立派に育っただけでも萌えるのに、4m以上の長さに伐って出材してくれた山の人たちに感謝！！
控えめですが、杢もあるんですよ、縮みが。
見えるかなぁ…
とにかく、日本の広葉樹を手仕事の大工さんに届けられたことがうれしいです。
国産材利用と言いながら、これほどの立派なサイズになるまでに伐採してしまう、国産材利用。
矛盾を感じずにはいられません。
小径木利用は、除伐や優勢木育成によって出るものを有効活用するべきもののはず。
それが現在は、もう少し、あと20〜30年待てば立派な大径広葉樹となる森を、皆伐している現状。
いや、担当だけがそう思い込んでいるのかもしれません。
でも、山にかかわる材木屋の肌で感じるものだから、完全に間違いではないと思っています。
今回のキハダのような、大径の日本の広葉樹が利用できるまで、もう少し乱伐は待ってほしい。
植林針葉樹材と同じ目線での、国産材という「錦の御旗」のもとでの乱伐は、勘弁してほしい。
だって、こんなに立派な広葉樹として利用できる芽を摘んでいるのですよ。
量を目指して・・・
今を見つめて最大限の利益を生むのも経済です。
しかし、日本の森は経済だけを見る必要はないし、それ以上の価値があると思うのです。
だからこそ、それを感じてもらう一つの方法として樹種の特性を知ってもらうことや、ストーリーがあります。
そのストーリーを語るのが、街の材木屋である戸田材木店。
木のビブリオです。
今回紹介のキハダも、まだまだ魅力を伝えられていないと感じます。
弊社が販売する酒器にも採用しているその樹種は、多くの可能性と力を秘めています。
それはキハダに限ったことではなく、日本の豊かな森林資源の一つ一つ存在しているものです。
今回はキハダですが、違ったストーリーの時には異なったものを紹介するでしょう。
それができるのも、木の虫だから。
好きな樹種、じゃなく樹種の個性が好きな材木屋が提案する木材。
そこに共感してもらえれば、また違った木材の価値が見えてくる。
そいう信じて、今日も材木屋さん、やってます。
・弊社へのお問い合わせはこちらから
・その他の無垢フローリング・羽目板ラインナップはこちらの記事下段から
・無垢フローリング・羽目板の一覧はホームページからどうぞ
＊2019年以前のリンク表示をクリックしても過去リンク記事が見られない場合は、こちらの手順でお願いをいたします。
＊消費税10％への改定前、2019年9月以前の記事の価格は旧税込み価格となっています。お手数ですが、ご連絡の上正式なお見積の依頼をいただけますようにお願い致します。（ホームページ価格も改定が間に合っていない物もありますのであしからずご留意ください。）
木のビブリオが、それぞれの木が持つストーリーとともに、こだわりの木材をお届けするブログと、稀少木材・無垢フローリングのホームページです。
・樹種別無垢フローリングのブログ記事一覧
http://muku-mokuzai.livedoor.biz/archives/1611916.html
・戸田材木店・セルバのホームページ
http://selva-mukumokuzai.jp
・無垢材と樹木が大好きな材木屋が配信する、きのむしラジオ | Podcast on Spotify
https://open.spotify.com/show/6HBMrFR3UFHaNLNfgdFE8l?si=ff6525ab5d0f464a
その質問は、いちばん困るからやめてね（笑）。
私が好きなのは樹種じゃなくて、たぶんそれぞれが持つその個性なんだから・・・
ということで、今回は施工写真まで入っていませんが、お伝えしておきたいことの一つである、広葉樹の長尺カウンターの納品のお話です。
長尺材がすごい、というわけではありません。
南洋材やアフリカ材ならば、長尺幅広どんとこい！ですし、日本の広葉樹でもケヤキであればある程度の要望には柔軟にお応えできます。
価格次第ですが・・・
今回は、「日本の広葉樹」であり、なおかつ「幅広長尺」であること、さらに「特殊な樹種であること」がポイントなのです。
なにせ、担当に任せていただいたのですから・・・
ギャラリーの展示スペースのカウンター。
それも、手仕事みなぎる大工さんの工事現場。
材木屋として萌えないわけにはいきません！
という意気込みでご紹介したのがこちらのキハダ。
キハダですよ。
過日に紹介している、啄木黄檗（つつきのきはだ）の原材料となる樹種。
その香り（製材後に消えていく儚さよ・・・）としっとりとした触感、はっきりとしていながらもシックな木目、それ以上に有用である薬用としての存在。
眩しいほどの輝きを放つ樹種、それがキハダです。
それをなぜおすすめしたのか？！。
決まってますよね！？手仕事の大工さんですよ。
それに、ご依頼のスペースの隣に並ぶのは、ケヤキの予定だというではありませんか。
むむぅ〜、と悩む担当。
そこに浮かんだのがキハダ。
ケヤキと同じ環孔材であるために、その雰囲気を壊すことなく調和しつつ、他には絶対ない存在感。
最低寸法が550mm。
4mで550mmです。
木材は、末のほうが細くなります。根っこが550mmでは4m先の末では300mmなど細くなります。
そのため、最低550mmということは、根っこの部分で800mm以上に・・・
言っておきますが、天然記念物などは除外すると広葉樹で木材としての役割を果たすものと考えると、直径1mのものなどものすごく貴重！
もちろん、資金が潤沢で富裕層を相手にされている材木屋さんでは簡単かもしれませんが、変わり者ばかりと付き合っている材木屋では、長尺4mで最低550mmというのは大径木広葉樹を意味するため、試案を巡らせるものなのですよ！！！
この辺は、言葉では伝えきれないですが、今回は非常に稀なキハダという樹種を、ほれ込んで在庫しているからこそ提供できる強みを最大限にアピールさせていただきました。
広角での撮影で迫力は伝わりませんが、中幅770ｍｍ!!（因みに、奥の青森ひばは850mmですよ！！）
うーん、写真はむつかしい。
節はあるものの、渋い黄緑かかった木目がイケてます！
だって、ギャラリーの展示カウンターだもの。
展示品を際立たせるシックな出で立ちでいながらも、自身の存在も静かにアピールする。
今回の材木屋的テーマはそれで、もう適材適所！
こんなに立派に育っただけでも萌えるのに、4m以上の長さに伐って出材してくれた山の人たちに感謝！！
控えめですが、杢もあるんですよ、縮みが。
見えるかなぁ…
とにかく、日本の広葉樹を手仕事の大工さんに届けられたことがうれしいです。
国産材利用と言いながら、これほどの立派なサイズになるまでに伐採してしまう、国産材利用。
矛盾を感じずにはいられません。
小径木利用は、除伐や優勢木育成によって出るものを有効活用するべきもののはず。
それが現在は、もう少し、あと20〜30年待てば立派な大径広葉樹となる森を、皆伐している現状。
いや、担当だけがそう思い込んでいるのかもしれません。
でも、山にかかわる材木屋の肌で感じるものだから、完全に間違いではないと思っています。
今回のキハダのような、大径の日本の広葉樹が利用できるまで、もう少し乱伐は待ってほしい。
植林針葉樹材と同じ目線での、国産材という「錦の御旗」のもとでの乱伐は、勘弁してほしい。
だって、こんなに立派な広葉樹として利用できる芽を摘んでいるのですよ。
量を目指して・・・
今を見つめて最大限の利益を生むのも経済です。
しかし、日本の森は経済だけを見る必要はないし、それ以上の価値があると思うのです。
だからこそ、それを感じてもらう一つの方法として樹種の特性を知ってもらうことや、ストーリーがあります。
そのストーリーを語るのが、街の材木屋である戸田材木店。
木のビブリオです。
今回紹介のキハダも、まだまだ魅力を伝えられていないと感じます。
弊社が販売する酒器にも採用しているその樹種は、多くの可能性と力を秘めています。
それはキハダに限ったことではなく、日本の豊かな森林資源の一つ一つ存在しているものです。
今回はキハダですが、違ったストーリーの時には異なったものを紹介するでしょう。
それができるのも、木の虫だから。
好きな樹種、じゃなく樹種の個性が好きな材木屋が提案する木材。
そこに共感してもらえれば、また違った木材の価値が見えてくる。
そいう信じて、今日も材木屋さん、やってます。
・弊社へのお問い合わせはこちらから
・その他の無垢フローリング・羽目板ラインナップはこちらの記事下段から
・無垢フローリング・羽目板の一覧はホームページからどうぞ
＊2019年以前のリンク表示をクリックしても過去リンク記事が見られない場合は、こちらの手順でお願いをいたします。
＊消費税10％への改定前、2019年9月以前の記事の価格は旧税込み価格となっています。お手数ですが、ご連絡の上正式なお見積の依頼をいただけますようにお願い致します。（ホームページ価格も改定が間に合っていない物もありますのであしからずご留意ください。）
木のビブリオが、それぞれの木が持つストーリーとともに、こだわりの木材をお届けするブログと、稀少木材・無垢フローリングのホームページです。
・樹種別無垢フローリングのブログ記事一覧
http://muku-mokuzai.livedoor.biz/archives/1611916.html
・戸田材木店・セルバのホームページ
http://selva-mukumokuzai.jp
・無垢材と樹木が大好きな材木屋が配信する、きのむしラジオ | Podcast on Spotify
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muku_mokuzai
