2009年09月14日
神代木
ちょこちょこと、探しているというお話を耳にする「神代木」。
弊社でも、金具不使用木製名刺ケースなどに使用している「神代朴」や「神代桧」をご紹介しました。
神代朴木製名刺ケース
神代桧木製名刺ケース
おさらいをしておきますと、その名は「神様の時代の木」ということからのロマンチックなものです。
というのも、火山の噴火などで土砂に埋もれ長い年月地中にあったため、木材中の成分が変質し、その色さえも変わってしまったものが神代木です。
地中に埋もれているため、空気が遮断され腐ることなく材が残り、遥かな時間を経て、道路建設や公園整備などの際に偶然出土するものがほとんどです。
昔は一攫千金をねらって、各地のめぼしい場所を掘りかえす「神代木ハンター」がいたそうですが、出土量も少なくなり、儲けることができなくなったのか、最近ではそういった話をききませんので、ほとんどが偶然の出土だと思われます。
そのため、材があるときはあるけども、なくなるといつ出るかわからないという状態の非常に貴重な木材です。
現在の弊社在庫は「神代欅柾板」と「神代杉耳付き板」です。
神代として出土するものには杉、桧、榧(かや)、桂、欅(けやき)、楡(にれ)、タモ、樟(くすのき)、栗、楢(なら)、栃(とち)、朴(ほお)、栂(つが・とが)などがあります(他に以前、神代青森ひばを目撃したことがあります)。
他にもおそらく出土しているか、どこかで眠っているのでしょうが、私の現在見聞きし知っている物を列記してみましょう。
神代桧(じんだいひのき)
神代桂(じんだいかつら)
神代欅玉杢(じんだいけやきたまもく)
神代楡(じんだいにれ)
神代タモ
神代樟(じんだいくす)
神代楢(じんだいなら)
虎斑もくっきり
神代朴(じんだいほお)

神代栂(じんだいつが)

神代椿
どうです?!
それぞれの色合いと風格は。
悠久の時を経て蘇った材ならではの味がありますよね。
大切にしたいもんです。
これらのものも、商品以外で現物サンプルとして現在保管していますが、一度材を入手してからは見たことがないものも少なくありません。
すぐに思い立っても材が供給できないことが多い神代木ですが、できる限り入手してたくさんの方にあの緑灰褐色から黒灰褐色の色合いや、神代になっても残っている、その木材特有の香り(桧や楢、それに樟が顕著)をかいでもらい、時の流れを感じていただければなぁと思っています。