2009年04月06日
ケヤキのキクイムシ被害木
木材を加害する虫。
その中でも、これからの季節夏に向かって被害が表面化するキクイムシを、再度とりあげていきたいとおもいます。
キクイムシについて詳しくは以前の記事を参照していただきたいので、今回は被害木のサンプル写真をご覧頂いて、注意喚起をしたいと思います。
こんな感じに見事に喰われます。
中身が穴だらけになります。
キクイムシの被害の傾向は、例外もあると思いますが、ほぼ皮に近い部分の白太のみを喰います。
これもくっきりと白太のみを喰っています。
これらから分かるように、キクイムシはほぼ白太の栄養を元として成長し、成虫になって被害木から飛び出します。
ですので、無垢の木材や、無垢フローリングを使用するときや検討するとき、キクイムシの被害を少なくするように、赤身の材料を選ぶことをお勧めします。
当然、被害にあう確立が減らせるからです。
一部の無垢フローリングでよく見かけるのが、白太ばっかりや白太中心の材で構成されて、価格を抑えたものです。(中には、白太の方を使用する樹種もあるので、一概に白太材が劣っているわけではありません。)
赤身材のみでの木取りは貴重なため、どうしても価格が高価になってしまうのです。
ですから、キクイムシの被害の危険性を伝えずに、価格のみで判断できるように安価な白太を多く含むようにし、拡販するのです。
お客様がご自身の判断で購入される場合はよいのですが、まだまだそんな状況ではありません。
全てとは限りませんが、こんな状態になる前にきちんと説明をうけて被害の可能性を理解していただきたいと思います。
正しい情報を提供し、理解していただいてご使用いただくこと。
この記事で、少しでもその一助になることを期待します。