2022年06月29日
在庫と投資、難しい課題
少し前の新聞に、なんとも言い難い記事を見つけました。
ご存知の方も多いと思います、某社の空間除菌商品についての記事。
販売好調で増産体制に入り、新工場まで建設（他商品も製造か不明）していたようですが、需要が予想より伸びなかったことに加えて、消費者庁からの指導の影響で販売のカギとなる効果をうたえなくなったことが大きかったようです。
需要動向というのは、商品販売にとって非常に重要な情報であり、その需要を喚起する広告や宣伝も重要であることは当然です。
一時品切れになっていたように記憶している商品ですが、それがたちまち増産どころか赤字しょうひんになるなんて・・・
消費者庁の指導にはいろいろな側面があるようですが、これを自身の業界に置き換えて考えたくなるのは私だけでしょうか・・・
商売上、在庫や商品への投資は当然必要で、売り上げはそれらなしには伸びていきにくい。
しかし、在庫も商品への投資もそれなりの金額になります。
特に、木材の場合は体積が大きい上に金額も大きくなりますので、弊社の様な街の小さな材木店でも一つの商品の在庫をするときには数百万円という単位の資金が必要になります。
もちろん、日々の業務で常時必要な材料を除いて、です。
その上、在庫がすぐに販売できることなどまずありませんから、数年先か若しくは数十年先まで倉庫に寝たまま、ということも少なくありません。
私がたまに、「50年前くらいの在庫」とかいっているのがそれですね・・・
数百万円を倉庫に、利子もつかずホコリしかつかない倉庫に、です。置きっぱなしです。
一昨年の「チ祭り」での商品群は、○千万円単位の価格の寝ていた在庫群ですから、どれだけ一時の売り上げを稼いでも保管や土地代等、もろもろ費用として計上すると、儲かったようなものは無いのではないかというほどです。
それに加えて更に、新しい商品の開発（クリ土台角や日本の広葉樹フローリングなど）などがありますから、運営できているのが不思議なくらい。
こつこつと今まで在庫をしてきてくれたことに感謝です。
過日にご来店いただいたお客様も、ナラの厚板が無い！ということでフローリングのご相談のはずが、在庫の厚板を全て購入して頂くという結果になったのですが、それも私が必要だと思い、数年前に不必要に思えるほどに在庫をしていたから販売できたもの。
普通にない寸法、普通にない良質材でしたから。
そういう意味でも、在庫が売れ残る事や需要の変化で販売できなくなるというリスクの大きさには、本当に恐ろしさを感じます。
それでも、無垢材に投資を続けられるのは「木の虫」であることと、自分がやらねば！という使命感かもしれません。
これだ！！、と喜んでいただく顔が見られるのが無垢材ですから。
しかし、それに反して教訓とせねばならないのが建材の在庫。
弊社は無垢材の他にも建築材料全般を扱い、合板フローリングなども販売しています。
そうしていると稀に特定の商品が品切れになることがあります。現在は慢性的にそんな状況ですが、一時的な欠品の場合は「とにかく品物確保！在庫を切らすことの無いように！」ということで、工務店さんよりレギュラー仕様商品なので必ず使うから無くならないように取り寄せておいてほしい、という要望をうけることがありました。
お客様のため、と思い弊社にて保管しておくことにするものの、少しして状況が改善されればその商品を使う機会が減ったり、工法やデザインの変更によって平気で「要らなくなった」と言ってくるケースをいやというほど経験してきました。
合板商品や化粧シート商品は数年で仕様変更されるため、古くなるともう使い道がありません。
行き先が無ければゴミになるのです。
そういうことを平気で材木屋に貸してきた業界と、今回の新聞記事に少し重なる部分を見ました。
今ではそういったお客様との付き合いも無くなりましたが、当時の名残がまだ少し倉庫に残っています。
「戒め」として見ていますが、本当にゴミにしてしまうわけにはいかない。
どうにか活用したいところですので、直貼り防音無しフロアーが必要な方は、お声かけ下さい。活かしてもらえる形でお分けしたく思います。
需要と供給と在庫と投資。
企業にとっては難しい選択の場面もありますが、今後も時代に反して無垢材への投資と在庫は増やしますので、良い商品に巡り合ってもらえることを期待しています。
・弊社へのお問い合わせはこちらから
・その他の無垢フローリング・羽目板ラインナップはこちらの記事下段から
・無垢フローリング・羽目板の一覧はホームページからどうぞ
＊2019年以前のリンク表示をクリックしても過去リンク記事が見られない場合は、こちらの手順でお願いをいたします。
＊消費税10％への改定前、2019年9月以前の記事の価格は旧税込み価格となっています。お手数ですが、ご連絡の上正式なお見積の依頼をいただけますようにお願い致します。（ホームページ価格も改定が間に合っていない物もありますのであしからずご留意ください。）
木のビブリオが、それぞれの木が持つストーリーとともに、こだわりの木材をお届けするブログと、稀少木材・無垢フローリングのホームページです。
・樹種別無垢フローリングのブログ記事一覧
http://muku-mokuzai.livedoor.biz/archives/1611916.html
・戸田材木店・セルバのホームページ
http://selva-mukumokuzai.jp
・戸田材木店・セルバのフェイスブックページ：無垢の木材を愛し語る「木のビブリオ」がいる材木屋、合資会社戸田材木店 から！
・同じく、、、 インスタグラムページ： toda.zaimokuten も随時更新中！
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ご存知の方も多いと思います、某社の空間除菌商品についての記事。
販売好調で増産体制に入り、新工場まで建設（他商品も製造か不明）していたようですが、需要が予想より伸びなかったことに加えて、消費者庁からの指導の影響で販売のカギとなる効果をうたえなくなったことが大きかったようです。
需要動向というのは、商品販売にとって非常に重要な情報であり、その需要を喚起する広告や宣伝も重要であることは当然です。
一時品切れになっていたように記憶している商品ですが、それがたちまち増産どころか赤字しょうひんになるなんて・・・
消費者庁の指導にはいろいろな側面があるようですが、これを自身の業界に置き換えて考えたくなるのは私だけでしょうか・・・
商売上、在庫や商品への投資は当然必要で、売り上げはそれらなしには伸びていきにくい。
しかし、在庫も商品への投資もそれなりの金額になります。
特に、木材の場合は体積が大きい上に金額も大きくなりますので、弊社の様な街の小さな材木店でも一つの商品の在庫をするときには数百万円という単位の資金が必要になります。
もちろん、日々の業務で常時必要な材料を除いて、です。
その上、在庫がすぐに販売できることなどまずありませんから、数年先か若しくは数十年先まで倉庫に寝たまま、ということも少なくありません。
私がたまに、「50年前くらいの在庫」とかいっているのがそれですね・・・
数百万円を倉庫に、利子もつかずホコリしかつかない倉庫に、です。置きっぱなしです。
一昨年の「チ祭り」での商品群は、○千万円単位の価格の寝ていた在庫群ですから、どれだけ一時の売り上げを稼いでも保管や土地代等、もろもろ費用として計上すると、儲かったようなものは無いのではないかというほどです。
それに加えて更に、新しい商品の開発（クリ土台角や日本の広葉樹フローリングなど）などがありますから、運営できているのが不思議なくらい。
こつこつと今まで在庫をしてきてくれたことに感謝です。
過日にご来店いただいたお客様も、ナラの厚板が無い！ということでフローリングのご相談のはずが、在庫の厚板を全て購入して頂くという結果になったのですが、それも私が必要だと思い、数年前に不必要に思えるほどに在庫をしていたから販売できたもの。
普通にない寸法、普通にない良質材でしたから。
そういう意味でも、在庫が売れ残る事や需要の変化で販売できなくなるというリスクの大きさには、本当に恐ろしさを感じます。
それでも、無垢材に投資を続けられるのは「木の虫」であることと、自分がやらねば！という使命感かもしれません。
これだ！！、と喜んでいただく顔が見られるのが無垢材ですから。
しかし、それに反して教訓とせねばならないのが建材の在庫。
弊社は無垢材の他にも建築材料全般を扱い、合板フローリングなども販売しています。
そうしていると稀に特定の商品が品切れになることがあります。現在は慢性的にそんな状況ですが、一時的な欠品の場合は「とにかく品物確保！在庫を切らすことの無いように！」ということで、工務店さんよりレギュラー仕様商品なので必ず使うから無くならないように取り寄せておいてほしい、という要望をうけることがありました。
お客様のため、と思い弊社にて保管しておくことにするものの、少しして状況が改善されればその商品を使う機会が減ったり、工法やデザインの変更によって平気で「要らなくなった」と言ってくるケースをいやというほど経験してきました。
合板商品や化粧シート商品は数年で仕様変更されるため、古くなるともう使い道がありません。
行き先が無ければゴミになるのです。
そういうことを平気で材木屋に貸してきた業界と、今回の新聞記事に少し重なる部分を見ました。
今ではそういったお客様との付き合いも無くなりましたが、当時の名残がまだ少し倉庫に残っています。
「戒め」として見ていますが、本当にゴミにしてしまうわけにはいかない。
どうにか活用したいところですので、直貼り防音無しフロアーが必要な方は、お声かけ下さい。活かしてもらえる形でお分けしたく思います。
需要と供給と在庫と投資。
企業にとっては難しい選択の場面もありますが、今後も時代に反して無垢材への投資と在庫は増やしますので、良い商品に巡り合ってもらえることを期待しています。
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・その他の無垢フローリング・羽目板ラインナップはこちらの記事下段から
・無垢フローリング・羽目板の一覧はホームページからどうぞ
＊2019年以前のリンク表示をクリックしても過去リンク記事が見られない場合は、こちらの手順でお願いをいたします。
＊消費税10％への改定前、2019年9月以前の記事の価格は旧税込み価格となっています。お手数ですが、ご連絡の上正式なお見積の依頼をいただけますようにお願い致します。（ホームページ価格も改定が間に合っていない物もありますのであしからずご留意ください。）
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