空を見上げて
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2015年12月

今年もありがとうございました。


早い早い一年が終わろうとしています。
今年はまれに見る温かさだったので、やっと昨日の朝にお地蔵さんの水鉢に氷がはっていましたね。

最終日1


さて今年も例年通り、これを飾って締めくくりとします。

最終日2


最近はあまりめにしないですが、皆さんは注連縄のこと意識されたことがありますか?!
私のところでは、注連縄は12月30日にします。
その理由は、31日だと新年に向けて一夜漬けになるからだ、と聞かされていましたが、果たして真偽のほどは・・・

今年も締めくくりをしまして、新年に向けての準備をしたいと思います。
皆様も健康で幸多き新年を迎えられますように。
また来る年も、戸田材木店・セルバをよろしくお願いいたします。
本年一年、ありがとうございました。

木のビブリオが、それぞれの木が持つストーリーとともに、こだわりの木材をお届けするブログと、稀少木材・無垢フローリングのホームページです。

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巨樹で帰るは道半ば・・・ 〜延命寺の夕照もみじ、のその奥に・・・〜


どうでしたか、前回の夕照もみじは?!
なにぶん、今の今まで「これぞ、紅葉!」という木をお伝えできていなかっただけに、自分としては渾身の(笑)記事になったと思っています。

さて、その渾身の紅葉をお伝えしたあとですが、延命寺はそれだけでは帰れなかったのです。
この時は、数年越しの念願である夕照もみじに会うために早朝に家を出たために、比較的参詣の方も少なく(といっても早朝からみなさんこられますね・・・)時間にも余裕があったので、毎度のせかせかとした巨樹巡りとは違い、夕照もみじの奥の山にも足を延ばして見る事にしました。

延命寺さん自体も、街中から少し上がったところにあるので清々しく静かないい雰囲気だったのですが、その奥に続く道が、実は夕照もみじに負けず劣らず素晴らしい景色を見せてくれるのだということを知ることができたのは、とっても大きな収穫でした。
その道のりを写真とともに追ってみましょうね。

夕照もみじから奥へと続く小道を行くと、イチョウを始めカエデなどが多く茂る池に出るのです。
なんだ、夕照もみじよりもこっちの方が人気あるやん!、というくらいに先程熱心に写真に納めていた古木よりも人を集めている景色がそこにありました。

延命寺の夕照もみじ7


写真が逆さまなのではありません。
わざと、です。
実際の周辺の景色は是非、ご自身の目で確認していただくとして皆さんが集まって写真を撮っておられたのは、この景色が見えるからなのです。
そうです、水面に映る景色です。
言いすぎかもしれませんが、これは本年元日に掲載させてもらった有名な逆さ富士状態!!
風も無く、まるで鏡の様な水面に美しい緑や赤、黄色の色と灯篭が映り込んで何とも言えない雰囲気を見せてくれます。
こりゃ、皆さん熱心になるはず。
それで、ですね。良いのは、映り込みだけではないのです。
ココにいるのは早朝。
どんどんと陽が昇ってくるわけです。するとどうなるか・・・
本当に、驚く位に数秒毎にこの景色が変るのです。
移り変わる、といいたくなるほどに陽の光を浴びると、葉や幹の色が刻一刻とその濃さを変え、ついさっき目に入ってきた景色とは全く異なる様相を見せるのです。
こんな体験、なかなかできないと思うと本当にその場を離れられず困ったほどです。今さらながら、自然の美しさってすごい!

そんな景色になんとか背を向けて更に奥へと登ります。
すると、これまた見事な紅葉が迎えてくれます。

延命寺の夕照もみじ12

真っ赤から少し山吹色っぽいもの、そして黄色に近いものでほぼ一面覆い尽くされる様な感じで、緑の要素のない「赤い世界」に入る入口の様。
そう感じながら歩をすすめていくと、本当にこんな景色があるんだ!と自分の目を疑いたくなるような「赤の世界」が目の前にあるのでした。

延命寺の夕照もみじ9


自分の目を疑ってしまうほどの赤。
丁度太陽を透かして見える位置を進むために、葉緑素の薄れた木々の葉が、自分たちの体を光に透過させた芸術の様に、頭上に迫ります。
そう、本当にトンネルをくぐる様な錯覚、といえば大袈裟かもしれませんが、ある瞬間から景色の見え方がまるで「スイッチを入れたかのように」変るのです。
風光明美な観光名所などを写真家の方が撮影されている者には見受けられますが、「こんな色は、肉眼ではないなぁ・・・」と思ってしまうくらいに美しい写真があります。
自身の写真の下手くそさを紛らわすためにそう感じるのでしょうが、溜息が出る様なウソみたいに美しい景色の写真ありますよね。
本当に、そんな景色と言いたい位のスイッチなのです。

そしてそのトンネルは、徐々に赤の世界へと続きついには、別世界に迷い込んだような空間に出会います。

夕照もみじ 8


やっぱり、下手くそですがご勘弁。
本当は、写真の方が綺麗に感じるところですが、この時ばかりは肉眼で見る景色は、地面の土の色までが赤い絨毯の様で、頭上から差し込む陽光は赤いスポットライトを浴びている様な感覚。
そんな小道を歩くのです。
ひんやりしているはずの早朝の空気が、何故かこの空間だけは温かく感じてしまうのは赤の世界のマジック。

いやぁ、夕照もみじだけに夕刻にこだわっていたのがむなしい程に素晴らしいこの景色。
いや、夕刻ならばどんな表情なのか楽しみな位に素晴らしい景色です。
まるで命そのものの躍動というか、次の春に向けた鼓動を感じる様なそんな世界。

異常気象だと確信を持ってしまう様な今年の気候。
12月下旬なのに紅葉は残っているわ、業務中も上着を脱ぐほどの陽気になるわ、ラジオからは春の花が咲いているニュースがながれるわ。
以上と言わず何という、ですが秋の楽しみが長かったのは、唯一の得でした。
いやいや、ここへ訪れたのは前年以前ですが、やはり早起きは三文の得以上の素晴らしい景色を見る事が出来ました。
もしかすると、こちらへおいでの際は流谷八幡神社のイチョウにも足を延ばされることでしょうが、是非朝には延命寺さんへお廻りください。
少し遅くなると人出も多くなり増すので、先がおすすめ。

是非、時間に余裕を持って撮影と紅葉を楽しんでください。
久しぶりに自然の景色に驚いた訪問でした。

延命寺の夕照もみじ10


しかし、このままではスキーにいけないよ。
紅葉もいいけど、そろそろ雪、お願いします。
お天道様・・・

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朝だから見える景色もある 〜延命寺の夕照もみじ〜

さぁ、ちょっと何やかんやあって時間の空いてしまっていた巨樹巡りの記事、今回は地元大阪府からお届けします。
いや、地元といっても同じ府県内というだけで、実際には自宅から1時間半はゆうにかかるので、十分他府県エリアほどの距離なのですが・・・

しかしそれでも、どうしても時季外れのこの12月も終わりに近づく中でここを記事にしておきたかったのには理由があります。
この2015年は、12月に入っても異常に暖かくていまだに所々でイチョウやカエデの紅葉(黄葉)が見られるという、考えられない状況なのですが、普段ならもう首をすくめて裸ん坊の樹木を見ているところです。

そんなだからこそ、今年最後の巨樹の記事にはここで締めくくりたかったのです。
その場所とは、大阪府の南部に位置する河内長野市。
以前に、大蛇に襲われんばかりの根を持つ「流谷八幡神社のイチョウ」をお伝えしましたが、そこからそう遠くはないところに位置する、「延命寺の夕照もみじ」をお伝えしようと思います。

延命寺の夕照もみじ1

延命寺は、真言宗の古刹ですが一般的には紅葉スポットとしてのほうがはるかに有名ではなかろうかと思います。
門をくぐる手前から、すでに様々な色の紅葉が目に飛び込んできます。
まさか、これから驚くほどの紅葉のトンネルをくぐるとも知らずに、この入口の緑と赤の対比ですら、長い時間佇んでいたくなる雰囲気を感じさせるのは、さすがに名所。
そんな延命寺に1000年という時間座しているといわれる古木が、この夕照もみじです。

延命寺の夕照もみじ4

もみじ、と一言に言っても「紅葉」するものをモミジという場合や、もみじという名前のついた木があったりとややこしいのですが、分類上はメープルカエデなどの大きなグループの中の一員です。
木材でも、「モミジ」といって販売されているものもありますが、おそらくカエデではなかろうかと思うのも荷もしばしば出会います。
こういうところが、興味をそそる部分である事は言うまでもありませんが・・・

この有名なもみじに会うには、感動的なシチュエーションかと創造していたのですが、意外とあっさりと、門をくぐって右斜め上を見上げた丘の上に、控えめに枝垂れた姿を見せていました。
巨樹巨木というイメージがどうしても先行してしまうので、1000年というフレーズの圧倒感を若干創造していたのか、もちろん杉の巨樹のように太く長いわけでもなく、奇形であるわけでもないので、知名度を考えると意外とすんなり受け入れられるスケールのように感じます。

延命寺の夕照もみじ2

もみじの周辺は、さすがに根と樹木の保護目的だと推察するきっちりとした柵が設けられていますので、それなりの由緒だということを物語っているわけですが、それでも解説版はこんなに簡素。
それでも、巨樹巡りのなかでのお決まり文句である「弘法大師お手植え」の文字が見えることを思うと、やはり相当な昔からあることだけは確かなようです。

しかし、まず言っておかなくてはならないのは、「夕照もみじ」の名前通りに「夕焼け時」がもっとも美しいのかもしれませんが、諸事情から早朝に会いに行ったために、沈みゆく太陽を受けたその美しさ、という絵はありませんのであしからず・・・

それでも、古木とはこういうもの!と言わんがばかりに枝を伸ばし、それを支える幹は向こう側が見通せるほどに空洞化とともに幹の割れが進み、コケや落ち葉を受け止めるその姿が、なんともいえず、これまたいいのです。

延命寺の夕照もみじ3

もちろん今の時代から、どうしてこんなに崖のほうにせり出したのか、2股というほどに分かれるメリットがあったのか?!など、疑問はいろいろと出てきますが、そんなことは抜きにして、単純にその命が冬へと向かう準備を始めている姿が、どこか冷たい朝の空気とともに、自分の脳に自分の存在というものを問いかけてきているような気になりました。

とはいえ、私のイメージでは「見上げんばかりの、ふりかかるシャワーのようなもみじ」を想像していたので、ありがたくはあるのですが、「なるほどぉ・・・」という気持ちも若干あったことはありました。

延命寺の夕照もみじ5

それでも、様々な角度から眺めたり、その幹や苔むした上の色とりどりの葉を見ていると「紅葉」のイメージにとらわれすぎていたなぁ・・・と視点の狭さを感じるのでした。

しかしながら、みなさんこの「もみじ」を目指してこられると思うので、小高くなったこの場所に上がってこられるのですが、実際はこの丘の下から夕陽に映える姿を眺めるのは一番いい?!と、朝からして夕方の姿を想像するのでした。

この写真がちょうど真下から少し離れたところから撮ったものです。

延命寺の夕照もみじ11

緑の葉に覆われていて、下からは幹をうかがい知ることができないので、「普通の紅葉」に見えてしまうのが若干残念ではありますが、やはりありがたいものは有り難い気持ちで拝むのが常。

1000年の紅葉だと思って見上げる姿は、どこか特別に見えてくるもの、ですね。

あ、記念撮影を忘れてはいけません。
弘法大師空海さんがお手植えなさったという(本当なら、相当植えてまっせ、全国で。いや、ロマンロマン・・・)そのモミジの体躯と一緒に収まる中年は、まだまだ紅葉色には早いと自負していますが、人々をいい意味でひきつける力をいただくために、一枚!

延命寺の夕照もみじ6

ちょうど画面右横にお堂があるために、ちょっと斜めからしか査定できないこともあり、空の明るさばかりが強調されてしまっていますが、こういった対比も素人写真ならではで、良いものということでご勘弁を・・・

残念ながらやはり「朝映え」はしていませんでしたが、十分に古木の紅葉を楽しませてもらいましたし、古刹と古木というのは、どこか喧騒を忘れさせ心を落ち着かせてくれる力があるようです。
紅葉する巨樹という、どうしても伝えきれていないカテゴリーであるそれも記事にしたかった理由の一つですがしかし、まだこの先に、早朝に訪れてよかった!、紅葉の時期に紹介したくなる、その「三文の徳」以上の大判小判のような紅葉の美しさを味わうことになるとは、この時は全く知ることなく・・・


延命寺の夕照もみじ所在地

大阪府河内長野市神ケ丘492

この時期だけだったかもしれませんが、門に行く手前の道から先は一般車は進入禁止になっていますので、車では入っていくことはできないようです。
周辺にはパーキングは見当たらなかったので、駅や少し離れたところに駐車してくるしかなさそうです。(途中若干道幅も狭い。)
実際、9時頃にはハイカーさんたちが大挙をなして訪れていましたので、通常は徒歩での探訪になるでしょう。


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年末年始の営業のお知らせ

いかんいかん、季節感のない気候が続いてきたことがあり、寒くなったとはいえ全く年末という気がせず、それでも時間の流れるスピードの速さに驚く毎日なので、処理が追いつきません。
やりたいこと、やらないといけないことは山ほどあるのにこなせず、次の日に残していくことに。
やらなければいけないことがあるのはありがたいことなのですが、もうちょっと整理したいよぉ〜・・・

といっても時間は待ってはくれないので、取り急ぎ年末年始の営業のご連絡をいたします。
本年は12月29日(火)までの通常営業、新年は1月7日の初出ということになっています。
その間も無垢フローリングショールームはご予約営業しておりますので、お正月に帰阪するチャンスに戸田材木店に寄って相談しよう、と目論んでくださるお客様は、早めのご予約をお願いいたします。

年内の通常営業期間を過ぎますと、休業期間中のメールそのほかでいただいたお問い合わせのお返事は、通常営業開始から順次させていただきますので、ご了承くださいませ。

しかし、今年は雪がなくて楽しみのスキーにもいけず・・・
皆さんはもう冬の計画たてられましたか?!
おうちの改修材料の計画なども、考えてみてくださいね。弊社の材料をふんだんに使って・・・

よろしくお願いします。

シーズン



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あかんやん、国産材・・・

ただでさえ、いつも文章が長すぎる、と言われるうえに若干ボヤキなので手短にいきます。

現在若干供給不足になっている樹種の代わりとして、ピンチヒッターである「杉」を新たに仕入れました。
杉は使いづらい、という大工さんも中にはおられますが私はそうは思っていないので、むしろ杉の良さを勧めたいのですが・・・

開けてびっくり、穴だらけ。
しかも結構な頻度で曲がり材が入ってる。

杉2

杉

それらは決してダメではなく、木にはあるものなのですが乾燥材や寸法の揃ったものが当たり前になった現在の建築現場の場合に限ると、虫穴は「見た目が悪い」、曲がりは「使えない」と敬遠される場合がほとんど。
輸入材と国産材、という比較は不毛ではありますがこれでは、杉をもっと使いましょう、といっても悪いイメージがついてしまいなかなか使ってもらえません。

やはりニーズにこたえないことには、商品というのは販売に結び付きません。
お客さんや使う人のことを考えていなければいけないのですが、ちょっとこれでは「スギはあかん」になってしまう。
こういう商品こそ、質の高さを見せてほしいところ。
もうちょっと意識上げて、製材さん。
私もこれを使える場所に頑張って販売しますので。

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リアルワインガイド No,52 スポンサード by 戸田材木店 発売中!

四季のめぐりは早いもの。
来年のカレンダーを手にし始めるこの時期に、3か月ぶりの楽しみなものが届きました。

リアルワインガイド スポンサード by 戸田材木店4

おぉ、このシンプルな封筒は!
そうです、3か月前に弊社が唯一自社の広告を出している誌面「リアルワインガイド」です。
住宅雑誌でも、無垢フローリング特集でも、巨樹本でもなく、ワイン雑誌なのです。
リアルな視点と本音で綴る真摯なワイン雑誌(真面目に冗談で遊ぶところもリアルなのです。)に、リアルな材木屋として出稿させていただいています。

今回は、この辺に出ています。(ちゃんと付箋してくれてはる。)

リアルワインガイド スポンサード by 戸田材木店3


ワイン専門誌になぜ材木屋が出稿しているのかというと、このワイン誌を応援したいということと同時に、リアルな視点を持ったワイン誌を購読している皆さんに、リアルな木材の実情や山の現状、今伝えなければいけないことを伝えたいと思ったから。

そんなの、住宅雑誌の広告ページやフローリング特集のタイアップ記事にでもしてもらえば手っ取り早く、多くの人たちの目に触れると思うのですが、私が伝えたいのは多くの人ではなく、きちんと理解してもらえる人たちであり、リアルな実情を感じることのできる人です。

そのために、わざわざ「なんでなん?!」といわれるワイン誌に出稿しているのです。

個性ある生き物である木材を扱うはずの材木屋が、カタログ商品のように決まった価格で同じ品質、同じ表情の木材を必死に販売するのではなく、木材によって本当に喜んでもらえる、喜べる材木屋の商売ができるように、そしてそれによってその材料を供給してもらった山へも喜びと対価を届けられるようにしたいです。


そんなことをするのは、先日の「勇者与作」と同じくらいに大変なので、まだまだ私一人では力不足ですが、応援してくださる人と、数は少なくても私のことを信用してお問合せくださる遠方のお客様の力を借りて、少しづつ「木を商える材木屋」を実践していきます。

木材は何も建築だけではありません。かのワインも木材によって熟成するほかブドウも木になるもの。
う〜む、やはり関係がある!

建築だけではなく、いろんな業種のいろんな木を使う人たちとつながって、もっともっと木の可能性を広げられるようにしていきます。

建築以外でも多くの人と木でつながりたい。
来年もリアルな木材事情お伝えします。
リアルワインガイドともども、戸田材木店をよろしくお願いします。


リアルワインガイド スポンサード by 戸田材木店1



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*2019年以前のリンク表示をクリックしても過去リンク記事が見られない場合は、こちらの手順でお願いをいたします。
*消費税10%への改定前、2019年9月以前の記事の価格は旧税込み価格となっています。お手数ですが、ご連絡の上正式なお見積の依頼をいただけますようにお願い致します。(ホームページ価格も改定が間に合っていない物もありますのであしからずご留意ください。)


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大阪府の森林環境税と与作

みなさんおお住いの地域はもうお済ですか?!

マイナンバーの到着ではなく、新たな税金のお話です。
私の住む大阪府の近隣府県でもすでに導入済みの「森林環境税」が、いよいよ次年度より導入されることになったのは、先日もお伝えした通り。
その時は、わざと柔らかく「活用されればいいですね・・・」くらいの書き方をしましたが、ついこの間、その使い道や効果の予想などを報告する会があり、さっそく出席してきました。

森林環境税2


担当部署の方からの説明やデータ、写真などをもとに進められ現在の森林の状況(いつも通り、山には木があって整備しないといけないという)と、それに伴う大阪の森から出てくる木材を活用するための取り組みについての話があり、「大阪産木材」を利用しようという話に落とし込んでいくのですが、いつもなら「大阪の山の木材を使いましょうね!!」で終わるところ、今回は違いました。

終盤の質疑応答の場面で出た、「肝心の山側の人がここにいない」という意見に対し、一人の「勇者」が立ち上がられました。
その方こそ、実際に大阪産木材にかかわる「与作さん」でした。
昭和に小学校時代を過ごした私にとっては「与作は木ぃを伐るぅ〜」の有名な歌詞を想像してしまうのですが、いただいた名刺にもそう書いてある。
その与作さんが、木を使う側から出る「実際の山を意識していない発言」ばかりにいてもたってもいられず、熱弁を始めたのです。
少なすぎると批判されるばかりの、現在の大阪材の実際の供給量についてや、木が木材になる場所である山の現状、そしてその過程にいる人たちの現状を自身のことを例にあげ、一つ一つお話しされました。

使え使えと言う者と、使える条件を満たせという者とだけの議論で、実際に材を供給する者の立場や実情を知らないであろうまま進んでいく議論に警鐘を鳴らしてくれたのです。

もちろん、木材を販売する場合には人間が動く以上費用が発生する=商売としての儲けが必要なのは言うまでもありませんが、現状は長い年月をかけて木を育てる側の「目に見えない費用」を販売する側が理解していない場合が多く、同じ木を扱うといっても山と街の間の見識の違いとお互いの理解不足を感じる場面が多くあります。

与作さんは言いました。

ムジ(無節)の材料が売れん(売れない)のに、どうやっていい木材を生産していくだけのコストがかけられるのか?!どうやって植林の費用を賄っていけばいいのか?!現状ならば、山の仕事はひきあわん・・・一生懸命に手入れして伐って市へ出しても捨てるようなもんや。
自分は山に生まれたから、それしかないから今も続けているが、こんな状態では皆さんのいう要求(在庫即納体制や供給量の確保)には答えられない、、、と。

ただそこにある「商品としての木」だけを見ているとわからないものの、すこし山に目を向けて実際に見て話を聞く機会を持てばすぐに知ることのできる現実なのですが、それが全く伝わっていない「山と街のミスマッチ」の現状なのです。

間伐材といった言葉やバイオマス利用などを進めるためのコマーシャルはおそらく十分に整っています。確かに山にある木を伐って活用する時期にもきているのかもしれません。
が、それらのイメージがどんどん先歩きして、木材生産の現実と利用の実際が、山から最終消費者まで共有することができていません。
日々の業務でも感じるところです。
それを、単純明快に自身の苦労として皆の前で発言してくださった与作さん。
この気持ちをもっともっと伝えないといけない!
税金の使い道を説明する前に、この現実を伝えないといけない!
いつもの想いにさらに火が付き、近々与作さんのところに会いに行くことを決意。

与作


肝心の森林税以上に、大きな出会いがあった説明会。
みんなが負担する森の税金を、本当に山のために活かせるように一緒に考えてきます。
与作さんの想いを多くの人に知ってもらうために。


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こんなに身近にあった被害木 ナラ枯れ

意外と毎日気にしていないようで、人間は無意識のうちに多くの情報を得ているものです。
特に視覚的な情報というのは、物事の判断に大きな影響を与える部分であると思いますが、普段何気なく通り過ぎている景色の中の、ちょっとしたものがなくなっても違和感を感じたりするような鋭い感覚器官です。

私の場合は、町でも山でも木には自然と目が行くので、例えばお店の中であっても木の部分には自然と目がいってしまうのですが、やはり慣れた風景が変わるというのは、それ以上に視覚に訴えるものだと気が付きました。

それは、今までそこにあった木が無くなっている、という状況がショッキングなうえに、景色が一変することで容易に気が付くことでしょう。
今回の場合は、ちょっと鬱蒼としていた雑木林が、7日前に比べてとても明るくなっているうえに、そこそこ大きく育っていた樹木が数本なくなって景色が変わってしまっている、ということから本当に景色が変わってしまっていましたから、気がついて当然でした。

そこは、ほぼ毎週子供のソフトボールの練習の送迎に通る道沿いにある雑木の林。
林といっても大したことはないのですが、うっそうと茂っていた印象の雑木が、ある日突然明るくなっていたのです。
現在の林業や間伐の上で話題にされる「森の明るさ」でいえば、抜群に健全に見えるのですが、実際はそうではなく、大きなナラが数本伐採されたことによる明るさだったのです。

枯れた4

うーむ、ほとんど伐採する意味のない場所で、ナラだけが伐採されている・・・これはおかしいなぁ・・・と邪推が頭をよぎり、切株に近づいてい見ると、その邪推が正しいであろうことをほぼ確信する結果が見て取れました。
それは、建築材料であるベニヤ板や乾燥木材に被害をもたらす「アイツ」の痕跡とそっくりだったのです。

枯れた1

私の指先にある、小さな孔・・・
穿孔のあとですね・・・乾燥木材の反れと比べるとちょっと大きいような気がしますが、おそらくこれはキクイムシの穿穴痕。
そう、ナラ枯れをもたらすキクイムシの侵入されている証拠。
そして、その証拠は切株からも鮮明に見て取れるのです。

枯れた3

この切り株の黒く見える線。
実は、これはすべて点で、つながっているように見えますが、キクイムシによって穿孔された孔です。
そして、見事に辺材(白太)部分が変色しています。
木の病気は専門ではないですが、おそらくキクイムシの穿孔とその伝染病により、枯死に向かう途中の段階。
これが幹の周りの辺材部にびっしりと広がっています。
気持ち悪い、と言いたくなるくらいにびっしりと。
ものすごくかわいそうになる、そんな気持ちになりました。

まだその周りには数本の仲間が残っていましたが、おそらくこちらも被害にあっているのでしょう。
幹が、見ていられないような黒い変色跡と薬剤注入の跡でしょうか、人為的に見える大きな穴があけられていて、見るも無残。

枯れた6

山中では、松くい虫とともに大きな問題になっている、とどこか街中では見かけないはず、というようなとんでもない理由付けをして、どこかちょっと遠くの問題のように傍観していたのかもしれない、と反省するくらいに身近で起こったことにショックを受けました。
それも、被害にあうのは高齢木が多く、手入れをされずに放置されることによって起こりやすい、と言われるナラ枯れながら、今回の林はそんなに高齢ではないですし、周りにブナ科の木材が集まっているわけではありません。

それなのにこのありさま、ということは対岸の火事ではなく本当に皆が気にして臨む問題になっているということです。
春日大社などの保存地域だから、とか雑木の山を守るため、というような大義名分ではなくても、近くの林から見えてくる日本の森と山と木材の現状。
うー、厳しい。
残された切株の声なき声が聞こえる、そんな気がして・・・
そうです、最後の力を振り絞って過ぎようとする私を引き留めたのかもしれません。
こういうことを知ってもらうのも木材に関する興味と利用促進の一環として重要なところ。
彼らの育ってきた証を目に焼き付けて、明日からのキクイムシ談議にさらに熱が入ることを確認した、ちょっと悲しい日曜の朝の出来事でした。

枯れた2


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これから夢を見るためには・・・

待っているものの心を高ぶらせてくれるカタログの文言の数々。
実際、現在まで乗り続けている愛車のカタログは数冊保存していますが、納車までにそのカタログのほぼ一言一句とスペックに並ぶ数字は暗記していましたし、エンジンの絞り出す性能曲線図などは見ずともそのまま書き出せるくらいに読み込んだもの。

夢5

もちろん、そんなの見ていなくても車は入手できるし、夢は持てるかもしれない。でもなんかおかしい。

カタログをもらいに行ったのは台数限定車だから、購入者が限られているので商談に発展する可能性が低いので営業さんも売るつもり無いし、営業する必要ないから資料なんか読み込んでいないから興味を持っている私のほうが性能や装備に詳しいくらいだし・・・
そんなことでは、メーカーや同じような車に夢持てないよね・・・
次に期待できないというか、これがあるなら次も期待できる!と自分が手に入れる機会が巡ってくるのを待つ夢は持ちにくい。

そう、最近でも「昔少年だった人たち」に人気の別の車種が、限定車を発売し、早々に完売しています。

夢3

その車は、巧みに(失礼ながら)その名前をコマーシャルとして活用し、往年のファンの心に語り掛けるとともに、現在のファンまでも獲得している車です。
そして、その中でも特殊な限定モデルには「どうしても昔から乗りたかった」という夢を持った人たちの購入があります。
誰もが持てるものではなく、夢を見た車の中でもさらに特別な一台を自分のものに、という夢を持ち続けていた人たち。
だからこそ完売になるわけですが、そこでも購入には厳重な注意事項があり、いろいろな約束事を制約しなければいけないといいますから、その辺は現実的ではありますが、それでも夢を手に入れるには必要なステップなのかもしれません。

その車には、多くの人たちが夢を持ち今でも夢を維持したくなるくらいの夢の記憶があるからこそだと思います。

時代が流れ、これからの少年たちが抱く夢というのは至極現実的で、とても鮮明なのかもしれません。
自分の頭の中で想像し考え、膨らませるというよりも現実に見えている、聞こえてくるものに期待するという時代なのかもしれません。
それも夢になりえるでしょう。
しかし、そんな中でも「昔少年だった人たち」が夢を見続けられるような仕掛けを続けていってほしいものです。
木材もそう。やはり夢を持てるような木材にしないといけない。

そう思うと販売はむつかしい、という結論になってしまうが夢を求める気持ちは、持っていたもの。
こんな世知辛い世の中ですが、どうかカタログ位作って夢をみせてくださいよ、メーカーさん。
未来の少年たちの為に・・・


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木ぃクンmuku_mokuzai  at 13:15コメント(0)トラックバック(0) この記事をクリップ! 

夢には画面ではなく、紙・・・

自分の性格を考えたとき、至極現実的だと感じることが多い。
だからこそ、非現実の夢が欲しくなる。というか、考えてしまう。
それでもすぐに、現実に戻ってくるんだけど…

日々の生活の中で、現実を直視するばかりで夢を持つ機会が減っているように感じている中で、久しぶりに夢に出会えるのかと少し期待しているものがありました。
それは、子供の時から好きな「車」。
以前からちょっとずつ書いていますが、高級車が好きなのではなく「自動車」が好きなのです。
中でもやはりスポーツカーなのですが、近年のスポーツカー(数千万円のスーパーカーではなく・・・)の希少性はさみしい限りで、ワクワクするというよりも、車でも現実的なことしか考えられないような状況に、心躍る機会はなく・・・
そこでやっと気になっていた車の発売となり、ディーラーさんにカタログをもらいに行ったのですが・・・

もちろん、買い替えの余裕など全くないので、「夢を見る」ためにカタログだけもらいに行くわけですが、そこで聞いたのは「まぁ、たのんでみますけどねぇ・・・たぶん取り寄せできないんじゃないですかねぇ…」という、歯切れの悪い答え。
最近の特殊な車の傾向として、カタログをほとんど用意していないか購入者のみにしか渡さないか、ウェブ閲覧のみか、というパターンがありますが、どちらにせよ、紙媒体があるのかないのかが知りたかったのですが、営業さんからは答えがわからず、メーカーのホームページをみてください・・・と。(営業さん、いる意味ないやん・・・)
すると、すぐにわかりました。

夢1

はっきり書いてあるやん、「用意しておりません」って。
しかも、カタログ請求もできないと・・・

まぁ、ウェブ上で見れば画像はきれいだしいつでもどこでも見られるし、さらに動画もみられるとあって、紙媒体を作る意味がないように思えてくるほど内容は充実しているのだが…

ちょっと違う、違うんです。
営業さんも、限定車であるし購入意思のない、冷やかしの私だとわかっていますから、そこから話を進めようともしないのですが、そうじゃないんです。
私は夢をもらいに来てるんです。(いや、車検の入庫と修理作業という数十万円コースをお願いしている!!涙・・・)
ただ移動する手段ではなく、ただ荷物を運ぶだけではなく、単純に燃料の消費量を気にして乗るだけではない、どうしても欲しくなる夢を求めてきているのです。
それは自身の経験から。

少年は、夢を見た・・・

夢2

ポルシェやフェラーリにあこがれていた少年が、外国車ではなく、チューニングカーでもない、日本のメーカーの作る流線形のスポーツカーに夢を見るのは当たり前でした。
そこには our dreams come true の文字が。
少年の見た夢は現実の車となり、そしてその車を作ったエンジニアの夢も現実になった車。
夢みたいな現実だった。そう思います。

そんなカタログは、写真だけではなく語られている文言の一言一句とその性能とこだわりの解説文とで、少年の夢をさらに膨らませるには十分でした。
買えるわけでもなく、もちろん免許もないのですが「いつかは・・・」という希望や「これに乗っていたなら・・・」という自分の姿の創造に夢を抱くのでした。

それは、現在のように本当に走っている動画がなくても、様々な写真が見られなくても十分でした。

夢2

もしかすると、現在のほうが実際の車の映像や音という情報での判断ができ、正確な判断材料だといえるのかもしれませんが、それは本当に現実的で、夢というものとは一味違っていると感じます。

決して、映画と原作小説の比較というような簡単なものではないにしろ、そこに夢や楽しみ、期待を込めている者としては、入手するまでの気持ちの高ぶりやそれを盛り上げてくれる、カタログの数値と修飾語の数々こそが、「購入する」という動機に結びついていたように思います。

だからこそ、紙であるカタログがほしいのです。


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