現役材木屋と行く連続企画 第二回目終了
昨日、私の企画するセミナー兼体験見学会である「現役材木屋といく連続企画」。
第一回の様子も先日お伝えしましたが、その第二回目が昨日滞りなく終了しました。
今回は、場所を建築現場に移してその場所で行いました。
前回、工務店さんの作業場にて見事なヒノキが加工されていたそのものが、建築物となって目の前に立っていることと、以前は形を創造することができなかったと思いますが、部材一つ一つを組み合わせていくことで、見事な建築が出来上がるということを実感してもらえたのではないかと思います。
わざわざ現地にて第二回を開催した理由は、写真や絵などで解説するのではなく、本当にそこにあるもので、それも建築間もなく自分たちが材料である木材の段階を見たものが建築物になっている状態で、ヒノキの話や建築の話をしたかったからです。
ヒノキがどうしてそんなに重要な語られ方をするのか?、ほんとにヒノキはすごいのか?、ケヤキではだめなのか?、というようなことから始まり、実際のお堂をみながらの建築部材の説明から、どうしてそのような形になっているのかという解説を交えて、「現役材木屋ならでは」のセミナーにできたのではないかと思います。
皆さんも考えてみてください。
社寺建築の材料にはヒノキも多ければケヤキも多いはずですが、どうしてでしょうか?!
その答えは、今回お伝えしましたので参加された方は納得されたとおもいます。
ご案内では、「お堂」と案内していたことから「もっと大きな建築物」と思われていた方も多いかと思いますが、今回は小さな阿弥陀堂でした。
少し期待のサイズではなかったかもしれませんが、小さいからこそ間近に部材を見ることができて、より正しく建築部材とその形を理解できたのではないかと思っています。
ありがたいことに、何とか暑さは和らいでくれたので、思ったほど体力的に消耗しなかったのですが、やっぱりどうしようもなかったのが「蚊」。
建築中から、一歩止まるとかまれている、状態だったので蚊取り線香をたくさん持って行っていましたがやはり食い止めることはできず、みなさんしっかり「食糧」を提供してもらっていました(汗)。
そんな感じで第二回も終了しましたが、いよいよ次回はヒノキ(スギ)の聖地である山に向かいます。
建築、建築材料、そこに至るまでの最初の段階である森の木を見て、森を感じることで、森の木が建築物として存在するようになるまでを実感してもら企画です。
今回の企画に、わざわざ「現役材木屋」としているのはもちろんボランティア的に皆さんに知ってもらいたいものや体験してもらいたいものを紹介しているものの、仕事として実際にかかわっているものを材料にしてお話・体験できるということから、わざと「現役」としています。
実際にかかった費用や苦労したこと、どのような過程でお話が進んだかということを伝えることができるのは、文化財などの見学というような企画とは違うところです。
ちょっと木のうんちくを交えてお話しできるところも、一つのポイントと言ってもいいでしょうか。
次回第三回は、いよいよ樹齢数百年の木々が生える山を体験します。
その中で、お金ではない時間という物差しの中での人と山の関係を感じてもらえればと思います。
楽しみです。
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