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2013年06月

我の想いは星となり・・・


ほんの10年、いや15年前はそんなことはなかったんだけれども、時代に慣れるというのはすごいもので、最初は無駄に使うことのないようにと戒めて使用していた「携帯電話」も、今ではKids用までが普及しつつあり、通話料が高額・固定電話で事足りる、といったような考えは完全に通用しませんね。

様々な通話プランなどで○○無料とか×●タダというような宣伝がされていますし、時期的なものですが機種買換えの補助割引があったりしますので、今は公私ともに本当に手放せなくなくなっていると言えます。

もう、ある場所にかける、という行為ではなくいつでもある特定の個人に連絡できる手段ということで、仕事上もプライベートも便利になったと思います。
その賛否は別問題として、携帯電話の使用頻度がどんどん増してきて、私の場合はプライベートではほぼ使うことが無いのですが、どうしても1〜2年で「老化」が顕著になってきます。

現在よりひとつ前に使っていたものは折りたたみのつなぎ目の部分が断絶寸前になり買い替え、そしてその後を受け継いだスマートフォン第一号も、約2年半を過ぎ、液晶はほぼ3分割位に割れているし、「お客様を待たすまい!」と走った結果にウェストホルダーから勢いよく飛び出してケースはボロボロ、その影響か時々電話帳が表示できないとか電源が勝手に切れるとかいう事が起こり出し、修理か?と思っていた時にやってきた、買い替え割り引き補助。

メールや図面を携帯で見る事が圧倒的に多くなってきている現在、手持ちの機種の動作の遅れに少し不満があったことも拍車をかけ、「柄にもなく」買い替えをもくろんで電話屋さんに赴いたのですが・・・・


行ってみて店頭のお姉さんにお話を聞くとなんと、保証サービスに加入しているというではありませんか!!
その為、5250円でリビルド品が手元に届くというのです。
そういえば、もし故障した時に高額な機種代に悩むならば、とすすめられて入っていたのをすっかりと忘れていました。

半ば新しい機種になる、と喜びもありウキウキしていたところを「とらぬ狸の何とやら・・・」を地で行くような状況になってしまい、ちょっと残念だったのですが、まぁやっぱり私には物を大事に使えという先のバイクの記事から通じる教えがあるのでしょう・・・
それならば、とリビルド品を申し込むとなんと、翌日に届きました。
開けてみると、そのまま自身の機種が・・・それもピカピカ。

復活 1

















リビルドながらも新しいものが届くというのはやはり嬉しいもの。左がリビルドです。
比べてみると本当にくたびれている右側の使用済み機種。

復活 3

















画面にタッチして操作するだけに、画面の割れはかなりの不便に繋がります。
それに、電話帳やメールなどはデータとして移動することが出来るのですが、実は私が今回新機種に移行しようとした最大の理由は、買い替え補助があるからではなく(笑)、大事なデータが失われると困るから、というのが一番でした。

電話帳や写真、メール以外の大事なデータとは何ぞや、とお思いでしょう。
それはこちら・・・

星印

















スマートフォンに変えて少ししてから利用しだした「マイプレイス機能(?!ですね?)」。
これが本当に便利です。
地図に目印をつける事ができるので、山間や川べりなど住所で表せないところにも現地に行って正確な現在地を確定でき、そこに目印をつけるという作業で、「だいたいこの辺・・・」というものを無くせるからです。
それがどうして大切かというと、数ある星の散らばりを見てもらえばわかるかと思いますが、実は星は訪れた巨樹の位置を示しています。
ここに全て登録しているわけではないのですが、多くがここに入っています。

中には巨樹探訪の記事を見て訪れた巨樹もあるのですが、「何々町のバス停を下車し5分ほど歩くと沢沿いの道がある。それを登っていくと途中から道をそれて・・・・」などという説明を元に向かうと必ず迷っていました。
尋ねる人がいればいいですが、山中や林道などではそれもかなわず、あきらめた巨樹は数知れず。
できれば、たどり着いた巨樹の足跡だけは残したい、と始めたのがこの機能なので、この星は想い出でもあり、確かな情報でもあるのでとても大切なデータなのですが、実はこれ簡単に移動できません。
といいますか、全て手動で新機種に移行しています。

携帯を並べて一つづつ操作し、場所を確認して新しい機種に星を加える。
100か所以上は確実。これでも少ない方ですね・・・

しかも、この携帯修理サービス、当たり前ですが、リビルド品が届いてから10日以内に既存機種を返却しないといけません。
申し込みから10日なので、ほぼ8日位しか時間がありません。

星一つ移動するのにスムーズにいって約2分、途中で固まったり拡大できずに場所の特定が出来なくなったりすると5分から10分かかったりします。
それを100カ所以上こなさなくてはならず、自慢ではないですが貧乏暇なしの私には、毎日2時間夜中に作業しても進まない!!でも返却期限が来る!!!
焦って焦って、もう駄目だぁーーー。と諦めかけましたが、サービス会社に連絡し理由を話すと快く延長を承諾いただきました。
助かったものの、それでも帰宅後に残る仕事をかたずけてからの夜中作業。効率が悪くなかなか進まず。

それでもこれがないと、次に紹介するような巨樹の場所も紹介することができません。
地道に作業は続きます。
マップソフトに要望です。
こういう情報もコピーして移動できるようにしてください。
(補足:他に、マップコードなどで位置を特定する方法もあり、その方が正確であるので、将来は移行したいと思っています。でも、星印の魅力も捨てがたい・・・)

復活 2

















すっごい便利なハズが、やっぱり不便?!なのかな?
早いうちにデータベース化したいものです。いつになることやら・・・・・・・・



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北洋赤松(レッドパイン)無垢フローリングの施工完了


節あり無垢フローリングの定番商品、北洋赤松(レッドパイン)無垢一枚物フローリングが貼りあがりました。

北洋赤松(レッドパイン)無垢フローリング 施工1

















綺麗な節が並んでいます。
建築業者様もお施主様も、節ありフローリングと言って先ず思い浮かべられるのが納得する、「木の素材感」そのままのフローリングの様な気がします。

北洋赤松(レッドパイン)無垢フローリング 施工5

















近年になって印刷技術の向上と新しいスタイルのおうちに向けて、無垢のフローリングでなくとも、合板に印刷で、北洋赤松の様な節ありのフローリングの表情を再現できる物も出始めています。

印刷?!

















どうです?これ印刷の節ですよ!
写真ではホンマかいな?!と思ってしまいますが印刷です。
これだけリアリティーがあると、私の撮った写真もホンマかいな?と疑われそうな位のクオリティーですね(汗)。

確かに外観は似ています。
凄い技術。少し離れてしまうとわからないくらいに風合いはそのままと言っても良いでしょう。
しかし、真似できないのは足触り。

これだけは印刷技術がいくら進歩しても、手の感覚や足の感覚には敵いません。
踏み込んだ時の微妙な柔らかさや仄かな温かさは、節の視覚的効果だけではなく、直接触れる部分だからこそ本物の木のフローリングにするという本来の意味をそのまま実感できる、無垢のフローリングならではの特徴です。

北洋赤松(レッドパイン)無垢フローリング 施工10

















光を受けて、節の周囲が光って見えます。
このあたりも印刷でも表現されていますが、この光沢が見る角度によって変化する様は、さすがに表現しきれません。

実は撮影日は生憎の雨模様で、室内は決して明るかったわけではないのですが、差し込んでくる光を温かく見せてくれる北洋赤松の表情は、その曇天を感じさせない様な明るい雰囲気を醸し出しているようでした。

北洋赤松(レッドパイン)無垢フローリング 施工2

















これらの写真だけ見ていると、綺麗だねー、の一言かもしれませんが、結構こだわっているところがあるんです。
普通、杉や桧の節ありフローリングを使うとなると、実際の節の部分が加工の際に抜け落ちたり欠けてしまったりしている事があるので、パテで埋められていることが多いのですが、北洋赤松はここまで節が多いにも関わらず抜け落ちている節は、軽微なものを覗いてはほぼありません。
また、加工中の欠けなども、軽微なものは許容しますが大きなものは見当たりません。
これは、加工で出来たものを全て梱包して発送する、というものではなく検品をして選別をする工程があるからこそできるもの。
また、北洋赤松は、木によってはプロペラの様にねじれのきついものや、フローリングの幅方向での反りが大きいものがで易いものです。
この様に・・・(このサンプルは、弊社取扱いのものではありません。)

反り

















材料となる北洋赤松はよく乾燥されているのは有難い事なのですが、乾燥にもやはり「いい具合」というものがあって、どんどん乾かせばいいというものではありませんで、そのあたりの匙加減もフローリングを含む無垢の木材の難しいところでもあります。
何が言いたいかというと、過度に乾燥していても反対に水分を吸ってしまい、本来の癖が出たり、ふくらんで寸法が大きくなりフローリングを突きあげたり、ということの原因になる事があります。

だからレッドパインと一言でいっても、実は色々なところで違いがあります。
もちろん、先の節もそうです。
ボコボコと引っかかるようなところがあったり、ほぼ抜けている様なものがあったりするものもあり、樹種で選べばどれも同じとは行かないのはやはり他のフローリングと同じなのです。

北洋赤松(レッドパイン)無垢フローリング 施工4


















弊社の御紹介する北洋赤松も無垢の木材。検品がすんで加工場をでて来たものは全て同じ品質、というわけにはいきませんから、少々捩れるものや曲がるもの、反るものも含まれることは否めませんが、そういったものは物入れや狭いスペースの切り使いに廻す、見え隠れ部分に廻す、などの配慮を以て施工していただけますようにお願いしたいところです。
とはいえ、このお宅はそんなこと微塵も感じさせない仕上がりで驚きました。

見どころは節の美しさだけではなく、こんなところもあります。

北洋赤松(レッドパイン)無垢フローリング 施工9

















北洋赤松もやはり松です。
フローリングとしてくる物は比較的大人しいモノが多いですが、なかにはこのようにたくさん松の油を含んでいる物もあります。
ピンクとホワイトの色合いを想像していると以外に思われるかもしれませんが、これが本来の松の表情、といっても良いかもしれません。
とはいえ、やはり清楚なピンク&ホワイトの方が柔らかい印象を与えてくれますから、お施主様のイメージとは少し違ってくるかもしれませんね。

北洋赤松(レッドパイン)無垢フローリング 施工3

















他にもこんなにワイルドなものもあります。

北洋赤松(レッドパイン)無垢フローリング 施工8

















たくさんあるわけではないですが、丸い節に交じっているけど、どうしても目立ちたがり屋の様でして・・・
これも自然の風合い。

また、節だけではなく下の写真みたいな「マジックで落書き!?」とも思えるような筋があったりもします。
これは木の髄、芯の部分の断面です。節ありのフローリングには含まれていたりしますから、なんじゃこりゃ?!と驚かれないように。

北洋赤松(レッドパイン)無垢フローリング 施工7


















やっぱり杉や北洋赤松(レッドパイン)などの針葉樹のフローリングも良いもんです。
寝転びたくなくなるのは無垢フローリングの当たり前、ですがゴロゴロとして節の部分を一つづつ眺めてみたり、その成長を想像してみたりする楽しみがある様に思います。

優しい足触りの北洋赤松のフローリングは、広いリビングをごろ寝スペースに変えてしまうかもしれません。
是非、イスではなく床レベルの生活スタイルも視野に入れてもらってはいかがかと思いますね。
そうすれば、手も触れてより一層質感を楽しめますからね。

北洋赤松(レッドパイン)無垢フローリング 施工6


















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あふれ出る赤き滴


うわぁー、血がぁ・・・・・

血?! 1


















といった悪ふざけでまだ驚いてくれるのが、子供とのコミュニケーションになっているところが嬉しいものですが、知らない人だと大人でも信じる?!でしょうか。

実はこれ、赤ワインです。
今年は暑くなる時期がはっきりとしていたからか、春から置いていた(寝かせて置いていた)赤ワインから、気がつかないうちに少しづつ内部のワインが漏れ出てしまっていました。
用語(?!)では「ワインがふく」と言ったりしますが、まぁその通りコルクを通り越して外にふき出してしまうのです。

血?! 2

















だから言ってたやん、とは家内の言葉。
これは置いていたままを再現した様子ですが、少し前からポツッと床にシミがあったそうで、その時に私に注意してくれたそうなのですが・・・・うーーん言われたような!!??・・・
反応のない私に証拠を突き付けるためにティッシュを敷いていてくれたらしく、これまた見事に、それも大量にふきだしている!!
何もここまででてきてくれんでもえぇのに、と思うんですが、早い事涼しいところに避難させられなかった私の責任です。

ワインというのは、熱にとてもデリケートなお酒です。
そりゃ、日本酒ももちろんそうですが、繊細な味わいや香りなどを求めたお酒でそんなにアルコール度数の高くないものは、やはり保管状況や飲む時の環境に左右されるもの。
1℃やそこらの温度変化にこだわるのは本格的な場合だけですが、やはり夏に向けてのこの時期は、温度変化が急激で気温も一気に30度近くにもなると、さすがに「納戸保管」には限界です。
別に、私がたくさんワインをため込んでいる、というわけではなく体調や時間の加減で味わう時間が無かっただけのことですが、暑くなったきたこの時期を心配していたところに案の定です。

血?! 4

















コルクを見てみると上部まで赤い。
ふきだすような事がないと、ここまではならないでしょう。

コルクは、コルク樫の木の木部と皮の間の「コルク層」の部分から作られる、いわば木製品?!のようなもの。
もちろん、木のものなので伸びたり縮んだりの伸縮作用で栓としての役目を果たしながら、ワインの熟成に必要な「ワインの呼吸」も可能にしているという優れもの。

近年は、そのコルク樫の供給を賄う意味と、先のワインの呼吸にはそれほど関係していないのではないか、ということから人工素材による「代替コルク」というものが多く普及していますが、木が好きなものとしてはやはりコルク樫の木のコルク栓は残って欲しいものです。
開け方が悪くて途中で切れてしまったり、保管状態が悪くてカラカラになっていて焦ったり、今回の様にふきだしたり・・・
いや、失敗ばかりではなく高級ワインの栓にうたれているワインメーカーの印字を見て「ついにこのワインを飲む事ができるのかぁ!!!」と一人惚れ惚れしたり、そのコルクの香りをかいでうっとりするのも楽しみの一つです。

血?! 5

















コルク栓が無くなるということはないでしょうけれども、天然の木からうまれる素材が活躍している場を残していってほしいものです。

ワインも葡萄の木からなる産物です。
木からなるものには木からできるものを・・・
コルクの素材の良しあしなども含めて、一本のワインを語れる程に心酔したいものですが、あまりにのめり込み過ぎて周りに蘊蓄を垂れ流して敬遠されてしまわないようにだけは、くれぐれも注意しましょう(笑)。


ウチは、心酔するまえに先に保管場所だ・・・・・・(冷や汗・・)



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気持ち、正しく伝えられますか?


今日も先日のコラムの続き。
いつから評論ブログになったのかと、反対に批判されそうだけどやり玉にあげて批判するというのではなく、自身が記録に残すことによって自分を戒める意味も込めているという理由づけでご勘弁いただきたく思います。

と注釈をつけておいて、皆さんもよくご存じであろう国際会議上での「shut up」発言が気になるのです。
テレビのニュースではこちらも、暴言を吐いた、というような意味合いにとれる伝え方だったように思うのですが、記事を読んでみると少し違うようです。

その言葉を使ったのは、動画もでていましたから確かでしょうが、経緯があるようです。
問題発言の日本人大使が、他の委員の発言に対して反論した際に日本のNGOメンバーらが座る傍聴席などで苦笑が広がって、先の言葉につながったという。
それは、最初の話に戻って、反論した言葉の言語が英語だったようで発した単語が単数系か複数系かの違いで意味が異なって聞こえた事による苦笑だったということが書かれています。

もちろん、shut up というのは良くない表現ではなかろうかと思います。
友達同士でふざけて言う、強く叱りつける場合などにでるのでしょうか?!
せめて、be quiet (please) ぐらいにしておけばよかったのかもしれません。

日本人が日本語を伝えるのも難しいというのに、英語で昂った気持ちを伝えるというのは本当に難しい事だろうと思います。

しかしながら、話し方というのは言語が違ってもやはり相手に気を配るべきことで、私などは「ことだま」などと言って、自分の発した言葉には魂があり相手にその魂が伝わるのだから発言には気をつけなさい、と言われたものです。
もちろん、過ちを犯すこともありますが・・・・

話をするといっても、友達と話す、家族と話す、会社で上司に話すなどでは言葉が変わってきます。
また、文章で伝える時も口語体では、意図が伝わりにくく失礼な場合もあります。
自分を棚にあげて、は十分に承知ですがやはりそのあたりも「昔に比べて」いい加減になってきているのかもしれません。
注意する人も少なくなり、注意が伝わらなくなり、注意がイヤミに聞こえてくる。
伝える方は「人の欠点をつかず」、伝えられる方・受け取る方も「聞き手にまわる」気持ちを持てば、お互い柔和に意思疎通できるのではないかと思います。

想いは口に出さないと伝わりませんが、出す時には「ことだま」だと思ってだしたいものですね。
伝えるって難しい。
今日もまた悩む日々です。




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人のふり見て、我がも真似ろ?!


ニュースには、いいものはあまりない。
慶事などの良い事を伝えられるのは嬉しいことだけれども、それ以外の眉を細めたくなるものが多い事は言うまでもない。
最近に限ったことではないのだろう。「今の若者は・・・」というのと同じく、昔はこんな感じじゃなかった、というのではなく今も昔も何かしらあるわけで、内容などは時代ごとに変わるのけれども、いつの世もよくないニュースを繰り返しているのかもしれない。

不謹慎な言い方だけれども、最近の新聞のコラムが面白い。
何が面白いか、というと「その通り」と納得することが多いから。

先日のコラムに載っていたのは、政治家が答弁でモゴモゴと口ごもるのは、腹の中では「コイツ、言いたいこと言いやがって・・・・・」と思っているだろうけれども、もしその想いをそのまま口に出して言葉にしてしまえば、誰かを傷つけそして自分も傷つく。
だから、そうはせず口ごもるのが大人である、と書いてある。
仄かに滲みでるくらいの口ごもりが想いを表現する限度だともある。

こんな人は、盃とともに流し込んでいたり家族の顔を眺めて気を沈めておられるのかも、とも想像されている。

各人に思い当たる節は無いだろうか?!
私は・・・・・あるなぁ。

そのコラムには続きがある。
他方で、官僚がインターネットの投稿サイトの「発言」が歯に衣着せぬを通り越した暴言だったという。
何がそれほどまでに言わせたのかは定かではないけれども、現在は口に出さなくても想った事は世界中に飛ばせる。
瞬時に飛ばせる。

盃とともに流し込む事もなく、誰かになごませてもらうでもなく公共のメディアで言いたいように発言した様子。
よっぽど我慢できない侮辱を受けたというような内容でもない、「口の聞き方をしらない」というかいいようがない内容である点が、今昔と言いたくないところをその言葉で表現したい気持ちにさせてしまう。

決して私が世を批評するような事はできないが、今だけそれが許されるならば、いつからこんなに主張しあうようになったのか?!という疑問が出てくる。

相手の事を顧みない発言や、自身の思った事を他の人の気持ちを察しもせずに突きとおしたり、単純な損得勘定でしか判断できず、自分がすると損だな・・・という判断しかできなかったり。
人のふり見て我がも真似ろ、とばかりに悪いことはすぐ模倣される。
やったもの勝ち、言ったもの勝ちというのだろうか?


漢字のヒト(人)という字は支え合って出来ているんですよ、というような話を聞いた事があるだろう。
真偽のほどは別として、そういう心は持ちたいものです。

本当は誰もが支えられていると思います。

言いたいこと言える人も、自分の思った通りにできる人も、誰でも。
別のコラムはこんな風に締めくくっています。

能のある一人の人間が、その能をいかす為には能のない幾十人という人間が目に見えない力を貸しているんだよ・・・(山本周五郎 「さぶ」)

能のない私は幾千人・・いや、もっと多くの人に力を借りているのかもしれないなぁ。
盃で流し込む様な粋な時間もない私にはコラムを読んで、「ウンウン」と頷いて
いるくらいがちょうどいいのかもしれません。
人のふり読んで我がふり直せ!と・・・・



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木材の耐火性能 〜木は燃える?!燃えとどまる〜


少し前の記事で、木材の耐久性について書いていきましたが、その最後に何気なく出てきたのが、耐朽性とともに木材の「欠点」として語られる場面が多い「木は燃える」という概念の克服。

紹介したのは大阪木材仲買会館という、大規模建築物であり必ずしも純木造と言えるかどうかは別としてでも、木が現し(何かに被覆されて隠れることなく使われる)の状態である事は、とても大きな意味があると思われる建物です。

では、なぜ今まで木は使われてこなかったのでしょうか!?
それはもちろん「燃えるから」です。当たり前。
そんなの、子どもでも知っています。
生活の中では薪をくべるということもほぼなくなり、印象は薄くなったかもしれませんが、キャンプファイヤーの火もあればニュースで流れる火事の映像と「木造住宅数棟が全焼し・・・」などという言葉で語られることのみが頭に入っているからなのかもしれません。

それらの「炎をあげて燃える」という印象が強すぎるのでしょう。
建築においては、住宅密集地や都市部などの大規模な建築物では原則、木を使ってはいけない、というような決まりになっていました。

そこに一石を投じているのがかの木材仲買会館であるということです。
ふたを開ければ集成材かもしれませんが、木が使えないと思われていたところに木を使うことが出来るようにした技術はすごいものです。
そのような動きに合わせて、法律もかわり要件を満たしていれば木を使う事が出来る旨の内容に見直されています。

木は燃える、確かにそうですが、一方的な伝え方では本当の意味を伝えきれない場合があります。
それは、木は確かに着火して燃えるがその熱に耐える事が出来る、ということを忘れられているからだと思います。

どういうことかというと、木は確かに燃えるのですが「燃えてから炭になり熱を遮断することが出来る」のです。
いまいちピンとこないかもしれませんが、想像してみてください。
大きな木材の塊に火がつくとします。
すると火はどうなるでしょう。一気に木材を燃やしつくすでしょうか?
いいえ、違いますね。表面に火がつき、じわじわと燃えていくはずです。
そう、この「じわじわ」がポイントです。

木材の表面は燃え始めます。そして燃えた部分は炭になります。そうすることで熱を伝えにくい断熱層ができ、燃え抜けるスピードが遅くなるのです。
難しくいいますと、木材が加熱されて熱分解というものが始まり、そこにさらなる高温状態となるか、火元からの着火エネルギーが加わると発火燃焼し、火がつくとその燃焼のエネルギーで更に着火し・・・というサイクルで燃え続ける、ということです。
ただし、そのサイクルの途中に出てくるのが先に書いた炭の部分。
木材の炭化スピードは0.6〜0.8mm/分と言われています。
それ位のスピードで燃えては炭化し、燃えては炭化しを繰り返しているので、発火燃焼を繰り返したとしても一気に炎上してしまわないのは、このような理由からだと言われます。

つまり、木は着火するけれども燃えにくい、のです。

そして、この事を利用したのが仲買会館などの大規模木造建築に応用される大断面構造材です。

木材会館 12














木を張り合わせた構造の柱の外側をモルタルで囲い、更にその外側に木を張り合わせて作られています。
これで構造材表面に炭化層を作り熱を遮断して、モルタル層にてその火をとめてしまい、構造を担う内部の木部を守るという仕組みです。

これがもし、金属であれば如何に大きな建築材でも数百から1000度という温度を受ければ溶解して建て物の原型をとどめない、ということもあり得るかもしれません。
良い例えではないですが、火事の後でも建物の柱や梁の原型が残るのは木造住宅で、先の様な仕組みがあればこそ、です。

燃えるのは間違いないですが、燃えても燃えきるまでの時間を作れるのは木材だからこそです。


おそらく、現代の建材ができるまでは昔の人はこういった事を考えて建築をし、用材をつくったのでしょう。

桐(きり)のタンスは成長が早い木材の性質から、女の子が生まれたら植えて嫁入りのタンスにする、と言われたりしましたが、実は桐のタンスは断熱性が高い事から箪笥の材料とされたのです。
時代劇などで見る、生活費の工面のために親の形見の着物を売りに行く、といったようなことをするほど着物というものは大切で高価なもの。
それを収納する箪笥が、万が一の家事の時にも熱に耐えて残る事ができるようにと考えられた末の用途だとも聞いた事があります。
桐は日本材中でもっとも軽軟な木材です。
軽軟ということは、木部に空隙が多く空隙が多いということは多くの断熱層を保持できるということです。
桐の木材を触ってみると、温めておいたわけでもないのに仄かに温かいのは、人間の体温を逃がさず保温するから、熱を奪われずに冷たく感じないのです。
そういった事を理解して、木を様々な用途に使っていた先人の考えは、本当に敬意を払うものばかりです。

他にも、国産栂は燃えにくい性質があるということで昔のお武家さんの邸宅は栂普請が多かったという話を聞いた事があります。

地栂盤 3














弊社でも、武家屋敷ではありませんが、住宅の構造材としてや日本建築の塀の改修の天井に国産地栂の天井板を使っていただきました。

国産地栂天井板3














一方で燃えるものとしては木材の皮の部分の燃焼性を利用して明かりや熱を利用するもので、ヒノキ科の樹種やウダイカンバが知られています。
また、日常生活では鍋ややかん、フライパンを使いますね。
加熱調理中のこれらを道具を持つことができるのは、柄の部分に木材が使われているからです。

取っ手 1

















もし、これが柄の部分も金属ならどうでしょう。
もった瞬間に大やけどです。
鍋やフライパンをそのまま触るのと同じですからね。
しかし、木の柄ならば問題ない。
これは、木材が金属から伝わる熱を遮断してくれているからです。
そう考えるとすごいですねー、木材。

取っ手 2

















それくらい、身近な材料で身近なものに工夫されてきたのが木材です。


なんのこっちゃ、燃える話ですね。

要は、燃える燃えないではなく、構造材ならば燃えてもすぐには倒壊しないだけの「燃え代設計」というものをもちいることで、まだまだ木を使っていく可能性は大きくなるといわれますし、薬剤を用いているのではない木の利用法として注目すべきことでもあると思われます。


先日お話を聞いた大学の先生もおっしゃっていました。
「木材はもっとも扱いにくい材料だ」と。


誤解を解きましょう。
燃える燃えないも、この扱いにくい、も。
その物を知らずに使えば扱いにくいに決まっています。それは知らない方がいけないのです。
もっともっと知りましょう。そして木材の誤解をときましょう。
そうすれば、公共のものから住宅の中まで、もっと木材の利用は広がるでしょうし、それによる波及効果は大きく見込めると思います。
専門家は話をしましょう、利用する人は話を聞きましょう。
そうすることで、木材はもっといろいろな顔を見せてくれます。

燃えない木材に期待するということではなく、燃えるということを知って利用する。
賢い人間ですもの、できる!
言葉と先入観の誤解を解いてどんどん、利用法を探っていきたいものですね。



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未だにシンカーか?! 木材利用ポイント


相当頭が悪いのか、理解不足なのか・・・
悩むところです。

「水面下で進んでいる」といっても決して過言ではない期待の制度「木材利用ポイント制度」ですが、既に4月1日からの工事が対象になっているにもかかわらず、未だ色々なところに不明瞭なところが残っている様な気がしてなりません。
本当に私がアホなだけで理解できていないのか、それともみなさん疑問を感じているところがあるのかはわかりませんが、弊社の様に供給業者でもあり工事も請け負う登録工事業者であろうとするところは更に作業が煩雑になるであろうことは予想されるのですが、中身を勉強すればするほど、「この場合はどうするの?これは良いの?!」という疑問がふつふつとわいてきて困っています。

説明会でも色々と質問が出ていましたが、私には?なところばかりで一つ聞こうもんならば、芋づる式に質問がでてくるので、現在問い合わせるために質問を洗い直し整理しているところです。
が、質問事項が多すぎる!
多分受けた人、びっくりするやろうなぁ・・・

でも、そこまで聞いておかないといい加減なことはこたえたくないですし、それ以前に「ポイントという名のお金」が発生する事業ですから油断するわけにはいきません。

といいつつも、仕事のメモとともに毎日山積する疑問を見ていると、どうやって片付けようか・・・とため息が出そうになりますが、これも木材を広めるための事業の一つと捉え、できる限り多くの方に広めていかなくてはいけません。

申請用紙 2













この事業の中には「即時交換」なる制度があり、獲得したポイントを付随する木材を使用した工事費に充てる事が出来るというものです。
たとえば、木造住宅をポイントが獲得できる条件である木材使用量をクリアーする状態で建築すれば、1棟につき30万ポイントが付与されます。
その総獲得ポイントの内半分までが即時交換に利用できますので、自身のあこがれの無垢フローリング外装材ウッドデッキの費用に充てる事が出来ます。
その場合の樹種は、ポイント獲得に必要な定められた樹種に限定されていませんので、気になっていたブラックチェリーメープルオークなどの広葉樹の無垢フローリングを採用する大きな後押しになること間違いなしだと思います。

国の進める制度ですので、少し理解するにはややこしい部分があるとは思いますが、この機会に利用して頂き、即時交換で無垢フローリングを施工!という形をつくっていきたいと思います。

と、その前にもっと私自身の理解を深めないと・・・(汗)・・・・

申請用紙 1













・木材利用ポイント制度についての専用ページはこちらから
(といっても、申請者の方には未だあんまり詳しくはないけれど・・・)
・林野庁の木材利用ポイント制度の発表記事はこちらから




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木ではなく機械ですが・・・


一昔前までは、アホ・異端児・何考えとんねん、という周りからの目を気にして押さえていた私の性癖ならぬ木癖も、記事を綴るにつれ次第に皆さんの知るところとなり、それとともに私も先の気にしていた言葉を「称賛」とすら感じるほどの本当のアホになってしまっていたわけですが、そんな私も機械や工業製品を否定しているわけではありません。
むしろとてもお世話になっていますし、身近なものとして愛用している物が多々あります。

携帯電話・車・パソコン・自転車・・・・
ほぼ、壊れるまでは使います。というか、壊れても修理して使います。
一部は買い替えたりしますが、それでも私の「モノ持ちの良さ」は旧来の友人には周知の事実。
まだ使ってんの?!と言われることも、馬鹿にされているとも想わず木材馬鹿よろしくニンマリとしてしまいます。


しかしながら昨日、大事にしている通勤特急君に突然の悲鳴がっ・・・

ガラガラガラガラ・・・・・・
ん?!おかしい!?と思って少し走った瞬間、ブワァワァワァーーーンッ、とエンジンをうならせてスローダウン。

ど、どうしたんやー?!!

とりあえず大きな道路ではなく住宅地だったので、端に止めてみる事に。
エンジンはかかっているのですが、スロットルをひねってみても全く進まない。
スクーターですので、これはおそらく変速部分のベルトが切れたか・・・
そういえばストップする直前、急に推進力が無くなったように感じたのはそのせいか。

愛車 1

















2年程前にだましだまし使っていた初期のチャンバーがいよいよ詰まり、交換が必要になったのですが、何せおよそ23年前のスクーター・・・メーカー在庫が既に無く、しかもお店の人も「え?交換してまだ乗る気?!」という視線がアツかったのですが、適応する交換部品で乗り切ったのも昨日の様で、あぁー、ついに変速機まで来たか、という感じです。

愛車 2

















もちろん、私が乗っている他に数年間は家族に貸し出していたので、その間のメンテナンスにも何やらだいぶ部品が必要だったという話は聞いているのですが、それにしても、その数年を除けば、20年近くの間、変速機が一度、チャンバーが一度、そしてクランクシャフトが一度の3回くらいしか大きな手術無くきていたので、ショックです。

クランクシャフトの時もバイク屋さんに、「スクーターでクランクシャフト折れてまで交換するの初めてやわ。」と言わしめ、心の中で「何万キロ乗ってるおもてはんの〜(ニンマリ)」と心で笑ったものですが、その修理から5年。
やはり潰れるところは出てくるものです。

愛車 3

















もう何回廻りきって0からの再カウントになっているかわからないメーター。異常に走った時期もあり少なくとも10数回転・・・確実です。
私の運転に耐えて日々頑張ってくれているヴァイオレット特急号に感謝です。
購入当初から20年以上乗り続けるつもり(本気)だったので、オイルはバイクショップの方も「え?間違ってませんか?!レースでもではるの?!」と商品を確認するくらいレアな都度取り寄せの最高級品を注ぎ込み続け、乗ること約22年。
エンジン本体は全くの無事。素晴らしいの一言。


天然のものは当然好きですが、自然だからいいとかいった盲目的な信仰ではなく、愛着を持って大切にすれば天然のものも工業規格のものも、どちらも使い続けることはできるでしょうし、安易な買い替えによる無駄な消費にもならないとも思います。
もちろん、燃費悪いんじゃないの!?という反論もあるでしょうけど、「物を大切にする心」というものを、今一度自分自身で感じる機会となったことは言うまでもなく、木のものに通じる「ずっと使える愛着を持てる」という気持ちで物を選んでほしいな、とふと思った愛車の故障でした。
もしかすると、思い出せ!!と言っているのかな?


なんて、一瞬考えましたが目の前を見ると延々と続く坂道・・・
歌の歌詞ではないですが、この坂道を今から3kmほど押して帰るの?!と愛車に愚痴をこぼしたのは言うまでも無く・・・
気持ちの良い宵の口が一転、汗がダラダラと滴り落ちる夜に変わろうとは、退社時には夢にも思わず・・・

物の大事さを実感したんだ!と心に言い聞かせ、汗(いや、つらさの涙か・・・)を拭きふき帰路についたのでした。




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我は木からいずるもの・・・ 出窓実験室


実験、しちゃいました。

私の南面出窓という実験室にて、木材を高温かつ直射日光の当たるところにおいてみるとどうなるか?!実験です。

その実験の俎上に上がったのは最近愛用しだした木製名刺

木の名刺 3










結構評判良いんです。予想以上に。
と言っても木の事や建築を御存じの方は、想像以上に「普通」な反応で、一部の「木が好きな方」を除けば、木の名刺ね・・・位なのですが、建築に関係のない方や異業種の方、それと女性がとても興味を持ってくださいます。

私の持っている木製名刺の特徴については以前の記事を見ていただくとして、この名刺達。
樹種選定にあたっては私なりに理由がありまして・・・

使っている名刺の樹種はブラックチェリーとシナ
この樹種を選んだ理由は、綺麗だからとかそういうことではないんです。
その理由、ブラックチェリーにおいては利用者なら知っておきたいその日焼けによる色の変化、です。
ブラックチェリーは幅広無垢フローリングや、日焼けに関する記事で紹介している通り、激しく日焼けします。
変色、と言ってもいいくらいに当初のピンクがかった色合いから深い色調に変わっていきます。
これはがっかりするところではなく、木材のもつ経年変化を楽しめるところですが、私はこの変化を名刺に込め、「私は時間とともに味わい深くなっていきます」という気持ちのアピールとして使っています。

一方、シナの方はシナの木のコラムで紹介した様に、アイヌ語で「結ぶ」という意味合いを持つと言われる木です。

名刺交換はその人とのファーストコンタクトであるとともに、一番大事な接点。
そこにその方との関係を「結ぶ」というゲン担ぎをしてシナを用いています。

普通の人であれば、そんな事御存じないだろうから木の名刺という事が重要なところでしょうが、私にとってはとても思い入れのあるもの。名刺一つにもこんな想いを込めているものです。

脱線しました。

5月の初旬、日差しがきつくなってきた時にふと思いました。この名刺達ブラックチェリーもシナも、とても日焼けしやすい木ですので、日焼け実験をしてみようじゃないか、と。
そのおもいつきで始まったこの実験。結果としては、満足の行くものだったのですが、写真で伝わるかどうか・・・

おっ!少し見ない間に見事なブリッジ!!(いや、逆か・・・)
期待通り。

木製名刺 日焼け 6

















横から見るとほんとに見事。これこそ反り!って感じですね。

木製名刺 日焼け 7

















では、色調の変化はどうか、ワクワク。
まずはブラックチェリーを見てみましょう。

木製名刺 日焼け 1













最初はすごく変色している!!と思ったのですが、いざ写真に撮ると今一つわかりにくいですね・・・
左が日焼けしたもの、右が新品です。
重ねるとわかるかも・・・

木製名刺 日焼け2





 どうだっ!







下が日焼けです。
少し違うでしょ。

次はシナ。

木製名刺 日焼け 3













おっとー、これは予想外。
全く分からない・・・
いつも家具用在庫のシナベニヤの日焼けに気を使っているのがアホらしくなるくらいに変化が無い・・・
季節的に紫外線が不足していた?!ということではないだろうし・・・
しかし、本当に焼けるとこんな感じになります。

木製名刺 日焼け 5




 ほらね!!








これは名刺を結束するバンドのあとですが、くっきりでしょ。
かなり時間が経過してできたものですので、今回は曝露時間が少なかったのかもしれません。
良い見本です。

少し予想外だったとはいえ、木からできるもの。人間の想像通りにはならないということの証明かもしれません。
曲がりも日焼けも千差万別。が、これは紙の名刺でも同じこと。
紙も元は木が原料です。
だから反りもあります。

いくら印刷加工を工場で行われたとはいえ「我、木々から生まれしもの」と声がきこえてきそうです。
反りも日焼けも含めてこれらは木のもの全般に言えること。
理解して使うべきことです。

こう言った現象を視覚的に理解できれば、木のものに対する誤解も少なくなると思います。
あ、こういう風になるんだ、という例として知っていただければという趣旨の実験でした。
今ひとつ、結果が芳しくないのは素人実験室ということでご勘弁ください。

そしてもう一つ、並行していた実験があります。
そちらはばっちりと結果出てますから出窓実験室から後日報告します。
乞うご期待です。







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先を越された千年の木


つい先日のこと。
お客様の元から帰社した私の机に一枚のメモが・・・

「藤の木見に行きます。」

これだけ。弊社社長からのメモです。
私はてっきり、これから始まる「藤の木町」という現場の打ち合わせか下見かと思いこんでいたのですが、全く違っていました。
読んで字のごとく、本当に藤の木を見に行ってきたそうです。

白毫寺の九尺藤 1















場所は兵庫県の丹波市にある白毫寺さんのおとなりの近藤ふじ園のようです。(ようです、ってだっていってないんですから・・・ご勘弁。)
なんでも、藤祭りが開催されるほど見事なんだとか・・・

それがこちら。

白毫寺の九尺藤 4















おそらく一本ではなく周辺にもあるのでしょうが、この紫の美しさはカメラを通してもとても鮮やかに見えます。
肉眼ではまさに浮き立つような鮮やかさでしょう。

白毫寺の九尺藤 5















枝垂れた感じがまたなんとも優しくていい感じですね。

白毫寺の九尺藤 3















後日談ですが、弊社の社長いわく「九尺ふじ、いうから高さ九尺もあんのんかとおもたら、こんなんやったわ(ジェスチャー付き。)。」というのが第一声でしたが、まぁ、木の大きさというより花の見事さを愛でるのが目的でしょうから、巨樹を期待していくと肩透かし?かもしれませんね。

しかしながら、私が驚いたのはこの後です。
メモをみた次の日、社長が出社すると「モミも見てきたで。」というんです。
私、ピーーーーーンときました。
そんな音が頭に響いたように感じるくらいに。

このあたりでモミの木で、別に巨樹めぐりが趣味ではない社長がわざわざ立ち寄るモミといえば一つしかありません!!
私は答えます、「あの追手神社の?!・・・」と。

そうです、わたしも近々会いに行きたいと思っている日本一のモミの巨木である「追手神社のモミ」の事です。

追手神社の由緒書き















この追手神社の事をどこで聞きつけたかはわかりませんが、モミ目当て以外で訪れるのだろうか?、と失礼な詮索をしてしまうのですが、境内には掲示板にある様に、夫婦イチョウもあるようです。

こちらがモミ。追手神社のモミ 3





 推定樹齢1000年と言われる日本一のモミです。
 しかしながら、私のイメージではもっと葉が茂っているのかと思いましたが、意外やすっきり。









追手神社のモミ 2















近くによるとやはりその大きさは相当なもののようですね。
モミ自体、クスなどの様に「象か?!」と言いたくなるような異形を見かけませんから、そんなに印象にないのでしょうか?
巨樹、という認識は他の樹種よりも薄い様に思います。

追手神社のモミ 1















住宅においても、皆さんはモミがどの様に使われているかはすぐには想像できないと思います。
だから余計に「へぇー」という感想しか出てきにくいかもしれませんが、何にせよ、日本一の巨樹のうちの一つであることは間違いありません。

そしてもう一つ、さきほどの看板にあった夫婦イチョウは何故か思わしい写真がなく、伝わりにくいのでこちらをどうぞ。

追手神社のエゾヒノキ















エゾエノキ、だそうです。
各地の保護樹木の中には結構エゾエノキがある(というか、いままで私がたまたま会ってきただけか・・・)と思うのですが、これは根元の張り方がなかなか逞しいですね。
看板は見えませんが、県?ではないでしょうが市の保護樹木に指定されているようです。

で・・・・・・・



















クジャク?















皆さんには意味わかるでしょうか?!
何故か巨木の写真の中にクジャク・・・・

目を見開いてよく見よ!という意味なのか、青くメラメラと燃える炎の玉の様な模様に目を奪われます。
この写真の意味は一体・・・


さて、気を取り直して見てみるとまだあるではありませんか!
おそらく神社からは少し離れるのでしょう。

柏原の(かいばら)の千年欅 2

















道路わきの天然記念物の石碑。
ケヤキ、とあります。
どんなのかと思って見てみると、結構立派。

柏原の(かいばら)の千年欅 1





 緑の葉がある頃にはあまり出歩けない私には珍しく感じる巨樹のあおさ。

 これはこれで綺麗ですね。

 因みに、右下は独立した柵の柱ではありません・・・弊社社長かと思われます。スケールにお使いください(笑)。




しかし、道路の真ん中かと思われる立地。
よくぞここまで保存されてきたものです。
背後の建築も嫌味がなく巨樹を邪魔していないところが安心です。

柏原の(かいばら)の千年欅 3

















近くで見ると根上がりなのか、少し傾いていますね。
支えがされています。
元気である事を祈るばかりです。


それにしても、「藤の木を見に行く」で、よくここまで廻ってこられたものです。
なかなかのものですね。
先を越されました。

できれば、そのうち追手神社のモミは、私も訪問してもっとたくさんのアングルを御紹介出来ればと思っています。
1000年の先輩には会いに行かない手はないですから。
それにしても先に行かれるとは・・・
ということで今回の巨樹についての所在地は、私も訪れていませんので、わかりません。絶対そのうち紹介してやるぞ!



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