空を見上げて
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2012年12月

いつもの行事


皆様、本年も一年間ありがとうございました。
小規模で、木が好きなだけな私の記事を読んでいただき、ファンになりましたと言っていただけるみなさまから頂く喜びも、少しづつ増えてきています。

来年も同じ様にファンになっていただけるような記事を続けていけるように精進してまいりますので、変わらぬ応援をよろしくお願いいたします。


本年の最後の仕事、これをしないと年は越せません。

新年の挨拶











昔から、注連縄は31日にするものではないと言われてきました。
31日に縁起物の注連縄をするということは、元日の前の「一夜漬け」になるとして、必ず30日にさせてもらうようにしています。
地域ごとの意味合いなどもあるのかもしれませんが、私はそう教えられてきました。
ですから、これをしてしまうと次は気がつけばもう、1月5日辺りになっていて(実際はそんなことはないんだけれど・・・)、年始早々「日が経つの早いなぁ・・・」なんて言わなければいけなくなるのが常なんですけれどもね。

皆さんも、健康に「木」をつけて良い年をお迎えください。
新年の通常営業は1月7日(月)からとなります。よろしくお願いたします。


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小さき者にこそ魂を・・・


12月は例年になく、在庫の木材と無垢フローリングの販売が好調な一月です。
昔は12月・1月というとその辺の店は閉まるし、大工さんも里が遠方の方が多い事もあり、早くから帰省されるので年末年始の多忙さというものはなく、それが理由で、このふた月は売り上げの悪い月として頑張って売らないといけない月でもありました。
といっても、今ほど休日や盆正月をあまり気にしないようになってくると、殆どのお店は空いていますし確かに帰省はされているのでしょうが、どこでも車であふれているような気がします。
大工さんなどでも年末ギリギリまで仕事をして、更に年始も三が日を過ぎると現場に入る大工さんもいらっしゃって、弊社が通常営業に戻るまでの数日の材料を年末の最終便で持ってきてほしい、なんていうのが近年の常になってきました。


この一カ月、いろいろとお話をいただき様々な木材たちが旅立って行きました。
天板材や角材、ちょっとした拵えものなどガサゴソと倉庫の材を出したり入れたりの繰り返しだったわけですが、少し大きな木材に集中しすぎて、本来の私の原点「小さいけど、こんなんもったいないなぁ・・・・」という、ゴミまであさってアホちゃうか!?と言われていた端材と称される材を見る機会が遠のいてしまっていました。
しかし神様はきっとみていらしたのでしょう・・・
そんな私の元へ一組のお客様をお遣わしになりました・・・

材料 3










有難い事に弊社の記事を見てご来店希望をいただきました。
これだけ偉そうに書いてるなら、なんかあるやろう・・・。そう思っていらっしゃったかどうかは定かではありませんが(いや、実際とても丁寧に面談いただきました。)、ご予約いただきお会いすることが出来ました。
まだ、内容は明らかにはできませんが、木材を使用した「作品」をつくられるということで、試作品を拝見しましたが、なかなか面白く洒落たものをつくっていらっしゃって、しかも今までもその製作が本業ではないとおっしゃりながらも、とても最近始めたとは思えない様な仕上がりを見せてくださいました。

材料 1










といっても、なんのこっちゃ分からんでしょうね、すみません。
つまり、この「何か」の製作の為に小さいサイズですが木材がいるという事で来ていただいたのですが、ここで冒頭に書いていたように、最近は大きな材ばかりを見ていた為、いざ小さなものとなるとパッと頭に出てこない・・・
ほんとに情けないもんで、アホちゃうか!と言われたコレクションの名目がなかなか頭に出てこない。
んーー、と考えたのですが、それには一つの理由が・・・

私なりに感じるところ、今回はサイズは小さいけれども「無垢の木であること」をある程度主張できる材でなければいけないこと、がポイントです。
また、今からつくり始められる段階ですから、趣味の方にお渡しする様に「これならありますよ」的な「今だけ感」ではいけないというところも作用し、私の頭を悩ませていました。
結局は倉庫も少し見ていただき、想いをたずねておいて次回提案、ということでとりあえずの第一回面談は終了したのですが、さてどうするか・・・
実際のところ、小さいサイズならば使えるぞ!という「材の有効活用」という考えも持ちながら進めたいという気持ちが強いので、やはり今すぐに用意できて、手頃なサイズで、ある程度継続出荷できるもの。しかも、木製の用品として販売されるのですからやはり訴求力はそれなりに必要。
あれもいい、これもいい、こっちも捨てがたい、これやったらどうなるやろか・・・・
そんな事を頭の中で繰り返しながら倉庫を歩いていたわけですが、今回は少しオーソドックスなところに振ってみて、一度試作頂こうかと思います。
私も実際に加工された材をみてみたいところもありますし、加工相性もある。また、実際にサイズを小さくした時に映えるかどうかが問題ですからね。

材料 2











こんな木で出来たところが見てみたい、いやコレの方が加工性がよさそうや、ちょっと待てよこっちの方が面白いんちゃうか?、いやいや、コストも考えんと・・・でも、端材と言われた部分も使いたい。
私の頭の中はこんなやり取りの繰り返しですが、なんとか今回の件をうまく軌道にのせるお手伝いができれば、小さな材の活きる道が一つできますし、私のアホなところを活かせる光が出てくるというもの!
よぉーし、ちっちゃいのどんどんだすぞーーー!



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クリスマスに必要な木は・・・


さぁ、大人には楽しくない(いや、子持ちの大人には・・・かな)クリスマスがあけました(笑)。
子どもたちは冬休みに入り、更にサンタクロースから欲しかったプレゼントをもらい、宿題などどこ吹く風!!(頼むぞ、ホンマに・・・汗)
しかし、うちのサンタさんはあんまりおもちゃや電子機器はくれません。
それは、やはり外で元気に遊んでほしい、電子機器相手ではなく他の子どもと遊べるものや、考える力のつくものを触って欲しいと思う親の心を理解しての事でしょう(笑)、さすがはサンタさん。

で、今年はどうだったのかというとえらくかさばるプレゼントだったようで・・・

プレゼント










おぉー、ホントに外で遊ぶもの。
しかも寒いぞぉー。

いいなぁ・・・私はかれこれもう20年近く買い替えていないというのに・・・(モノ持ち良過ぎ!かなり老朽化激しいですが。)
最近、おなかのあたりが結構ヤバくなってきて・・・・

いやいや、それだけではなく、やはり子供の場合は数年たたないうちにどんどん大きくなりますから、必ず買い替えが必要。
私の夢は、家族全員で雪山の頂上からスキーで滑降・・・というものなのですが、それにはまだまだ月日はかかりそうで、その分出費もかかりそう・・・・

スキー1














スキーというとやはり重要なのは板ですね。

スキー3










プラスチックや金属などを合成した素材で成型されていたりしますが、中には「ウッドコア」なる商品もあり、木が性質が活かされている場合もあるのです。
古いスキー板といえば、柔軟性と衝撃吸収力に優れているという理由から「ヒッコリー」という外国産の木材を使用していた事が有名ですが、以前新聞に載っていた記事を紹介しましたが、女子モーグルで有名な植村愛子選手の当時の板板屋楓でありました。
今も昔も、板屋楓はその材の緻密さと強靭さから、国産の木材の中でスキー板にするには随一だといわれていますから、当然の選択でしょうか。

最近つとに想うのです。
これだけ無垢の木でできた商品がたくさんあるんです。
普通に石油製品から使いかえできるような物もたくさんあります。
いっそ、うちで木製スキー板つくろうかいな、なんて。
それをはいて滑ったら気持ちいいやろうなぁ…・
そんな事を想像しながら、「サンタさんは、来年私にスキー板くれるやろか・・・」と18年使った板を眺めながら想う年末の材木屋でした・・・
結局クリスマスに必要なのは木ではなく、板でしたね・・・

スキー2
















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きちんとした仕事


少し前に「人がいない」なんていう記事を書きましたが、そこに相通ずるようなお話。
そこでも書いたように、現在は様々な便利な商品があり、便利な機械があり簡単になんでもこなせるようになってきて、専門的な技術や知識を発揮する場面はどんどん少なくなってくる。
恨み節のように聞こえるかもしれませんが、実際やはりそれらを発揮するところは減っているでしょう。
もちろん、その技術を買われてずっと継続して仕事のある方もいらっしゃるでしょうけれども、一般的には技術を必要としている場面の少なさは否めないと思います。

それは、建築においては大工さんにも言えるのです。
早く、より簡易に、低コストで施工し使うことのできる商品が増え、手間と時間のかかる専門的な技術を必要とするようなものは敬遠される様になるので、世間がどちらに傾くかは想像に難くないと思います。
しかし、それだけではやはり無理があります。
それなりで良い人はそれなりなのかもしれませんが、自身の住まいを良い材料できちんと建てたい!という方には、時間をかけて手間もかけて良い材料をきちんと施工できる大工さんが必要です。

国産栂の梁1














しかし、現在はそういった大工さんが少ないです。
大工さん自体も現在はたくさん仕事を抱えている状態です。
その中でも、仕事が早くてよく動き、「今時の仕事内容」を理解している方が忙しくされているようですが、その一方で一つの作業をするにもそのおさまりを考え、それでいいのか?と立ち止まって考えるような人にはなかなか仕事が無い様な状態。
いつも、おかしいなぁ・・・と感じます。

要は家という箱が出来ればよいので、ダダっとやってしまう、というようなものですね。
それでは、きちんとした仕事はできません。

先に書いたように、一つの事をするにも立ち止り納まりを考え、この場合はどうなるか、この商品はどうした方がいいのか、という事を考える大工さんでないとなかなかよい仕事はできないです。
その違いは、おそらく一般の方でもわかることがあるでしょう。

因みに、無垢のフローリングの場合はお客様にはひつこい位に「無垢の木材のこと」をお話しますし、お客様もそのあたりを納得いただいて購入していただけるのですが、往々にしてその気持ちや言葉が施工者に伝わらない事が目につきます。
ネイキッドグレードの節や補修の部分が使えない、と廃棄してしまう方や一枚物(OPC)フローリングで生じる実(さね)を入れて施工できるレベルの反りであるにも関わらず、反っている物は不良品だ、とこれもまた廃棄してしまう方・・・・・

木を活かした住宅 2
























木材や商品について不備や欠点のある場合は、その旨申し伝えていただければ然るべき対応もとる事が出来ますし、説明することも可能ですが、グレードの特性やそもそも無垢の木の一枚物のフローリングである事すらも忘れて、「悪いものをはねていくと、殆ど使い物にならない」とまで言われる事もあります。

いつも無垢のフローリングを紹介する時に、グレードによる表情の違いや反りや曲がりの事をお話してできる限り写真も掲載している様に、無垢の一枚の木というのは、同じものはなく、部位によっては性質も全くと言っていいほど異なります。
同じ木でも、です。
それを忘れてしまうと、上の様な事になるのです。

そのようなフローリングの状態をたずねると、とにかく節にパテがあるなんて使えないだろう、とか色が違いすぎるとか、まっすぐでないものは全てダメだとかいった場合が殆どです。

皆さんがどんなものを扱っていらっしゃるか、わかっておられますか?!と聞いてみたくなるのですが、やはりそこは木の事を理解しているかどうかで溝がありますので、話が通じることはないのですが、そんな時はなによりお客様の事が心配です。
その程度できちんとした施工仕事が出来るのか、クリアランスはとれるのか、仮並べはしただろうか、釘は打ってくれているだろうか・・・色々と浮かんできます。
そんな状態になるとがっかりです。
もちろん、お客様もがっかりです。
想いが伝わらないことと、施工が止まってしまうこと、折角のフローリングが無駄になってしまうこと。全てにがっかりです。

だからこそ、「きちんとした仕事」のできる人が必要です。

ロシアンバーチを施工されたお客様もそうですが、よい大工さんとの出会いが無かった事もあり、お仲間内での施工という事になりました。
いい大工さんとの出会い。大切です。
いい材料との出会いと同じくらいに。
やはり出会いや縁というものは大切にしなければいけません。

これからは、木材などの原材料の事よりも施工する人の事を真剣に心配しないといけない様な時代になってくるのかもしれません。
いや、もうすでになりつつあります。

無垢の木材は、隙間なく施工できる・素早く施工できるということは自慢になりません。
その前に、お施主様の気持ちや意向、商品の事を理解して施工に取り組む余裕を持って仕事に臨んでもらえれば、と思います。

と、偉そうなことを言い放つからには、自分の方もしっかりと商品管理と木材の理解促進に努めていかなければいかなければいけません。
よし、がんばるぞー!

八つ房杉
















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流石にいい香り 天然木曽桧 柾目幅接ぎカウンター


私の性格上、木のものはなるべく手を加えず一枚一本のままの方が良いと思うのですが、デザインが優れていたり一枚一本ではなし得ないような物をつくる事が出来たりという場合があるので、固定観念にとらわれていると良いものを見逃すことがありますね。

今回ご注文いただいたこれもその中の一つでしょう。
これくらいの幅で柾目板というのは先ず切り出すことは難しいでしょうから・・・・

天然木曽桧柾目幅接ぎ天板です。

天然木曽桧柾目天板 2
























実物の幅は60cmあります。
これは、数本の柾目板を幅方向につなぎ合わせて接着しているものですが、柾目なのでつなぎ目もわかりにくい事もあり、柾目という綺麗な木の目の流れを楽しむ事ができます。
桧の中の桧である木曽桧の柾目ですから何しろ年輪の目が細かい。
見てください。

天然木曽桧柾目天板 3










糸を並べているかのような細さ。
これが木曽桧柾目の真骨頂です。

木曽桧については、金具不使用木曽桧木製名刺ケースのところや関連の記事にて触れていますが、同じ「木曽桧」という名前でも天然林のものと人工林のものがあることはしられているのでしょうか?
正確には、木曽桧も「人の手が入っていない天然林」というわけではなく、人の手が入って現在に残っている天然林、といった方がいいのかもしれません。
現在に残っていると言っても、聳え立つような大径木や数千年という高樹齢木があるわけではありません。
そのあたりは、日本の社寺建築を見てもわかる様に、自国の大型木造建造物を建てるのに、森林率世界3位(国土に占める森林の割合)の国が、諸外国から大木を輸入しないといけないというところに如実に表れているところです。

今まで有用な大木や高樹齢木を伐り尽くしてきたことと、反面それだけ日本人は木を利用してきた証だとは思うのですが、このあたりは、森林や木材林業にとってのこの先当面の大きな課題であります。

えらく脱線しかけました・・・

つまりは、たんなる「桧」というわけではなく、本物の天然木曽桧の柾目を使って製作しているという点が大きく異なるところで、それは材面からも伝わってくるのですが、視覚的に柾目の美しさを楽しめるという点以外に、天然木曽桧の良さは香りに現れます。
梱包の封を解いた瞬間に、これぞ木曽桧!という香りが放たれます。

人間は、様々なものを触角や嗅覚、視覚などといった感覚でとらえます。
もし、そこに塗料で塗り固めたベニヤ板と無塗装の天然木曽桧の天板が並べてあれば、その手触りや木目、香りといった点で殆どの方が木曽桧の天板を選ぶでしょう。
実際にイベントなどにおいても、その傾向は明らかに見られます。
しかしそこに、価格という要因が加わってくると話が変わってきます。
感覚で選ぶという概念は一気になくなり、価格の数字だけが判断材料になってしまう事もあります。
もちろん価格は重要な判断材料。ですが、それは永く使う自分の感覚を無視しても勝るものなのだろうか、と思いますし、本来用途は同じでも素材が違えば比較すること自体があまり意味のない事ですから、自分が良いと思ったものを使うことをお勧めしたいと思います。


ビニールに木目を印刷したものは10年もすれば剥がれてきます。
塗ったペンキはポロポロと落ちてきます。
大切に使おうと思っても、そこで寿命がきてしまいます。
それよりも、最初から愛着を持って大切に永く使えるものを選びたい、私はそう思います。

木材はもちろんそれに合致した素材。
親から子、子から孫へ受け継ぐことのできる素材です。
本来の素材の良さを活かして喜んでいただけるような木材をお届けできるように、まだまだ紹介していくものがたくさんあります。
良いと思うけども・・・・ではなく、いいものを使いたい、という想いを実現するためにどんどんと木材を広めていく使命はまた今日からも続くのです。


天然木曽桧柾目幅接ぎ天板はこちらから(節あり板目もあり)
弊社へのお問い合わせはこちらから

天然木曽桧柾目天板 1











ご注意:天然木曽桧は樹脂を多く含む樹種です。部位によってはその樹脂が表面にしみでる事もあります。
そのため、板の上に物を重ねておいたり建てかけたままの保管、などにより樹脂が滲みますが、水分と一緒に油を抜き取るような乾燥工程は行っておりませんゆえの事ですので、あらかじめご了承くださいませ。

またご紹介出来ていない天然木曽桧節あり無垢フローリング節あり無垢羽目板もございます。
近いうちに御紹介いたしますので、乞うご期待です。



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年末年始の休業案内


確実に早い、早すぎます。
去年よりもまた一段と早かった、この一年。

またお正月の休業案内をお送りする時期になりました。
正確に言うと、ご挨拶まわりを兼ねて近場のお客様をおたずねし始めるとそう感じるのですが・・・・

前にきいた事があります。
年々一年が早く過ぎるように感じるのは、経験を重ねるたびに実際の時間経過に対して、どんどん体内時計が早く進む?!様になるため、早いスピードで時間が過ぎていくように感じるとか・・・・

どちらにせよ、時間は大切に有効に使いたいものです。

本年度の休業日は12月29日〜新年1月6日までです。
通常営業は1月7日から、という事になりますので、お間違いなきようによろしくお願いいたします。

来年も時間を大切に生きたいと思います。



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帯に短したすきに長し、ちょうどよけりゃ購入済み


まぁ、なかなかはまるもんじゃない、という例えといいますか・・・

ここ最近、よく木材の問い合わせいただきます。
珍しい材から天板材、かと思ったら杉でこんなのできるかなぁ?とか。
加工の場合は、機械さえクリアすれば何の問題もないわけですが、素材その物となると、いつも歯がゆく感じてしまうんですね。

稀少材などになると、ある程度使う方が木材の寸法や仕上がりに合わせないといけないと思うので、すり合わせさえすれば問題ないのですが、寸法ありきで探されている場合や、樹種限定の場合はこれまた大変です。
何が大変かって?
多くの場合は、丁度その寸法にちょっとたらんねやなぁ・・・というものか、ばっちりやん!けど、乾燥してないわ、、、、、のどちらかですね。

倉庫材 1










大きい材を所望の場合はちょっと小さいものしかなかったり、逆に小物の場合は大きな盤しかなかったり・・・
ほんとに難しいもんです。
「帯に短したすきに長し」とはよく言ったもんです。
人間が勝手に寸法を決めて木材を探すんだから、丁度いいものなんてなくて当たり前。
必要以上に工場規格品やカタログ品というものの便利さに慣れてしまって、規格に沿わなければ(その寸法でなければ)ダメだと思ってしまいます。
しかし、その規格にとらわれないのが木材であり、木の面白いところ。
帯に短いところは他の工夫をプラスして、たすきに長い場合も無駄にすることないように考えて使っていきたいものです。

しかし、たまにはおっしゃっていた寸法にばっちりの材を用意してお客様を待っていても、「これ、えぇーなぁ。まてよ、これやったらあっちでこうできるから、これくらいの方がえぇなぁ・・・」などと、話が膨らみ、結局全く違う寸法の物に決まったりします。
それはそれでいいんだけど、なんか恋人に振られたような感じが残ります。

倉庫材 2










そしてたまにあるのが、「うわぁ・・・嘘やろ。もう決めてしもたがな・・・・」という答え。
色々と探していらっしゃって、その末に私の様な零細材木屋の扉をたまたま叩かれたような方には多いお言葉。
適度な大きさの材料を求めていらっしゃったはずなのに、上記の様な驚き。
何かというと、さんざん探した揚句、これくらいしかないな・・・と購入を決めた後に弊社によっていただいてドンピシャな材とご対面、という具合です。

先日も、その「うわぁー・・・・」を聞きました。
こっちもうわぁーやで、と内心思いながらも、こればかりは出会いのものなので仕方なし!とくぎりをつけるのでした。

しかし、そういっていただけるのは有難いこと。感謝です。
できる限り、よい出会いを増やしていきたいと思います。来年もよろしくお願いいたします。

倉庫材 3











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誰がためにやけはでる


うーむ、前々から自分でお伝えしているにもかかわらず、実際に目の前にすると結構驚くもんだなぁ…
ロシアンバーチの幅広150フローリングですが・・・・
こんな感じになっていました。
日焼け、です。

ロシアンバーチ 日焼け 1































本当に、以前から「木材の日焼け」に関してはブラックチェリーやブラックウォールナットなどの日焼けの記事でも紹介していますし、自身でもよくわかっているつもりなのですが、それでも予測に反して目の前に現れると流石にびっくりした、というのが本音です。
丁度ショールームにお客様が見えるので、ご要望のあったグレードの無垢フローリングの実物を倉庫から持ち出して来てショールームに展示。

その同じ梱包のなかから、私が普段の営業用に1枚持ち歩いていたものをたして並べたところ、こりゃびっくり、これは違う商品やろぉー・・・・・・・というくらいに変化していたことに、自分でびっくり。

ロシアンバーチ 日焼け 2










別に左から2枚目だけ、オイル塗装をして濡れ色になっているのではありません。
普段営業で見ている時は気がつかない上に、写真で見てもはっきりと区別がつくくらいにはっきりと色が違う。
無垢のフローリングに「色が違う」などというセリフは適当ではないのですが、本当にそう形容したくなるくらいの違いが出るのが「日焼け」です。

この中央の1枚は、いつも車に乗せてお客様や大工さんのところを回って、1枚だけですが実物を見てもらい、質感を確かめていただくために使用しているもの。
ですが、いつもバンドでくくり、6枚ほどのフローリングを1束にして持ち運びしていましたので、表面は日光に当たっていないはずなのですが、商談中やお客様にご覧いただいている間に少しづつ紫外線を吸収していたのでしょう・・・
いや、驚きです。

これでも、もしかすると並べてみないと気がつかないことかもしれませんが、取り扱っている私が驚くくらいです。
きっと、お客様ならばもっと驚かれるはず・・・

この現象は特殊なものではなく、例えばカーペットを一部分のみ敷いていたりした場合や、キッチンの足元に同じく敷物をしていた場合、家具を移動した場合、机の脚を移動した場合などなどに、「うわっ!!」と、その色の変化を見て紫外線の影響力の強さを思い知るのです。
畳だってそうですよね?
座卓をのければ、その部分のみ新品の色をしているところを想像できるのではないでしょうか。

ロシアンバーチ 日焼け 4










人間も夏には日焼けします。
日焼け防止のグッズや化粧品がよく売れる事が物語っている様に、人間にも大きな影響があるのですから、もちろん木も同じ。
しかし、無垢のフローリングの場合はただ日焼けしているわけではありません。
焼けるということは、紫外線を吸収しているということです。
つまり、住宅に入り込んでくる紫外線を吸収してくれる為、住まう人にとっては目にとても優しいと言えます。

実際に、塗装でピカピカに光った面を見つめるととても眩しく目が痛くなりますが、無垢のフローリングの場合は適度に紫外線などの光線を吸収し、光を優しく目に届けてくれます。
実は無垢のフローリングは足触り以外にも、目にも優しい材料なのです。
その他にも音を吸収したり、特有の芳香で落ち着きを感じられるなど人間の感覚に優しい素材、それが無垢のフローリングです。

無垢のフローリングは人とともに変化する材料です。
それも、人に優しい材料です。
どうか、無垢のフローリングや無垢の木材を選ぶ方々が、これらの状態をほほえましくみてくださるようになる事を願うとともに、そう感じていただけるように無垢の木材愛を啓発していかなければなりません。

日焼けを感じても、驚いた後に「おー、よう焼けたなぁ。」位ニンマリとしていただけるように・・・・・

ロシアンバーチ 日焼け 3












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紅い巨塔、表紙を飾る


少し前の広告を見て知っていたのですが、なかなか平日に動く事が出来ずに手にしていなかったものを日曜日にやっとこさ入手しました。

セコイア記事 2










これです。
写真の素晴らしさをもって、世界の驚きの自然や現象、生物などを特集しているこの書籍、前々から気にはなっているのですが、私の性格上、一回見始めるとやめられなくなることは明白ですし、ただでさえ未読の書籍が山積み(本に囲まれるというのは、これはこれで結構幸せ・・・笑)になってしまう現象に拍車をかけるだけですので、グッとこらえているわけですが、その中で特集が「木」となると、これはもう買わずにはいられない!!

それも、先日記事で紹介したタイミングを計ったようなかたちで「世界一の高さをもつ巨樹の森」に関連する記事を掲載しています。
今回はレッドウッド・セコイアの中で最大のものを取り上げているわけではないのですが、やはり写真には圧倒されます。
そして、付録のおまけがまたなかなかのもの。

セコイア記事 1
































縮尺的にどこを基準にしたいか迷うところなので、このもの自体の大きさはまた別のお話として、付録のポスターは、その怖ろしい程の樹高を十二分に伝えてくれる迫力の仕上がりです。
幹の傍に、茶色いのが写っていますが、人です・・・
周りの木が細いのではなく、写真の木が大きすぎるのです。

幹の上にはもう一人いるのですが、「この写真の人が大きく見えるのは・・・」と注釈がついている様に、「これ以上に大きいですよ!」とわざわざ伝えてくるくらいにすさまじい大きさだということですね。

セコイア記事 3










私の所有する写真集にも当然、これらの仲間の写真はあるのですが、雪化粧をしたものはなく、その樹皮から「紅い巨塔」のイメージを持つこの樹種も、すっかりと「白い巨塔」に衣替えしているようです。

特集とはいえ、そんなにたくさんのページ数ではないですが、このポスターだけでも満足です。
他の記事でも「シャーマン」についてのものや、こちらも以前の記事にて紹介した「メタンガス」についての記事もあり、もちろん写真も充実していますので、とても興味深く読む事が出来ます。
これは皆さんもゲットしておいた方がいいのでは・・・ないでしょうか。
因みに、調べると過去の既刊にもセコイアの記事が出ているようなので、そそくさとそちらも注文です・・・・・・・

あーあ、またどんどん本がたまるぅ〜。



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検品検品、また検品


なんとか仕事の合間を縫って、こちょこちょと出張などで動いていたのですが、動いたら動いたで、また整理が出来ないものがたまってきて・・・

できる時にしとかないといけません。

もちろん、いつも工場や土場には向かってはいますが、実際の商品となった状態のものを無作為に選んで、弊社にて開梱して検品するのも日常業務の内の一つです。

検品 2






























これが結構大事。
製造ラインや原板を見ていても、その後の検品の状態や出来上がった商品の状態を見るにはやはり梱包された実物を開けるのが一番です。

検品 3



























だって、それがお客様に届く状態なのだから。
もちろん、製造段階で今一つなものは、出来上がりもそれなりなので見る必要はないのですが、目を皿の様にしてみていくと本当にいろいろな事に気がつくものです。

検品 1










それを見ているからこそ、自信をもってお奨めできますし紹介する時にもなるべく開梱した状態で見る事が出来る表情の細かなところをお伝えできるというものです。
そりゃ、一枚として同じものがないものを説明するのにいくらか箱を開けたって知れていますが、それでも、1ケース開梱すると想像以上に商品の事がわかるものなんです。

検品 4






























しかしその作業が結構時間がかかる・・・
開梱して一度並べてみて、嵌合具合をみたり、反りの具合、節の程度を見て、特徴の出ている部分の写真を撮ったりメモをしたり、その後またケースに戻し梱包する。
この作業、半日ぶっつづけでどうでしょう・・・15ケースもできません。

まぁ、有難い事にずっとそればかりできるほど、私も不人気な人間ではないので、合間に電話やらお客様やらがあるわけでして、少したまってくると一苦労です。

それでも、お客様に少しでも正確に安心して使っていただけるように把握しておかなければ、という想いで、ひたすら一人で開梱しまくるのでした。
明日からもよりよい無垢フローリングをお届けできるように・・・・

検品 5













といいながらも、やっぱり片づけ大変(汗)。


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重きは仏の心かな セランガン・バツ


最近はあんまりきかなくなりましたねぇ、ウッドデッキ。
一時期は、家が建つとウッドデッキ、リフォームがあるとウッドデッキ、それらが無くてもウッドデッキというように、とにかく何かというとデッキ材の問い合わせや注文が多かったものです。
流行り、というものでしょうか。
木材がはやりすたりにもてはやされるのはとても残念です。もちろん、愛用してくださっている方も多い事はもちろんですが、こうも問い合わせが減るものかと驚いてしまいます。
消費動向というものは読みづらいし、怖ろしいものです。

さて、暗い話はその辺にしまして、その久しぶりに問い合わせのあったウッドデッキ材を先日納入いたしました。
よく考えると弊社の記事では、別に意図的にではないのですがウッドデッキに関する記事が少ないように感じますね。
実際私も書いた記憶が一度位しかなかったように思いますし・・・
といっても、その一度は逸品「杉赤身デッキ材」でしたから記憶にはよく残っています。
一般の施工者の方が思い浮かべる「杉」という言葉の概念を覆す、「杉の赤身の持つ耐久性」と杉の持つ「独特の優しさ」を感じる事ができるもので、南洋材といわれる重硬な輸入材が大きなウェイトを占めていた木製デッキ材に一石を投じたものでした。

今回はその杉赤身デッキ材に先を越された形となっていた、「南洋材」つまり南国で育つ重く、硬く、耐久性の高い木の中での有名どころ「セランガン・バツ」を使って、デッキ材ならぬ外部ルーバー(目隠しの様なものです)を製作するというお話をいただきました。

バツ 2










そういえばこの木材、まだそんなに知られていない時には「バツぅ?!なんや、それ名前が悪いわな、名前が。なんせバツ=×やからな!」なんて、大阪独特なノリでしょうか、一蹴された記憶もあります。
他の地域では、×をバツとは言わないものかどうか定かではありませんが、とにかくどこへ行ってもそんなノリでした。

selangan batu セランガン・バツ

フタバガキ科Shorea属という、熱帯地方産の木材のなかでもたくさんの有用な樹種を産する科目に分類される木材であり、産地も様々な場所がある事も影響し、その国ごとの名称もあることから、違う名前を聞くと別の樹種かと思ってしまいますが、代表的なものは以下です。

・フィリピン Yakal(ヤカール)
・ボルネオ Selangan batu(セランガン・バツ)
・マラヤ   Balau(バラウ)
・インドネシア Bangkirai(バンキライ)

などなど。また、ラワン(これもややこしー言葉ですが、今は樹種として使う事にしましょう。)類や別属(Hopea属)の中でももっとも重硬な物を指して使われる事もあるそうですし、産地違いや仲間を含めると50種程に上るそうですから、流石に見分けることは不可能でしょうね・・・Hopea属は材色が濃く緑色の縞がはいるそうなので、区別できるといいますが、如何に・・・・

バツ 4










産地についても上記の様な所ですが、その他にインドではSal(サール・shorea robusta)という仲間があり、実はこれは日本で言うところの「沙羅双樹」なのだそうです。
沙羅双樹とは、仏陀の入寂とともにその四辺にあったこの樹の半分が枯れ、二本だけが残ったという伝説から、仏典には「沙羅双樹」となったそうです。
日本や中国では、インド菩提樹(Ficus religiosa)や無憂樹(Saraca indica)とともに仏樹として有名であるとの事。

バツ 1










木質材料として見た場合、摩耗性や強度、釘引き抜き抵抗などは、高耐久であり銘木としても有名なチーク材の1.5倍と言われていますが、確かに摩耗はしにくそうですね・・・
とはいえ、南洋材特有の加工のしにくさやささくれの様な部分も出てきますので、優劣という判定はできませんが、それでも屋外使用を前提として使用する場合の高耐久性木材であることには変わりありません。
あ、しかし白太(辺材)はダメです。
白太は栄養分豊富であり、赤身(芯材)とは違い耐久性や耐虫害性が期待できません。
これは特殊な樹種を除いて、桧であろうと何であろうと同じ事です。

完全に白太を外すことは難しい(木材の有効利用の観点と、製材歩留まりなども含めて)ので、赤身が多い状態で使うことにはなりますが、真っ白太でない限りは大きな問題はないとおもいますが。

残念ながら、ルーバーの施工には立ち会うことはできませんでしたが、できる事なら、家の建て替え時期が来てもルーバーはつかえるよなぁ・・・位のところまでもってほしいのですが、さて如何に。

お宅の信心が如何様であれ、セランガン・バツ材を利用される方に幸多からんことを・・・

バツ 5













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雪に埋もれて数百キロ・・・


いやぁ、先週末は寒い日が続き、その影響で各地で雪や凍結の影響が大きくでたようです。
昨日もこの大阪でもスリップによる事故が多発し、更に1件の事故に関連する車の台数が多かったのもスリップ事故の怖さです。
気をつけないといけません。
実は私も先週末はひそかに雪国でお仕事しておりまして、この時期なのにすんごい大きな雪がちらほら・・・いやわっさわっさ降ってくるところを経験しましたので、今年の冬の交通事情が少し心配ではありますが、冬は寒いのが本当のところですものね。
趣味のスキーもシーズンイン!
今年も行けるだろうか・・・・ふところが心配です(汗)。


さて、その雪国でまさかスキーに興じていたわけではなく、立派に(?!)仕事をしておりまして、またいつものごとくお得意の弾丸ツアーだったのですが、そこは冒頭の雪にかなり行く手を阻まれました。
なんとか移動はできるものの、行こうと思っているところが除雪していなかったり、いつもの地図から予測する行動時間計画通りには全く交通事情が運んでくれなかったりで、当初の予定を大幅に短縮せざるを得なかったのですが、まぁ、なんとかそれなりに収穫はしてまいりました。

こんなんや・・・・

雪国にて 2










あんなんや・・・・

雪国にて 3










こういうのや・・・・・

雪国にて 4











色々としてきましたので、来年に向けてのはずみがつきそうです。
最後には少し逃避行したくなってしまいましたが、なんとか自分を取り戻し・・・・

雪国にて 1


 








残りの1ヶ月に集中して取り組んでいきたいと思います。


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人がいない!!


そう、人がいない。
周りを見渡せば、どこにでも人はいるのに、肝心な人がいない。
私たちの建築業界では、建築に関わる人だけでもかなり多くの職種があります。
私の様な材木屋もその一人ですが、それ以外にも左官屋さんや屋根屋さん、板金屋さんに基礎屋さんなどなど。
今言う「人がいない」というのは、その職種の人がいない、ということです。

前々から、繁忙期になると職人さんへの依頼の集中で廻りきれないこともあるにはありますが、以前のようにどんどん住宅建設などがあるわけではないにも関わらず、職人さんが手配できない。
忙しい時期でもあるのかもしれませんが、それよりも一番の理由は「廃業や倒産による」人手の少なさです。

人間というのはかしこい生き物ですから、どんどん物事を簡単に、安く、早くこなすようにする素晴らしい能力を持っています。
住宅でも強くて素早く仕上がる合板や、人工乾燥材の普及とそれにともなう機械加工「プレカット加工」の普及、その他材木屋さん以外の業種でも様々な材料が改良されて、工程が縮まり熟練職人の技術に似たものが簡単に表現できるような物が出てきたりして、外観の質は上がったと思いますし工期が短い分、お金のまわりも早くなっていきました。

しかし、その発展のなかで無くなっていくものもあります。
良しあしで判断すべきものではないものですが、先にもあげたような熟練職人の技や、経験がものをいう見えない部分を見越しての作業や部材のひろい出し、加工技術や材料の配合などなどやはり生きた人間が経験し苦労してきたからこそ活かせる技術や工程があるところを、早く安く簡単に誰でもどこでもできるようになった分、前記の職人さん達はどんどん行き場が無くなったともいえます。

もちろん、今でも真面目に仕事をこなし、そしてそれが評判になり永いスパンに渡って仕事を続けていらっしゃる方が当然おられますが、それでも、その道の職人仕事をできる人は、相対して減少しています。
もちろん、仕事量が減っている事もありますから一概にはいえませんが、いざ頼もうと思う時にその人はいない、という状況が近年本当に多く見られます。

やはり、「何事もあるうちに尊べ」で、いざ無くなってから慌ててもどうしようもありません。
そんな波に飲み込まれるのは材木屋も同じ。
世間のおかしな狂想曲に惑わされることのない様、残っていける選ばれる材木屋になるべし!!と、改めて思う日の多い今日この頃。

皆さんは、頼もうと思っていたお店が無くなってしまった・・・みたいなこと、ありませんか?!



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