空を見上げて
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2012年02月

なんじゃこりゃー・・・ 生材の管理


仕事が忙しいのはとても良いこと。
とはいえ、それにかまけてお手入れをおろそかにすると、えらい事になります。

銀杏が・・・1














銀杏の板です。
つい先日、手で触ってもわかるくらいにボトボトの状態で入荷したのですが、私が試験やら業務の整理やらなんやらで、まったく触れない数日の間にえらい事になってました。

銀杏が・・・2




 なんじゃこりゃーーー・・・









はい、カビさんです。
出荷の時に、もう少し気をつけてもらえれば(桟をいれるとか)こんなことにはならないのですが、入荷時にはボトボトの銀杏同士が仲良くぴったりとくっついて積まれており、その周りにご丁寧に他の材が積まれていたものですから、湿気の逃げ場がなく、銀杏同士でカビのつけ合いをしておりました(涙・・・)。
外観で、桟が入っている様に見えていたのは他の木のところだけでして、油断しました。
もっと早くいろとくんだった。
しかも、数日でくっきりこんがり日焼けまで。

銀杏が・・・3




 木材が人間と同じように日焼けするという、良い見本です!!ということにしておきましょう・・・






こんなに、くっきりと跡がつきます。
皆さんも、木材の日焼けは、人と同じ!と考えましょうね(汗)。


ということで、ほっとくとカビさんが根をのばすといかんので、早速お手入れ。
表面をきれいに削ってやりました。
すると・・・

銀杏が・・・4














美しい!すべすべのお肌が出てきました。

しかも、あんまり気にしていなかったのですが、一部の材には綺麗な葉節が出現。

銀杏が・・・6





 これだけ見るとメープル(楓)のバーズアイ(鳥眼杢)の様です。






といっても、こいつは乾燥とともに深く穴の様になっていくので、これを楽しめるのはおそらく今だけ、期間限定です。
前にも、銀杏の材を指定してこられたお客様で、この葉節が気持ち悪い!とおっしゃっておられた方もあったので(その材の特徴や表情を受け入れられないなら使ってもらえないですね。イメージ先行のこわいところです。)、銀杏の材を扱うには良しあしかもしれませんが、今のままだと、「杢」として通るんじゃないの?!というくらいに綺麗です。
ちょっとのうちは眺めて楽しむとします。

なんて暢気にしていてはいけませんね。
今回の様にならないように、気をつけないといけません。
皆さんも、材料の乾燥具合にはくれぐれもお気を付けを・・・(収縮や割れなども起こりますしね。)

銀杏が・・・5

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机の松は生きていた


気のせいか年のせいか(いや、まだ十分若い、つもり)、今年は冷える日は冷えすぎるくらいに寒い日が多い気がします。
冬でも風通しの良い弊社事務所での夕方からの事務作業等は、かなりの冷えを伴いますので、足元だけでも暖房は必須なのですが・・・・

先日、夕方に帰社してから暖房をいれて事務作業の途中、机の上の資料に文鎮をのせて在庫確認に倉庫へ向かったのですが、帰ってきて文鎮をのけると、紙に接している部分も机に直接当たっていた部分も、こってりとしたものが付着しているではないですか!

松は生きていた! 2













あちゃ、出てきました。暑くて汗かいたのかな・・・
これをみると、ホントに松の木は(他の樹種もですが)生きているんじゃなかろうか、と毎回思わされます。

松は生きていた! 1 














暖房の温かさで、一気にヤニが出てきていました。

松は生きていた! 3













まったくそんな気配なかったのに、暖められて気持ちよくなったのか?!しっかりとふきだしています。
この松の文鎮、もう何年も前に乾燥材としてテーブルを作ったときに、脚材として使ったものの残りなのですが、今でもヤニが出てきます。

松の縁起テーブル














今回のように、暖められてもそうですが、それ以外の場面でも出てくるときがあります。

マツ科やマツ属の樹種は樹脂道という組織を持っているのですが、樹種により、またその木自体にもよって樹脂の多さは異なります。
昔から、拭けば拭くほど艶を増す油の多い松の輝きは、「肥え松(こえまつ)」といって銘木扱いされてきました。
また松は松竹梅にもあるように、縁起物としての一面もあり「松=待つ」としたり、また神の拠りしろとされる樹種です。

近年はヤニがつくとか、後でヤニが出るからと油の多い松を使う機会がすくないですが、私個人的にはあの透き通るように(実際、薄板にすると透き通る)輝く油分を持った松は、樹齢を重ね特別な何かを持った木であるように感じることがあります。
事実、油の塊になった肥え松を「神(じん)」といったりするくらいですからね。
やっぱり生物学的に正しくなくても、木は生きています、といいたくなるような松の油でした。
皆さんは、松の仲間の樹種を使うときには、油の出方を楽しむ余裕を持ってくださいね。



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試験です!試練です!!


突然ですが、今週末2月24日(金)と25日(土)は担当が試験の為不在となります。
試験という名の試練を受けに行くわけですが、忘れていたわけではないのですが、他の仕事の段取りや予定を優先するあまり自身の試験の事を考えていませんでした(というか、避けていたのか?!!)。

とはいえ、今回の試験というのは木材業界の試験でして、全く不得手な分野の試験ではないのですが、やはり試験とか検定というものは緊張してしまいます。
皆さん、合格できるように祈っていてください。
さらにスキルアップして、木材の有資格者として木のとこ、木材製品の事を語れる語り部になれるように頑張ってきます。

結果は出次第報告したいと思います。

外出中にいただいたお問い合わせやご予約は、週明けから順次ご連絡いたしますので、少しの間お時間をいただきます。
よろしくお願いいたします。



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木を使うことの意味


前回の記事で、木を使って二酸化炭素を固定する、旨の内容をだしておきながら、説明が不十分であったことと、一度ではお話ししきれない部分があることから(というか、私が納得できないので・・・)今回に持ち越しさせていただきます。
今回は、数字や専門的な事が少し多くなるかもしれませんが、是非おつきあいください。

さて本題に入る前に、現在の日本の森林の割合は世界の国々と比べて多いでしょうか、少ないでしょうか?また、世界何位くらいでしょうか?

正解は、68.2%で世界第2位といわれています。
1位はフィンランドの73.9%なんですが、それでも日本も大きな森林面積を持っていることがわかると思います。
が、ココからが要点で、その森林の中のおよそ40%ほどが人工林です。
しかも、これだけの森林がありながらも、日本の木材自給率は現在27%ほどで殆どが輸入に頼っています。
決して輸入材が悪いというのではなく、自国の山の有効活用を考えないといけないということです。

その理由は、「貯めるために伐るから」ということです。

先の記事で、木は光合成により二酸化炭素を固定化し、酸素を作り出すことはかいていますが、よりその過程を活発にするために木を伐るのです。
何か矛盾しているように感じるこのテーマですが、実はココに大きな誤解の元が生じる要素が点在するのです。

実際、熱帯雨林やその他の原生林を切り拓いていくことは良いとは言えません。
皆さんも、山がはげている様子が目に見えるように浮かぶと思います。
さぞかし環境に悪いとかんじることでしょうが、実は伐った方が良い場合もあるのです。
それは、先にも書いたように日本において40%をしめる人工林です。
今話題になる温室効果ガス、二酸化炭素の量は地球上ではいつも一定です。
何が違うのかというと、それが固体であるのか気体であるのか、ということです。
どちらであれ、その総量は変わらないといわれているのですが、今は固体と気体のバランスが崩れているということです。
空気中にたくさんの二酸化炭素が放出され、おそらく今まで固定されていたであろう分、そう、何千年、何万年、いや、もっと昔に固体になった二酸化炭素であるガソリンなどの油の消費が著しくのびたことで、固定化されていた二酸化炭素が放出されているのも、バランスが崩れている理由の一つです。
ずっと昔に蓄えてきたものを、じゃんじゃん現代で放出しているということです。
因みに、私が愛用している神代朴の名刺ケース(名刺入れ)も、数千年以上前の炭素の塊なんですから、タイムスリップしてきたようなものですね。

つまり、固体の炭素が気体にかわり温暖化ガスとして放出されているところを気体に戻せば、バランスが改善されるというわけです。
そこで木の出番です。

木は気体である二酸化炭素を固定化します。
そしてさらに、燃やしたり腐らせたりしない限りずっと固定化してくれます。
だからこそ、炭素をため込んでいる木を使わないといけないのです。
森林による二酸化炭素の吸収量は26億トン/年といわれており、一年間に排出する二酸化炭素量32億トンの殆どを森林が吸収できる計算になります。

といっても、その吸収量は適切に整備された森林の吸収量を含めて、ですから一定の樹齢に達し成熟した森は、計算にはほぼ入れられていないといいます。
一定面積の森林でいうと、成長が最大限になってくるとその一面積においては、もうほとんど吸収しないとみなされます。
吸収しないというか、吸収分とその森からの排出分がイーブンになるといった考え方になるのです。
もちろん、老齢木や巨木も成長しないわけではないし、反対にもしかすると肥大上長成長だけではないエネルギーの為に、「成長」しているのかもしれないし。
簡単に考えると、倒木し腐っていくもの、若干の成長による吸収がほぼ等しくなってくるという考えです。
プラスマイナスゼロ、ということですね。これは吸収していないとみなされるのです。

それならば、そう、人工林ならば、人間が植え管理している森ならば吸収量がイーブンになる前に伐りだし、そして又そこに新たな苗を植えることで、その面積一面は、又新たに炭素を蓄えることができ、その山から出た木は炭素を蓄えたままなので、それを活用することで温暖化も防ぎ資源としても有効に利用することができるようになるということ。

未だに木を伐ること、使うことは山を破壊すると信じていらっしゃる場合がありますが、残念ながら学校においてもそうなので、上記のような理由をきちんと説明できないといけないということですね。

すぐに理解しづらいことですし、目に見えにくいことですが私たちの身近にある木というのは、そういった大きな役割を担ってくれるものです。
ただ森を木を守ればいいというわけではなく、伐って有効に活用する方法を考えるのが、本当は一番温暖化防止に役立つのかもしれません。
皆さんも、弊社の無垢木材、を有効に活用し二酸化炭素の排出防止に是非ご協力くださいね。

ただもちろん、人工林でもなんでも伐ればいいというわけではありません。
その山の状態や将来性、そして植生のこと、そして伐った後の森の事を考えていかなければいけないのです。
こういったことも考えると、更に複雑になりますが・・・・・・・


人と木が合わさると「休む」となり、木が囲われると「困る」のです。
いくら木を使っても、現在の住宅のようにビニールや石膏で木が囲われてしまっては、木が泣いているでしょう。
やはり、生活の一部分として無垢の木を取り入れ安らぐ、休める家にしてもらいたいものです。
どんどん、いろんな話に波及していきそうなので、今回はこの辺で。

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間違えてほしくないのです 木を使うこと。


毎日帰りの遅いお父さん方、子供さんたちの日々の様子や学校での出来事知っていますか?!
私はできる限り毎日子供に触れ合う時間をとることを心がけていますが、先日学校行事の話を聞いていると、近く学習発表会があるらしく、そこで披露する劇の台本を見せてくれました。
その名も「宇宙から来たペンキ屋さん みんなの森を守れ!!」というものでした。

発表会2













でてきましたね、キーワード。「森」という言葉に敏感に反応して早速台本を読破。
ふむふむ、なかなか面白くも内容のある台本です。普通の親御さんなら納得してしまうほど、しっかりと森にふれられています。

しかーし!、材木屋さんとしては少し見逃せないところがあるのは職業病か、はたまた重箱の隅をつつきまくる悪い癖なのか、ちょっと物申したいところがあり、先生にお手紙をすることにしました。
といっても、台本に手を加えて欲しいとか、不適切だとかいうものではなく、もう少し本当の所の事情というものも先生はじめ、児童や親御さん方にも知っておいていただく必要があると感じ、差し出がましくもお手紙したのでした。

気になった内容というのは、やはりどうしても簡単に拭い去ることのできない「木を伐ることは環境破壊、森を壊す」という認識が完全に固定されているということ。
そして、まさしく正しい事ながら、例外も存在するということを知っておいていただきたい、森の役割についてでした。
台本の素晴らしいところは、ただ木を伐ることがいけないことだとするのではなく、「森は空気をきれいにし、がけ崩れを防ぎ、洪水などから守ってくれる。また、動物たちの食べ物や住処を与えてくれる」ということを台詞に取り入れているところです。
ただ、それらの役割も、森の内容によっては異なってくるということと、弊社記事をご覧の方ならすぐにわかる、空気をきれいにしてくれるという役割だけではない、二酸化炭素の吸収固定(この固定が大事!)という機能を忘れてはいけないということを知っておいてほしいと感じたのでした。

先日の記事にも書きましたが、木は光合成により炭素を固定化し貯蔵してくれるのです。
その過程における酸素の供給がすなわち「空気をきれいにしてくれることのひとつ」なのですが・・・・・
もう、これらの事柄をできるだけわかりやすく先生や児童の皆さんに伝えようと、必死になって文章を考えていたのですが、途中の下書きを読んだ家内から、「んー、なんかわからんわ。こんな説明いんの?!」と、燃え滾る炎に消火器を吹きかけるほどに意気消沈する一言を浴びせられ、自分でも内容を確認すると、気がつかないうちに5ページほどにわたり、つらつらと難しい文章がズラリと・・・・
そこで方針転換。熱すぎる内容は封印し(涙)、伝えたい要点のみ説明することにしたのでした。

発表会1













世のお父さん方、子供の劇にココまで入れ込みますか?!その必要はないと思いますが、それくらいのコミュニケーションの時間はとりたいものですね。

今でも思い出すとアツくなるこのお話の続きはもう少し整理して次回に続きます。
木を使っても、必ずしも環境破壊ではないという事実を伝えること。
将来、木を有効に使えるようになってもらうように、子供たちや先生にも伝える必要のある話題。
これも、私「木の虫」の出番です。



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寺を建てる 新聞コラムにて連載スタート


温故知新

小学校自分に、初めてこの言葉を聞いた時は「古いもんになにを新しく知るねん?!」とまったく意味を理解できなんだのですが、近頃は少しですがわかるようになって来たつもりです。

それもこれも、やはり宮大工棟梁西岡常一さんの聞き書きである「木に学べ」を呼んでからのことでしょう。
木造建築やその材料についてのこと、それらに携わる人達から、日常の生活まで。古建築や材料から、様々なことを学ぶことができることを知りました。

その古い社寺建築についての聞き書きが、この2月14日から新聞紙上の連載にて「寺を建てる」として奈良県の興福寺中金堂の再建を手がける様子を紹介していく様です。
ご存知の通り、日本にはもう社寺を再建できるような大木は存在しません。よって中金堂は、アフリカ産材とカナダ産材にてまかなうそうです。
樹種ははっきりと書いてはいませんが、通称アフリカケヤキ(アパ)とアメリカ桧(米桧、べいひ)でしょうか?!
そのあたりのことまで出てくるかどうかはわかりませんが、生の社寺建築の内容を知ることのできる貴重な記事になることと思いますので、期待して読んでいきたいものです。
購読している方はY新聞のコラムをご覧くださいね。



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三方よし


「儲ける」

この言葉に抵抗を感じる材木屋さんも多いのではないでしょうか。
いやいや、うちはがっぽり儲けたい!!、それも頼もしいものですが、やはりお客さんを前にして「儲ける」とは言いにくい所があるのも事実です。
お客さんの立場に立ってみても、「儲けてる」と聞くとあんまり良いイメージが無いように思いますが、では儲けるのはいけない事なのでしょうか?!

なんか難しい話になりそうですが、「儲ける、利益を生む」というのは悪いことというよりも、むしろ必要なことですね。
当然、利益が無いと会社や仕事は存続できません。だから儲けは必要なのですが、何か聞こえが悪いというかイメージが悪いというのか・・・

これについては、考え方一つかと思っています。
その方法は、様々な胸に突き刺さるような名言と意思を残されている「松下幸之助氏」のお言葉を借りるのが私流です。

「利益は社会への貢献の度合いに応じていただく報酬である」

ここでの報酬とは喜びを指し、儲けるのは喜びを得ることだとされています。
ですので、幸之助氏の「商いの心得10か条」では「堂々と儲けよ」とあります。但し、ここでも間違えてはいけないのは、儲けることや働く意味は「世界、社会の繁栄の為」とされていますので、ただ単なる我欲とは異なっています。

またある時、代理店社長から「親の代から松下電器との取引を一所懸命にやっているが、どうもこのごろはうまく儲からない。松下電器は儲かっているのにじぶんのところが儲からないのはおかしいのではないか。」といわれたそうです。
そこで普通なら「もう少し安くしときまっさ、売っとくんなはれ。」となりそうなところを「それはまことに相すまんことですが、ところであなたは、跡を継いでから、小便が赤くなったことが一度でもありますか」とおっしゃられたといいます。
この代理店社長は、赤くなったことはない、と答えたそうで「(前略)まだ小便が赤くなるほど心配もしないうちから、もうからないからなんとかならんか、と訴えるのは、虫がよすぎるのではないですか。今日のようなむずかしい環境のなかで小便が赤くなるほど心を労せずして、商売の発展をはかる道は、そうはありません」とさとされたそうです。


他にも様々に学ぶところの多い言葉がありますが、上記をひっくるめて私は有名な言葉「三方よし」を心がけることにしています。

本当は当たり前なんだけれども、今の商売や今の購買にはこの概念は薄く感じます。
売る方はたくさん売りたい、買う方は安く買いたい、それだけの関係。それでは二者ですよね。いかにしてお金を生み出すかということのみが商売のようになってる。
その中にはにもう一者たりません。
そう、一つ足りないのです。
だから三方よしにはなりませんし、どちらかが喜べばどちらかが泣くような形の商品のやり取りになっています。
物が動いているだけで、そこに作った人の気持ちや木であれば扱う材木屋の気持ちは伝わらない。
私はそれでは味気なさすぎると感じるので、変わっているでしょうが、儲からない(たくさんお金をうむことは出来ない)でしょうが、できる限りその物に関わる皆が喜べるようにしたいと思います。

そしてその喜びの中に適正な価格が生まれ、喜びを元にして次への原動力となり、新たなよい出会いが出来るのではないかと思うのです。
貴重な無垢の木材やフローリングにお問い合わせいただくお客様に喜んでいただくことで、お客様も製材所も、私も、そしてなにより木が喜ぶのだと思います。
ということは四方よしですね。
木も生き物。
決して粗末にすることなく、その恵みを活かせるように数十年数百年の樹齢以上の働きを見せてもらうためにも、喜んで使ってもらえるような商売をしたいものです。
有難い事に、弊社は喜びを感じていただけるお客様と多くの出会いをさせていただいています。

「儲ける=信じる者」

お互いに信頼し合い、良い出会いを持てることこそが儲けるということなのかもしれません。



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流行にもれず、残念ながら感染です。


昨年は、恒例の12月不調説(毎年12月に一年の無理があふれ出てダウンです。)を乗り越え無事に一年を過ごすことができたのですが、今年は年始早々にダウンです。

「少女時代」ですら、昨年の春に聴き出した位とっても流行に疎い私が、敏感にならなくても良いはずのものに流行にもれず感染してしまいました。
桧の精油からの特効薬はまだ認定されていないのかなぁ・・・私にはもってこいかもしれないのに・・・(木が好きな人に効く木からできた薬ってあると面白い・・いや、素晴らしい。)

診察結果





 A型だったそうです。








日頃の不摂生や過密スケジュールがどうもこたえたのか、週初めはなんとか頑張れたのですが、さすがに40度の熱でフラフラ、喉も痛い、しかもうつるとなると休まざるを得ず・・という記事を更新する手も震える始末。
といっても、毎日の段取りと受発注などをリスケ(リスケジュールの略だそうです。昨日学習。笑)しないといけない為、仕事はしているのですが・・・
今週は幸いにも予定に流動性があっため、なんとか乗り越えられそうですが、多忙な皆さんにおかれましては、くれぐれも感染ご注意下さい。
いかん、打てなくなってきた。
しばし、お休みいただきますので、大変申しわけありませんが、お問い合わせとご予約の回答は回復次第順次いたしますので、何卒了承くださいませ。

さ、寝よう・・・



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人間の手で光合成?!


みなさんは、「光合成」御存知ですよね。
複雑な化学式まではここでは必要ないと思いますが、太陽の光を受けて水と二酸化炭素から栄養素となるブドウ糖をつくりだし、酸素をはきだす。
この一連の作業は小学校でも学習する事から、大人になった今でも結構はっきりと覚えているものです。
さすがにその時は、現在の環境問題の種である二酸化炭素の固定の為に、今ほど光合成による樹木の吸収量を叫ばれるとは想像もしませんでしたが、この光合成、口で言うには簡単ですが、すごいシステムです。

空に向かって
























要は木の場合は、水と二酸化炭素をとりこんだところに太陽エネルギーを用いて自身の体の栄養素を作りだし、そして酸素をつくりだしているのですが、人間にはまねのできないメカニズムです。
ですが、人間本体にはできないけれど人間の技術で、もしかすると近い将来に人工的に光合成することが出来るようになるかもしれないようです。

光合成細菌「ラン藻」の中で、水の中で酸素を発生させる極小組織の構造が明らかになったそうで、この構造をまねた触媒を作ることで光合成の初期反応を再現することが出来、人工光合成実現に一歩前進する事になるということでした。

ちょっと勘違いしやすいのですが、現在温暖化が叫ばれていますが、温暖化の元とされる二酸化炭素の排出も、もとはといえば地球において大昔に光合成されて固定化した「固体の二酸化炭素」が気体に戻った状態であり、その気体の状態の二酸化炭素の量が増えすぎたことが、現在の温室効果ガス云々の一端です。
だから、樹木の二酸化炭素の固定量を増やそう、そして貯蔵された二酸化炭素は固定されている状態で活用することのできる「木材」という形で利用すれば、どんどん固定化できるという仕組みです。

木の固定過程













木材の場合はこんな感じですが、人工光合成には「水を分解し酸素分子と電子を発生させて・・・」といった過程が必要になってくるわけですが、現在の技術でそれをこなそうとすると、大量の電力が必要だそうです。
それと、人工光合成で目指しているのは、自然の光合成でできるブドウ糖の代わりにメタノールなどの液体燃料をつくりだすことで、実現できれば火力発電所の隣に人工光合成プラントを造り排気ガスから燃料をつくりだし、また発電所に戻し二酸化炭素の発生しない(しにくい?!)エネルギーという、どこかの原○力プラントのような「夢のエネルギーサイクル」が出来上がるそうです。
ただこれをしようとすると、今度は高価なレアメタルが必要になるそうです。
新しい技術を開発していかないといけないということですね。

でも、素晴らしいものや新しいものが生まれる時は、既存の物にとらわれないところからの発想や技術が必要だとも思います。
ですから、日本人ならきっと何か新しい方法で人工光合成を成し遂げる日が遠くない様な気がします。
しかし、その技術確立にはしっかりとした安全安心と、人間のコントロールできる範囲で活用できるシステムを構築していただきたいと思います。

海















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白檀の御縁


本当に実感します・・・人と人の御縁はあるんだなぁ、ということ。

当然いままでもたくさんの御縁に恵まれてきたと思うのですが、それでも弊社記事を書き始めるようになってから、新しい出会いをたくさんいただくことが出来るようになりました。
素直に文明の利器に感謝するところです。

ただ単に広く物が売れる、ということは会社としては当然喜ばしい事ですが、基本的に私の求めているところは少し違うというか、当然無垢の木や木製品、無垢フローリングなどを販売していくことはいうまでもありませんが、その販売の過程にこだわりたいところが、普通のインターネット掲載販売会社とは違うところであることは今までも書いてきましたので、ご愛読いただいている方には御理解いただいているところと思います。

そんな「のんき」なことしてると売れないよ、といわれそう(実際もっと頑張らないといけないところです、汗。)ですが、やはり喜べるお客様と出会えた時の喜びは、お互いに素晴らしいものがありますので、やはりこだわりたくなるのです。
それも、「縁があるんやなぁ・・・」と感じるものほど、その気持ちは大きくなります。

今回も勝手に私が御縁があったのだ、と思いこんでしまうほどにぴったりな材をお尋ねいただいています。

白檀切り丸太3














そのものは、これです。
何かわかるでしょうか?!なんとか、丸太の様であることは理解いただけると思います。
正解は、香木(こうぼく)白檀(びゃくだん・sandal wood)」です。

白檀については今までの記事に譲りますが、結構な頻度でお問い合わせをいただきます。
「檀」とつく材については、紫檀・黒檀・白檀・・・という檀木のコラムにて述べましたが東南アジア産の稀少な木材のことを「檀」と称し、その色合いで各和名がついた様です。

仏像彫刻に用いられる代表格と言えるでしょうか。当然、桧も使われますがやはり白檀を求める声は強く聞かれます。
それほど材が無い事も理由の一つですが、やはり特有の芳香や古くから続く宗教的な意味合いもあってのことだとは思うのですが、やはりとても稀少な木材です。
木材と言っても、普通の材木屋サンは知らないだろうし触った事もないと思います。
白檀は、他の香木同様「挽き粉」まで練り物などに利用できる、まさしく捨てるところのない木です。(白太は削られるので、そうでもないか・・・)

私は当然のごとく木が好きですが、それとともに木の香りも好きです。
様々な木材の香りがありますが、その中でも白檀は特別ですね。
というのも、昔はとっても嫌いでした。いや、いまでもあまり強い香りには弱いかもしれません。
白檀というと、子どもの頃に祖母が電車の中で白檀の扇子を取り出しパタパタと扇いでいたのを思い出すのですが、その香りが強烈で・・・・・
おそらく、本物の白檀だったのでしょうけれども、子どもにはかなりパンチのきいたものだったので、鮮烈に記憶に残っています。

その時代から既に高価で、輸出規制もかかり出していた白檀。
今でも少量はあるのですが、香りの弱いものや外国では香料をしみ込ませたものまで売られているとか・・・

実は現在では、養殖・・・ならぬ植林?!いや、寄生木だから養寄生?!
なんでもいいのですが、天然以外に計画的に生産できるような体制をとりつつあるらしく、近い将来はお寿司屋さんのカウンターできかれるような「養殖物と天然物」というのが白檀にも現れる日がくるのかもしれません。

白檀切り丸太1














仏像彫刻家(仏師さん)もおそらくは材確保に大変奔走されていることと思いますが、今回のお客様にはご要望のサイズにほぼ当てはまる材があったので、ご案内することが出来ました。
丁度、他にも白檀のお話をいただいていたことと、弊社にお問い合わせいただいた事、またその経緯なども聞いているうちに「あぁ、この白檀はこのお客様に巡り合う為に弊社に来たんだ・・・」と思ったのでした。
そういった材というのは、偶然ながらも多々あります。
本当に、木がその人のところに行くことを決めているような、そんな出会いです。

今回は白檀という稀少材を通してですが、やはり有難いお話を頂けるのはどこかで御縁があるからだと思っています。
どのお問い合わせにも御縁を大切にして、喜んでいただける木材をお届けしたいという想いを新たにしました。
出会いに感謝です。

白檀切り丸太2














善き出会いを頂けるお問い合わせはこちらまでお願いいたします。



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