空を見上げて
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2009年11月

国産榧・国産一位・本鉄刀木(ほんタガヤサン)・台湾桧の入荷


先月に「国産榧、国産一位無垢角材」を御紹介した時に、売り切れになっている「金具不使用一位木製名刺ケース」をまた製作したくなってきた、と書いていましたが、やっぱり、製作にかかってしまいました(^_^)

今回はお伝えした通り「国産榧」、「国産一位」、「本鉄刀木(ほんタガヤサン)」、「台湾桧」の4樹種のラインナップ追加になります。

いつも通り、マニアックな組み合わせになって、ニンマリしながら製品が完成するのを心待ちにしているところです。

全てがしっかりとした乾燥材ですが、中でも国産榧、国産一位、台湾桧の3樹種は20年以上前の材ですから、すっかりカンカラカンです。
なかなかこんな材ないですよぉ!!

簡単に紹介しておくと、国産榧は碁盤をとることで知られる木材で、黄色っぽい材面に主張しすぎない木目、そしてかすかに香る特殊な芳香を持っています。硬すぎず、また軟らかすぎないという材です。
今時、国産の榧を探すのは大変ですから、とても稀少な材といえるでしょう。

そして弊社の記事では有名な国産一位。
以前からラインナップしていたんですが、大変好評を頂き在庫切れとなっておりました。
それが再入荷です。
朱色に近い独特な色合いと、桧や杉などの針葉樹の仲間としては硬めの材質と、適度な手触りの存在感はその木目とあいまって、他にはない良い雰囲気を醸し出してくれます。

本鉄刀木(ほんタガヤサン)は、以前から弊社の金具不使用木製名刺ケースの素材としてご紹介している世界三大唐木、「紫檀黒檀・鉄刀木」のうちの一つで、重厚で堅牢な木材ですが、近年この樹種に似ていることから、アフリカ産の別の樹種「ウェンジ」や「パンガパンガ」を着脱色してタガヤサンとして販売しているところがあるくらい古くから珍重され、また稀少な樹種となっています。
わざわざ、「本」とつけているのは、本物という意味です。

そして、私が個人的に気に入っている台湾桧。
自宅にも数本昔の材を使用していますが、今では伐採輸出入禁止になっている超稀少樹種で、かなりの高樹齢の桧なので本当に木目が細かく、その独特の強い芳香は好みは分かれますが、銘木として主張するところの大きい優良材です。

以上の樹種を、今木取りしている最中です。
早ければ、来月初旬にも御紹介できるかもしれません。
いまからワクワクしています。

今までチェックしていただいていた方、「本紫檀・縞黒檀・・ときて、なんで鉄刀木がないねん!?」とおっしゃる方がおられましたが、これで解決。
早速ご購入いただかないと・・・・

皆さんも楽しみにしていてくださいね!





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木材の収縮について −木と水分の関係−


弊社の記事を読んでいただいていれば、無垢の木材が吸放湿し、時には伸びたりまたは縮んだりすることを御存じだとおもいます。(まだの方や、注意点を知りたい方は弊社からのメッセージをご覧下さい。)

前置きをしたのは、こんなに情報がたくさんある時代に、未だに木材が「動く」(吸放湿して、木材が収縮すること。)ということを説明をせずに売りっぱなすところが多く、お施主様も木材の見た目の色や雰囲気でのみ判断されるため、伸縮する特性をお伝えすると驚かれることがあるからです。

どうしてこんなに情報があるのに、そういった基本知識が普及しないんでしょう・・・・原因は「売りたいから」と、「売る方も無知だから」の二つだと思います。
イメージ先行のお施主様に、無垢木材の節や伸縮などの短所をお伝えすると最初は当然驚かれます。
でも、しっかり長所と合わせて説明すれば納得いただける場合がほとんどです。
ところが、すぐに売りたい、という気持ちから短所を見せずにイメージのみで販売するから、あとでお施主様が驚かれることになる。
特に綺麗な表情ばかりを見せたがる傾向にあります。

そしてもっと困るのが、無知な販売担当者が工場規格品を販売するような感じで無垢木材を販売するため、お施主様とうまく意思疎通ができなくて、意向に沿えないばかりか、施工後の木材の短所を一方的に欠点材だ、と主張されることになります。

そんなこと、ほんとにたくさんあるんです。

カタログショッピングもいいですが、無垢の木材に関しては、できればきちんと話ができて、特性を把握している販売担当者のいるお店でお求めいただきたいもんです。

長くなりましたが、ここからが主文です。

そもそも木材の伸縮はどれくらいなのか・・・
他の材料に比べてどうなのか・・・

それをここで紹介したいと思います。

まず、基本的に木材は植物ですが、れっきとした「生き物」です。
ですので、立ち木の時も、伐採されてからも呼吸をし、また生きていく為に水分を保持しています。

植物であるので細胞というものが存在し、その中に水分を蓄えているわけですが、伐採後の初期の木材中の含水率(水分を含んでいる率)は杉や桧の辺材(樹皮に近い部分、白太)で約150%から200%です。
当然、その水分量の分、目方も重たく杉材といえど生材ならかなりずっしりとくるほど、重量としても材中の水分量がかなり関係してきます。

そして、この木材の中の水分が徐々に(環境によっては急激に)乾燥し、ある一定の含水率に近づいていきます。
その含水率というのが、屋外や、屋内などのその場所の平衡含水率です。
平衡含水率下では、丁度木材の含水率がその場所の湿度とつりあった状態です。そして、平衡含水率までになった木材は狂いが少なくなり、水分の抜けた分、重量も軽くなります。

季節や環境によって変わりますが、大体屋外平均では約15%位です。

そして、木材が乾燥し含水率が下がってくると木材はだんだん収縮します。
痩せるわけです。
収縮は木材細胞中の水分が減少する時に、細胞の壁が薄くなることで起こります。

また、木材の収縮はその方向によって著しく違い、繊維方向(立ち木でいえば、根っこから木の先っぽというような一般的な長さ方向)を1とすると、接線方向(下記写真1参照、木の木目幅方向)はその20倍も縮みます。


上が木表  *写真1

  写真の板の左右方向、板の幅方向が接線方向






それほど同じ木材でも差があり、その差のために乾燥不十分な木材を使用すると、乾燥比率の違いにより、大きく反ったり、収縮して材の幅が合わなくなったりします。

このメカニズムを知らずに扱うと、先に書いたように施工後に隙や反りが問題になるのです。

同じように、縮むだけでなく吸湿すれば、今度は細胞壁が伸び木材自体が膨らみます。
その伸縮を季節ごとにくりかえすのが木材の特徴です。

因みに、板材などでは木表と、木裏でも収縮率は違ってきます。(木表と木裏はこちらを参照)
そのため、乾燥が進むにつれ木裏側が木表側に引っ張られるようにして、木表方向に反りあがってくる傾向にあります。(写真1参照)
これにも十分留意しなければいけません。


手洗いカウンターの痩せの例

  こちらは手洗いカウンター。
  無垢の樟(クスノキ)の6cm厚のものです。
  これが生材の状態で施工してから・・・・




カウンター端部拡大  縮みがわかります?

  こおです。
  わかります?
  カウンターと、白い壁の間の部分。
  塗装はげではなく、元の大きさから、縮んだところです。


耳付き板(丸太の状態の丸身の部分を残して板材に木取りしたもの。丸身の部分を耳という。耳の部分は収縮率が非常に大きい。)なので特にですが、生材からだとこれくらいは当たり前に寸法変化します。


それとよく木製のテーブル材を、傷や汚れの防止目的からビニールのカバー材などで
覆っていらっしゃる方がいらっしゃいますが、ビニールで覆われた方が吸放湿の機能を阻害され、割れや著しい反りの原因となりますので注意してください。
同じ理由で、店舗などに見られる、コストダウンの為の「見えかかりの面だけの塗装」も反りの原因です。

人の目に付くカウンターなどの表面のみを塗装し、目に付かない裏面は無塗装のまま。
これもいけません。
けれども、設計者も、施工者もそんなこと知らずに造りますから、最近の店舗では残念なことに、このタイプの反りの出ているカウンターをよく目にします。


さて、無垢の木材はこのような伸縮があるので、使いにくいと思われがちですが、では他の材料はどうなのか・・・・

金属であるアルミと比較してみましょう。

木材は水分の出入りで伸縮しますが、金属は熱によって伸縮します。
木材は木目幅方向に対して、長さ方向(木の根っこから先っぽに向かう方向)は、5分の1から10分の1位だといわれています。
一方金属であるアルミは、40度の温度変化で1m当たり1mm、スチールなら1mあたり0.5mmくらいの伸縮幅だそうです。

どおでしょう、金属もこんなに伸縮するんです。
木材だけでは無いんです。
しかも木材は、きちんと乾燥させれば、寸法安定性は増しますし、平衡含水率付近では、初期含水率付近に比べ、圧縮に対する強さが1.5〜1.8倍ほど増しますし、熱も伝えにくくなりますから、断熱性が上がります。
きちんと扱えば、製品になってから、強度や特性が増していくのが木材の長所です。
古い寺社建築が良好に現存しているのも、こういった木材の特性からだともいわれています。

そして何より、乾燥させた状態を保つことで、木材を腐らせる腐朽菌の繁殖を妨げ、長期にわたっての使用を可能にします。

こう見れば、木材と水分が密接に関係していることがよく分かると思います。
そして、乾燥の重要性も見えてきますよね!?
木材を使用するときには、乾燥状態をよく確認することが大切です。

異常に安価な材は、乾燥が不十分なことがよくありますので、十分注意が必要です。


どうでしょう、数値だけではなかなか分かりづらいところがあるかと思いますが、これが木材と水分の関係です。

きちんと理解し、正しい知識で木材を利用すればもっともっと利用の幅も広がり、無垢材の良さも伝わると思うのですが、いかがでしょうか・・・

関連として、木材の重さを知るための単位「比重」の話はこちらから。
面白い実験動画公開中です。
ぜひご覧ください。



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岐阜まで出張


無垢木材担当者はこの週末28日・29日と、岐阜まで出張に出ます。

そのため、不在となりますので、お問い合わせ・御来店はその前後にお願いをいたします。
御迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

よりよい商品を発掘してきますので、また御紹介できる日を楽しみにしています。


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紅葉の山に異変?!


木枯らしが吹くこの季節。
暖かい部屋にこもり、だんだんと外出の機会が減ってくるかもしれません。

ですが、こんな肌寒い時期だからこそ楽しめるものがあります。
春の桜、初夏の新緑もいいものですが、この時期といえば紅葉(黄葉)ですね。

いつもは青々としている山の桜や樺、楓類が、紅や黄色、または褐色に色づいていく景色は何ともいえずいいもんです。

そもそも紅葉は、緑の成分「クロロフィル」がある為に緑に見えている葉が、この時期に冬支度である落葉の前準備として始まります。
寒くなってくるとできる赤色の色素「アントシアン」や、緑の色素が消えていくことで見えてくる黄色の色素「カロチノイド」が葉に蓄積し、人の目に美しい紅や黄に見えるというわけです。

植物ですから、越冬の知恵を働かせているわけですが、この何とも美しい現象を臨む事の出来る場所、京都は嵐山の山々に異変が起こっているそうです。

詳しくはこちらの新聞記事によりますが、美しい景観を見せてくれる主役、桜や楓類が衰退してきているというのです。
原因は、間伐が行き届いていなかったり、樹勢の強い常緑樹の影響があるそうです。
地元の方々が植樹などで尽力してくださっているようですが、枯れてしまったり、鹿などの動物の「獣害」(折角芽吹いてきた新芽を食べられてしまったり、皮を剥がれて、枯れてしまったり・・・)にあって、上手く育たないということ。

自然の森を守る、それも衰退し始めてから保護することの難しさを如実に物語っていると思います。
どうしたらいいんでしょうか。
紅葉のみを求めず、自然のままの成り行きにまかせるのか、またはさらに手をいれるべきか・・・難しい問題だと思います。

美しい景観を残しながら、生き物も住み、人間の心を楽しませてくれるこの景観が、残って行ってくれるよう祈るばかりです。



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木の箸造り体験の成果


以前にちょこっと書いていました、無垢の木の箸造り体験を先日開催いたしました。


箸削り中3箸梳り中2









普段なかなかお目にかかれない樹種をたくさん揃え、せっせと削っていただきました。

箸削り中1

  案外削るバランスが難しい・・・・




製作風景は事情ありであんまり公開できないんですが、みなさん様々な御意見を頂き、御満足頂いて終了したことを御報告いたします。

ほぼ毎日、というか毎食何気なく使用しているであろう、「お箸」。
形もわかるし、使い方だってわかるんだから、ささっと作れるはず・・・
そう思ってらっしゃった方が多かったようですが、作り出すと意外や意外、なかなか思うように削れなかったり、形が一本ごとに揃わなかったり、また先を尖らせ過ぎて逆に使いにくくなってしまって、削りなおしたり・・・

自分のいつも使うものですが、いざ製作してみると難しいところもあり、とても反響を頂きました。
今回は本紫檀や一位、本鉄刀木(本タガヤサン)等の木材を使用した為、仕上がりの美しさや、杢目の美しさにもとても喜んでいただき、開催提案をした甲斐があったなぁと、半ば自画自賛です。

以前も少し書きましたが、割り箸論争の「善・悪」が一時期ヒートアップした様に、ただやみくもに貴重な木材を消費していくのはよくないことだと思います。
今回も、とても希少な樹種を使っての製作としました。

ですが稀少な木材を使うからこそ、先に書いたような製作後の満足感や所有感が生まれ、永い期間大切に使われることと思います。

大量消費の時代は終わりました。

自分の使う、触れる身近なものに愛着を持ち、永く大切に使えるように・・・
そんな生活のお手伝いをできるのも木材のいいところではないかと思います。
確かに限りある資源です。ですが反面、一部の特殊な樹種を除き、再生可能な資源でもあります。

自然の恵みを頂いて生活をしている実感を、今回の希少樹種を使っての箸造り体験で少しでもわかっていただけたことと思います。
今後も、いろんなセミナーっぽいことも織り交ぜながら、偏りのない正しい知識を伝えていくことを決心した今回のイベントでした。

またの開催の際には是非ご参加くださいね。


貴重な木の箸達










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一年後の所信表明


早いもので、弊社のブログ「本物の無垢木材」を開設してから一年が経過します。
少しずつ閲覧していただく方が増えていくようで、嬉しく思っています。

ですがそれとともに、一年間でどれだけの方に情報を伝えられたか、どれだけ興味を持って見ていただけたか、又有益な情報として提供できたかという思いもあります。
大切な住まいの計画に木材を取り入れてもらうのは当然嬉しいのですが、ただ入れていただくだけでなく、ずっと住み継ぐ住まいなのに、20年もたたないうちに合板部分や樹脂シートで化粧された部分をリフォームしないといけなくなり、お客様に後々負担がかかるような材料を「売り易いから・クレームを減らすため」という理由で勧める業界を変えていくためにも、自然由来の木材を取り入れていただきたく思うのです。

家は売るものではないですし(買うものでもなく)、クレームというのも材料が不良なのではなく、お客様とコミュニケーションをとらず、商品説明もせずに売りっぱなすから生まれる誤解が殆どです。
その業界の怠慢の犠牲になるのは大金を使いマイホームを建設するお客様です。相当な負担です。
それなのに、どこからもその怠慢を改善し、本当にお客様のため、ひいては「本当の意味での」地球環境のための住宅なんてできないと思います。
そんな思いが一層強くなった一年でした。

また、様々な情報が限りなく存在するインターネットの世界で、正しく情報を伝えていくことの難しさも実感します。
実店舗の存在しないお店が、いかにも店舗を構え販売しているように装っていたり、扱ってもいないものを紹介してみたり・・・

実際この私も昨年、一件そんなお店に出会いました。
話をしてみた末信用したのですが、物の見事にいい加減な内容の取引になってしまい、対面販売でなく商品の情報が限られている中でのやり取りの難しさを改めて痛感しました。


そういった状況の中で、インターネットの記事を使いたくさんの方の注目を集めようとは思いません。
ただ、木材についての素朴な疑問を尋ねてみたいが、大学教授のような専門家に聞くわけにはいかないし、といったことや、実際に店舗のある会社で商品を見てみたい、感じてみたいというようなこと、そして「こんなものさがしているんだけど・・・」というようのもの、こういった「どこに聞いていいかわからない」ことに応えるのが、弊社の役割だと思っています。

是非お尋ねください。
すべてとは言いませんが、街の材木屋としてのご回答をさせていただきます。

もっと皆さんにとって有益な木材関連情報を、「難しくならないように」お伝えしていきたいと思っていますので、ご愛読並びにご愛顧よろしくお願いいたします。


マガモちゃん







上高地のマガモ。
たまに思います。
あんな自然の中にいられたらどんなにいいだろうなぁ・・・と思ったりします。
でも、鳥にも鳥の苦労があるんでしょうけども(^_^;)









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思わぬところにあるもんだ・・・


いつもながら思います。

アンテナは張り巡らすもんです。

自分の趣味、興味のあるもの、仕事・・・・

いろいろとあると思いますが、ほんと、探していると「こんなところにあるもんなんや!!」と驚くような発見があったりします。

実は先日、子供を近くのお医者さんへ検診に連れて行った時のことです。

待合室で、子供用の本を探していた時、一緒に環境についての雑誌や、写真エッセイなどが置かれていました。
とその中に、「●●遺産・・」という背表紙が見えます。

よくよく見てみると、こんな面白そうな本があったのです。

書籍 最後の巨樹








「地球遺産 最後の巨樹」です。
吉田繁さんという写真家の方の美しい写真と共に、世界の巨木が掲載されています。

巨樹紹介ページ バオバブ


  こんなのや・・・・






巨樹紹介ページ ジャイアントセコイア


  こんなのです。
  人がいるのみえます?!!




私も屋久島の縄文杉や、徳島の加茂の大クス、また地元から近い能勢野間の大ケヤキなどをみてきていますが、それでも・・・というか、そうだから余計に巨木の神々しくも異様なリアリティーを感じる写真を見て、何ともいえない感情を覚えました。

とともに、その巨木を訪ねてみたい衝動にかられました。

しかし訪ねていくのは現実的に不可能なので、とりあえずこの書籍のみ早速注文することにしました。

まさか、まだこんなに良い本が知らないところで出版されていたなんて・・・
しかも、病院の待合室で出会うなんて・・・・

ほんと、どこに何があるか分かりません。

こんな発見があるかもしれませんから、いつでもアンテナは張っておくもんですねぇ・・・

本にご興味のある方はこちらから吉田さんのページをご覧下さい。
入っていくと巨樹についてや、写真がたくさん掲載されていますよ。



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国産ぶな正柾片耳付き板


現在弊社の門前でお客様をお出迎えしている木材「国産ブナ正柾片耳付き板」


国産ぶな片耳付き無垢一枚板店頭展示



特別分厚いわけでもなく、又特別幅が広く巨大なわけでもないんですが、国産のブナという木材が珍しいのか、たまに通行中の方が立ち止まってご覧になられたりしています。

世界遺産に指定されたりして有名な「白神山地のぶな」、あのブナです。



漢字で「木では無い木」と書いて「橅」ぶなです。
なんともかわいそうな呼び名だと思いませんか?!

これにはわけがあって、昔はブナは日本中に量的に結構な蓄積があり、しかも他の木材とは違い、切っても扱いによっては変色しやすかったり、材が曲がりやすかったりと、なかなか扱いの難しい木材だったため、「こんなのは木では無い(木材として有用ではない)」として漢字が充てられたそうです。

ですが、近年では蓄積も少なくなり、このブナの木のどんぐりが好きな熊が里に餌を求めて下りて来る、なんてことも増えているようです。

そして何より、今日本で出回っているブナといえば殆どがヨーロッパ産です。
ヨーロッパは森林認証(公的機関が伐採や植生をコントロールしている森林から出た材などがうけることの出来る公的認証システム。)をうけているブナが多く、蓄積も豊かな為、結構な量が輸入されています。

私たちはその外国のブナを使っているわけです。
森林認証材であるものなら安心なので、輸入が全ていけないものだとはいえません。それでも今回展示しているものは日本の山から少数ですがでてきてくれた国産ブナ。

それも、10年以上前のもので、正柾挽き(木目が綺麗に木材の縦方向に並ぶような製材の仕方)にとってあるので、オーク材のような虎斑が見て取れます。


ホワイトオーク正柾虎斑 1


 ホワイトオークの虎斑





ブナの虎斑はオークのような銀色の輝きとは又一味違った、燃える紅い炎のような虎斑です。

ぶな柾目の斑


 国産ブナの虎斑





一見の価値アリです。

この看板娘の仲間が2枚嫁入りしました。
丁度その形を活かせるらしく気に入っていただきました。

気に入ってくださったかたにお譲りするのは、いつもながら気持ちのよいもんです。
森の中で育った第一の命と、製材され弊社までやってきた第二の命、そしてお客様の元で愛されるであろう第三の命。三度目の命を生きようとしているのです。

とても素晴らしいと思います。
数十年、あるいは数百年の月日を生き抜いてきた、木の命・木の過ごしてきた時間を人間は使わせてもらうのです。
ありがたく、大切にしないといけません。

今回展示の国産ブナ片耳付き板は例外的なお手ごろ価格で提供しています。

展示ポップ







それは少しでも良い材を皆さんに知って、使って味わっていただきたい為です。
もっと身近に木材の良さを・・・
弊社からの材で、天然の木材の短所も含めた良さを感じていただきたく思います。


国産ブナ片耳付き板、まだ数枚あります。
是非こちらからお問い合わせ下さい。お待ちしております。







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●○を見ればその人がわかる!?!


人と人とのお付き合いにおいて、その人の人柄を知るすべは様々。

表情や、癖、話し方、雰囲気・・・いろいろありますね。

その人柄がよく現れるところが意外?!なところにあるようですよ・・・・
どこだと思います?!

先日、お仕事をご一緒させていただいている方から、弊社が日頃お世話になっている方の話題が出ました。
その方と、話題の方とは面識はないのですが、どうしてご存知なのかたずねると、先ずお店の雰囲気がいいからどんな方か気になっていたとの事。
それは分かります。

しかし、いきなりどうして、そんな話題になったのか・・・・

一点は、弊社から近い方なので、取引があるだろうということで聞いてみたということだったんですが、もう一つが重要です。

「いやなぁ、あそこのご主人なら仕事を頼んでみたいと思うねん。おーたことないけどな。」とおっしゃるのです。(おーたことない=会ったことない)

会ったこともないのに仕事を依頼してみたい!?!はぁ?!
と訳分かりませんでした。

それが詳しく聞いてみると納得だったんです。
というのはこうです。

「ご主人は会ったことないけど、あそこの奥さん見てたらご主人がどんな人かわかるわ。きっと、きっちりした人やろ?!」

ということでした。

なるほどなぁ・・・・です。確かにそうです。
とても気さくですが、しっかりとした奥様なんです。

よく「親は子の鑑」なんていいますが、この場合は奥様です。

しかしそんなところを見てらっしゃるとは思っていませんでしたし、ご主人も奥様も存じている私には見えていないところだったのは事実です。
すごいもんです。
奥様からも人柄がわかります。それもかなり的確に!!?

さぁ、うちもしっかりと奥様を磨いておかなければ・・・・・・



あ、その前に、自分もしっかり磨くとします。奥様に恥じぬよい主人となるように。

皆さんのご家庭はいかがでしょう・・・・?!
見られてますよ、奥様が・・・なぁんて。



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流行にご注意


私事ながら、先日より流行にもれず「インフルエンザ」なるものに感染しております。
そのため、今のところ担当者は業務をお休みさせていただいております。
お問い合わせをいただいているお客様、申しわけありません。
タミフルをしっかり服用しておりますが、なかなか本調子に戻りません。

感染力強そうなので、しっかり完治してから出社の予定です。

ご迷惑をおかけいたします。

みなさまも、十分にご注意くださいね。

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本紫檀木製名刺ケース(名刺入れ) 完売いたしました。


販売以来、その珍しさや稀少性を含め、大変ご好評頂いている金具不使用木製名刺ケース。

希少木材使用木製名刺ケ−ス一覧


 第一期製作集合写真
 




金具不使用木製名刺ケース、二期製作集合写真


 第二期製作集合写真




前回、2年経過後の商品の様子をご紹介しましたが、私の手元でもしっかりと働いてくれています。

その木製名刺ケースの中で、在庫僅少とご案内していた「本紫檀木製名刺ケース」が、インドローズ木製名刺ケース一位木製名刺ケースに続きついに完売いたしました。

DSCF0767


 本紫檀木製名刺ケース





反響を頂き、とても嬉しく思います。

販売している中で、「百円ショップにいけば、名刺ケースも売ってるよ。」という声を頂くこともありました。
確かに、百円で大量生産品でよいとおっしゃる方もいらっしゃるでしょう。

ですが、私は稀少な木材を使用し、職人さんが手作業で仕上げた金具不使用木製名刺ケースは、「たくさんの燃料を消費しながらも百円で売られる」名刺入れとは比較することは出来ないと思います。

木材は、特に稀少なものは、伐採禁止になっていたり、輸出入禁止になっていたりするものがあります。
今回の本紫檀もその一つです。

木製名刺ケースはそんな木材を使用しています。
だからこそ、何十年、何百年生きてきた木材への敬意をもって接するため、また、価値を理解し、その物を大切に扱うという気持ちを持つきっかけとなるものとして製作しています。

安価で入手して、使い捨て。
これ、今の住宅産業の問題点に似ています。

もうそろそろ、しっかりと価値を見極め、そのものに対するきっちりとした対価を伴うものを選択しないといけない時代になっていると思います。

ずっと使えるものは無駄にならないし、大切にします。
日本人が当然の様に持っていた価値観を、今持ち直したいものです。

良い物を、正しく皆さんに伝える。
長所短所も含めて・・・

名刺ケースの販売一つとってもそんな気持ちで一杯です。
又一つ、そんな思いが伝わり、商品として嫁いでいった本紫檀名刺ケースが大切にされますように・・・


金具不使用木製名刺ケースはこちらへ

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二年経過後の金具不使用木製名刺ケース(名刺入れ)の様子


ご好評頂き販売から早1年半が経過しました、「金具不使用木製名刺ケース」。


DSCF0788








よくお問い合わせをいただきます。

少し変った樹種(一般的によく見かけるものと違ったもの)があるため、少量ずつしか生産できていませんので、売り切れや在庫の少ないものも出てきている現状です。
ありがとうございます。


さて、それくらいの年月が経過して、実際の名刺ケース自体の現在の状態はどうなのか・・・・


説明書きに、永久的ではありませんとか、傷がつきますと明示しているが、どんなふうになるのか・・・・


私がお客様でもそう思うと思います。


そこで、私が2年間使用している実物をここでご覧に入れたいと思います。


樹種は「青森ひば」と「神代朴」です。


2年経過後の金具不使用青森ひば木製名刺ケース2年経過後の金具不使用神代朴木製名刺ケース








特に「青森ひば」のほうがハードユースなので傷も目立ち、何より2年経過での変色が大きいことに気が付きます。(写真n2枚映っている左が2年経過品、右が新品です。右端の写真は傷の様子。)


2年経過品と、未使用品2年経過後と未使用品・22年経過後の木製名刺ケース3







その他、開閉感は若干柔らかくはなったものの、閉じる際の「パチン!!」という小気味の良い竹ひごの音は健在です。


どちらも無塗装で使用しているため、汚れは目立ちますが、汚れてきても木の素材感は抜群で、愛着が増します。


それに、「青森ひば」の記事でご紹介している特有の「芳香」ですが、2年間使用し続けても香りは衰えず、気候や湿度によっての差こそありますが、いまだに芳しい香りを放っています。


その芳香が嫌いでない方には、お渡しした私の名刺から漂うほのかな青森ひばの香りをとても気に入ってくださいます。

因みに、愛用してくださっている方の名刺ケースの色の変化の具合の良い例がこれです。


一年経過後のホワイトオーク正柾虎斑木製名刺ケース








ホワイトオーク正柾虎斑の木製名刺ケースですが、左が一年経過後のもの、右が新品です。
使い込んでいただいている味わいが良く出ていて、とても渋い輝きを放っていました。


そんな名刺ケースもやはり木材です。不具合がないわけではありません。


説明書きにもあるように、吸放湿を繰り返しているため、使用環境によっては不具合が生じる場合もあります。


この例は、私と同じ2年前にご使用いただいていたものですが、半年ほど経った頃「少し開いてきたよ。」と報告をいただき見せていただいたものです。


開いてきたタモ木製名刺ケース1開いてきたタモ木製名刺ケース4








よくよくご使用環境を聞いてみると・・・・・・・


・一日20回以上は必ず開閉作業をする(営業マンのため、頻繁だそうです)。

・胸ポケットに夏入れっぱなしで汗で濡れることがある。


ということが開いてきた要因かとおっしゃっておられました。


確かに開閉回数は、一年を350日で計算しても「7000回/年」になるわけで、大した回数なんですが、それはそんなに問題にはならないと思うのですが、それより胸ポケットに入れっぱなしで濡れる、というのが気になりました。


といっても、ご使用いただいていたのは「金具不使用タモ木製名刺ケース」だったので、オスモ社のオイル&ワックス塗装をしていましたので、多少の濡れは問題ないはず・・・・というのが私の見解でした。

そしてそのあと、一つ質問をしました。


「帰社されるとき、名刺ケースはどうなさっていますか?!」

お答えは、

「机に置いてるよ。寝かせてね。」

ということでした。


私は、汗などで日中に湿気にさらされていたものが、急に事務所の空調機の冷気で冷やされ、材の急激な収縮の原因になったのではないでしょうか、それも片面だけが急激に乾燥して、もう片面との湿度の差がもたらしたものではないでしょうか、と申しあげて、再度新品をお渡しました。(といっても、それもご購入くださいましたが・・・)


そして、開きが出たものと同じ用途で使用し、ただ、帰社の際の保管は「立てておいてください。」とお願いしました。


すると、「全く問題ない、順調順調」と今でも愛用していただいているご感想をいただきました。
それ以降は、他からも反りなどを聞くことはありません。


いくら素材を乾燥させていても、「木は生き物」。伸縮します。
あえて不具合を掲載しましたが、見ていただければ木材製品というものを、よくお分かりいただけるものと思います。


木製名刺ケースだけではなくすべての木材製品について、性質を理解し、正しくお使いいただけるようにお願いをいたします。


今後も、正しい知識をもって木材が普及しますように。


金具不使用木製名刺ケースはこちら

無垢木材の注意点はこちら







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