天然乾燥 2m杉無節板
ここ数年で間伐材利用などを含め、再び注目を集めるようになってきた樹種「杉」。
日本が誇る優秀な樹木で、産地によって「吉野杉」、「秋田杉」、「屋久杉」などが有名です。
杉のフローリング材にすれば足腰に優しく温かみがあり、傷は付きますが味わい深くなっていきますし、室内に使用すれば安眠効果があるといわれていますので、日々の疲れを癒す我が家の内装材にはもってこいの材だと思います。
その杉の板材が入荷しています。
それも、無節材です。
そして、大切な点「天然乾燥材」です。
ここが大事。
近年は住宅建築に「スピードとクレームのなさ」、が求められるため、木材は大概は人工乾燥材です。(クレームといっても、木材の吸放湿による割れや曲がりの特性をお施主様に説明できていないだけのことですが・・・)
丸太を製材して板となった材を、桟積み(板を寝かして積み上げる場合に薄い木を挟み、通風できるようにする方法)して、何か月、または年単位で時間をかけてじっくりと自然の力で水分を抜いていく方法が天然乾燥ですが、時間と手間がかかるため、すべての材に行うのは実質難しい状態です。
天然乾燥後の水分量も、20%を切るところまではいっても、10%前後までは難しいところです。
それに比べ人工乾燥材は、釜に材を入れて強制的に水分を抜いていくので、時間も少なくて済みますし、乾燥場所確保のコストも少なく、含水率(木材中に含まれる水分の量)も安定します。
ですが、人工乾燥は特に杉材に関しては、含水率を低くしようとするとどうしても色艶が良くなく、香りもどこか、ぱっとしなくなる傾向があります。
といっても天然乾燥では、機械での人工乾燥のように完全に含水率を落とす(たいていは10%前後)ことができないので、施工後の過乾燥などでの反りや曲がりの可能性を残すこととなります。
では、どうするのか・・・
私は適材適所というか、人工乾燥が必要なところ(壁のなかで見えなくなる下地材など)には使い、そうでないところ(直接意匠性を問うところや、手足の触れるところ)は多少の材の動きがあっても、了承していただければ天然乾燥にするのがいいと思います。
今回の杉はほとんどが節がなく、比較的幅広なので様々な用途に使えると思います。
きちんと香りも残っていますし、赤身、白太もきれいな色をしています。
杉の同じような寸法材で、節ありの人工乾燥材もありますが、やはり色艶、香りが少ないので、こちらはもっぱら塗装下地や、店舗などで、節をアクセントにできるところにお勧めしています。
天然乾燥材は岡山県産、人工乾燥材は大分県産です。
ちょっとした棚板としてや、ディスプレイ用の天板などにするのもいいかもしれません。
杉を使ってもらって、その良さを知っていただきたいと思います。
岡山産 杉無垢一枚物板
・寸 法 :長さ2m×幅24cm〜37cm迄×厚み4.5cm
(一枚ずつ幅が異なります。)
・形 状 :無垢一枚板 節なし
・価 格 :¥3,500〜(税込¥3,780)/枚
・運 賃 :別途 地域によりお問い合わせ下さい
・状 態 :丸太乾燥後、2008年製材後天然乾燥、仕上げ加工別途。
*ご検討前に、下記ご注意と弊社からのメッセージをご覧ください。
お問い合わせはこちらから、人工乾燥材節付き(下写真)もあります。
抜け節が入ります。
・ご 注 意 :
1、丸太の時の傷があるものがあります。これをすべて切り落としていると、かなりの部分を捨ててしまわないといけなくなります。有効活用できる方法でご利用ください。
2、入り皮や、節影(枝を切った跡を木自身が包み込んでいる部分。削っていくと節が出てきます。)が入っているものもあります。
ちょっとしたカウンターにしてもいいし、水掛かりのある洗面の天板にしたりといろんな用途に活用してください。