ヒノキ神話崩壊・・・?!
ちょっと私もショックです。
今までにヒノキを使っている木材製品やフェンスなどが10年もせずに腐朽(劣化含む)している所をたくさん見てきている為に、自分でも先日「ヒノキだからと油断できない」木材の耐朽性についての記事を書いたところですが、今回メディアにも日本人のヒノキ神話を覆すような記事が掲載されているのを見つけましたので、一度見ておくといいかもしれません。
こちらの日経BP社の建築関係記事の一つに「ヒノキは芯材でも腐朽する」という記事がありました。
木材の耐朽性を考えるときは、芯材を基本として考えなければならないことや、日光や風雨から極力木材を保護する必要性はお伝えした通りですが、その芯材で、しかも神話的に信頼度の高いヒノキが腐朽するという記事です。
簡単な会員登録(簡単なもの)をすれば見ることができますので、詳しくは記事を参照してください。
実際のところ、環境的な面や材料のバラつきまでも考慮されて信頼できる実験かと思うのですが、これを見て、過度に「ヒノキもだめなのか?!ではやはり木材はだめなのでは・・・」という短絡的な結論に至ってほしくはありません。
鵜呑みで偏るのではなく、これを機にさらに木材の保護の方法や使用環境を考えることを行ってほしいのです。
実際は必ずしも研究のように、適度な状態で腐朽菌が繁殖するわけではありませんし、そういった状態が永く、最初から続くわけではありません。
それに、防腐防蟻注入材を使用したとしても、その薬剤の効果が薄くなれば結果は同じ、いや薬剤注入処理が容易な材ということは、材自体に油分(前回の精油のお話の中の抽出成分などです。)などが少ないという事ですから、効果が薄くなれば如何に注入材といえどもあまり安心はできません。
だから今回の記事は木材は、腐らせる環境を作れば腐るものだ、ということを知る機会としていただき、私のように樹種の性質だけに期待しすぎず(汗)に様々な角度からの対策を講じてもらいたい、という参考にしてください。