2014年08月12日
これからも木材を頼みます、運送屋さん
暑い夏、これからが本番だと思うと更に疲れてくる時期なので余り考えたくは無いですが、そういっている間も暑い日々ですね。
事務所も外よりは相当涼しいとはいえ、弱冷房の28度設定ですので、お世辞にも涼しいとは言えませんが、自宅にクーラーの無い私にとってはある意味快適でもあります。
こんなに暑くなると進まないのは仕事だけではなく、疲れをいやす楽しみの一つであるワインの消費も、冷えた白ワイン以外は少し鈍りがちになってしまいます。

まぁ、そんなにカッコよく言うほどに呑んでいるわけではない(というか、呑みたい気はあるけれど・・・)ものの、やはりこの時期赤ワインの栓を抜く機会はめっきりと減ってしまいます。
クーラーも無いところで赤ワイン・・・想像する以上にマッチしないものですから、仕方なしとしてください。
しかしながらこういう心理を上手く取り込んでいるのが、広告宣伝。時期的に売りにくいものでも販売にこぎつける力やイメージ訴求力は見習わなければいけない部分が大きくあります。
特に私の様な宣伝下手には・・・・
そんな広告にはホントに惹きこまれるように納得してしまう説得力のあるものが多いので、上記の機会が減ってしまう赤ワインですら、「仲間とともに・・・」とか「涼をとりながら・・・」なんて書かれると、ついつい欲しくなってしまうものです。凄い威力だと思います。
今から思えば、ワイン嗜好に走り出しの頃は「今、この銘柄がこの価格」的な時期を絞った広告に誘われて、自宅には、夏には赤ワイン冬には白ワインという季節から想像するには逆転したような現象が生じていたのは、この為だったのだと、後になって気がつきました。
昔から、業界専門誌や特集号などではタイアップ業者さんの宣伝が掲載される「記事広告」なるものが本編の記事に遜色なく多く、この分のページも書籍代なんだろうなぁ・・・なんて少しは思いながら、あって当たり前だとも思っていました。
それにメスを入れてきたのが、お小遣い節約のために殆ど定期購読をやめた中で、今でも唯一創刊号から購入し続けている「リアルワインガイド」誌。

とても中立的であって偏っている(想うにいい意味で。)記事内容なので、好みは分かれるところなのかもしれませんが、前述の記事広告が少ない(現在は出版事情に賛同した方からの広告は異業種も含めてあり。)事も、読み続けてきている理由です。
そんなリアルワインガイド誌に、「クール便 常温で仕分け」の記事が載ったのは2014年冬号でした。
じっくりと読んでいて、そういえば、木材の業界でも同じとはいかずとも、配送で困ることってあるよなぁ・・・と・・・
少し前まではそうでもなかったように記憶しているのですが、木材配送で困るのは、「運んでくれないケース」が増えていること。
実際どういう場合かというと、とても簡単で「4mなどの長いもの」、「重たいもの」、「傷注意の上にかさばるもの」などです。
木材でいうと、殆どのケースにあてはりそうなもんです。
弊社では何とか主力の無垢フローリングや細工用の稀少木材の小物などは引き受けてもらえますが、長いままで使用する壁や天井用の無垢羽目板やその他の木材、または、重硬な木材などは積み込みや同載荷物の関係もあって敬遠される傾向が強くなってきています。
近日も、化粧天井用の羽目板が、配送数量制限で数日に分けての出荷しか無理だということがあったり、壁用の羽目板も一日の集荷量を制限されていて、幾日にも分けての荷受になってしまった事がありました。
その他では、2mを超える木材になると集荷してもらえない場合があり、わざわざチャーター便を仕立てないといけない場合が増えてきていて、運送費だけでもばかにならなくなってきています。

ワインの場合は、ガラス瓶に入っている事で重量もあり、なおかつ割れる事があるので、注意が必要、それに輪をかけて温度管理が必要なため、紙面で取り上げられたような事態になってしまうこともわからなくもないです。
木材は温度管理とまでは厳密に必要無いかもしれませんが、重くて注意が必要なのは同じこと。
また、到着したものに傷がついている、とか到着時間が遅いとかいったトラブルが起こりやすいのも問題の一つかもしれません。
重量があるために荷降ろしがしにくく時間がかかったり、フローリングであっても1ケースあたり30000円以上などの様に、運転手さんが箱や大きさからは想像しないであろう高価な商品に、手荒な配送で傷がついている事で、責任の所在などを巡ってのトラブルも少なくはありません。
そうなってくると、わざわざ苦労して木材を運ぶことは無いのでは・・・となってきているのだろうか?!?

競争が激しく、決して運営が楽でないのかもしれない運送業にとっての言葉通り「お荷物」になってしまっているのかもしれませんが、折角の材料を運んでもらえないとなると、流石に困ります。
杉や唐松のフローリングの様に、広葉樹では見る機会の少ない4mの途切れのない木目を楽しめる樹種も、2m位に切り落さないと出荷できなくなるかもしれません。
どうにかして便を確保できる場合以外は、やはり産地から取り寄せる場合もありますし、幾日も待てば到着する場合でも急ぐケースの方が多いです。
そんな要望に細かく応えることは難しいのかもしれませんが、このままでは皆さんに本物の無垢木材を届ける事に支障が出てきそうです。
上の写真の3丁の為に、はるばる自社便にて運んでくださった製材所会長。大感謝です。いつも無理いって・・・・・・

もちろん、出荷する側も受け取る側も双方の都合などで運送会社に負担をかけることもあるとは思いますが、運んで頂かないことには始まりません。
大きな荷物は荷受や出荷をサポートする、長い荷物は到着までに余裕を見ることや、各地域支店までの配送にして引き取りに向かう、などの手立てを相談することで、解決できるかもしれません。
現実ではないかもしれませんが全てが集荷不可、となる前に送る側と受け取る側を含めて、配送の負担を減らすようにしていきたいものです。
運送屋さん、これからも木材をよろしくお願いいたします。