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秋のかほりに幸せ願う 〜日本一の金木犀 三嶋大社の金木犀(キンモクセイ)〜

例年であれば、本日が仕事はじめとなる弊社ですが今年は日曜日ということと次の日がなんちゃらマンデーの為に休日となり、通常営業は9日からになるという、なんとも間の抜けたスタートになるのですが、記事は引き締めて?楽しくいきましょう。

ということで、新年最初の投稿はいつも通りの「日本一」をお届けしたいと思います。

実は、今回紹介する日本一の巨樹は、仕事関係のツアー移動の昼食時間中にたまたま訪れた先で、偶然に出会ったもので個人的にはとっても運命的に感じたものであるのです。

処は静岡県。
富士山かお茶か、はたまたうなぎか?
いや、もちろん森林も良いのですが今回は少し季節外れの「秋」を感じる巨樹の紹介です。
人も車も往来が多い通りに、ひと際立派な鳥居の佇まいを見せる「三嶋大社」に、お目当てのそれは存在しました。

三嶋大社の金木犀 10

JR本線と東海道新幹線がすぐ近くを走る三島市の駅から徒歩10分ほどの場所にある三嶋大社。
全国的にみれば、街中に荘厳な森を形成する社寺仏閣が存在しているのは珍しいことではないですが、ここは主要道路の歩道上に完全に覆いかぶさる、一瞬見ただけでも100年やそこらではできない緑の傘に囲まれていることで、その境内に「いる」巨樹の存在を期待させるに十分すぎるほど立派であることは言うまでもありません。

そんな境内に歩を進めると、期待通り、もうあちこちに見たい樹木と巨木があり、目的にたどり着くまでにタイムアップになりそう!!
そうなんですよ、今回はツアーの最中でしかも昼休みに抜け出てきている(もちろん、集合場所からダッシュで(*´Д`)・・・)都合、もう一回戻るためには時間がないのです。
もう、並み居る巨樹撮影をしたい自分自身が何人も欲しい気持ちをかなぐり捨てて、やっとたどり着いたのがこの「三嶋大社の金木犀(キンモクセイ)」です。

三嶋大社の金木犀 3

御覧の立派な石碑の通り、国指定の天然記念物に指定されています、、、、って、やはり今回もその樹種のベストシーズンである「秋」に訪れる事が出来ずに、特徴的なあの花の色をお届けすることが出来ず、写真が今一つで…すみません。

しかし、皆さん想像して下さい。
住宅街のアスファルトの香りの中で、ふと「あぁ、こんな季節だったんだ・・・」とその存在自体が季節とともにある樹種の金木犀(キンモクセイ)ですが、通常は生垣サイズや塀から少し頭を出すくらいのサイズですよね?!
それが巨樹というくくりの中に含まれるということがすごいとは思いませんか?!

三嶋大社の金木犀 1

いや、その巨樹というサイズの前に触れておかなければいけないのは、この案内板の最終にある「開花時にはその香りが10粁に及ぶという」というところ。
10粁ですよ!!!
漢字表記で分かりにくいですが、普通に書くと10kmです!
すごくないですか?!
実際に体験していないのでわかりませんが、個人的には大好きな金木犀の香り。
10kmも届くような香りを想像するだけで興奮抑えられません。
(ただし、もう一つの天然記念物指定の案内板には2里、約8kmとされている。)

三嶋大社の金木犀 5

さて、本題の巨樹としてのスケールですが、はっきり申し上げて「図太い主幹」はありません。
地上すぐに大きく幹分かれしているので、周囲を覆う枝ぶりは見事ではありますが、単純な太さという尺度にはのっかっては来ないのですね。
それでも、推定樹齢は1200年と言われているそうですから、十分に古木であることと前提としての金木犀という樹種のサイズを考えると、十分すぎるほどの巨樹ぶりである、と言えるでしょう。

実は、私は訪れたときはこれが日本一である、ということは知りませんで偶然の出会いになったわけですが、知らずに訪れて日本一に出会える、しかも大好きな金木犀の日本一など想像もしていませんでしたから、とっても嬉しかったことを思い出します。

三嶋大社の金木犀 4

もちろん、初夏での訪問だったことで花はなく、青々とした葉のまぶしさを目の当たりにしたのですが、まるで1200年という樹齢を感じさせない活力でしたが、巨樹にありがちな「葉が茂っているほど幹が空洞であることもある」という法則からすると、もしかすると幹の内部は・・・


三嶋大社の金木犀 6

近寄って触れて、頬ずりをしたい気持ちはヤマヤマではあるものの、これほどのものになると当然周囲には柵があり、立ち入ることはできないので、望遠にてその幹を眺めます。
もう、金木犀であるかどうかはどうでもいい・・・いや、こんな幹だとどんな木目を見せるんだろう・・・金木犀・・・・
天然記念物である大先輩、それも大好きな恋い焦がれる先輩に対して木材好きな材木屋の邪念が少し顔を出すものの、そこはやはり荘厳な三嶋大社。
周囲に所狭しと結わえられたおみくじなどを見ていると、あぁ、自分は神域の中で1200年の命と対峙しているのだ、と自覚し己の穢れた念を悔いるのみでした。

三嶋大社の金木犀 7

もちろん、枝ぶりが立派である、ということはそれだけ自重を支えることが厳しくなるので、四方に頬杖が設置されていることで、このシーズンに姿を見ると大きな感動はないかもしれません。
これが花のシーズンとなると違った印象になることは間違いないのですが。
そう思うと、仕方ないとは思いながらも花のシーズンには来ることができないことが残念で仕方なく、そうこうしている間に「走っても間に合わないかもしれない集合という名のタイムリミット」が近づき、焦る気持ちの中で「このまま眺めていれば、あの橙の花がみられるかも・・・」というような錯覚に陥るほどに見入ってしまう自分がいました。

えぇい、ちょっと遅れても構わん!
戻る道すがら、並み居る巨樹を観察するぞ!!
と、幸せな日本一との出会いを振り返りながらも、その場をあとにしたのでした。

三嶋大社の金木犀 8


金木犀を過ぎても、樹齢数百年のクスやカヤ、そして珍しいモッコクなどもあり、これは少なくとも数時間は滞在しないと・・・と思いながらも、すでに遅刻時間決定になっている時計をにらみながらも撮影をしていたとき。
私が撮影した後に、一団の人の塊が目の前に。

あ、そういうことか。
やっぱり、なぜか幸せな気持ちになると思っていたら、青空のもとで、とても素敵なことが。
それも古木のそばで・・

BlogPaint

結婚式の記念写真を、「パワースポット」で撮影されました。
うん、カメラマンが「パワースポットですからねぇ〜」と言ってましたしね。
いやぁ、めでたいですね。
立派な社殿に白無垢がまぶしいです。

金木犀の香りはしないものの、運命的に出会った日本一の樹木と、運命的に出会った新婚さんの睦まじい姿を見て、自分も幸せを感じ、彼らの幸せをも願わずにいられませんでした。

そしてもちろん、集合には遅れてしまい若干の注意を受けるのでした・・・
ここだけは、再度ゆっくりと、しかも花の時期に訪れたいものです。



三嶋大社の金木犀(キンモクセイ)所在地

静岡県三島市大宮町2-1-5

車ではなかったので、駐車場未確認。


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