2013年09月03日
セブンスターの木
まだ9月も始まったところですが、今年の夏は暑かったのか涼しかったのか、暑い日が続いていると思えば、下旬の急激な涼しさでびっくりしてしまいます。
豪雨といい、涼しさといい猛暑といい、ホントに地球大丈夫かと思ってしまう。
環境問題に触れると話が大きくなってしまうけども、石油資源に森林資源、水資源、大地も空もそうですが、地球上で大切にしなければいけないものはたくさんあります。
しかし、そう肩肘張らずに「あぁ、こんな景色ずっとみていたいなぁ・・・」と地球とそこに生まれるものが生み出す景色に心奪われる事がありますね。
今日はそんな絵になる景色に納まる木を掲載します。
木と言えばいつものことながら巨樹の紹介に移るところですが、今回はそんなに大きなものではありません。
その土地ならでは・・・というのでしょうか。
コレです。

どうですか?!
少し絵になると思いませんか?!
足跡のない雪景色に、寒さに耐えるように葉を縮ませて立っている一本の木。
巨樹ではないですが有名な木なのです。
その名は「セブンスターの木」。

喫煙習慣のない方には馴染みがない事ですが、セブンスターというのは煙草の銘柄です。
男の煙草、なんて形容されたりしていましたが、マイルドセブンとともに日本を代表する(?!)銘柄でした。
そのセブンスターの名前が付いているこの木、元々は「北瑛の一本木」と呼ばれていたそうです。
それが今から40年弱前に、セブンスターのコマーシャルとパッケージに使用されてから、こう呼ばれるようになったそうです。
流石に私も当時の事は知りませんので、懐かしく感じることはないのですが、この木の周辺の環境を含めて写真に収めたくなるものです。

雪に埋もれる為に歩きまわることが出来ないのですが、駐車場と思しき場所から廻りを見てみると、ずーっと雪景色の平原に見えます。
いつも遮蔽物があり遠くを見渡すことの少ない生活の中で、平原を見渡すという事に慣れていないこともあり、しばし見とれてしまいました。
そこから振り返るとこのように見えます。

本当に一本木でしょ。
案内案にはビュースポットという表示がありましたが、雪が無ければ、この場所からが一番綺麗なのかもしれません。
セブンスターの木は、ドングリのなるナラ(オーク)などの仲間であるカシワの木です。
カシワという名は、もともと食物を盛る葉を「炊ぎ葉」(かしぎは)といっていたものが、だんだんとカシワの葉を指すようになり、それが転じてできたものだと言われています。
また、カシワは新芽が育つまで古い葉を落とさない事から「子孫繁栄」の縁起担ぎとして、柏餅の包みに使われたりしています。

葉っぱもすんごい寒そうです。
冒頭にも書いたとおり、セブンスターの木はそんなに大きな木ではありません。
いわゆる巨樹巨木の類ではなく、普通に生えている街路樹位?!です。

そばにいるのが私。ほぼ真横に立っているので、私と横幅が変わらない事が見てとれますね。
枝ぶりはしっかりとしていて美しくもありますが、幹の太さは驚くほどではありません。
そうこうと撮影していると、到着した時は吹雪だった天気が一変、晴れ間が見えたりしてきました。
すると太陽の光の印象で景色も一変!

かすんでいた景色も晴れてきて、これこそが求めていた風景!と大袈裟に語りたくなるような景色とともに一本木が望めたのはとてもワクワクしました。
寒さも一時忘れて廻りを見渡すと本当に美しい景色。
そう、流石は北海道です。
テレビで見るイメージがこんな感じでしたから、このセブンスターの木がイメージ戦略として使われたことも簡単に想像できます。一人で妙に納得。
写真では360度みえませんが、実は上の写真の真後ろも見事です。

おー、なんじゃこの景色は・・・
私以外にもこちらの風景を納めている方が多くいらっしゃるということは皆さん感じることは同じなのでしょうね。
このどこまでも長閑に続いていく様な雪道。
一人占めしたくなります。
もちろん雪のない景色も見てみたい気がしますが、今回は雪景色の中の一本木の写真を存分に堪能させてもらいました。
私の後で、タクシーに乗ってこられた若い女性二人組もあったので、やはり相当有名な様です。
御存じかと思いますが、さらにこの近くには「親子の木」や「ケンとメリーの木」もあります。
すぐに回れるロケーションですので、少し時間をとってまわってみては?!
セブンスターの木 所在地
北海道上川郡美瑛町字北美瑛
地図にもその名で表示されます。旭川空港からほど近いところでこんな景色が見られるというのも信じがたいですが、車でアクセス可能です。

セブンスターの木に続く道から・・・・中央にみえるのがセブンスターの木