車社会からの言葉
先日の休みに、なかなか見ることのできなかった物をやっと見られたのですが、やっぱり自身の流行や話題に無頓着な部分を少しは反省しておかないと損だなぁ・・・と思う部分がありました。
というのも、ずっと前から子どもたちが見ていたのですが、私はそんなに興味を示していなかったのです。
それが見てみるもんです。びっくり。
はっきりいって、車は好きですから見たいとは思っていたものの、ゆっくりとアニメを見ている暇はないなぁ、と高をくくっていたのですが、やっぱり見ておくべきでした。
そのつくりこみや発想は当然素晴らしいのです。
ですが、私の心を刺激したのは車たちが示す忘れたくない「心の部分」です。
ご存知の方も多いでしょうが、ストーリーとしてはレースカーがとある古びた街で、様々な車達と出会うことで人生観や考え方を変えていき、名実ともに成長するというようなものです。
得意気で高飛車な主人公。
それが、のどかで温かい、しかし寂れた町の車達との触れ合いで人間らしさならぬ、車らしさを知っていく過程や、彼らの中に見える私たち人間の「合理性やスピードを優先した心の欠如」といったようなことを、とても考えさせてくれる物語の様に感じました。
深く考えすぎなのかもしれませんが、昔は「楽しみに行く為に走るのではなく、楽しみながら走っていた。」という言葉や、「10分縮める為にどんどん新しい道ができる」は、移動という手段としては早くて楽だが、その過程には何も存在しない、ある種寂しいものにすら感じさせるところがあり、まさしく生き急ぎすぎる現在の社会を映しているのだと感じました。
ラストには、勝利目前のレースにおいてその権利を放り出してでもクラッシュした他車を助けるという、泣けるシーンがあるのですが、やはりどんなに優れていても、どんなに早くても、心を伴わないものは一番にはなれないのかなぁ・・・と、潤む目の奥で考えてしまいました。
アニメでも、やはり多くの方に愛されるものはそれなりの理由があるのですね。
本当に早く見ておくべきだったと後悔しています。
それから既に2度見返していますが・・・・
車達に、たくさんの素晴らしい事を教えてもらったこの映画。少ない私の経験の中でも、かなり良い作品だったことを報告しておきます。
木には関係ないかもしれないけれど、やっぱり心を込めた人間でないと木の世界での一番になれないですよね。
この心忘れずに、頑張ろう。