2011年09月17日
総合商社か、専門店か・・・・
総合商社・・・どっかで話題になった言葉の様にも思いますが、総合的に物事を扱えるところっていうのは、ある意味すごい会社です。
規模も当然大きくなりますし、それに従って扱うものもかなりの数になるはずです。
それらを管理して運営していく商社の方たちはさすがに敏腕な方たちなんだと推察するのですが、近年の総合商社的な会社の展開の速さには少しおどろくところもあります。
皆さんも、身近だった駄菓子屋さんが少なくなったり、文房具屋さん、街の本屋さんその他、いろいろな街の専門店さんが無くなっている事にお気づきだと思います。
それらの多くは、大型施設の建設で大手販売会社に変わっていたりすることもありますが、なんでも大きくなれば用を足すのではない事はいうまでもないことですし、反対に大きいからこそできる事もたくさんあります。
それでも、私個人は、街の専門店さんに残ってもらいたいなぁ・・・と思う者の一人です。
ニュースにて、「ヤマダ電機が住宅メーカーのエス・バイ・エルを買収」という報道があった後の、ヤマダ電機専務のインタビュー記事を読んでいて、ふと思いました。
その記事内にも、「新規参入でなく家電量販店の延長」と書かれていますが、「住宅丸ごと」という姿勢で、家もその中身も全てを提供するという事のようです。
昔から、私たちの扱っているような木材も、「住宅丸ごと」という考え方はありお風呂やキッチン、外周り建材なども取り扱い、販売できるものは取り扱うというような形で大きくなってきた経緯も多少なりともあると思います。
今までは住宅の需要も旺盛でしたし、数も多かった。
だからみんながそれで生き残ってこれた。
でも、そうしている間に、専門的な材木屋さんはどんどん少なくなった様に思います。
あくまで個人的に感じる事ですが、上記の駄菓子屋さん、本屋さん、文房具屋さんと同じように・・・・
私は買い物をするときは人から買います。
そりゃ当然、と言われそうですが、ただ物を買いに行くのではなくその人、その店で買いに行くのです。
だから、お気に入りの本屋さんや、服屋さん(少し変ですが・・・)、その他、ここで!という店があります。
つとに淋しいのは、文房具屋さんが減った事・・・
全ての人が私の様な人ではない事は明らかですが、やはり、専門店以外で販売している商品の判断基準は、価格が大きなウェイトを占めると思います。
むしろ、価格以外の判断材料が無い、という事もあります。
それでも、使えればよい、自分で判断できる知識があればよい、ということで購入するならば良いかもしれませんが、住宅や木材などは今やいろんな情報がありすぎて、なかなか判断しにくいのではないかと感じます。
そんなときに、昔の様な「あの人がいるあの店に行こう!」という気持ちで訪れられる材木屋でありたい。
建築にしても、木材の良さ長所短所を知っているからこその建築をしたい、と思う気持ちが、全ての人でなくてもいいです。一握りの専門店をお探しの方に出会えれば・・・
総合商社さんにしかできない事、専門店にしかできない事、それぞれを活かして生きていく時代になっている様に思います。
少しでも、こんな人と出会えて良かった、と思っていただけるように、専門店としての役割をこなしていきたいと思います。