2011年08月20日
我が家の宿題 夏の箸作り
先日から「お盆」や「自由研究」と、少し「夏っぽい」言葉を使っていたせいか、気になっていました・・・我が子の宿題。
あぁ、余裕なのかと思いきや、しっかりと残していました、自由研究。
今は「自由学習」というそうですが・・・
どちらにせよ終わっていなかった(汗)・・・
偉そうに、人に(皆さんに)向けて、話題を提供していたところだったのにお恥ずかしい。
ということで、私も手伝うことに・・・
で、何をするかといいますと、これ。

端材が勿体ないと、取っておいたナラ、タモ、楓(カエデ)と写っていませんが、ブラックウォールナットや一位(いちい)、杉などの角材で作った「お箸用角材」です。
家内が、コレを仕上げて自由研究に!!と、実益を兼ねた提案をしたところから、私の出番です。
何故か実演が必要ということで、私も一膳作らせられることに(汗、汗)・・・・・・・

子供にもわかりやすいように、ペーパーを小さく切って削ります。

ひたすら削ります(大汗!)・・・・・
木を触っているのはとても気持ちいいのですが、どちらが宿題をしているのかわからないような・・・
とはいえ、普段感じている自動加工機械では感じにくい木の硬さや加工性を手にそのまま感じることができますし、新しい発見のあるものです。
無垢の木材はやはり肌で感じてみないといけません。
特に楓の硬さと耐磨耗性はなかなかのものですね。予想以上の削りにくさに少し驚きを感じました。
これも手作業ならではのことです。
そうして苦労することかなりの時間。
ようやく完成。
いつものイベントでは、ある程度のところまでお箸の形にカットしているものを削っていきます(というか、仕上げていくような感じ)ので、そう苦労はしないのですが、今回は正味角材の状態から尖らせていくことは、予想以上の時間と労力を要するものでした。

できたお箸。
子供達には、少し小さめの自分のお箸を作らせたのですが、私は家族のために、少し長めの「お菜箸」を作りました。
だから余計に大変でした。
作った材料の中には水分を吸って「毛羽立った」物もあるのですが、それは材料の性質。こんなのダメだ!なんて木に失礼。
同じような木目のタモとナラでも、タモはそうなりませんが、ナラは顕著に毛羽立つのです。
他にも杢(もく。材に出る特有の外観。)のあるものの中には、強度の低いものもあるということも考えておかないといけません。
同じ木材とはいえ、本当にキャラクター豊かでそれぞれの正確が見えて面白いものです。
木材には、それぞれ適材適所がある。それは今回のように木を利用する場合にある適性や向き不向きを、昔の人はきちんと考え、また知って使っていたわけです。
本当にすごいと思います。
「マイ箸ブーム」は一段落したとはいえ、ブームで終わることなく、正しい木の利用方法と物を大切にすることにつながるマイ箸作りを、これからも続けていき、皆さんの身近に少しでも木のある生活をお届けしたいと思います。
あぁ、なんか自分の宿題を終えたような気分・・・複雑な夏の一コマでした。