樺は桜ではありません!!
私の記事を読んでくださる方は大半は御理解いただいていると思うのですが、インターネットの波にはまだまだ誤解が見え隠れしています。
良いといえばいいのだろうか・・・いや、良くない!と私は思います。
未だに良く見る「桜と樺の混同」です。
私の記事や仕事に直接関連した事ではなかったのですが、少し前にインターネットの記事を見ていると、出てくる出てくる、桜のオンパレード・・・
そのほぼすべてが樺の仲間の木を紹介しているのですが・・・
私に直接関連していないといいましたが、今回は!という注釈つきでして、やはり関係は大いにあります。
なぜなら、たびたび何度も「桜とは?!」という説明を繰り返さないといけないからです。
中には「樺桜(かばざくら)」なる、どっちのことやらわからんような名づけのツワモノもありますね。
一般的に理解されている情報が、桜のイメージと妙に合致しているため余計に誤解が大きくなるのですが、「桜は樺(かば)の木ではなく、樺の木は桜ではなく、桜といっている物の中には樺の木が含まれている」ということを知っていただきたいです。
無垢のフローリングで桜材を探している、という問いかけに対しての答えにフローリング屋さんの担当者も違いがわからないものだから、桜のフローリングだとして、樺のフローリングを提案している場合もありますし(当然弊社ではありません。)、良く似ている部分があるとはいえ、外観や見た目の特徴を伝える時に、どう聞いても樺の事だろうと推測できるような特徴をあげている場合が見られます。
樺の木の無垢フローリング(ロシアンバーチ幅広無垢一枚物フローリング)です。
桜の仲間、ブラックチェリー幅広無垢フローリング(写真は幅広ユニタイプ。)
桜と樺の違いは数回取り上げてきましたので、ブラックチェリー無垢フローリングの記事やその他を参照頂きたいのですが、桜の木というのは、そもそもそんなにたくさん木材として流通するものではありません。
樺の木はまだ流通している量としては安定していますし、なにより淡い色合いに、ピンクの花のイメージを落とし込める「桜のイメージにぴったり」の材質ですから、桜だと思っても無理はないのですが、中には本当の桜材を探していらっしゃる方もおられるでしょうから、なおのこときちんとした理解が必要かと思います。
それに、桜のイメージといっても、あの「ピンクの花びら」はほとんどがソメイヨシノの美しさであって、自生種や木材としての桜を指す場合の真桜は「白い花びらと新芽の同時開花」である場合が多いので、一般的に花見で見るような淡いピンク色とは異なりますから、やはり木材の桜も「淡いピンクの色合い」というイメージから抜け出していただけるといいのですが…
少なくても材木屋サンはソメイヨシノの写真を出したりして、樺材の記事を書いちゃいけませんよ。
・・・・・・むむっ!!・・・・・・それ私だ。ブラックチェリー無垢フローリングの記事にて・・・
といっても、ブラックチェリーはバラ科の桜の仲間ですから、間違いではないのですよね・・。ソメイヨシノとは違いますが・・・
理解して入手する事に関しては樺であれ桜であれ、優秀で貴重な木材に変わりはありません。
が、桜の材の用途に期待していたのに、知らずに手にしてから違いに気がつくということは、避けたいものです。