2011年05月24日
景勝よ、よみがえれ! 奇跡の一本松から松原の再生へ
本年の3月26日の記事にてお伝えした「奇跡の一本松」を覚えていらっしゃるでしょうか?
実は記事を紹介してから少しして、「地震で砂浜が削られたからか、海からの距離が近くなって、波や地中の塩分で枯れてしまう恐れがあるらしいよ。」という話を耳にして、その後がとても気になっていたところだったのですが、昨日の新聞に「奇跡の一本松から松原再生」なる記事があり、思わず熟読してしまいました。
それはどういうことかというと、奇跡的に残った一本松の遺伝子を組織培養や接ぎ木をすることで、その遺伝子を受け継ぐ苗木を増やし、景勝地を復活させようという試みだそうです。
現在取り組んでいるのは木材の品種開発などにも取り組んでいる「森林総合研究所林木育種センター」というところだそうです。
接ぎ木に適している時期は芽吹きの前の3月ごろだそうです。
それに、樹齢270〜280年といわれる一本松は高齢の為、なかなか条件は厳しいようですが、もし苗木の育成に成功すれば早ければ3年ほどで植樹ができるくらいになるということです。
今までのような景勝地に戻るにはまだまだ相当な月日を要するでしょうが、困難にも月日にも負けない日本の大きな力で、奇跡の松を取り囲む、元のような素晴らしい景勝地となるように、いや、孫くらいの世代には津波のことや残った一本松が想像しにくいくらいの数の立派な子孫松が育っているであろうことを切に願っています。
普段はあまり関係のなさそうな樹種である「松」ですが、古くから日本人の生活にとけ込んでいる貴重な樹種です。
皆さんも子供たちを見るような温かい目で、この一本松の子孫世代を応援してやってくださいね。
嬉しい続報でした。