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ショールームへのご来店のすすめ


年度末だからでしょうか?!いや、関係ないな。
近頃、お問い合わせが急に増えています。
木材の事、無垢フローリングの事。

中には建築中なんですが・・・と、無垢フローリングのお問い合わせを頂くこともあります。
4月からのお子さんの学校に合わせて引越しするため、急ピッチで工事!!ということも、一昔前にはあったものですが、物事無理にせいてはいけません。
特に、無垢のフローリングや、木材を検討される場合はなおさらのこと。

年度末というのは関係ないでしょうが、それでも近頃は通信機器の発達が原因なのか、いろんな要素があると思いますが、木材を探す事も、無垢のフローリングを探す事も、時間の余裕というものが少ない様に感じます。
いつでもどこでも、同じ様な商品が手に入る世の中に慣れてしまったからなのかもしれません。
そういう私も、コンビニができたころは少し抵抗感があったものですが、今となればあの利便性が当たり前になりつつあるのが、少し恐ろしいところです。


何が言いたいのかというと、「無垢の木材や、無垢のフローリングを採用頂くにはそれなりの時間が必要です」ということです。

無垢の木材の場合は、ご希望に添えるぴったりの寸法というのはほぼないと思います。
樹種も違えば、木味も違う、節の程度や木目まで。
更に一番大切な「乾燥状態」がきっちりできている物となると、なかなか当てはまらない事が多いです。
つまり、今から製作するためや、建築中の住宅に使うためということで、希望の寸法と樹種がすぐに入手できる事は稀であるということです。
昔の、といってもかなり前でしょうが、住宅建築などの木材を使う時には、建築期間も長かったのでその間に乾燥させたり、使うまでに十分な期間をとっていたので、問題もなかったのでしょう。

木材の乾燥は、一口で言うにはいろいろと難しいところがあるのですが、まず、使えるような状態になるまで「最低でも2年以上」はかかります。(人工乾燥の場合を除く。)
樹種やその他の条件にもよりますし、単純な含水率などの数値だけを見ると1年でも使えそうな位になるものも当然あるのですが、やはり不十分です。


含水計7




 5年以上たっている木曽桧の天板です。

 目安ですが、9.2%とでています。乾きすぎ?!くらいです。





1年でも経過していて、その後の寸法変化や反りや割れを許容できるのであれば問題ないのですが、やはりそれらの木材の特徴を理解していただいていないと、受け入れにくい部分があるのも事実です。

無垢のフローリングの場合も同じです。
季節により伐採できないものや、その年の伐採量を制限しその量の範囲での加工を基本としていますし、たとえ多くの丸太を確保できたとしても、いつでも同じフローリングがとれるわけではありません。
きちんと選別し、乾燥し、加工するための時間と労力が必要です。
それに、フローリングを扱うところによってもグレードの判断基準や商品の選別基準がまったく異なります(ここが一番重要なところです!!)から、同じ基準で判断するのは極めて難しいです。


そして当然のことながら、フローリングの樹種を選ぶにも時間が必要です。
なぜなら木も生き物(伐採後の生命活動ではありません。念のため。)です。
様々な表情があり、樹種があり、それに比例して外観の違いや色見の違いなどがあります。
私たちの様に、日頃木に接している物でも木の表情や色合い、木目に対する「言葉による伝達」での誤解を生む事がありますので、お客様ならば当然の様に迷われるでしょうし、表現にも困ると思うのです。

以前にも記事にしましたが、木は赤や茶色、黒といった単純な色を表す言葉では表現できません。


屋久杉杢天板 4





 この美しい杢目と色合いは何と表現すれば伝わるのでしょうか…

 言葉にも限界があります。





言葉での色合いは目安とはできますが、同じ樹種でも赤身と白太という色の違う芯材と辺材が存在しますし、育った環境などによってそれらさえも左右されます。


ですので、木材や無垢フローリングをご検討のお客様には、ご予約の上、一度弊社のショールームへお越しいただくことをお勧めします。
無垢のフローリングを常設展示していますので、カットサンプルではなく、フローリングの現物をしっかりと確認していただけますし、木材も可能な限りご覧いただけると思います。
乾燥不十分で使用した、飛行機のプロペラの様な神代ケヤキの板も見ていただけますしね・・・あくまでも良くない見本です。

時間は必要ですが、質問にもお答えしますし、樹種の選定やその木の持つ性質や違いをお伝えする事ができます。
また、色といった単純な基準ではなく、木を見て判断していただけるスペースです。


無垢の木を使う事に対してのお話を理解していただいてからの販売説明となりますので、少しお話は永くなります。
が、無垢の特性や、その木の長所と短所を知らないまま木を使ってもらっても、「木は反るから」とか、「木は傷がつくから」といったような一方的な意見しか出ない様になってしまいます。
ですが、それは木の特性であり、だからこそ施工方法や使用法をご案内しないといけないわけですし、今まで流布され続けてきた無垢の木に対する冷たい諸説を溶かしていかないといけないと思うのです。
そうすることで、それを使うお客様にも安心と満足をお届けできると感じています。

担当の想いのところでも書いていますが、商品をすすめるためのショールームではありません。
もちろん、来ていただいたからといって、必ず購入していただかないといけないという事もありませんし、それ以上に来ていただいてから比較していただきたく思います。
そうでなければ、今頃ホームページにて「買い物かご」が表示されていて当たり前だと思います。原則お客様と対面しての説明販売だからこそ、「買い物かご」は設けません。
お客様は木材やフローリングについて、聞いてみたい事や質問がたくさんおありだと思います。
そこに納得頂けないならば、良いお付き合いは出来ないと思っていますし、もし木に関する質問で、私以上に詳しく教えてくださる方がいらっしゃれば、聞いていただいた方がいいでしょう。
その上で、お客様とお話をし、喜んでいただいて無垢の木を使って頂けるようにするためのショールームです。
木を気に入っていただいても、担当を気に入ってもらえなかったら無理にお勧めはしません(笑)ので、始めは長々としたお話を聞きにいらしてください。
その時間の余裕をもっていただければ、きっと無垢の木材の素晴らしい恩恵を十分に感じていただけるようになると思います。

無垢の木材、無垢フローリングをご検討されるなら、一度ご来店いただける事をお待ちしています。


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