ブラックウォールナット幅広一枚物無垢フローリングの施工現場 〜店舗編・開店です〜
6月5日の記事にて、ブラックウォールナット定乱尺幅広無垢一枚物フローリングを施工されたカフェの開店前の様子をお伝えしましたが、開店に備えテーブルやイスのはいった状態でお邪魔しましたので、再度仕上がりをご覧いただきたいと思います。
少し床仕上がりは見えにくくなりましたが、それらしい雰囲気が出ていますよね。
オイル塗装なので、適度な艶があり、無塗装よりも落ち着いた印象をうけます。
この表情豊かなキャラクターは間違いなく本物でないと出せません。
立って床をみるとこんな印象だと思います。
白いイスとステンレスの足、それにブラックウォールナットの表情が良いコントラストになっています。
念のため、見比べておきましょうか。
ブラックウォールナットの合板突き板貼り(0.数mmの薄い表面仕上げ用の板を貼り付けたもの)のフローリングと無垢のブラックウォールナットです。
30cm幅の3枚つなぎと15cm幅の一枚単板貼り材です。
色目は確かにブラックウォールナット。
そりゃそうです。
うす〜い表面は無垢のブラックウォールナットからできているのは無垢と同じですから。
無垢オイル塗装のサンプルとならべてみたら、光り具合や選別された上品さが光る合板フローリング。
無垢は色違いや木目の黒いところが混在します。
木口です。
さすがにこの写真だと一枚物とベニヤの違いがはっきりします。
合板フローリングの樹脂の厚い塗膜に守られた薄い単板のピカピカ感とは対照的に、無垢のブラックウォールナットは元が一本の木材からできていることをはっきりと確認することができます。
ん?!当然ですって?!
違います。
こうやって見るからわかるんだと思います。
実際、合板フローリングと無垢フローリングでは同じフローリング材というだけで、比べるものではありません。
が、それが同じ仕上げ用途というだけで、両者はいつも比較されます。
こうやって見るとわかるのに、いざ建築材料として見てみると「価格」や「商品の性能」などという、比べようのない事を無理やり比べようとする傾向にあり、両者の違いが分からなくなっている時が多々あります。
私としては、材木屋だからでもありますがそれ以前に、無垢の木材を使うという価値であったり、将来きっと剥がれてくるであろう合板の接着剤への疑問、貼り上げた状態が一番綺麗でほぼ20年が耐用年数であろう(経験からの話で、必ずそうではありませんが)合板フローリングへの疑問から、無垢をおすすめしたいです。
その時に、当然コストの問題はあるでしょう。
ですが、メンテナンスをしていればずっと使っていける無垢材と、初期のコストは安価でも、たくさんのベニヤ板を使用し、塗装をコテコテにかけ、貴重な木材を桂むきにしている合板よりは、ランニングコストも抑えられると思うのです。
よく古民家再生といって、古民家から出た古材が高価で流通していますが、はたして合板材で建築した建物は解体の時、どうなるでしょう。
私は建て替えのお仕事で、解体などもたくさん見てきていますが、合板の家はいわば全て「処理場行き」です。
いくら初期投資が安くても、大量にできても、再使用はできません。
古民家では比較対象が極端かもしれませんが、古い家の無垢のフローリングや柱は削れば新品同様に艶と輝きを取り戻しますし、解体しても木材としてはまだまだ現役です。
これから20年、30年先に「良い家」を残そうとするならば、無垢の木材を上手に使うことは、化石エネルギーや二酸化炭素排出の問題、住宅資産価値の問題にも大きなウェイトを占めることは間違いないはずです。
今の目先の快適性や価格、外観の美しさで住宅を「買う」のではなく、家族と自分の将来の事や資産としての家の事、またちょっとだけでも住宅材料が関係する環境の事についても考えて、住宅を「造る・建てる」様にしないといけない時期がもうすぐそこです。
今回のカフェは結果的に無垢のブラックウォールナットを施工したわけですが、一つ違えば、ブラックウォールナット柄になって、汚れてくると休業してコテコテと樹脂塗料の塗り直しをしなければならないところでした。
店舗でも住宅でも、見た目の単純な色や統一された規格品だけの使用ではいけない時代になっていると思います。
私たちが今見ているような、古い民家や有名建築、歴史的な建造物などと同じように、今の時代からもそういった「良い建築」を後世に残していけるようにしないといけないと、思っています。
木材で、そのお手伝いができるよう、備えておきたいと思います。
話が広がりましたが、店舗だけでなく住宅へのブラックウォールナット他の無垢フローリング、無垢の一品の御使用をお手伝いします。
お探しの方はご連絡をお待ちしております。
よろしくお願いいたします。
ブラックウォールナット幅広無垢一枚物フローリングも、150幅広のV溝も弊社無垢木材展示スペースに常時展示しております。
赤身ばかりの厳選グレードから、表情豊かなキャラクターのグレードまで各商品を見ていただけます。
ご検討のお客様は御来店いただきたく思います。
*2015年に訪れたフローリングの様子はこちらから
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・無塗装品でも、木目や材の特徴を活かすため、最小限の色調整を施している場合があります。
・プルミエグレードでも軽微な節影や、特有の黒っぽい筋を含むものがあります。
・白太と赤身のばらつきのある樹種です。無垢の趣ととらえてください。
・ブラックウォールナットの白太も、キクイムシ類の食害をうけることがありますので、グレードご検討の際には、ご注意をくださいませ。
・無垢の木材として、日射の影響で退色変化が必ず起こります。特に西日のきついところや、一日の日照時間が長い場所などには早い時期に現れることがありますので、製品初期の色合いより変化しますことを了承ください。
これも、木材の特徴の一つです。
(両写真とも、右側が新材、左側が日焼け材です。どちらの材も日々表情が変わります。)
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