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木と二酸化炭素(CO2)の関係


子供たち、夏休みの宿題はできたかな?!
かくいう私も、「お盆はまだまだ夏休み、盆踊りが終わってからが勝負やな」とか、勝手に思ってましたので、偉そうにはいえないのですが、やはりその宿題の中で難敵だったのが「自由研究」でしょう!

本当に苦手でした。
皆さんはどうでしたか?!子供さんたちはどんなことを研究しようと考えているんでしょうか?!
もし、まだ何も考えが浮かんでいないなら、今回の記事が少しだけ助けになるかもしれません。
アレンジして夏休みの自由研究に活用できると思いますので、ちょっと真剣に木のお話をしたいと思います。

今回の話題は「木と二酸化炭素(CO2)の関係」。

皆さんは京都議定書により、二酸化炭素の出る量を減らそうと決められたことは知っていますね。
しかし、その「出る量を減らす」ことの方法の一つとして、「木」が大きな役割を担っていることは意外と知られていないのではないでしょうか?

ここで、「そうか、木を伐らずに保護してやればいいんだ!」という声が大きく聞こえてきそうですが、保護も大切ですがそれは回復の非常に難しい、熱帯雨林などの原生林のような環境の話。
地球温暖化や環境破壊の現況としてよく出てくる熱帯雨林。
確かに、その森は減少していましたし、森林破壊といわれてもおかしくない伐採がされていたこともあったのでしょう。
しかし、それを引っ張り出して日本の森林や、その他森林資源(資源として活用できる木を有する森。)のある国にそのまま当てはめることはできません。
高級外国車と軽自動車を比べるようなもの。
同じ車ですが、基準も何も全く違うもの。それは上記の森も同じ。

実は、日本のように森林資源のある国は、木を積極的に活用することも二酸化炭素の出る量を減らすことにもつながるのです。
日本は国土の67%が森林という、森林大国です。
その日本の森は一年間でどれくらいの量の二酸化炭素(CO2)を吸収すると思いますか?
目に見えないし、そんな話聞いたこともない、想像もできないよ、といわれそうですが、その量は森林1ha(ヘクタール)で15〜30tの二酸化炭素(CO2)を吸収といわれています。
そしてその時に12〜23tの酸素(O2)を作り出してくれます。
この作業はみんながよく知っている「光合成」といわれるものですね。

光合成は葉から(根っこからではないことに注意ですよ。)二酸化炭素(CO2)を吸収し、酸素(O2)を作り出してくれる作業です。
コレを算数に例えると次のようになります。

  CO2 − O2 =  C
  (気体)   (気体)  (固体) 

となります。

この式を見て何か気がつきませんか?
そうです、二酸化炭素(CO2)から酸素(O2)を取り出した後に残るのが炭素(C)です。
木の中には光合成をした後に炭素が残るというわけです。
この残った炭素が固体=固定化された二酸化炭素で、木の体は吸収した二酸化炭素の固体状態である炭素でできているということです。

それゆえ、「木は炭素(二酸化炭素)の貯蔵庫」ともいわれます。
この貯蔵は、燃やしたり腐らせたりしない限り、ずっと気体として放出されることはありません。
それは伐採されても同じです。
つまり、木は伐っても二酸化炭素を増やすわけではないのです。
しかも、植物の中にある炭素量は大気中の二酸化炭素の炭素量の2〜3倍なのだそうですから、大きな貯蔵の役割を果たしてくれているのです。

また、木々が有効に光合成をして森林として二酸化炭素を取り込むには文字通り「光」が必要です。
その光は、鬱蒼と茂った森林には差し込みません。
太陽の差し込む、整備された森林こそが二酸化炭素の吸収には役立つというわけですね。(もちろん、原始的な森や、乱伐がいけないのは言うまでもありませんので、一概に混同はできませんが。)

茨木産桧 2



 明るい森。適切な管理のされた山です。

 原生林とは全く異なる、持続可能な森林資源の森です。





日本のような人工的に植えられた木々が大きく育ち、様々な用途に活用できる状態である場合は、二酸化炭素を貯蔵した状態で伐採し、次に二酸化炭素を吸収してくれる若木を植えれば、理論上はどんどん二酸化炭素を吸収固定し、大気中の二酸化炭素量を減らし、つまり出る量も減らすことができるということ。
ただし、一様にどこでもそれでいいわけではありません。
将来、どの様な森の形にし、木材生産だけではない役割を考えていかねばならないことが前提です。

私も最近まで誤解していたのですが、二酸化炭素が増える増えるといわれるので、どんどん「新しくでてくるもの」というイメージを持っていたのですが、実は増えてはいないんですよね。
わかりますか?!
二酸化炭素の絶対量というのは、一定だといわれています。。
固体で存在するのか、気体で存在しているのかの違いはありますが、その量は変わらないのです。
大気中の二酸化炭素の量は0.03%だそうです。
ですがその極少ないはずの二酸化炭素が、固定化されていた状態から気体となり大気中に放出されて、大気の中でのバランスが狂ってきているのが地球温暖化やその他の事象に大きな影響を与えることになるようです。


少しはイメージが変わったでしょうか?!
木と二酸化炭素の関係が以外に大きく、木は伐採しても二酸化炭素を放出するのではなく、溜め込んでくれている上にいろいろな資材として活用することの出来る、とても重要な存在なのです。
そして、その木を適切に活用し、利用することは決して環境破壊でも温暖化でもないということ。
偏った情報だけでは伝わりきらない「木の果たす役割」。
いや、まだまだ水資源の保有をしてくれることや、浄化作用のこと、実は気温まで調整してくれる森の作用のことなど、たくさんの役割を果たしてくれている木々たち。

その存在を意識することは多くはないでしょうが、私の記事を読んでいる時は、少しだけその木々たちに目を向けてください。
いろんな面から恩恵を与えてくれる木という植物を、見直す機会が多くなるのではないかと思います。

いかがでしょう、このまま丸写し!とはいかないまでも、自由研究の話題にはなったのではないでしょうか?
この機会に親子で木や森について考えるよい機会かもしれませんよ。
明日は近くの公園の木々を見る目も変わるかもしれませんね。



木ぃクンmuku_mokuzai  at 13:15コメント(0)トラックバック(0) この記事をクリップ!