空を見上げて
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神域に至る一里塚 大塚丘のヒノキ


北口本宮さんのヒノキの林の香りに誘われて境内をうろうろ・・・

地図で見てもどうも少し離れている。けれども境内外は道路で、それを辿っていくと富士登山道の一つ吉田口へと続きます。

大塚丘のヒノキ 7


ここで頭をよぎるのは距離。

携帯で表示される地図は特にですが、拡大縮小がスムーズなだけに、安易に考えていると結構距離が離れている場合があります。
ましてや歩いて向かおうという時は要注意。行けども行けどもたどり着かない場合は、もう少しか?という淡い希望を持っていくのですが、不発だった時の戻りのしんどさと言えばたまりません。
今回はしっかりとタクシーの運転手さんに聞いておきました。
北口本宮さんからは歩いて5分程で次の目的地、「大塚丘」にたどり着くということ。

一安心して歩きだすと、予想よりも早く大塚丘に到着。
看板もありすぐにわかりました。

大塚丘のヒノキ 2


緑の続く道路の端にあるため、車だともしかすると通り過ぎてしまうかもしれない位、こじんまりした静かな場所です。
今まで北口本宮さんのスケールに慣れた体には小さすぎると感じますが、華美ではないことが廻りの森にもよく馴染んでいると思います。

大塚丘のヒノキ 1


先程、スケールが小さいなどといいましたが基。
解説板を見てみるとなんと、日本武尊が東征の折この丘より富士を遥拝し・・・・とあります。
えぇー、そんなに昔のお話なの?!
昨年、お伊勢さんと出雲大社の遷宮が重なる大遷宮年だったこともあり、日本に伝わる神話のお話も盛んに語られていたので、日本武尊のお話なども耳にされたこともあるかと思いますが、遥か神話の時代にこの丘に最初に浅間大神を祭り、その後に北東に社殿を創立したとあります。
そんなにスケールの大きな丘だったのね。

おみそれしました。どんな丘やねん、と思っていた自分が恥ずかしい。

そんな由緒正しい丘にはやはりヒノキが似合うのか・・・
「スサノオノミコトの胸毛」が飛んで来ていたのかどうかは定かではありませんが、北口本宮さんの社殿裏を始め大塚丘にもヒノキがあります。
そのなかでも一番大きいと思われるのがこの大塚丘のヒノキ。

大塚丘のヒノキ 4


急斜面にしっかりと根を張ってまっすぐに伸びている紅い羅針盤、と言ったところでしょうか・・・
ガイドさんから聞いた話だと、富士山の「1合目、2合目」の”合目”とは、登山道で登ってくる道中で持参しているランプの油一号が無くなるところが「○●合目」とされているらしいです。
つまり、いくつかある富士山登山道ごとに、1合目や2合目の場所が異なるそうなのです!!
知っていましたか?私は知らずにビックリです。
ただ、登山道を山頂まで10分割しているだけだと思っていました。お恥ずかしや。
無知とは罪なものですね・・・
他にも諸説あるそうですが、こういうお話は興味をかきたてられて日本一の山にふさわしいとも感じますね。

それと同じ?!く、道中の目安というのは昔から存在するもので、今のように携帯のナビやマップなど勿論無い時代には、その道中の道しるべになるものが必要でした。
街道の約4キロ毎にエノキ等の木を植えて目印にされていた歴史が残っていますが、まさしくその役割をこの大塚丘のヒノキが果たしている様な気がします。
もちろん、実際にそんな意味合いはないでしょうけれども、丘にスクッと立つヒノキの紅い木肌は良く目立ち富士の山頂の雪や雲の白と合わせて紅白の色合いがとても印象的です。

大塚丘のヒノキ 5


最初に書いている様に、ホントに小高い丘に小さなお社のあるだけという立地ですし、丁度ヒノキの立っているところが急斜面ということもあり、カメラを据える場所とアングルが限られるので、あまりいい写真がとれていません。
廻りの緑の木立にひきたてられるように存在するヒノキの美しさがつたわるでしょうか・・・

大塚丘のヒノキ 6


このあたりも雪が降るからなのか、それともやはり大樹の貫録か。
大塚丘のヒノキも散在する枝が触手の様に伸び、少し垂れ下がっているのです。
もちろん、自重によるところが大きいと思いますが、下から見上げる自分に覆いかぶさるような印象はどの巨樹にあっても心に残ります。

今回の北口本宮さんからの巨樹巡りは、本当に五感で楽しめた(といっても食してはいませんが・・・それは宿でのお楽しみ・・・)ものでした。
静かでいながら枝や葉がこすれる風の音、その間に流れる鳥たちのさえずり、そして目の前には巨樹が立ちどこからかヒノキの甘い樹液の香りが漂ってくる・・・
スギとは違いヒノキの巨樹というのは、なかなかお目にかかれるものではないものですからこの五感で感じる森の存在は、流石に富士のお膝元!と、妙に富士に敬意を表したい様な気持ちになりました。

もし、吉田口登山道によることが出来る方はリラックスがてら寄ってみてください。
日本武尊の御利益もいただけるやもしれません。


大塚丘のヒノキ所在地

山梨県富士吉田市上吉田5619

北口本宮さんの駐車場より徒歩約5分




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北口本宮冨士浅間神社の大樹の森


皆さんは旅行というと一人がいいですか?仲間と一緒がいいですか?!

私も両方好きですが、近年巨樹巡りをするようになってからは一人の方がいいんです。
だって、早朝旅館を一人抜け出したり、昼食の間の少しの時間で巨樹の待つ神社参拝をしたりするので、どうしても時間の制約と待たせている感覚があると、ゆっくりと廻ることが出来ないからです。
まぁ、自己中心的に行かないとなかなか思うようなスケジュールで巨樹を巡ることはできません。(私のスケジュールがタイトすぎるということは周知の事実です。)

さて、前回さわりをお伝えした北口本宮冨士浅間神社ですが、境内の巨樹はここからが本番です。
最初に言っておきますと、前回のイチョウを抜いても4本の巨樹が立ち並んでいます。
また、周囲の森もとても良い雰囲気で、心落ち着きます。
では、先ず最初に太郎さんから・・・

北口本宮さんの森 7


こちらスギ=直ぐい木、の俗説の通りまっすぐに高く聳えています。
手水屋に向かうまでに、イチョウよりも先に目に入るので、夢中になって身を清めることをお忘れなく・・・

北口本宮さんの森 4


通称冨士太郎杉の特徴は、解説板にもある様に漏斗を逆さまにして立てたような、まさしくそんなイメージです。

北口本宮さんの森 5


巨樹の根廻りでよく見かけるのは、夏山の大スギの様に根が大蛇の様に這いまわっている場面ですが、これは見事という以外ないほどにこんもりと盛り上がっています。
いつもながらに、なんでこんな形になったんや?!と問いかけてしまいたくなるのをこらえながらながめていると、裏側?は少し印象が違っていました。

本殿に向う側から見るととても元気そうで、すくすくと育っているような印象を受けますが、やはりそれなりの年月が流れている証拠か、裏側は「お化粧」がかなり厚く施されています。

北口本宮さんの森 6


こちら側のみ何かあったのか?!
根の際からかなり上部まで、ビスなどで皮が固定され木部表面が見えないように覆っている様に感じます。
まさか、縄文杉のように人為的に葉がされたのか?!!と思いそうなところですが、おそらく解説板にある台風の影響を受けた時の損傷なのでしょう。
以前巨樹という言葉についてのお話で、日本には幹回りの立派な巨樹は存在するのに高さは世界に比べれば高いものが少ない理由の一つとして、台風の襲来を挙げましたが、どうしても日本においての巨樹の樹高は台風や落雷などによって、そう高くは伸ばさせてもらえない様です。

そんな冨士太郎杉と双璧を成すように鎮座しているのが、拝殿に向かって右側に位置する冨士夫婦ヒノキです。

北口本宮さんの森9


社殿の前に立つ2つの巨樹は、もともと北口本宮さん自体が、富士山への信仰と拝殿以降の富士を神域とする場所であることも含め、太郎杉と夫婦桧が大きな鳥居の代わりというか、門のような意味を持っているようです。

北口本宮さんの森 8


スギの巨樹を見慣れてしまうと、ヒノキは太さや迫力にかけるかもしれませんが、夫婦ヒノキは合着木の一種で、根元と末(すえ)部分でつながり、中間が離れているという変わった形をしていますから、太さよりも珍しさに目をひかれるかもしれません。

また、各地に夫婦スギや夫婦ヒノキというのはよくあるもので、以前紹介しただけでも、切越の夫婦ヒノキや宍粟市の巖石神社の夫婦ヒノキがある様に、2本一対か、合着している様なものはその名で呼ばれ、「夫婦円満、恋人と結ばれる」などという、俗世の迷い事(笑)の救いの神の様に、またパワースポットなどと言って人を集める事があります。
もちろん、私も若くて意中の人がいれば必死に手を合わせたことでしょう。なんなら札の1枚や2枚、貼りつけていたかもしれません。
逆に、そんな命名を穿った見方をしてしまう感性の鈍った自分が恥ずかしくなる次第です。
そんな事を言っているとやはり、ヒノキの廻りでイチャイチャと・・・・してはいませんが、若い男女が大樹を眺めています。

北口本宮さんの森 10


最初は、パワースポットとか思わず二人で訪れる事が出来たことをきっかけに仲良くなればいいなぁ、と思っていたのですが、団体行動を抜けてきている時間の制約がある私がヒノキをシャッターに納めようとしているところを、なかなか場所を開けてくれません。
うーーー、時間がぁ・・・・と言ってもおれず、まだ夫婦前であると思われるカップルも一緒に写ってもらう事にしました。
こういうこともあるか。


こうして見ると、まさしく門構え。双璧です。

北口本宮さんの森 11


この2本だけでも立派なところ、この記事と同じように駆け足で巡らないといけないのには訳があって、これらのすぐそばに「上吉田諏訪神社の大スギ」が聳えているからということと、さらにその奥があるから・・・・


社名が異なるので、すぐ近くに別のお社があるのかと思いきや、北口本宮さんの敷地内、といっても間違いではないところに鎮座されています。
元々はこの地の氏神さまで、北口本宮さんよりも歴史が古いそうですが、明治時代に浅間神社に統合されたそうです。

北口本宮さんの森 13


特にこれと言った指定は受けてはいない様ですが、社に向かって左側は見事な太さ。

北口本宮さんの森 12

解説板が無い為に詳しいことはわかりませんが、この左側の一本は根元から幹が分かれているので、「わかれたのか、はたして合着なのか」と詮索したくなりますが、どちらにせよ見事。
太郎杉と同じく、上部に一部損傷、というか皮の剥がれている部分があるので、少し心配ではあります。
あまり葉に力を注がず、治癒してもらいたいものです。

一般的には木は大きくなるものだとおもわれているのでしょうか、または地元の人々は慣れているのでしょうか、私が巨樹を巡っていても参拝の方はそんなに気にする様子もない場合が多いのですが、この北口本宮さんは地元の方以外にも多くお参りにあがられるのでしょう。私が訪れている間も写真を撮影したりお参りの後境内を散策されたり、もちろん巨樹達をながめたりしていましたから。
その中でも巨樹はやっぱり目をひくもののようです。

北口本宮さんの森 15


娘さんが双方の巨樹を行ったり来たり。
見上げては触れています。いいことです。

その大きさや存在感、自分と比べて木々の大きさなどを実感して、人間性の大きな女性になってもらいたいもの。
木の好きな人に悪い人はいません(笑)。

もうここまで来ると、ちょっと太い木でも皆さん驚きませんね。
実は社殿を裏へ廻って行くと建物の際に聳えるもう一つの杉があるのですが、驚きが薄いのは慣れでしょうか?!

北口本宮さんの森 17

こちらも根の張りが大きい、冨士次郎杉です。
太郎と次郎というわけですね・・・

それにしてもこんな際に存在するのはどうしてか?
植えられたのか、それとも種が落ちたのか・・・
太郎杉にも負けない立派さから想像すると同じような時期に芽吹いたものと思われますが、やはり実生でしょうか・・・
次郎杉は社殿立ち入りできないため近づくことはできません。


しかし、これだけの巨樹がある境内ですから、本当は別々に紹介したくなる位ですが、巨樹専門ページでは無いだけに簡単になってしまいますが、なにとぞご了承を・・・
なにせ広い広い。ゆっくり参拝したいのですがそれもかなわず。


ここ北口本宮さんは参道前の道路の交通は決して静かなわけではなく、どちらかというと主要道路なので、車の通りがひっきりなしなのですが、参道を抜けて境内に入ると嘘のように静かです。
これも木々が立ち並ぶ森が車の走行音などをかき消してくれているからだと思いますが、普通の社寺と少し違ったのは音以外に香りがあったこと。

北口本宮さんの社殿に入ると、どこからかヒノキの香りがするなぁ・・・とぼんやりと思っていたのですが、後になってそれは本当にヒノキの香りで、木材ではなくヒノキの林からの香りであることがわかりました。
目で見る緑や耳から聞こえる小鳥のさえずりや静寂だけではなく、鼻を通り抜けていくヒノキの油の香りは、甘くもありすっきりとしていて団体行動で少し疲労のある夕方に訪れた体を、少し軽くしてくれた様な気がします。

後の写真だけではおそらくこの感覚は戻らないでしょう。
今、この時だからこそ一握りの香りが鼻に残っている間に、この記事を仕上げてしまいたかったのが今回の北口本宮さん紹介の理由の一つです。(まぁ、初山梨という事で、一つは記事にしておきたかったのですが・・・)

そして次回、社殿の裏のヒノキの林を抜けて更に奥、大塚丘なる場所にヒノキがあるという事でそちらに向かいたいと思います。
あぁ、ヒノキの香りは大塚丘へのいざないか・・・と、フラフラと香りに誘われながらすぐ近くにあるという大塚丘へ向かう足でした。
やっぱりヒノキの林や森の香りはいいですね!

あと一回、山梨の旅は続きます。


北口本宮冨士浅間神社所在地

山梨県富士吉田市上吉田5558

駐車場あり


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ご神木に無事を祈願して・・・ 北口本宮冨士浅間神社


誰かの巨樹巡りの記事で見たような覚えがあるのが、「記憶が薄れる」っていうこと。
訪れたその時は鮮明に記憶に残っていても、人間というのは忘れる生き物。少しづつその記憶は薄れていきます。
実際のところ、とても探究心旺盛であったと記憶する学生時代の心理学の先生曰くは、「人間は忘れる事ができる、生き物よ」との事。
イヤなことも怖かったことも心配事も、忘れる事ができるから生きていける、と言われた覚えがあります。結構私には衝撃的な言葉で、とても印象に残っていますが、忘れないとすると反対にどんどんと記憶の脚色が色濃くなるのではなかろうかと思います。
特に男性諸氏は、「あの時の」彼女との想い出などはとても美しくデコレーションされているのではなかろうかと思います・・・邪推。

さて、何故そんな事を思うかというと、いつも思うんですが巨樹をたずねた時に感じる独特の雰囲気や匂い、感覚というものは写真では表現できませんし持って帰ることはもちろん、かないません。
だからこそ、その瞬間を大切にするようになるのだろうとも思うのですが、やはり良い記憶は出来るだけ鮮明にのこしておきたいもの。
どうしてそう感じたかは後で触れるとしましょう。

先日、取引先の2年に一度の懇親旅行に参加してきました。
場所は山梨県。
実は私、日本人ながら今まで一度も富士山に訪れたことがありませんでした。目的地が富士山という場合は、まぁ例外なく御来光を拝みに行く時だと思うのですが、5合目すらも訪れたことが無かっただけに、山梨方面周遊富士山5合目観光に喜んで参加してきたわけです。

それで、です。いままでそちらの方面にはおりたったことが無い、ということはその周辺の木々にもまだ会った事が無いということ。この機会に会いに行かずにおくべきか!!という事で向かったのは、富士山登山の入り口の一つであるとともに、昔は入山する前に登山の無事を祈ったとされる神社のうちの一つである、「北口本宮冨士浅間神社」に行ってきました。

北口本宮さんの森 1


バスのガイドさんに念の為聞いてみました。

  私   :北口本宮と東口本宮とあるけど、南口とか西口もあるの?!

ガイドさん:いやぁー、それはきいたことないねぇ・・・・

あ、そんなもんなのね。富士山を起点に東西南北にそれぞれの浅間神社があるのかと想像していましたが、どうもそうでもないようです。
実際のところの回答は、北口本宮冨士浅間神社のホームページのよくあるご質問(やっぱりね・・・)に掲載されています。思想的にもとっても見ごたえありますので、是非読んでみてください。

ただ、訪れたい木々のある浅間神社だけでも「小室浅間神社」や「忍草浅間神社」などが周囲に点在していますから、えぇーっとぉ次は何浅間神社やったかな・・・・・ということになりますので、注意が必要。
因みに、河口湖近くにある七本杉で有名な「河口浅間神社」は”せんげん”ではなく「あさま」と読む、と早朝に巨樹巡りする私を載せたタクシーの運転手さんは教えてくれました。
ホンマにややこしい。
余談ながら、同じ様な名前のある神社の代表と言えば「白山神社」!!これは外せません!もちろん、「○●稲荷」も相当数存在しますが、白山神社だけはもう、ホントに各地にあるどころか村となり位の距離に点々とあったりするもんだから、正確な住所や場所の不明な「市町村指定」クラスの樹木や指定外(または未指定)の樹木が白山神社にある場合はぞっとします。

それはもちろん、以前に迷いに迷って周辺にいながらたどり着くまでに2時間ほどかかった覚えがあるから・・・
皆さんも名称や所在地はしっかりと調べて向かいましょうね。

さて、本題の北口本宮さんです。

車道に面した参道には見事な並木が立ち並び、道路際から眺めても「これも巨樹のうちの一つか?!」と思う位のサイズのものがあり、歴史の永さを感じさせます。

北口本宮さんの森 2


その参道を抜けると新しい朱塗りの鳥居が出現します。
私の訪れる少し前(平成26年4月頃?)に鳥居の式年大修理がおこなわれたらしく、色鮮やかで、しかも木の香りがプンプンしていました。
(写真は参道入り口に向かって撮影しています。)

北口本宮さんの森 18


ガイドさんは最大の木製鳥居です、というようなことをおっしゃっていたように記憶しているのですが、うーん、確か記憶では明治神宮がタイワンヒノキ製でもっとも大きかった様に思うのですが、ここはガイドさんのお話に耳を傾けてじっくりと見てみることにしましょう。

いや、見る前に匂いで感じますよ。
プンプンと香るこの材はおそら米ヒバですねぇ。
私の鼻が間違っていなければ、風にのってくる香りがそっくりです。

また、いつものように社寺仏閣のこの様な大型の建造物に使われる桧というのは、日本には潤沢に存在しません。
もちろん、全部伐ってしまえば無いとは言えませんが、通常は供出できません。
だから、針葉樹で大径木で目が細かく加工のし易い材料で、しかもあたりまえですが屋外ですから、水湿に耐えることのできる樹種として白羽の矢が立つのは、やはり桧の仲間である米ヒバでしょう。

その材の色合いや、発する特有の香りが日本のひば(あて)のようであることから、日本での流通名は米ヒバ(べいひば)と言っていますが、紛いものとバカにするなかれ。
樹齢が高く大径木である事から、通直で木目の詰まった美しい材がとれる上に耐久性も高いとなると、木曽ヒノキの代用と言われるよりも、使われて当然のことなのです。

よく見ると、柱には鉋(かんな)の跡が見えますし、木目もはっきりと確認する事が出来ます。

北口本宮さんの森 19


さて、鳥居のまわりをグルグルと回って匂いを嗅いでいるおかしな材木屋を尻目に参拝の方が通り過ぎて行かれますから、写真スポットを確保すべく足早に境内へ向かいます。

一歩足を踏み入れると、境内の広さが感覚的に伝わってきます。
大きな社殿とその左右前後に広がる緑の存在感と境内独特の「音」。それらが私に境内の奥行と豊かな緑に包まれた厳かな空気を伝えてくれます。

私がこの北口本宮さんに訪れたかったのはもちろん、巨樹が存在するからですが、境内の空気と雰囲気だけでもとてもこころ落ち着くものがあります。
また、杉並木以外でも手水舎の傍にそこそこの大きさと樹高のイチョウもあります。

北口本宮さんの森 3

一本の株立ちで、そこそこ立派な太さです。
それにしっかりと背を伸ばしています。
これから何十年、百年後には立派なご神木に成長していることでしょう。
そういう意味で言えば、今この写真は「かぐや姫」のようなもの。私がおじぃさんになった時に、立派に成長したイチョウをまた愛でる事ができるかどうか・・・それまで頑張らないと・・・


さて、この後が本題の巨樹ですが、続きは次回におとどけしましょう。
だって、ここを訪れた時は珍しく時間に余裕があったので、90分ほど写真撮影をする事が出来たため、記憶を鮮明に残しておくために少しゆっくりと進めたいのです。
しばしお待ちを。

シリーズになってしまいそうですが、それ位に見どころのある北口本宮さん。
次回もゆっくりと見てくださいよ。




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