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屋久杉

心安らぐ御山杉の香り


只今弊社新築物件である木の家の為の住宅部材を加工中です。
加工の出来た物から現場にての取り付けです。

その加工材料の中にはいろんな材料があります。

軸回し




 仏間用の部材です。勿論無垢の桧です。








やはりメインは和室の材料である杉や桧が多いですが、中には違うものもあります。

オークの無垢のフローリングにあわせて使用する「ホワイトオーク上がり框(あがりかまち)」や、玄関で腰掛けたりすることのできる式台(しきだい)に「北海道産楢(なら)板」を使用したりしています。


北海道産楢板
 この楢の板は、秘蔵っ子でした。
木目が均整で大人しい良材なので、使うのが惜しい(本末転倒ですが・・・)位に大事にしていた材料です。
今回はその秘蔵っ子を嫁入りさせることにしたのです。
嬉しいやらなんやら複雑な気分・・・





そして、それらに気を取られていると気がつかない素晴らしい材料がこれ。
壁に取り付ける化粧板なんですが・・・


御山杉1














ん?!杉やんか。
そうです、杉です。
但しただの杉ではありません。
「御山杉(みやますぎ)」です。そう、今回のハイライト。
ホワイトオークも北海道産楢(なら)板もとても気になるところですが、今回は私も驚いているこの御山杉。

御山杉とは「伊勢神宮」内に自生する伐採禁止の杉の巨樹を指しています。
風倒木などが稀に市場に出てくることはあるものの、希望の寸法で!ということの通用しにくい木材・・・というよりも、貴重な木です。
そのため、屋久杉同様こんなところも捨てたりはしませんよ。


御山杉3
 稀少な木材には、一般的に欠点とされる部分はつきもの。

 そこを活かしてどお使うかも材木屋次第!!








しかし今回は、希少性とは違い驚きはその香りでした。
多くの方はご存知でしょうが、杉にはリラックス効果や安眠効果の証明されている香りの成分が含まれています。
桧などの香りも良いものですが、杉の香りは又違った良さがあります。
中でも私の大好きな香りの一つであるのは「屋久杉(やくすぎ)」です。

屋久杉といえば通常は、「複雑な木目やその巨木ぶり」に注目が集まりますが、その中でも樹齢が高く油分をたくさん溜め込んだ、「油木(あぶらぎ)」というものがあります。
その油木の香りというのは、普通の杉とも、また油の少ない屋久杉とも違ったもので、私の癒される香りの一つです。
が、その屋久杉の香りとは又一味違う優雅な香りを作業場に放っていたのは、オークでも北海道産楢板でもなく、この御山杉だったのです。

少し甘いような、それでいてしっかりとした芳香。
きつい刺激のあるものではなく、どこか落ち着くような香り。
若々しい杉とは全く違う、とても落ち着いた香りでした。
社内にあったとはいえ、加工したときの香りはまた格別です。

今までは、杉の中では屋久杉の香りが良かったのですが、又一つ、心奪われる香りに出会ってしまいました。
木っていいなぁ。
本当に安らぐ気がします。
皆さんにも感じて欲しいです。そのためにもっと木を広めていかないとね。
私にとって麻薬のようであるその香りに包まれて、今日の業務はとても心地の良いものであったことを付け加えておきますね。
施工されるのが楽しみです。


御山杉2




 式台、框と共に。












木ぃクンmuku_mokuzai  at 13:15コメント(0)トラックバック(0) この記事をクリップ! 

本屋久杉テーブル材(天板)ご購入御礼


やっぱり価値のあるものは、その物の価値をわかる人のためにあるものですね。
先日、弊社にお問い合わせを頂いたテーブル用の無垢一枚物天板をご希望のお客様に、価値ある一枚をご成約いただきました。
価値のあるとは・・・・・

これ。


屋久杉杢天板 8

























屋久杉です。(下はラオス桧です。お間違いなく・・・)
本物です。
その辺にあるような?!小杉ではありません。


屋久杉は、いわずもがな世界自然遺産の島(島全体ではありませんが)、屋久島にある杉の事ですが、樹齢の若いものは屋久杉とは呼びません。
勘違いしそうですが、ただ屋久島に自生しているのはやはり杉です。
そこから数百年(基本的には樹齢200年以上)を経て立派な屋久杉の候補「小杉」に、そして樹齢1000年を数えるようになり、この判別するのが難しい様な細かい年輪と、独特の油だまりを持つ、一種特殊な油の香りのする杉になってこそ「屋久杉」となのることが可能なのです。


屋久杉杢天板 1



 どうです、この油ののり具合。

 屋久独特な油の香りが心地いいです。







ですから、たとえ大径木であっても、屋久島からでていても、それは小杉でしょう。
木目も普通の杉の様な、板中央に板目がある大人しい杉になります。
当然自然の産物ですから、それでも十分に有難いのですが、やはり「本物の屋久杉」は風格と悠久の時を生きてきた味わいが違いますね。


屋久杉杢天板 4


 こんな杢、本当に貴重です。












といっても、それを感じられる人が見てこその屋久杉であり、そこが木の魅力と価値であることはいうまでもありません。
またその価値は、現在では伐採禁止であることと、良材の蓄積の希薄さに拍車がかかっている事も理由の一つです。
現在は風倒木や、昔に伐り倒した木の切り株や搬出しなかった残りの部分などを運び出している物だけが木材として出てきます。
昔は、あんな大径木を運び出す重機などなかった為、専ら野地板と言って、建築の屋根材料用に、山の中で薄い板に挽きわいて里まで降ろして利用していました。
油分が多い事で水湿に耐える事も、その用途にむいているんでしょうが、あんな大木をちっちゃな板にわいてしまうなんて、今から考えるとなんか勿体ないなぁ…とそんなことを考えてしまいます。


さて、今回そんな貴重な屋久杉の価値に気付いてくださったのが北摂からお問い合わせいただいたМ様。
数回足を運んでくださり、私の無理な日程依頼にも応じてくださって、そして一番重視します「その木についての説明・会話」に対しても貴重な時間を割いてくださいました。


屋久杉杢天板お客様




 今回は影のみのご出演で、М様お二人。









今回の天板が婚約記念に・・・というお話であり、また、屋久島や屋久杉の話で私の方も、このお客様にはこの屋久杉を使っていただきたい!と思うような出会いであったため、いつも以上に気持ちよくお渡しすることができそうです。
屋久杉につきものであるこんなのや、


屋久杉杢天板 6



 永い年月を耐え抜いた虫害による穴。

 無数の戦歴がその体躯に刻まれています。







こんなのも、


屋久杉杢天板 5



 目割れです。

 台風に見舞われることの多い屋久島。
 数百年前に強風をうけたのでしょう。年輪にそって割れが走っています。
 




これらも、理解していただいて、めでたく嫁入りとなりました。
決して安いものではありません。
が、数千年の年月の価値を考えると、そんな金銭では語れないものがあることをきっと見出して頂いたのではないかと感じています。

今回は、小杉ではなく正真正銘の屋久杉の証をお渡しして納品することにします。


屋久杉杢天板 9



 認定番号入りです。

 世界で一枚の屋久杉です。









当然、乾燥もきっちりとしていますよ。
生木を高値で売りぬくなんてことはいたしません。
一応証拠を・・・


屋久杉杢天板 2





 ほらね。









屋久杉杢天板 3




 といっても、油の近くはこれです。

 たんなる数字以上の違いがみていただけるでしょうか?!






杉の語源は「直ぐい(すぐい)木」だともいわれています。

結婚までに別々の様々な人生を歩んでこられたお二人が結婚という一つの道をまっすぐに目指していらっしゃいます。
日本を代表する樹種であり、様々な困難な環境に耐え長寿の大木となる屋久杉にあやかり、お二人が末永くお互いにまっすぐな想いを持ってお幸せに過ごされることを切に願います。

今回、婚約のお相手の女性(失礼乍お名前拝聴いたしておりませんでした・・)も遠路お越しくださり、私の話を聞いていただけた事、まことに感謝いたしております。
貴重な時間をありがとうございました。
これからまだ加工、搬入がありますので、またその時にはよろしくお願をいたします。
このたびはありがとうございました。


屋久杉杢天板 7










木ぃクンmuku_mokuzai  at 13:15コメント(0)トラックバック(0) この記事をクリップ!