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百聞は一見に如かず 木の中にあるものを見る 〜含水計〜


木の事を説明するとき、抽象的な表現や目に見えない事柄を例えて表したりすることがあります。
時にそれが学術的に難しい事柄だったり、手にとって理解することができない様なもののことだったりするからですが、少しでも目に見える形で表現できるようにしたい!お客様でも一目で理解できるようにしたい!と日々思うわけですが、今回の優れ物を使えば一目瞭然!という代物をご紹介します。

これ。


含水計2















木材の中に入っている水分を計って数値化してくれる機械、「含水率計」です。
木材=木は、山に生えているときには当然水分を吸って生命活動をしているわけですが、材木になってもその水分は完全に消えることなく、材の中に残ります。
その残った水分の量を比率で表すのが含水率で、その含水率を数値化して見せてくれるのがこの含水率計です。
機械の種類によっていろいろな測定法があるので、私としては精度は目安程度と考えていますが、お客様にとっては購入する木材がどれくらい乾燥しているかの目安として数値を見ていただけるので、乾燥具合の説明にはとても重宝します。


たまに材木屋が使う「半乾燥位ですねぇ。」という、それって乾いてんのかいな?!みたいな表現を使わないで済むわけです。

基本的には、人工的な方法で無理矢理吸い取らない限り木材中の水分は0%にはなりません。
0%の状態を全乾(ぜんかん)または絶乾(ぜっかん)といいますが、そこまですると、木の細胞を形成している部分の中の水分まで無くしてしまうので、もう吸放湿の機能がほぼなくなるそうなので、木でありながら木ではない?!というような状態です。
通常は人間の生活している空間の水分量とほぼバランスのとれた状態に落ち着きます。
これを材木屋は一般的に「乾燥している」と表現します。

上の様に、完全に水分がない状態ではなく、一定の温室度下においてバランスのとれた状態での水分量を指していますが、その状態にある水分量を難しく言うと「平衡含水率(へいこうがんすいりつ)」といいます。

では、平衡含水率がどれくらいなのか?!
温室度などの条件などによって上下ありますが、われわれの生活している空間条件での値は10〜15%位です。
天然乾燥材は時間はかかりますが、乾燥するにつれてゆっくりとこの数値近辺に落ち着いていきます。
人工乾燥材は、文字通り人工的に乾燥するわけですから、狙った含水率にほぼとどめることができます。
乾燥窯で乾燥させるのですが、窯から出してくるとやはり水分を吸う事があるので、独自の乾燥メニューや工夫をされている方がいらっしゃいます。
数値とすれば、15%以下で商品にもよりますが大抵は12~13%位に設定されています。

といってもわかりづらいので、実際にやってみましょう。


含水計1


 先が丸くなった部分で感知します。

 この部分があたるような感じで木材に接触させます。








まずは広葉樹で目についたタモの杢板。
1年半位前に生材(なまざい。乾燥していない状態のもの)で入荷していたものです。
これで・・・


含水計9




 少し見えにくいですが、14.6%と出ています。

 そろそろ・・・というところでしょうか。もう少し寝かせます。





こちらは針葉樹の杉板。
水分量の変化によって木材の伸縮が大きい為、注意が必要なんですが・・・


含水計6



 右が2年ほど前のもの。左がつい先日入荷したもの。

 どちらも入荷時は手で触ってもわかるくらいに湿っているものです。





含水計5




 まずは右の古い方。
 もちろん乾燥していますので、誤差はあるでしょうが、8.5%表示です。







含水計4



 続いて左。
 おっと、びっくりしますね。といっても、生木では普通です。63.6%。

 因みに、違う部分を計っても・・・・





含水計3



 こっちの方が水分多かった・・・

 70.3%です。








極端な例ですが、杉の生材と乾燥材とでは2年でもこれくらい違うということです。
では、弊社の倉庫ではなく、機械で乾燥させ、乾燥材として入荷している住宅用の梁材はどうでしょうか?!


含水計8



 おおぉー。あっさり11.8%です。

 そりゃ、もった感じカラカラですから、想像はできます。







どうでしょう。
ある程度の目安ですが、わかって頂けるでしょうか?
ただし、同じ木材でも計る部分によって微妙に差が出ますし、辺材と芯材によっても違いますので、やはりあくまでも目安です。
また、計れる寸法にも限界があります。
が、それらを理解しながら使うと、とても便利なものです。
これを証拠に・・・とはいきませんが、目に見えないものを見せてくれる物として、説明にどんどん活用しています。

皆さんは木材をお探しの時、例の「半乾燥程度ですねぇ」の合言葉?!には気を付けて、きちんと乾燥期間やその方法、含水率などの事も材木屋さんに尋ねてみてください。
そして、きちんと答えてくれるお店での購入をお勧めします。






木ぃクンmuku_mokuzai  at 13:15コメント(0)トラックバック(0) この記事をクリップ!