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ケヤキ

無礼な想いもその躯ゆえ 〜伊丹のケヤキ〜

前回までのケヤキ特集を締めくくるのは、ケヤキ特有の大きさを主張するのではなく、少し失礼な想像を膨らませてしまうほどの特徴を持ったケヤキの巨樹、伊丹のケヤキです。

私がいる西日本では、ケヤキといってもそんなに巨樹のイメージは強くないと思われます。
もちろん、建築に精通している方は社寺においてのケヤキの用途を見ていると、大きな木であることは想像できるでしょうが、巨樹というイメージではありません。
もちろん、大阪府にはケヤキ巨樹の西の横綱である「野間の大けやき」が存在するんですけどもね。
訪れたことのある方は、その大きさを想像するかもしれませんが、それ以外ではそんなに大きい印象はないはずです。

そんな理由からも、ケヤキと聞いても巨大な印象をもって逢いに行くことはないのですが、この伊丹のケヤキはそんなサイズの事ではなく、材木屋としての視点で眺めてしまうケヤキでした。
その理由は一目瞭然。

伊丹のケヤキ2


見よ!この大きな瘤を!

前回の最後で、ケヤキの大きな特徴である「玉杢」を紹介しましたが、その玉杢がうまれるのは、こういったこぶの部分やそれに似た皮のふっくらと膨らんだ部分なのです。

そのため、もしやこのケヤキを製材して板や盤にしようものなら…というような想像をしてしまうのは、ケヤキの美しい杢を知っている方なら当然のこと・・・?!

もちろん、専門家から見ればこれくらい大きな瘤の場合は、前回の写真のような美しい杢は出ないかもしれないことを懸念されるでしょう。

伊丹のケヤキ3


板などの木材にした場合に、きれいな杢がでるものの多くは表面には大きな瘤はなくとも、皮の下側にひっそりと膨らみがあるものに、美しいものが多いと聞きます。

以前に自分で製材したものもそうでした。
ふくらみが大きすぎて大味な木目になったことと、外側、つまり木部のほうではなく皮の方が膨らんでいるために、板のほうにきれいな模様が出にくかったのだと思います。

必ずそんな法則ではくくれないでしょうから、一概には言えないでしょうがそんな目でも見てしまいますね・・・
罰があたるような気がします。
視点を変えましょう(汗)。


今回のケヤキシリーズでも触れた様に、現在のケヤキは街中に近いところで街路樹や公園木として見られる事が多いですが、元々は水辺に近いところを好む樹種。
そう考えると、この伊丹のケヤキは自分の生育環境にピッタリの場所に降り立った、稀有な巨樹なのかもしれません。
もちろん、その後の成長に関しては、さきほどの瘤が語るとおり、苦難があったのでしょう。

伊丹のケヤキ7


すくすくとまっすぐに育つというよりは、気候なのか虫害なのか、若しくは人の手によってもたらされた外傷によるものか?!
理由はわかりませんが、素直な通直なケヤキとは全く異なっているのは確かです。

ケヤキは建築材として優秀な理由のうち、幅広な木材を産出するという点もありますが、それに関してはスギクスノキなど他の樹種でも見られないことはありません。
しかし、それよりも広葉樹にとっては難しい条件となる「枝下が長く、通直な材がとれる」ということがとても優秀な点でしょう。
タモも同じく。
タモアッシュ)は神話で語られるほどの樹高の持ち主ですが、枝下が長いので昔から長尺用途の建築に使われる広葉樹としては、とても重宝されました。

またまた建築用途の木材としての見方に戻ってしまいますが、やはり木材として優秀であってこそ、樹種の中で冠たる扱いをうけるわけで、確固たる地位と名誉を得てきた理由となっているはずです。
旧家や日本家屋の民家などでは、300mmを超える様なケヤキの節なし大黒柱が6mを超える長さで家の中心にすわっている。
そんなところがまだ各所で見られるはず。

それが広葉樹の雄、ケヤキの姿です。

ですが、今回の伊丹のケヤキはそうではありません。

伊丹のケヤキ6


幹はボコボコ、枝葉旺盛に広がり、枝下はお世辞にも長いとは言えません。
訪問時は冬だったために、その葉を全て落としていたので姿がはっきりと見えていますが、もし葉がついていたらもう少し全体のボリューム感があり、余計と「低い傘」形状を感じたのではないかと思います。

当然、樹木は成長に余計なコストはかけないだろうし、余計なことはしないはずなので、写真の様に開けた場所で川もすぐそばであれば、上長成長は必要最小限で良かったのかもしれません。


伊丹のケヤキ8


そういえば、以前に紹介している独特な形?を持つ「木の根橋」も川べりでしたね。
同じ様な条件で成長出来たのかもしれません。
あちらも樹高はそれほどでもありません。
むしろ、その特異な根を維持するのに栄養を消費しているのかもしれません。
なにせ、土中ではなく川の上に「露出」しているんですものね。

この伊丹のケヤキの根は一体どうなっているのか。
そんな興味もわいてきます。

しかし、民家が近いとはいえ大枝や枝先が伐りとられているのは若干残念。
迫力も少し和らいでいる様に感じます。

そしてその影響かと思われる、新たな細い小枝が吹きだしています。

伊丹のケヤキ1


あぁ、そうか。
だから少し変な感じなんだ。
迫力を感じる幹にもかかわらず、どこか足りない様に感じるのは大枝が少なかったり、途中で失われていて若干不自然だから。

病木や枯れた影響かもしれませんが、全盛期?にはどの様な姿だったのか、想像してみると立派な姿も浮かんできます。
今後の成長がどの様になるものか、静かに見守れるような環境だといいのですが・・・


さて、ここでいつもの背比べ。

伊丹のケヤキ4

逆光、お許しくださいませ・・・(汗)。

やはり、こうして見ると葉っぱがほしい淋しさは否めませんが、独特の瘤をさすりさすりとしながらご満悦。
地表から湧き出そうになっているマグマだまりのような、エネルギーの塊の様なきがするその瘤に触れ、少し語り合った様な気になりました。


最後にここの地名、大阪に住むものとしてはとっても親しみを感じます。
それはお隣の兵庫県にも、その地名があるからです。
昔は大阪国際空港であった、通称「伊丹空港」のある伊丹市です。
どうしてもそれと重なり、関係の無い場所と思えないのは私だけでしょうかね・・・


伊丹のケヤキ9



伊丹のケヤキ所在地

茨城県つくばみらい市伊丹55近辺(小貝川対岸)

車通りの少ない道ですが、路上駐車になりますので邪魔にならない様に。



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今だからこそ・・・ 日本の広葉樹の雄、ケヤキを知る

ケヤキの材の利用としては、箪笥、テーブル、太鼓の胴、火鉢、仏壇、表札、臼や杵、盆、道具の柄(枝)、薪、そして建築材としての大黒柱や梁などです。
それだけではないですが、とても多くの用途を持っているということです。

特徴的な橙色の芯材は水湿に耐えるといわれますが、白太はめっぽうダメです。
虫害甚大ですし、腐れの早いこと・・・
ただし、芯材に比べて軟らかいために辺材は曲げ木には適しているそうです。

樹高35m以上、直径が2m以上!!と超ド級の長尺大径木ですから、先ずは構造材としてほおっておかれるはずはありません。


ケヤキ11

美しい丸柱が並ぶ壮大な門。
京都の彼の地の建築物ですが、材木屋さんが流布する社寺歴史建築のお話はどうしても「ヒノキ」の登場回数が多いものの、ある時期からはこの様な巨大な木造建造物の構造材には多くのケヤキが使われてきました。
材としての強度の詳細研究では、いろいろとお話がありますが、この様な巨大建造物が多く残っているのも、ヒノキではなくケヤキの巨木が存在したからに他ならないのではないかと思います。

ケヤキ14


建築材としては、鋸の発達していない時代にはケヤキは硬くて割く事が出来ずに、多くは使用されなかったものの、鋸ができたことと大きな材が必要な時にはそのまま削り出しの柱や桁として使われたのが、社寺や城郭などの大径木使いの様です。
それよりも以前にも、ヒノキの建築においても大きな荷重のかかる部分などには、部分的に丈夫でめり込みにくいケヤキを使うこともあった形跡があるので、使い分けがされてきたということでしょうね。

古くは、それだけ大きなケヤキが林立していたのかもしれません。
それはヒノキも同じことかもしれませんが、日本の大径木の蓄積はどれほどのものだったのか、タイムマシンででも一度行ってみたいものです。
夢ですね、大昔の日本の樹林に行く・・・

(丸柱にも、玉杢が・・・・)

ケヤキ10


そして大きさよりなによりも木目が美しいこともあり、構造材以外にも化粧材の一級品として見える部分に多くつかわれています。

材質も重硬であるものの、切削加工などはしやすく、仕上げ面に光沢がでることもあり、広葉樹のなかでも特別な扱いを受けてきた様です。
そしてその光沢とともにケヤキの材の価値を高めるのは、その杢です。

針葉樹には一部以外に殆ど見る事ができないこの様な杢は、材の価値を数倍以上に引き上げ、ケヤキの地位を不動のものにしている大きな要因の一つに違いありません。

銘木として扱われるケヤキの杢は、樹齢数百年の木から生まれますが、昔は樹齢300年以下のものは銘木とされなかったと言われるほどに、ケヤキの優良木は多かったのでしょうね。
強度の必要な木材としては、300年未満
そんな300年以上のケヤキの老木からとれる杢というものの美しさはやはりいつの時代も特別なもの。
木材好きとしてはやはり魅了されてしまいます。


ケヤキ21


杢を含む優良材の産地としては、関東地方意外に宮崎県が良いと言われています。
長年の銘木商の経験と、それを裏付ける土壌や気候があるんでしょうね。


次回は、そのケヤキ優良木の産地である関東地方の茨城県(当方のある茨木市がよく勘違いされる・・・)の杢の出そうな巨樹(無礼な・・・)を紹介して、ケヤキ特集を締めくくりたいと思います。



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今だからこそ・・・ 日本の広葉樹の雄、ケヤキを知る

えぇっと、今日で既に6回目を数えるケヤキ特集。
やっと木材としてのケヤキに触れていきたいと思います。

あんまり知られていないかもしれませんが、ケヤキはニレ科に属しているのですが、何とも皮肉なこと?に科目の名前を冠する樹種であるニレを差し置いてケヤキの方が有名になっている感はどうしても否めません。
ニレは、諸外国にも存在するため、伝説や神話にも登場するほどの樹木ですが、日本での認知度は物凄く低く感じます。
ケヤキのゼルコバに対して、ニレの「エルム」の名前も、物凄くカッコいいですしね・・・


北海道においては重要な樹種ですし、彼の地にケヤキが存在しないこともあり混同はされないことと思いますが、本州においてはどうしてもニレとケヤキは混同され、あるいは故意に混用されている場合があります。
その場合も、ニレという名前ではなくケヤキとして流通しています。
どうしてか・・・

それはケヤキの方が需要が遥かに大きいからでしょう。

特に床の間材料としてのケヤキの需要は大きかった(過去形・・・)ために、とてもよく似ているニレを代用されてきたことが一番大きなところです。

ケヤキ24
(写真はケヤキ材の一例ですので、本文そのものを指すものではありません。)

木材の世界には、代用材という考え方で、似た木材や仲間の木材を使用することが繰り返されてきましたが、仲間であるニレは着色せずともプロでも見分けにくい(見分け方を知っていないと)ことと、ニレ科であるケヤキですから、あながち間違っていないのかも・・・とも思いますが、やはり樹木としては別。

きちんと使い分けしていきたいものです。

脱線しますが、ケヤキの代用材としては塗装を施して用いられる栓(セン)もあります。
こちらは、「ケヤキ色」に塗装をされると殆ど見分けがつきませんが、栓自体の流通量が少ないために、建材としては殆ど見られることはありません。

建材としては、代用材が供給されるケヤキですが、無垢の木材としての地位は確固たるもので、江戸時代から植林のような事がされていた記録があるそうで、如何に大径木であるその材が賞用されてきたかがわかろうかというもの。
その貴重さから近代以前は、一般市民に使える材ではなかった為、明治時代などには裕福な家庭の建築や門などの一部につかわれていたそうで、おそらくその名残が、立派な和風建築の邸宅や日本家屋の建築様式、そして和室の設えに残っているのではないかと思います。

かの清水の舞台を支える柱もケヤキ。

今はまだ健在な姿ですが、将来の修復や取り換えの際にはやはりケヤキの長大木が必要になります。
その為、今から植林がされています。

けやき15


針葉樹の植林技術はある程度確立されていますが、広葉樹のそれはまだ確立されていません。
というか、広葉樹はその環境に適応する樹種が生えてくるもの、という一面から単一樹種を植林するというところまでなかなか進んでいません。
ただ、スギ林の中に育ったケヤキは良材で竹林に囲まれたケヤキは色合いが落ちる?なんていわれるもので、前者にて育てる植林試験もされているのだとか・・・


その大きさと音の響きで用いられる特殊用途の和太鼓の胴などもそうですが、やはり大径木のケヤキというのは育てていかなければいけない樹種の一つでもあるのです。


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ケヤキを語るには、まだまだその素性について触れなければなりません。

本当は、かつての超高級銘木で、広葉樹の隠れた王様!というような記事に仕上がっていく予定だったんだけど、脱線というか材の素晴らしさはご年輩の皆さまには既知のことですし、現在の若者諸氏には「材木屋とケヤキの、昔はすごかったですよ説」にしか聞こえないと思うので、思いきって更に樹木として掘り下げますよ!!

樹木というのは生きています(当たり前です)から、その土地で生きていくための方策を色々と持っていて、それに加えて適性地というものもあり、樹種が同じであればどこで育っても同じ木、とはならないのが樹木の不思議なところというか当然でありながらも、ワクワクする部分です。

そういった違いがケヤキでも存在する様です。
前回、ケヤキの生育や住処について触れましたが、やはり街中にいていつも街路樹としてのケヤキを見ていると、水分の多いところを好むという性質は想像しがたいものがありますし、印象は少し違ったものの様な気がします。

ケヤキ1


堂々とした風格のある出で立ち。
そんなイメージを持ちたいところですが、街路のケヤキたちの多くは地面上2m足らずほどで幹が分岐していたり、銅吹き芽のような小枝が多く出ているものが目立ち、どうしても木材でイメージするケヤキとは程遠いものです。
生育する場所や環境によっては、黄葉や落葉のタイミング、そして種子散布の方法まで違うようです。

そうすることで環境に適応して、種を保存する。
通常の生育地ではそのまま種子をまくことができる状態でも、ほかの場所ではやむを得ず違った環境に出向いていかないといけない時もある。
そんな時に、葉っぱをつけたまま種子を飛ばすそうです。
プロペラ代わりに・・・

いっそのこと、楓のように種子をプロペラ状にすればいいのに・・・というツッコミはやめましょうね。


しかしこれらもやはり、生育に適した土地ではないことが関係しているようです。
ケヤキが育つのに適した場所ではなく、人の都合で樹種の特徴だけを利用して人の都合に適した場所に植えられている、といった方がいいのかもしれません。
もちろん、街路樹などは人の都合100%のものですから当然ではあるものの、やはり本来あるべき姿ではない、ということを考えると心苦しいところもあります。

ケヤキ18


やはり材木屋としては、こんな迫力のあるケヤキが本来のケヤキの姿。
いかにも力強く、頼りがいがあってしっかりとした存在感を示してほしいもの。
そしてここから、立木での勇壮な姿を想像できるような、そんな存在であってほしいと願うのです。

あ、そうか。
それも人のエゴか・・・

ということで、次回はやっと材木屋らしくケヤキの材質と木目のお話にうつれそうです(汗)。


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ケヤキの名は地名の他にも、「ケヤキ通り」や「ケヤキ台」、「ケヤキ坂」などという様に、ケヤキの植栽と共にその場所に冠される場合が多く見られます。
若い人にとっては、樹木のケヤキよりもアイドルグループの名前で思い浮かべる方がおおいのかもしれませんね。

ケヤキ23


欅坂46。
こちらの名称の由来は不明(もちろん、グループの知識も乏しい、、、オッサンになったなぁ・・・・・)なのですが、街路に植えられる樹種としても多くみられるケヤキ。
排ガスなどの汚染にはそう強くは無いそうですが、樹形が良く高木になり成長も早く剪定に耐えるという性質と、比較的深根性であることから耐風性も期待されての植生の様です。
ただ、近年の街路樹問題(落ち葉や堅果の落下)の中にも勿論入っていて、期待よりも大きくなりすぎる事が懸念されています。
ケヤキの都市型植栽木としては、直立性が高く選定不要の、枝が広がらない性質を持つ、「ムサシ1型」という種があるそうですが、それにしても、以前にお伝えしたプラタナスと同じように、人間の都合で期待されたり懸念になったりと、少し申し訳なくなってしまいます。

ケヤキ5


さて、後先になってしまいましたが、ケヤキは植物学上で言うと「ニレ」の仲間です。
北海道以外の本州・四国・九州地方に広く分布している樹木で、日本にはケヤキ1種、世界には5種(中国に2種)存在すると言われています。
各地で県木に指定されていて、宮城・福島・埼玉の各県の木がケヤキです。
関東以北に多いのが印象的ですが、私が巨樹巡りをしていても関東から北には集中的にケヤキ巨樹ばかりという地域もありますから、県木に指定されるのも理解出来ます。

広葉樹というのは、ヒノキやスギなどの仲間の針葉樹にくらべれば、地球に登場するのは遅い方ですが、ケヤキ自身は白亜紀位から化石が見つかっているそうですので、地球上では相当な古株広葉樹の様です。

ケヤキ8

(これはケヤキか・・・?!)


その時代から進化しているのか、それとも進化せずともその大きな体を維持し続ける秘訣があったのか・・・

樹木として考えた時には、ケヤキは高木になりますし背が高いということは、種のついた枝がとばされた時も、葉っぱがプロペラの様な役割を果たして遠くへ飛んでいくことができますから、種としては有利だったんでしょうね。

現在ではケヤキは街の樹のイメージですが、元々は水辺に近い肥沃で水はけがよく通気性が良い、開けた明るい土地を好む樹種といわれるので、そこまで飛んでいくことができれば、早く大きく太く育つことで競争を生き抜いてきたのかもしれません。

そう考えると、太いパイプ役の組織を持つ環孔材であるケヤキは、大きくなるのに水が必要⇒太いパイプがある⇒大きくなれる、という理想的な体をしているのでしょうね。

ケヤキ25


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ケヤキの由来について少しわかったところですが、もう少しだけ名前について続きます。
ケヤキは古くは「ツキ・槻」と称されていました。
これは「強木」が転じたものではないかとの事ですが、確かにケヤキは針葉樹に比べても、また広葉樹の中でも硬質な木材ではありますが、それ以上に木材利用の世界においては「ケヤキとツキ」とでは、大きな意味合いの違いを持っています。


ケヤキ22


様々な考え方がありますが、意味合いとして優位なのはやはりケヤキの方。
まっすぐ育ち素直であるという評価があり、材質としても優秀である区別として赤ケヤキや本ケヤキといわれるものを含むのがコチラ。
それに対して、青ケヤキ(青木)と称されるものをツキと区別している場合があり、材質も若木で粗いものや大きくなっても芯材部分が青みがかっていたり、色の薄いものを指している場合が多いようです。
樹形としても、癖があり枝が広がる(幹分かれする)ものを称するので、木材として使いにくい、ということを指していたのでしょうかね。

先日、前回の記事を見ていただいた旧知の銘木屋さんから、こんな歴史のあるお話を頂きました。
岩手県の長安寺の山門の新築にあたり、藩の決まりでケヤキ(を含む数種が)禁制だったにもかかわらず、ケヤキを使用されていたそう。
もちろんそれがみつかり、分不相応ということで建築中に取り壊しの命が下ったそうですが、尋問に対し機転をきかせた住職は「あれは、ケヤキではなく、ツキの木でございます。」とし、尋問の難を逃れたのだとか・・・
それでも、建築には「以後山門工事に手を加えてはならない」という条件付きとなり、扉がつくことの無い山門として現在に至っているということ・・・

う〜ん。凄いお話。
素晴らしい住職。
尋問というより、拷問だったのではないか?!ということも文献には書かれていますが、それでもその山門工事のケヤキを守ったというのは、素晴らしいですね。
話かわれどある意味、兎の数え方と似たようなお話ですが、そのような言葉の置き換えや見た目のイメージなどが、多くの名称に大きな影響を与えてきたという、一つの例でしょうね。
付け加えると、その山門は今でも残っているそうで、実際に使用された木材はというと・・・・・今で言う本ケヤキ、とっても良材の糠目のケヤキだそうですよ!!
余計と萌えてきます(笑)。


さてツキは、ケヤキの変種であるという説もありますが、もっぱらコアな木材の世界では上記の様な区別もあるのです。
そんなツキですが、やはり古語としての意味合いが強く正倉院の宝物にも「槻弓」なるものがあり、ケヤキ単材の弓であると解説されています。
木材利用の面においては、どうしても材の優劣や性質の差を語る時には別名であったり、古語が用いられることがありますが、それらの意味を正しく知ることでその物を深く知るきっかけになると思いますので、知っておくことはとっても大切だと思います。

いや、自分がそういったお話を知ることが好きだということももちろんあるんですが、そうやって知っていくと、街中でも気づきがあるわけで「あぁ、そうか!」という場面に遭遇します。

ケヤキ26


私に身近なところでは、当地のお隣である高槻市!!
ね、槻が入っています。
材木屋になって、ケヤキの事を勉強するまで知りませんでしたが、やはりこれも一部ケヤキである大木の槻の木に由来する(高槻市ホームページ)との記述があります。
もちろん、伝説上のお話も含まれているようですので、寓話かもしれませんがそれでもきちんとケヤキと思しき木に関わるお話ですから、これも「槻=欅」をしらなければたどり着かなかったお話。

歴史ついでにいえば、現在でも銘木として材になって残っているものの一つに「春日局欅(かすがのつぼねけやき)」があります。
あの、徳川三代将軍の乳母である、春日局の御手植えであると伝えられてきたケヤキですが、枯死の後に伐採され現在でも展示されています。
植えるにあたってどうしてケヤキだったのかは不明ですが、およそ310年ほどの樹齢だったようで、見事な色合いと木目を誇っています。


ケヤキ20


ケヤキはそんな時代から、重要な広葉樹としての地位を築いていたのかもしれませんね。


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今だからこそ・・・ 日本の広葉樹の雄、ケヤキを知る

では、本格的にケヤキを掘り下げていきたいと思います。

建築に明るい人や、社寺に興味のある方などはケヤキの事を御存じの方も多いと思いますが、今では一般的な材木屋さんでも扱うことが少ない樹種ですので、深くは知られていないことと思いますので、深ぁ〜く見てみる事にしましょう。

ケヤキ 和名表記 欅
英名表記 zelkova
学名表記 Zelkova serrata

和名表記の木偏に旁部分の擧が、手から構成され両手で持ち上げる様を意味する事が、その大きな樹形を現しているといわれること。
そして、その持ち上げるという様子が、「ささげ物をする様子」を現すと考えられる事から、社寺建築において神仏にささげるという意味合いを含めて、社寺建築にはケヤキが多く用いられている、といったことも言われます。

ケヤキ7


ただ、後者は木材としての単純な強度であったり、大規模な木造建築においては長大な木材が必要なところを、用途に応じて集材できたのがケヤキであった、ということが関係しているのではないか、と思われます。

それにしても、漢字や語句には深い意味合いがあるもんですね。
そして、ケヤキという言葉自体は「けやけき=際だった木」というのが語源のようで、確かにその大きさや材の用途、美観的な木目などの際だった木材としての要素を現しているんだそう。
そう思ってみると、より一層ケヤキの偉大さが実感できてくるのではないでしょうか?!


さて、英名と学名に含まれる zelkova はギリシャの地名の Zelechova または Zelkoua に由来する説とコーカサスの地方名Selkwa に由来する説があるそうですが、欧米には日本のケヤキ自体は存在しないということで、英名でも keaki が通用すると聞いていたのですが、学名の由来が日本以外のものであるというのは非常に意外な気がします。
(コーカサスケヤキという、低木があるらしい。また、台湾ケヤキは同一の物だというお話もあるようですが。)

それらとは別で数年前に、輸入品で入荷していた「中国欅」というものがありました。言わずもがな、橙色の「ケヤキ色」に塗装されていました。
どう見ても、日本のケヤキとは異なる木目なのですが、中国のケヤキだと言われていました。
調べてみると、中国欅は日本で言うところのシナサワグルミという樹種で、ケヤキとは異なるものでした。
ケヤキの中国名は光葉欅と記載するそうなので、やはり別種でした。
日本でのケヤキの知名度に乗っかった商品だったのかと想像しますが、木に詳しくない方だと、ケヤキだと言われてもわからなかったでしょう。

ケヤキ2


種名の serrata は葉っぱの縁のギザギザである鋸歯という部分を現しているそうです。
鋸歯は様々な広葉樹に見られますが、種をみわけるのに有効なポイントです。しかし、ケヤキの葉っぱはその巨体に似合わずに結構可愛らしいので、鋸歯といわれても、あんまりピンときませんね。

特に、いつもはその力強い幹にばかり注目しがちなので、葉っぱにはなかなか目がいかないんでしょうね。
葉っぱに目がいくといえばやはり黄葉の時期。
「両手を広げた様に」大きな広がりを見せる枝ぶりに美しく光る、小さな黄色と赤茶色のコントラストは、秋風を一層ロマンチックに感じさせてくれるに十分な視覚的印象を与えてくれます。

ケヤキ9



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今だからこそ・・・ 日本の広葉樹の雄、ケヤキを知る

無垢フローリングの樹種の中で、いつの時代も不動の人気を得る広葉樹といえばもちろん、ナラオーク)です。
雄々しくはっきりとした木目は、諸外国の家具を始め様々なものに加工され愛用されていますし、日本でも建築のなかでもとても有名な樹種であることは間違いありません。

リフリーオーク通常 3


しかし、日本の針葉樹の中で優秀だと言われるものがヒノキだとすると、広葉樹の中では、ナラではなく「ケヤキ」ではないでしょうか。

ケヤキ6


ケヤキという文字をみて、「え?!どうして?」と思われる方もいるかもしれません。
確かに。それほど、近年では身近ではなくなってしまった広葉樹であると感じるものの、だからこそ、日本の広葉樹の中でも一級品であるケヤキのなんたるかを、今見直そう!というわけです。(そんなに大袈裟なことではありませんけど・・・)


私がまだまだ未熟な頃には、ケヤキといえば高級樹種のトップクラスで、特に和室の床の間周辺には定番の樹種でした。
日本様式の建築においての門やその門板にも多く使われていますから、やはり和風のイメージが強いのでしょうか。
一級品の大径木であるケヤキからは、直径1mを優に超える木材を産出することが出来るので、一枚板として多く流通している数少ない日本の広葉樹です。


ケヤキ16


それなのに、若干橙色を呈するその色合いや逞しすぎる?!木目が時代の趣向に合わなくなっているんでしょうか。
近年、身近ではその人気の片鱗すら感じる事ができなくなって、残念な限りです。
ナラもとっても素晴らしい樹種ですが、往年の名選手ケヤキも実は身近だった樹種なんだ、ということを見なおしてもらう特集としていきたいと思います。


ケヤキ23



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自然を超越した?人工の自然美 〜巨大株杉群 静止画編〜

今年は本当に雪が少なかった・・・
何回も繰り返したくなるけども、本当に雪が無かった。
スタッドレスタイヤを早々に装着して冬自宅するも、まぁスキー場の急勾配で1回つるっとしたのみで、いつもならスキー場への登り坂道が「ドリフト大会」になるほどに滑らせて行っていたのも嘘のような冬でした。
これは、本当に異常気象に対する愚痴以外の何物でもなく、楽しみにしていたスキーシーズンのパフパフな雪を楽しむことないまま、今シーズンは終わってしまうようです(涙)。

まぁ、趣味の話では雪乞いしまくっていたわけですが、実は雪が無い方がいい趣味もあったんですわ。
久々登場、ライフワークである冬の巨樹巡り!!
あんまり自慢出来たものでもなく、もっといいシーズンに行けばいいのですが、どうしても季節を選べないこともあったりして、雪に埋もれながらの巨樹巨木巡りを紹介してきたことはご存知の通り。
しかし、それも今年は例外!!
上記のとおり、雪が無い!!
そこへ、良いタイミングでお目当ての近くへ行く用事が出来たもんだから、「この日は大雪なんてくるなよぉ・・・」と、念じて目的地へのルートを定めたのは1月の事。

その日に行きたかった場所、それは岐阜県の「施設」に所在する森なのです。
え?!森?!、どこかの神社の神木ではないの?!
そう思ってしまいますが、今回は一本の巨樹ではなく、なかなかのスケールの「巨樹群」を擁する森が、目的地なのです。
その施設の名は「21世紀の森」といいます。

そう、森だからあんまりの雪では行くことができません(行くまでの想像)。
たどり着いても雪の山は一人で入るには危険。そう思っていても行きたくなるものですが、今回はスキー場ですら雪がないんだから何の心配もなく計画を立てられたのです。

その施設の詳しい内容は専門に譲りますが、ここがすごいのです。まぁ、みてみましょう。
この施設がある岐阜県板取地区というところは、市町村合併により現在は関市となっていますが、以前はもうひと山で福井県にはいる立地にある、面積の99%を山林が占める!という、村です。
北部には特徴的な形状の湖である九頭竜湖が位置します。

そんな山村である板取に「21世紀の森」という20世紀からのメッセージの様な施設があるのを知ったのはつい最近。
関市を調べている途中に施設の名前が目につきました。

株杉16


今は、少しさみしくなってしまうのは私だけだろうか・・・

この様な風体の看板ながら、事前調査において詳しく見ると「株杉」なる活字があるのです。
むむ?!これはにおうぞ・・・・・、と調べてみるとなんと「巨大株杉」なる文言がうたわれているではありませんか!!
さらに驚いたのはこの後で、天下のグー○ルマ○プにも「株杉の森」という表記がある。
「株杉の森って?!森?!!」となぞは深まるばかり。
もしかしてボコボコと「株杉」の並ぶ森になっているんではないよね?!、と本当はそうであったら楽しいだろうなぁ、という期待も込めて天邪鬼的にありえないという見方をしていたものの、ものの見事に期待を超えてくれましたね。

株杉15


施設の駐車場から実は車で直前まで行くことのできる「株杉の森」。
こんな楽チンでいいのか、と思ってしまいますが、理由は後ほど。
大きな期待を胸にその「森」の入り口まで行くと、やっぱり山。注意書きに少しビビる。

株杉 13

私としては、自分だけではなく他の人にも迷惑をかけるので安易に「大丈夫だろう」では進みたくないので、こういった「森の住人」への注意喚起にはホントにビビります。
時にはしょっちゅう「クマ出没注意!!危険!」なんて書かれた森にある巨樹をたずねる場合がありますが、「どない注意せぇっちゅうねん!!」と心でぼやきながら、もう変質者か発狂したか?というくらいに奇声と掛け声で歩いて行くのですが、今回もその「住人たち」とともに、これから出会う「彼ら」に襲いかかられるような気配を感じながら「いつもの奇声」を上げていざ森へ・・・

実は「森」と称されているものの、きちんと階段が整備されトレッキングや登山道としても活用されているので、事前のビビりほどの危険性は無いのですが、それでもいざ期待しているはずの「株杉」に対面すると、急に冬を実感する冷たい風と、視覚から飛び込んでくるその異形に思わずブルっと来てしまうのです。

株杉 7

昼なお暗い・・・と言いたいところですが、季節的なことと天候が良かったこともあり予想よりは明るかった森の中ではあるものの、人っ子一人いない、駐車場には車もない、もちろん葉っぱの揺れる音と自身の息遣い以外は静かそのものの森の中。
こんな姿を見てしまえば、ついぞ後ろを振り返りたくなるのは私だけではないはず・・・

株杉 1


そもそも株杉とは、太い幹の途中から何本もの幹が伸びているもので、何百年もの間、幹を伐採して収穫してはその上に萌芽更新を繰り返すことによってできた結果が株杉だといわれています。

京都にも台杉というものがあり、ほぼそれと同じと認識していいと思いますが、それよりもこちらの方が上部の幹が通直に、それこそ杉のイメージにそぐわぬ形で「天を衝く槍の如く」伸びている姿には感激を覚えます。

株杉 9

社寺仏閣でたまに目にする「2本杉」や「3本杉」、などある程度の太さの幹が並んでいるものはありますが、太い幹の上に槍を立てたように若い幹が伸びている姿が、集まった状態でみられるというのが、21世紀の森のすごいところです。

そして階段を上るごとに次々と出てくる株杉たち。
SF映画よろしく、いきなりその枝を私の体に絡ませてその巨躯の割れ目にとりこんでいきそうな、そんなイメージが頭から離れないまま、一人「奇声」をあげながら歩をすすめていくのです。
分かりますか、この畏怖の重圧・・・

株杉 8


一通り歩きながら、木々の隣で記念撮影できる場所を探します。
実際はロープの中に入らず、遊歩道からの散策という決まりになっている様ですが、ここでは普段から皆さん普通に入っているのでしょう。
ロープの無いところや、明らかに人の道であろう跡が残っているので、そこだけは入らせていただきました。
しかしながら、良い位置からの撮影ができないのが残念です。
タイマーの加減や簡易な三脚なので、傾斜と段差のある斜面に立てることは容易ではなく、何度も三脚がこける始末。
こんなにバタバタしてハチでもでてきたらどないすんねん・・・。そんな焦りも感じながら一緒に写真に収まる私。

21世紀の森、というよりも21世紀のエイリアンとの遭遇!!。
そんな気分にもなる様な不思議な造形。

株杉 5

今見ても、体がこわばってるぞ・・・(汗)

ただ、なんとなくいつもの畏怖の想いとは少し違う感覚を感じ始めるのは少し経ってから。
普段なら、じっと対峙し息を吐き、自然と頭の下がる想いが湧いてくる巨樹の多い中、ここは少し違う。
それこそ、自然の産物を超越した「人工の自然美」だからだと、一人で結論付けた。
そう、ここは自然の生んだ樹形の森ではなく、いわば人の手で作られた「人工的な自然」が既に自然に溶け込んでいる空間なんだ、と感じるのです。

株杉 6

美しさで典型的な森は、以前にも紹介している「歴史の証人」がありますが、あそこの森も
自然の山と人間の関わりが数百年続く人工の自然美。
自然の山にある樹木に人が関わり、自然の力だけではない人間が関わることによって生まれる美しさがある森。
そう感じます。
それも自然の一つの形。

この森の入り口まで車で行くことができるのは、人が関わってきたからでしょう。
人が出入りし続けるから道が必要だった。
そこに後から施設整備をした。そのためでしょう。

そしてこれほどまでに株杉が揃っているものの、各巨樹のページに掲載されていないのは、天然のものではないからなのか、若しくは大きさが不足なのか?!環境省のデータベースに無いからなのか?!理由はわかりませんが、巨樹巨木を掲載しているインターネット記事にもあまり掲載がないのです。
もちろん、こんなに立派に朽ち果てそうになっている巨躯もあり・・・

株杉 12


さて、雪が無い冬の巨樹巡りで安心できるのは、先の注意喚起のハチやヘビ、そしてなにより出会いたくないクマに会うことが無いから。
そして冬でもそれなりに楽しめる樹種が杉。
葉を落として如何にも寒そう!!、という広葉樹とは違いある程度の存在感を感じる事ができますし、事前の下調べの写真と比較すると、なんか上部がスケスケの状態で拍子抜け・・・ということもあまりありませんしね。

様々な想いを抱きながら、ゆっくりと1周するのに約1時間。
様々な角度から見たつもりながらも、振り返る景色はまた一味違っていて、1周した道のりを今度は逆回りで降りていくということを2回繰り返したっぷり堪能してきました。
ここはぜひ、トレッキングもかねて山で一日過ごす気分で訪れたい場所です。
そして皆さんに見てもらわないともったいないくらいの見事な株杉の森です。

さて、次々と出てくる株杉群は、写真だけでは収まりきらず、今回ついに動画撮影に踏み切りましたっ。
次回、その動画を掲載したいと思います。
いつもは動かぬ巨樹写真ですが、少しは森の臨場感を感じてもらえるかと思いますので、そちらも是非ご覧ください。

株杉 14


21世紀の森 巨大株杉群所在地

岐阜県関市板取2340(21世紀の森)の駐車場を更に上に上がると株杉の森入口へ行くことができます。
おそらくそこまで来る人はそうそういないので、森の入口直前に駐車出来ます。

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あちらへ行こうか行くまいか・・・ 木の根橋の大ケヤキ


昨年から縁あって、よく兵庫県に行くことがありました。
その中の主な機会は丹波市への訪問だったのですが、ずっと行きたかった場所のすごく近くまでは行くものの、他の用事優先でその行きたい場所にはなかなか行けない事ってありますよね?!
そのなかなか行けていなかった場所のうちの一つが、今回の記事のメインの場所。

丹波市周辺は、実は巨樹があちこちにあり、以前に紹介した常瀧寺の大イチョウを始め、日本一を誇るモミの木である「追手神社のモミ」(これは時期を見て又記事にします。)などがあり、とてもではないですが、一日では堪能しきれない魅力あふれる?!地です。
もちろん、巨樹だけではなく地元産品の魅力を発信されていたり、田舎暮らしで人気のある土地柄ということもあるのですが、やっぱり私にとっては巨樹の宝庫というイメージです。

今回のお話の舞台は、丹波市の柏原という駅にほど近い場所。
駅のすぐ前を、私の生活にも身近な国道176号線が走っていますが、ここまでくると馴染みの道路という印象はなく、山間をつなぐ一本道!というイメージ。
そんな道路から一筋入ると雰囲気はかわり、きれいに舗装された商店街(!?)が並び、一気に観光地っぽい雰囲気になります。
実は、訪問前の写真のイメージでは、結構雰囲気のある街並みなのかな?と思っていたのですが、やはり写真のイメージというのは実物とは違うもの。
ある意味、ギャップに納得し、街並みの撮影が無い分、目的に集中できたのですが・・・

その名で想像できる巨樹というと「夫婦杉」とか「三本杉」とかいうその姿を現す言葉が、そのまま名称になっている場合だと思いますが、今回はちょっと特別な「想像できる」名称です。
その名も「木の根橋(大けやき)」。

木の根橋1


これ以上に説明不要な巨樹も珍しいでしょう。
その名の通りですよ、木の根っこが橋になったように、川を渡って向こう岸(?)へ伸びているんです。
よっこらせ、ってなもんですな。

木の根橋2


はい、今回は樹種に注目というよりも、やはりその名称の由来となる「木の根」。
いや、樹種はケヤキで立派なその姿なのですが、実はこのケヤキは道路から普通に眺めるのではなく、違うアングルから楽しむのが一番です。

そう、下からのぞく!!

橋なんですよ、橋。
そう、橋だからこそ下が見える。というか、川にかかっている上に、いぃ感じに川面に飛び石があるもんだから、川の底の方からのアングルやケヤキの根が川に露出しているところなんかもばっちり見えます。

木の根橋4

よくここまで見事に跨いだもんだなぁ、と感心してしまうのですが、巨樹に「なぜそんな形になったのか?!」と問うのは愚問で、ただその存在を認めその木が過ごしてきた時間を味わうのみ。
丁度新緑を感じる(実際には夏)様な太陽に照らされて緑が映える樹体と、すぐそばに立つ洋館(丹波市役所の柏原支所らしい)の雰囲気がなんともいえずいい。

あぁ、そうか。
すごく雰囲気がいいと思った写真の要因は、どうしてもみなさんがこの洋館と一緒に木の根橋を撮影されているからで、どうしても双方の醸し出すイメージが頭に先入観を与えるんだということが理解できました。

木の根橋8


しかしながらやはり見事な跨ぎ方です。
人が作った橋が先か、木の根橋のケヤキが先かの解説はなかった様に思いますが、人が作ろうとしても、ここまでまっすぐにはいかないだろうというくらいに、見事な跨ぎ方。
生き物の生命のすごさか・・・
驚くばかりです。

木の根橋7


まぁしかし、木の根橋目当てかたまたま見つけて寄っていくのかは定かではありませんが、ここには結構な人数に人が訪れます。
私の居る間でも10人位は眺めたり写真を撮ったりしておられました。
超ド級の巨樹!というわけではないですが、やはりその独特の風体は人を惹きつけるに十分な魅力があり、ちょっとした観光名所の様な感じなのかもしれません。
もちろん、それだけ人が来ても、私の様に「根はどの様になっているのか見えるだろうか?!」と降りていく人はいませんでしたが・・・ふふふ・・・

木の根橋6

無理矢理に言うわけではありませんが、やはり物事全て、一つの方向からだけ眺めていたのでは、見えない部分というのは多く存在します。
別の立場、違うアングルから見てこそわかる事の多さというのは、とても大事。
巨樹もそうです。
勿論のことながら、写真映えするアングルというのもあるとは思いますが、自分の感性に響くところというと大袈裟かもしれませんが、気づきが多くある事も事実です。
その一つに、皆さんが川を跨いでいる根ばかりに気をとられているのに対し、川面まで降りてみると、ケヤキのしっかりとした根を見る事ができますし、そこから見上げる緑多きケヤキは、やはり木材として銘木たりえる風格を備えているのもうなづけると思う様な質実剛健な美しさです。

木の根橋5


そうか、もしかしたら向こうに行こうかというのではなく、向こう岸に恋しいもう一本のケヤキがあって、そこへ手を伸ばしていたとか・・・そんなことないのかな。
そうやって考えるのも一つロマンチックでいいなぁ・・・と一人考えながらの下からのアングル。
見上げた幹は・・・ご自身で見てみてください。
また違う印象があるはずです。
ただ「すごいモノを見に来た」というのではなく、そういう楽しみを持って接すると違う何かが見えてくると思います。

最後に昌志スケールで大きさを測っておきましょう。

木の根橋9

驚くほどの大きさではないことがお分かりかと思います。
しかしながら、橋の欄干が続いている後ろの建て物まで根が伸びているのを、ここからだと手に触れる距離で確認できるので、皆さんこちらに留まられますが、思いっきり車道ですので、車の往来には注意が必要。
気をつけてください。

それにしても、360度という角度を超えて、3次元的に根の下側からのアングルも楽しめるという木の根橋のケヤキ。
案内板に会った「樹齢1000年」というくらいのドデカさはないものの、その名の通りの風貌は、一度訪れておくべき巨樹であることに違いありません。

ぜひ、この機会に「魅惑の丹波巨樹ツアー」に詣でてみませんか?!
(あ、これいいな。そのうちやろうかな・・・・ほんとに。)




木の根橋3


大ケヤキ(木の根橋)所在地

兵庫県丹波市柏原町柏原5−1

おみやげ物屋さん前に駐車可能。すぐそばです。



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今後は入手不能?!本ケヤキ・本真桜(さくら)無垢一枚物フローリング


日本の木材として利用できる森林量は年々増え続けていると言われます。
杉や桧などの植林された木材が成長し、伐採適齢期に入っているからどんどん使おう、ということで「国産材」という冠をつけた木材の利用促進がなされています。

もちろん、木材を使ってもらいたいですし整備が必要な森林から出る丸太や木材を有効に活用出来ればという風にも思いますが、増えていると言われる一方で、今後は入手が難しいといわれる木材も存在します。

それは白檀リグナムバイタなどの、特殊で輸入の規制がかけられている様な木材では決してなくて、今でも普通に入手できる木材なのですが、いつも言うように、同じ木材でも人間と同じく、育った環境や土、天候などでその性格や木目や木材の状態というのは千差万別。
そのために、同じ樹種でも木材となった場合にその性格や木目の状態で、木材としての価値が大きく異なることがあるのです。

弊社のホームページの冒頭で、「一言に杉や桧、ナラといっても・・・」とわざわざ書いているのは、そんな理由からですが、今回は、そんな「樹種名の一言で現せない」貴重な木材を無垢フローリングに仕上げた試作段階を視察し、ある分のみ!完売必至!!の稀少な無垢フローリングを、その価値感を共有できる方にお届けするべくいち早くご案内をします。

紹介する樹種は何かといいますと2種あり、ケヤキと桜(さくら)です。
これらを見ているとき、私が何度感嘆の「うわぁー、うわぁー」という声をあげたことか・・・
それを想像しながら、先ずはケヤキからご覧ください。

稀少広葉樹2

これを見て、飛びつきそうになった方。お早目の連絡をおすすめします(笑)。

ケヤキの無垢フローリングは、それだけでもあまり見かけないものです。
弊社でも以前は取り扱いがあったものの、辺材部分である白太が多く、何よりも木目が大きすぎて少し間延びする様な印象があった事もあり、今は取扱していませんでした。
その私が、これは!!と思ったということは、上記2点が感じられないということであり、その2点が問題ないということは、とても良質な原木から生産されているということの証だから、樹種名ではなくその木目と色合いに驚いたのです。

門1


ケヤキは大径木に育つために、大きな木材が必要な社寺などにも多用されますが、どうしても成長の早いものや環境の影響で、木目の幅(針葉樹で言うところの年輪)がとても大きく、赤身の色合いが浅く黄色がかっていたり、辺材部分である白太の割合が多いのです。
もちろん、貴重な木材資源、贅沢は言えませんがやはりケヤキと言えば「銘木!」というイメージ。
そのイメージのある私からすると、木目の大きすぎる木目や白太が多く入るものは、「銘木の代表」というイメージでは紹介しづらい様に感じるのですが、今回見た本ケヤキの無垢フローリングはどうでしょうか!!
この見事な木目!

稀少広葉樹1

というか、柾目ですが遠目で見ると木目が大きくなりやすいケヤキであるのに、その木目が読めない位に細かい部分があったり、大味にならずに繊細さをも感じさせる様な雰囲気に完敗(乾杯)!
それに付随して、若木に感じることの多いケヤキ独特の「鼻につくような生臭い香り」(個人的見解・・・)がなく、更に好印象。
ケヤキという名前だけでは伝わりきらない本ケヤキの無垢フローリングです。

稀少広葉樹4


そしてもう一つは桜。
「さくら」という木材を語るには、それだけで2〜3回の連続コラムになりそうなので、そのはしくれをブラックチェリー幅広無垢一枚物フローリングの時にも書いていますが、桜と樺(かば)の木はとても混同・混用されやすく、まったく別の樹種であるにも関わらず、桜で流通しているものを多く見かけるのが木材の世界。

そんな中、今回の物は違う。
本物の、日本の桜です。
着色してピンク色にしているのでもなく、○○サクラという輸入材でもない、本物の桜の無垢フローリングです。

稀少広葉樹5


現在は、木材の業界でも本物の桜というのは殆ど流通しません。
普通の住宅には用途もないですし、それ以上にまとまって出てくることが無いので、普通に桜が木材になっている姿を見かけることはありません。
住宅用途としては、昔はすり減りにくく適度に滑る特性を活かして敷居に利用されたものでした。
その名残(というか、木材業界では当たり前の・・・)もあって、桜の代用材として「南洋桜」なるモアビ材がたくさん流通し、弊社でも常時50本以上は在庫しているほどに使われたものでした。

そんな経歴?!のある日本の桜。
春にはあれだけ「お花見」をするんだから、木材としても流通しているだろうと思われるかもしれませんが、それは全く違って、良質な桜が木材として出荷されることは本当に稀。
今回のものは、その稀なケース。
ずぅーっと永いこと倉庫に眠っていた桜材を加工した「年代物」なので、昨日今日伐ってきた物とは違い、往年の桜の持ち味を感じる色艶に思わずときめいてしまいます。

稀少広葉樹7

もちろん、ケヤキやナラの様に派手な木目はありませんが落ち着いた淡紅色の色見と優しい木目は、現在人気のブラックチェリーに通じるものを多く感じます。

ケヤキ・桜双方とも、施策第一陣を垣間見ただけですので、すべての印象まではつかみきっていませんが、それでもおそらくこれほどの広葉樹原木から良質な無垢フローリングが製作されることはもう無い!といいきってもいいんじゃないか?と思うくらいに良材の無垢フローリングです。

稀少広葉樹8


天然乾燥のうちに風化してしまった白太の部分などを最大限利用するために、こんなところもありますが、これを使わずして「モッタイナイ精神」は語れないほどの良材ですから、よくぞ白太の風化をしてまでのこってくれていたものだ、とそこまで使いつくす精神がないと、この稀有な国産広葉樹無垢フローリングの味にはありつけない、というわけです。

稀少広葉樹6

単純な色柄でインテリアをコーディネートする時代にこそ、素材本来の存在感や素材の歩んできた時間を感じられるようなものを取り入れてほしいもの。
味わいが出る、というのは時間がかかり、時間をかけられるものにのみ与えられるもの。
その資格にふさわしい無垢フローリング。
見ているだけでワクワクします。
無垢材というより、木そのものに愛着を感じるお施主様に是非使ってもらいたい「今後入手不能?!」と思われる無垢フローリングです。


本ケヤキ、本真桜無垢フローリングに関しては、材料に限りがあるため、お問い合わせの順に販売していきますので、いつもの様に正式な記事での案内はいたしませんので、商品選別後、詳細はお問い合わせを頂いた方にお答えいたします。


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木と人は共にあるもの 野間の大けやき 平成26年度改定版


今年は暖かかったせいか、山々が色づくのが遅い様に感じ、色とりどりの木々の眺めも永く楽しめているように感じます。

いつもは休日もバタバタとするこの時期、気が付くともう道路上の散っていく紅葉を見るばかりで、ライフワークの巨樹訪問においても時間が取れない時期なので、イチョウにせよカエデにせよ、いい写真が少ないのが巨樹の記事に足りないところ、といつも感じてはいるのですが、こればかりは時期的な物なのでどうしようもなかったところに、今年のながぁーい秋で、やっとこさ一日フルに休日を使える日を作り「今日は巨樹の紅葉狩りだ!!」と意気込んで、「ここへは、秋にいくんだ!」と決め込んでいた紅葉の巨樹中心に廻ることにしたのです。

まだ見ぬ巨樹も訪れたいのですが、ひとつ気になっていたのが以前に訪れたことのあるケヤキも、よく考えれば色づいているはず・・・ということ。
街路樹がそうであるように、あの樹もきっと色づいているはず・・・・
そういう期待を込めて、都会の紅葉を抜けて山道に入ったのです。

目的地はここ。
西日本最大のケヤキの巨樹で、インターネットのマップにも記載されている「野間の大けやき」です。

野間の大ケヤキ 秋バージョン 7

山間に位置するとはいえ、大阪府に存在することとドライブの好きな私のよく通るコースにあることも関係し、以前から何度も訪れているにも関わらず、黄葉の写真はなくそれに、最近になって大けやきのそばにカフェもできた、という事でこの機会に寄ってみよう!と思ったわけです。

結論・・・、遅かった。

野間の大ケヤキ 秋バージョン 3


まだ市内では、イチョウは青い葉を残しているものもあり、けやきは丁度よく色づいているにもかかわらず、大けやきはもうほとんど散っているではありませんか!!
このアングルだと、黄色い葉が輝いて映る予定だったのにぃ。

なんじゃそりゃ・・・せっかく来たのに・・・・
と少し肩を落し掛けましたが、奥にある大けやき資料館の隣の駐車場に車を入れて、とりあえず秋の巨樹の撮影に入ろうとしたのですが、そこに漂ってくる何ともいい香り・・・・・・・・・・

野間の大ケヤキ 秋バージョン 1

こんな大きな看板出てたら、イヤでも覗きたくなるってもの。
コーヒーにもちょっとうるさい(というか、好きなだけ・・)な私には、巨樹のそばでいただくコーヒーの味がどんなものか、気になってしかたありません。
それにこのネーミング。
「ありなし」というのは、この大けやきに由来します。それに関しては以前の記事を見て頂くとして、おしゃれなコーヒーを我慢することはできず、撮影もそこそこにいただくことにしたのです。

うーん、美味しい。少し涼しげな空気と和やかな雰囲気、周りには季節抜群のこの時期に京都の山を越えてツーリングに来られているライダーさんもくつろいでいたりして、ほんとほっこりします。

野間の大ケヤキ 秋バージョン 2

そんな調子で飲んでいたもので、コーヒーの写真は撮っていません。あしからず。
しかしながら、このカフェは実は企業が営業しているのではなく、人口の減少を懸念し、地域の振興もかねて地元のNPOの方たちが運営しているというのです。
なおさら旨く感じてくるコーヒー。販売されている女性スタッフも物腰柔らかくてとてもいい印象です。
ちなみに、子供にはサイダーがあります。うー、子供は飲まれへんでぇー、と言えないこの巧さ。
しかし、昔を知っている私としては、すっかりと「いい意味」で変わった巨樹の周りの活気は、聞かずとも皆さんの取り組みが実を結んでいることを見て取れました。
黄葉は少し遅かったけれども、違った心の収穫をもらってとてもほっこりしました。
木とその周りの人のいい関係。素晴らしいです。
やっぱり、木のそばには人が、人のそばには木があるんですねー。

野間の大ケヤキ 秋バージョン 4

そんな活性化されている大けやきの周りでは、また次の取り組みが行われていました。
わざと何ができるのかは聞かずにおきましたが、スギ材の良い香りを漂わせて、皆さんでワイワイと何やらこしらえている。

野間の大ケヤキ 秋バージョン 5

また、よさげなスペースができそうです。
こりゃまた来ないといけないな・・・

巨樹や古木は、保存が目的になるので、維持はされどもこのように盛り上げていこう!とはなかなかならないのではないかと思います。
管理はされていても、整備され近寄れないだけになってしまうと何か寂しいものですが、ここは本当にあったかい感じがしました。
是非、時間をとって「撮影andお茶タイム」を楽しんでほしいと思います。

今回は、この近くにあるイチョウの巨樹を撮影することに成功しましたから、黄葉を撮影するという趣旨も何とかクリアできましたし、満足の一日でした。

次回訪れるまでに、けやきの周りがまたどのように変わっているか、楽しみです。
大阪にお越しの際は、ゆっくり時間をとってレンタカーでお越しくださいね。
豊能郡にある、「天王のアカガシ」や「安穏寺のイチョウ」、「倉垣天満宮のイチョウ」などとともに、一日巨樹ツアーしてください。
もちろん、3時の休憩はここですよ!
(カフェはこちらのページから営業日を確認して向かってください。)

野間の大ケヤキ 秋バージョン 6




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