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屋外用木製デッキ材

ありそうで無いもの・・・焼杉板セレクショングレード

どこにでもありそうで、実はそうそう無いもの・・・・
特別変わった樹種でもなければ、非現実的な寸法でもない。
しかし、普通に売られていないもの。
それはこれです。

芯去り焼杉3

ん~?!杉板かぁ?!

そうです。杉板です。どこにでもあり、弊社でなくても誰からでも購入できる、もっと言えばカタログ販売もされているような杉板です。
その商品名は「焼杉板(やきすぎいた)」。
これ、パソコンで変換すると「焼き過ぎ板」になる、おもろい?!材料名ですが、皆さんの周りにも多くは無くとも和風家屋の外壁に使われていたりする、あの黒い木の板が、それです。

杉板を「焼く」ことによって、外装材として使用するための耐久性を持たせたものですが、あの黒さが何ともいえずカッコいいからか、最近では「焼杉板 塗装品」なるものがあり、黒く塗られている為異様な「黒光り」をしている商品もありますが、写真の物は塗装ではなく、本当に焼いた炭の色そのままのものです。

芯去り焼杉2

表面を焼いた後に、ブラッシングをして軽く炭をおとしている為に、杉の綺麗な木目に黒の濃淡が映えてめちゃ綺麗です。
この質感は塗装では出せないんだけども、実は、表面の炭は施工からある程度で雨で流されてしまいます。
なので、黒いのは一定の期間だけ、なのです。
だから、それが嫌で最近のお客様は塗装品を使われる場合が多いので、焼杉板の注文では、「塗装品ですか?!」と聞かないといけない、おかしな現象が起きているのです。

えぇっと、今回紹介するのは「ありそうで無いもの」なんですが、この焼杉の何が「無いもの」なのかと申しますと、「芯割れや反りの大きなものを極力省いた選別品」であるセレクショングレードだ、ということです。
わかる人にはわかる、写真からも「化粧仕上げに使う様な木味」がみてとれます。
通常は、表面を焼いてしまうし外壁に使うものだから、室内の化粧用の様に「木の綺麗な部分」でなくてもいいということで、原材料はお世辞にも原木の中の良い部分(見栄え・木性)を使っているとは言えないものが多いのですが、この「焼杉板セレクショングレード」は、原板を選別し木性の良いものを中心に贅沢に焼きを入れています。
しかも、通常の焼杉板は幅寸法165mm。
今回の写真の幅寸法は210mm!!!
なんとな!

もちろん、特注にはなるのですが旧家などの改修の場合は、現在使われている寸法に合わせたりする柔軟な対応ができないといけない場合もある中で、「ありそうで無い」寸法が210mmや240mmという幅サイズ。
それに合わせて、木性を選別し、時には反りを考慮して他の工夫を凝らすという作業も含める事で、「普通の焼杉とは違う、特別な焼杉」ができるわけです。

芯去り焼杉4


初めてこの焼杉を納材する大工さん。
さっすが旧家仕事で修業してきただけあって、上の写真の梱包状態を見ただけで「こらぁ、えぇ焼き板やねぇ・・・性がえぇわ。こんなんなるんでっか?!」と嬉しいお言葉!!!
もちろん、弊社のオリジナルで製材から製作しているので、普通にあるわけではないんですが、そこまで知らない人にとっては、「どこにでもある様に見える」焼杉板なのです。


いえ、大工さんだけではありません。
お施主様もです。
前回納品のお施主様は、とても材料を見る目が良い方だったそうで、納品後に訊いたお話ですが、「えぇのを貼ってくれはった。近所のみなさんから、ようなりましたなぁ!!!、ってゆうてもろてますわ。」と、とても喜んでおられたということでした。
もちろん、材料を見てもらっていない最初の時は大工さんからも、焼き杉にしては高いなぁ・・・というお声も聞きましたが、なによりも上記のお客様のお声で大満足、頂きました。
あの材料でやっといて良かったわ、ってね。

芯去り焼杉1


そんなこと、言わないとわからないし、そこまで木にしているお客様はいないと言われるかもしれない。
でも、やっぱり良いもの使ってもらいたいし、現実に大工さんもお施主様までわかる人も居るんだもの。
自分の家に胸張ってもらいたい。
だから、今日も「戸田さんところの杉はちょっと高いですね・・・」のお声を活力に変えて(汗)、焼杉板セレクショングレードや古希杉フローリングを拡販するのでした・・・・・・・・・・



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屋外使用の木材の劣化から取り換えまで 〜米松から日本のひばへ〜

弊社記事でも、今年一年をそのまま表すような投稿になってしまうんだなぁ、と変なところで今年一年を振り返る機会を得ています。

いつもは、何やかんやといいながらも今年一年の(見えている部分の・・・)片づけをして新年の用意をするものですが、連続記事の最終投稿を、この大みそかにしなければいけないところに、一年の総決算の結果が現れてしまいました・・・

さて、その屋外デッキシリーズ最終回ですが、米松デッキからの交換作業に入りますよ。
腐朽の進んだ米松材の代わりとして提案するのは、お得意の「日本のひば」のデッキ材です。

ひばのデッキ1

こうやって見ると、ほとんどその特徴的な色がわからないために、桧だと思われてしまう事でしょう。
作業場に充満する特有のひばの香りをお届け出来ないのが残念なところではありますが、桧と見分けがつきにくいところにも材木屋のこだわりがありまして、分かりにくくとも、その特徴的な耐久性に期待するとともに赤身勝ち材を使用することにより、辺材と言われる木材の栄養素がたくさん詰まっている腐朽しやすい部分を少なくすることで、より永く使い続けられるようにという配慮をしています。
この辺は、桧であってもできることで、「桧だからなんでもいい」のではなく、多少費用と時間はかかっても桧の赤身勝ち材を使うことによって、期待する本来の桧の耐朽性を得る事が出来るはずです。

そして、今回はそれとともに耐朽性を高めるために「手刻み加工」を施しています!!

ひばのデッキ2

え?!なんで手刻み加工が耐朽性に関係するんだ?と思うでしょう。
そうです、大きな意味はなさそう。
普通に電動のこぎりとビスを使って「カットする→ビスでつなぎ合わせて固定」で十分デッキは出来ます。
特に、ハードウッドと言われるようなデッキ材、つまりはバツやイペなどに代表されるような屋外使用にたえる硬い木材の場合は、ビス留めによる固定で施工される場合も多いですが、そこは加工性に勝る針葉樹の利点。
ハードウッドにはない木質としての柔軟な加工性を活かして、木材に極力湿気をためない工夫をするために、わざわざ手刻みで加工をしているのです(いや、私の自己満足かもしれない・・・)。
何気ない加工の様に見えますが、水がたまりにくくするような接合にするべく加工をされているのですよ。

もちろん、今回は化粧柱があるために、このような加工が必要なこともありますが、そこは大工仕事。
そこまでは想定外、というところにまでこだわり始めるところが刻みのできる大工さんでして・・・

ひばのデッキ10

こういった部分は、私も大好きなところ。
この足つぼ刺激棒のような物体(笑)。
別にツボをグリングリンするわけではないのですよ。のちに出てくる重要な部材なのです。
こんなものを使う加工をする自体が、こだわる大工さん。
曰くは、こうやってしてきた建物(たてもん)が昔からずっとのこっとんじゃ。これが一番腐らんわい!
ごもっとも。
もう、科学的な根拠や実証実験などどうでもいい、気概で耐朽性を上げる!!!うん、それでいきましょう(笑)!!!

そんなこともありながら、米松デッキ材から日本のひばのデッキ材へと更新作業が進んでいきました。

ひばのデッキ13

さぁどうだ!!

前回の記事と比べてみてください。
稀に、お客様から木材の経年変化した様子を知りたい!というお声をいただきます。
そうですね、いつも木材は経年変化があり生きているので云々・・・と言っているからには、どのような形になるかという事をお伝えしなければならないのですが、その瞬間に「それでは!!」と出すことが出来ないので、なかなかお答えすることが出来ないのですが、今回は交換前後の様子が一目瞭然!!
劣化状態からの新品状態をしっかりと確認して下さい。
それとともに、塗装してしまって既にひばかどうかすら確認が困難になってしまっていますが(涙)、日本のひばの赤身勝ちデッキ材の表情もしかとご覧くださいまし!

ひばのデッキ11

うーん、やはり節のある木材というのはいいですね。
木質感満載!
材木屋でもそう思ってしまうのですから、やはりお客様であればなおのこと「木製デッキ」の視覚的完成度としては、この節の表情も重要なポイントでしょう。

ひばのデッキ12

もちろん、赤身勝ちですから芯材に近い部分に多い「大きな節」や「横に流れている節」、そんなものが多いですし中には「皮を巻き込んでいるもの」や欠けているものなどなどありますので、高級木材と言われるものと比べた美しさのようなものはありませんが、まぎれもない天然素材の魅力が詰まっています。

そしてここにきて登場!
先ほどのツボ刺激棒!否、肝心な接合部材。

ひばのデッキ14

これが先ほどの部材の使用後。
そう、こうやって差し込んで使うのです。
もともと、この部分は金物接合でした。
それでもいいのですが、雨のよくかかるぶぶんではやはり金物周辺は腐朽が進んでいましたので、今回はこのような形になったのです。
別にお客さんがもとめているわけではなく、これが一番腐らんわい!、の一言がこの仕上がりです。
もう、こだわり以外のなにものでもありません。
こんなことまでしてるデッキ、あんまりないでしょうなぁ・・・

ひばのデッキ15

ということで、今回の米松デッキ材の劣化による一連の取替工事は終了。
いや、肝心の「屋根」を新品と交換復旧して完了。
20年ぶりに新しくよみがえった木製デッキが、次は日本のひばの力をかりて、20年経ってもまだまだ取替しなくてもいい!というくらいの状態を保っていてくれていることを期待して完了としたいと思います。


はぁぁ、これで2016年の記事も終了。
お伝えしきれなかったのは、新年にお伝えいたしますので、くる年もなにとぞよろしくお願いたします。

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屋外使用の木材の劣化から取り換えまで 〜米松デッキの経年劣化事象〜

思わせぶりに終わった前回の記事ですが、工事に関わった自分でさえ、結果はある程度予想はしていたものの、こんなに違うのか!!という位の状態だったので、期待して写真を見てください。

先ずは今回の屋根つき米松デッキ材の使用年数をお伝えしておきましょう。
当初の設置はちょうど20年前。
20年ですよ!一部を除きノーメンテナンスです。塗装の塗り替えもありません。
普通、屋外において針葉樹木材が耐えられるのは、先ず10年以下です。よくても10年でしょう。
それが20年です。
これだけで、屋根の威力が如何にすごいか・・・といいますか、屋根が防いでくれる劣化要因が如何に影響しているかを現していると思うのです。

まずは交換前の写真。

ひばのデッキ3

いい感じに階段が崩れています(汗)・・・
また、劣化を見て取れる一番のポイントであるシルバーグレイの木部とそれに伴う割れや腐れが散見されます。

屋外使用の木材は、一見しただけで劣化しているとわかる状況の一つに「シルバーグレイに変色」することがみてとれますが、実際は表面が劣化していても一皮むけば全くの新材とどうようであることは、あまり知られていません。
つまり、よほどの事が無い限り(割れや穴など)、内部まで劣化するということは少ないのですね。

ひばのデッキ4


こんな感じです。

しかしながら、今回の様なウッドデッキの場合は、木材の接合部やボルトを通していたところなど、複数個所に貫通穴やくりぬいている部分がある為、実際はその部分に雨水などが溜まり乾かないことがあります。
そこに腐朽菌が入り、内部も劣化し「ボロボロ」になっていくのです。

ひばのデッキ7

本当はこういった部分も防げるといいのですが、実際は防ぎようがありません。
特に常時風雨にさらされる様な部分では、劣化のスピードは通常よりも加速度的に早くなります。
それでも、やはり屋根があるだけで雨水の浸入を防ぐことができるだけで、結果は全く異なるのです。
今回のデッキ材の端っこは、屋根の下にはあるものの雨は垂直にばかり降らないものなので、やはり濡れてしまいます。
ただでさえ、デッキの床材に比べて穴などの加工の多い部分に雨水がたまり、温度などの環境とともに徐々に腐朽が始まるのです。

そのため、こういった腐朽しやすい環境を作らないことが、材種の選定以上に大切なことなので、屋根によって雨がたまらないようにできることや、雨のたまる穴などの切り欠き部分を極力少なくすることが大切になってくるのです。

実際に、解体を進めていくと屋根の下にある部分の土台や床板は、表面は日光によってシルバーグレイになっているものの、裏側や直接雨風にさらされない部分は健全そのものの状態なのが分かるのです。

ひばのデッキ6

屋外に木材を使うことがいけないのではなく、木材が劣化腐朽する環境を避けて使ってあげないといけないという事が徐々に見えてきますよね?
屋根の重要性、本当に高いです。
木製のデッキ材というと、とにかく桧で、しかも塗装をすれば大丈夫!と思われがちですが、ベイマツ材でも屋根があればこれだけ健全な状態を保てる、それ以上に屋根がかかっていない部分は同じ環境下でも腐朽が早い事実から、桧といえども安心するのではなく、樹種の性質だけに頼らないデッキ計画と塗装、そしてそれにプラスする意味での樹種選びをしていかなければならない、ということを念頭にすすめてもらいたいと思います。

あ、蛇足ながら樹種選びでは決して一時の予算だけで決定しないで下さいね。
10年、もっと先にはどうなっているかを考えて予算を立てて下さい。
先のヒノキデッキの劣化を見てもわかるように、どれくらいの耐久性を期待するかによっての樹種選びと、赤身(芯材)の選定をしてもらうようにお願いしますね。

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屋外使用の木材の劣化から取り換えまで 〜屋根付き、米松の場合〜

「秋需」という言葉があります。
いや、実在しているのかどうかはわかりませんが、私たちに業界でたまに目にする言葉ですが、暑い夏が終わり心地よい秋になるとともに、建築需要や改修工事に取り掛かる現場が多くなるので、忙しくなるという流れですが、今年に限っては当社もその波に乗ったようで、担当がダウンするくらいの大きな波で・・・

その中でかかわった一つが今回の工事。

実は前々回の一つ前で、屋外木製デッキの取り換えの記事を紹介していますが、その少し後に同じように木製デッキの取り換え工事があったのですが、今回と前回の大きな違いは「屋根の有無」です。

その時も書いていますが、木材の宿命として反りや曲がり、割れや腐れなどは避けられない現象。
そしてそれが屋外になればさらに風雨や虫害、紫外線の影響で屋内との劣化のスピードは比べようもないくらいに過酷です。
しかし、その劣化は止めることはできなくてもスピードを遅くすることはできます。
その方法は、塗装をすることとメンテナンスを続けること。そして屋根を設けること、です。
屋根?!そんなの屋外とはいわないよ・・・
そうではありません。
ウッドデッキなどで可能な場合は、その上部に屋根を設けるだけで風雨と汚れ、そしてなにより日光による劣化を防ぐことができます。

そんなに違うものか?!そう思うでしょう。
今回はそれがテーマです。

普段は、木材のもつ「素材としての優位性」においての劣化対策に偏重しがちですが、そうではなく、同じ木材でも屋根がかかっている部分とそうでない部分での違いが顕著に表れている事例として紹介するのです。

ひばのデッキ5

前回の交換前の素材は木材の優等生「桧」でしたが、今回の屋外木製デッキ材の素材は「米松(べいまつ)」。
今や、日本の住宅のほとんど、と言っていいくらいに普及している構造材の主流材がこの米松です。
私が当社の記事を書き始めたころには何回か、この米松は日本の松と同じではないことを書きましたが、日本の住宅事情にマッチした木材として活躍しているとても有用な樹種です。

その米松ですが、構造材としては強度もあり大きな材をとることができることから、かなり重宝しますが屋外での使用はどうなのか?!
強度のある木材は、やはり耐朽性も高いのか?
気になるところですが、その樹種そのものでは耐朽性を期待できるほどのことはありません。
通常の針葉樹で考えられるのと同じくらい、といったところでしょうか。

では、それに屋根があるとどうなるのか・・・
今回をみると、屋外の木部はできる限り過酷な状況を受けにくくすることの重要性を理解できるはずです。

次回からもう少し写真を出していきましょう。
とにかく、樹種も大切ですがリスクを減らすことの重要性。何度も言いますが、それが今回のテーマです。


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屋外使用の木材の劣化から取り替えまで 〜セランガン・バツと日本のひばへ〜

前回の記事を見て、「うわぁ・・・やっぱり木材はあかんわぁ・・・」なんて決して思わないでくださいね。
世の中に、ほおっておいても半永久的に使い続けられるものはないのですから・・・というのも大袈裟ですが、いつもお伝えする様に、木材は私たちと同じ様に細胞を持った生き物です。
人間が日焼けする様に、日焼けすると皮膚がめくれてくる様に、同じ様に木材も変化をするということを理解していただきたいのです。

と、若干言い訳の様な事を並べてしまいましたが、木材は劣化するという以前に、「メンテナンスをしなければ!」という言葉をつけないといけないことも付け加えなければならないのです。
ウッドデッキや木製の外壁材などを採用されても、ほぼ95%位の確率でメンテナンスはされないでしょう(経験上の推察・・・)。
人間だって、日焼けや水に濡れた状態でいつまでもほおっておいていいはずが無いのと同じく、ずっとメンテナンスをしなければ、木材も劣化するのです。

しかしながら、綺麗に出来上がってから少しすると「シルバーグレー」に退色していくので、なかなかタイミングをみてメンテナンスするという行動に移しにくいのだと仮定しておきましょうか。
それで、どんどんとそのままになってしまうと・・・
そんな状態でも、できれば20年ほどは維持したい!
お客様からそんな声が出た時に、材木屋サンや工務店さんはまず「ハードウッド」を思い浮かべるはずです。
熱帯地方を主な産地とする広葉樹で、高耐朽木材としておよそ10数年前くらいから使われ始めています。
今回、中心となって使っていただいたのも、その仲間の一つである「セランガン・バツ」。

屋外使用デッキ材4

施工写真を撮影する日が生憎の雨模様。
木材の顔と色合いをしっかりと撮影するつもりが台無し・・・と思っていたのですが、工務店さんから「雨でぬれた方がえぇ色しとるでぇ」の声に乗せられて(というか、この日しかなかった・・・)撮影したのですがなるほど、なかなかいい濡れ色。
セランガン・バツのデッキ材は、材によって色合いの濃淡があったり若干の虫穴があったりという特徴があるものの、他の高耐朽木材のような濃い色調や木目などそんなに強い個性を持っているものではないので、雨にぬれたこの姿はなるほど、なかなかの美人ではないですか。

屋外使用デッキ材5

今回は実質の施工面積はそんなに大きくは無いのですが、斜め施工&ノコギリ型にでこぼこがあるので、カットする部分が多くて、(木材を担ぐことに)強肩を自負する私が90分もかかって運びこんだほどの量が使われているとは思えないのですが、やはり本物の木材のウッドデッキというのは良いもんです。

近頃は、冒頭の様にとにかくノーメンテナンスで数十年の耐久性を求められるので、ウッドデッキといいながらも実際の材料は「木のように見えるプラスチックやプラスチックと木片の合成材」だったりするので、この不規則な濃淡や雨に濡れた表情、そして一枚の中でも木目に変化のあるものなど、それぞれの個性が目に飛び込んできて、安らぎを感じます。

屋外使用デッキ材2

見てくださいよ!!
大工さんが仕上げ加工をするならば、絶対に嫌がるであろう逆目になった状態が、波の様な不規則な縞模様を見せているこの木目。
これですよ、これ。
単純な耐朽性だけではなく、こういうものがあらわれるからこその「木製」ウッドデッキ。
材木屋のウズウズする様な木目が見えた時は、うれしくてたまりませんね。
こういった一つ一つの違いと個性を楽しむことができるのが、本物の木材からできるウッドデッキですよね。

やっぱりウッドデッキは、木に見えるのではなく木の安らぎを感じられなければ意味が無い!と材木屋の立場として言っておきましょう。
そう言いたくなるのは、やはりこうした施工完成を見るからで、瞬間的な価格の安さや「塗装してしまえばわからない」といった逃げに走らない姿勢があるからです。

そして塗装してしまえばわからない、と言われるのはもっぱら針葉樹材をウッドデッキとして使用する場合です。
今回のような高耐朽木材をしようするのではなく、費用を抑えるために針葉樹で塗装して仕上げるケースです。
確かに、一見すれば木材ということを瞬時に感じさせてくれる大きな節や特徴的な木目が見えるので、「ウッドデッキ」の質感は高耐朽木材類よりも大きいといえますが、これこそ「塗ってしまえばわからない」で、腐れやすい木材を使おうが、針葉樹でも比較的腐れにくいものを使おうが、塗装仕上げをすれば同じようにしか見えないのがポイント。

だから、木はすぐに腐る!という安直な答えに結びつきやすくなるのです。
針葉樹でも、比較的耐朽性の高い木材を使ってメンテナンスをすれば、きちんと長く使うことができる。
今回はその理念に基づき、セランガン・バツの相棒に私の一押しである「日本のひば」をお勧めしました。

ひばに関しては、青森ひば無垢一枚物フローリング能登あて無垢一枚物フローリング幅広天板などなど紹介していますし、先日も風呂の枠や建具材を使ってもらったばかりの、お気に入りですが今回はちゃんとした理由もあっての登場です。
それは「階段」。

先にもあったように、地面から高さを上げて作られているデッキには当然上がるための階段が必要になるのですが、屋外で使用する階段は、室内よりも靴を履いている分、踏み板を幅広くしないといけません。
そのため、幅の広い板が必要になるのですが、高耐朽木材でも作ることはできるものの高価になりますし、なによりも硬くて加工がしづらい!
それなら、加工がしやすく大きな材がとりやすい針葉樹で、なおかつ耐朽性の高い赤身をつかえる高耐朽針葉樹である「ひば」の出番!!となるわけです。

早速その雄姿はこちら。

屋外使用デッキ材1

え?!これだけ?というべからず。
小さそうに見えますが踏み板と斜めの側板だけで、幅の広い材が2枚も必要なのです。
これならヒノキでいいじゃないの・・・
そう言われそうですが、これをヒノキで作ろうとすると普通は、中心がピンク色で端っこが白くてきれいな木材が入荷することでしょう。何も支持しなければ。
つまりは、辺材(へんざい)と言われる白太という部分が多い木材です。
普通に使うにはそれでもきれいな木材なら合格です。
しかし、今回の用途は屋外ウッドデッキ。
それではだめなのです。

きれいな木材も、腐ってしまっては意味がないのです。
だから、赤身(芯材)で幅広の材を供給でき、なおかつその材自体も耐朽性の高い木材である「ひば」を使うのです。

まぁ、自己満足・・・そう、そうかもしれません。
でも、少しでも長く劣化を少なくしたいですし、関西ではなじみの薄い有能な木材をもっと普及させていきたいのです。
もちろん、私がひばの香りが好きだから・・・という点は否定はしませんが・・・

なにはともあれ、今度は10年ではへこたれない美しいウッドデッキが完成したのです。
どうせまた作り替えないといけないから、ではなくどうにかして維持できるようにしよう、というスタートの違いで始まったウッドデッキの作り替え工事。
ご満足いただけているはず。
いや、その答えは早くても10年後か。

晴れた日に、こんなところでお茶する時間。
あぁ、いいだろうなぁ・・・・
ぜひ、20年後もここでお茶できるウッドデッキでありますように。

屋外使用デッキ材3



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屋外使用の木材の劣化から取り換えまで 〜桧の場合〜

木材の宿命、それは避けて通れません。
割れや曲がり、反りや腐れ・・・

植物=生き物であることを源とする木材は、絶対に先の例を避けることはできません。
樹木から木材になるとどうしても割れや曲がりがでます。ましてやそれを屋外という過酷な環境で使用すると、腐れや反りが出ます。
そう、屋外。

屋内使用でも、その湿度環境や太陽光などにより伸縮などの変化が起こる木材を、雨や断続的な湿気、そして降り注ぐ紫外線などを含む太陽光やほこり、さらにはシロアリ他の木材を食害する虫などの危険のある屋外に使用するのですから、リスクが高すぎる!!!!

ちょっと言いすぎましたが、上記のリスクは本当にあることで、過酷な環境であることに変わりはありません。
あえてリスク、といったのは、その代わりに木材が持っている温かみや視覚的な柔らかさとくつろぎ感などを感じることができるのですから、やはり屋外にも木材を使いたくなるのです。
いや、使ってほしいのです。
もちろん、冒頭のように木材は生き物ですから、永久的にその姿を当初のまま維持できるわけではありません。
しかしながら、私たち人間と同じように年を取ることによって味わいを深めていくことはできるのです。
また、そうやって付き合っていくのが、木材だと思うのです。


一般に、屋外や水かかりの多い場所には桧を使えば大丈夫、というような声が聞かれますが、今までの経験上、桧だから大丈夫ということは決して言えないことをお伝えしておかなければなりません。

屋外使用デッキ材6

解体された材料たち。
これらは屋外の木製デッキとして使用されていた「桧材」です。
もちろん、塗装もされています。
しかしながら、部分によっては激しく腐朽し、且つシロアリの食害を受けているところも散見されます。
そりゃそうです。これだけ腐朽が進む環境だということは、シロアリが活発に活動できる環境だということです。
それに、桧だからといって安心してはいけないのです。いかに桧でも白太といわれる白っぽい部分や湿気にさらされ続けている部分などは、劣化が進んでしまいます。
いかに桧といえども、赤身をつかうこととメンテナンスは欠かせない、ということです。

屋外使用デッキ材7

使用年数はおよそ10年だそうですが、よく頑張ったと思います。
しかし、木材の耐久性や性質をしっていると「10年もよく持ちこたえたね」と思うのですが、お施主様はそうはいきません。
「まだ新しくして10年しかたってないのに、またつくりかえなきゃいけないの?!」というのが本音です。
いや、私でもそう思うかも知れません。
10年といえば永いようで短いもの。
それに、デッキ工事といえど材料費も施工費も決して安くはありませんから、10年ごとにそんな費用が掛かるなんて困る、と思うのが普通でしょう。

難しいところです。

また、今回のデッキ材は一般的に安価に仕上げる場合に使われることの多い通称2×4材ではなく、すべてが桧であったこともポイントでした。
水に強く、1300年も現存している法隆寺にも使われているような木材である桧なのに、10年しかもたないなんて、どうしたらいいの?!(お施主様の気持ちを邪推・・・)
というほどに、次はもっと腐りにくく20年以上は使い続けられるものがいい、というのが希望ということでした。
いや、そうおっしゃるには理由があり、このデッキは地面からおよそ50センチほど離れて設置されているので、足元のデッキが腐ってしまうと、歩いて移動することができなくなってしまうからです。

んん〜。腐りにくい材料ねぇ・・・・・

予算ももちろん考慮しないといけないということで、頭に一番に浮かぶものを提案しました。
それは、ウッドデッキ材としてポピュラーなセランガン・バツと、私の一押しである日本のひばの組み合わせです。
え?!どうしてバツとひば?!
と思われるかもしれませんが、ちゃんと理由があるのです。
その理由は次回の写真でお伝えしましょう。

屋外使用デッキ材8

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重きは仏の心かな セランガン・バツ


最近はあんまりきかなくなりましたねぇ、ウッドデッキ。
一時期は、家が建つとウッドデッキ、リフォームがあるとウッドデッキ、それらが無くてもウッドデッキというように、とにかく何かというとデッキ材の問い合わせや注文が多かったものです。
流行り、というものでしょうか。
木材がはやりすたりにもてはやされるのはとても残念です。もちろん、愛用してくださっている方も多い事はもちろんですが、こうも問い合わせが減るものかと驚いてしまいます。
消費動向というものは読みづらいし、怖ろしいものです。

さて、暗い話はその辺にしまして、その久しぶりに問い合わせのあったウッドデッキ材を先日納入いたしました。
よく考えると弊社の記事では、別に意図的にではないのですがウッドデッキに関する記事が少ないように感じますね。
実際私も書いた記憶が一度位しかなかったように思いますし・・・
といっても、その一度は逸品「杉赤身デッキ材」でしたから記憶にはよく残っています。
一般の施工者の方が思い浮かべる「杉」という言葉の概念を覆す、「杉の赤身の持つ耐久性」と杉の持つ「独特の優しさ」を感じる事ができるもので、南洋材といわれる重硬な輸入材が大きなウェイトを占めていた木製デッキ材に一石を投じたものでした。

今回はその杉赤身デッキ材に先を越された形となっていた、「南洋材」つまり南国で育つ重く、硬く、耐久性の高い木の中での有名どころ「セランガン・バツ」を使って、デッキ材ならぬ外部ルーバー(目隠しの様なものです)を製作するというお話をいただきました。

バツ 2










そういえばこの木材、まだそんなに知られていない時には「バツぅ?!なんや、それ名前が悪いわな、名前が。なんせバツ=×やからな!」なんて、大阪独特なノリでしょうか、一蹴された記憶もあります。
他の地域では、×をバツとは言わないものかどうか定かではありませんが、とにかくどこへ行ってもそんなノリでした。

selangan batu セランガン・バツ

フタバガキ科Shorea属という、熱帯地方産の木材のなかでもたくさんの有用な樹種を産する科目に分類される木材であり、産地も様々な場所がある事も影響し、その国ごとの名称もあることから、違う名前を聞くと別の樹種かと思ってしまいますが、代表的なものは以下です。

・フィリピン Yakal(ヤカール)
・ボルネオ Selangan batu(セランガン・バツ)
・マラヤ   Balau(バラウ)
・インドネシア Bangkirai(バンキライ)

などなど。また、ラワン(これもややこしー言葉ですが、今は樹種として使う事にしましょう。)類や別属(Hopea属)の中でももっとも重硬な物を指して使われる事もあるそうですし、産地違いや仲間を含めると50種程に上るそうですから、流石に見分けることは不可能でしょうね・・・Hopea属は材色が濃く緑色の縞がはいるそうなので、区別できるといいますが、如何に・・・・

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産地についても上記の様な所ですが、その他にインドではSal(サール・shorea robusta)という仲間があり、実はこれは日本で言うところの「沙羅双樹」なのだそうです。
沙羅双樹とは、仏陀の入寂とともにその四辺にあったこの樹の半分が枯れ、二本だけが残ったという伝説から、仏典には「沙羅双樹」となったそうです。
日本や中国では、インド菩提樹(Ficus religiosa)や無憂樹(Saraca indica)とともに仏樹として有名であるとの事。

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木質材料として見た場合、摩耗性や強度、釘引き抜き抵抗などは、高耐久であり銘木としても有名なチーク材の1.5倍と言われていますが、確かに摩耗はしにくそうですね・・・
とはいえ、南洋材特有の加工のしにくさやささくれの様な部分も出てきますので、優劣という判定はできませんが、それでも屋外使用を前提として使用する場合の高耐久性木材であることには変わりありません。
あ、しかし白太(辺材)はダメです。
白太は栄養分豊富であり、赤身(芯材)とは違い耐久性や耐虫害性が期待できません。
これは特殊な樹種を除いて、桧であろうと何であろうと同じ事です。

完全に白太を外すことは難しい(木材の有効利用の観点と、製材歩留まりなども含めて)ので、赤身が多い状態で使うことにはなりますが、真っ白太でない限りは大きな問題はないとおもいますが。

残念ながら、ルーバーの施工には立ち会うことはできませんでしたが、できる事なら、家の建て替え時期が来てもルーバーはつかえるよなぁ・・・位のところまでもってほしいのですが、さて如何に。

お宅の信心が如何様であれ、セランガン・バツ材を利用される方に幸多からんことを・・・

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木ぃクンmuku_mokuzai  at 13:15コメント(0)トラックバック(0) この記事をクリップ! 

杉 正赤身 デッキ材


近頃は住宅の内装材に天然素材が浸透し、木質の(当然無垢の!)仕上げ材も増えてきて、住宅の質としては良い方向に進んでいると思います。
それが一転、室内ではなく屋外となると、また話が変わってきます。

室内使用では主に、寸法安定性や表面仕上がりの良さ、意匠性が重要視されますが、屋外ではそれらよりも「耐久性」が重視されるのは当然と言えます。
そこが最も大きな違いであることは容易に想像していただけると思います。

屋内ではありえない、雨による多量の湿気による腐朽菌の繁殖、かと思えば照り返す日差しでの急激な乾燥による日割れや材の暴れが起こりますし、当然、紫外線を浴び続けるので、木質細胞の紫外線劣化が激しく、細胞が潰れていくことで木部の原型をとどめていくことができず、劣化が進みます。

木材の屋外使用で多いのが、「ウッドデッキ」でしょう。

ガーデニングと共に時代の潮流にのりかなり急速に普及しましたが、その材料の違いについては十分に吟味されていない場合もあったと思います。

まず、デッキ材というと大きく分けて3種類でしょうか。

手頃な価格の規格寸法販売の木材を表面を平滑に加工し使用する、杉や桧や米松などの針葉樹材の物。
または屋外使用でも高耐久が特徴の熱帯雨林からくる輸入木材の使用。
そして、メンテナンスが楽で、商品によるばらつきの少ない木の色柄をした合成木材。

こんな感じでしょうか。


1つ目の針葉樹材は、入手はかなり容易で価格もかなり手頃なため、予算の関係が懸念される場合はほとんどがこのタイプですね。
2×4材を使用される場合もよく見られますが、確かに手ごろで軟らかく加工しやすいですが、耐久性という面でみれば初期投資に見合うだけの性質があるかというと疑問が残ります。

それに、桧や杉、米松材を使用したとしても、やはり材自体が軽軟で、腐朽菌や、シロアリなどへの抵抗性も大きくないため目安として施工後永く見ても10年を目安に作り替える必要性が出てきます。

その点、2番目の熱帯雨林産の重硬な広葉樹材では、紫外線劣化は避けられず、表面は無塗装ですと劣化していきますが、腐朽菌による劣化には強いですし、シロアリに対する耐性を持つものもあります。(食いにくいというもので、食われないわけではありません。)
ですがなにぶん高価であり、それ以上に環境問題や違法伐採が問題になっている昨今、熱帯からの木材を切っていくというのは時代の流れに反していますし、一度品薄になってしまうと再入荷の目途が立ちにくいという輸入材特有の問題点もあります。

話はそれますが、熱帯の樹木の中では一度伐採してしまうと、同じ土地では再生できない天然の樹木林も珍しくありません。
そんな理由からも、熱帯雨林はむやみに伐採していくことのできない、生態系にとって貴重な資源です。
何も熱帯産広葉樹に限ったことではなく、寒冷地に生える針葉樹も同じです。
日本の建築業界の「縁の下の力持ち」的な存在の欧州赤松材。
これも、様々な地方から輸入されていますが、特にロシア産の非常に高樹齢の木目のつんだ(年輪の細かい材のこと)物は、永い年月をかけて氷の張るような厳寒地に適応し生えています。
それを無計画にどんどん伐採しているわけですが、そこも氷の張るような氷点下の土地柄、再度植林など到底できませんし、植えても育つような環境ではないところです。
そんな環境に永い昔から少しずつ適応してきたものを今じゃんじゃんと伐り出し使っています。
人の叡智の及ばないところに生きているものをむやみに、無知に使用するのはもういい加減やめにしないといけないところに来ています。

と言いながら、日々そんな貴重な赤松小割り材を販売していっている矛盾も十分感じているのですが・・・・
偉そうに講釈する資格はないかもしれませんが、現状は何とか打破していきたいと思っています。


えらい脱線しました。

戻って、3番目ですが、これは言うまでもなく合成木材という名前の、木材ではないものです。
接着剤と木粉の塊ですが、後処理の環境的にも、また材の価値としてもいかがなものかと疑問です。
紫外線劣化や、シロアリの心配もなくとにかく施工後の見た目が続くというものですが、土俵が違います。

みんな否定的で、一体どないすんねん!!

ですよね。

そこなんです。
どうしたらいいか・・・・
ただ耐久性を追求するのか、それとも環境共生で資源的なことを考えて選ぶのか、最終的にはそれともコストか・・・・

それぞれの事情があるでしょうが、私は提案したいです。


あえて杉を使いましょう!!



なんだ、今まで書いてきたことはどういうこと!?と思われるでしょう。
思ってください。

御説明します。

杉を使う意味、それは以下です。

・杉の赤身は耐久性が意外に高い

・杉は蓄積量が多く、十分持続的に供給可能な材料である。

ということです。

特にその耐久性です。
杉は軟らかく腐朽し易い材であると思われがちです。
確かに白太は虫害に弱いですし、腐れも早いものです。

そこで、杉の赤身の部分(木の芯に近い色の濃い部分)のみを使うのです。
白太は細胞が活発に活動している若い部分ですから栄養分が多いところですが、赤身は役割を終えた細胞が老朽化し、芯材成分といわれるものが堆積沈殿して色の濃くなった部分ですから、虫害や腐朽菌のえさになりえる部分が少なく、またその樹種特有の様々な成分を有している部分ですので耐久性が高いというのがカラクリです。
その赤身のみを使うことで、腐朽にも耐え、虫害を抑え、耐久性をもったまま環境にも優しい製品とすることが可能です。


御紹介する「杉 正赤身デッキ材」はその名の通り、杉の赤身の部分のみを厳選使用したデッキ材です。


施工現場拡大 2








杉の赤身にはタンニンという、緑茶などにも含まれる抗菌成分がたくさん含まれています。
日本という高温多湿の気候風土で育ってきた杉の赤身には、抗菌作用と共に日本ならではの気候変化に対する耐久性に優れたところがあるのです。
その為杉の赤身デッキ材は、屋外使用する場合の耐久性も高く、資源としても枯渇の心配もなく、なにより国産の手触りや香りのよい木材を使用できる安心感があります。


杉正赤身デッキ材 施工現場3








当然、材自体にはリラックス効果のある杉の香りが満載ですし、何よりデッキ材だからといいっていい加減な加工にはしていません。


施工状態拡大 1







きちんと美しく加工され、しかも針葉樹では避けられない節の部分にも、内装材でないにも関わらず丁寧な埋め木処理が施されています。


埋め木拡大 1木端埋め木拡大埋め木拡大 2







そのため、リビングからそのまま素足でデッキへと飛び出す子供たち・・・そんな光景が当たり前にみられることは確実です。(まったく怪我なくという意味ではありません。木材のケバや、めくれが起こる場合もございます。)

高耐久熱帯雨林材ではこうはいきません。

ハードウッドデッキ材割れ

 







施工後早いうちに割れや木口からソゲが立ってくる場合が多いので、おそらく靴やスリッパを使われることになるでしょう。

この素足かスリッパかが大きな違いです。

足の裏に木の温かみを感じながらの日光浴やバーベキューができるデッキと、足を気にしながら歩かなくてはいけないデッキ。

考えるまでもないですよね。

いろんな選択肢がある中で、国産材、それも日本の森林にとって大きなウェイトを占める杉がこんな形で使用できるんです。

そしてもう一つ、この杉赤身デッキ材の特徴は専用施工クリップ(別売り)で簡単施工できるということです。

デッキ専用クリップ専用クリップ施工イメージ







熱帯雨林由来の硬い木材を施工する場合、直接材同士をビス止めするにも錐で先穴をあけてからでないと、材の硬さからビスが入っていってくれませんから、手間がかかります。
しかもそのクリップで施工することで、もしデッキ材が劣化して交換することになっても、ビスを緩めるだけでデッキ材を交換できますし、デッキ材に直接ビス止めする必要が無い為、見た目にもよいですしクリップをはさむことで出来るすきまが、デッキ材同士の適度な間隔を保持してくれます。
こちらも、熱帯硬木広葉樹の場合はビスの保持力が強すぎて、ビスを抜くのが大変な上に、ビスをねじ切ってしまう場合も少なくありません。
経年後のビス部も目立ちます。

ハードウッドデッキ材 ビス固定部分







ただ杉というだけの偏見からでは使えなさそうなイメージの杉のデッキ材でも、こんな違いを生むことが出来るのです。


この杉正赤身デッキ材、ぜひご自宅に選んでください。

100年とは言いません。
が、持続可能な森林からの供給材で、もし朽ちてもまた新たに供給できる森林サイクルがあります。
使ってもまた育つサイクルを考えていける、貴重な材だと思います。

以上で杉正赤身のデッキ材を採用する理由は十分だと思います。
デッキをご検討のかたは、選択肢に入れていただきたい材ですので、お問い合わせをお待ちしています。

杉正赤身デッキ材 施工現場











杉正赤身 デッキ材 (表面リブ加工品とリブなしフラット品があります)

・寸     法 :長さ3m×幅11.5cm×厚み4.0cm
          :長さ4m×幅11.5cm×厚み4.0cm 

・形     状 :無垢一枚板 節あり埋め木加工済み、
           表面リブ(波状)加工又は加工なしフラット

・価     格 :3mリブ付き ¥4170/枚(税込¥4504/枚)
                 4mリブ付き ¥5213/枚(税込¥5630/枚)
          3mフラット  ¥3750/枚(税込¥4050/枚)
          4mフラット  ¥4690/枚(税込¥5065/枚)
          専用クリップ  ビス同梱 ¥4500/25個入り(税込¥4860)

・入  り  数 :各3枚で1梱包  3m=1.035崙り
                     4m=1.38崙り

・運     賃 :別途 地域によりお問い合わせ下さい

・状     態 :丸太乾燥後、製材して天然乾燥。

*ご検討前に、下記ご注意と弊社からのメッセージをご覧ください。


お問い合わせはこちらから


  
・ご  注  意 :
                   
1、屋外使用の場合、どんな樹種を使用しようと必ず、表面が「銀灰色」に変色してきます。

ハードウッドデッキ材灰色化







これは木材の細胞組織が、紫外線によって破壊されていく為に起こる外見色の変化であり、塗装である程度は保護できますが、完全に変色をとめることは出来ません。
保護用塗料は、屋外木部の保護にも使用いただける無公害塗料はオスモカラーをお勧めします。屋外用クリヤー仕上げ用もあります。
銀灰色になった木部のメンテナンス、再塗装にはこちらをどうぞ。

2、材表面のリブ(波)加工は滑り止めの効果はありません。

リブ(波)加工形状寸法拡大







リブ加工することで材の表面積を増やし、雨などによる水分の残留を少しでも早く乾燥させ、材の水分による腐朽劣化を防ぐ目的のものです。ご注意下さい。                                                                       
         
3、材には埋め木加工を施していますが、一部生き節の部分には乾燥星割れ(節自体が中心からなどから割れている状態)があるものがございます。
素足歩行や靴下での歩行の際は十分ご留意下さい。
 生節の状態  
      

  






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