空を見上げて
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材木屋の独り言

冬休みの宿題、できましたよ・・・ 〜出し入れできないビー玉キットの販売〜

世界中が新型コロナウィルスの影響で、生活にも産業にも大きな影響が出ています。
私たちの業界には、今のところ大きな打撃はないとはいえ、正直なところ現在の街の材木屋さんの多くは、木材の販売と合わせてシステムキッチンやトイレ設備、洗面台などの「水回り」と呼ばれる商材を販売している会社が殆どです。

また、それらを活かして材木屋さんが自社で建築を請け負っているところも多くあります。
その為、表面的には木材業界には影響が無いように見えても、非常に深刻な「商品不足」が起こっており、営業に大きな影響が出ることは必至という状況です。

新型コロナウィルスの影響


もちろん、無垢材をお勧めする弊社もそれら水回り商品を販売していますので、日々届く納期遅延や受注停止などの案内メールにうんざりとしています。
商品も困りますが、やはり健康面と大流行にならないように各自気をつける必要があると思います。


さて、そのコロナウィルスの影響で先週から一部地域を除いて学校まで休校になってしまいました!
うちの子供達も喜びながらも暇を持て余し(子供の暇な時間が羨ましい・・・・)、毎日ゲームとインターネット閲覧の日々。
学校に行けないのに友達と遊ぶこともできず、時間を持て余すんですね。
もちろん、勉強なんかしないし・・・・・(汗)
そしてその休校は、そのまま引き続いて春休みに連結し、夏休み期間以上の超大型春休みに突入するという事態になっており、これはこれで異常事態だと思うこのごろです。

実は私の方も、なんとか春休みまでには投稿しておきたい「宿題」があったのですが、コロナウィルスの影響で異例の春休みに突入してしまったことで、今頃の冬休みの宿題の提出(投稿)になってしまいました。 
私の宿題(投稿)はこちら。

出し入れできないビー玉 完成!


以前に紹介しています、「出し入れできないビー玉」です。
世界でもっとも軽い木材とされるバルサという材と、木材の持つ性質を利用してつくる作品です。

弊社にて、木材の特性を学ぶ授業用と共に、子供さんの宿題用にもできるようにとキット販売をしている商品ですが、昨年の営業終了後にキット購入の連絡を頂いたものです。
子供さんの冬休みの自由課題に、というご連絡だったため営業は終了していたものの、急いで出荷の段取り。
年末だったこともあり、製作できる期間に到着するかどうか不安だったのですが、なんとか間に合ったようで出来上がった作品の写真を頂いたのです。


弊社の記事をご覧頂いて、ホームセンターでバルサの角材をお探しになったそうですが、なかったとのこと。
そうなんです。
バルサの角材って、売られてないんですよ。
普通は工作用の薄い板や細い角材にされてしまいますので、大きな塊というものが無いんです。
だからこその在庫販売材木屋で、キット販売する意味があるのです。

少しでも楽しく木に触れる。木の特徴を知ることで、身の回りの意外な物が木材原料であることを知る。
ここから色々な興味へと進んでもらいたい気持ちも大きくあります。

今回の御家族にも、「バルサ角材の軽さに、子供と驚きながら楽しく作ることができました!」 と感想をいただきました。
子供さんの自由課題にお悩みの皆さん。
春休みには宿題は無いのかもしれませんが、次の夏休みに向けての宿題にどうでしょうか?!
まわりの友達とは一味違う自由課題、提出してみませんか?!(笑)

因みに、私がバルサと果たした夏休みの宿題「バルサは救命道具足り得るのか!?(笑)」はこちらへ!



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そんなのありか?! ㎥(リューベー)マジック! 

いや、マジックは楽しいものだし、素晴らしい技術ですから、言葉としては適切ではないですね。

昔はそうやって言われたんですよね、お客様に。

 

 

古い木材業界は、木材が貴重だったことや景気がよかったことなどが理由なのか、私たちのような街で販売する材木屋よりも、市場や山の製材所の影響が色濃くありました。

 

先程までとは反対ですが、乾燥木材が普及するまでは、105mmの角材を梱包で仕入れると中には103mmもあれば110mmもある。

㎥マジック6


大きければいいじゃない??とおもうべからず。

大工さんは、建築物を組み上げるために、寸法をきちんと計算して制作します。

それが、寸法がバラバラな木材だとそれを揃えなければならず、非常に厄介。

もちろん、寸法を揃えたりすることも大工さんの仕事なんですけども、あまりにも違いすぎることが毎回、となると「なんとかならんのかい!」と思うのも心情。

 

そんなお話を製材所や市場につたえると、

「そらぁなぁ、しゃーないでぇ。木ぃやねんし(木なんだから)、梱包で買ぉーてんねんから、入っとるわな。」

という回答。

木材だから誤差はあるし、大量に買う中には、そんなものが入っていて当たり前。

そういうことです。
そんなのありか?!! 

この業界で仕事をしだして2年目くらい。

驚きました。そんな感じだったんですね、昔は。


えっと、ちょっと㎥単価から昔話に脱線しました。
そんなちょっとえぇ加減な業界でしたから、㎥単価に関しても「仕方ない」というのが当たり前だったように思います。
でも、同業者の間ではそれで通じていても、私たち街の材木屋が一般のお客様や大工さんに販売するときは、やはりきちんとした寸法の賞品として出荷する必要があります。
その為に、㎥単価で「見えない無駄な部分」も購入し、その部分を取り除いた商品として販売しているんですね。

本当に愚痴っぽいお話ですが、本当にこれが馬鹿にならないんですよ。
㎥単価の高額になる樹種なんかだと、ちょっとした傷がある場合もすぐに数万円の損失になってしまいますから、「仕方ない」などと軽く考えてはいられません。

マジック 4


業界では通用しているルールも、一般に流通するまでには、その流通に乗せることが出来る規格に合うように調整してくれる場所がある。
それが、私たちのような街の材木屋さんではないかと思います。

そんな感じなので、たくさんの無駄や見えない損失の出る素材を扱う苦労、あるんです。
できるだけ、弊社から無垢材を購入いただいたお客様が、期待通りでよかったよ!と言ってもらえるように。
業界内でのあたりまえを、補正して出荷する。
今回も、入荷した梱包の中の「曲がりや丸みや、厚みが製材不良でガタガタな無垢材」を眺めながら、無駄のないように使える工夫を考えるのでした(^^;


 マジック 10



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そんなのありか?! ㎥(リューベー)マジック!

先日、また在庫を増やしてしまいました。

マジック 11


材木屋にとって、在庫は非常に大切だと思うのですが、増えすぎるのはよくありません()

今回補充したものも、現在進行中の建築にて使用されている樹種なんですが、もともとの在庫が綺麗になくなるくらいの見込みでいたものです。

 

しかし、予定外の長尺ものが幾つかでたことで(広葉樹の長尺、実は難しいんですよ〜)仕入れを余儀なくされたんですねぇ、、、

もちろん、以降も必要なので問題ないのですが、ここにも今回話題としている㎥単価マジックがちりばめられているんですよ!

 

一般的に考えると、木材を必要寸法で購入したとすると、多少の誤差はあるものの、要望する寸法のものを購入できると思いますよね。

しかし材木屋が仕入れをするとき、特に輸入広葉樹製材品などは、寸法が表示された明細があるのですが、実物の木材をみると、その表示寸法に満たないものが多数存在する場合があります。

 

マジック 12


例えば厚さ。

明細では40mm。ほぼ、そろっているものもある中になんと!!35mmがあったりする!!(TдT)

たった5mmと侮るなかれ。

これを貴重な稀少なチークのフローリングの原板だったとしましょうよ。

5mm厚みが異なると、原板の価格が1枚あたりおよそ1800円の差ができてしまいます。

つまりは存在しない1800円分も代金に含まれる!ということです。

驚きませんか?

 

その他には丸みと割れ。

 

表示寸法は200mm幅なのに、部分的に丸みがついていて、その部分は180mmくらいしかない。

材料として活用する場合の多くは、丸みのないものとして使いますから、材木屋のほうでその、丸みをカットして出荷します。

200mm幅の板材が180mm幅での販売になる。

先程の厚みと同じく、20m分が売り上げにならないわけです。

割れも同じ。

木材は木目によってや、乾燥や癖なよって、木口が大きく割れたりします。

その部分は切り落として出荷する場合が多いですが、同じくカットした分の長さが売り上げにならないわけです。


マジック 7


仕入れの時に表示されている寸法通りに販売できない状態で購入するのに、㎥単価での代金支払いは、その「なくなってしまう部分の体積も含んだ価格を支払う」ことになります。

 

極め付きは、沢山仕入れる梱包状態で、木口の厚みを図ると40mm

しかし、持ち帰って開梱すると、所々で厚みが薄い!35mmの部分もある。

となると、使えるように削って仕上げるならば、最も薄い部分に寸法を合わせないといけなくなり、結果的に35mm以下の商品にしかならない、といったあるように見せて無いという、本当にマジックちゃうかと思うようなことになるんです。

マジック 3



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そんなのありか?! ㎥(リューベー)マジック! 

皆さん。

様々な「業界」には、そこで多用される特別な言葉や意味を持った言葉があったりしますよね。

もちろん、木材業界も色々用語があったりします。

今日はその中で、他の業界でも、、、いや、一般でもある意味使ったりしてる言葉ながらも、実は厄介なものを愚痴っぽく()お伝えします。


 

㎥(りっぽうめーとる)。

この単位は普段はそんなに使わないかもしれませんが、意味はご理解頂けると思います。

要するに、1m×1m×1mの立方体ということですよね。 

で、木材業界ではこの㎥が、価格を表す単位として頻繁に使われるんです。

㎥単価、通称「リューベー単価」といいます。

古くは尺貫法での石(こく)単価もありましたが、現在一般的なのはリューベー単価。


マジック14
 

で、この㎥単価が、なかなかな曲者なんですよ!!まるで、マジックです。

以前に松ぼっくりマジックという楽しいものを紹介しましたが、今回は愉しくもなんともないんです。

反対に「なんだかなぁ、、、」と考えちゃうくらい。

 

さて、この㎥単価というものが、通常の木材単価とどうちがうのかというと、以下です。

 

材木屋は、同じような寸法のものを沢山仕入れるときもあれば、寸法がバラバラなものを仕入れるときもあります。

前者の場合は、仕入れる数量に単価を掛ければ全体の価格がわかりますが、寸法がバラバラだと、一つ一つ計算しないといけません。
それが、㎥単価を使うとその木材の体積がわかっていれば、その体積に㎥単価をかけたものが、そのバラバラな寸法の寄せ集めの全体価格となるわけです。

目安のようなものであり、グラム単価や坪単価、みたいな感覚ですよね。


 

しかし!!

そこに大きな落とし穴が!(笑)

 

みなさん。木材のこと、よく考えてみてください。

木材は丸い丸太から作られます。よって、品物によっては丸みが残っている部分があります。 

それが何を意味するかというと、㎥単価で考える場合、四角い立方体として単価計算をするために、丸みの部分、いわゆる四角くない部分を四角いものとして一本単価が計算されてしまうということ。

 

また、木材は乾燥して寸法が小さくなります。

よって、表示されている製品寸法を下回っているものが、普通にあったりします。

するとどうなるかというと、㎥単価で計算する木材の体積と、実際の体積とに差異があり、寸法が目減りした分まで価格に含まれるという、私たちの業界でいうところの「空気を買う」ことになるのです。

 

前者は集成材の登場で、丸みのある木材を使う機会が減り、そんなことは少なくなりましたし後者は、一般建築材においては乾燥材が普及したことで、ほとんどなくなりました。

 

しかしそれは、一般建築材の場合のお話。

今でも苦心するのは、むしろ広葉樹の方なのです、、、

プチ愚痴は次回に続く、、、

 


マジック13



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戸田先生と愉快な仲間たちの伐採授業!! 2019年度の試み

家畜と呼ばれる動物には、牛であれば搾乳目的であったり食肉目的であったりしますし、豚や鶏も食肉目的での飼育が一般にみられます。
その点、犬や馬などは人とともに様々な仕事をこなす、パートナーとしての役割も多く担っているように思います。
自然の産物である木材が、化学合成品の生産しやすく低価格で品質の揃っているものに変わっていったことと同じように、人間よりも優れた部分のある動物に力を借りていた部分が、より早く大量に簡単に誰でも作業のできる重機や機械に代わっていったのは、時代の変化でもあり生活様式の変化なので、仕方のないことです。

私も機械に囲まれた生活をしていますし、電気も使えば毎日車にも乗ります。
そんな生活を否定することができません。

でも、だからといって古くから続いてきたことを否定する必要もありません。
古くから続くことの良さや意味、そしてそれ自体が持っている長所を上手に使えれば、それでいいのだと思うのです。


今回の取り組みも、大量に木材を搬出するわけでもありませんし、授業の一環としての木材利用という側面もあり、また大きな理由の一つにいつも一緒に取り組んでいる学生さんたちが所属する学科以外にも、動物にかかわる学科があり、一つの学校の中の学科を超えての共同授業ということになったという背景があるんです。

戸田先生と愉快な仲間たちの伐採授業 2019年度 4


日ごろ授業で習っている動物との接し方とは異なり、人間との共同作業での労働力という力を発揮する動物を知り、さらに動物に対する考え方の幅が広がったのではないかと思っています。

林業や木材業、森林環境などもそうですが、一つの考えや事柄が正解でそれ以外の方法や考え方が認められない、というわけではありません。
むしろ造林による森林率を掲げて木材の大量利用を奨励するこれからは、森林の多様性を考えた山の変化や付き合い方を考えていかなければならないと思っています。

そして、その中で建築やバイオマスなどといった木材利用だけではない森林や山とのかかわり方を、これからの時代を担う世代には知っておいてもらいたいと考え、一つの方法として試験的に今回の馬搬に挑戦したのでした。

戸田先生と愉快な仲間たちの伐採授業 2019年度 2

挑戦、としたのは意外と簡単そうに見えますが、機械や重機での作業が当たり前の時代に、まずは主役の馬が必要であること、そしてその馬が伐採木材を引っ張ることができること。
さらに、木材を引っ張るために馬に装着する馬具(ばぐ)というものの手配が困難!
日本各地でも、馬搬に取り組んでいらっしゃる方もおられるものの、急に道具のみ借りることや馬ごと連れてくるというようなことはできませんので、簡単なように見えて非常に道のりは険しいのです。

しかしながら、今回は様々な巡りあわせといつもサポートしていただいているN村氏がほうぼうに動いてもらったおかげで、非常に短期間で上記の課題をクリヤーして、成功に導くことができました。
学生さんたちも、普段接する動物が山で活躍している姿をみて、刺激を受けてくれたことと思います。
欧州では、馬搬を用いると優遇される措置があったりすると聞きますが、日本でも馬搬を行うことができる機会には、そのような措置が受けられる制度があってもいいと思います。

戸田先生と愉快な仲間たちの伐採授業 2019年度 5


そして将来的には、この毎年の伐採企画で搬出しているメインの木材を、馬搬によって運び出すことを大工さんやお施主さんも巻き込んで行いたい!そう考えています。
山と人と建築と、そして動物がつながること。
とっても大きなテーマですが、古くからつながっているはずのこと。
それをもう一度、現代にあった形でつなぎなおす作業。
それを小さな会社の一人の人間が進めています。
少しづつ、仲間の助けを借りて行っている企画ですが、先日、公の場での発表の機会も頂きお話をしてきました。
広く様々な立場の方に、取り組みを知っていただき今後のさらなる活動の励みになりました。

細々とではありますが、確実に進めている戸田先生と愉快な仲間たちの伐採授業。
今回の新しい取り組みによって、戸田先生に愉快な仲間がまた一人・・・いや一頭増えました(笑)
これからもよろしくね!!(^_-)-☆


戸田先生と愉快な仲間たちの伐採授業 2019年度 6


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戸田先生と愉快な仲間たちの伐採授業!! 2019年度の試み

前々回まで続いたクスノキ物語が非常に長引いてしまったため、その間に超多忙だった様々な予定や出来事を投稿する機会を逸していましたので、今回から少しづつご紹介していきたいと思います(汗)。

まずは毎年行っている、戸田先生と愉快な仲間たちの伐採授業の2019年度の様子から。


戸田先生と愉快な仲間たちの伐採授業 2019年度 1

恒例になっている伐採事前授業も11月に開催し、12月に伐採授業を開催しました。
今年のテーマは、毎年行っている主伐がメインではなく「支障木伐採」。
つまりは、毎年は用途や目的が決まっている樹をめがけて伐採をするのですが、今年は目当ての樹を最初から決めておくのではなく、間伐や主伐、はたまた木材としての伐採ではなく山の環境を考えた場合の伐採などでもあり得るであろう、「今伐っておくべき樹」をその日に参加メンバー全員で決め、その理由を考えて伐るという内容で行いました。

そのため、事前授業も伐採方法のみをメインとせず、山の環境のことやどのように山を見るか、プロは伐採木の選定をどのように行っているか、などを基準に行いました。
そしてその中でも今年の大きなポイントは、人間以外の動物が参加すること!!

人間以外の動物?!!

そうなんです。
今年の目玉は人間のみがかかわるのではないこと。
私たちが行っている伐採作業は、自然の山の木を人間が建築資材などでの利用のために行っているのですが、その「建築利用」という視点以外で考えたとき、環境に配慮した人間のかかわる山の循環や、もっと生活に深く関わる内容での木材利用、そして自然の中では人間以外の生き物も森や山に深くかかわっています。
だから今年は、完全な木材利用メインではなく山のことやそこに生きる生き物としての人間と動物の関わりということをテーマにして、「馬」と一緒に行ったのです。

戸田先生と愉快な仲間たちの伐採授業 2019年度 7


私自身も当たり前ながら馬は知っているものの、実際この歳になって近くで見ると、非常に理知的で美しくきれいな目をしているなぁ・・・と思います。
テレビなどで見る馬、というのは競走馬やサラブレッドと言われる美しい脚線美を誇る種が多いように思うので、そんなイメージで見てしまうのですが、今回活躍してくれるのはがっちりとした体格と太い脚が印象的な「木曽馬」という種です。

今回自身が企画するまでは、私も今までは深く知ることはなかったのですがこの木曽馬で、伐採した木材などを運搬することを「馬搬(ばはん)」といいます。
現在林業の現場では、たくさんの量を処理するために効率のよい重機などで搬出等をすることが求められていますが、馬搬は正反対。
早くもなければ量も多くは処理できません。
しかし、山に重機を入れていくための大きな作業道が必要ないので、山を削っていく必要もありませんしその道を作る費用も大きくかかりません。
それ以上に、土を踏み固めたり山の植生を痛めることもなく搬出ができる利点があります。


今回のテーマとして、人間による建築木材利用の樹木伐採ではなく森と人と、そして動物が自然の中で古くからかかわってきたことや、自然の恵みを享受するうえで人と動物が共同作業で行ってきたことの一つとして、木材の搬出において動物が受け持ってくれる人の力以上の「労働力」というものを、みんなで感じる機会を作ったのです。


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お正月の仕事で思うのは、比較の必要性と伝え方。

ここ数年の担当のお正月の過ごし方はというとほぼ決まっいて、たまっている書類の整理や原稿の仕上げ、データの保存と撮りためている写真の整理(これが非常に時間がかかる・・・)です。
そして、それらをこなしながらも奥様より「たまってるテレビの録画、いつ見るの?!」とのご意見がお決まり。

数年前の大河ドラマを、昨年のお正月にやっと見終わった(ので、以降は録画していない・・・)というような状態なので、録画する番組は厳選(?!)しているのですが、それでも全く見る時間がないために、どんどんとレコーダーにたまっていくのです。
それらの処理もお正月の大事な任務なのですが、消化していく中にも「これは!!」という場面や「ネタ」が出てきたりすると、この映像は残しておきたい!となってしまうために、いっこうに消去が進まないのが毎年のこと・・・
今年も、この記事を書く直前までは順調に録画を消化していたのですが・・・


同じではない性能比較 2


私の車ではありません。もちろん(汗)。
自動車関連のテレビ映像ですが、車に興味のない方はこれを見ても「すごいのかどうなのか、何を伝えたいのか」ということがピンと来ないかもしれません。
4000ccの排気量にターボを2つも組み合わせた、「凄いエンジン」をもっている車だという説明なのは少し伝わるでしょうか。
車好きなら、どれくらい凄いのかは容易に想像できますし、黄色字表示になっている部分を見ても、そのすごさが伝わってくるのですが、これをさらに一般の視聴者にも分かりやすく伝えられていると感じたのが、後で出てきたこちらの説明。

同じではない性能比較 1


表示されているのは、有名サーキットの周回タイム記録。
上の数字が今回紹介されている車。
そして下が、車名が書かれているとおりスポーツカーの代名詞的な存在である「ポルシェ」です。
つまりは、あの世界的に有名なスポーツカーのポルシェと同等の記録でサーキットを周回することが出来るほどの、超高性能車である、と表現されています。

非常に分かりやすく、且つ凄さの伝わる表現だと思います。
感心してしまいました。
これなら、だれが見ても「え?ポルシェと同等なら相当凄い!」と一目瞭然。
比較としてのお手本のような表現だと思います。


しかし、昔からのポルシェ好きでもあり車好きからすると、この比較は少し納得できません。
比較というのは、同じ条件でくらべるから比較になるもの。
比較されているポルシェは排気量3000cc+ターボで450馬力(メーカー公表値)というエンジン性能。
十分すぎるくらいのスペックではありますが、紹介されているメルセデスを見てみるとこの通り。


同じではない性能比較 4


馬力(最高出力)を見てください。
ポルシェを実に、190馬力上回る力を持っています。
2000ccの高性能スポーツカーのエンジン1台分位の差があります。
排気量でも1000cc違うんですから当たり前です。
しかも、このメルセデスはかなりスポーツ性能に尖らせたモデルです。
たいして比較されているポルシェの方は、シリーズの中でもエントリーモデルに近い仕様。
同じくらいで比較するのであれば、ポルシェにもツインターボ(ターボ2つ装備)でサーキット走行仕上げを施したGT2というモデルがあります。
そちらで比較するべきところ。
単純にポルシェファンとしては納得ができません(笑)。

いや、それだけではなくてやはり先に書いた通り、比較するのであれば同じ仕様で比べないと意味がありません。
片方が際立つような見せ方は、非常に分かりやすい反面誤解を生むこともあります。
車に詳しくない方は、ポルシェに比肩するんだという認識になるはずですし、わざわざそんな比べ方をしなくても、写真の様にあり得ないほどのエンジン性能をもっているんですから、走行性能が高いのは当たり前。
しかも、価格も相応に高いのですから、わざわざポルシェをださなくても・・・と思ってしまいました。

メルセデスの持つ性能は、自身もサーキット走行をしていたこともあり、しかも私が走りこんでいた鈴鹿サーキットを走行する映像をみると、その車の動きや傾き方、そして車載カメラの景色の流れのスピードも通常の車とは大きく異なることが見て取れます。


同じではない性能比較 5


このコーナーをこの姿勢で曲がるか・・・という私の感想(笑)。
いや、そうではなくて、紹介VTRをみていて物事の伝え方や受け取られ方というのは、非常にデリケートであり方法一つ違えば非常に魅力的にもなるし、反対に全く興味がないものにもなる。大きく変わる、ということに気が付きました。
自身の説明にも気を配らなければいけないポイントです。


木材でいうと、シロアリの食害試験などをするときには、食害を受けやすい樹種を比較対象に並べておくことで、食害を受けにくい樹種よりも受けやすい樹種に被害が集まるようにすることもできます。
また、材木屋さんが使いたくなるのがヒノキのネタ。

1000年以上風雨に耐えて現存する建物にも使用されているヒノキ!、と言われがちです。
確かにそうなんですけども、その建物に使われているヒノキと一般的に流通しているヒノキとでは、樹種は同じでも樹齢も材質も全くの別物。
同じヒノキというだけで、同等の性質があるかのように例えてしまいがちです。

スポーツカーという指標としてポルシェがでてくるのと、木材の優等生であるヒノキが比較に出てくるのと同じような感じです。
スギはすぐに腐るからヒノキの方が・・・とも言われますが、ヒノキも辺材はすぐに腐ります。
また、ヒノキの芯材であってもより硬質な木材やチークなどの樹脂分を多く含む木材に比べると、腐朽のスピードは速いものです。

つまり、比べられた結果を見る側にはそれなりの見方を知る必要があり、伝える方は誤解のないように分かりやすく伝えなければいけないという風に思います。

木材や無垢フローリングを上手に販売するには、上手な比較販売が必要だと思いますが、私としては知識がなくても誤解がないように理解してもらえる方法をとりたいと思いますので、説明が分かりにくくなることもあるでしょうが、なにとぞ今年もお付き合いくださいますようにお願いを致します。


まぁ、これだけいろいろと車の事を書いていますけど、ポルシェもメルセデスも、私には全然無縁ですから真剣に語る必要はないんですけどね・・・・・
せいぜい、私が購入して喜べるのは神代木などくらいのものです・・・・(汗)
こんなものには、喉から手が出ても届くはずがありません¥¥¥¥¥¥¥
夢でも手にできない物を見る、お正月の一コマでした。


同じではない性能比較 3



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〜木材から遠い人こそが、木材を使う人〜 お施主様ツアーは木材業者の研鑽の場 

弊社にも一般のお客様が来ていただきますが、お越しいただく皆様は殆ど全て、一般にも販売していただけるのですか?!とお尋ねいただきます。
もちろん、販売させてもらうのですが、「小売りはしていない、大量販売のみ」というイメージを持っておられるのです。

それも分かります。
私の若い時分は、木材市場に引取りに行っても若造は無視が当たり前でしたし、製材所に少量で細かな注文をしようものなら「そんなもん、できるわけないやろ!」という回答か、鼻で笑われて相手にされないかのどちらかでしたから、木の事や流通の事を知らない一般のお客様には、エベレストよりも険しい壁のある業界だったに違いないでしょう。

ツアー8

しかし、お客様(施主様)というのは今すぐではなくても、または少量であってもお客様。
もちろん、専門用語が通じないとか、面倒で儲からないとかいう考えも多く持たれていましたが、最終的に利活用してもらうのはそのお客様(消費者)です。

私たちは流通の中にいます。
専門業なので木材の販売量は多いですが、最終消費するわけではありません。
だから、山も製材も材木屋も、きちんと見なければいけないのは本当は消費者であるお客様だと思うのです。
見学してもらっても、すぐに「この丸太を売ってほしい、これを製材してほしい」とはなりません。
しかし、消費者からつながる利活用はとても大きいものです。

いまこそ、消費者の考えを知りそこに向いて木材業界の考え方ややり方を変えていく時期ではないか。
そう考えて、今回のツアーを主導していました。
お越しいただいた方の中には、近々の増改築を考えておられる方や店舗開業の予定の方もいらっしゃいます。
そういう方にこそ、魅力を知ってもらってこその木材!
しっかりと啓発していきたいです。

一般消費者に受け入れられない物はいずれ廃れる。そんな気がします。
他業種もそうですが、B to B のみから B to C も見据えた時代になっている。
消費者のこと、ちゃんと考えてお客様対応すること。課題です。

だって、よほどの変態材木屋(私の様に・・・)位しかしないような、こんな行動を素直にできるのは好奇心のある子どもだから!!

ツアー2


張り付きで!香りを楽しんでいます(笑)。
めっちゃいい光景!!最高です。
おじさん、うれしいよ。

木の香りの事や性質の事に対する予備知識がないからこそ、純粋に子供も大人も興味を持てる。
一般消費者の持つ力。

車業界ですら、近年は激変している時代です。
木材業界はいつまでも不変ではいけません。

時代と要求されるニーズに対応すること。
その中で、伝統や伝承を忘れずに活かすこと。
山にも製材にも、その変化を理解してもらいながら力を貸してもらうこと。

これからもずっと続く課題です。
写真の僕ちゃんの様に、無邪気に抱きつけるような大人も増やしていきますよ(笑)。

次回以降のツアーにもぜひご期待下さいね!!
(海と空の、青のグラデーション。最高!!)

ツアー7


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〜木材から遠い人こそが、木材を使う人〜 お施主様ツアーは木材業者の研鑽の場 

弊社を含めての「製材所や材木屋」というのは、おそらく木材消費者となるお客様には「とても入りづらい場所」になっているのではないかと思います。
長い商習慣の中で、専門用語や専門知識に長けた者同士がやり取りするお店。
大きな木材を大量に販売するところ。そんなイメージです。

実際、私が業界に入りたての頃の二十数年前は、お客さまよりもむしろ販売側の方が「強い」時代でした。
もちろん、少ない需要には応えてくれませんでしたし、今までにないような要望を出しても全く聞いてはもらえませんでした。
少なくとも、若造の私の言うことは。
業界内にいてもそうだから、お施主様の声など届こうはずがありません。

そんな時代の経験者だからこそ、製材所や弊社のような材木屋も親しみやすい存在になるべきだと思います。
もちろん、大きな木材から小さな一本を切り出す、ということには相応のコストと時間がかかるので、出来ないことも出てはきますが、利用者から声がかからないのは非常に悲しいこと。
そして、その木材を利用したい人は、建築などの業者だけが量を使うわけではなく、本来はその流通の先にお施主様がいるはず。
その方たちが、喜んで住宅や店舗に使っていただけるからこそ、業者さんも材料の循環がある。
お施主様は一度の利用のみでリピーターにはなりにくい、そう考える業界ではありますがやはり、熱心に木材利用を考えてくれる方であれば、建築業者であっても施主様であっても、わけ隔てあってよいわけありません。

なので、今回は非常に基本的な樹種の差や特徴、香りや触感、外観などをメインに体験型のツアーを企画したのです。

ツアー4


今年に弊社が行った「材木屋と行く森林ツアー」の直後に、共通の知人を介して出逢いをいただいた工務店さんと、その工務店さんをしたっておられるお施主様や工事業者さんとともに、普段は見ることのない製材や木材を見て廻ったのです。

今回は、皆さんが木の事が特に好きだ!というわけでもなく、また普段から木の建築に興味があるというわけではありません。
しかし、その工務店さんがとってもすすめる木がある、ということで二十名ほどの参加者が集まる、非常にうれしいツアーとなりました。
私の商いは、普段はBtoB。
上記の様に、専門用語で専門業者や同業者とやり取りする、という場面の多い業種です。
そのため、平易な言葉で説明することや自分の扱っている商品に対しての説明が不慣れな場合が、今までの常でした。

しかし、情報はどこでも入手でき、商品さえも誰でも購入できる時代だからこそ、しっかりと自分の扱うものの事を知り、説明して喜んで使ってもらうことが非常に大切になってきている、と感じます。
今回の主役である工務店さんも、私がプライベートツアーを企画してお連れした結果、非常に気に入って下さって早々に、自分が良いと思うものや人をぜひ知ってもらって、ご自宅などに活かしてもらいたい、ということで企画のお話をいただいた経緯です。

もちろん、業者間の取引も非常に大切。
しかし、これからはそれだけではなく、きちんと使いたい人のニーズや声をきいて、使いたいし傍に置きたい、と思える木材製品を世に出していかないといけません。

ツアー6


今回、皆様に事前の知識や情報がなかったにもかかわらず、熱心に木を見てもらうことが出来ました。
非常に貴重な、「○○お手植えの・・・」なんていうものも見ることができて、ひとり盛り上がったりしましたが、やはり引率や主催者が盛り上がることもツアーにとっては非常に大切な事。

引率が楽しくないツアーなんて、絶対面白くないですもんね。
そういう意味では、完全に毎回楽しんでます、私(汗)・・・

 
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〜木材から遠い人こそが、木材を使う人〜 お施主様ツアーは木材業者の研鑽の場  

いよいよ今年も12月!!
少し冷え込む日もありますが、やはり異常に暖かい。
新聞記事にも、11月で気温20度を超えた日が多くあったとか書いていましたね。信じられません。
このままでは、今シーズンも「雪遊び」が出来なくなってしまうのでは!?と今からあせっているわけです・・・

それとは異なり、寒さが近づいてくると本格化するのが木材生産の世界。
現在は、年がら年中木材が生産されますが、本来はこの冬から春になる手前位の時期に伐採しそこから同時に製材を始めていくわけです。
野菜や他の食べ物の「旬」と同じく、「伐り旬」などと呼ばれます。

その旬のシーズンなので、どうしても会社にいる時間が少なくなってしまうのが非常に難儀で、仕事はたまるし営業活動は出来ないし、忙しくしているようにみえて走り回っているだけなので、まったく売り上げは上がらないし・・・
そのうえ、本記事の更新も滞りがちになるし・・・・・

という状況のいいわけですが、営業活動が出来ずに商品売り上げのない日々でも、未来への活動とお客様の満足の為(なんかビール会社みたい・・・汗)に、ちゃんとやることやってます、という報告をしておきましょう。


ツアー1


うわぁ・・・挽きたてでもほしい!!

材木屋でも思ってしまう幅広の天板材。しかもこれは長さの長いものなので非常に珍しいもの。
お施主様も、「いいよねぇ〜」の反応。

そうです。先日、私が懇意にさせてもらっている製材所さんにご協力いただき、今回はお施主様や関係業種の方を製材所へお連れするツアーを企画いたしました!!
とはいえ、今回の主催は私ではなく、そのお施主様から信頼を受けている工務店様です。
なので、私は影であり「黒子」!!

ところどころの要所説明はするものの、いつものような引率ではなかったのですが、その分普段木材に触れる機会の少ないお施主様などに、どのように木材を、とくに特別にこだわっている木材の事を伝えればいいか、ということを考える機会になりました。
現在の木材業界は、この「普段、木材の事を知る機会のない層」への説明が圧倒的に少ないと思います。

無い、のではなく少ない、のです。
特に、木材関係業者は満足していても、その後の木材消費や環境への想いから行動へのプロセスにつながりにくいようなイベントになってしまうこともあります。
なので今回は、「受け入れられなくても、私が情熱をもって接している製材所さんの材を全力で感じてもらう!」ことをコンセプトに持ってのご案内。

ツアー3

参加の皆様の中には、様々なご縁のつながりでお越しの方ばかりで、全ての方が建築プランをお持ちなわけではありません。
しかし、全力で取り組んでいる姿勢を見てもらうことで、何かにつながるはず。
もちろん、参加の方の中には「古民家を改修しての店舗計画」や「おしゃれなカフェの2店舗目」であったりと、直近での建築プランのある方もいらっしゃって、気持ちよく木材の事を知ってもらうことと並行して、きちんと製品をアピールしなければならず、なかなか大変(汗)。

有難いことに、お子様連れのお施主様もご参加くださり、かわいい盛りのお子様の手を携えての製材所巡りという、案内人冥利に尽きる(?!)体験もさせて頂き、普段ご案内している、材料を吟味する鋭い視線の皆様(笑)とは少し違うツアーとなりました。


昔むかしはおそらく、大工さんが材木屋にお施主様と訪れて、木材選びや家族が木に触れる機会を作ったりしたのではないかな、と思ったりしながら普段は接することのないお施主様対応を、無理言ってお願いをした製材所さんには、とっても感謝しています。

 
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白赤はっきりつける!? 木ーワードは源平合戦 

深い傷を負ったあと、永い眠りから醒めたルパンの様に、「今日は何日だ!明日は何がある?!」的なバタバタ感のこの頃。

驚くルパンの様に・・・


予定の前日でしか用意ができないような、自分担当の授業の用意すらも前日まで全くできていない状態(本当の話・・・)の毎日から少し落ち着いたある日。
次男が期末テストに向けての勉強予定を立てている(自分の時には考えられん・・・偉い!我が息子。)ときにふと、「源平の合戦でな、、、あれ?!あのほら、、、、あの谷なんやったっけ・・・義経がな・・・」と家内と話をしています。
私としては一瞬で、「それはあそこやろ!」と神戸出身の父の血を引く身としては答えたくなるところだったのですが、それ以上に血を沸かせたのは「源平」という言葉。


源氏と平氏


私の時代は「源氏と平家」と記憶していたのですが、正確には異なり息子世代には「平氏と源氏」になっているようです。
軽いカルチャーショックの様でしたが、学生時代に勉学に励まなかったせいで、奥深い歴史の正確な情報には言及できませんので、是非とも割愛させてくださいませ(涙)。
さて、話は戻って私がどうして「源平」に反応したか。

木材業界の方ならば、普通にピンとくると思うのですが、それが大切な木材の状態を表す言葉と一緒だからですね。
その状態とはこれ。

百年杉柾浮造りフローリング


もっとも身近ではっきりとしていて、今でも取引の上で使用する業界用語で使う場面が多いのは、やはりこのスギの「源平(げんぺい)材」。
スギに限るわけではないですが、芯材部分である赤身と辺材部分である白太の「赤白」のコントラスト。
一つの木材に、その芯材と辺材の混在した状態をさして、私の近くの木材業界では「源平材」と言います。
全国でそのような意味をもって使われているのかを検証したことはありませんが、少なくとも近畿では「赤白材」とか言わずに、「源平材」と言うのではないでしょうか。
もちろん、最近では自身が化粧用のスギ材を発注する機会が少ない(広葉樹や他の材を使ったり、諸事情もあり)こともあるし、それ以上に化粧用のスギ材の流通量が一時に比して減少していることもあって、その言葉を聞く機会もめっきりとなくなりました。
今の若い材木屋さんは知っているんだろうか・・・

そんなレベルのような。
もしかして死語か?!・・・



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私としては濡れてほしい、木のコースター 皆さんはどっち派?!

木は水に弱い、シミになる、腐る、、、、
ふつうはそう思いますよね。
もちろん、条件が悪いと最終腐ることもあります。

だから、無垢フローリングも無垢テーブルも、無垢の木の表面を水分から保護するために、様々な塗装をします。
弊社は植物性のオイルをお勧めすることが多いですが、それらを施すと少々の水分や汚れをはじいてくれるので、ちょっとくらい水にぬれても大丈夫!になるわけです。

なんですが、今回ばかりは濡れてほしかったわけで・・・

夜に自宅の机で書類を作る私に、「なんかいれる〜?!」の家内の声。
仕事の書類とはいえ、勤務時間外の夜ですから、ちょっとは飲みながらするわけで(汗)。
そこで家内がもう一言、「コースターいるよね?!下に敷くものもいるよね?」と。

おぉ、さすがは私の家内。無塗装の机天板が輪染みになるのを嫌がることをよくわかっている。
ちょうど持ってきてくれたのは、カボスの果汁入り焼酎のロックです!なかなかすっきりしてよいのですが、、、

むむ?!
なんじゃこりゃ。

木製コースター 1

さっきの一言、最後を聞き逃したけども「敷くものいる」とはこういうことか!!

いただき物のおしゃれなヒノキのコースターなのですが、美しく塗装がされていて、グラスの結露水がまったく吸い込まない。
吸い込まない=水滴がそのまま残る=どんどんと濡れる水滴が広がって、天板にこぼれる。

おいおい、和染みはできないけど、水滴垂れるやないか!!
天板のシミを防ぎたくて使おうとしているコースターの意味がない。
もちろん、コースターをきれいに使うにはとてもいいのですが、きれいに保ちたいのは天板の方であって、この場合は無塗装にしてもらっといて、このコースターで十分に水滴や結露水を吸い取ってほしいところ・・・

木製コースター 3


商品としてはとっても優秀。
しかし、私が求める用途とは少し違いました。
せっかく意匠的なヒノキコースターなのに、この上にもう一枚布のコースターがいるなら意味ないかなぁ・・・・

しかし、一般的にはどうなんだろう、、、やっぱり、ちゃんと汚れない方がいいのかな。水滴が表面に残っても。
私は特殊なほうなのかも?

皆さんはどっち派?!


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帯に短し襷に長し・・・番頭さんの言葉と材木屋の業務

私が小さい時は、どこの会社にも「番頭さん」がいるものだと思ってました。

今、番頭(ばんとう)さんなんて言っても通じない場合が多いかもしれないですが、店の主人や社長ではなく、そのお店の業務全般を任されている人、とでも言えばいいのでしょうか。
その日の段取りを決めたり、主な仕入れをしたりお客さんの相手をしたり、倉庫の一切を管理していたり・・・

材木屋さんの商売の内容も、私の頭の中で未だに鮮明な記憶でももう30〜40年前のことですので、今とは全く異なっていますが、その番頭さんの言葉のなかでいくつか忘れられないものがあります。
そのうちの一つが「帯に短し、襷に長し」です。

特別、材木屋用語というわけではない例えなのですが、その語呂というか、番頭さんのその例えの使い方というかが、なんとなく面白カッコよくて好きなんです。
その帯に短し・・・ですが、意味合いとしては「中途半端で役に立たないこと」とか、「どちらの用途にもつかえないこと」といった意味合いで使われるように思います。
しかし、番頭さんが使っていた材木屋としての用法は少し違います。

今回もそんな場面が数日の間にありまして・・・・

一つは、幅の広い板材を探している時。
一枚板で探すも、厚みの薄いものをお探しだったので倉庫をみても丁度良いものがなかなかない。
幅は足りるが厚すぎる。今度は厚みはばっちりなのに幅が足りない・・・・
難しい・・・
これでいけるのでは?!と思っても少し合わない。

そんな時に、「あぁ〜・・・、帯に短し襷に長しやなぁ・・・・」と。

帯に短し、襷に長し 3


次は注文材を拵える時。
必要な寸法を得るには可能な限り、製材でできる無駄な部分を少なくしたいので、一本の木材から二本の木材を製材して切り出したい時には、二本の材の寸法を足して丁度余りの出ない寸法の木材を使うのは当然。
たとえば、幅6cmの木材が2本なら幅13cm弱(鋸の厚み分目減りする寸法の余裕を見て)のものがあれば最適なのですが、そんな時に限って13cmの材が無い。
普段は13cmなんて使いにくいなぁ・・・なんて思ってるからか?!(汗)

ここにあるはず、と探し回って見つけたものの、幅は丁度よいのに厚みが若干不足している。
もう一つ見つけたものの、厚みは良いが幅が中途半端に広くて、使えない部分が残る・・・
そして仕方なしに16cmを製材する。

む〜・・・完全に帯に短し襷に長し・・・

帯に短し、襷に長し 2


もひとつおまけに、二面化粧材をさがしているのに、どうしても三面や四面化粧材しかない。あるはずなのに見つからない。
三面や四面でももちろん事足りるのですが、オーバークオリティで。
こんな時も、イメージとして「帯を襷にするわけにいかず、襷を帯にするわけにもいかず・・・」みたいな気分です。

使えない、というのではなく「中途半端」というイメージでしょうかね。
それが、はっきりと中途半端と言わずに、帯に短し・・・なんて言う事でちょっと洒落てるというか、結構困っている時でも少し気分が楽になるというか、そんな気がする言葉です。

帯に短し、襷に長し 1


材木屋の商売は製材したり、長さを切ったりして入るうちにどんどん元の木材が小さくなっていき、儲かる本体の大きさが小さくなるという、なんともおかしなところがあります。
そのために、昔から無駄になる部分を如何に少なくできるか、という事を番頭さんに認めてもらえるかが勝負でした。
時には、製材した後に多くの材料が半端で残ってしまう場合も、この寸法ならば次にこの用途に使えるからわざと大きめに残しておく、といったことも計算できるようになると一人前。

ある意味、そういったことを考えて木を見て、そしてどうすれば最大限に木を活かせるか?!ということを判断していたのが昔の商売だったように思います。
昔話ばかりするような年齢に近くなってきたことを実感するこの頃ですが、ただ出来上がった木材を商品として販売するだけではなく、「帯に短し襷に長し」の経験をしてきたからこそ、今の自分があるんだろうなぁ、とも思います。

今、私は「番頭」という呼び方をされる立場ではないですが、私の記憶している番頭さんから受け継いだものを、しっかりとつないでいきたいと思った数日でした。


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時代は繰り返す?! お盆に考える木材の用途 

お問い合わせをいただいたお客様には、実物のサンプルを差し上げたのでどのような仕上がりとしていただけるか楽しみでありますが、この「古くて新しい用途」が、今後の木材業界で必要とされるものの一つかもしれない、と思うところがあります。

我々の業界では、この樹種はこう使うべき、この使い方の時はこういったものを製材しなければいけない、こんな板材は商品にならない、細い小さい丸太は使えない、などなど・・・
用途が定まっているからこそ、それ以外には目を向けてこなかった一面もあるなかで、今回の様に「古くて新しい」使い方ができると、一気にその木材の持つ価値を高めることができます。


材木屋としては、内装や外装の仕上げ材にするには抜け節が多すぎるとか、木目が粗すぎるといった理由で敬遠したくなる板材も、コンクリートに木目を転写する、という求められる用途にハマれば欠点と思われていた部分が一気になくなり、必要とされる材になるのです。

(浮造りなしの裏面)
オレンジワインと杉板 8


特に、東京オリンピックを来年に控えて建設が多くなるなかで、熱帯産のラワン合板ではない素材への転換も求められていることもあり、一つのきっかけになりやしないかとも思っています。

コンクリートに木目を転写するという手法は最近になって始まったことではありませんが、「浮造り」という手法と「杉板」というものが注目され、そこに施工性という観点からの「実加工」をされた羽目板というものが交わって、古くて新しい木材製品へと変わるのです。

以前は杉板を用いることが普通でも、このように適度な粗さでの浮造り加工をして、実(さね)までつけたものは一般的に流通していなかったはずです。
もともとあるものを、現代風に作り上げる。
現在、私を含めて注目されるオレンジワインに似ていないでしょうか(笑)。

オレンジワインと杉板 3


そう考えると、やはり良いものや必要とされるものはいつの時代にも同じようにやってくるもの。
時代は繰り返す、ということか・・・
いやぁ、そんな大袈裟なものではありませんが、本来はどこにでもあっていいような杉板が、探されていたというのはまさしく、需要が供給とマッチングしていないからであって、近年私が取り組んでいる日本の広葉樹の活用と同じようなもの。

普段は杉ばかりを大きく取り上げることはありませんが、すでに確立されている方法や用途も、その時その時で少しづつ変化していくものであり、求められるものは形を変えながらも本質的には変わらないのかもしれないな・・・
そんなことを考えながらも、この記事を書くというこじつけをしながらも、オレンジワインを飲むお盆の私なのでした。


オレンジワインと杉板 11


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時代は繰り返す?! お盆に考える木材の用途 

オレンジワインも、現代の最先端の醸造方法や製法が確立されていない時代は、むしろ当たり前でそのものこそが一般的だったに違いないのですが、一般的でなくなるということが如何に特殊なのか。それが、今回の杉板を探されていたことが分かり、改めて感じた事です。


オレンジワインと杉板 10

この杉板が一体何に使われるかというと、住宅や施設、公共建築物などの意匠性を持たせる部分に使います。
それも、そのまま杉板が見せられるのではなく、この杉板の木目を転写させて使うのです。
その用途は、コンクリートの型枠用材。

現在では、コンクリートの型枠用材には熱帯地域に産する「ラワン」と総称される種類の木材でできたベニヤ板である、「コンパネ」を用います。
ホームセンターなどで見かけたことのある方も多いはずです。
厚みのあるベニヤ板を指してコンパネと言われる方もおられるのですが、コンパネは本来「コンクリート型枠用パネル」の略称として用いられているので、ベニヤ板とはちょっと異なります。
そのコンパネで造られたコンクリートの仕上がり面は平滑で、その仕上がりをそのまま生かしたデザインも多くあるものの、それとは異なってコンクリートの仕上がり面に杉の木目を映しこんだものとするときに、この杉板を使うのです。


コンパネが一般的ではない時は、杉板をくみ上げて型枠にしていたことを考えると、昔に戻ったというか、古くからあるものをアレンジして現代に使用している、といった感じです。
それも今回は通常の杉板ではなくて、木目の転写を深くするために「浮造り加工」を施してある杉板を探されていたとのこと。
浮造りされていると、文字通り杉の持つ木目が浮き立つように加工されているために、コンクリートの壁面にくっきりとその木目が浮かび上がるということです。

オレンジワインと杉板 6


杉の浮造りといえば弊社は、非常に人気の高い高樹齢杉シリーズの「百年杉柾浮造りフローリング」をはじめ、「古希杉浮造りフローリング」や「浮造り純白羽目板」などを取り扱ていますので、実は、この手のお問い合わせは以前から頂いていました。
しかし、高樹齢杉シリーズは内装の仕上げ材として良質な杉材を丁寧に浮造りしたシリーズですので、コンクリートに転写されたときに、深くて杉の木目がくっきりと立つ!というものとは少し異なります。

そのために用意したものがこちら。
名付けて、杉浮造り型枠用羽目板。

オレンジワインと杉板 7


そのままのネーミングです。
杉材を深めに、そして粗目に浮造りをして、抜け節の部分を補修して実加工(さねかこう)することで、一枚一枚はめあわせていくことができるようにしたものです。
これによって、コンクリートの壁が、まるでグレーの杉板貼であるかのように見える、おしゃれな壁面が出来上がる(予定)というわけですよ。


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