空を見上げて
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旅行記

出先でのこんなことやあんなこと

あぁ、気が付けば7月ももう終わり。
忙しい7月!と思っていたのがいつのことかと思うように過ぎていきましたが、いろんなことやってましたよ。

 

山5

ある程度のところまで作業道があり、ほどほどの大きさに成長したものや、場所によっては間伐されておらず細いものや根曲がりの大きなものが残っているところなどがあるものの、山主さんが有効活用を願っておられるところ。
ここで、勉強会などなどを絡めたものを企画中・・・


そして、ちゃんと商品の具合も確認に行っております。

検品


美しい材です。
これが今からの加工でさらに磨きをかけられて、ピッカピカになるんです。
いい材、出してくれてます。

一般的に山というと、近頃では特に「人工林」という杉や桧を植林された山を想像する場合が多いように思いますが、たまにはこういった山も行きます。

山2

こんなのが、ボッコボコ生えてます。
天然のブナ林。

こんな見事なブナ、まだこんなにかたまって残ってるの?!しかも通直!!
そう驚く私に、アテンドしてくださった知人は「これくらいの標高になるとありますよねぇ〜。」と・・・
むぅぅ〜・・・やはり行ってみなきゃ、わからない。
広葉樹の林をまとめて「雑木林」なんていいますが、決してそんな言葉で片づけたくない宝の山でした。
とはいえ、伐採はできないんだけど・・・・・


それと、こんなところも。

山1

なんとまぁ、美しい森。
下草は適度、その中に広葉樹の幼樹が生え、針葉樹の成木が通直に、見事に成長しています。
しかも、明るい上に劣勢な木が少ない。
入った瞬間、ウソでしょ?!、と言ってしまうくらいにお手本的な森。

自然のままとか、完璧とかいうのではなくこれからのことをたくさん考えられる森。

山4


奥には手が付けられていない場所もあるし、こちらも道はついてるし斜面の勾配は緩いしで、もうなんでも企画できる!!
今からでも人を集めたい気分満開。

いまだにどこで何をするか、まとめきれていませんが、これから少しづつ小出しにしていくつもりです(笑)
乞うご期待!



木のビブリオが、それぞれの木が持つストーリーとともに、こだわりの木材をお届けするブログと、稀少木材・無垢フローリングのホームページです。

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たのもう!! 木の虫が研究施設の門をたたく 〜森林総合研究所での気づき〜

さて、長くなった森林総研での時間も現実にはあっという間・・・

普段は聞けない見られないことが多いとあって、あっちもこっちも行きたくて仕方ない私でしたが、最終到着点は今までの様な超専門的な部門ではなく、その専門性と消費者までを結ぶ上手な道筋を、確かにつなぐためのセッションの場所。

森林総研の方も含め、私の様な木材コーディネーター、そしてインテリアコーディネーターさんまでも含み、情報共有というよりもお互いを知り木材の供給の立場と利用の立場の、消費者に届く手前でお互いわかりあえていない部分を、直接話し合う場が設けられていたのです。
そしてそのディスカッションの前には、森林から林業と木材までを網羅するライターで、個人的にも親交のある赤堀楠雄さんの、とってもわかりやすいお話を時間の関係上、今回は手短に・・・ではなく反対にゆっくりと聞く事が出来、専門的すぎない専門職の話や大きな視点でとらえた時の森林や林業を学ぶことができました。

赤堀さんのお話はいつもきちんとした取材に基づき、そこに自身の考えや感じた事をうまく乗せて聴き手に伝えてくれるので、とてもききやすくお話をきくことで「疑似体験」ができる数少ないライターさんの一人です。
今回も、ディスカッションのにおいての私のトークの足りない部分をしっかりと指摘してくださり、頭が上がらなかったのはディスカッション後の懇親会でのお話、というのは公然のナイショということで・・・

兎に角、いつ聴いても聴きごたえがあり頭に入りやすいお話には、内容とともに学ぶべきところ多し、なのです。

そしてその後は、木材関係の人間なら必ず応用したくなる「木材に有利なデータ」に関するお話。

総研9

例を挙げれば上の様なこと。
簡単にいえば、木材を使った校舎ではインフルエンザによる学級閉鎖の割合が少なかった、というもの。
もう、これは使いたくて仕方なくなるのですね。木材業界は。
天然素材で健康的、しかもイメージはすこぶる良い!!使わないと損!
そんな感じ。
という私も、今までに様々なデータを引用したり精油の効果などで、風邪をひきにくいとか眠りやすいとかいったお話をしていますが、注意すべきは、それらは良い事を言いっぱなしではいけないということ。
私も注釈している時もありますが、木材は万能ではありません。
桧などの抗菌作用の強い樹種では、体質によってはアレルギーがでることもありますし、木材の効能が優れていると言っても、純粋に科学的に生成されたモノに比べれば、一つの事に対する性質はほぼ劣ります。

そして、他の素材と比べるときには全く同じ状態で比較することが重要ですが、同じ条件などほぼ不可能。
元々の素材としても違うんだから。
要は、飛躍した例えばかりではいけないということです。

どうしても、木材の優位性を伝えたいがゆえに、子どもに対して良いとか、こういった症状が改善するなんていうことも引き合いに出してしまいがちですが、あまりにも良い部分だけを信じすぎるのは、性質というよりも信仰に近いものになってしまうので、解釈が異なります。

総研10

どうしても、優れた性質を誇示してしまいがちな木材に関して、森林総研では様々なデータをとり、研究をし実証を得ています。
それでも、完全に言い切ることはできないといいます。
そこが重要で、木材関連業者も消費する側も、飛びぬけて信じすぎる事から生まれることもある誤解に、呑みこまれる危険性を持っているのです。

それを、わかりやすく警告していただきました。
本当は、そんなこと言わない方がイメージとしては良いのですが、私が無垢フローリングなどでもお伝えしている通り、様々な無垢特有の特性などがある事よりも、優れて見える部分のみを強調する木材販売には偏り過ぎないようにしないといけません。

森林総研においてもそうなのです。
正しい判断のできる見識材料を提供していくことも、木材コーディネーターである私の役目。
そうすることで、もしかすると新しい発想や新しい需要が生まれるかもしれない。
最終的には、どこまで貪欲に学んで自分の物にできるかだと思います。
研究施設では、やはり学ぶこと多し!!!

やはり基本的に木材は生きている材料。
その事を如何にわかりやすく、データを踏まえながら正しく伝えられるかです。
そして木は人間の為だけに生きているのではないのです。
それを活用させてもらうんだから、相手の事しっかり知らなきゃ。
活用する人は全員です。

これを機に、さらに木材をわかりやすく広く伝えなければいけないと確信し、多数の研究スタッフさんとご挨拶し、長く長く続いた、否あっという間だった森林総合研究所への訪問を終わるのでした。


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たのもう!! 木の虫が研究施設の門をたたく 〜森林総合研究所の樹木園〜

前回の木材標本館にての興奮は、学名を使ってのやり取りや普段はなかなか見ることができない樹種の標本を手に取ることによるものですが、それ以外に私の原動力の元となっている「これとあれは何が違うのか?!」という素朴な疑問が、研究レベルにおいても行われているということを知ることができたから。

総研2

単純な樹種の特定というだけではなく、似ているものや見分けのつきにくいものを見分ける方法などを研究されていることが、目で見てわかるとともに、こういったところが違うということをきちんとデータにしておられることがとてもうれしいのでした。
そういうことって、知っている方から聞くか研究結果に出会わないとわからないことで、そういったチャンスが増えることはとても有意義です。
聞く人がおらず、まずは自分の五感をフル稼働して大きな時間と労力をかけてひとつづつ覚えることから始めた私からすれば、のちに続く人たちが同じような苦労をすることなく、木のことを学ぶことができる機会が増えるということです。
それも、とてもワクワクしたポイントだったのです。

単純に考えるともう、私の興味はここで尽きたようなものですが、実はここともう一つ、楽しみにしていた場所があります。
次はそこに向かうのです。
まぁ、それもあってこの場を離れることができた、とでも言いましょうか・・・

森林総研のよいところ。
それは、食堂がワンコインで利用できること!!・・・・(本当の話。ほぼワンコイン。安すぎる・・・)
基、それも相当驚いた(研究もできて御飯が安い!なんて、なんと恵まれているんだ!)のですがそうではなくて、研究施設の中にとどまらず敷地内すべてが研究のためにある、ということです。

その意味はこれです。

総研6

いきなりマニアックな樹種を出してしまいましたが、変わった材木屋である私の記事なので、いきなりマニアックでちょうどいいでしょう。(トガサワラのお話もしないとなぁ・・・板材も紹介したいし、派生して米松の話もしたいし・・・やりたいことだらけ・・汗)
つまりは、敷地内に樹木の見本林があるということです。

見本林というのは、私にはめちゃくちゃありがたいのです。
植生をその場で正確に知ることができるうえ、樹皮や葉、果実(球果)や学名の解説を一度に知ることができるこういった展示方法は、私の記事をつづるうえでも非常にありがたい素材であることは言うまでもありませんし、なにより、いくらリアルな写真を掲載している書籍を読むよりも実際に感じることのできる教材が解説付きで目の前にあるというのは、贅沢以外の何物でもありません。

樹種により、似ている者同士でも葉っぱの香りが違うとか、樹皮が違うとか、果実が異なるといった違いを感じることができるのです。
しかもここはめっちゃありがたい展示方法が行われているのです。
それというのは、、、

総研5

え?!だからなんなの?!!

そう思われるでしょうか。
私にとっては、こんなにうれしいことはなく・・・

ここは、樹木の科目ごとや、近縁種ごと、または似たような樹種同士などが同じ区域にまとめてあり、ゾーンやテーマごとにも分けられているために、一度に非常に多くの情報を得ることができるのです。
若いころによくやった、専門書のページに指を挟みながら「こっちは葉っぱがこうやろ・・・で、こっちはちょっと長くて・・・」とかいう抽象的な覚え方ではなくて、もう五感に直接情報を詰め込むことができるフィールドですので、頭の処理が追いつかない位!!

もちろん、書籍の情報も大切ですが、なにより自分が感じることによって得ることのできる情報というのは、吸収量も処理できる量も、応用できる範囲も極端に広いので、圧倒的に得るものが多いのです。
そう、私の2つ目の目的はまさにココ。

しかも今回は、ほかの参加者の方たちのために職員さんがついて解説までしてくださり、案内板にはない情報を目で見て触ることができる中で耳から吸収できるという環境に、みなさん満足されていました。

もちろん、ここも案内いただく時間だけで足りるわけもなく、しぶしぶ次の予定に向かうのですが、こういった環境も一般に公開して、知識見識を深める人が増えることを願うばかりです。

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たのもう!! 木の虫が研究施設の門をたたく 〜森林総合研究所での邂逅〜


こんなに多くの樹種が(見えないでしょうけど・・・)目の前に標本として保管されている状態で、時間制限があるというのは酷な話で(これだけが目的では無いから仕方ないけど)、片っぱしから材を見ていくことができずに前回の通り、2つに絞って見ていたわけですが、しぼった樹種を探すのにも先の通り、学名順に並んでいるので、その学名のところを探さないといけないので、どちらにせよ通路をグリグリと歩かないといけないのです。
それでも、この並びは正解だと思います。
唯一無二の名称でないと、材木屋の世界のように様々混同されてしまって、意味がなさないですからね。

総研1


時間があればそれも多いに良いのですが、何度もいいますがなにせ時間が無いもんだから困った。
仕方なく、他の見学者(もいらしたんですよ・・・)に熱心に説明されている御仁のお話に割って入り、その所在をたずねたのです。

文章で見ると、尋ねたのです、というのは簡単なんですが何度も言いますが、尋ねるにしろ日本名だけでは不十分なのです。
もちろん、通じるのですが何せ区分が学名だから日本名で尋ねられても、もう一度学名に変換して探す必要があるので、普通であれば少しタイムラグがあるところですが、そこは特殊な材木屋の長所を発揮。
伝わるかどうかと不安になりながらも、意図している樹種の学名を伝えるとどうでしょう。一発です。

というよりも、やはり日本名よりも学名のほうが棚の位置や場所がピンと来るようで、そこからは日本語名ではなく数種の学名でお互い話をさせてもらったのが、なんともうれしく、まぁ普通に樹種のことを学名でサクサク話するという間柄の人は身近にはいないもんで(当たり前・・・)、スイスイ進む学名キャッチボールにしばし陶酔・・・・


しかし、それにしてもよくご存じだなぁ、この方は・・・と思いながらお話を進めていたのですが、こんな機会なかなかないと思い名刺をお渡ししておこうとご挨拶してハタと気が付いた。
あぁ、そういうことだったのか・・・
よくご存じのはずだ。
大学の場合、有名な教授のところへ伺ってのお話は20〜30分くらいで、ご本人がお忙しいこともあってあとは助手さん任せなことが多いのでつながりが持ちにくいですが、今回案内してくださっていたのは「助手さん」ではなく、著名な書籍(もちろん私も持っている)を執筆しておられる方で、あぁあの本の!!?という状況。
まさかこんなところで会うことができるなんて思っていなかったので、不意打ち状態。
材は見たいしお話は聞きたいし。

しかもこの時点でもう集団行動の持ち時間はとっくに過ぎているし・・・
この御仁のお話は次の機会にゆっくりとせねばなりません。
とっても志のある研究者ですし、現実的な木の知識の流布に力を注いでいらっしゃる。
是非、詳しくお話したことを記事にしてみたい。

それに驚き止まらずで、森林総研は生きている樹種だけではなく、かつて使われていた木製品の鑑定や研究もされているようで、出土品や仏像に使われる樹種の研究などもされていて、その研究知識のお話もされていました。

総研2

もう奥が深すぎて、やっぱり時間はあって無いようなもの。
数時間で満足できるはずもなく、所内の次の場所へ向かうことになったのですが、なによりも標本ではなくこの御仁とお話しすることができたのが一番の収穫だったと、つくづく感じるのです。

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たのもう!! 木の虫が研究施設の門をたたく 〜森林総合研究所での興奮〜

いきなりの樟(くす)の大きな盤の展示とその香りに心癒され、いよいよ本番の森林総研の内部に潜入?!なわけです。

本当はロビーやその周りの展示なども写真に収めていきたかったのですが、先日の通りの「充電温存」のために途中の写真がありませんので、いきなりですがいってみましょう。
本日のメインイベント?!、ここです!

総研1

って、この写真ではわからないというか、臨場感がつたわらないでしょうが、もうこの空間は私にとっては燃えて萌えるワンダーランドなのです。
何を隠そう、ここは木材標本館。
標本という言葉からも分かる通り、様々な樹種の現物サンプルが保管されているのです。それも日本と世界、合わせて8000種!!だそうです。
保管樹種数は日本一、ということです。萌えぇ〜。
もう、入室した瞬間から興奮しきりで、はっきりと確認することを忘れてしまっていたのですが、おそらく同じ科目や同じ属であっても微妙な違いのある樹木ですから、たとえば「楓」一つとっても世界中には200種以上あるのですから、そりゃ8000にもなるわな・・・ってな具合です。

写真のようなまるで本棚のようなスペースがずらっと立ち並び、人が一人やっと通れるくらいの微妙な間隔を取りながら、所狭しと樹種サンプルが並んでいるのです。

それも本棚らしく、お気に入りの書籍を取り出すかの如く「日本名、学名、時に英名と中国名(唐木類)」が表記された背表紙付きのサンプルを取り出すことができるのは、まさにワンダーランド!!

総研3

しかも、同じ樹種だからといって一つしかサンプルがないのではなく、いくつかのサンプルがあるので、実際の木材を見た時に「本で見た印象と全然違うぅ〜」というようなことが非常に起こりにくいのがまた素晴らしい。
木目の違いや成長による年輪の違いとかをその場で比べることができる贅沢。くぅぅ〜!!たまりません。

通常は一般公開されていない(*)ため、滞在時間が限られていたこともあり、最初から最後まで見ることなど不可能。
そのため、泣く泣く気になる樹種に的を絞って探すのですが、一般の方ではこれが非常に探しにくいのです。
なぜかというと、樹種の並びは「学名順」で並べられているため、なのです。
だから、日本名で探してもなかなか行きつかず学名を知っていないと探しにくいうえ、大量に並んでいるサンプルを一見しても、樹種を判別しにくいので、もし訪れるならば、気になる樹種の学名はおさえておいたほうがいいかも・・・

そんな中で、私がその時間内でどうしても見ておきたかったのは2種。
そのうちの一つはこれ。

総研4

さぁ〜て、なんでしょうか。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・








正解は、ブラシリアンローズウッド(ハカランダ)です。
しかもこの材は、大きな白太がついている。
木材において白太は嫌われるものですが、例えば白檀ローズウッドなどの唐木の類などは、出荷されるときにすでに白太の部分を削られてくる場合が多いので、白太に出会うことがないので、これはラッキー!!
白太をみて喜ぶ材木屋、うーむ、おかしいですね・・・

(*)新年度より、一般公開の予定があるとのこと。期をみて情報提供されると思います。

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たのもう!! 木の虫が研究施設の門をたたく 〜森林総合研究所からの誘い〜

時代劇や、時代物の漫画で威勢よく「たのもう!!」なんてセリフで道場なんかにのりこんでいたような記憶があります。
腕に自信があり、挑戦する立場で発する言葉にはやはり勢いが重要だと思いますが、果たして私の場合はどうだったんだろうか?!

もし、みなさんが私の影響で(?!)少しでも木材という(良い意味で・・)底なし沼へ足を踏み込んでしまっているならば、樹木ごとの違いや名前の違い、色や香りの違いから、用途の違いなどなど、様々な個性に魅了されていることと思います。

そうなってくると、専門的な情報を知りたくなったり、深い知識を得たくなるものですがどうしても、個人では限界があります。
そんな専門知識を求める場となると、いざ頭にはなかなか浮かんでこないもの。
まぁ、だからこそ、私たちの様な街の材木屋サンがある程度の事を皆さんに提供できないといけないのですが、材木屋さんでもわからないほど高度な研究などをつかさどっている機関がもちろん、木材界にも存在します。

それが「森林総合研究所」(以下、森林総研)です。

総研7


木材界、といいましたが本当は木材だけではなく樹木全般というか、植物と言った方がいいかもしれない様な内容の研究までされているところですので、木材だけでも幅広いことを考えると、研究内容の多岐にわたることは想像に難くないはずです。

今回縁あって、その森林総研の敷居を跨ぐことを許されたため、腕試し?!の「たのもぉう!!」で行ってきたわけです。
現在のところ、一般の方は特別な用事が無い限り自由に出入りできるような場所ではないので、私も以前から忍び込みたかったのですが、今回やっとその機会を得る事が出来たために、期待に胸を膨らませて入ったのですが、ふくらんだ胸がはちきれてしまうほどに(笑)充実した訪問だったことを先にばらしておきましょう・・・

立派な看板の下をくぐり中に入ると、意外なほどにあっさりとしたロビー。唯一感じるのは、どこかからの木の香り。
この匂いは・・・と、暗順応に時間がかかっている眼をはっきりとさせてみると、ありました。

総研8


思わず、君はどこから来たんだい?!と話しかけてしまいました。
立派な樟の大盤です。
特有の縮み目もきれいで、色はあせてはいるものの、その分の色気をまとった香りを周囲に届けてくれています。
ここは写真ポイントだ!!とばかりにたくさん写真を撮りたかったのですが、後で言うメインイベントのためにカメラの充電を温存しないといけないために、詳細な写真はお預け。

そしてこれから、改めてその施設の中に入っていくのですが、まさしく虎の穴?いや、木材の深い穴に入り込んでいくことになるのです。

続きは次回へ。


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早朝から回る金沢城の、材木屋としてのハイライトは意外なところに・・・


大型建築であり、しかも歴史に残っている建造物を復元するという大きなプロジェクトに組み込まれているという能登あてに会うべくして向かった金沢城。

早朝の4時から無料開放の時間ぎりぎりまで兼六園を堪能し、調色を食べた後にすぐに向かった金沢城。
建築技法も楽しみながら、その技法と木材の融合が楽しみだった金沢城。

若干、米ヒバを多用されていることにテンションの維持が難しくはありましたが(といっても、米ヒバの木目の美しいことは特筆ですよ。)、そのテンションを一気に「下降」させてしまった、まさしく「夢から醒めた」気分にさせたのは、意外や意外、木材の施工の仕方でした。

金沢城7

うわぁ、幅広の見事なフローリング。
これを見て、何か問題あるでしょうか?!

大ありです。

といいますか、これでいいのか聞きたくなります。
うちのフローリングはこんなことしていません。いやいや、こんなことしてあるのは初めて見ました。
お城ではこんなことしてたのかな?昔の技法?!
そんなアホな、昔はビスなんてなかったんやから。しかも表面に穴開けてそのビスを見せたままって・・・

私が驚いたこの施工方法は、建築では「脳天打ち」と言います。
材料の表面から直接釘やビスをそのまま止めつけていく方法で、簡単ではありますが、化粧性や意匠性の高い部分にはほとんど使用しないと思いますし、しているのもほとんど見かけません。
それがなぜ?!
その姿かたちも昔に撮影された写真の現存するものにこだわって、時間をかけて「復元」という形をとっているのに、まさか昔からこの方法だったとは言わないですよね?
それとも仮止めで、後に別の方法でやりかえるつもりとか?!
仮止めでも、あんなにきれいな板にビスを打って、しかも誇らしげに観光のお客さんを入れているところにそのまま出しているのが、職業病でものすごく気になりました。
あれで正しい、と言われれば何も言えませんが、木組みの方法や建築様式にもこだわっていることを考えると、こういった施工にはならないような気がするんですが・・・

金沢城10


まぁ、それも一般の方にとっては大きな問題ではなく、現しにされている小屋廻り(屋根)の木組みや格子戸からの景色、お城にはつきものの急勾配の階段などに夢中ですので、施工よりもそれをぶつぶつ眺める私の方がよっぽど不審で・・・

とはいえ実際の目玉はこの五十間長屋で、実に見事な「廊下」。

金沢城11

分かりやすい解説を流しているとはいえ、梁にぶら下がる液晶画面が若干場違いな気がしますが、この長大な空間こそ、現存する少ない写真をもとに復元されたという立派なもので、もちろん、観光で来られた方も納得の壮観振りなのです。

外から見てもその様子は見て取れます。

五十間長屋と御壕

濠に面して続く永い「巨大な塀」は、城郭の美しさというよりも要塞であるという事を物語っているような気がしますし、その巨大さが格式と建築美を兼ね備えているようない出立ちに見え、やはり立派なものでした。

実は、上の写真奥に見える櫓門の内部が最近完工した部分で、この部分には「能登あて」の床がふんだんに使われており、まだ香りもしっかりとしていますので、能登あての空間に浸りたい方はこちらに行かれます様に・・・
あえて写真は出しません。(その他の部分が気になって気になって・・・)

それとは別に、個人的に美しく感じたのはなんと屋根。
美しく白っぽい瓦葺に見えるこの屋根部分、実は普通の瓦ではありません!!
瓦屋さん、納入したかったやろうなぁ・・・と思わせるスケールの建築の屋根が瓦ではない、となると何なのか?!
実は鉛瓦という金属の板です。
拍子抜けしそうですが、何とも美しいものです。

金沢城9

景色を見ずに屋根ばかり眺める・・・
そういった見方もいいもんです。
たしか、この軒裏の形状も史実に基づいていたような・・・・現地のおばちゃんに聞いたのに書いておくの忘れてた。(おばちゃんが怒涛の勢いで語りだすんだもの。私も注意しなくちゃ。汗)

しかしまぁ、予想とは違い色んな意味で見どころ満載だった金沢城。
最後の最後まで床からの執着が抜けず撮った写真がこれ。

金沢城3

私の靴を入れているビニール袋。
つまりは30僂鬚罎Δ膨兇┐詒頂爐个りが使われている、と言いたいわけですが、もうここまで来るとそれしか見えていないように思われます(実際そうかも・・・)が、それくらい、木材に注目していた証拠です。

金沢城は、広場を併設しなおかつ兼六園に隣接、さらに旧大学の研究林をはらんでいるという、もう一日いても飽きることのない、すごい立地の「施設。」
それも金沢市のど真ん中に、です。
今回訪れて驚いたのは、市中の緑の多さ。
街路も白にも、一等地に木ばっかり。
城よりもよっぽどインパクトありました。(駅の木造モニュメントより緑やで、金沢市さん。)

補足しておくと、研究林には様々な樹種があることやその中で遊歩道沿いにあるスダジイの大木は立派な株立ちで訪れたい場所の一つです。
そんな森の町、金沢。
仕事以外でも訪れて、ゆっくりとしたいものです。いつのことやら・・・(旅館の中居さんには完全に一人観光だと思われていたけど・・・)

 

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ひばの故郷で見たヒバの活躍 復元見事な金沢城


先月末、いろんなタイミングが重なって出張できることになり、私の好きな木材の故郷である石川県に行ってきました。
もちろん、石川県の木「能登あて」に会いに行ってきたわけですが(あ、このお話もしなければなりませんね・・・)、石川にいくなら絶対に寄っておきたいと思う場所がありました。
それは、有名な兼六園と金沢城。
あ、もちろん仕事で行っているわけで、しっかりと大先輩材木屋さんにも会い、薫陶を受けてきたわけですが、なにせ大先輩のお会社から先の2つが物凄く近く、寄らないわけにはいかないでしょう。(決まってないけど・・・)

兼六園

兼六園と金沢城は道路を挟んですぐ隣同士。
私が宿泊した旅館もそのすぐ近くということもあり、無理矢理予定に組み込んだのでした。
しかしながら北陸人気恐るべし。
私の行動が遅かったのもあると思いますが、出発予定日の3週間前にはどの宿泊施設も満室で、何とかとることができたものの最後の一室という状況だったのには驚きました。
それでも、必死に宿泊施設を調べているうちに「夏季期間は兼六園の早朝無料開放がある」ということがわかり、昼の移動時間に影響が出ない早朝の予定が大歓迎の私は朝の4時から兼六園を楽しんだのでした。

やっぱり観光かって?!違います。
それもありますが、仕事として見たかったのは金沢城の方。
というのは、復元の際に石川県の木である「能登あて」を使用されたという話を聞いていたからで、やはり好きな樹種の雄姿を一目見たくなるのが木のファンというものです。
石川県も、ちゃんと地元の有用樹種使うなんてやるなぁ・・・と思って入ってみました。
すると・・・

金沢城1


現在復元された金沢城、実はちょっと前までここには大学があったんですって!!
知っている方は普通だと思いますが、目の前の立派な城郭や門構えを見ると、大学というイメージは持てません。
昔の写真を見せてもらってやっと納得したのですが、もちろん、現在の様な立派な建造物はなく、わずかに残る城の遺物とともに、大きな施設棟が整然と立ち並んでいる姿は、よくここまで城を再現したな・・・と思わせるに十分なものでした。

そんな金沢城の見どころのメインはやはり木材の香り漂う「五十間長屋」。
そう、ここから多くの木材が間近で見られる場所。
ワクワクしながら中へ入ると、あるある・・・能登あて=ひばと思われる黄色い木材。
私も販売させてもらいますし、木材として十分見たことがあるものですが、それでもこんなに大きな建造物に採用されているのは初めて。
やはり断面寸法が大きいと迫力があるなぁ…・・・・ん?!んん?!
この能登あて、めっちゃ木目が細かくてきれいなやなぁ・・・ちょっと節が黒っぽいのがイメージとちがうなぁ・・・・と近づいてみると、これは「米ヒバ」ちゃんでした。

金沢城5

ひばはひばでも「ベイヒバ」。いや、この場合「ひばではないのにひば」と言った方が正しいか。色や特有の香りを放つことからひばによく似ているという理由で木材業界の慣例に倣い、「ベイヒバ」と呼ばれている樹種ですが、実際のところは桧の仲間。
ですから、正確にはひばではないのですが、一般の方にはそんな事わからないでしょう。
少し行くとちゃんと「ベイヒバ」の表記がありましたが、その違いを気にする声を耳にすることはありませんでした。

さぁ、気を取り直して次の注目ポイントは床板!!
何とも素晴らしい、巾広の無垢一枚板。

金沢城2


普通なら感激するところですが、床板を見ていると妙に落ち着く。
何故だろう?と考えるとすぐに分かりました。
うちの自宅の床にそっくりだからです。
色も木目も全部。だからしっくりくるんだなぁ・・・なるほど!
と思っていましたが待てよ、一部の大きな柱や梁を除いて県産木材を使用してるんじゃなかったっけ?!
私の目が節穴なのか、どうも自宅の米ヒバのフローリングにそっくりです。自宅も60mmの厚みで200mmほどの幅の板を使ったりしているもので、どうしてもそれに見えてしまう。
やっぱり、私も樹種を見る修業が足りないのか・・・匂いも米ヒバだけど・・・
金沢市さん、どうなんでしょう?立派なことに変わりはないですけどね。

中にはこんなに立派な柾目の板もあります。
およそ300mm幅ほど。すごい貴重なものです。これは「ひば」ですね。さすがに綺麗な木目です。


金沢城4

どこへ行っても解説も見ずにそんなことばかりしているもんだから、ゆっくりと見るべきところを見れたもんではありません。
困ったものです。

しかぁーし!!!、一点、職業病でなくともがっかりとしたことがあります。

いや、職業病だからびっくりしたといった方がいいのかもしれません。
その驚き様というと、まるで夢から醒めたようです。


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共鳴する先代の言葉 福島材木店さん 〜共感編〜


前回に引き続き、福島材木店さんですが、その倉庫に一体何があったのか?!!

実は、この倉庫に入る直前に材木屋としては現在避けては通れない「乾燥材」の話をしていました。
現在は人工乾燥材が普通に流通するようになってきて、どちらかというと乾燥していて当たり前というような雰囲気すら感じますし、木の割れや伸縮すらも「不具合」と言われてしまう寸分の狂いも許さない「製品」としての木材流通が求められる一面があることを実感する時があるのですが、やっぱり福島さんは違ってた。
「人工乾燥材はすすめたくないんです、古い(考え)かもしれへんけど。」
その言葉の理由も、盛り上がる種にするには十分に過激なものなのですが、その言葉を実践している証明として先程の米松の梁材ももちろん天然乾燥させていますし、他の材料も土場に桟積みされているのが何よりの証拠。
弊社でも未だに桟積みしている木材もあるのですが、その理由を話していると急に点と点が結びつき、一気に線となって繋がるのを感じます。
それがまさしくその桟積み。

福島さん5


材木屋は、自分とこに仕入れて桟積みしたり立てたりして乾燥させてから売るもんや。生木を梱包で仕入れてそのまますぐに梱包で売るのは市場や大きな問屋さんの仕事。
木を触って様子を見て乾かして出荷するのが材木屋。

ちょっと言葉は違うかもしれないけど、弊社の会長が20年以上前に私にいっていた言葉と全く同じ事が、乾燥材の話の途中、福嶋社長ご本人の口から出るではありませんか・・・・
それって、神戸の地域性なんだろうか?それともその時代の気性だったんだろうか?!
いや、この場合はやはり故郷近辺の共通性を見出したと理解したいと思うくらいに、弊社会長の姿が甦るような言葉の並びに、単なる共感や乾燥材論争を超えた材木屋の心意気を感じたのでした。

その雰囲気のままに倉庫へ入り込んでいくと、また見つけてしまった共通性・・・
そう、様々な木材が保管されている中で、材料よりも大きく私の目にとまったのが木材に施されている表示。

福島さん3


印字してあるものや紙で添付してあるものなどありますが、どれを見てもほぼ弊社の倉庫で永きにわたり主(ぬし)を務めている木材たちと同じマークや印字ばかり。
おぉ・・・こんなところにもまだ残っていたのか・・・
旧友を探し見つけたかのような感慨、というと大袈裟かもしれませんが弊社の会長の時代に仕入れたものや、若しくは20年近く前に社長が仕入れて、入荷後主に私が仕分けをして管理していながら、ここ10年ほど一度も顔を見てない様な木材と同じマークの木材たちが並んでいるではありませんか・・・

これもある、これ懐かしい、そうそうウチもこんな色になってるわ・・・などなど一人同窓会の様な雰囲気で盛り上がっていたのですが、やはりこれも弊社が神戸からの商いスタートということで、仕入れが似通っていたのも頷けますし、なによりその材にある看板を見るだけで「昔はこのメーカーをよく仕入れた」とか「この製材所はこんな材料やった」とかいう話が自然と出てくるのが懐かしいのです。

まさか、木に囲まれていながらそれ以外の事で感激するなんて思いもよりませんでしたが、やはり会長が縁をつないでくれたのかもしれないな・・・・と深く思った瞬間でもありました。
こういう何かある、それが縁かもしれません。

昔の神戸の材木屋の流れと現在の流れの両方を知り、その中で自分のやり方をしっかりと考えておられるのを感じる事ができる訪問となりました。
一般の建築材も扱ってるよ、と言われましたがそれは弊社も同じこと。
無垢が好きで、木が好きであっても必要のない求めていないお客さんに押し付けるのは何も意味がありません。
やはりお客さんのニーズに合わせてこそ、物の価値があるんですから無垢至上主義である必要はないのです。
反対に、一般材や通常の建築も知っているからこそ気がつくことや考えること、わかる事が多い事が利点であるとさえ感じるこの頃。
2足の草鞋をはける材木屋、いいじゃないですか。

木とお客さんを想う心は訪問の最後まで続きます。

事務所横に、甕に入れられた桜がありました。

福島さん10


大きく花を開いているその枝は、少し前に工事のために伐採した桜の枝だというのです。
工事のため仕方なく伐採するにしても「もうひと花咲かせて・・・」という言葉どおり、咲くまで待てば?!とお声かけしたそうですが、「咲けば惜しくなる・・・」と咲く前の伐採を希望されたとの事。
わかるなぁ・・・・・
その為に、その伐採枝をこの甕にさして花を咲かせたというのです。
なんとも粋な心持ち。

木ってすごいね。幹を切られてもこうして花咲かすんだから・・・
そういう福嶋社長の言葉だけで、その想いは知ることができるというもの。
もちろん、伐採した幹もとってあるとの事で心配ご無用。

そんな福嶋社長、もう一ついいところあるんですよ!

それは「ワイン好き」だということ。
いやー、なかなかいそうでいないワイン好きの人。
私の交友が少ないという問題もあるかもしれませんが、それでもただお酒として好きだとか、がぶ飲みするのが美味しいとかいうのではなく、蘊蓄も味も含めて味わいにもこだわっているという方に逢えた喜びは、木材との相乗効果で倍増以上!
残念ながら今回はグラスを傾けることはできませんでしたが、次回は是非チーズかパテか、そんなものと合わせてのワイン片手の木材談義としゃれこみたいものです。

その機会を楽しみにして、ひとまず今回の訪問記は終了です。
忙しい早朝からありがとうございました。
(因みに私の手のビニール袋はお土産に頂いた社長の飛び道具・・・笑)

福島さん11






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共鳴する先代の言葉 福島材木店さん 〜潜入編〜


物事の記録というのは、出来るだけ記憶の新しいうちに整理して残しておくべきであるというのは言うまでも無いと思ってはいるものの、いざ記録し終わると整理しないもの・・・
巨樹巡りをした後などもそうですが、駐車スペースの有無や所在地の再確認、訪れた瞬間の思いや状況を残しておこうとは思うものの、なかなか出来ずにいます。
少しでも残しておこうと、皆さんに特に紹介したいもののみ少しづつ記事にしているわけですが、紹介していないものも色々とストーリーがあり・・・

とはいえ、今回は巨樹巡りの話ではなく巨人巡り(?!)とでも言いましょうか、スケールのある先輩材木屋さんへの訪問記であります。
今までも紹介したい先輩方あれど、怠慢で紹介できず・・・・
ただし今回は、直接木材のこと云々や商品のことではなく、お話から湧きあがった想いと想い出をやはり「記録」しておこうという、自分のための記事でもあるので、すみません、訳のわからんところはスルーしてくださいませよ。

人との縁は本当に巡り会いで、逢うべく人に逢う。そんな感じに勝手に思ってしまいます。
今回は、私が昨年通っていた講座が縁で知り合った同業の先輩なのですが、所在地が神戸で、しかも私の故郷にほど近い場所!という事で最初の名刺交換の時からテンションが高かったのです。
それで、一日も早くお邪魔しようと思っていながらも、近い様で遠い微妙な位置関係(言い訳・・)のせいで延ばし延ばしになっていたところ、やっと伺うことができました。

ココは兵庫県、神戸市の西の端っこを少しすぎたところ・・・

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大きく拡張された幹線道路を一歩入るとこんな風景が広がる地域の一角に、「普通ですよ、ウチなんて。別に特別なモンないし・・・」と言いながら普通に変ってる(笑)材木屋さんが存在します。
その名は福島材木店さん。
何が変ってるかって、扱う木材云々もちろんありますが、専ら私の場合はその人柄と木に対する想いの馬鹿っぷリ(非常に失礼ながらも・・・)の度合いを指します。
はい、そう言う意味ではきちんと合格ラインで変っておられましたよ(笑)。

お店としては、特別今風にコマーシャルされている様な外観でもなく、私の抱く「材木屋さん」のイメージがしっくりくるのですが、社長ご本人以外にも中身はすごいんですよ。
いきなりの早朝の訪問で、しかもその後の予定が入っている事をうかがっていたので早々に内部潜入?!を開始すると、何にもないよ、とおっしゃいますがいきなりこれがあるだけでも何にもあるやないですかっ!!とつっこみたくなるような長尺大径木が製材できる製材機が鎮座している時点で普通じゃない。

福島さん8


昔は、2階建てに相当する高さの建屋の上まで到達するかのような勢いで丸太が山積みされ、一日中一人つきっきりで製材機を回して製材していたそうです。
そりゃ、弊社の小割製材機だって10年ほど前までは半日は回っていた事を考えると頷けますが、一般の方では今それを想像しろというほうが難しいのが現在の材木屋さんです。
しかし実は近々、コイツで長くて(10m超)太くて(1m超)えぇ丸太を製材する予定なので、またその時見に行かんといけないんですけど、普通はそんな丸太製材できるはずもないから、遠方にて買いつけられた土場の人に、製材と運搬どうすんねや?!と心配されたそうですが、自分とこで挽くねん!と伝えると驚いていたとか・・・・
そう、それが普通です。そんなの挽ける時点で材木屋としては十分普通ではない!!
訪問時は、次に挽く丸太と同じ現場で使われる材料の先納入分が積みこみされていましたが、周囲はその木材特有の香りで大変いいにおい!
やっぱり材木屋は木の匂いがしないと雰囲気出ないですよね。

福島さん9


そして奥へと進んでいくと、巨大な重機!!
ウチの子どもたちなら、制止しても飛び乗っていきそうなのが目に浮かぶ様な豪快さです。

福島さん4


これ、実はとっても重要。
近々先程の普通じゃない丸太を製材するためには、先ずその丸太を運んで来て荷降ろししないと始まりません。
材料と製材機があれば、そこですぐ製材出来てしまう様な感覚になりそうではないですか?!
10mの長さで1mを超える直径の丸太ですよ。こんなの、普通の材木屋のリフトでは降ろせません。
ましてや、荒っぽくトラックから転がして落とすとかいうのも、丸太も傷みますしトラックも傷むのでできません。
そこでコイツの登場となるそうです。
ガシっとやって、ボンと降ろすそうです(笑)。ほんと、掴んで降ろせるという利点は、配送の運転手さんがとっても喜ぶとの事。
やっぱり重機って大切。で、こんなのがあるのも普通じゃないですよ、一応。

で、本番の木材の話に移ると先ず気になるのが、製材された材料での面白い「認識の違い」。
以前から、昔は米松(べいまつ)丸太をたくさん製材していた、と聞いていたのですが一般的に流通していて驚くところの無いはずのその米松が、実は面白い!
丁度次に使う丸太を注文サイズに製材されていたのですが、見てみると「これ、米松?!」と大阪の材木屋ならば必ず聞く、しかも「こんなえぇの、いらんで!」と念を押しておかないと、請求金額が心配な程木目が細かく綺麗な米松がそこにあります。

福島さん7

綺麗だと前置きされるから、知らない方からするとこれが普通になってしまいますが、今現在の材木屋や工務店さんのいう普通の!「米松(べいまつ)」というのは、下の写真の様なもんです。

14


どうですか、全く別物でしょ。
同じ木目でないから違いがわからないかもしれませんが、木目の幅が全然違います。
そりゃお客さんが驚くのも当たり前。
だって、私も聞いたもん。これを米松で出荷してはるんですか?!って(笑)

福嶋社長は挽いてるのは昔っからこんなもんよ、とおっしゃってましたがやはり言われるそうです。
「ウチはピーラー注文してへんで!米松でえぇねんで!!」と。

ピーラーと言うのは、大きくいうと米松は米松ですが、木材沼を覗くとわかる違いがあって、簡単に言うと木目の細かい高齢木材を指すのですが、もちろん高級材であって、お客様の指定している一般的な「米松」とは全く異なりますから、念を押されるのも当たり前。
そこを涼しい顔して、これでも特化粧とか(多少節も含む現し材)しかとれてないよ、と言ってのける福嶋さん、あなたはすごい。
こんな米松、うちらのあたりじゃホント、ピーラーですよ。
材料に対しての目利き度合いの違いは、単に材を扱っているだけではなく、お客様の要望に答えるとともに、その要望以上の材料を提供しようという気持ちとなって現れています。
志高きこと。
これも、木材が好きで丸太から製材した最後の材までをしっかりと見つめ、そしてお客さんのことを考えるからこその事。そう実感します。

福島さん6


そしてそんな美しい顔をした米松ちゃんを一通り眺めた後は、スルー出来ない趣味の倉庫(笑)へ・・・・・
今は昔みたいに売れへんし、こんなんおいてばっかりで・・・・とおっしゃる銘木倉庫に潜入すると、ちゃんとお客さんの喜ばれそうな材料あるじゃないですか・・・

福島さん2


やっぱり、趣味で集めているだけではなくちゃんとお客さんのニーズ考えておられるので、先のお言葉は謙遜ですねぇ。
聞けばちゃんと用途やお客さんのイメージを持って在庫されているし、ちゃんと整理されている(ウチと違って・・・・汗)。
面白い材料がたくさんある中で、実は私を喜ばせたのは、その銘木達ではなかったのです。
この私が材木屋の倉庫にいて木材樹種以外で喜ぶなんて、何事かと想像してください。
そんな事があるっていうのが、やはり自身のルーツに近い所在であるが故なのですが、そのあたりのお話は次回に続く・・・・・





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よみがえる雄姿 紀ノ川神代樟in紀伊風土記の丘


以前から出てきたという事実は知っていたのですが、それからどうなったのか気になっていた木がありました。
それも、知らないうちに結構とりあげられてたみたいで、メディアでも報道されていたのですが、先日やっと会いに行くことが出来ました。

紀ノ川神代樟 3



宇宙船ではありません。
もちろん小高い丘でもありません。木の株です。
大きい・・・・!!



高さ7m、直径3.9m、幹回り12m

これは、平成23年9月の台風12号によって和歌山県は紀ノ川に1300年ぶりに姿を現したクスノキです。
いわゆる材でいうところの神代木です。

紀ノ川神代樟 6


このクスノキは、今から約1600年前に芽生え、樹齢約350年を数えると言われるものです。
この木がこうして見える大きさになっていた1300年前といえば飛鳥時代頃。
やはりその時には、このような巨木が紀州には多く存在したのでしょうか。
紀伊国=木の国、と称された和歌山だと納得です!
以前に製材されたことを紹介した、同じく紀州は有田川に現れた「紀州有田川神代樟」(勝手に命名)も、同じく和歌山県から出てきたものです。

有田川神代樟


今でも大阪府堺市や泉南地方では樟の巨木を見る事が出来ますが、そんなクスノキ達が林立していた時代があったのかと思うと、思わず心震えます。

また、このクスノキが珍しいのは巨樹であり根株として残っていること。

紀ノ川神代樟 5


神代として出土するものは、昔の火山活動や洪水などで立木が折れたりして流され、これだけ大きな株の部分がそのまま見つかるということは稀だからです。
もちろん、魚津埋没林博物館の様に海中埋没林の場合は見事に根がそのまま残り、本当にエイリアンの襲来かと思うようなおそろしく感じる程の存在感を見せつけてくれますが、殆どの土埋木はここまで見事な根を持っていないはずです。

紀ノ川神代樟 4


しかしながら、樹齢は約350年と推測されたそうですが、クスがいくら大きく成長する樹木だとはいえ、このスケールからいくと優に500年オーバーかと思っていた想像程ではなく、もちろん確定ではないにしろ大きさと樹齢とのギャップを感じるほどの大きさ、と言えるでしょう。

その巨躯は大きさのあまり、移動させる道路事情を考慮して3分割されて運ばれてきたといいます。
その為に、3つの胴体は展示の為にボルトで固定されています。
いっそのこと、ヘリコプターでそのままの状態で運んで欲しかったなぁ・・・と思ったりしたのですが、平成24年の7月に川から引き上げる折、25tクレーンで失敗し70tクレーンでもワイヤーが切れ、3度目の正直の70tと50tの2台による連携でようやく川岸に引き上げる事ができたという話を聞くと、おそらくヘリも飛べないのかもしれません。
というか、街中に落ちたりしても大変ですし、現実は無理ですけれど・・・

紀ノ川神代樟 1



クスノキは紀伊風土記の丘という施設の入り口前に展示?!されているので、その大きさの為すぐに目につくのですが、普通は大きさばかりに気をとられがちです。
が、この株はクスノキ。
クスノキと言えば、昔は虫よけ等の為に材から「樟脳」を採取していたという位に独特の香りを持っています。
それは幾千年を経て土中・海中・川中にあったとしても絶えることはありません(今まで見た中では・・・)。
だから、施設の風向きによっては「神代樟特有の香り」が漂ってきます。
予備知識がないと、近くの花か何かの匂いがえらくキツイ日だなぁ、と感じるかもしれませんが、通常のクスノキの様な「メン○レー○ム」を彷彿とさせる香りではなく、もう少し柔らかい涼しげな香りがします。
この香りがとても好きで、自宅のお手洗いはクスノキのカウンターと神代樟の敷き板の香りで満たされています。

いつも自宅でその香りに慣れている同行した子供達はすぐに、「めっちゃ匂いするぅーー!」と言っていました。
是非その香りを体感してもらいたいものです。
どこかの角度からは香るはずですから、廻りを一周してみてくださいね。

紀ノ川神代樟 7


もう期間が迫ってきていますが、このクスノキの発見から展示までの足跡を追った写真展が、同施設で5月6日まで開かれています。
傍には移動の時に切り落された樟の枝の部分が展示されています。
原則触ったりすることはできません(でも普通に触れる・・・)が、匂いをかいだり
することが出来ますので、期間中にお出かけの方は施設内部も見学してみてください。
入館料も驚きの大人190円!!しかも子供無料。
安すぎます。ありがたや・・・

紀ノ川神代樟 2


もし、入館まではいかなくとも、このクスノキが展示された時に配布されたと思われる資料を受付傍の資料販売棚で見る事が出来ます。
300円で購入できますから、それだけでも購入したいものです。
写真展に出ている写真も、掲載されています。

パンフレット

そして、その写真展を通り過ぎると別の展示になるのですが、ちょっとストップ!
木に興味のある方ならば素通りはされないでしょうが、別の展示に移る入り口の両端にこれまた興味深い丸太が2本。
どう見てもクスと同じく神代丸太。
(写真撮影禁止の為写真ありません。残念。)

綺麗に年輪を見る事が出来る事からクスノキとは異なる針葉樹である事が想像できますが、では一体何なのか?!
最初に思い浮かぶのはスギ。
神代といえばスギ、と思う位に神代木でも多くを占める樹種ですが、念の為に香りの確認を・・・・・・・・

おぉ!!この香りは・・・
息子達曰く、「コーラの匂いがする!!コーラや!」

流石は我が息子・・・正解!!!

私も同じく「コーラ、若しくは似た炭酸飲料のサイダーの様な香り」と表現しているその神代は、「神代桧」です。
神代の樹種の中でも珍しい神代桧が、何の説明もなく2本もゴロっと立ててあるのは何かわけでもあるのか?!
どこから来たものか?!
興味が尽きません。

我慢できず、ご存じかどうかわからずも受付のおねぇさんに聞いてみました。

そうしたら、以前に「熊野地方の展示」を行った時に、その地方の方から「不要だから持って帰ってもいいよ」といって頂いてこられたものらしく、これと言って謂れもなく、また、どうして熊野の方が持っておられたのか、保存はどうされていたのか、などは謎のままでした。
当時を知る学芸員さんも岩手に転勤されたということで、それ以上は知ることができませんでしたが、稀少な神代桧を素通りするのは勿体ない!
また、万が一処分されたりすることのないように、おねぇさんには「珍しい神代桧ですから、大切に保管展示してください」とお願いをして帰りました。

おねぇさんは「僕たち、木が好きなん?!」と聞かれていましたが、一応「木が好きなのはお父さんです・・・」と言っておきました。
もっと、木が好きな人に見てほしいもんですね。

紀ノ川神代樟 9


またこの施設は、館内だけではなく敷地内を散策できるようになっていて、樹木や花を見たり、少し時間をかけた散策コースなども設定されていますので、これからの季節緑の中を爽快に歩く事が出来ますから、今回は時間の都合でそこまではいくことが出来なかった私も、次回また訪れてみたいと思っています。

蛇足ながら、この施設の近くには木の神様とされる「五十猛命(いたけるのみこと)」をお祀りする「伊太祁曽神社」があります。
五十猛命は、日本に木を植えられた神様として知られていますから、神代(かみよ)のクスと対面した後は、木の神様を拝んでいかれると良いのではないでしょうか。

しかし、今回の様なクスノキが現在も生きていれば、本当にそれその物が神様の様に感じます。
巨樹に会うといつも感じることです。
発見から移設のニュースを聞くまでは、どこかの市場に製材されて出てくるのではなかろうか?!と気が気ではなかったのですが、材にならず保存されることになって良かったと思います。
施設を訪れる木に興味のなかった方も、このクスノキを見て縄文飛鳥の歴史とともに樹木にも関心を持ってもらえるといいなぁ、というのが感想です。

キリスト教のイエス様ではないですが、時代を超えてよみがえった神様の様なクスノキ。
現代の私たちに何を伝えてくれるのか・・・
それは受け取る人次第・・・

紀ノ川神代樟8



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三瓶小豆原埋没林公園


ずっと縁がないのかと思っていました。
こんなに想っているのに・・・・
片想いを続けて何年になるでしょう。
やっと出会う事が出来ました!
それはこれ!

三瓶埋没林公園 11










この景色だけで、木の好きな方はもちろんご存知の場所、そう「三瓶小豆原埋没林公園」です。

埋没林・・・読んで字のごとく「埋もれた林」ですが、埋もれたままだったものが発見され、それも数千年前の火山活動や洪水などで土砂や河川に埋もれてしまった木々や森が出現するのが埋没林ですね。
神代木が現れるのは、こうした埋没林からです。

この三瓶埋没林もその一つ。
この三瓶と双璧を成す日本の埋没林には、魚津埋没林博物館がありますが、各地で埋没林や珪化木などがみつかっていますので、ここだけという話ではない中で、どうして有名なのか?
それは、その双璧が素晴らしい展示内容と管理がされているからでしょう。
もちろん、その時代を知る上で貴重であるということ(これは後で出てきます、公園整備の発端となることです。)もありますが、相当な量の埋没樹木とその保存状態の良さが、人々に様々な影響を与えるからだとも推測します。

さて、その埋没林公園。
私が恋焦がれていたのは、ここを目当てに向かった一回目は休館日だったことと(現在は職員さんのご尽力で年末年始などのみになっていますが。)2回目の旅行では訪問を打診したものの、他のメンバーから「そんなん行きたいのは自分だけやで・・」といわれ、目と鼻の先まで生きながらも涙をのんだわけで・・・・
3度目の正直はもちろん単独での訪問!!よっしゃー、泊り込む位の勢いで乗り込んでやる!!と意気揚々。しかし半面、魚津の時の様に「エイリアンの襲来」にさらされたらどうしよう・・・と少しビビりながらの出発であったことも付け加えておきましょう。

さぁ、チケットセンターの女性ともウキウキで言葉を交わし、いざ地底の埋没林の世界へ!!

三瓶埋没林公園 12










このタイムトンネルの様な入り口をくぐると、少し空気が変わるような気がします。
地下へと伸びる階段に、どんな景色が待ち受けているのか期待は高まるばかり。そして前の景色が開けると・・・・・

三瓶埋没林公園 1










でたーっ!!いきなりの埋没樹木のお出迎え。
しかもビッグサイズがニョキッと立っています。
保存処理の影響でしょうか、照明を反射し黒光りするその木肌は、出土当時も泥水にまみれながらも永き眠りから揺さぶり起こされた「旧世界の巨人」を想像させます。
その根株の張り具合が、まるで自分の足で立っているかのようにも感じてきます。

三瓶埋没林公園 2










できる限り、発見当時のままの姿を維持してくださっているのでしょう。
覆いかぶさるように重なり合う樹木と、その隣で土砂や溶岩でも流され倒れることのなかった強靭な幹を持った巨体が立っている。
木々も自然のものですが、それらの景色をも一瞬で変えてしまったであろうもう一方の自然の力に驚きつつ、よくぞこんな状態でもう一度空気に触れる時代に現れてくれたものだと感謝したくもなります。

三瓶埋没林公園 3











展示の中には、出土した地層をそのまま見せてくれるところがあり、そこには地層の中からその姿を見せる流木となったかつての木々の姿がはっきりと確認できます。
助けを求めているのか、それとも時代の証言者としての言葉を投げかけているのか?!できることならば、その当時の様子を語って欲しいような気分です。

三瓶埋没林公園 4



(照明の加減で変色しています。すみません。)





回廊の様になった展望スペースは、まさに埋もれたままの感覚を味わうことが出来る内容で、中には自分のすぐ近くに直径1mを超える立木状の埋没材があったり、巨体でありながらもその体を引き裂かれなぎ倒された状態のものが、年輪を読むことも出来る状態で横たわっています。
間近に感じるその光景は、自然の力としか言いようがありません。

三瓶埋没林公園 5










左手にいる私と比較しても、木々の大きさはわかると思います。
ここが埋没した時代には、これらの巨樹が林立していたのかもしれません。
今の時代においても立派な大木だと感じるこのサイズ、やはり出雲大社の神殿などの巨大宇豆柱や社殿の御用材はこの地域で賄われていたのだろうか。
どちらにせよ、それだけ山が豊かだった証拠か・・・
出土材の多くは杉だったということなので、杉を中心とした森だったのだろうけれども、巨木の蓄積は多かったのでしょう。

ぐるぐると展示スペースを歩き、出たくないなぁ・・・とブツクサ言いながらも次の展示スペースがあるからには出ないわけにはいきません。

三瓶埋没林公園 10










次の世界への入り口はこちら。
合体木根株展示棟。
開かれたドアに吸い込まれるようにまた地底の世界へ・・・

三瓶埋没林公園 6










ドアをくぐると、グルグルと続く階段。
その下には根株があります。
一段一段おりるごとに、少しづつ「その時代」まで時間を逆回ししている様に木々が埋没した時代へと続く階段を踏みしめていきます。

何段下りただろう・・・いや、彼らが埋没した4000年前の時代へはまだまだ遠いはずですがずいぶん下りたような気がします。

三瓶埋没林公園 7










そこにあったのは、根上がり気味に寄り添って合体する切株。
発掘時にこの部分から伐採されたそうですが、10m以上の樹高を残したまま直立した状態で発掘された株は、切断当初も鮮やかな木の香りを放ったと当時の記録にあります。
4000年以上も埋もれていた樹木から香りがするというのは、自身の経験からわかってはいるものの、信じがたいものであるとも感じます。

三瓶埋没林公園 8










今すぐ手の届くところにある根株が、数10mの高さのまま埋もれ、外気に接していた部分のみが朽ち果てて、今の状態で残ったわけですが、目の前にしても保存状態も美しくまさかこれが地下に埋もれていた巨木の株だとは想像できません。

つまりは、やはり人知の及ばない自然の世界の出来事だということでしょう。その力には驚かされるばかりです。

三瓶埋没林公園 9











見事な展示内容は、その歴史を知る上でもまた、彼らの生きた時代から現在に生を受けている私たち自身を見る為にも、非常に貴重なものだと思います。
現存する巨樹もそうですが、やはりそれらよりも以前の地球を知っている彼らの記憶を覗いてみたい気持ちでいっぱいです。

ここ小豆原は「埋没林」というだけあって、これら以外にもたくさんの埋没樹が敷地内に存在するそうです。
もともとこのあたりからは、以前から倒木が出土していたようですがそんなに気にはされていなかったそうです。
そして水田の区画整備事業の最中にも、一本の立木で出現した埋没樹があったそうですが、その時も大きく取り上げられることなく時は過ぎ、ある時、その区画整備時に出土した立木の写真を見た一人の方によって、のちの埋没林公園の整備計画と発掘作業が始まるのです。

そんな背景から、敷地のあちこちに不思議な突起がたくさん。

三瓶埋没林公園 14


 正面と左奥(カラーコーン左)の円柱です。






これは「埋没林モニュメント」というらしく、敷地内に点在しているのですが、このモニュメントの下には同じ大きさの埋没樹が埋まっているそうです。
ということは、林立するモニュメントを見れば、どこにどんな大きさの埋没樹があるのかわかりますし、その数からやはり相当数の樹木が埋もれたこともわかります。

三瓶埋没林公園 13











これらを見ると、「埋没林」という存在を改めて認識することができますし、学術的にも貴重な埋没林は、埋め戻し保存されているそうで、展示されている以外にもこれらの樹木が再び眠りについているというのもいい話ですね。

これらの埋没材に会うと、歴史を感じることは当然ながらその時代のことや、その樹木の成長の事、動く事が出来ずに火山活動にのまれた樹木たちの事を想い、巨樹に出会った時とはまた違った気持ちにさせられます。

これからも人々に歴史と自然の力、そして木々の力を伝える場として活躍してくれることを祈って、惹かれる後ろ髪を引きずりながら埋没林公園を後にする私でした。


*ご注意
埋没林公園のホームページにもありますが、現地へ向かわれる出発場所によっては「ホンマに?ここいくの?!」という当然車の対向などできない林道を延々と通らないといけないルートになる場合があります。
特にカーナビを頼りにされる場合はホームページに記載されている「推奨できないルート」を参照のうえ出発されることをお勧めします。
因みに私もがっつりと「車一台分通行可」ルートを通りました(汗)。


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なんとか帰着・・


なんとか先週末の出張を無事終え帰着しました。
いつも私は弾丸ツアーで、少し無理気味なくらいの予定を立てて欲張って動いてしまうので、出張前後は業務の処理もそうですが、前後処理が大変です。

さて、今回も色々と収穫のあった出張となったわけですが、まぁ雪の多いこと。
現地の方も、今年は異常だといっておられました。
雪国では、やはり今年の寒波はこたえているようで、わたしにとっても趣味のスキーの時にこんな「キュッキュ」鳴く雪が降ってくれたらいいのに、と思わせる位の積雪で、移動にも木を撮るにも除雪の必要な場面があり、そういった点では苦戦しました。

原木 1










しかしながら、やはり実際に加工される原木を見ると製品がより好きになります。
愛着が湧くというか・・・
このあたりはお客様も同じでしょう。
自然の木からできる木材製品を使う事に対する愛着をもつと、商品としてではなく家の一部分として愛着を持てるようになると思います。

原木 2











また、何かとバタバタとしてしまう私なので、訪問がいつも日曜日になってしまう
製材所さんが出てしまいます。
しかし、それでも快く対応してもらい、今回も日曜日も外出仕事のところを無理言って朝一の時間をお付き合いいただき、大変嬉しく思いました。
中には「その日は休みですよ!」なんておっしゃる方もいますが、快く迎えてくださるというのは、やはり気持ちの良いものです。

それとともに、やはり私の「虫」も疼いてきまして・・・・

お寺にて
































こんなところにいったりもしてしまうわけで・・・

移動途中の道沿いにある社寺。
奥に見えるのは有名な大杉。
かなり太い、立派な木。

たまたまこの時は地域のお祭り(と聞いた・・・)で、朝から除雪なさっていた地元の方がいらっしゃって、いろいろとお話を聞いていたのですが、わざわざ大阪からやってきた木の虫に興味を持っていただいて、お茶まで御馳走になり、皆さんの温かさを感じた次第でした。
これも御縁。何かの運命ですね。
心温まる瞬間でした。

間違いなく、収穫多き出張でしたので、またどんどん皆さんに還元できるようにしたいと思います。
期待していてくださいね。



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銘建築、聴竹居を見学


全国に銘建築は多々あれど、遠方に出ることなく私が電車でふらりと行ける距離に何とも言えない銘建築があるのです。
昨日、その銘建築に行ってまいりました。

京都府、サントリーの山崎蒸留所(試飲に入りたぁーい!)近くにある「聴竹居」です。
大山崎という場所を聞くと、古くから車に乗っていらっしゃる方だと「名神高速下り、天王山トンネルを先頭に●○キロ渋滞」なんていう決まり文句を毎日聞いた事があるものと思います。
または、歴史上でも「天王山」というと言わずと知れた「秀吉と光秀」の天下分け目の決戦の地であることで、大抵のかたはご存じだろうと思います。

その天王山の麓に、今回訪れた聴竹居はあります。

聴竹居 1
































1928年(昭和3年)、建築家の藤井厚二によって建築された建物で、「実験住宅」と呼ばれている、彼の5つ目の邸宅です。
5つ目というのは、10年程で5回も自邸を建築したそうで、それらが「第○回住宅」と称されていてこの聴竹居が第5回住宅です。
5回の中で現存するものは、この聴竹居のみだそうですが、まぁ素晴らしい建築です。

こだわり満載にして、微に入り細を穿つディーテールや仕上げの心遣いが物凄く心に響きます。
感覚的には、以前に訪れた「志賀直哉旧居」と似た雰囲気ですが、それとはまた違った、やはり建築家であり、環境と住宅の共生とともにそこに住まう意味を考えた住宅だと感じます。
もちろん、広大な敷地に本格的に「伊勢神宮の宮大工さん」を呼び寄せ、その方の住まいと作業場をこしらえて、建築にあたったそうですから、現在の建築に活かす為の見学ではないですが、それでも、内部の仕上げの心意気や工夫、考え方や創意は建築に携わるものは当然のこと、木を知る物も建築を通して感じるべきところだと思っていますから、たいそう勉強になりました。

残念ながら、内部の撮影は原則禁止。届を出して撮影はできますが、記事へのアップロードは禁止されていますので、ご紹介できませんが、近畿にお住まいの方は一度は訪れていただきたい建築ですので、時間をつくってみてください。

ちょうど建物の近辺は紅葉の最中。
周りの建築もよいものが多い事と、それに降り注ぐ落葉達の色と落ちる音が都会とは思えず、なんとも言えない雰囲気を出しています。
現実とは関係ない、と割り切る事もあるでしょうけどもやはり「よいもの」を見るということは、自身の大きな糧になります。
若い方にも是非見学してもらいたい建て物でした。
充実した建築旅行!!

聴竹居 2













木ぃクンmuku_mokuzai  at 13:15コメント(0)トラックバック(0) この記事をクリップ! 

休日は旧家にて・・・奈良 志賀直哉邸にて


先週の日曜日は久しぶりにリラックスできる日となりました。
叔父への用事で築80年の住宅をギャラリー兼喫茶としておられるところに訪問しました。

画廊
























私の通っている整骨院の先生が「日曜日に外出すると、疲れをとるひまないですよね」とおっしゃっていましたが、普段は子どもたちのパワーに押されてその通りなんですが、今回は良い作品を鑑賞し、目の保養をした後でこれまた落ち着ける場所を見つけました。

ここです。

志賀直哉旧居 3














かの有名な「志賀直哉」の実際に住んでいた住宅です。
奈良県は春日大社のすぐ南、春日山原始林へ通じる小道の近くにそれは佇んでいます。

当然指定されています。

志賀直哉旧居 4














入館料は必要ですが、安すぎるくらいに見どころ満載の素晴らしい所。
ま、建築や材料に関する興味での見どころということもできますが、やはりその空間や窓、庭や部屋の天井の高さなどに至るまで、現在の住宅というものには見る事の出来ない空間が広がっています。

志賀直哉旧居 2




 









茶室からの眺め。

志賀直哉旧居 1














中庭を挟み、リビングスペースやその奥の庭を見る事が出来ます。
丁度雨模様だったこともあり、もうなんとも言えない雰囲気で、心穏やかに興奮してしまいました(笑)。

なんだろうか、華美な装飾や、高すぎる天井、使い勝手が良いがどこか味気ない設備、手入れ不要(手が入れられない?!)だが傷んでいくのみの内装。
そんなものからは得られない、見えない価値。
価値のある時間や空間を感じる事のできる建物。
当然、費用も相当なものである事は容易に想像できますが、全てではなくとも、それでも、やはり「家」には人間形成とともに、家族を育むところであってほしいし、「ただの人が住むことのできる箱」ではダメなんじゃなかろうか・・・

そんな事を感じ、しばし庭の眺めに心奪われてしまいました。
空気も心なしか心地よい。
そう感じる空間です。
奈良、春日大社周辺へいかれるならばよって見てほしい、そんな貴重な体験でした。

所在地:奈良県奈良市高畑町1237−2
(検索でもすぐにでてきますよ。)



木ぃクンmuku_mokuzai  at 13:15コメント(0)トラックバック(0) この記事をクリップ!