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小さな気づき


ちょっとした理由があり、木材サンプルを水洗いした時のことです。

以前から、一部の樹種のフローリングなどで水かかりの後に、表面が「毛羽立つ」ことをご紹介してきましたが、今回水洗いしたことでケバの出方と出易い樹種を見ることが出来ました。


サンプル作成用サンプル

 これらを水洗いしてみました。





そのときに気がついたことがあります。

それは広葉樹でも木裏が毛羽立ちやすいということです。
広葉樹でもというと語弊がありますが、針葉樹の場合は毛羽というよりも木裏は逆目(木の繊維が逆立ってくる状態)が起こりやすいのですが、毛羽立ちも木裏の方が木表よりも出来やすいということは意識していませんでしたので、新しい発見でした。

針葉樹のように年輪を持たない(環孔材で年輪のように見える導管-木材中の水液を通す細胞組織-の並びはありますが)広葉樹は、それらの成長輪に起因する材の差が出にくいと思っていたのですが、やはり水分を含ませた場合には、木表はどうということはなくとも木裏は導管周辺の木肌が立ってきてしまいました。

毛羽の原因としては、細胞組織の水分膨張があるようですが、どうもそれが導管の大きさと、成長の早さによる肌理の細かさにも関係があるようです。

今回は、環孔材であるナラ、タモ、クルミ、ホワイトオークなどが顕著に毛羽立ち、散孔材のカバは若干の毛羽で、同じ散孔材のメープルはそんなに気にするくらいではありませんでした。
(写真上段、左からナラ、タモ、クルミ。写真下段、左からカバ、ブラックウォールナット、ホワイトオーク。)


ナラ表面ケバタモ表面ケバクルミ表面ケバ







カバ表面ケバ 3ブラックウォールナット表面ケバ 2ホワイトオーク表面ケバ







特に大きく出たのはナラとホワイトオークです。
ナラはロシア産で、比較的目が詰まっています。
もう一方のホワイトオークは北米産で、成長がよく、目が粗いものです。

ホワイトオークとナラホワイトオーク表面ケバ 2








どちらも毛羽が大きいのですが、その中でもホワイトオークは導管の大きさと、成長輪の大きさの関係か毛羽が大きく、広範囲に広がって現れました。
はっきりとした原因は分かりませんが、上記のような理由からでは?!と推測しました。
写真から成長輪の差と、表面の毛羽の大きさがお分かりになれますか?

このことから、水かかりのあるキッチンのフローリングや、洗面台や洗面所フローリングなどにする場合は注意が必要な点だと思います。
どちらにせよ、塗装してのご使用が基本だとは思いますが、なおかつできることなら木表を使って塗装仕上げとするのがよいかもしれません。
実際は広葉樹は木裏と木表が混用されている為、難しいかもしれませんが。

これも、無垢の木材の一つの特性ですので、ご理解をいただきたいと思います。
人間も寒いと鳥肌がたちますし、暑いと汗もかきますしね。
どちらも生き物です。

特徴があることをお知りおきくださいますように。

見逃してしまいそうな小さなきづきでした。



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