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木の床の不思議 −視覚・見え方編−


無垢の木の美しさは、その材面に現れる様々な杢目や自然の色合いから来るものです。
その杢目や色合いの違いは、木材が生き物であり成長していく過程で出来た物質によるものですが、この一つ一つの違いが人間の目に優しく映る理由なのです。

木材の多くは年輪をみてとれますが、この年輪は成長の度に刻まれていくものです。
そして、成長の良し悪しによって年輪は不規則になるわけですが、この自然が作った不規則で複雑なリズムが、人の目に自然で深みのあるものとして受け取られ、心身をリラックスさせてくれる「1/fゆらぎ」と呼ばれる人工では真似の出来ない心地の良いリズムを形成しています。

この「1/fゆらぎ」は杉の柾目によく例えられます。

杉柾無節浮造りフローリング原板拡大







まっすぐに通っていそうで、ほんの少し揺らめいて見える、あの不規則な配列です。
人間の目はとてもよくできていて、見たものの位置を瞬時に感じ取り物を掴むことができたり、質感を感じることができます。
しかし、正確がゆえなのか、あまりにも規則的に並びすぎたものには違和感を感じるようです。
下の写真。
よく見ると、なんかチカチカしますよね?!
パソコンできっちりと引いた線です。

チカチカ










こんなにきっちりとしているのに違和感がある。
それに対して杉の柾目は全く異なり、きちんと並んでいるわけではないのに落ち着きを感じる。
不思議なものです。

弊社の百年杉柾浮造り(うづくり)フローリングを使うことで、生活空間に不思議な効果である「1/fゆらぎ」をたくさん感じることが出来ます。視覚を通じて癒される効果が期待できます。

DSCF0542-3








また木材は、表面の凹凸で光を散乱させるため、目に優しい材料だといえます。

光の中には、人の目には見えない紫外線や赤外線が含まれていますが、木材は人の目にとって有害な紫外線の反射を抑えてくれます。
そのため、目に紫外線が入るのを和らげてくれます。
木材が経年変化で色艶を深めていくのは、この紫外線を吸収する働きが大きく、人間の日焼けと同じ現象といえるでしょう。

床材で言うと、ブラックチェリーやブラックウォールナットなどは、この焼けによる経年変化の美しい樹種です。
人間も日焼けで肌の色が変わるんだから、同じ生き物木材も当然日焼けするというわけです。

一方、波長が長い赤から黄色の光、赤外線の反射は大きく、これが木材を温かく感じさせる要因だといわれています。
無垢のフローリング貼りのお宅がどこか温かい印象を受けるのはこの理由によるところが大きいと思います。

その他、木材は生き物ですので、細胞組織をもっています。

そして、その細胞組織に光が入ってきて光が散乱するわけですが、その光の入る方向(細胞に向かって垂直か平行かなど・・・)によっても散乱の仕方が違うため、様々な表情をみせてくれます。
最近人気の「栃の縮み杢」や、有名なオークの虎斑等も光の入り具合で見え方が異なったり、見えにくかったりします。

栃 縮み杢 無垢一枚物板



  栃の縮み杢板




ホワイトオーク正柾虎斑 2



  オークの正柾虎斑




この乱反射が独特な杢の美しさを作り出しているのです。

いかがでしょうか、木材の不思議。
工場生産されている、表面に薄ーいかつらむきくらいの薄さにスライスされた木材を貼り付けている合板フローリングには現れにくい、本物の無垢木材の見え方の違いの楽しさが理解していただけたでしょうか。


生き物である木材です。

二つ同じものはありません。見え方の違いでも分かっていただけると思います。
視覚的にも人間にも優しい無垢の木の床で過ごす幸せを少しでも多くの方に・・・

皆さんの木材選びの一助となることを期待しています。

続く・・・

*補足を後日の記事「出窓実験室 検証編」にてご覧ください。



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