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高樹齢杉製材所訪問記 杉浮造り編 第二回

製材所訪問、次は加工工場です。


製材できれいな柾目板となった杉を、加工に入ってユニ(縦継ぎ)ジョイントしたり、浮造り加工をしたり、小口面を面取り(角を取る)をしたりして、製品に仕上げていきます。


杉柾無節浮造りフローリングの浮造り加工は、ちょっと他の所と違って特殊なノウハウがあるので、残念ながら工程をお見せすることができません。


ですが、出来上がった製品はいうまでもなく素晴らしく、さらに一見何も問題のなさそうに見えるフローリングの中の、灰汁による色ムラや、木目の流れを選別していく厳しい基準を知ると、商品になったフローリングの素晴らしさは、こういったこだわりから生まれることを再確認することができました。

杉板目節あり浮造りフローリング選別待ち








やはり、こだわりを持った生産者というのは優れた物作りをされています。

その気概を見習うとともに、価値のわかる方々に「こんなに良い商品です」と、どんどん紹介していきたい気持になります。


その気概はこんなところに現れます。


まずは少し加工がわかる方なら理解していただけると思いますが、フローリングの幅方向の木口面の面取り加工が違うんです。

工程として表面を浮造り加工してから、木口の面取りをするんですが、普通に刃物で面を取ろうとすると、浮造りによって浮き出た杉の硬い組織の部分(冬目の部分)にひっかかって、うまく面取りできないんです。

それが製品は綺麗に、何事もなかったかの如く面取りされています。


小口仕上がり拡大









これもノウハウだそうですが、ここまでするのには一朝一夕にはいかなかったものと想像します。

同じようなことですが、ユニ(縦継ぎ)ジョイント部分も木の木目がかわり、性質も変わるので、普通に機械を通しているだけでは、ジョイント部分でうまく浮造りできないはずなんですが、これもまた、綺麗に加工されているんです。


ユニジョイント部拡大








ジョイント部に影がみえますよね?

右側の柾板の冬目の陰影が左の柾板の夏目に映っています。

夏目を削ってきて、急に冬目に変わったようなところもこうやって、違和感なくジョイントされています。
つないでいるんだから段つきはしょうがない・・・・という気持ちでは絶対に実現しないようなジョイント仕上げです。


そして、もうひとつ。


木材の性質に詳しい方はピンとくるかもしれませんが、表面が柾目ということは、四方柾(四面すべてが柾目の木取り)という例外を除いては、横の木口面はタケノコ模様のような、板目になるのが普通です。


そして、杉や桧のような針葉樹はその板目の木裏側(板にした場合の木の芯に近い側)は、冬目部分が板の表面から起き上がってくる…めくれるというイメージでしょうか・・・そんな現象が起こります。


ですので、針葉樹の場合は特殊な用途を除いては、必ず木表を使用します。
杉柾無節浮造りフローリングも厚み方向の木口は板目です。
そして、一方の木口は木表になり、もう一方は木裏になります。

ということは、当然このフローリングでも冬目がおきてくるかもしれないということです。

しかも、フローリングですから、実(さね)加工をしないといけませんから、加工機械が木裏の部分を通るわけです。


ただでさえめくれ易い木裏ですから、加工機が通るとやはりめくれる・・・・

と思うんですが、これまた非常に美しく問題なく加工されています。


杉柾浮造りフローリング木口


こういったところです。




杉柾浮造りフローリング木口2


追柾の部分も・・・





杉柾浮造りフローリング木口3


違和感ありません。






すごいです。

これもなかなかできない加工です。

こんな特殊な加工を経て、高樹齢百年杉柾無節浮造りフローリングはできあがります。


製品を眺めていると、こんな加工の裏を紹介しないわけにはいかない!!
という気持ちになった加工場でした。


やはり、気合のはいった方たちって、まだまだたくさんいらっしゃるんだなぁと嬉しくなりました。



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