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高樹齢杉製材所訪問記 杉浮造り編 第一回

先日、すでにご紹介している杉柾無節浮造りフローリングの加工工場と、原木木取りの製材を訪問しましたのでその様子をご紹介します。


原木を観察







どこでもそうですが、製材現場へ伺うと近くに山があってたくさん木がはえているんです。

それもうっそうと茂っています。


まず思うのは、これだけ生えているのにどうして建築現場などに使われないんだろう?!…
ということと、うっそうと生えこんでいるので、山が暗い所が多いということです。


これは、豊かな森林を持つ山に囲まれていても、お金にならないから伐っても搬出できない、商品に製材できない、そして安価な輸入木材を使用して、日本の木材を使用しない現場がいまだに多いから、というのが主な理由ですね。


というのも、一時輸入木材の製品精度や商品が優れていたところがありました。

見た目もきれいで、安くて品物がよい。

その時個人的にはですが、殆どの製材所がそれまで多少の寸法の誤差や、商品の束の中に欠点材が入っていても多少はよし、とあぐらをかいて出荷していたことが原因ではないかと感じていました。

それがあたりまえになっていたんですね。

だから、一気に見た目のよくてきっちりとつくってある輸入材へとながれていってしまったんでしょう。

当然、現在は様々に改良され、真剣に取り組んでいる製材所の製品は素晴らしいものがありますが、なかなか離れてしまったニーズを取り戻すには至っていません。


そういう理由で使わないから伐られずに成長するけども、成長したものが伐期をむかえても伐られないため、山が枝葉の影で覆われて暗くなり日の光が地面まで届かず、暗く、他の植物の育たない環境になってしまう。

一見緑豊かですが、良い森林として機能している山が少ないのが現状です。


何とかするためにも、適材適所に木を使い循環させることが、生態系にもよいし、住宅に住まう人間の健康にも良いと思うんですが、いかがでしょうか。



前置きが長くなりました。

そんな山深いところ・・・というか山に囲まれたところで杉の浮造りフローリングの原板が生まれます。

使用されるのは、よく育った大径の杉丸太。

杉フローリング原木丸太原木です。これが・・・・


杉柾無節浮造りフローリング原板



こうなります。



原木は樹齢80年以上の見事な材を使用しています。

柾目を木取りしようとすると、原木の良いところばかりを使って年輪が平行に出るように製材しないといけないので80年生の原木でも数量はかなり限られてきます。
そうして厳選していくと、自然と樹齢は100年から120年生くらいのものが中心になってくるのです。
100年というとどんな時代に芽吹いたのでしょう。
通常の人間の人生よりも永い年月を生きてきた、貴重な大径木からこの柾目は産出されるわけです。

特に、その柾目の中でも柾目の通った継ぎ目のない一枚物なんかは、1.95mの中に欠点が入らない様に選別するので、ほんの一握りの数量しかできない超希少材です。

杉柾無節浮造りフローリング原板拡大

 原板拡大。きれいな柾目です。







そしてここでは、現在は自動製材機(製材データを入力すると勝手に丸太を指定寸法に割っていく機械)で木取りするところがあるなかで、ここは人が一から木を見て、節の出そうなところ、色の良さそうなところ、癖のあるところなどなどを見て製材する方法をとっています。

製材機








木にこだわる場合は、木は「生き物」ですからやはり人間が木と向き合って語りかけながら挽いていかなければなりません。

それにより、有効に使える部分が多くなるのと、木の目をそろえやすくなる、癖が出にくいので寸法精度のよい板が取れるなどの利点があります。


当然、貴重な柾目板をとるんですから全自動製材というわけにはいかないでしょうが、木と向き合いながらの作業はこれから生まれる商品の素晴らしさを左右するにふさわしい光景でした。


次回はいよいよ加工工場です。



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