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スプルースって、じつはすごかった

常識とか机上の知識とか、知ってても実際は・・・・・・


そんな話です。

最近でもあるのかは定かではありませんが、10年ほど前は百貨店でもよく売られていました。

アラスカ桧のまな板。


まな板の、それも当然木のまな板の話です。

一般的なまな板は、昔から桧材とされてきました。(一部では、朴や、柳もよいとされます。)

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水湿に耐え、抗菌力があり、食品に過度に香りを移さずに適度な硬さがあり、包丁にも優しい。
これが桧をまな板に使用する理由です。

とても材の特長を活かし、理解した先人の知恵といえます。

そして、そんな桧に比べて水のかかるところには使うな、とされてきたのが前述のアラスカ桧です。

アラスカ桧・・・

もっともな名前です。アラスカに自生する桧。

当然そう思いますよね。でも、実際は・・・・・

正式名称、スプルース。和名、米唐桧(べいとうひ)と呼んだりします。

桧の字がついていますが、松科の植物です。

柾目を使って建具の材料とすることで有名です。

昔は、木曽桧(きそひのき。桧の王様。伊勢神宮の遷宮に使われたりする、桧の中の桧。)の値段を基準にその半値が米桧(べいひ。アメリカの桧。独特な芳香がある。)、そのまた半値が台桧(たいひ。タイの桧ではなく、台湾の桧。今は殆ど手に入らない。)、そしてそのまたまた半値がスプルース。
なーんていわれていた材です。

実際のところの明言はさけますが、そんな揶揄をされていた材ですが、とても素直で、材面に表れる斑(ふ)がとても美しい優れた木材です。

そのスプルースですが、桧の様に水湿に耐える特性を有しているわけではなく、どちらかといえば弱い方なので、桧と同じような用途に使ってはいけない、というのが常識というか通例として頭にありました。

ですので、冒頭で述べた「アラスカ桧のまな板」を売り場で見つけたとき、こんなのを購入した方はあとあとすぐに老朽化し、「やっぱり木のまな板はすぐだめになる。」と落胆されることになるんだろうなぁ・・・とひとり売り場で座り込んでいたことを覚えています。


が、そんなことを言いつつも、実は拙宅のまな板の一つもその「スプルース」です。


会社のきれっぱしで、捨ててしまうには勿体ないので・・・と吉野桧のまな板の他の、簡易まな板として使いはじめたそれですが・・・・

使い始めて10年超。

今はその手軽さとタフさで、殆ど桧の出番がないほどの活躍です。

手軽なのは、端材なので薄くて小さかったから、というのが理由ですが、注目すべきはそのタフさ!!です。

私も全く知らなかったのですが、スプルースのそれはほぼ毎日
「食洗機にいれられていた!!!」
のです。

10年も!!です。

温水で洗剤と共に洗われ、高温で乾燥させるそんな苛酷極まりない環境にずっとさらされてきていたのです。

考えられません。

スプルースの通常使用にしては、なかなかいい状態を維持してつかってるなぁ・・・なんてまぬけたことをおもっていたのに、まさか食洗機にいれていたなんて・・きいた瞬間驚きで、言葉がありませんでした。

ですが、よくよく考えるとすごいことなんですよね。

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見てください。そんな環境にありながら、こんな状態を保っていられるなんて。

いくら柾目で素直だからといっても、材木屋の常識を覆す症例?!だとおもいます。

乾燥状態を維持していたのがよかったんだとは思いますが、それにしても反りも少なく割れも食洗機に入っていたにしては少ないです。

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これらを見てまた木材の可能性や、知識だけではわからない性質の素晴らしさを再確認しました。

これだから、「本物の無垢木材」は奥深く、素晴らしいものなんでしょうね。


まだまだこれからもたくさん本物の素晴らしさを見つけてお届けしていきたいなぁと思っていますので、楽しみにしていてください。





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