空を見上げて
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2021年03月

一般論化するか、誤解を避けるか・・・山と木材の正しい伝え方は

前回のお話しの理由から始めたいと思います。

今のタイミングでこの広告を見て、何を感じるかはそれぞれの立場によって異なると思うのですが、私が居る建築材料となる木材業においては、少なくとも「国産木材は不足」しています。
先と同じく、正しく言えば供給が追い付いていません。


日本の山は、使い時?! 1


それは、一時期だけの代替材料に過ぎないから、という側面は小さくないと確信しています。
ホワイトウッドが入手できないから、仕入れ販売を杉材に転換する。
単純な話です。
今までは、たとえ安くとも売れなかった杉材が急激に求められるようになる。
弊社でも、10年前に仕入れた材料がいまだに残っているような杉材が、です。
材料が悪いわけではありません。ましてや、杉が悪いわけでは決してない。
でも、巷では「白く美しく感じ、乾燥して狂いが少ないうえ供給量豊富なホワイトウッド」の魅力は大きく、ロスと施工後の狂いのクレームを嫌う工務店さんにも、「白さ=綺麗」というイメージを持った建築施主にも影響され、あっという間に出番を失った杉。

良質な材が安くなっていても、「黒っぽい杉はお客さんのイメージが悪い」という理由で自社の納入材料規定に「杉材は不可」としている工務店もあります。
そんな状況が続いてきたのに、輸入材料が入手できなくなった途端に急激な需要が生まれても対応できるはずがありません。

数年前にあった「木材利用ポイント」の時も一部ではそうでした。
弊社もかかわった制度ですが、制度が悪いわけではなかったのですが紆余曲折を経た結果、国産材の一時の急激な需要増とその後の急減を招きました。
同じことの繰り返し。
今回も、輸入が正常になれば杉材をはじめ桧の需要もバブルとなるでしょう。

もちろん、正常通り供給されていたり増加する需要に一所懸命に答えていらっしゃるところもあると思いますが、私が日々感じているのはこのような状況です。


目に留まっているかどうかですが、広告にはこんな文字も見られます
「過剰木材在庫利用緊急対策事業」。

過剰な木材在庫って・・・・・


木材の在庫が過剰になっている!そうなのです。
一部では、輸入が滞る半面に輸出が滞っているために出荷できないというお話も耳にするので、完全にまちがいではないのでしょうが、上記の現状を考えるとものすごく複雑な気持ちになります。
字面もちょっと気になりますしね・・・(汗)。

木材が余っているから使おう、という風に聞こえなくもない。
掲載されている建築物の写真が、その構造などから見ておそらくは施設などの大規模建築物であることや、丸太の写真の状態からどのような木材利用を国が推進したいのかが邪推できます。
ここには出ていませんが、木材を使った外構や塀製作をすると補助を受けられる制度もあります。
とても良い!と思いますが、そこに規定されている材料は屋外仕様に耐える性能を有した「薬剤処理品」など。
木材の良さは、腐らないことではなくて古びていくこと、自然に還ること。
短所でもあるけれど長所でもある。人間も木も、完璧ではありません。
自然のサイクルです。
短所をなくすために手を加えることで長所もなくす。人工物になっちゃう気がします。
もちろん、私の様にもろ手を挙げて木を礼賛するような人間ばかりが木材を使うわけではないので、それに対する配慮も必要だと思いますが、もう少し活用できる木材の幅を広げてくれていれば有難いのにな・・・と思う制度です。


いずれにしても、こういう木材をこういうふうに使いなさいよ〜!というメッセージが伝えられる。
よくできていると思います。

でも山を守るため、利用していくため、木材をつかって良かった!と思える利用にはもう少し伝え方も様々にしてもらいたい面もあります。
誤解を避けつつ一般論として伝えることのむつかしさから、表現があいまいになったり一部のみしか理解できないような状態になることも仕方ないことかもしれませんが、私の様なしがない街の零細材木屋の発言ではなく、影響力の大きな国がやることですから、もう少し踏み込んでほしい。

需要を増やすには、適切な供給も増やさねばなりません。
両輪だからです。
そのバランスが崩れすぎている状態で、いくらPRしても空虚な感が否めません。
そんなことを考えている私も、偏った考えなのかもしれません。
でも、それが山に行き自身で一から資材作りもし、街の材木屋として地域で販売を担うものとしての正直な感想です。

こんな材をすすめたい


木を使うことは、ただ安いからとか供給量が安定しているからとか、もしくは補助があるからとか、そういう理由だけでは無駄遣いになってしまうこともあります。
上の写真の様な、木目の良い面白い木材も使いたいじゃないですか。

無垢の木だからこそ質感が美しいとか、目に見える部分には木目の良いものを使い腐りやすい部分には腐りにくい樹種を選ぶ。
それを、使う人が考えて決める事の出来る制度。
そういうものを作ってほしい。
曖昧な「木の良さ」という表現ではなくて、本当に「木目が美しい」とか「肌に温かい」とか「香りがすがすがしく心地いい」という、実感として木を使ってよかったと思える人が増えるような伝え方を、国も材木屋さんも模索していく必要があると思います。

今後も少し誤解を招くようなびっくり表現も使う場面があるかも知れません。
木材馬鹿なので、偏った表現も出ることと思いますが、どうか寛容なお心で拙記事をご覧いただき、皆さんの「無垢の木にしてよかった!」という場面が増えることを願っています。


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木ぃクンmuku_mokuzai  at 13:30コメント(0) この記事をクリップ! 

一般論化するか、誤解を避けるか・・・山と木材の正しい伝え方は?! 

新聞のカラー広告に出ていました。

「日本の木材は、今が“使いどき”」

日本の山は、使い時?! 2


目にされた方も多いでしょう。
弊社にも、直接チラシが届きました。
美しくまっすぐに育った木が青空に伸びている、すがすがしい森。
見あげれば木材による大空間から臨む空。
そして、その原材料となるイメージの丸太の写真。

その横には、いつも通り「人工林が育っているので利用しましょう!国産木材を使いましょう!」のPR。
そして使うことにより、どのような良いことがあるのかという「プレゼンに求められる表現方法」で、それなら使おうか!!という気持ちの醸成に寄与する内容となっていると思います。

日本の木の事や山の事を知って使ってもらうのは、非常に重要。
国が取り組むべきこととして、このようにアピールしてもらうのも大切だと思います。
でも、一般の皆さんは知りません。
今、日本の木材が不足している、ということを!!

わざと、広告と対比するような言い方をしました。
正しくは、供給が追い付いていないから、需要に応えられていないということです。
自身の備忘録も兼ねて業界の現状を記しますが、現在では新型コロナウィルスの影響を大きく受け、住宅資材として非常に大きな役割を果たしている「ホワイトウッドと米松(べいまつ)」が入手困難で価格暴騰しています。
大手工場は受注をストップするほどです。
決して危機感をあおる意味ではありません。
現実であり、どれほど一般建築が輸入材に依存していたかということです。

そして、その結果として何が起こっているか?!
国産木材の高騰と供給不足による、仕入れ難です。

え?!日本の木材は使いどきなんですよね?!
本格的な利用時期で、非常に多くの蓄積があるんですよね?!
どういうこと?!の意味、考えてみてください。


日本の山は、使い時?! 1



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木ぃクンmuku_mokuzai  at 13:30コメント(0) この記事をクリップ! 

そこにある記憶をつなぐ 〜佐狩の大椋〜

私が巨樹巨木を紹介する機会は、拙記事だけではなく材木屋さんの組合誌という場所も与えて頂いているのですが、双方において迷うというか、毎回決めかねるのがどんな樹木を紹介するか、ということ。
まだまだ訪問地には偏りがあり、巨樹サイトを運営されている方々に比しては貧弱なレパートリーではありますが、自身がその場で感じたことや空気感、そして二度と訪れることはないだろうと思いながら眺めるその景色は、他の方々の見たそれとは必ず異なるはずだと思い、自分なりの言葉でお伝えできるような訪問を心がけています。

それでも迷う、というのはやはり写真や言葉で伝えるためのインパクトを持った樹木を選びがちになるから。
単刀直入に、巨木感を感じやすいものばかりを取り上げたくなる、ということです。
巨樹巨木、というからには樹木としては驚くほどのスケールを持つものである、というイメージが浮かぶはず。
そのため、写真においてインパクトのあるものが思い浮かぶのです。

でも実際に巨樹巨木に訪れていると、スケール感だけではないストーリーを得る機会が多くあります。
それが地元の人や所有者さんとのお話し。


巨樹の所在地には、山中もあれば社寺仏閣もある。そして個人所有地内である場合も・・・
その場合はもちろん、所有者さんにお声かけをして見せて頂くわけですが、多くの場合非常にご丁寧に迎えてくださり、親切にお話をして下さるのです。
今回は、樹木のスケール感だけではない「お話」をお届けしたいと思います。

佐狩の大椋 2

緑豊かな山あいの集落。
道路から少し高台になったお宅の敷地内に、お目当てのムクノキがありました。
事前の情報で、大まかな位置(というか、近年はほぼドンピシャ)を把握していたものの、周囲の緑に紛れて確認できずご近所さんと思われる方にお声かけをして聞いてみると、所有者さんを呼んでいただけました。

出てきてくださったのは少し足腰が弱られたおばぁちゃん。
あぁ、朝早くからもうしわけないなぁ・・・、そう思っている私だったのですが、とても親切に迎えてくださいました。
そして、ムクノキの場所を尋ねたのですが「そこの畑の上ですよ、行ってください。私は足が悪くてもういけないんですよ。」とのこと。
そちらを見てみても、今一つピンとこない。

佐狩の大椋 1


周囲の草や竹が伸びているうえに、想像している巨木感と異なることで、見つけられない。
えぇっと・・・・・という雰囲気を出していると、歩行補助の車を押して一緒に行って下さる。
畑のぼこぼことした土の上を少しづつ一緒に進んでもらいながら、その場所への入り口へ。

後で聞いた話ですが、イノシシが非常に多いということで畑に入ってこない様に柵をされています。
「さぁ、柵を開けて行ってください」といってくださり、どこまで登ればいいんだろうと思いながらくぐっていきます。
おばぁちゃんは、もうこれ以上は登れません、ということでご案内はここまで。

佐狩の大椋 9


柵を開けて坂を上がると、小さなたてものの傍にその姿が見えてきます。
まったく距離はありませんでした。
近づいてなるほどのムクノキ。


佐狩の大椋 6


確かに大きいのですが、ムクノキに多い幹の根元がスカートの裾の様に広がっている樹形で、胸の高さ近辺では想像したほどの迫力を感じにくいこと。
そしてそれ以上に、大枝や古い枝が少なくどちらかというと非常に若い枝が勢いよくのびている為に、古木感も少ないというのが正直な印象。

そのために、いつもの巨樹を探す目には周囲の樹木とどうかして分かりづらかったのだと感じました。

それにしても、どうしてこんなに若い枝が旺盛に?!。
そう思っていた時でした。

上がってきた道から声が聞こえる・・・あ、おばぁちゃん!上がってきてくれてる(驚)。大丈夫・・・?!
上がられへんと言っておられたのに、少しづつ上がりながら「立派な木でしょう!?」と。
昔は年に一度、村で集まって収穫のお祭りをしていたそうです。確か、その時にムクノキの隣にある小屋を使っていたとおっしゃっておられました。

懐かしそうにお話をされるおばぁちゃん。

お話を聞いていると、さきほどの若い枝に関すると思われるお話を聞く事が出来ました。

ムクノキの幹には、地面に近い部分に大きな洞が見られます。
巨樹にある腐れかと思いながらも若干焦げたように黒くなっている。

佐狩の大椋 11


昔、この洞の部分に「テン」が住み着いたそうです。
そしてそのテンを追い払うために近所の男性が洞の部分で煙を焚いて燻したそうです。
ところが、その煙から出た火が幹に燃え移り、消す事が出来ないまま3日間燃え続けたそうです。
その間も、周囲に燃え広がらない様にムクノキの前で寝泊まりをして「守をした」とおっしゃっていました。

その時の名残で、幹が黒く焦げているのだそうです。

一体どれほどの火が出たのかは不明ですが、おそらくその時の影響で幹が相当弱ってしまったか、大きく伸ばしていた枝の大部分を損傷したのではないかと推察しました。
その影響で、樹木の防御反応として少しでも力を持った枝を早く形成しないといけないということか、もしくは怪我を治す新陳代謝の様な状況かで、新しい枝が多く出たのではないかと思うのです。


佐狩の大椋 4


こんなお話が聞けるのは、本当に現地で交流出来ることから生まれるもの。
単にその巨樹の写真を撮影するという行為だけでなく、その場所で起こったことやその時の状況や心情まで、当事者から話を聞く事が出来る。

巨樹にはたいてい案内板が掲示されていたりしますが、読んで知ることはできても生の声を聞くこととは大きな差があります。
そしてそのお話を聞きながら眺める木々には、その巨さ以上の魅力を感じます。

ムクノキの隣の小屋には、岡山市の天然記念物に指定されたときの指定書が飾られていました。
ここでみんな集まってね・・・・、と昔のお話をしてくれるおばぁちゃん。

いろんなお話を聞く事が出来ましたが、この大椋の隣にももう一本ムクノキがあり、集落の中には他にも曲がり大師のムクノキもあり、どうしてムクノキが多いのかを尋ねることを失念していました。

巨樹を尋ねる楽しみは、写真を撮る事や感動だけではありません。
こうしたお話を生で聞くこと。
そして巨樹を前にしてそのお話とともに当時の事を思うこと。
人の声だからこそ、人の心に伝えられること。
そんな、人から人へのつながりも少しづつ少なくなっていきます。
人口が減少し、集落から若者が都会へと出ていく。もちろん、悪いことではありません。
しかし、今おられる世代の方たちの次の世代はもうここにはおられないのです。
巨樹を訪ねても、目の前で言い伝えられることはなくなる。

おばぁちゃんが少し寂しそうに、合いに来てはくれるけれどもみんな出て行ってしまってね・・・とおっしゃっていたのが、非常に印象的でした。
木々の命は人間より数倍以上永いもの。
その存在で、伝承されるものもありますが、人と人とで伝わるものが少しづつ消えていく。
材木屋の伝統や無垢材の扱いのこと、そのほかの技術を持つ仕事などにも少し似たところがあるのかなぁ・・・そう思ってしまいます。

佐狩の大椋 7


おそらく、昔はもっと立派で周囲も整備されて、その姿を誇っていたのだろうと思われるムクノキ。
今はなかなか手を入れられない現状を物語るように、クモの巣が縦横に張り巡らされ、足元にも周囲にも他の木々が繁茂しています。
おばぁちゃんが維持していくには、非常に大変なことと邪推します。
その瞬間だけそこにいる私と、昔も今もこれからもムクノキと一緒にいるおばぁちゃん。
無責任には、ムクノキを大切にして、とは言いにくい状況ではありましたが往時のお話を聞く事が出来、大変有意義な訪問とする事が出来ました。
サイズだけでは語れない巨樹のお話。それが佐狩の大椋。

そして、御礼を述べて帰ろうとする私に「これしかないんよ・・・」と言いながら持ってきてくれたコーヒー。


佐狩の大椋 5


良く来てくれた、と迎えてくださり帰りの喉の渇きまで心配頂いた温かさに、日差しの暑さを忘れて感激。
来年も再来年もその次も、どうかお元気でムクノキへの訪問者を受け入れてね。
お話忘れないよ、おばぁちゃん。
ありがとう。


佐狩の大椋所在地
岡山県北区建部町鶴田(必ず、お声かけをしてください。)

コーヒーの後ろに見えるのが、敷地への進入路ですが他家の方も通行されるので、上がらずに下の道路に邪魔にならないよう駐車するようにしたいです。



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ロシアンバーチ(カバ・樺)幅広無垢つなぎ目V溝フローリング オイル塗装と、支えあう真壁のおうち

つい先日、#無垢フローリング後悔、#無垢フローリングのデメリットなどと投稿したところながら、既に2回目の無垢フローリングについての投稿になります(笑)。
仕事だからではなく、隙間があろうが傷が付こうが好きなんだから仕方ない。
あばたもえくぼ的な私ですからね・・・

でも、前回までに書いたように無垢材や木材を購入する場合、その情報は非常にあふれている様で正確な情報として知る事が出来るものは意外と少ない場合もあります。
それは説明が不十分な場合もあるでしょうし、思い違いもある。それ以上に、価格の優位性や販売手法の巧みさによって、自分にとって「良いものだ」と過信してしまう場合もある。

それらの情報の取捨選択は、建築に慣れている方でも難しい場合があります。
特に、小さなサンプルで選んだ場合や十分な説明がされなかった場合。
前者にしても後者にしても、どちらもお届けする側が十分に説明をする必要がある部分なのですが、そうすることなく販売されているケースをたくさん目に耳にします。

そんな中で、特に難しいのが広葉樹の表情。
スギヒノキはある程度想像ができるようですが、広葉樹になったとたんにそのイメージがつきにくくなる。
当然のことです。無垢材そのもので目にする機会が少ないですし、目にしたものがすべてだと限らないからです。

いや、スギにしたって弊社の古希杉埋め節フローリングのように、「節ありのはずなのに節がない!」や「赤白あるはずなのに、ほとんどが赤身!」と、いい意味で創造できなかった表情をみせるときがあるので、広葉樹に限ったことではありませんけども。

前置きがいつも通り長くなりましたが、こうやって少しでも多くの事前情報をお届けしなければ「ご満足いただけないのでは…」と不安なので、私はよいところばかりではなく印象の悪くなるかもしれないところも、可能なかぎりお伝えするように努めているつもりです。
が・・・このフローリングについてはそんな心配はほぼ無用!!

ロシアンバーチ(カバ・樺)幅広無垢つなぎ目V溝フローリング施工 8


どうだ!!
と大きな声で言いたいほど、自慢のフローリングです。
色違いほぼなし!(自然な色さあり)、節なし!、幅広!、天然オイル塗装!という、アピールポイントしかないからです!!
しいて言えば美しすぎて、節や色違いのあるものを見慣れている方には反対に無表情に感じるかもしれないことが、注意点ではないかとさえ思えてきます。

ロシアンバーチ(カバ・樺)幅広無垢つなぎ目V溝フローリング施工 2


違う部分を映した写真ですが、一瞬同じアングルに見えてしまう。
それくらいにばらつきがありません。
いや、正確に言うと一枚一枚まったく異なる無垢材の表情をきれいに見せてくれるといえます。
無垢の表情というと、専ら節や芯材と辺材の色違いや変色、ワイルドな木目のことをイメージされがちですが、本来はこのような端正な美しさが建築や環境、生活と調和して、そして調和するように見せる大工さんの仕事があってこその無垢材の表情だったのではないかと思います。


ロシアンバーチ(カバ・樺)幅広無垢つなぎ目V溝フローリング施工 1

このアングルも、写真左は金色がかった麦わら色に見えますが、右側は純白というような白のイメージが強くなります。
角度を変えるとその色目が逆転するほどに違いが見えます。

これこそが無垢材の表情であり、はっきりとした木目を持たないロシアンバーチの真骨頂である縮み杢の美しさなのです。

ロシアンバーチ(カバ・樺)幅広無垢つなぎ目V溝フローリング施工 7


木目の表情がなければ、離れたところだと木の質感が伝わらないのではないか?!と危惧される場合があります。
そう考えると、やはりオークは無難だよね!とどうしてもオークフローリングに人気が集まりがちですが、私はオークももちろん好きですが他の建築部材や色調を邪魔しない、このあっさりとした美しさのバーチがとっても好きです。
凝視するのではなく、視界のどこかにゆらゆらと優しい光の反射を感じさせる杢がある。
まるで薪ストーブの揺れる炎を見ているように・・・

ロシアンバーチ(カバ・樺)幅広無垢つなぎ目V溝フローリング施工 5


本当のところをいうと、木目が無いわけではないんですよ。
当然ですけど。
接写すると案外はっきりとしていますよね。
実は、これが芯材と辺材が混ざるグレードだとこんな表情にはなりにくいのです。
ロシアンバーチフローリングは、プルミエ・セレクション・ネイキッドという3グレードで展開しています。
今回はトップグレードのプルミエグレード。
グレード基準として、辺材の白い部分のみを使用し節や変色のないもの、というものなのでこんなに均質で美しい表情なのです。

以前施工のセレクショングレードは、辺材に若干の芯材や軽微な節を含むものですし、ネイキッドグレードになると芯材と辺材の色差や節、変色などもすべて含むグレードとなるので、表情には大きな違いが出ます。

そうです、同じ樹種であるロシアンバーチだとしても、選ぶグレードによって表情もことなり印象も全く異なるということです。
そのうえ、同じバーチという樹種だとしても制作される会社によってもグレード基準がことなるので、余計に選びにくくもなるのです。

ロシアンバーチ(カバ・樺)幅広無垢つなぎ目V溝フローリング施工 4


節なしと聞いていた小さなカットサンプルは辺材の白い部分のみだったのに、実際の商品を見てみると節はないものの芯材部分を多く含み、赤白はっきりとしたものだったというパターンもあります。

自社の取り扱い商品であれば、そのような差はわかるものですがカットサンプルや写真の情報で判断しなければならないお施主様がそれに気づくには注意が必要だと思います。

それに比して、このプルミエグレードはすべてが辺材の白色部分。
そこにゆらゆらの木目があり、130mmという幅広材のおかげではっきりとした木目が見えづらいといわれるバーチにも、無垢の木であることをはっきりと印象付けられるのだと思います。

これを見ると、日本刀の美しい波紋や鍛流線を思い浮かべてしまいます。

ロシアンバーチ(カバ・樺)幅広無垢つなぎ目V溝フローリング施工 9


さて、今回のバーチフローリングはUNI(たて継ぎ)品ですが、そのつなぎ目が見えないことと思います。
もちろん、実際はつなぎ目がないのではなく目立たないのですが、その秘密はつなぎ目に施されたV溝。
本来はつなぎ目にラインが入って途切れてしまう木目の部分が、V目地になっている為に、ジョイントされたつなぎ目を目立たなくしているということ。
そう、弊社で一枚物と双璧を成す(笑)人気のつなぎ目V溝フローリングシリーズです。

詳しくは以前の記事を参照いただきたいのですが、このことによってフローリングの表情にとても不規則なリズムが生まれてくるのです。

UNIタイプのフローリングと一枚物のフローリングを比較したとき、どうしても気になるのが長さをつなぐUNI(たて継)のジョイント部分。
その部分で木目が途切れ、フローリングの嵌め合わせ部分の溝とは異なるうっすらとしたラインが入るために、無垢材ではあるものの少し不自然に感じる場合もあります。

しかし、つなぎ目V溝フローリングであればそのUNIジョイントされている部分に、フローリングの嵌め合わせ部分と同じようなV溝ができるために、フローリング表面にみえるジョイントのラインが気にならないことが、非常に貼り上がりの美しさを醸し出すのです!


ロシアンバーチ(カバ・樺)幅広無垢つなぎ目V溝フローリング施工 11


その上、フローリング1枚のサイズである1820mm長さの中でつないでいるピースはおおむね3枚まで。
繋がれているピース一つ一つの長さが長い為に、木目がはっきりとしないロシアンバーチにおいても、控えめな木目をしっかりと見る事が出来るので、一枚物に負けない無垢材の質感をたっぷりと味わえるというわけです。

しかも幅広130mm幅ということで、一般的な無垢フローリングのサイズである90mm品とは全く異なる貼り上がり!!
もちろん、基本的にはUNIタイプですので気になる価格も、一枚物に比べてめちゃくちゃリーズナブル!!
というか、プルミエグレードを検討されているお施主様には、UNIタイプとの差額が無さ過ぎて通常のUNIタイプをおすすめする場面が殆どないくらいです。

実は今回は、カットサンプルと写真のみで採用いただいた御宅。
私の説明ももちろんプラスしていますが、信用を頂いて施工をしていただいたこと、非常にうれしく思います。
無垢材が沢山あるのはとても魅力的に感じますが、あまりにも主張しすぎるのも建築全体のバランスがとりにくくなると感じます。

その点、非常に美しくバランスされている建築に、本当に何気なくさらっと同化しているような印象を受けたロシアンバーチプルミエグレード。
バーチという樹種の特徴である辺材の美しさを最大限生かしたプルミエグレードが、おうちの雰囲気を「明るく照らす」存在になっているのは、バーチに古くから伝わる伝承そのもの!

お住いのお施主様も施工を頂いた工務店さんも、以降より一層明るく過ごされることと思う、ロシアンバーチの施工でした。


ロシアンバーチ(カバ・樺)幅広無垢つなぎ目V溝フローリング施工 3


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ロシアンバーチの他にもつなぎ目V溝フローリングがございます。下記も是非ご覧ください。(樹種によっては、グレードの限られるものがございます。)

ホワイトアッシュ幅広無垢一枚物フローリング
カスクオーク(ナラ)幅広無垢V溝フローリング
・ブラックウォールナット幅広無垢V溝フローリング
ロックメープル(カエデ)幅広無垢V溝フローリング
ブラックチェリー幅広無垢V溝フローリング
ノルデストウォールナット(クルミ)幅広無垢V溝フローリング
欧州楓(ヨーロピアンメープル)幅広無垢一枚物フローリング


*ロシアンバーチ無垢フローリングを採用頂くにあたって

ロシアンバーチフローリングは、水分や油分などでケバの立ちやすい樹種です。
それが樹種の特徴ではあるのですが、無塗装でも楓などの樹種とは手触りの風合いが異なりますので、必ずご覧になっていただいてから検討頂くことをお勧めします。

また、施工当初の白っぽい色合いは日光により変化していきます。
色合いの変化については、こちらをご覧ください。


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木のお話の、ウソ・ホント 

前回まで、節あり材の強度についてのお話をしてきました。
一概には言えないことと、結果には理由があることをお伝えしましたが、本当にネットニュースなどと同じで「自分が信じたいこと」というのは、無意識のうちに正しい情報として記憶されるためか、様々な情報があります。

日本人がどこかにもっている「木材の中ではヒノキが一番!」というような気持ちを高めるような、ヒノキを使っているので丈夫です、というような宣伝や私も一部では引用しているスギが持つ効用なども、いかにその木材が優れているかをアピールするものです。

確かに、優れている部分をアピールするのがマーケティングだと思うのですが、それが何と比べた場合にその結果なのか、そしてその比較条件は何か。
その結果に反する欠点や弱点があるのかまでを含めてのすべてが情報だと思うのですが、どうしてもそこまでは言及されません。

節は強い?! 6


それは、無垢材というものが「ばらつきのある素材」だから。
いくつかの試験結果ですべてがわかるものではなく、平均値は出せても必ずその性能を木材製品となったものが100%その結果通りの性能を有しないことなども、理由です。
そのうえ、代表的な針葉樹であるスギやヒノキ以外はほとんどが、試験というものをされておらずデータがないというのも非常に大きな理由。

そのために、言い伝えやあたかもそうだと信じたくなる情報が流布されることになる。
ホワイトウッドが如何に腐るか、とか人工乾燥材がどれほどに木材として劣化しているか、などもよい例だと思います。
これらは片方と比較して、顕著に「優劣」をアピールするものですから、やはり自身の信じるほうが正しいと信じたい。
もちろん私もそうです。
しかしそのことについて触れるのならば、その比較要件や「公平な」試験結果などを踏まえて語る必要があると思います。
批判や優位性のみをアピールするのではなく。

木の芯は強い?! 1

私も昔は信じていました。
芯のある木材は強い!と。

信じたかったですし、異なる意見は信じませんでした。
感情論で、そこにはきちんとした情報がなかったから。


木材を「よしあし」で語るには樹種の違いはもちろんのこと、樹木としての性質やその成長戦略、そして環境によって受ける影響やそれがもたらす特徴など、かなり広範囲な知識と見解が必要。
私も木材に関しては貪欲に知見を広めているつもりですが、専門の先生にはまだまだ及びません。
しかし、できるだけ先生方からも知見を吸収した上で自身の経験も踏まえて、木のお話をしていきたいと思います。

有益なはずの木材の情報が、某国の分断論と同じく「こちらのみが正しい」といった極論信仰的になりつつあるところが、若干心配になっている今日この頃です。


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木のお話の、ウソ・ホント 

表題に関して、ちょっと挑戦的な雰囲気を出していますがこれは、見てもらいたいからという理由以外には意図はありません(汗)。
というよりも私の記事を読んで、自身が思っていることと全く異なっていて「ウソ〜!!」と信じたくなくなる気持ちになるかも知れない、という思いも込めての事です。

ある意味、自身の記事に関しての気持ちなのかもしれません。


さて、前回質問をした形で終わった話題。
「節のある木材のほうが強い」という件。
結論は出ましたでしょうか?!

これに関しても、様々なケースがあるので一概には言えませんが、節は「欠点」とされている場合が多いです。
ただし、それは材面に対しての節の占める面積が大きな場合や、木端(切断面と考えてください。)に出ている場合、または死節(しにぶし)になっている場合のお話です。


節は強い?! 1


例示すると、この細い木材に比較的大きな節があります。
木材の断面積に比して、節が占める面積が大きい場合です。
その上、木端に節が出ています。

写真を見て直感的に感じませんか?!
折れそうだ・・・と。
特に、写真の下面方向に力を加えると、節の部分からぽきっと・・・
その通りです。

しかもこの節、ほぼ死節なので、上記の方向に力を加えるとパキパキと音を発します。

節は強い?! 2


これで見ると、節は明らかに強度的な欠点になる。
同じような理屈で、住宅などを構成する構造木材(梁など)に同じような節があるとどうでしょう。
大手の梁材の製造工場も、昔からこのような節の出方は製品の欠点に該当するという、はっきりとした指針を出していました。
集成材の普及した昨今はそんなこと考える現場は少なくなりましたし、若い大工さんからは聞かれることもありません。
組み立てられるとそれでいいんだから・・・

でも、材料の大きさの大小はあっても、理屈としては同じようになる時もある。
折れるということ。

しかし、同じ節でも材に内包されているような場合や、力のかかり具合に影響しない使い方をする場合はほとんど影響することがないと思われます。

節は強い?! 4


写真は柱材ですが、柱はこの節に対して折れるような方向の力がかかることは、殆どありませんし、断面積も小さく内部に位置しています。
上記の梁のケースとは異なり、もしかすると圧縮する力に対しては反対に抵抗してくれる「正の力」になってくれるかもしれません。

だから、一言で「節がある木材は強い」とは言い切れないはずです。
私もそう言いたいし、そうであって節有材の価値が高まると良いと思います。

しかし今度は反対に、節なし材は強度がないのか?!という疑問が出ますよね・・・
これも、上記の理屈と樹木の成長の過程と木材についての事を少し知っていればすぐにわかる事ですが、あやふやな情報を鵜呑みにしていると、迷ってしまう疑問になります。
ここに、乾燥方法や精油のお話などをまことしやかに入れ込むと、何が本当なのか分からなくなるんですけども・・・


中には、「節なし材は、虫に食われやすい」といわれるお話も出てきます。
その理由は記載されていますが、こちらもきちんと樹木の事を知っていれば真偽はすぐにはっきりとします。
確かに、綺麗な節なしの木材が虫害にあっている場合は見かけます。
しかし、それは「節がないから」ではありません。

反対にいえば、節があるから虫が食わないなんて言えません。
節の周辺から侵入する虫もいると聞きます。
虫も腹が減っていれば食うでしょう。
そしてそれは、シロアリなどの代表的な食害虫においても同じこと。

一部の木材しか見ていないから、そして自分が信じていることが全てだと思い込むから起こる考え。
信じることは非常に大切ですが、誤ったことを流布してしまうのは木材の評判を落とす(もしくは故意に優位に誘導する)ことになるので、非常に危惧するところなのです。
木を見て森を見ず。
いや、現代風に言うとSNS見てニュース見ず・・・かな?!


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木のお話の、ウソ・ホント 

「私が、このブログを書く目的」。

そう題して、13年前に始まった拙ブログ。
その最初の記事を今読み返してみると、なんとも偉そうで壮大な始まりになっていて、恥ずかしいばかりなのですが、今でもその気持ちは少しも変わっていません。

少しだけ発信方法や伝え方、表現の方法は変わっていますが、「木に関する情報が知りたい方にきちんと伝わっていない」と感じることや、「伝える場所、方法が少ない」と思う気持ちも変わっていません。
今や、ホームページを持つことは当たり前で、ブログの更新が話題になることが少なくなっていると感じるこの頃。
世の中の流れるスピードには、本当に驚きます。

あ、申し遅れましたがその時代の流れの中で、弊社もフェイスブックとインスタグラムの投稿を始めていますので、そちらも併せてご覧くださいませ(笑)。

戸田材木店・セルバのフェイスブックページ:
無垢の木材を愛し語る「木のビブリオ」がいる材木屋、合資会社戸田材木店 から!
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さて、わざわざそんなことを書き出したのは、10年前よりも木材に関する情報ははるかに多く、詳しく有益なものが非常に多くなった半面、まったく根拠のないものや明らかに実際とは異なるもの、迷信の様に信じられていることの流布が非常に多くなったと感じるからです。
私もまったくの浅学ですし、研究者でもなく専門的な学問を志していたわけでもないので、今までの経験や先輩からの教え、博識な先生方からの生の情報や試験結果などを基にお話しするわけですが、「スギがヒノキの仲間」に訂正されたりすることもある植物の世界でもあるので、確信的にお話しできない場合があるのも事実。


スギがヒノキ


しかしながら、先輩からの伝承である木のお話や性質に関する話も、実際のところは全く根拠が無かったり、いつからか材木屋が販売しやすい様なお話になっていたり、まことしやかにささやかれる話題になっていたりします。

一例でいくと、「節のある木材の方が、ない物よりも強い」ということや、「無節材は虫に食われやすい」とか、「木の弱い部分が割れてくる」とか・・・
インターネットに出ているお話でも、上記と同じようなものを散見します。
私も先輩から聞いたりしたものもあり、節のあるものの方が強い!という非常にもっともらしいものは、鵜呑みに信じてしまいがち。
昔は大工さんもそういっていましたし、それを利点として建築の床組みに使用する「根太(ねだ)」という部材には、節がボコボコとある芯持ち材をこぞって使っていました。


木の芯は強い?! 2


でも、この根拠はなんでしょう?!
私の経験からいうと、節の部分は総じて他の木質部分よりも硬く感じるからということと、節がボコボコとある角材の殆どは芯持ち材という木の芯を含んだものでしたから、「芯は強い!」という精神論的な部分が作用していたのではないかと推測しています。

実際のところはどうなんでしょう?!
私の様な実体験があるほうが信じてしまいがちなこのお話。

皆さんは予備知識なしに、どのように判断されますか?!


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板屋楓(いたやかえで・ペインテッドメープル)無垢UNIフローリングと、フリースタイルなおうち

弊社が古くから定番商品としておすすめしている樹種、ロシアンバーチ(カバ・樺)板屋楓(ペインテッドメープル)
どちらの樹種も、明るい色合いに特有の杢がでるプルミエグレードから、特徴的な濃淡が現れるネイキッドグレードまで、幅広く使ってもらってきました。
もちろん、世間では一般的なオークもたくさん扱ってはいましたが、天邪鬼的というか、無垢フローリングと言えばオーク!ではなくて、他の樹種の魅力もお伝えしたい!という思いが強かったんだろうと思います。

さて、色の淡い木材に感じる一般的な印象はどんなでしょう。
柔らかい?軽い?傷つきやすい?!
おそらく、そんなイメージではないかと思います。

茶色が強かったり黒っぽいものの方が、硬く、重く、そして傷がつきにくいと思われるでしょう。
しかし、一概にそうとは言えません。
特に板屋楓(ペインテッドメープル)においては。

板屋楓(ペインテッドメープル)無垢フローリング 施工1


クリームかかった白色系のとても軽やかな色合いが特徴的な板屋楓(いたやかえで・ペインテッドメープル)。
セレクショングレードですので、自然な色違いがまんべんなく含まれています。
みたところ、非常に軽快で明るいイメージを受けますが実は、とてもしっかりとした硬さを持った樹種なのです。

板屋楓(ペインテッドメープル)無垢UNIフローリング 施工8


硬いと一言にいってもいろいろな硬さがあるのですが、板屋楓の場合は「衝撃性」と「摩耗性」に対する硬さが際立っています。
こんなに白っぽい見た目ですが、それに反して意外なほどに硬質。
ボーリング場のレーンやピン、そしてバットなどの素材となると言えばどれほどの堅牢性かを少しは想像できると思います。

一時期、「マイ箸づくり」が流行していたころに、依頼を受けて何度か材料を提供したことがありました。
私も説明と指導に逝ったわけですが、その中で困ったのがこの板屋楓。
なんせ、削れない!!
お箸の素材は数種類の中から選んでもらうわけですが、もう子供さんがこの美しい白さに惹かれて(特に女の子)板屋楓を選んでしまうと、ほぼつきっきりの補助。

とにかく、あきれるくらいに削れないのです。
いつ不機嫌になってしまうかというくらいに製作が進まない、それほど削ることの困難な樹種が板屋楓です。


板屋楓(ペインテッドメープル)無垢UNIフローリング 施工7


だからこそ、昔から堅牢性と磨り減りにくさを重視していた床の用途にも使われ続けてきたのでしょう。
意外にも適材適所なのですよ。

もちろん、硬いだけがフローリングに向いているわけではないのは言うまでもないですが、この「軽そうなのにしっかりとしている」ことが重要で、硬質な木材は深い色になりがちなので、フローリングにした場合にはどうしてもシックな空間になりがち。

しかし、板屋楓ならば明るい空間としながらも、しっかりとしたふみ心地を感じる無垢フローリング仕上がりとなるのです。


板屋楓(ペインテッドメープル)無垢UNIフローリング 施工4


こちらの御宅は和室もあり、本格的な和の素材と雰囲気をもっているものの、そのほかの部分はとってもモダンな洋風で、洗練された建築士さんの雰囲気を感じる建物。
特に、シンプルな壁仕上げに存在感を感じさせない針葉樹の枠材や造作材。
つまり「木が主張しすぎない」空間になっているのです。

掲載はありませんが、玄関スペースはこれでもか!!というほどにゴリゴリの無垢材スペースなのですが、それも旧家の解体材の再利用であったりするところが、施工を担当された「素材を問わず、伝統から創造的な仕上げまで」を可能にする、フリースタイル工務店さんの洒落たところ。
細かいところまで掲載したいのを我慢しますが、そのゴリゴリ玄関から居間や洋室が適度に「木を感じない」のです。

大工さんのセンスと腕前は言うまでもないのですが、それに一役かっているのが板屋楓である、と言い切りたいと思います!

板屋楓(ペインテッドメープル)無垢UNIフローリング 施工3


開口窓部分も大きく非常に明るい陽光に照らされて、無垢材本来の色違いが非常にきれいです。
オークの様なはっきりとした木目ではなく、ブラックウォールナットの様な特殊な色合いでもない。

しかし、なんとも言えないゆらゆらとした木目というか、セレクショングレード特有の自然なバラつきが妙にほっこりと落ち着くのです。

たまには、目を奪われる美しい木目もあったりして。


板屋楓(ペインテッドメープル)無垢UNIフローリング 施工2


ところどころに散見する縮み杢。
そんな表情も含め、ヒノキやスギのような針葉樹材にもしっくりと溶け込む、珍しい広葉樹ではないかと思います。

板屋楓(ペインテッドメープル)無垢UNIフローリング 施工11


天然無垢材なので、グレードごとの表情を全て説明することはできません。
選別基準ははっきりとしているものの、説明には不足する部分も出てきます。
特に、UNIタイプとなると1820mmの長さでの色違いや木目の違いが非常に目立つものもある中で、違和感なく自然に見えてしまうのも不思議なところ。

UNIタイプのつなぎ目が目立つことを気にして合板フローリングにされている方、もしくは挽板フローリングにされる方は多いです。
しかし、板屋楓のセレクショングレードに関しては、素材のバラつきがかえって嫌みの無い無垢材らしさを醸し出していて、非常におすすめ!!

こんな杢、たまりませんよね!
ずっと眺めていたいです(笑)。

板屋楓(ペインテッドメープル)無垢UNIフローリング 施工10


もちろん、そんな端正で整ったグレードなので、いつも在庫が僅少なのはどうかお許しを。
立派なおうちだったので、通常の2棟分くらいの量を納品させてもらいましたが、建築にすごく溶け込んでいる点が非常に良かったと思う反面、ハイライト的なポイントの訴えかけが少ないのが苦労するところ。

建築に溶け込みすぎているというか、いいことなんですけど見せ場とするところに困るのも事実。
嬉しい悲鳴ということなのですが、これだけ端正だから他の部分の木材も活きるとおもいますし、メリハリがでていて美しく感じるのではないかと思ってしまいました。


板屋楓(ペインテッドメープル)無垢UNIフローリング 施工9


いやぁ、サッシの際なんかの納まりも綺麗だし、見えないもののおそらくすごい精度で仕事をされているんだろうなぁと、撮影しながらも感心しきり。
いつもさりげなく当然の様に美しくも凝った仕事をされるフリースタイル大工さん。

細かなところに遊び心を入れていたり、かと思えば正攻法ですごい材料ですごい仕事をされていたりと、見せてもらっても「はぁ〜!、なるほどぉ・・・・・」という言葉しかない(汗)。

フローリングの質感も、見事に「消していて」建築全体を美しくまとめられています。
そんな脇役的な板屋楓でしたが、そういった役目をこなせるのも一つの長所。

いつもきれいに納めて頂いて材木屋としては幸せです。
きっと、お施主様も仕上がりにはご満足のはず・・・

一層、これからも良いものをお届けしようと燃える(萌える?!)現場での撮影になった訪問でした。

板屋楓(ペインテッドメープル)無垢UNIフローリング 施工6


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・板屋楓(ペインテッドメープル)無垢一枚物フローリング90幅プルミエグレード施工写真はこちらから
・板屋楓(ペインテッドメープル)幅広無垢一枚物フローリング130幅プルミエグレード施工写真はこちらから
・板屋楓(ペインテッドメープル)幅広無垢一枚物フローリング130幅セレクショングレード施工写真はこちらから
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・板屋楓(ペインテッドメープル)幅広無垢一枚物フローリング130幅ネイキッドグレードと無垢材あるれる施工写真はこちらから
・板屋楓(ペインテッドメープル)幅広無垢一枚物フローリング130幅ネイキッドグレード施工写真はこちらから
・板屋楓(いたやかえで・ペインテッドメープル)幅広無垢一枚物フローリング130幅セレクショングレード大阪研修の家、施工写真はこちらから


*板屋楓は、一部寸法とグレードで欠品が続いています。在庫も少なくなっていますので、一部入荷の予定がたっていない商品もありますのでご注意ください。


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#無垢床後悔 #無垢フローリングのデメリット

少し前に、本当にまったく無垢材の事を御存じない施工会社様へ説明をするため、改めて自分の中にある「木の事」を整理していました。
その中で出てきたうちの一つが、前回の「ささくれ」だったのですけども、その他にも色合いのバラつきや木目の不整合など、材木屋にとっては当たり前のことが全く当たり前ではなく、ご存じないというのはこういうことかと、改めて認識した次第。

知らないことが悪いのではなくて、正しく知る機会がないことが残念です。

そこで、「無垢床デメリット」的なキーワードで検索をしてみました。
すると沢山出てきました、デメリット(汗)。
傷がつきやすいとか、汚れるとか、手入れが大変で時間の無駄だとか・・・
若しくは、おしゃれだと思って採用したら大変なことになったとか・・・

木が好きな材木屋としては、少なからず凹みました・・・・
無垢材を検討中の方は、今すぐにやめましょう!的なものも(汗)。

認識違いで困る事 5


無垢フローリングでは、施工説明にも隙間を確保しての施工をお願いしていますし、必ずフローリング同士には隙間が出来るとお伝えしています。
それは、反面引っ付きすぎての「突き上げ」を防止する為でもあります。
しかし、この無垢材では当たり前のことも、「隙間にゴミが溜まって耐えられない!」ということになるケースもあります。


認識違いで困る事 4


あ、ちょうど毛髪が挟まっていますね・・・・
弊社では出来るだけ、この伸縮の軽減できる乾燥方法を用いた商品を多く扱っているつもりですが、それでも工場によってのばらつきや樹種によっての違いもあり、一概には言い切れず余裕をもってすかしての施工をお願いすることになります。

残念ではありますが、無垢材の性質を御存じなかったり知っていてもどうしても見た目で選んでしまったり、つまりは選定の時にはみなさん迷っていたり心配していたりするのに、そのまま販売側が無垢材をすすめてしまうことにも若干の問題がある時も・・・
そんな時、ベニヤ板からシステムキッチン、合板フロアーまで扱っている弊社ならば迷わず、合板フロアーがどれほど工業製品的に優れているかをご説明するのですけども・・・


認識違いで困る事 3


自分がどれだけ無垢材が好きでも、お施主様のライフスタイルに合わなければ私の思っている無垢材の良さなど、これっぽっちも感じられるわけありません。
無垢材にしてしまったことを後悔して、床の上にずっと木目柄のマットを敷いている方や、増し貼りリフォームをされる方。
私が販売したとしても、そんなこと残念です。

だから、無垢材大好きなのに合板や積層材が基盤となる挽板フローリングを扱っていたり、合板フロアーをお勧めしたりもするのです。


認識違いで困る事 6


フローリング材までの決定プロセスを、お施主様の生活や考えを理解しながらおすすめできること。
もちろん、最後に決めるのはお施主さまですがその決定のための材料を提供するのは、おすすめする側です。
少しだけ言わせてもらうと、本当は無垢材といっても多くの会社で多くの工場の製品があります。
そしてそれらの品質は雲泥の差、月と鼈
それらの違いも分かっていれば、少しは「隙間にゴミが溜まってみすぼらしい」とか「ささくれが出てきた」とかいうことも減るのですけども・・・


私はいろいろな方とお話をする機会がありますので、無垢材しか受け付けない!のではなく、お尋ねに対しての裁量の選択肢は何かを探りつつ、無垢材をおすすめできるのかを考えていきます。
そのためには一度、ショールームにお越しください。
綺麗かかっこいいかではなく、木のフローリングとはどんなものか、ということからご説明します。
その後の選択は自由です。

無垢材の選択肢が増えてきた時代。
情報もたくさんあります。
そんな時だから、材木屋の無垢材のお話を聞きませんか?!


ネット記事で少し凹んだ材木屋が、無垢材の事をお話しします(笑)。
これ以上、無垢材が悪者にならない様に・・・・・



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