空を見上げて
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2020年11月

日本の栗(クリ) 無垢長尺デッキ用材納品!

今年の春にも、屋外用デッキ材の素材として使っていただいた「栗(クリ)」。
木目が美しく、耐久性の高さを古くから認められてきたことから、湿気の多い部分や雨がかりの場所などに利用されてきました。
湿気にさらされる古民家の土台材や柱に使われて、現在まで朽ちることなく住宅を支えているものを多く見てきました。
現代での用途でも土台材や現代民家の柱材としての用途を復活させたいと考えていますが、さらに身近なところで使ってもらいやすいもの。

それがウッドデッキ!


日本のクリ(栗)節有デッキ材 4


現在ウッドデッキの材料として用いられている無垢の材料は、重硬な熱帯産木材か防腐処理材、もしくは高温処理材です。
一部ではコスト優先で、ホワイトウッドなどに塗装をして製作される場合もありますが、耐久性は前者よりもはるかに劣ります。
そのため上記以外の選択肢として、弊社が提案するのが「日本のひば」と「日本の栗」。
ひばは桧の近縁種なので軽軟で加工しやすくもありながら、精油成分も多く含まれているので腐朽にも抵抗性があるためです。


そして本題の栗。
桧に比べて硬質で耐腐朽性も高く評価されています。
それに加えて広葉樹ならではのはっきりとした木目がありますから、非常に存在感があります。
そんなことで、近年屋外用途の木材のお話を頂いたときには積極的におすすめをしています。
そのおすすめを理解して頂き、今回も大事なデッキ材の構造部材として採用して頂きました。


日本のクリ デッキ用材 5


施工場所の条件的に、劣化した場合の床板部分以外を修繕することが難しい状態のようで床部分は桧なのですが、大事な構造部分を栗で!と言っていただいたのでした。
ですので角材が沢山!!

栗は一般的にも食用になる実をつけることで知られている木ですが、木材としての流通は決して多くはありません。
銘木という扱いで、大木や節の無いもの、美しい杢のあるものなどは珍重されるために流通しているものの、それらを耐久性の求められる用途に使うのはもったいない。
現在の用途では、本来の特性ではなく材質の美しさに重点を置かれています。

それは、一般的な建築材として使われる価格ではないことが大きな理由。
しかしながら、現実には広葉樹の山から多くの栗原木が産出される中には、節のあるものや大木とまでは言えないもの、傷などがあるものも多く出てくるのです。
それらは本来であれば、桧と同じように節有材として流通させるとよいのですが、需要が多くはないことや選別に手間がかかる事、一度に産出される量が限られることなど相反する様々な理由により、流通していないのです。


日本のクリ デッキ用材 4


そんな中、弊社がお付き合いしている山からは、節や傷がある栗材が出てきます。
出してくれている、というのが正しいのですが通常では製材品市場には流通しにくいと考えられるサイズや状態の物を、出荷してくれるのです。
それも、4mという長尺寸法まで出してくれる。
通常広葉樹の多くは、よほどのことがないかぎり2mくらいの長さの原木で出荷されることが殆どです。
だから、建築で使われる杉や桧のような感覚で3mや4mという長さで使うことができない。

しかし、決して多くはないけれど3mや4mという長さのままで山から出してくれる場所がある。
ならば、それを使わない手はない!
節があっても傷があっても、屋外の使用であれば大きな問題はないのだから、贅沢に日本の広葉樹であるクリ材を満喫できるのです。


日本のクリ デッキ用材 1


耐久性が期待できるうえに、針葉樹にはないはっきりとした広葉樹特有の木目が映えます。
その木目は、加工当初よりも経年により違いがはっきりと現れます。
風雨や紫外線での退色劣化の途上で灰汁が出ることで、一層木目がはっきりと感じられる事。
そして退色しグレーになっても、道管という組織がはっきりと見えるために「ザ・ウッドデッキ」という無垢の木の質感を感じられる。
腐らない、ではない選択肢。
一般的な木材よりも耐久性がありながらも、綺麗に年を経ていく木材であると感じる栗。
節なしや銘木栗もいいものですが、もっと多くの人に栗の素晴らしさを身近に感じてもらえるように。
少しずつですが用途を広げていきたいと思っています。

今後も栗材商品を紹介していきます。

日本のクリ デッキ用材 2


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 木のビブリオが、それぞれの木が持つストーリーとともに、こだわりの木材をお届けするブログと、稀少木材・無垢フローリングのホームページです。

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冬に出逢いたいのは、黒い毛皮ではなく白い景色

今年は先週には既に、本州の標高の高い山々でも冠雪するなど白い便りが届き始めて、昨年と一昨年の鬱憤を晴らすべくうずうずとしているのですが、その一方で白い景色になる前に注意しなければいけない、黒い知らせも多く届いていることが気になります。


熊出没の記事


そう、熊です。
今年は幾度となく新聞やニュースでも取り上げられ、お店の中にまで入り込んだりする状況で、街中にいても山の近いところでは油断ができません。

今の時期、紅葉が美しいこともありますが、私の場合はその紅葉と合せて巨樹を巡るという欲張りプランをたてたくなるのですが、その時に最も心配なのが熊。
いつも気にしていますし、絶対にあいたくないと思ってはいるものの・・・
今の時期の山は非常に美しいですし、特にカツラの巨樹の紅葉に出逢えた時の感激は、今の時期でタイミングが合わなければありえない貴重な体験。
そのうまみを味わおうと赴くわけですが、カツラの巨樹があるのは決まって山中。

ほんの15分や20分とはいえ、車の音も聞こえず木々の葉がこすれあう音と自分の足音しかない緑の中を進むのは勇気がいるのです。
もちろん、実情はラジオがガンガンなっているのですが・・・


大石脇出のカツラ 15


そのうるさいくらいのラジオを鳴らしていかなければならないのは、もちろん熊に合いたくないからです。
それこそ、足元よりも周囲の風景に「全集中」し黒い物体が動かないかを見ながら進むわけです。
今のところ幸いに出会ったことはないですが、この先も出会わずに巨樹を堪能したいものです。

巨樹は直接熊とは関係ないものの、今里山の柿の木が熊の出没と関係があるということで、伐採の動きが広がっているというのが先の新聞記事でした。

里山や山中の集落に植えられた柿が大きくなりたわわに実っているものの、既にその地に住まう人の姿がない。
そこへ熊がやってきて、農園状態の柿を食らうというのです。
そしてどんどん人間が住む場所に近くなると・・・


各自治体で様々な取り組みがされていますし、熊も生き物。
うまく山と街で共存できればいいのだけれど、、、
一時期は、食料となるどんぐりが不作で飢えた熊が人里に現れると言われて、植林作業をされたりしましたがそれだけが原因でもないことは、数年以上続く街への出没状況と「民家の冷蔵庫を開ける」熊もいることからも、既に学習をして出てきているのかも知れません。

熊は人を怖がる、と信じたいものですが、私の様な臆病者は怖がってくれないかもしれません。

柿の木を伐るのも効果があるのかもしれませんが、もしかするともう少し山と街のいい意味での境目を作る必要があるのかもしれません。
樹木と生物をはぐくむ山々。
もっと身近に考えなければならないのかもしれません。


小さな声でしか言えませんが、もし今の記事の通りなら数か月後にはしょっちゅう柿の木が木材市に流通するのでは?!!と不謹慎な事を考えてしまったことは、もちろん内緒です・・・


熊注意



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有りそうで無いものは、必要とされるもの 〜芯去り! 選別焼杉板〜

今、非常に需要の大きなもの。
それは意外にも、ずっとずっと前からあったもの。

弊社でもつい5年ほど前までは在庫をしていた商品である、焼杉板(やきすぎいた)。
杉板の表面を焼くことで炭化させ、屋外での腐朽や虫害、紫外線劣化などを遅らせることのできる日本古来の外壁材。
しかし、5年前までにはすでに需要は薄くついには、弊社でも在庫をしなくなってしまいました。
そんな焼杉板ですが、一昨年から急激に受注が増えています。

それには2つの要因があります。
一つは、数十年前に施工された焼杉板が、交換の時期に来ているところがあるから。
もう一つは、弊社の周辺で被害が著しかった「大阪北部地震」と「台風21号」のダブル被害があったから。

後者は歓迎されざるものではありますが、この二つによって焼杉板の受注が増えているのです。
今回は、前者の理由で採用してもらったお宅に施工後の様子を見せてもらいに行ってきました。

芯去り! 焼杉板2


遠目で見ると、周辺のおうちにも施工されているものと同じ状態に見える。
もちろん、それが自然なのですが実は、この焼杉板は周辺の御宅の物とは異なります。
それは、「芯去り選別材」であること。

樹木には芯があります。
木材にする場合も、その芯を利用するかどうかで「芯持ち」と「芯去り」があります。
梁や柱などの構造材と言われるものに代表される、断面の大きなものは殆ど芯持ちです。
板材は、節の無いものや幅の広いものの場合は芯去りで製材するものですが、足場板のように「汚れることが前提」の場合や、焼杉板のように「焼くことで表面の化粧性を重視しない」場合は、材を無駄にすることのない様に芯持ち材になる場合が一般的。


芯持ち足場板


しかし、芯持ちになると割れが大きくなることや反りが大きくなることが多いうえに、節という枝の跡が穴になって抜けてしまう「抜け節」が多く出る可能性が高くなります。
そのために、その抜けた部分に樹脂のパテを入れますが、それがのちに大きなポイントになってくるのです。

表面を焼かれて黒くなっている状態では、樹脂のパテの部分も他の節の部分も同じように黒く見えています。
しかし、焼杉板は塗装されていないものだと、早いもので数カ月で黒い炭の部分が雨などで流されていきます。
黒い炭が落ちてしまうのです。
その時に、周囲の自然な節と異なり黒っぽく残って目立つのが樹脂のパテ。

もちろん、その存在をご存知であれば問題ないのですが、たいていの場合はお施主様は普通に自然な節が付いているものと思われています。
しかし、時間が経つにつれてくっきりと周囲との違いが目立つようになってくる樹脂のパテを見た時、不自然さを感じられるというお話を多く聞くのです。


パテ


そんなこと、教えてもらっておかねばわからないこと。
木材業界では、焼杉板に樹脂のパテがあるのは普通のこと。
大きなメーカーさんだと、カタログにもきちんと記載されています。
しかし、施工する工務店さんも材木屋さんも、焼杉板という商品名だけしか気にされていない・・・あ、あと価格ですね。
同じ焼杉板という名称であれば、安いものを選ぶ。
今日の自然な選択理由ですが、同じ名称の商品を安さだけで選ぶことによって、お施主様にパテという情報が伝わらない。
製品が悪いのではない。焼杉板は、そういう商品ですから。

でももし、経年によってこの不自然な状態になるのであれば、こんな形にならない物を探していたかもしれない。
いや、絶対にそうするはず。そんな声をたくさん聞いてきました。

特に、周囲が焼杉板を施工されたおうちばかりの旧家が集まる地域では。
値段の問題ではない。経年変化で不自然なものは使わないでほしい!
そんな依頼が工務店さんに届き、弊社に相談が来るのです。


芯去り! 焼杉板5


弊社が以前からお勧めしているのは、そのパテを極力少なく(材を無駄にしない様に、ごく小さなパテは若干含む)するとともに、割れや反りなどを減らすために製材工場による手作業を経た「芯去り選別品」を作っています。
原板の状態で、芯去り材を選別する作業をしているのです。
そのおかげで、節もきれいで木目の流れも伸びやかな焼杉板が出来る。

もちろん、選別にて除外される部分が出る上にその選別の手間がかかるので、「たかが焼杉板」にそこまでのコストをかけたくない、という方にはおすすめできるものではありません。
しかし、お施主様は求めている。
だって、数カ月や数年後にははっきりとその違いが見えるから。
見えるのは自分だけではなく、隣人や地域の人たちだから。


芯去り! 焼杉板1


だからこそ、手間や費用を惜しむものではなく、納得できる良いものが欲しい。
そんな気持ちに少しでも近づきたいと思い、出来る限りおすすめするのが芯去り選別の焼杉板です。
焼杉板という商品の相場を考えると「高い」と言われます。
しかし、私にとってはそれでいいんです。
敢えて言いますが、価格だけで木材製品を判断する工務店さんや大工さんには目の前の数字しか見えていません。
お施主さんは見えていません。
だからこそ、私はまずお施主さんが喜んでくれそうな製品をおすすめします。

芯去り! 焼杉板4



特に、違いが分かりにくい樹種、杉については!
高樹齢杉シリーズで好評をいただいている百年杉柾古希杉純白羽目板などの浮造りシリーズを筆頭に2017年にリニューアルされた埋め節フローリング赤身デッキ材もそうですが、他の材木屋さんとは全く異なる杉を紹介しています。
それは、同じ杉でも性質や色目や質感が大きく違うから。
そして、その違いは信じられないほどの価格差ではなく、経年変化やその原木となる樹木が育ってきた時間を考えれば、十分に価値のあるものだから。

そして、その差がお施主様がずっと過ごすおうちの一部分として、美しく変化しきっと愛着を持って過ごしてもらえると信じているから。


御社の杉材は高いですね!
そういわれること数え切れず。
しかし、本当に良質な杉材を求めるお施主様からはそんな価格だけの声をもらうことはありませんでした。

それと同じように、杉とずっと一緒に過ごすお施主様の為に、私がおすすめする焼杉板はこれなのです。

芯去り! 焼杉板3


単なる価格だけではない、ずっと続く価値。
経年変化で違いが出るもの。
木材は一瞬だけ良ければいいものではありません。
この価値はずっと使うからこそ分かるもの。
黒ければ良いものではない、焼杉板。


有りそうで無いもの。
単なる杉ではなく、意味と価値のある杉を届けること。
無垢フローリングにおいても外壁材においてもデッキ材においても同じ。


必要とされるものを、より良い杉でお届けする。
弊社にしかできないことを少しづつ。
求められる人に届けることを続けています。
今回は、納屋での施工だったこともありお施主様は敢えてその違いを知らないけれど、当然の様に続くその風合いが、周囲のおうちと調和し、もしかすると通りがかりの誰かが、この御宅は相当こだわっているな・・・と思ってくれるかも知れません。


・芯去り! 選別焼杉板の別注210mm幅の施工写真はこちらから


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美味しい季節は、業界のこれからを考える季節 

自然のものが人間にとって全て良いものとは限らない。
無垢の木材もいっしょのこと。

無垢材の健康的なイメージやおしゃれな空間のイメージなどが優先して、ソゲが立つかどうかや経年での無垢材の色合いの変化も気にかけられる場合があります。
説明で理解してもらえる時も多くあるものの、どうしても受け入れにくいと思われるケースもあります。
人間もけがをするし、年々歳をとって変わっていきます。
なのに、無垢材の変化は理解が進まない。

無垢材に触れる機会が少ないことも一因ですが、きちんと説明をされていないケースも多くあります。
ナチュラルワインの味わいや混入物と同じように・・・


ナチュラルワイン 3


事前に聞いていれば選択する為の準備ができ、そういったものだという理解が出来ます。
自然のものだけども漆にはかぶれる。
無垢材のクスノキは防虫効果があると言われるけども、人によっては刺激臭となる。
耐久性の高い栗材。でも、ものすごく灰汁がでて舗装を「汚す」。
アロマなどに利用される樹木精油も、過敏な刺激となる人だっている。
森林浴と言われているフィトンチッドだって、植物たちの間では刺激物。

木材には、割れや反りや曲がりやねじれがつきもの。
節は欠けたり抜けたりする。
一つ一つ色目が違えば変色もある。
自然の物だから。

全てを説明しきることはできないけれど、できるだけ「自然のもの」についてをお話しする。
それが、私がショールームや無垢材使用での打合せの場面で心がけていること。

健康的なところ、綺麗なところやかっこいいところ、環境配慮などのエモーショナルな背景だけをお伝えするのではありません。
それ以外の、宣伝文句にならない特徴の方に説明の時間をかける。


ピュアラーチ無垢一枚物フローリング プルミエグレード オイル15


私が紹介する無垢フローリングの記事でも、最後に表情の違いとして様々な特徴の写真を掲載しているのも、そういった理由からです。
説明本文には、どうしても優れた面ばかりをクローズアップさせがち。
もちろん、魅力であるところを伝えたいからですが、写真だけしか、一部分のことしか見られない人にとってはほんの一部の情報になってしまいます。

だから、全体をみて樹種のことがわかる私が、優れたところと同じくらいに気をつけないといけないところも紹介する。
自分がお客さんだと知りたいですしね。
ナチュラルワインも、知っているからこそ濁っていても飲める。
ちょっと頭をひねる香りでも、数日後に変化するかも?!と楽しみに置いておくことができる。
数週間かけて、最後には「あぁ、先週の方がよかったなぁ・・・」と学習もする(笑)。


ワインも木材も本来は自然のもの。
人の手をかける方法も様々ですが、そこから現れるものの特徴を知って楽しみたい。
ワインにソムリエがいるように、木材には木材コーディネーター・木のビブリオとしての私が必要!
そう信じています。

だから、もっと自然の産物である無垢の木材を知ってもらうために、いろいろな木を紹介していきます。
欠点、とされるかもしれないこともたくさん出てきますが、そんなことをわざわざ伝えて販売する人間はなかなかいませんよね。
自分が売りたい商品の欠点を伝えるなんて。

でもそうすると、木材は一生楽しめる。
香りや色目の印象が変わる。
味わいは深くなる。
ナチュラルワインの香りや色目、そして味わいが永く楽しめるように・・・

これが私のナチュラルな想い、です。


ナチュラルワイン 1



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美味しい季節は、業界のこれからを考える季節 

テレビで見ていて、ただあきれるほどに高級なだけだと想像していたワインでも、実はナチュラルな製法でつくられていて、本当の愛好家(?!)はそんなところも好んでいるのかもしれません。

以前、某ワイン専門誌においてナチュラルな作り手(その時代はこんな呼び方ではなかったけど)は、その畑や土地のことを判断するときに「土を食べる」とされていました。
それが良いかどうかは定かではありませんが、それくらいに畑や土の状態が良いということのアピールだとは理解できます。


良い山には・・・


実際のところは、食べられるほどに害がなく健康的な土だというアピールだと思います。
私は食べるところまではしませんが、土にも少なからず興味があります。
それは、様々な要因をワインの元であるブドウに与えるから。
そして、その土の要因は樹木としてのブドウ樹の生育や性質に多大な影響を与えているに違いないから。

さらにいえば、私が携わる木材も同じことで、産地によってのキャラクターの違いや色目の違い、成長度合いの違いなども、土が関係している部分が多くあると思います。
同じ植物、しかも木という共通性はもちろんの事ですが、その木を原材料として人が醸造に関わって生まれるワインと、木そのものを人の手で木材として生まれ変わらせるのは、同じに感じます。

しかし、なんでも自然の物が良いというわけではありません。
もし、あなたが「ナチュラルワインがいいらしい!」と勢いに乗って購入したワインに、こんなものが混入しているとどう思うでしょう。


ナチュラルワイン 2


茶色い粉のようなものが沢山浮遊しています。

以前の記事にあった、高温によりワインを液漏れさせてしまった私の様に、予備知識が無ければ「異物が混入されている!」と思うかもしれません。
液体が澄んでいないことに、嫌悪されるかもしれない。
それに、グラスに注いだ時に期待したような果実の甘味を感じるような香りがせず、頭をひねってしまうような独特の香りにげんなりするかもしれない。
ナチュラルワインには含まれるものであっても、期待する状態と異なると違和感や残念な思いを持つことでしょう。


なんだ!添加物がなく自然な農法で造られた、体に良く美味しいものじゃないのか!!
期待の反面、そういう落胆を味わってしまうかもしれない。
天然のもの、自然という言葉だけでは理解することが難しい場面もある。
それは無垢の木材でも同じこと。


ナチュラルワイン 1


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美味しい季節は、業界のこれからを考える季節 

なんて気持ちのいい季節!
例年であれば、あっという間に通り過ぎてしまうこの季節が、今年は非常に「味わえている」気がするのは私だけでしょうか。

朝晩の冷え込みはありますが、日中は日差しの温かさと適度な気温の低下で、体感的にも快適ですし、紅葉もとってもきれいです。
それは、前々回カツラの記事を見てもらっても分かる通り。

そんな秋に欠かせないのが食欲!
今年は週末に外出する機会が少ない為に、自宅での資料作りなどをしているとどうしても飲食が進んでしまうのが困りもの。
食べることを控えよう、ということで飲むならいいだろう!とおかしな理由で出してくるのはワイン。
時間をかけて少しづつ確かめたいために、平日にがぶがぶと飲むわけにはいかない反動が休日に集中(笑)。
涼しくなってきたために保管もしやすく、購入意欲も旺盛になってしまいます(汗)。


ワイン大人買い


え?こんなに買い込んで、飲みすぎ!!と思われそうですが、そうではありません。
実際は、飲むと言っても一日にグラス2杯ほど。
1本抜栓すれば、飲まない日も含めて10日間以上は楽しめます。
それを同時に3本位抜栓して、日替わりで楽しむのです。

それはそれで、「ワイン、開けたら飲み切らなあかんやん!!」と思ってしまいます。
それがもとで、一日で飲み切られないや、一日でなくなってしまうアルコール飲料としては高級すぎる(いつも第三のビールなのに・・・)というイメージを持っておられる方も多いと思います。

確かに、ワインは抜栓すれば味わいが変わっていくために、基本的に飲み切るか残す場合は内部の空気を抜いておくなど、それなりの気遣いが必要だとされています。
そのあたりも、ワインが堅苦しく分かりにくくとっつきにくいところなのかもしれません。

しかし、一部のものはその「取り扱い」に縛られないどころか、新しい楽しみ方が出来るとでも言いたいものになっています。
それが、オレンジワインやナチュラルワインといわれるものたち。


オレンジ


オレンジワイン?!ミカンのワインか?!と思われるような名称ですがそうではなくて、白ワインよりも色調がオレンジ色っぽい場合が多く、製造に白ブドウの果皮も使うものとでも言ったらよいのでしょうか。
そしてナチュラルワインは、その名が想像する「自然」のイメージにとらわれる場合が多いですが、化学を否定するとか農薬がいけないというものではなくて、ワインの原料となるブドウ本来のおいしさが感じられるように、その土地の土や農法、肥料などに気を使ってゆっくりと作られているもの、でしょうか。

どちらもいろんな定義があって一言では難しいものの、近年注目を集めています。
もちろん、メディアがその流れを作っているところも否めないところではありますが、自分自身としてもオレンジやナチュラルワインはとても好きです。

以前の私は、ボジョレ・ヌーヴォーや記念の年の銘醸地のワインを購入する(生まれ年とか・・・)という楽しみもありましたが、近年はこちらに移行しています。

流行に乗っているから?!それもあるのかも知れません。
以前よりもそれらが入手しやすくなったからもありますし。
でも、実は流行するずっと前から、こだわりを持ってワインづくりをしているところはナチュラルだったし、そういわれなくても美味しく飲みファンになっていたのですから、単なる流行で購入しているわけではないのです。

名前は有名、でも飲んだことがないという方も多いであろう、かの有名なロマネ・コンティだってわざわざそんなことは言いませんが、有機農法などのナチュラルな作り方をしていると報じられています。
意外だとおもいませんか!?
ただ高いだけ、というイメージがちょっと変わりませんか?!


ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ


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透き通る白さ! 低光沢ウレタン塗装 リフリーバーチ プルミエグレードとちょこっと、日本のひばのおうち 

際立つ、美しい白さ!!

洗濯洗剤のコマーシャルではありませんよ(汗)。

私が無垢フローリングでおすすめする樹種、カバ(樺)の中でも辺材部分である白太だけを選別して作っている、プルミエグレードのこと。
カバは心材の桃色のような可憐な色合いも美しいのですが、純真無垢と形容したくなるような柔らかさすら感じさせるような、辺材部分の魅力は計り知れないものがあります。
今までも、幅広のセレクショングレードや同じく幅広のプルミエグレードのオイル塗装をご紹介していますが、どちらも「透き通るような白さ!」という、またもや洗濯洗剤のような形容になってしまうような、清潔な美しさを持っています。

今回は、そんなオイル塗装とは異なるウレタン塗装ですが同じくプルミエグレードを、光沢や艶をおとしたウレタン塗装としたリフリーバーチを使っていただいたお宅の様子をご紹介します。


低光沢ウレタン塗装 リフリーバーチ プルミエグレード 


第一印象は、本当にきれい。
オークのようなはっきりとした木目はなく、ブラックチェリーのような人を瞬時に引き付けるような印象的な色合いがあるわけではありません。

しかし、目にした瞬間に心躍る、というか。男の私がいうのも何ですが、派手さはないのにキュンとくるというのか。そんな印象。

単純な白さでいえば、メープルの中にはもっと白みの強いものもあります。
しかし、それらは木目は強くはないものの意外と強さを感じるというか、はっきりとした冴えた印象を受けるのです。

それに比べてカバのプルミエグレードの白さはどこか暖かくも感じる。
どうしてでしょう。


低光沢ウレタン塗装 リフリーバーチ プルミエグレード 7


太陽光の入射角度によっても刻一刻と色目を変える。
まるで、早朝の巨樹めぐりのようです。
時には白みよりもベージュに近いような色にも見えることが、温かさを感じさせるのでしょうか。

いや、きっとそれだけではありません。
カバの魅力的なところの一つである、縮杢。
それがあることで、決して強くないはずの木目に動きがみられ、それが揺らぎの印象となって視覚を通して人の心に働きかけているのでは?!

根拠はないものの、そう思ってしまいます。


低光沢ウレタン塗装 リフリーバーチ プルミエグレード 2


もちろん、樺(カバ)を知るシリーズでもお話ししたように、カバには「明るく照らす」という木語がありますから、それがどこか影響しているのかもしれないと思うのは、そんな情報をもつ私だけでしょうかね。


低光沢ウレタン塗装 リフリーバーチ プルミエグレード 11


色みに主張のないと思われがちな辺材部分ですが、個性的な色が混在しているために木目がはっきりしていなくても、貼上りは適度にランダムでリズミカル。
そんな表情を普通に紹介していますが、実は一般的な光沢のあるウレタン塗装ではこうはいきません。
太陽の光を反射するために、明るくなればなるほど木目は見えなくなります。

しかし、リフリーバーチに塗装されている低光沢ウレタン塗装は、暖かに差し込む日差しを直接反射することなく、はっきりと素地の木材の色や木目を見させてくれます。

だからこそ、稀に含まれるこんな木目もどんな角度からでも眺めることができちゃいます。


低光沢ウレタン塗装 リフリーバーチ プルミエグレード 12


水中を漂う気泡の様、とでもいいますか。
ゆらゆらと丸い模様が浮かび上がっています。
高樹齢木材に現れやすい木目ですが、カバではなかなかお目にかかることはありません。
お施主様、めちゃラッキー!

こんな木目がどんな角度からでも見える幸せ、想像しただけでワクワクします。


低光沢ウレタン塗装 リフリーバーチ プルミエグレード 1


ショールームにいらっしゃるお客様でまれに、同じような白さをもつメープルとの違いを「カチカチとしっかり」と形容される場合があります。
おおむね、私の感想がそれなのです。
メープルは非常に硬質なうえ、摩耗にすこぶる強いのでカチカチなイメージです。
製材機に通しても、しっかりと保持できていないと材が跳ねるような感覚を覚えます。

しかし、カバは製材機の感覚も硬いもののどこかしっとりとしているというか、フローリングの踏み応えも強さだけではないしっかり感を持っているように感じます。
その形容が、先の「カチカチとしっかり」なのではないかと思っています。


低光沢ウレタン塗装 リフリーバーチ プルミエグレード 3


そうです、樹種のことばかりではなく間取りやインテリアもおしゃれなのですよ。
すっきりとした内装にも決して自分だけ主張することなく、どんなときにも調和がとれそうな、そんな雰囲気。


オークの勇壮さやブラックウォールナットの孤高の存在感など、無垢フローリングにはいつの時代にも選ばれる樹種があります。
それらほどの強いインパクトがないために、おすすめするまでは選択肢に入る場面が少ないカバ。
まだまだ知名度は低いと思われるものの、プルミエグレードの清楚な美しさからネイキッドグレードの天然の原木そのままといわんばかりの表情まで、バラエティー豊かなのがカバ。


低光沢ウレタン塗装 リフリーバーチ プルミエグレード 8


もっともっと、本来の魅力をしってもらうことと同時に、この美しいプルミエグレードの存在もPRしていきたいものです。

ちなみに、目につきにくいというか、同化するように自然に収まっている玄関の上り框。
実はこれも無垢材。
もちろん、弊社品!

しかも、こだわりの純白のメジロカンバ材!!!

低光沢ウレタン塗装 リフリーバーチ プルミエグレード 9


もう、惚れ惚れするほど美しいです。

私は息子ばかりを見ているのですが、娘がいればこんな感じでわが娘の美しさをたたえる親バカになるんだろうなぁ、と白無垢な玄関框をしみじみと眺める私。
この框を作るために大きな盤を製材したのですが、意外とロスが大きかったのは内緒なのですが、そんなこともあって余計に嬉しさ倍増。


白無垢な娘たちの晴れ姿を堪能したお父さん(私)。
喜び充満させながら帰路に・・・


おっと、実はこちらでは外壁の一部にも木材が使われています。

日本のひば 目隠し板


目隠しルーバーに、日本のひば材の板をしつらえてもらっています。
外部に面しているため耐腐朽性もありながらもビス止めできる軽量性、それから木の意匠性をもっているものということでのご提案。

まだ、かすかに特有の芳香もありとてもすがすがしい風が感じられました。
お住まいになってからも、湿度や温度環境でほのかに香ることでしょう。


いつものことながら、天気の変化で色合いの変わるフローリングに何度もシャッターを向けながら、その仕上がりに一人ニコニコとしながらの撮影はいつもながらに楽しく、やはりまだまだ知られていないカバの魅力を伝えていきたい!
そう思った訪問でした!


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木ぃクンmuku_mokuzai  at 13:30コメント(0) この記事をクリップ! 

青、橙、黄、緑、、、 仕上げの黒で倒れるほどの美しさ 〜大石脇出のカツラ〜

早起きは三文の徳。

私は元来、朝方の人間ですので早起きは苦になりませんしそれ以上に、季節の香りを感じる早朝の空気や景色の色合いを感じられる事は、空気が澄んでいる中での音という情報の少ない朝だからこそと感じますから、早起きして行動することは、三文どころか三万円(少ないか・・・)以上の価値があります。

ということで、コロナウィルスの影響で今年はこのイベントシーズンに休日のイベント予定が無いことを利用して、早朝出発の巨樹巡りに行きました。
この時期に行く巨樹は決まっています。
カツライチョウ
この2種です。
今まではもっぱら真冬の巨樹巡りが定番だっただけに、紅葉(黄葉)目当てなのは言うまでもありません。
そして両者とも非常に見事な巨樹になることも理由の一つですが、特にカツラは1週間タイミングをずらすと美しい色合いを逃すことになるので、一か八か。

そんな思いで今回向かったのは滋賀県大津市。
京都・大阪方面から向かうと「湖国の玄関口」となる大津市です。私のイメージする大津市は言わずもがな「琵琶湖」。
もちろん、大津市以外にも接しているわけですが「三つ子の魂百まで」的に、私の子供のころのイメージがそのまま残っていることに由来するその考えとは反対で、今回訪れたカツラは琵琶湖とは反対方向。

琵琶湖の南端から南下すること、およそ40分。
幹線道路を少し逸れたところに、集落の裏山という表現がぴったりの場所があり、そこに一本のカツラが佇んでいます。


大石脇出のカツラ 1


滋賀県は木材生産を琵琶湖の水を守ることと結びつけていたり、地産地消の木材流通を模索し始めていますがそれでも、大津市に広葉樹のイメージはありません。
しかし、目的とするカツラへの道筋は、紅葉落ち葉のカーペットの如くに設えられていました。

ここまでに見事な黄葉を呈しているとは想像していなかっただけに、思わず「おぉ・・・!!」という声をあげてしまったのは、想像を超えていた大きな喜びから。

いつもの巨樹巡りであれば、早くその姿を拝みたい為にそそくさと近くに向かいたくなるのですが、この景色はずっと眺めていたくなるような、動きたくない美しさ。
いや、動きたくないというよりも、景色が動いてくれているような印象を受ける為に動かなくてもいいと言った方が正しいのかもしれません。


大石脇出のカツラ 2


この黄色というか橙というか、なんとも形容しがたい色彩の葉は陽の光を浴びて色目を変えるのです。
おとずれた時間は早朝。
昇りきった陽光が少しづつその光の強さを増し始める時間帯にかかっていたことで、数分ごとに葉の色合いを変えていくようで、そこに雲が差し掛かったりすると一段と複雑な色目を呈する為に、とにかく動く必要が無くずっと眺めていたい気分になるのです。

しかし、巨樹巡りですからしっかりとその幹の姿もカメラに収めねばなりません。
少しづつ、黄葉の色彩の変化を楽しみながらその樹体に近づいていきます。

大石脇出のカツラ 9


はっきりと対面できる位置に来ると、遠くから見ていた印象とは少し異なっていることに気が付きました。
一つは、もっとひこばえが立ち上がっているのだろうと思っていたこと。
遠目に見える姿では分かりにくかったこともありますが、カツラの巨樹であることで、条件反射的に主幹よりもひこばえでうっそうとしているような状態ではないかと思っていたのですが、意外にも主幹とおぼしき立派な幹が数本伸びているのです。


そしてもう一つは主幹もひこばえも直立するような状態だろう、と想像していたこと。
写真では伝わりにくいと思いますが、地面に近い高さの枝がひこばえから出ているのですが、地面と平行に出ている為に、とても広がりを感じさせるとともに遠目で見た時の勇壮さを増す一因になっていると見受けました。


大石脇出のカツラ 13


既に下部の水平枝の葉は殆ど落葉していましたが、緑葉の時期にはもっと雄大な景色が見られるのではないかと思う、カツラとしては少し珍しい形状です。

カツラの周囲の山は広葉樹の混じる人工林のようですが、人が整備したかのようにカツラの周囲には見事に他の樹木がありません。
もしかすると、本当に地域の方が整備されているんだろうか。
若しくは、その水平枝が周辺の樹木の生育を阻んでいるのか?!

そのおかげで、独立しているうえに広がりのある見事な姿を拝むことができるのですけどね!


それにここへたどり着くまでにも既に、私の鼻を通り肺の中までもカツラの甘いカラメルの様な満たされる幸せ。
黄葉時期のカツラの巨樹巡りの大きな楽しみの一つでもあるのですが、今回はその香りが一段と強く感じられます。
それも、もしかすると周囲が開けていて落ち葉が堆積しやすいからかもしれません。


大石脇出のカツラ 7


カツラの葉が甘く香ることは、樹木や山の好きな方はご存知ですが、一説にはこの香りは土にふれることで発散されやすくなる、というのです。
周囲に次々と落ちてくるその黄色みのある葉の堆積面積が広いために、一段と魅惑的な香りの空間となっているのかもしれない。
そう思ってしまいます。

この日は風が穏やかな日でしたがそれでも、役目を終えた葉っぱは本体である枝から容赦なく切り離され、ゆったりとした風の流れに乗るようにはらはらと、また突然カラカラという乾いた音をたてながら吹雪くように舞い降りてくる。


大石脇出のカツラ 6


動画でないことが悔やまれるほど次々と舞う枯葉。
甘い香りと乾いた音。
そして青い空に映える黄色と橙のコントラストが鮮やかに、五感の隙間を埋めていくようです。

もし、この環境に紅葉する樹木が多ければ受ける印象もまた異なったことと思いますが、空の青に周囲の樹木の緑が重なり、浮き出たようにカツラが映ることで非常に「ばえる」光景となっています。


とにかくその光景に見とれる時間が長すぎて、なかなかその樹幹にたどり着くことができません(汗)。

少しづつ距離を詰めながら撮影を続けてやっと、その巨体に近づいてきました。
すると目に映った第一印象は「犬のフグリ」。


大石脇出のカツラ 11


先に少し出てきましたが、カツラのイメージとしては根際から鬱蒼と茂るひこばえを連想します。
しかし、近づいてみて改めて異なることに気が付きます。

根際に見えるのはふっくらと膨らんだそれ。
犬ではなくタヌキのそれかも知れないと思うような瘤(?!)が垂れています。
垂れている、というのはイチョウの巨樹でよく用いる表現ですがまさかカツラで・・・

イチョウの場合は、その垂れている部分をさする(もしくは煎じる)と「とある御利益」を授かれるとされますが、このカツラの垂れている部分をさする(煎じる?!)とどのような御利益があるのか・・・
その辺の御想像はお任せ致します。

余りに見事な黄葉で、刻一刻とその色を変える姿に感心しすぎて悠々と90分を超える滞在となってしまったにもかかわらず、危うく大事なことを忘れるところでした。

はい、肝心の昌志スケール!


大石脇出のカツラ 15


ちょっと本当に考えないといけませんが、私の洋服のレパートリーは巨樹撮影には向かないようです。
今回も、うっそうと茂る山の黒に紛れてしまって今一つスケールの役割を果たせていません。

しかしながら、このカツラは単なる巨さだけではない存在感と特有の樹幹をもった、見事なものでした。

他に訪れたい巨樹があるものの、カツラは黄葉が早いうえに散るスピードも早く、そして他の樹木の黄葉に合わせると完全に時季外れになってしまうことから、この時期には優先して訪れているのですが、本当にドンピシャな訪問となったことに非常に満足。

いつにもまして、達成感の様なものが感じられる訪問となりました。


大石脇出のカツラ 14


さて、その満足感を胸に別れを告げようとしたその瞬間。
私の次の一歩を踏む場所で、「カサカサカサ・・・・・・・・」と連続する乾いた音・・・
私は動いていないのに、どうして足元で音が?!
そういえば、民家がすぐそこですが畑には獣害予防の柵のようなものがあったなぁ。
もしや熊?!
やめてぇ〜!!!


と思ってふと目をやるとそこには、久しぶりに見る黒く細長いものが・・・

同じ黒でも熊ではなく、それはヘビ。
あぁ、よかった・・・とはなりません。
わたし、熊もですけどヘビもダメ(涙)。
うひょ〜!!と言ったかどうかは覚えていませんが、カツラの目前の急な勾配の斜面に立っていた私は、驚いて飛び上がる手前のつま先立ちになり、そのまま前に倒れると同時に斜面に踏ん張れずにずり落ちる始末。

何とも情けない・・・



美しい色目ばかりに気を取られ、黒いそいつに気が付きませんでした。
色調に魅せられた最後の仕上げは黒の衝撃で、ある意味倒れるところでした。

まぁ、熊でなくてよかった。
とスケールは違うものの、黒にビビらせられたことで名残惜しいカツラへの未練が断たれ、車に戻った情けない姿は、動画も写真もありませんから、ここだけの秘密です・・・


大石脇出のカツラ 16


大石脇出のカツラ 所在地

滋賀県大津市大石富川3-5
離れた道路に広くはないですが駐車可能


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