空を見上げて
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2017年05月

おめでとう!佐藤琢磨選手!!

あぁ、こうなる日が来ると信じていた、いや信じたい人物であるこの人に、そうなってほしいと思っていた。
それが、現実になった!

F1も経験している日本人ドライバーである、佐藤琢磨選手が出場していたインディカーレースで、優勝!!
伝統のインディ500で!!

おめでとう、夢がかなった


もう、涙が出るほど嬉しい。

ただ単に車が好きだからではない。

もちろん、車も好きだけども、あんなに素晴らしい人間性のドライバーはいないと思う。もちろん、彼の何を知っているのか、ほかのドライバーの何を知っているのか、と言われるかもしれないけど、立ち居振る舞いや言葉遣い、笑顔や密着映像の端々にでる人間性を見ていると、「たぎるだけ」の速いドライバーではない人間味を感じる。
この人が乗っている車を応援しよう、そんな気になる。

F1での表彰台というのもすごいものだけど、こっちもすごい。それに優勝だもの。

うんちく、のうがきは必要ないです。

心から、自分のことのように嬉しい。

おめでとうございます!佐藤琢磨選手!!!
今日は、木の話もワインも何もなくてこれだけでいい・・・・


木のビブリオが、それぞれの木が持つストーリーとともに、こだわりの木材をお届けするブログと、稀少木材・無垢フローリングのホームページです。

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幅広無垢材の救世主?! 〜無垢一枚板  「OPCボード」 広葉樹バージョン〜

前回、針葉樹シリーズをお伝えした無垢幅広板のOPCボード。
今回はなんと、広葉樹シリーズを紹介します。

前回で、OPCボードのことを文章で説明しましたが、建築材料に慣れている方は一瞬で想像できるかもしれませんが、その感覚がないとなかなか頭に浮かんでこないかもしれませんので、広葉樹シリーズの一例を見てもらいましょう。

OPCボード1

何と見事!!
これはOPCボード広葉樹シリーズのクルミです。
写真左から右へと、木目が一本続いているのがみてとれるでしょう。
これがOPCボードと集成材との大きな違い。



集成材でも幅広ボードを作ることは可能ですし、ドア枠やカウンターなどの造作材への広葉樹の使用は、その集成材の板を小割したものである場合が多いもの。
しかしその場合、樹種は同じ広葉樹でも「木目が殆どわからない」程に細切れな状態で接着されているので、樹種で選んでいたとしても、その樹種の特徴を見ることはできません。
そんな時でもOPCボードなら、3×6(通称サブロク)という幅方向3尺(910mm)と長さ方向6尺(1820mm)の板の中で、長さ方向につなぎ目が無いので樹種の個性を思いっきり楽しむことが可能!!
3×6サイズということは、90mm幅のフローリングと比べるとこんな感じ。

OPCボード8

90mm幅の無垢フローリングは10枚ならんで900mmなので、幅を比べると当然こんな感じになります。
もちろん、OPCボードも100mm強の幅の無垢の板材を幅方向に並べていますから、何枚かの無垢板が並んだような状態に見えるのですが、無垢フローリングのUNIタイプのように長さ方向につなぎ目がないので、広葉樹の持つ木目を存分に満喫できますよ。
樹種の展開は3種類。

先ほどからみてもらっているのがほんわかと優しい木目で、柔らかな風合いのクルミ。
そして今度は対照的に、はっきりとした木目が特徴の環孔材である栗(クリ)。

OPCボード16

栗は近年ではその特筆すべき耐久性に注目される事が多いですが、その木目の美しさから、古くから装飾用の木材として和風建築に多く用いられてきました樹種です。
ケヤキやタモなどに似たはっきりとした木目をみせるものの、それらとは少し違って柔和に感じるのは、独特な木目のゆらぎと絶妙な灰褐色の色合いの落ち着きからでしょうね。
それでも、クルミに比べるとはっきりと重厚感がありますね。

そして、なんといっても花形になるのはやはり、その花の美しさからも人気が高い広葉樹である「桜」。

OPCボード17


弊社の記事をご覧になってくださっている方は、木材でいうところの「桜(さくら)」は、必ずしもお花見で目にするソメイヨシノではないことと、木材はその花から想像するような「うすピンク色」ではないこと、をご存じの事だと思います。
ですので、桜特有の緑褐色の縞模様があったり、濃い茶色の筋があったり、様々な色目が混じったりしますが、これこそ本当の日本の桜です。

この3樹種をラインナップしていますので、インテリアの雰囲気に合わせて使い分けてもらえれば、針葉樹にはない広葉樹特有の華やかさを楽しむことが出来ますよ!

広葉樹というものは、針葉樹に比べて長い木材を産出しづらいので、OPCボードの様に木目を楽しむことができるのは珍しいので、針葉樹シリーズよりもむしろ広葉樹シリーズの方が貴重な存在と言えるかもしれません。
もちろん、それに合わせて無垢フローリングも広葉樹の一枚物にしてもらったりすると、なおカッコよく仕上がりますよ。

OPCボード2

*OPCボード広葉樹シリーズは、大きな欠け節や抜け節を含みますが、パテ処理はあえてされていません。色合わせがしづらいためですが、ご希望であればパテ処理をしての出荷も可能です。
*OPCボード広葉樹シリーズは全て受注生産です。


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幅広無垢材の救世主?! 〜無垢一枚板 「OPCボード」 針葉樹バージョン〜

合板やビニール系プリント素材などの建築資材から、無垢の木材を使った建築資材へ移行していくと、無垢の木材では実用的に難しい事が色々と出てきます。

フローリングにしたってそうですよね。
合板だと一枚のフロアーが約300mm幅なので、単純に普通のUNIタイプ無垢フローリング90mm幅と比較しても3倍以上の差があります。
こんなのは周知の事実なので、そう問題になりませんがフローリングの続きでいくと階段材になる様な幅の広い材がなかったり、あったとしても相当高価だったりしますよね。
それと同じように、いつも何気なく使っている3×6(さぶろく。通常910mm×1820mm)寸法のボード状の材料などや、カウンターやデスクなどの幅広材、そしてちょっとした枠材関係も、無垢の木材にこだわると集材に苦労するものです。
(そう考えると、住宅資材メーカーさんのラインナップと良く考えられた商品群は素晴らしいと思いますね。今さらながら・・・)

そんな困った状況に、無垢の幅広の木材があるといいとは思いませんか?!
集成フリー板の様に、長さも幅も細かな木材をつないだものではなく、無垢の木材の木目を感じることのできる幅広の板材がないものか?!と思いませんか?!

そこで提案です!
通常ならば、家具屋さんなどがテーブルやデスク、その他幅の広い板材が欲しい時に用いる「幅接ぎ」という方法を使って、無垢の木材を1枚の板状になっているといいですよね?!
それがこちらのOPCボードです。

OPCボード20

(写真はOPCボード杉のカットサンプル)

幅接ぎ(はばはぎ)とは、文字通り板を幅方向につなぎ合わせていくことです。

OPCボード21


現在、構造材などでも主に流通している「集成材(EW、エンジニアリングウッド)」は、長さ方向と幅方向(又は厚み方向)と双方につなぎ合わせをしているものや、よく見かけるカウンター材で一般的に使われている積層材フリー板は、細かな木片同士を積み合わせるようにして板状にしています。

それに対して幅接ぎは、集成材の技術ができる以前から様々な方法で行われてきたもので、至ってシンプル。
一枚(一本)の無垢の木材を接着などの方法でつなぎ合わせて、必要な寸法を得る方法です。
そのため、つなぎ合わせていても、長さ方向には本来の素材となる木材の木目が伸びやかにいきていて、印刷では出すことのできない自然な木目の並びによって、幅の広い一枚板無垢材の代用ができるのです。

代表的な樹種はスギ、ヒノキという針葉樹。
(写真はOPCボード桧)

OPCボード19

そして針葉樹材では、それにプラスして「カラマツ」をご用意。
特に関西方面では馴染みが薄いように感じるカラマツ。名前は知っていても、材として見た事が無い、若しくは使った事が無いという方が多いかもしれませんが、独特の薄黄色から橙色にむかうような色合いと、浮造りしているわけでもないのにくっきりと浮かび上がる様な木目はカラマツ特有で、スギやヒノキよりも一層、無垢の木材であることを実感することができると思います。

カラマツについては、以前にピュアラーチ幅広無垢一枚物フローリングで紹介していますが、この無垢幅接ぎ板に使用されるカラマツは全て日本のカラマツ。
カラマツに馴染みの無い地方では意外かもしれませんが、カラマツは実はスギと同じようにとても有用な造林樹種なのです。
寒さにも強く成長も良いということで、中部以北では造林樹種としての看板をしょっているんです。
ということは、スギやヒノキと同じ様に安定供給できるということです。
ここが大切。

OPCボード18

いくら特殊なものでも、量が揃わないとかある時しか使えない、では普及は難しいものです。
初めから全てオーダーメイドで時間もお金もいくらかかってもいい、というなら別ですがそういうケースは珍しいですしね。
針葉樹材の中でも重硬で、特有の木目のカラマツ。
インテリアの良いスパイスになりそうです。

さらに!!
針葉樹シリーズのスギ材のみにはなりますが、水平構造面材として耐力認定を受けていますので、床などに使用することで床面の剛性を確保することができるのも優れもの。
近年多く使われる床用構造用合板に似たようなイメージで使用しながらも、そのまま見えがかりの化粧仕上げ部材として使用できるということ。
化粧天井面などにも採用の幅は広がります!!
意匠性と強さを兼ね備えた無垢ボード、ということですね!!

さてさて、普通なら針葉樹のココまでで終了のところ。
しかし無垢幅接ぎ板の有難いところは実は、「広葉樹」もラインナップしているということです!
広葉樹、それも日本の広葉樹です。
広葉樹というと、どうしても北米材やロシアや中国など、フローリングとして入荷する様なものを想像しがちですが、弊社フローリングの日本の広葉樹シリーズ「清涼なら清涼かば・清涼たも」でも見られるように、ちゃんと日本にも活用できる広葉樹が存在します。
それらを皆様に届けることのできる、一つの方法がこのOPCボードになるのです。

OPCボード2


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地松を刻むイベント、開催しました!!

昨日、以前から告知していました弊社主催の木材イベント、「松の梁を自分の手で確かめる 〜本当はどうなのか?! 天然乾燥と優しい人工乾燥の違い〜」を開催しました!

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日頃から日本の木材を使いたいと思っている大工さん、人工乾燥材には馴染めないと思っている工務店さん、何よりも地松という日本の松が今でも入手できるのかと思っている大工さん(材木屋サンでも同じかも?!・・・)向けに、疑問を解消するには実際に触れるのが一番!!ということで、企画させてもらった今回のイベント。

実際に、日本の松の平角材を大工さんがのこぎりや鑿(のみ)などを使って、昔ながらの「継手(つぎて)」という部材を作るのですが、ただ作るだけではないのです。

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この隣り合った2本。
同じ日本の松ですが、全く異なるものです。
異なる点は、一つは天然乾燥材、もう一つは人工乾燥材だということ。
どういうことかというと、今回の趣旨の地松の梁を感じるという中でも、大きなテーマである「人工乾燥材は天然乾燥材に劣っているのか?!」ということを実際に手で感じてもらうために、同じサイズのものをそれぞれ用意しているのです。

もちろん、見たくらいではわからない。
では、その違いは手で加工することでわかるのか?!?!!
それを感じるために、いざ刻もう!!

まずは刻み(きざみ)という加工に入る前段階の基準を記す「墨付け(すみつけ)」が始まり・・・

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ある程度基準を作れたら、次はのこぎりと加工機械の出番。

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この瞬間がドキドキです。
本当に私と製材所が自信をもっておすすめしているものではありますが、やはり自分たちは実際に加工をしているわけではないので、手に感覚が染みついている大工さんたちの、本音がどう出てくるのかがとても気になるところ・・・

こうやって、木くずすら感じ取り比較するのです(^^♪

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そして出てきた率直な印象・・・
それは、「ほとんど変わりない」という感想。

つまり、通常はこだわりの大工さんなら嫌がる「人工乾燥材、いわゆるKD材」が天然乾燥材と変わりないと思うくらいの仕上がりだということ!!
普通であれば、KD材は人工的に乾燥させているので乾いてはいるのですが、狂いが少ないもののどうしても加工しづらいところがあったり、それ以上に木の質を重視するかたにとっては、強制的に乾燥させたものに対する不信感を持っておられます。
たとえば、松の場合だと「水分と一緒に脂も抜けて、スカスカになってるんじゃないの?!」という疑心暗鬼。
しかしどうでしょう!それもこの通り!

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うほっ!
のこぎりに松の油がっ!!

通常はこんなこと喜ばないんですが昨日は特別。
だって、わざと脂の多いところを切ったとはいえ、ちゃんと脂気が残っている証拠なんですから。
だから、作業場は地松の油のいい香りで充満!
期待通りの結果です。

そして加工が進み、このような形のものができてきます。

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それから、これを組み合わせていきます。

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するとこうなります。

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大きく段差をつけて加工されていた部材同士が一つになり、まるで一本の木材のようになりました。
これが継手。
中央付近に突起が見えるでしょう。
あの部分に、小さな木材を入れることで釘や金物を使わずに、木材同士を接合しているのです。
すごいです、大工さん。
木材に墨付けをして、それを切って組んでいくとこんなになるんですよ。
もちろん、知っているんですけどやっぱりすごい。

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はじめは、天然乾燥材と人工乾燥材の違いを見極めながら進めていた作業も、次第に「あれ、これはどっちやったかな?!」なんていうように、その差がわかりにくくなるくらいに優秀な人工乾燥材への不信感がうすれていくのが感じられました。

ということで、今回の企画は嘘のように私の期待通りの感想をいただき、私も満足、そして加工された大工さん方も「使える人工乾燥材」の発見に満足で、笑顔のイベント終了となりました。


イベント、というと「楽しく、遊べるスペースや飲食をしながら・・・」なんてイメージもありますが、今回は超硬派(笑)。
普段は手にすることのない日本の松の感触と、それ以上に自分の手で自分の道具で「刻んでみる」という実践的な取り組みを行ったのは、知ってもらうため。
米松ではなく日本の松を、カラカラの人工乾燥ではなく松想いのやさしい人工乾燥材を、それを届けるために真面目に取り組む製材所と材木屋があることを、そしてお施主様にそれらを使ってもらう喜びを知ってもらうため。

「木の家」や「天然素材の家」といった売り文句をどこでも見かけるようになりました。
いろんな捉え方はありますが、やはりこれらの言葉にはそれなりのこだわりの木材を使っていてほしいのです。
単なる材木屋のエゴ、といわれても仕方ないかもしれませんが、自分の大切な木の家。
こだわりが欲しいですよね。こだわりたい工務店さん、大工さんと一緒にそのこだわりを見つけてもらう入り口とするため、その為のイベントです。
まず、第一段階は、実際に材を扱う大工さん達から。

次は順次お施主様に向けても行っていきますよ。
知ってもらうには、地道に続ける活動が大切。
これからも色々と企画していきますので、是非ご参加ください。

今回参加頂きました皆様、有難うございました。
これからも地松をよろしくお願いいたします!!!

(終了後も材を見ながら語り合う大工さんたち。いい風景!!)

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地松シリーズの締めは海沿いにあり・・・ 〜南志見住吉神社の松〜

さぁ、超ロングラン企画となった地松シリーズも惜しまれながらも(!?)今回で一区切り(って、長すぎっ!!とおしかりをうける・・・)。

終わりを告げるのはやはり巨樹。
地松が少なくなっているとはいえ、全国には巨樹に数えられる地松ものこっているもので、以前に紹介の地蔵大松もそうですが、海岸沿いの黒松林を初めとして荘厳なその姿を現在に受け継いでいるものがあります。
前回、超幅広無垢一枚物フローリングとして紹介したのは赤松でしたが、今回紹介するものは海沿いの街に力強く生き続ける黒松の巨樹です。

樹木の違いを知るにつれて、昔の人はよく言ったものだ(現在では憚られることもありますが…)と感じるほどに、赤松の美しさと黒松の荘厳さにはやはり見入ってしまいます。
今回の黒松の巨樹である南志見神社の松は、本当に納得の力強さを感じさせるシンボルのような樹木でした。

南志見住吉神社の松1

ここは石川県。それも北の北、能登半島。
以前にも能登半島に所在する「高照寺の倒さスギ」をお伝えしていますが、石川ワンダーランドは奥深し!!
ヒノキの陰に隠れがちな秀逸材である「能登あて」を産するだけではなく、日本海側・太平洋側というありがちな概念にとらわれない(そういう自分が一番とらわれてる・・・)樹木をはぐくんでいる土地である能登半島において、荒波激しい北側に位置するこの「南志見住吉神社の松」は、残していきたい日本の風景、それを彷彿とさせるにふさわしい佇まいを持っていました。

いや、写真ではその迫力は伝わらないでしょう。
むしろ、いつもの巨樹という範疇にないようにすら感じるかもしれません。
巨樹というのは大きすぎる存在であったり、圧倒されるような存在感を感じるものですが、今回の黒松は圧倒というものではなく、「そこにあって欲しい」と思うようなそんな存在でした。

南志見住吉神社の松4

輪島市の指定天然記念物に指定されているこの黒松。
もとは2本あり、夫婦松と称されたそうですが1本が枯死し現在の姿になったそうです。
なんとも残念で仕方ないのですが、だからこそ、石川県随一の黒松であるというその存在を後世にも伝えていくべく、生き抜いてほしいのです。
黒松という樹種自体が、マツクイムシや海岸線の減少などにより減っていく中で、これほどの個体が残っていることが貴重であると感じるのは、マニアックすぎるとか言わないで下さいよ。
特別に樹高があるわけでもなく、異形を呈しているわけでもありませんが、もう地松としてそこにある雄姿だけで感動してしまうのは、贔屓目すぎるといわれても仕方ありません。

南志見住吉神社の松10

写真ではイマイチわかりづらいと思うのですが、樹高は数字上はそれほどでもないものの、松の力強さを体現したような「反りくりかえり」具合や、そののたうつ様な枝先までを収めようと思うとどうしても、アングルは縦方向になってしまうのでご勘弁を。
もともとが針葉樹でありながらも、スギやヒノキのように通直に育ちにくい樹種である松ですが、特に黒松はその生育環境からでしょうか、あらぬ方向へ向いているものも少なくありません。
時には、まるで大蛇の様に地を這うかの如く、地平に水平に幹を伸ばすものもあるくらいですから、その生育状況には興味がつきません。
それを鑑みると、この松はまだ大人しい方?かもしれません。

とはいえ、迫力十分に感じるのはやはりその反り具合でしょうか。

南志見住吉神社の松5

様々な環境を生き抜く植物に対して、「通常は」という一般常識は通用しないと思ってはいるものの、やはり通常はこんなにならないであろう、という様な想像をしてしまうのはやはり凡人だからでしょうね。
太い幹が、空に向かって伸びる先に見える枝は、本当にとぐろをまく蛇の様で一体どのような状況でこんな形になるのかと思わざるをえません。

南志見住吉神社の松8

幹に出来ているコブもそうであるものの、クモの巣かと思わせるように縦横無尽に走る枝ぶりが、何かを求めているのか、それとも唯一無二の存在になった証なのか、何とも言えない存在感を醸し出しています。
本来はおそらく、もっと根元の方まで大きな枝があったのかもしれませんが、折れてしまったのか除伐されたのか、失われているようでした。
もし、それがあったならば、周囲に大きな傘を広げる様な巨体として、さらなる存在感をもたらしたのかもしれないと思うと、少し残念な気もします。

どうしても見上げたくなる樹形ですが、松本来の姿も忘れられません。

南志見住吉神社の松6


角ばった亀の甲羅の様に割れる樹皮。
他の樹木とは少し違う存在感は、もしかするとこの特有の樹皮の存在も一役買っているのかもしれません。
ひだの様に裂け目が入るのではなく、四角や五角、時には六角模様の様に割れ、そしてその割れた樹皮自体の肉厚がコルク層の様にしっかりとしている事から、まるで鎧を纏った武者の様な、そんな印象を受けるのです。
どこか勇壮でありながら荘厳、そしてあらぶるだけではなく端正でもある。
西洋の騎士ではなく、大和武士です。
義をもって生きる、綺麗事かもしれませんが稀に樹皮の間を流れる樹脂が発する、「少し暑苦しく感じるも爽やか」な「アツい男」というような印象は、私の勝手な想像です。

でも、そんな印象を受けるからこそ、どこか憧れてしまうのはやはり本当のところ。


恒例の昌志スケールも、松の雄姿全体をとらえたいがために、私の姿がわかりにくいのはご勘弁。

南志見住吉神社の松9

今改めて見ると、樹幹に灯篭がかぶってるやん(-_-;)・・・
とは思いつつも、灯篭の右にいる私と比べると、この松の立派な佇まいがわかることでしょう。
これだけの存在感を持ち、そして高く伸びる樹高を誇るのはやはり貴重な存在。
見上げたくなる気持ち、わかってもらえるでしょうか。

もう一本の「伴侶」が居た頃は、さぞかし壮観だったんだろうなぁ・・・と今さらながらに思ってはいけないのだけれど、やはりこれだけ立派な存在が、もう一つあったのだということを考えると、余計な欲もでるというもの・・・


色々と想いを馳せながら、松枯れや黒松自体の減少が気がかりな中、やはりいついつまでも、そのあおあおとした枝葉を天の青空に向かって伸ばしていてほしい・・・
そう願って、秋の寒空を見上げる松道中となったのでした・・・

南志見住吉神社の松3


南志見住吉神社の松所在地

石川県輪島市里町9-6付近

社前は道幅が広いので路上に駐車可能ですが、邪魔にならない様に注意しましょう。

同じ境内左奥に、徳利型のケヤキもあります。
また、道路を少し進むと茂みの奥に、立派な椎の木「里の与兵衛の椎の木」があります。(里町9-60手前付近。案内板がありますが私有地と思われるので、立ち入りに注意してください。)


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石山赤松(せきざんあかまつ)幅広無垢一枚物フローリング

異例に長いシリーズになってしまった地松物語
結局は、材そのものよりも松という樹種の持っているストーリーや、その個性がもたらす人との関係などがメインになってしまいましたが、その個性が必要とされなくなって人から遠ざかっている(人の方から・・・)ということが、綴っていながらも寂しくなってしまうのでした。

しかし、松自体がなくなってしまっているわけではありません。
今でも、少ないながらも松の材を出荷し素晴らしい松の木材を届けている地域もあるのです。
今回は、シリーズにて紹介する機会の少なかった松の木材としての活躍の場を広げる、「地松の超幅広フローリング」をご紹介したいと思います。

石州赤松幅広無垢一枚物フローリング4

わざわざ「超」とつけるには理由があります。
無垢フローリングの通常の製品幅というのは、おおむね「90、もしくは105mm」です。
それは、反りや伸縮などの無垢の木材特有の性質を加味していることが大きな理由です。
木材、とくに板材は幅が広くなればなるほどに反りが大きく出てしまいます。これは、無垢材が避けては通れない「異方性」という特徴の結果です。
しかしながら、今日の地松の超幅広フローリングの幅はなんと、「180mm!!」。
通常の90mm幅無垢フローリングの2倍の幅!
弊社ラインナップには150幅という幅広フローリングもありますが、それをも超える180mmです。

石州赤松幅広無垢一枚物フローリング18

この地松超幅広無垢フローリングの材は「アカマツ」。
石山赤松幅広無垢一枚物フローリングです。
弊社の無垢フローリングのラインナップでは、国産黒松(男松・雄松)無垢一枚物フローリングもありますが、こちらは赤松。
もちろん、国産赤松です。
現在建材やフローリングとして流通している松というと、一般的には「レッドパイン」と言われるヨーロッパからきているアカマツが主流
ですが、市場からほとんど見かけなくなったとはいえ、こんなに美しい日本の赤松のフローリングをお届けすることができるのは、本当に幸せです。

地松シリーズにおいて、マツはスギやヒノキのように特有の香りがない、としましたがそれは材になったときには、特筆すべき香りがあまり感じられない、ということ。
松林に入ったことのある人は感じたことがあるでしょう。
あのすがすがしい緑を感じる中にも、どこかほっこりとする松の脂の香りを・・・
本当は、とても良い香りを発する樹種ではあるのですが、その香りのもとはやはり脂。
近年では「ヤニがでる」といって「嫌われる存在」になってしまっていますが、古くの和風建築では住まい手の手入れによって磨き上げられる松の脂の輝きは、本当の銘木として扱われ、和風建築においての玄関や、そこから続く長い廊下に貼り伸ばされる地松のフローリング(縁甲板)は、見事という以外の何物でもない存在でした。
そう、いわば高級建築の代名詞だったのです。

石州赤松幅広無垢一枚物フローリング12

今回紹介している石山赤松幅広無垢一枚物フローリングは、その昔から有名な縁甲板ではなく、1820mm長さの一枚物の板目のフローリングです。
(2018年より、1ケースにつき10%の910長さを含みます。)

和風建築を彩ってきた柾目の松の縁甲板ももちろん見事なものです。
しかし、柾目では見えない板目に出る、その樹種特有の表情や色合いの変化、そして端正なだけではない力強い松本来の性質を感じることのできる表情は、現代の建築においての洋の東西を問わない住宅に取り入れるに十分なものだと思っています。

無垢材の材質の選定において、「スギだと和風すぎる」なんていう意見をもらう時がよくあります。
マツもそうです。
確かに、双方ともヒノキを含めて古くから和風建築を支えてきた樹種でもあり、イメージが固定化されているところもあるでしょう。
でも、そんなのは使う人の考え方次第。
スギでもマツでも、使い方によっては全く固定観念にとらわれないものになりますよ。

石州赤松幅広無垢一枚物フローリング17

実際、みなさんレッドパインを洋風住宅にたくさん使っておられる。
あれもマツですよ。
気にしなくていいんです。
それに、このように1820mm長さだからこそ生まれる長手方向の目地部分が、木目の間延びを抑えて、さらにリズミカルな雰囲気を作ってくれるので、「フローリング」と呼ぶにふさわしい仕上がりになっています。

石州赤松幅広無垢一枚物フローリング16

レッドパインばかり引き合いに出してしまって恐縮ですが、じゃあ、そのレッドパインと何が違うの?!と思われますよね?
その最大の違いは・・・・・仕上げ、です。
ん?!仕上げ?!!そう、仕上げです。

地松シリーズを見てもらっていればお分かりの通り、地松の大きな魅力の一つはその「艶」です。
現在では敬遠される、といっていた「ヤニ」ですがそのヤニのもととなる脂は、材表面の美しい艶をもたらします。
これは、脂を多く含む樹種の特権で、光り輝くような材面の艶は広葉樹に多く現れる「杢」にも負けず劣らず素晴らしいものです。
その艶をきちんと感じられるようにするためには、材の表面の仕上げが大切なのです。
古くから大工さんが鉋(かんな)などの刃物を仕上げに使うのは、もちろん木の性質を考えてのこともありますが、やはり刃物で仕上げられた木材の表面の美しさは光沢があり、材がもっとも活きる仕上げなのです。
そのため、石州赤松幅広無垢一枚物フローリングは超仕上げという仕上げ方法にこだわって作られているため、広葉樹フローリングやほかの針葉樹フローリングにはない、この輝きが得られるのです。

石州赤松幅広無垢一枚物フローリング13

そして贅沢なのはその幅だけではありません。
写真からもお分かりの通り、石州赤松フローリングはほぼ節を含まないプルミエグレード規格!
そのため、純粋に地松の木目の伸びやかさや色、時には力強く乱れるような木目を見ることができるのです。

石州赤松幅広無垢一枚物フローリング6


さて、プルミエグレード規格の材ですが、赤松特有の表情として芯材と辺材の色差があります。
いわゆる赤身と白太です。

石州赤松幅広無垢一枚物フローリング7

赤松、と言われますが材が必ずしも赤いわけではありません。
多くは綺麗な黄白色系の素地に、脂っぽい黄色を印象付けるような木目があるよう感じですが、時にきれいな赤身を含むときもあります。
火照ったお嬢さんの頬のようなピンク色が美しい赤身もあれば、このように色白美人もありますよ。
どちらも美しい赤松の表情!

石州赤松幅広無垢一枚物フローリング14


無垢フローリングにおいて、同じ赤松であるレッドパインは多くの方に手ごろな価格で無垢材を届ける役割を果たしてくれました。
しかし、一方で「パイン(マツ)は安い無垢材」というイメージができたことも否めません。
スギのページにも書きましたが、無垢材を選定する時に「スギかぁ・・・」と言われるさみしさと同じく、無垢フローリングにおいての「パインかぁ・・・」があらわすさみしさは、同じ樹木であるにも関わらず、価格という要因に左右されるさみしさをあらわしている代表格のように感じています。
しかし、それを覆すのが木のビブリオたる矜持。
その木の持つストーリーや性格を知ることで、ただのスギ・ただのパインではなく、自分のためのスギ・パインになるべく語るのです。
今回の石山赤松も言わずもがな。
「安物のパイン」ではなく、日本に生きる稀少な地松の物語をお伝えすることで、日本の赤松が大切な樹木の一つとして認知されることの一助となるようにしていきたいのです。

丁寧に仕分けし、乾燥し仕上げる工程を目の当たりにすれば、この赤松を我が家に迎えられる喜びを感じることができるのですが、時間の限られる皆さんに代わって、私がちゃんと目をかけてきていますから、この超幅広赤松、あるうちに尊べ!!ですよ。
(養生乾燥中!!)

石州赤松幅広無垢一枚物フローリング1


いよいよ稀少になってくる地松を、過去の樹種にするのではなくもう一度、私たちの生活の一部である床へと活躍の場を広げることで、若木が育つ循環する環境を作ることができるように、この贅沢な超幅広を味わってくださいね。

石州赤松幅広無垢一枚物フローリング15


プルミエグレード貼り上がりイメージ
(1ケースにつき10%の910長さを含みます。)

石州赤松幅広無垢一枚物フローリング2



*姉妹品の石山赤松無垢一枚物羽目板(目透かし加工)もよろしくお願いします!!



・石山赤松(せきざんあかまつ)幅広無垢一枚物フローリングの施工写真はこちらから

・石山赤松(せきざんあかまつ)幅広無垢一枚物フローリング、和室床改修施工写真はこちらから


・無垢フローリング・羽目板の一覧はホームページからどうぞ


石山赤松(アカマツ)幅広無垢一枚物フローリング(寸法表記はすべてmm単位)

・寸法

15×180×1820(ケースに10%の910長さを含む)

・形状

一枚物

・エンドマッチあり

・品番と価格

SA-19P OPC一枚物 無塗装 15×180×1820 プルミエ
¥33,696(税込)/1820×9枚+910×2枚入り(3.3屐

・運賃

別途地域により、お問い合わせください。

・グレード

プルミエ:材の特色を活かしたトップグレード

・納期

無垢商品の為、該当年度の原材料が限られている都合いつでも生産するということができませんので、余裕を持って確認ください。


*ご検討の前に弊社からのメッセージを必ずご覧ください。 

お問い合わせ・ショールームのご予約はこちらから

・表情の違い 参考

軽微なヤニツボ

石州赤松幅広無垢一枚物フローリング8

松特有の樹脂道 1

石州赤松幅広無垢一枚物フローリング10

松特有の樹脂道 2

石州赤松幅広無垢一枚物フローリング11

赤身と白太の色違い

石州赤松幅広無垢一枚物フローリング5

*この他、特有の脂分によって削り残しのような仕上がりになる部分が出ることがありますが、樹種特有のものとして活用をお願いいたします。

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木ぃクンmuku_mokuzai  at 13:15コメント(0) この記事をクリップ! 

うららに待つ(松)は桜に非ず・・・ 地松〜赤松と黒松 ─

今年はゴールデンウィークも何も関係無しでぶっ飛ばして松・松・松・地松!!!

ということで、なかなか終わりを見せない地松のお話ですがいよいよ着地点を探す頃合いの様です。
前回、現在の豊かだといわれる森林の中に、松の居場所がなくなっていることを伝えましたが、それについては「公園の父」という異名を持つ林学博士であり造園家の本多静六氏も、自身の著作「赤松亡国論」にて赤松が作る林相によっては、森林の荒廃や環境の悪化を見ることになるというように記されていますが、もちろん、赤松が悪いのではなく樹種によっては、繁栄していてもそののちに待っている環境が、必ずしも良いものとは限らないということでしょう。
遠くから見れば緑いっぱいの山が、実際にはスギ・ヒノキが密に茂り、光の届かなくなった森であったりするように・・・

しかし樹木たちは、彼らそれぞれの生き方の戦略によって現存しているもの。
松の場合は、種を風によって運んでもらって繁殖するタイプですので、やはり開けたヤセ地で風が強いところでなければだめなのです。
生育を示す語呂に「谷スギ・尾根マツ・平ヒノキ」とあることからも分かる通り。

松ぼっくり化粧

松ぼっくりに隠された種は、カエデと同じように風に乗って運ばれやすい仕組みになっていますが、自分たちが生育する環境に飛ばしてもらうために、強風で且つ乾燥しなければ種を放出しないようになっています。
それは、「松ぼっくりマジック」で実証した通り。
早くから種を作ることができる(10年くらいらしい)という性質も、そういった繁殖方法を優位に運ぶことを目的として進化したのでしょう。


さて、松の外郭的なお話しから始まったシリーズですが、ここで松の材としてのお話をしておかないと、材木屋の記事ではなくなってしまうので、触れておきますよ!

松を県木としているところは7県もあるものの、意外と身近に感じないのはやはり建築から松が遠ざかったからでしょうか。
今までも書いていた通り、一昔前ならば「たいこ」といって、丸太の左右のみ製材で擦り落とした状態のものを使っていたものです。

地松24

日本の松の大きな特徴はその強度と艶。

強度というのは、その出番が多いと予想される屋根や家の重さを支えるための「曲げや圧縮」という力に対しての強さですが、どの数値を比べてみても日本を代表する優良樹種である桧を10%〜20%以上しのぐのです。
そして、それだけの強度とともに注目すべきは「めり込みに強い」ということ。
どういうことかというと、木造住宅に揺れや圧縮などの力がかかったとき、構成される木材同士が互いにめり込みをしながら強度を発揮するといわれています。
つまり、金属のようにガチガチの状態ではなく細胞を持つ木材だからこその柔軟性で、力を吸収しながら外力に耐えることができます。
柔軟でありながら、つぶれることなく耐えるにはある程度のめり込みを許容しながら、その力に耐える必要がありますが、松はそのめり込みに対して強くそして粘りのある木材性質とともに、「剛でありながら柔」な構造材として存在するのです。

もちろん、木材としての性質だけではなく、その存在感があることも大きなポイント!
人は、目で見た視覚要因から多くの情報を得て物事を判断しています。
住宅などの建築も一緒。
印象的なものを「良い」と感じるのも、目で見た印象が自身のイメージに触れるからですが、日本の松は特有のそのダイナミックな木目で「力強さ」を、そしてその美しく光る艶のある仕上がり面で「美しさ」を表現するため、木材を見せて使うような住宅や店舗にこそ、安心感をもたらす松の梁材を使ってほしいものです。

さて、ヒノキやスギでも同じですが、松も各地の良材に名を付けて呼ばれるものです。
鳥取の大山松、鹿児島の霧島松、岩手の南部松、宮崎の日向松(アイグロらしい・・・)、そして山口県の滑松です。
銘木だけではなく、造林種としても杉・桧・唐松に次いで多いんですよ。

日本だけではありません。
松は中国や韓国などの建築でも、とても貴重なものとして扱われています。
韓国では、宮殿建築に使われる樹齢150年以上の年輪の中心が真円を描くような「春陽木(チュンヤンモック)」と呼ばれる見事な松が多くあったそうです。

アジアの松


中国では昔は楠木といって、クスノキではなく日本には分布しないといわれている、耐久性が高く虫がつきにくく、しかも加工がしやすいという樹種が、紫禁城などに使われてきました。
別名を香楠や金糸楠と呼ばれていたものですが、現在は枯渇しているのでその代用として松が使われているらしいのです。
(日中韓 棟梁の技と心より)


本当は、スギやヒノキよりも人間に近い樹種かもしれないマツ。
縁起の良い樹種という側面もあるものの、もっと「生活に近い」ところで人間に寄り添い、また人間もその力を借りて発展してきた、いわば人とマツはマツタケのような関係だったのかもしれません。
それでも、緑輝く山々に松の姿は少なくなっています。
今、建築材を通してもう一度地松との関係を見直し、遠くなってしまった距離感を縮める必要があるのではないか・・・そう思っているのです。

地松16


2018年11月17日の「シリーズ追記」、地松の曲がる訳も是非ご覧ください!!


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うららに待つ(松)は桜に非ず・・・ 地松〜赤松と黒松 А

みなさん、前回の投稿でマツタケの危機、感じましたか?!
マツタケ価格の高騰はもしかすると、森林資源が豊かになったからかもしれない・・・・
む〜、難しい問題です。

地松7

さて、アカマツがマツタケならクロマツは松露です!
お吸い物の種にする、と書かれていますが口にする機会ありますか?!
お菓子ではありませんよ・・・
マツタケと同じくキノコです。
マツタケと同じく、稀少になっているキノコですが、アカマツに比べてクロマツ自体が更に稀少なこともあって、まぁ普通に見る事がありません。
海岸のクロマツの土壌に育つ食用キノコですが、こちらもやはり土壌や植生の変化などで減っているものです。

植生や環境の変化とともに、もう一つ大きく関係していると思われるのはご存知の通り、松枯れ。

枯れ2

以前にも書いていますが、小さな線虫であるマツノザイセンチュウが入りこむことで大切な松が枯死してしまう松枯れ。
北米から渡ってきたといわれるその線虫病、現地の松は抵抗性があるために問題ない様ですが、抵抗性の無い日本の松は大きな打撃を受けています。
カミキリムシによって媒介された線虫は、松の樹脂道に入り松ヤニを分泌するエピリウム細胞を食害すると松はヤニを出しにくくなり、弱ってしまいます。
次第に食害された細胞で通水をつかさどる仮導管が塞がれ水を吸い上げられなくなってしまう。
当初の弱った松はすぐに枯死するわけではなく、揮発性テルペンやエタノールを発し息をつなぐのですが、それによって更に弱っている事を感知したカミキリムシがやってくる、そして場合によってはそのカミキリムシに乗って、線虫が別の松に移動する・・・・

こんな立派な松が、ちっちゃな線虫に負けてしまうんです・・・・・

地松12


そんなことが各地で起こっていて、常緑の松が綺麗な赤色に紅葉している山が散見されるようになってしまいました。
松が減る事でマツタケや松露もへり、そして薪炭などに適度に松を利用しなくなった事で線虫が増え、そしてその影響で松が減る、、、、
全ての松が枯れてしまうわけではなく、抵抗性の松などもあったりしますし、中国の馬尾松との交配で抵抗性の松を作ることも行われていますが、やはり日本の松が残って欲しいもんです。

松はもともと適応温度環境の広い樹種なので、西日本の各地から東北にも広範囲に分布している樹種で、火力利用や食を得る生活の火種、そして美しい景色をも彩る日本人にはとても関係の深い樹種ながら、だからこそ、時代と環境に翻弄されてきた側面も強いのです。

前回までに書いたように、人は昔から松を利用してきました。
燃料や材木としてだけではなく、防風林や防砂林もそうです。
大切な家や畑を守ってくれたのが松。
土手をあらわすとされる「築地」の名がある出雲の築地松は、家を洪水や湿気から守る役目をしている事で有名。
そして松も、人に利用される事で適度に荒れた(攪乱)土地が維持され、松林を形成することができたのです。
西日本に松の産地が多いのは、製鉄文化によって形成されてきた部分もあるものの、一方で大規模な森林荒廃が続いたからだ、とも言われていますが、もののけ姫の舞台の様に神の怒りに触れる様な激しい森林資源利用の繰り返しが、他の樹種の移入を妨げ、結果松が残ったのかもしれません。

たたら


現在ほど便利ではなかった時代は生活に欠かせない存在だった松も、利便性に勝る素材に変わっていったことで、山や森に居場所が無くなってくる。
自然の中で、樹種の転換や森の様子が変わっていくのは当然ですが、人が関与しなくなったことで松が居なくなる・・・なんか申し訳ない様な気持ちです。

豊かに見える現在の森には松は居ない・・・そんな現実が今そこにあります。

海岸の松


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