空を見上げて
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2017年01月

「施工しない」無垢フローリング 〜Shikiyuka ヒノキ〜

固定観念。
これにとらわれると、意外とよいものも見落としてしまいがちです。

建築工事において、無垢フローリングの施工には必ず接着材と釘止めをしっかりとしてください、とお願いしているので、フローリングとなると必ずその工程があるものだと思ってしまいます。
しかし今日紹介する無垢フローリングは、そんな接着や釘止めの必要の無い無垢フローリングです。

Shikiyuka ヒノキ1

論より証拠といいますが、写真を見れば一目瞭然なこの商品。面白い並びだと思いませんか?!
そうです、ヒノキの板を30cm角の一枚のタイル状にし、それを並べていく無垢フローリングです。
洋風建築などでは、古くからモザイクフローリングやパーケットフローリングという名で、建築業界には親しまれてきたものがあります。
市松模様などとも言われて、一時は合板フローリングにも多く採用されたりしていたものもあります。
(写真は弊社事務所の30年?!以上前に施工のオーク市松合板フローリング。合板ながら、えぇ感じに枯れている?!やはり湿気もなく太陽のあたりも少ない上に、2階施工というのもあるだろうなぁ。)

市松フロアー

これと同じように、30cm角のヒノキのブロックを順に「並べていくだけ」のフローリングです。
市松模様のフローリングなどは、大抵広葉樹であるナラやカバが殆どです。
しかし、今回は日本人になじみの深いヒノキを用いて味わいのある市松模様を作ることができるのです。
また、施工に関して最初に触れた「ボンドと釘を使わない」というのがとっても大きなポイントです。

Shikiyuka ヒノキ3

「Shikiyuka ヒノキ」の材の裏面は、この様にクッション材がはってあり、このクッション材によって小幅なヒノキが連結された状態になっています。
このクッションがポイントです。
今までも、この様なクッションがあるフローリングが無かったわけではありません。
いや、むしろ古くからあったと言った方がいいかもしれません。
主に、商業施設の店舗向けのフローリングなどは、一般的に木造ではなくRC(鉄筋コンクリート)造やS(鉄骨)造などの場合が多いので、木質のフローリングをコンクリート面に直接接着できるようにクッション材がついており、それを接着して仕上げていたので、広葉樹を中心にこのような模様は特段珍しいものではありませんでした。

しかしながら、今回の様に「接着剤を使わず敷きこむ」というような発想の転換は無かったのですね。
冒頭の「接着必然!」という施工のイメージがあったのでしょうか。私もそうですが無垢フローリングを敷きこんでいくだけというイメージはありませんでしたからね。
そして敷きこみに容易に対応できるように、ある程度サイズがコンパクトで尚且つ印象深いインテリアの一部分になることができるもの、それがこの30cm角サイズだったんですね。
ただ、敷きこめるだけでカッコいいインテリアの一部分になる無垢材。
そういうカテゴリーに入る事が出来たんだと思います。

Shikiyuka ヒノキ4

接着なしのメリットは手間がかからないだけではありません。
施主様自身が必要な部分に必要なだけ敷きこんでいくことや、敷いてあっても場合によっては簡単に移動することができることで、スペースや部屋の使い方を制限されないことが、とても大きな利点!!
さらにいえば、近年注目の「リノベーション」。
リノベーション工事においても、既存の床を活かした上に敷きこんでいくことや、賃貸住宅や賃貸アパートに敷きこんであっても、入居者が退去された後の修繕の際には、不要であれば下地を傷めずに撤去出来ますし、一部分のみを新品と入れ替えることも可能です。
壁際や、寸法が中途になる部分は、1ピース毎にシートごとカッターで切り取れば、簡単に75mm幅単位での寸法調整が可能なので、家具などの見えない部分を少し残して調整するか、意図的に一部分だけの印象を与えられるように周辺部分から一段上がった様な敷きこみ方にするか・・・
自由に、そして何度でも敷き変えてください!!

8Shikiyuka ヒノキ

私はこんな感じも好きです。
ずらし、です。
他にも色々と並べ方を編み出す楽しみもあるはずですよ!

そして忘れてはいけません。この Shikiyuka の素材は無垢のヒノキですよ!
無垢材は高い、施工が面倒、伸縮によるクレームがある、入居者が変わると好みがわかれる、キズがついても修繕しにくい、等などで私の廻りの工務店さんレベルの賃貸アパートなどへの採用は殆ど見られません。
そりゃそうでしょうね。
無垢材はいわば嗜好品。
木の質感や香り、性質を重んじる方もいらっしゃれば、入居当初はピカピカで汚れがつきにくい合板フローリングを好む方もいらっしゃいますから、かなりの少数派である前者の為に、無垢フローリングを採用するオーナーさんはなかなかいないでしょう。
近頃は、大手住宅メーカーさんがこぞって賃貸住宅にも無垢の木材と無垢フローリングの採用をアピールし始めましたが、やはり捉え方は善かれ悪かれ、無垢材の需要があるということでしょう。

そこに向けて、リノベーションもし易く取り扱いが簡単で、今までにはない発想の温かみのあるヒノキの無垢フローリングを取り入れてほしいものです。

Shikiyuka ヒノキ5

この Shikiyuka ヒノキで私が一押しするポイントは更に二つ。
一つはその寸法。
一枚の大きさが30cm角であるということ。
現在の寸法表記規格のcmであらわしていても、普通は気がつかないとは思いますが、私たち建築の業界の中では気がつく人もいるかもしれません。
30cmというのは、古くから日本で使われてきた寸法規格である「尺貫法」の中の「一尺(いっしゃく)」という規格とほぼ同じサイズです。
ほぼ、というのは正確には30,3cmほどになるのですが、概ね30cmとして理解されています。
この一尺という寸法に近い事で、大きくもなく小さくもない、絶妙な寸法感覚が視覚的な安心感を与えてくれるんだと思います。

一つのピースはこれくらいでも・・・

Shikiyuka ヒノキ7

やはり30cm角の一枚を並べていくと、しっくりと来るのは、やはり一尺という寸法がどこか日本人の感覚にぴったりとはまるからなのかもしれません。

そしてもう一つ、梱包のケースを開けた瞬間に立ち上る「まさしくヒノキ!!」という香り!
これがとっても大切です。
いくら表面の仕上がりが良くても、いくら寸法が揃っていても、やはり人間の感覚に訴えるものの中で木材を感じるのは「香り」という成分を外すわけにはいきません。
特にヒノキの香りはとても爽やかで、気分がすっきりとする若しくは落ち着く作用がある上に、人工的な成分では出すことのできない「精油の香り」を感じる事ができるのです。
実は、この「ヒノキの香り」がしっかりと残っているのは大きなポイントです。

木材を綺麗に見せようとするならば、色の良いところを集めたり表面の仕上げを工夫したり、艶を持たせたりする方法がありますが、本物の香りが残るということは、ヒノキの成分がしっかりと保持されているということを意味しますし、そうするには、むやみやたらな乾燥工程ではなく、しっかりと管理され、ヒノキの香りの事を考えていなければ出来ないことです。
いってしまえば簡単ですが、本当はそんな事関係無く乾燥させた方がコストも安くなりますし、なにより伸縮の心配が少なくなります。
木の成分が残っているということは、伸縮のリスクも残っているということ。
だから、できる限りリスクを減らす乾燥にしたくなる・・・・

という理由で、如何に30cm角の状態といえども通常の無垢フローリングと同じように反りや伸縮などの無垢材の特性を残していますので、無垢材としての取り扱いは必要ですが、それよりも「香りとヒノキの成分」を残すということに注力している、その配慮が嬉しいではありませんか!!

Shikiyuka ヒノキ6

私はこれを見るとちょっと懐かしくなります。
小学校の床、樹種は違えど、こんな感じではなかったですか?!
ちょっと段差ができているところもあったり、不規則な木目になっていたりでしたが、今となればそんな感覚が懐かしくなる、そしてそんな感覚を思い出させてくれる、ほんわかとした「交わるリズム」がある様に思います。

広葉樹ではなく軟らかな針葉樹である為もちろんのこと、足触りは柔らかで、無塗装なので触れているとすぐに冷たさを感じなくなりますから、視覚的温かさとともに無機質なものが多くなりがちなオフィスや、既存の床を傷つけられないクッションフロアーなどの上に敷き詰めていけば、届いた瞬間からヒノキの無垢フローリングでの生活と同じような状態が生まれます。
足元の触れる温かさと、そして心にしみるヒノキの香りでご自身なりの気持ちのいい無垢材の空間を作ってみてください。


・Shikiyuka ヒノキ 施工していない施工例(?!)1はこちらから
・Shikiyuka ヒノキ 施工していない施工例(?!)2はこちらから


Shikiyuka ヒノキ貼り上りイメージ

Shikiyuka ヒノキ1

*)ご注意

*本製品は、固定をしない使用方法ですので、製品の上でとび跳ねたり走ったりしない様にしてください。
また、ヒノキの成分をふんだんに残していますので、敷きっぱなしではなく適度な感覚で下地との通気をしてください。
*ヒノキの成分(油分)が表面に析出することがあります。特に、敷物をした場合や家具を置いたままの部分、また表面に密着する様なものを置いていた場合に油がつきますので、密着する様なものを避け通気をよくしてください。
*使用においては、ピース間への指などの挟まりにご注意ください。

・Shikiyuka ヒノキ以外の無垢フローリングの記事はこちらから

・無垢フローリング・羽目板の一覧はホームページからどうぞ


Shikiyuka ヒノキ無垢フローリング(寸法表記はすべてmm単位)

・寸法

15×300×300(厚みは裏面シート込み表記)

・形状

一枚物幅方向シート連結

・300角四方面取り、75mm幅毎溝あり

・品番と価格

SH-300N OPC一枚物(シート連結) 無塗装 15×300×300 ネイキッド
¥12,960(税込)/18枚入り(1.62屐

・運賃

別途地域により、お問い合わせください。

・グレード

ネイキッド:色むら、節、パテ補修、など強度に問題ないものは全て含みます。

・納期

無垢商品の為、該当年度の原材料が限られている都合いつでも生産するということができませんので、余裕を持って確認ください。


*ご検討の前に弊社からのメッセージを必ずご覧ください。 

お問い合わせ・ショールームのご予約はこちらから

・表情の違い 参考

かけ節への埋め木補修(一部にパテ補修とも)

Shikiyuka ヒノキ2


木のビブリオが、それぞれの木が持つストーリーとともに、こだわりの木材をお届けするブログと、稀少木材・無垢フローリングのホームページです。

・樹種別無垢フローリングのブログ記事一覧 http://trackback.blogsys.jp/livedoor/muku_mokuzai/1611916

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人と人 繋がるということの幸せ その弐

銘木の多くは、一部を除き赤身(芯材)を現すことが多く、白太の無い方が高級だったりします。
一位の場合は、白太との色合いの差も味わいの一つなので、少ない方がいいと一概には言えませんが、多かれ少なかれ萌えポイントであることは確実ッ!!
それでもです。これは、元の原木がどんなだったのかを想像するとゾクゾクします。

180〜200?!

だって、白太寸法4mmですよ!!4mm。
もう白太に刻まれている年輪など読めませんよ、細すぎて。

前回に少し触れたとおり、木材も生き物ですから年輪や白太の大きさなどは、成長具合や育った環境に大きく関係してきます。
樹齢や育った時代背景の推定にも用いられるほどに、様々なデータが詰まっているのが年輪なんです。
今回のこの一位は、古く北の大地に育ったものだったそうです。
頂いたお手紙の内容によれば、なんと樹齢1000年〜1500年!!を数える様な長さが4mもある見事な原木だったらしく、知人を通じて彫刻用に丸太ごと送って頂いたものだそうです。

そして、その中の一部分が著名彫刻家さんの元に送られ、現在美術館に所蔵されているというのです。
写真つきでいただいたのですが、見事な像です。
彫刻は、材にはある程度造詣がありますが、技法などはてんで無知ですので見方はわかりませんが、やはり素晴らしさは伝わってくるというもの。
しかも、樹齢1000年を超えるような材で彫られているのです。
そりゃすばらしいに決まっているというものです。

そんな一位ですが実は彼の地では、とても有名なその名ではなく全く別の樹種を想起させる「水松」と呼んでいるようです。
そう、「松」とつくからにはやはり松の木の仲間だと思われるのですが、実際は一位を指してそう呼んでいるんですね。
その由来は・・・・うぅ・・・
いかん、その話になるとまたココから数回シリーズで一位の脱線樹種ブログになりかねないので、グッと我慢だ。今回の主旨は樹種ではないっ・・・(涙)。


そんな材を送ってくださるものの、実際は私たちは対面したことがないのです。
いつも手紙のやり取りばかりなのですが、今回までの様に、小さな木片一つをとってもこんなに気持ちが盛り上がる位に、お互いが木を通じて繋がっています。
遠方におられる方と、木の事を通じてこんなに繋がっていられるのも、本当に時代のおかげだと思いますし、中途半端では済まない時間をかけて拙記事を書いている甲斐があるというものです。
上下関係があるわけでもなく、商売でもなく、また歳も違えば経験も異なるものが繋がる有難さ。
本当に、縁というものに感謝するしかありません。

昨年も多くの有難い御縁を頂きました。
そのおかげで、今年もまた新たな木のお話ができそうです。
もちろん、無垢材や無垢のフローリングなどの商材を通じての有難い繋がりもどんどん増やしてい木ます。

皆様との繋がり、今年もよろしくお願いします。


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北海道の一位の巨樹いくか?!



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人と人 繋がるということの幸せ その壱

次々とやらなければならないことが見えているけれども、どうにも手をつけていけない歯がゆさが新年早々から続いているのは、昨年末から予想通り。
とはいえ、進まないことには業務が・・・・


そんな感じで事務所にてせっせと書類を片付けていたところに、一通の封書が届きました。
おぉッ・・・この達筆はもしや・・・・

ワクワクの封書


名は体をあらわす、なんて言いますが人の書く文字も十分にその人を想像させるものであるように思います。
特に、私なんて書道が苦手でしたし今でも癖字なので、人様に手紙など出来ればしたためたくはないもの・・・
そんなだから、この封書の文字を見るとすぐに送り主その人を連想してしまうのです。
「その送り主」は、実は遠方の材木屋さんのご主人です。
それも、私よりも年上の方です。
木材の経験も知識も多く持っておられ、様々な材を扱ってらっしゃるのでお手紙の内容も、いつもワクワクするものなのです。

そう、内容は決まって木の話!です。
以前こんな材を製材した、とか昔にこの様な材があったとか・・・
そんなお話の片鱗を伺うだけでも、ほんの数十年前の木材が本当の意味でバラエティーに富み、世界中の素晴らしい木材を手にする事ができたのだなぁ・・・と羨ましくなるのですが、今回もやはり「期待通り」木のお話でした。
それも、いつも通り貴重な材までつけていただいて・・・

ワクワクの中身

いつも自身の記事にて、こんなすごい木材があって・・・とか、昔はこうだった・・・とか言っていますが、いざそんな材を用意しろと言われても、今となっては難しいものも少なくありません。
樹種を問わずに大径木であるものや、特殊な樹種、そして今でも入手できるものでも昔の方が遥かに質が高いものなどです。
しかし、毎回送っていただくのは上記の必ずいずれかに絡んでいて驚かされるものばかり。
そういった事情からも封書を持つ手が開封を急ぐのです。

上の写真をみれば、詳しい方はわかるでしょう。
材は「一位(いちい)」です。
しかし、更に詳しいマニアならばもっとわかるでしょう。
この一位の特別な理由が・・・・・

写真ではわかりづらいかもしれませんが、めちゃんこ年輪が密に並んでます。
「目が細かい」といいますが、要は成長スピードが超ゆっくりなんですね。
木材も、我々人間と同じく生存競争の渦中にいますから、早く大きく背が高くなった方が生き残れるのは世の常。
その為には早く太ってどんどん空に向かって伸びていかなければならないのです。
しかし、この材の様な年輪の細かさでは上に伸びるどころか、少ないところではその幹が一年に1mmも太るかどうか?!という様な気の遠くなるような時間をかけて成長してきたことがみてとれるわけですね。
どんな環境でそだってきたんや、コイツは・・・
その時点で既に萌えるわけですな。

しかし、萌え尽きる(?!)のはまだ早いのです。もう一度見てください。
材に向かって右側を。右側が白太という木材のもっとも外側に位置する皮に近い部分です。

ワクワクの中身

この材の幅は10cmほどですが、白太の部分が殆どありません。
いわれなければ、こんな色の木材だと思われてしまうでしょう。
白太というのを気にしないかもしれません。
いや、白太の存在すらわからないかもしれません。
それ位に白太が少ないです。

そりゃ、こんな年輪の細かさならば納得です。
旺盛に成長した木材の殆どは、白太の割合が多くなるように思います。(白太の割合は一定で決まっている、という説もあるが・・・・)
木材の成長は、木の皮の直下の部分と白太の部分が殆どを担っているともいえる様なシステムになっていますが、成長がいいということは白太近辺が活発だという事を意味するはず。
しかし、この年輪の細かさが現す通りに、この材はめちゃんこ成長に苦労したはずです。
周りに障害となる大木があったのか、雪にさえぎられていたのか、影が多かったのか。理由は定かではないですが、なにせ見事に白太が少ない。

弊社の在庫の一位の一つを引っ張り出したら困難ですよ。
同じ一位ですよ。

おなじくイチイ

極端な例かもしれませんが、これも現実です。(因みに産地まで同じです。)


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見えないカッコよさと、自分だけの楽しみ 〜高樹齢百年杉柾フローリングとピュアラーチオイル塗装フローリングのおうち 其の弐〜

前回百年杉柾浮造りフローリングはいかがでした?!

広葉樹無垢フローリングにも、一般的な杉や桧のフローリングとも全く異なる「柾目」特有の美しさを十分に見ていただけたのではないだろうかと思います。

さて、今回は同じお宅の書斎に近接する広々としたフリースペースに採用頂いたピュアラーチ無垢フローリングのオイル塗装UNIタイプを紹介しましょう。

ピュアラーチ(TENKARA)オイル塗装ネイキッドグレード7

この独特な木目、わかるでしょうか?!
色合いは、実際肉眼で見るものとの差が大きくなりやすいのがピュアラーチの表現の難しいところなのですが、桧の静謐な感じとも、杉の活き活きとした感じとも異なる、キャラクター豊かな節のある表情だと思いませんか?!

それは、やはりピュアラーチの持つ樹脂分が多く関係しているのだと思います。
辺材部分、芯材部分ともに色差はあるものの、木目が樹脂分で浮き立っている様に見えることや、あめ色に見える事でまるで杉の浮造りフローリングの様な表情に近づくからではないかと思います。
そう、弊社の高樹齢古希杉浮造りフローリングの様に、「目鼻立ちのくっきりとした」表情です。

ピュアラーチ(TENKARA)オイル塗装ネイキッドグレード10

勿論、節ありのネイキッドグレードですので、小さい節から大きな節、そして欠け節のパテ補修まで様々な節を含みますが、やはり通常の針葉樹フローリングとは表情が違うように思いませんか?!

ピュアラーチ(TENKARA)オイル塗装ネイキッドグレード1

それもそのはず、いつもお話するように現在針葉樹無垢フローリングで多く作られているものは、いわゆる「生産量が豊富な植林木」であり、国もどんどん消費するように進めているものが中心なので、先に出した古希杉フローリング尾州桧フローリングのような、高樹齢の原木から作られるものとは木目が全く異なります。
そうです、同じです。
ピュアラーチは、ただのラーチではないのです。
古希杉や尾州桧と同じように、高樹齢の原木から産出されるために、木目の細かなものが多くそれによって、普通の針葉樹とは異なるイメージを与えるのです。

ピュアラーチ(TENKARA)オイル塗装ネイキッドグレード12

もちろん、グレード選別で殆ど節のないプルミエグレードや細かな節が若干入
セレクショングレードそしてこの今回採用頂いたこのネイキッドグレードと、グレード分けされているので、節を含む原木全ての表情を含むために、こんな部分もありますが、それも含めて全てがピュアラーチ!!

ピュアラーチ(TENKARA)オイル塗装ネイキッドグレード5

百年を優に超える樹齢を数えるピュアラーチの原木ですが、その原木が生まれた当初の、そう赤ちゃんがグングンと成長する時の力強い節の出方を示す、「幼少期」の様な部分ですね。
この時期があるからこそ、金褐色とも言われる艶と高樹齢針葉樹特有の優美な木目を併せ持つピュアラーチができるのです。
なんや、芯やないか!なんて言っちゃだめですよ。ありがた〜い部分なのですぞよ。

ピュアラーチ(TENKARA)オイル塗装ネイキッドグレード2

私の写真の腕前は半人前以下なのは、いつもの巨樹写真でもご覧の通り(汗)・・・
今回も、何とかうまく撮影しようとは思うものの、上手に肉眼で見ているピュアラーチの美しい色合いを100%表現出来ているとは言いづらいのが残念なところ。
若干赤茶色っぽく見えますが、実物はもっと綺麗に・・・
といいたくなるほどの貼り上りなのは御理解くださいね。

ピュアラーチ(TENKARA)オイル塗装ネイキッドグレード6

実際のところ、オイル塗装を施してある事で無塗装よりも一層しっとりとした感じが強くなり、ツヤがある様に見えるので、少し色濃く見えているということも理由の一つですが、しっとり落ち着いた感じが白い建具材や壁紙とも違和感無く調和しています。
壁や建具のすっきりとしたイメージと、フローリングの節や色違いによる不規則な表情がバランスよく建て物の空間作りに役立っていると感じます。

ピュアラーチ(TENKARA)オイル塗装ネイキッドグレード12


そしてもう一つ、ピュアラーチや前回の百年杉柾フローリングは針葉樹です。
針葉樹はフローリングには「やわらかい」として、フローリング選びはどうしても硬めの広葉樹に目が向きがちなお客様も多いのですが、針葉樹の良さは柔らかいからこそ得られる足触りです。
硬い、と言われる広葉樹もキズは必ず付きます。付き方が異なるだけです。
だったら、足触りにも気持ちを向けてみてもいいのではないでしょうか?!
合板フローリングの様に、一見しただけで違いがわかる様なとびぬけた「性能」として表示することはできませんが、特に子どもさんであれば有無を言わせずに寝ころんでくれるはず?!
それが木の床の大きな特徴なのですから。

ピュアラーチ(TENKARA)オイル塗装ネイキッドグレード11

こちらのお宅は実は、建築士さんがデザインや設計に関わっていらっしゃったらしく、内部の他の部分が紹介できないのが残念な位にかっこよく、すみたくなるおうちでした。
ピュアラーチのネイキッドグレードがあると、どこかナチュラルテイストな雰囲気かと思いきや、吹き抜けでとても明るく、広々としたスペースがありオシャレな空間配置も伴って、洗練された建築に驚きました。
しかし、何より驚いたのはその間取り。
住宅初心者ではないにもかかわらず、騙されてしまいました、私。
先にもいった通り、とても広々としたフリースペースや開放的な吹き抜けのあるリビングと、そこに通じる一体的なエントランスと屋外デッキという風に、どこをとっても閉鎖的イメージがないのに、実はきっちりと家族のスペースや水回りは分離されて、「隠されていた」のです。

私も思っていました。
収納や物を置く場所はどうされるんだろう?個室は無くてもいいにしても・・・と。
それがどうでしょう。さすがに建築士さんの妙を感じました。
実は私が見学していたスペースの奥に、きちんと視線から外れるように広々としたウォークインの収納スペースがあり、そこを通じて水回りと更に寝室にアプローチする仕組みになっていたのです!
これは、本当は写真で見てもらいたい位ですが、弊社の施工事例ではないのであしからず・・・・
オシャレな家は住みにくい。
そんな勝手な想像をはるかに覆す出来に、思わず参ってしまいました。
外観のカッコよさと内部の仕掛けのカッコよさ。
そしてその中にある「引きこもり(笑)スペース」。素晴らしい、羨ましい構成でした。
お腹一杯の見学、満足でした。

ピュアラーチ(TENKARA)オイル塗装ネイキッドグレード8

お施主様曰く「家は3回建てなければ満足いくものは建てられない、といわれるのですが私も妻も、今まで見てきたどの家よりも自分たちの家を気にいっています」とのこと。
素晴らしいコメントです。
私は自宅を未だにいじりたいですが・・・・むぅぅ〜・・・

また、そのお気に入りの邸宅に、弊社からの材料を採用していただけたこと嬉しく思います。
これからも経年変化を家族とともに楽しんで、仲良く暮らしていってくださいませ。

さて、最後にいつものアンケートを掲載して終了したいと思います。


・今回の弊社の対応について(メール、電話回答の内容や対応はいかがでしたか?!)

 メールの返答やサンプル送付が早く、また質問にも丁寧に回答いただき安心しました。自分の選択した木材をより使ってみたくなりました。

 

 

・担当について(印象はいかがでしたか?適切に対応できましたでしょうか?説明は理解できましたでしょうか?)

 

優しそうな印象を受け、実際に話してみて穏やかなイメージのままの人柄だと感じました。初対面でしたが、色々な話が出来て嬉しかったです。

 

 

・インターネット記事について(弊社記事で商品御理解いただけましたか?お探しの物が見つかりましたか?記事内容はいかがでしたか?)

 

写真だけでも素晴らしさは伝わってきました。実物はもっと素晴らしかったです。

 

 

・商品について(この材料を選んで頂いた感想と、貼りあがりの感想をお聞かせください。)

 

足触りと木のぬくもりを求めて選択しましたので、想像通りの木材で自分の家に選んで良かったと思います。貼り上がりに関しても、見た目からして満足の行く仕上がりでした。

 

 

・弊社を選んで頂いた理由を教えてください。

 

柾目のうづくり、そして柔らかな木材を探しており、その要望にマッチする木材(百年杉)と出会えたからです。

 

・今後このようになればよいのに、というご希望あれば参考にさせていただきますので、教えてください。

 

木材と家財(テーブルやソファなど)の組み合わせ写真が多くあれば、新築を考える際の参考になりやすいかもしれません。


K様、この度は有難うございました。
また、経年変化の具合を拝見に伺える日を楽しみにしております。

ピュアラーチ(TENKARA)オイル塗装ネイキッドグレード3


・ピュアラーチ幅広無垢一枚物フローリングはこちらから
・ピュアラーチ幅広無垢一枚物フローリングセレクショングレード施工写真はこちらから

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見えないカッコよさと、自分だけの楽しみ 〜高樹齢百年杉柾フローリングとピュアラーチオイル塗装フローリングのおうち 其の壱〜

記事にするのに、少し時間が経ってしまった…と悔いるのも慣れてきた・・・わけではありません。
その辺は大人の事情で・・・・・

言い訳は早々に切り上げて肝心な本題!
昨年に納入させてもらったお宅の完成写真を撮影にいってきた報告をしておきましょう!
このたび採用いただいたのは2種類!
いっぺんに見るのはもったいないので、ひとつずついきましょう。まずは一番最初にお話をいただいたこちら。

高樹齢百年杉柾浮造りフローリング 1

弊社にて、お施主様にとっても喜んでいただいている普通じゃない杉フローリングである、高樹齢杉柾浮造りフローリングです。
樹齢100年以上(多くは120年位)の杉の大径木からのみ生み出される珠玉の杉フローリングです!!

しかも、ただ大径木ならいいわけではありません。
木目が適度に細かく、そして色合いが美しいものだけが、この伸びやかな杉柾フローリングになることができるのです。

高樹齢百年杉柾浮造りフローリング 4

以前にも、波のうねりを演出するようなシーリング(天井)材として、この杉柾を活用いただきましたが、木の表情が個性的な板目では表現できない、さわやかな美しさがあります。

この美しさは、大きな原木だからできるという、単純なものではありません。
大きな原木のうちで、木の素性がよく木目の通ったものを、天然乾燥という時間のかかる丁寧な方法で乾燥させることによって、製材当初から色合いがよく、さらに施工後の年月によって杉のもつ脂分によって少しづつ、より深い色合いへと変化していく楽しみがあります。
杉で大きければいい、というものではないのです。

高樹齢百年杉柾浮造りフローリング 6

しかもしかも、ただの杉柾ではありません。
木目が細かすぎてわかりにくいと思いますが、フローリングの表面には細かな凹凸があります。
そう、浮造り(うづくり)です。
杉の素材は、成長の時期によってやわらかい部分と硬い部分が交互に存在し、年輪をかたどっています。
その年輪の柔らかな部分を優しく研いでいき、足に独特な触感を与える凹凸を作っているのです。
しかし、ただ凹凸を作るだけではありません。
浮造りは天然乾燥の杉の木目をより際立たせるだけではなく、杉の持つ脂分を表面に引き出してくれるので、じっくりと天然乾燥させた百年杉柾のポテンシャルを余すことなく感じることができるのです!

高樹齢百年杉柾浮造りフローリング 3

今回採用いただいたのはつなぎ目のあるUNIタイプですが、もちろん長さの長い長尺材も産出しやすい針葉樹ですから、一枚物もラインナップしています。
一枚物は途切れのない木目が特徴で、つなぎ目の目立つ広葉樹板目フローリングの場合はご予算が許す限りは一枚物をおすすめしていますが、杉柾の場合は木目の細かいこともあり、つなぎ目があることによる不規則性がまた、心地の良いリズムである「1/f(えふぶんのいち)ゆらぎ」を強調してくれているようにも感じます。

今回施工していただいたお部屋は、いわばご主人の隠れ家(笑)。
ここは俺の城!ばりに、羨ましい書斎スペースになるのです。
いやぁ、私も子供のころは夢だったなぁ、書斎。
大きくなくてもいいんです。
少々の好きな本と、好みの音楽とステレオ。そしてくつろげる空間。
私は実現することができませんでしたが、ここにはそれがあるのです。
いやぁ、うらやましい。

柾目のフローリングで、弊社の杉柾浮造りフローリングにたどり着いていただいてよかったです。
本当に特別な空間になったことと思います。
モッタイナイながらも、人に見られることは無いカッコいい空間。
奥様とも仲良くしながら、存分に「引きこもって」くださいませ(笑)。

引き続き次回は、黄金の輝き「ピュアラーチオイル塗装フローリング」の登場です。
お楽しみに。

高樹齢百年杉柾浮造りフローリング 5


・高樹齢百年杉柾浮造りフローリングはこちらから
・高樹齢百年杉柾浮造りフローリング、一枚物の施工写真はこちらから
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今年はこんなことをやりますよ。

さぁ、毎年恒例の年始の日本一の巨樹紹介を終え、今回から本格的に記事の始動!、といきたいところですが正直、まだなにも整理できていない(汗)・・・

年末に日本のひばの屋外木製デッキ材の記事を完成させるのが精いっぱいで、やりたいことは山ほどあるのにできないというお預け状態(自分がやっていないだけ・・・)

ですが!!今年はやりますよ。やります。
あんなことやこんなこと。
例えば、自然素材で調質機能ももちろんばっちりながらも、手の届く価格で実現できる珪藻土塗装材とか・・・

exwall

今までは、「やりたくてもできないもの」としての上位にランクインしていた「珪藻土・漆喰壁」などの天然素材仕上げの塗り壁材。
職人さんにお願いする手間や、そもそもの材料費が高価なこともあり、どうしても気易く採用することができなかったはずですが、そこを!!、性能もばっちりと活かしながらも塗装壁を「諦めない価格」でお届けできるようになるのです。

そして、日本の木が好きな方にお届けします。

tamo masame

むむぅ?!
よくよく見ないとわからんぞ・・・と思われるでしょう。
木目が見えにくいこれ。
柾目です。
弊社、高樹齢百年杉柾フローリングに代表される柾目のフローリングを扱っていますが、今回は杉のように針葉樹ではありません。
そうですよ、広葉樹です。
広葉樹の柾目のフローリングです。
しかも幅広120と150!!です。
さらに1820長さの一枚物です!!
書いている本人もドキドキするほど魅力的です(^^♪

ちなみに、有り難いことにすでに一番納品は決まっておりまして、当初生産分は終了!
今後もどんどん採用されるように期待していますので、日本の広葉樹ファンの方は是非ご連絡を!

もちろん、こんなことも忘れてはいませんよ。

shisatu 2

視察!!
もっとも楽しい・・・基!、大切な時間の一つです。
どのような木が、どのようなところで、どうやって、誰が木材にしているのかを知ることはとっても重要。

shisatu 1

あぁ、こうやって乾燥させているのね・・・
これを見るだけでもとっても大切。それで、どうやってどのような目的で行われているのかも訪ねておくと、とってもその木材のことが分かるようになり、材としてお届けするときにも素性をお伝えできるというものです。

shisatu 3

こんな感じの美人になったときに、謂れの一つでもお話ししないことには、木材コーディネーターですからね、私!
ちなみに、こちらも日本の広葉樹フローリングの原板ですよ。
先のものとはまた別♡
くぅ〜、ワクワクしますな。

おっと、日本だけではありませんぞよ。

tagaya

こんなのもあるんです。
木に詳しい方はお判りでしょうね。
そうです、あれなのです。
気持ちのいい韻をふむ語呂の、あれです。
あれがフローリングになっているんです。
この木目と色合い、たまらんでしょ?!着色しているのではありません。
クリヤーのオイル塗装でこんなになるんです。
これは、お施主様に塗装してほしい!!ある意味感動するくらいに変身します。
黒檀のフローリングを塗装してもそうは感動がないのですが、このタ○ヤ○ンはめちゃ変身しますからね!!
人一倍こだわりのある方におすすめです。

それとまだあるんですよ。

neshian teak heringborn

この貼上りはたまりませんなぁ。
ヘリンボーンタイプのフローリングです。
樹種はこのネシアンチークをはじめとして5種を用意しています。
幅広フローリングとは全く異なる迫力を感じるヘリンボーン。
これもえぇなぁ。

いや、まだあるんや。
ヒノキのタイルフローリングやスギのあんな装飾羽目板やなんかかんや・・・

あぁ、昨年お邪魔した施工後のお宅訪問もまだ紹介しきれていないというのに、また宿題が重なっていく…
こんな魅力的な木材たち。早く紹介しないといけないのに。
しばしお待ちを。

待ちきれない方は、個別にご連絡をm(__)mよろしくお願いいたしますっ・・・
はぁはぁ・・・・(汗)


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年始恒例!日本一を拝む! モミの木日本一〜追手神社のモミ〜

日本一。
巨樹巨木にとって、その響きは一層格別。
ただでさえ、巨樹巨木という「巨」の字が持つ荘厳偉大さの例えにさらに「一」という文字通り唯一という冠がつくのですから、探訪者にとってはおのずと必ず訪れなければならない場所にリストアップされるのです。

今回紹介する日本一も、有名且つ近畿に存在する、樹種別日本一の巨樹でありながら、近いからなかなか行かない巨樹でもあり、訪問のタイミングをうかがっていたものの一つでした。
さぁ、2017年の日本一はこの「追手神社のモミ」で始まります。

追手神社の千年モミ2

威勢のいい始まり方ながら、なかなかその大きさが伝わらなくてすみません。
いや、実際のところは私自身もいろいろな記事や写真を見ていた時も、「ほんまに日本一か?!そんなに大きさ感じひんけどなぁ・・・」と思っていたので、決して私の写真の構図が悪いだけではないと思うんですが・・・・・・・

ここは兵庫県篠山市。
実は少し前に紹介した医王寺のラッパイチョウや日置のハダカガヤなどの、珍樹が存在する街としても記憶に新しいはず。
そんな篠山市ですが、やはりもっとも誇るべきはこのモミでしょう。
日本一のモミのある追手神社は創建された時期ははっきりとはしていない様ですが、祀神は大山祇さんで周辺伝説によれば千年は経過しているという歴史ある神社。
その千年の歴史を歩んできたと思しきがこのモミなのでしょう。

追手神社の千年モミ5

その巨躯を写真に収めようとするのですが、針葉樹の日本一らしく樹高がそれなりの為、相当モミから離れなければ撮影することが出来ず、その距離を確保できる距離をとれる場所を探すも、ベストポイントでは逆光この上なく、仕方なしに選んだ場所もうまく表現できずでイマイチの迫力・・・
日本一をお伝えするには若干物足りませんが、その堂々とした幹はご理解いただけるでしょうか。
同じ針葉樹であり巨樹の多い杉とは違い、端正な幹といいますか物々しさがないといいますか、グラマラスな美女を見るような(失礼・・・)迫力の中の美しさを感じます。

しかし、「千年」を感じさせる部分は残っています。
それはやはり根廻り。

追手神社の千年モミ1

実はあまり良い撮影ポイントをつかめないもう一つの原因はこの無粋な工事用のバリケードにありました。
ちょうどこのような仮設バリケードが張り巡らされていたことで、どのアングルからいっても今一つ美しさがないのです。
うん、そういう言い訳にしておこうじゃありませんか!
いや、肝心の根廻りです。
その巨躯を支えるべく、しっかりと大地に根を張るその様は巨樹そのもの。
幹の端正さとはことなり太く、そして地中の水と養分を求めてさまようがごとく、しっかりと大地をつかんでいます。

追手神社の千年モミ3

そしてそこから延びる幹は、近づいてみるとわかるのですが、若干旋回しながら成長したことを見て取れます。
千年前?!はどのような周辺植生だったのでしょうか。
厳しい環境だったのか、それとも、外的要因があったのか。私では想像することができませんが素直に見える日本一のモミも、ねじれてもがいて生き抜いてきたのかもしれません。

今となっては境内のある程度の面積が与えられ、周辺には開けたスペースが存在するために、寿命を維持するための環境としては整っていると思われるのですが、昔はそうではなかったのかもしれませんね。

追手神社の千年モミ7

解説版による樹高は34mと、それほどではない様ですが実際は見上げるに十分な高さを持っています。
そしてやはり格を上げているのは「国指定」天然記念物の文字。
都道府県指定ではなく国であるところもやはり惹かれるポイントです。
しかし、この指定を受ける以前は「郷土記念物」という肩書があり、そこでは「千年モミ」と呼ばれていたのです。
神社の創建の歴史になぞらえるとともに、その巨躯に敬意を払ってのことでしょうが、今では正式名称に「千年」は含まれていないようで少し残念な気持ちです。

モミは、広葉樹の様に枝葉を広げたスケールの大きさではなく、直立し傘の様に枝を伸ばすさまは常緑針葉樹の典型。
頂部を破損しているとはいうものの、やはり「クリスマスツリーの木」を連想させるに申し分ない樹形です。

そう、本当はモミはクリスマスに向けての深い話題にしようと決めていたものの、よく考えると追手神社のモミは日本一の巨樹。
日本一はやはり新年営業開始のこの日の記事に、と取っておいた次第。
若干、このモミに電飾をしてクリスマス、というのはどんなもんだろう?!と想像するも、やはり着飾り過ぎてはせっかくのスマートさが無くなりそう。

しかしいかに端正、といえども実際の迫力は結構なもの。
それこそクスやケヤキのような横綱のような迫力とはいかないものの、単幹で伸びる樹高をともなった迫力は、針葉樹特有の楽しみ。

追手神社の千年モミ6

右側に立っているピンクの人物が私。
真横から眺めている様子ですが、実際もっと近寄れるのならば、写真では見えづらい根の張り具合によって巨木ぶりが強調されると思うのですが、千年の歴史をつないでいくため、入ってはいけないところには入らない。
もちろん、私のいる部分までは十分にモミの樹冠に入っていますので、根はもっと深く広範囲に伸びているはずなので、ステージでも組んで近づきたいような気持ちです。

写真では紹介しませんが、この追手神社にはこのモミの他にも樹齢350年で夫婦円満の木としてあがめられる夫婦イチョウと、とても珍しい「エゾエノキ」の大木が存在します。
それもあって、巨樹マニアから地元の人まで、広く愛されているのです。
そういえば、どの看板を見ても樹齢に関する記述がありません。
その名前から1000年という数字を創造しがちですが、杉などの特殊な場合を除き、針葉樹において1000年の樹齢を数えるというのは本当に稀です。
寿命なのです。
そのため正式な樹齢は分かりませんが、1000年という響きと日本一且つ国指定の天然記念物という冠をまとって、この先も1000年を数えられるようになるまで生きながらえてほしいと願ってやみません。

追手神社の千年モミ4


追手神社のモミ所在地

兵庫県篠山市大山町302

車通りが少ないので駐車可能


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今年は発見の年か?!

みなさま、どのような年を迎えられたのでしょうか?
謹賀新年、今年もなにとぞよろしくお願い致します。

さて、例年のお正月に私がすることといえば、溜まっているワイン関連の読書、、、のはずが近年はそこにもなかなかたどり着けずにこまっているところ・・・

年末の記事もぎりぎりの投稿となっていた事を見ても、仕事も家も片づけなどできなかったことは明白(*_*)

お正月早々、ちょっと整理をしているとなんと、探していたものを発見!
探している時には出てこないものですねぇ…
絶対どこかにあるはずなのに出てこないもの。そんなものが一つや二つありますよね?
一説によると、小人が隠しているのだとか・・・そう、あの「借りぐらしの○リエッテ●ー」みたいなもんです。
うちにもいるのかな・・・

でてきた

やっと見つかった。
結構、装丁もすきなんです、これ。
業界紙に連載されていた巨木記事をまとめた書物です。
最近はインターネットの記事で多くの巨樹巨木を見ることができますが、以前は圧倒的に書物を見て「いつか行きたい!」という思いを募らせたものです。
その中でも、写真だけではなくいろんな角度から巨樹を紹介する内容が好きで、大事にし過ぎてわからなくなってしまうパターンに陥っていたものの、見つかってホッとしました。

こりゃ、今年は発見の多い一年になる?!

さぁ、休みの間に読書読書。

 

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