空を見上げて
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2016年11月

訊きたくなるのはその形か音色か・・・ 〜医王寺のラッパイチョウ〜

またや、またですわ。

今年は寒波が来る!と見せかけて、割と温かい日が多くて黄葉(紅葉)が様々なところで、ゆっくりとみられるように感じます。
しかし、肌寒い中で「ほっこりとするような黄葉(紅葉)」を見るのとは違うので、少し感覚がおかしいところもありますが、楽しめる時期がながかったのは事実かな。

でも、この時期になると毎年「今年こそは綺麗な黄葉(紅葉)の巨樹を紹介するぞ!!」と思いきや、タイムリーに紹介できる写真がなくて時季外れのあおあおとした木々を紹介することになっているのですが、やはり今年もまたですわ。

でも!!今年は普通とは違いますぞよ。
あおあおとはしていますが、ちょっと特別なやつですよ!(もともとの黄葉(紅葉)の趣旨をはずれてますが・・・・)
紹介するのは黄葉が美しいはずの「イチョウ」です。
今まで「浄善寺のイチョウ」や西日本最大ともうわさされる「常瀧寺の大公孫樹」、「津島神社のイチョウ(と御旅所のイチョウ)」、そしてイチョウサイド(再度)ストーリーから続く「一言主神社の乳イチョウ」と「下城の大イチョウ」などなど、様々なイチョウを紹介してきました(結構紹介してるね・・・)が、今回のイチョウはちょっと違いますよ。

訪れているのは兵庫県篠山市。
このあたりだと、丹波の黒豆を想像する方も多いでしょうが、私の場合は紹介したい巨樹古木が多いことの方が先に立ってしまうのです。
その中でも、「ちょっと違う」のはこれなのです。

医王寺のラッパイチョウ3

その名は「医王寺のラッパイチョウ」。
県指定の天然記念物に指定されているそれは、その名の通り、通常はアヒルの脚のような形をしている葉っぱが、まるでラッパのような円筒状の形をしているのが大きな特徴です。

まずは見てみましょうか。

医王寺のラッパイチョウ2

わかるでしょうか?!
写真中央上部に、穴のように口が開いているように見える物や、中央株に「のっぽさんの帽子」のように円錐形をしている葉っぱがあるのが見えています。

これこそラッパイチョウ。
平たに広がる葉っぱの印象を覆し、まるで音を発するのではないかと唇に含みたくなるような円筒状の葉が各部に見られるのです。

医王寺のラッパイチョウ5

少し離れると見づらいかもしれませんが、実際の目線ではこんな感じ。
頭上に出ている葉をよくよく観察してみると、いたるところに「ラッパ」があるのがわかるはずです。
普通にイチョウだと思ってみているとまず気が付かないであろうその葉っぱですが、目を凝らすとうれしくなるくらいにたくさんのラッパがついています。

案内板にあるように、他にもラッパイチョウは存在するのですが、この木のような出現率の高さは珍しいようです。
ちょっと注意すれば容易に発見できるほどにたくさんあるのはやはり、貴重なんでしょう。

また、このラッパ上の葉は「イチョウの原始葉」と考えられているというのですが、生きている化石と称されるイチョウは、古代には多くはこのような葉の形をしていたのだろうか?!
イチョウには他にも「お葉つきイチョウ」という珍しいものもありますが、今では変種や奇形種であるこれらのイチョウも、古くは各地に存在していたのかもしれませんし、環境への適合の過程に現在の形に進化し落ち着いたのかもしれません。

医王寺のラッパイチョウ4

樹木そのものとしては、巨樹でも古木でもまったくなく風格があるわけではないのですが、稀少性という意味では県指定の天然記念物に値する価値があるものだと思います。
篠山市のホームページのよると、樹高は25m、幹回りは2.3mというデータです。
何もしらなければ通り過ぎてしまうような存在にみえますが、やはり人に知ってもらうというのは大事なこと。
様々な巨樹を紹介するサイトがありますが、これは紹介されていないように思います。
そりゃ、巨樹じゃないものね・・・

でも、これはこれで価値がある上に、訪れた最初はまぁ、正直たいしたことないなぁ・・・という感じであったものの、このラッパ状の葉を眺めていると、とても可愛らしく何とも言えない魅力を持っているように感じてくるのです。

医王寺のラッパイチョウ1

銀杏のできているところにラッパがあると、さらにかわいらしさアップです。
球形の実と円錐形のラッパの形がなじむんでしょうかね。
樹齢は不明ということですが、まだまだ若々しいのではないかと思いますので、これから100年?いや、もっと長く成長し、県指定どころか国指定の天然記念物に昇格し、訪れる人たちがラッパ状の葉だけではなくその大きさにも感動する時代が来ることを期待しています。

医王寺のラッパイチョウ6

ほらね。
やっぱりスケールとしてはもうちょっと頑張りましょう的な、小学生の子供の成長を見るような気になるのが親心?!
市や県の後押しで、後世に残る名樹になることを祈っています。


さて、今回は「ちょっと違う」イチョウでしたが、この篠山市には実は「全く違う」ものも存在するのです。
それはイチョウではありませんが、これこそ他に類を見ない世界で一つの存在。
日置のハダカガヤ、です。

ハダカガヤ


この木がどういった特徴を持っているのか。
その名前から想像はできるかもしれませんが、つまりは「裸」なのですよ。
こちらはあらゆるサイトで紹介されていますから、有名になっていますがいずれは私の記事でも紹介したいと思っていますので、その日まで期待して待っていてくださいね。


医王寺のラッパイチョウ所在地

兵庫県篠山市北169

境内に駐車可能です。

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神様のバットはメープル製

なんやかんやと結局脱線してしまって話が伸びましたが、もう少し伸ばしましょう(笑。木の話、楽しいので)。

バットに使われるタモメープルの話ですが、結局のところ、両社ともその木の持つ特性を上手に活かす形で活用されています。
しかし、細かく見てみるとやはり違いがあるんですね。
前回に出た通り、メープルは反発力が高く硬質なので、腕っぷしが強くて「ボールに負けずにはじき返す」バッティングができる人にとっては「鬼に金棒」的なバットでしょう。
翻ってタモ系のバットは、硬いことは硬いものの、ガチガチの硬さではなく、「しなやかな硬さ」=粘り強い硬さがあり、さらに程よい感触としてボールの感覚を選手に伝えてくれるといわれている、「職人気質」的な存在と言えそうです。
その辺のお話は、ホワイトアッシュ幅広無垢一枚物フローリングのところでも出た通り。

さらに言えば、もともとタモ系の木材(タモやトネリコ、アッシュなど)は枝葉を広く伸ばしていく広葉樹なのにも関わらず、通直な幹と樹高を持つ樹種として「長尺材」が必要な木材界ではとても重宝されてきたのです。
それは神話の世界でも同じく、世界を見守るフクロウは、世界を見渡すために背の高く育つタモ(アッシュ)の木の上から見守っているといわれます。
それほど通直に育つ一面があるからこそ、バットにも使われるのです。

木材を知らなければ、その辺に大きな広葉樹ならいくらでもあるし、アオダモでもバットくらいの大きさにはすぐに育つはず!と思われるでしょうが、木の芯を使わずに、なおかつ木の木目を途切れさせることなくバットにしようと思うと、そうはなかなかいかないのです。
いつも言うように、木は人間と同じ細胞という組織から成り立っていますから、木目を途切れさせたものを衝撃のかかる部位に使用すると、壊れてしまうのです。

そういったことでも、通直なアオダモは重宝されたのでしょうが、今はその資源の確保も大変になっているのはご存知のところ・・・

神様のバット

木材って本当に奥が深くて、樹木の持つ性質は千差万別の楽しさ。
バットという道具一つとってもこれだけの違いがあって、使う人にとってはその違いを繊細に感じることができるんですから、素晴らしいと思います。

いやぁ、本当にすごいですねぇ、木材は。
感嘆する気持ちは淀川長治さんの名調子を真似たくなるほどです。
樹種の力と自身の才能を融合させて、伝説の3連発を彩った神様バース。
今でもしっかりと私たち阪神ファンの中には生きています。

それでは、バースの笑顔とともに次回の木材樹種談義をお楽しみに。
サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ・・・・

神様4


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神様のバットはメープル製

私自身はかつては熱狂的な阪神ファンで、携帯電話などが普及する以前は、外ではラジオで試合経過を確認したり、もしくはウォークマン(懐かしや!!)のテレビ音声が聞けるモデルを購入し、授業中にドラフト会議の中継に聞き入っていたくらいです!(笑)

しかし、時間が経つにつれて優先させなければならないものが増えてきて、近頃は野球中継がある時間に帰宅することができないこともあり、子供たちと一緒に野球観戦に燃えることができていません。
それもあって、伝説のバースの写真とバットを目前にしても、興奮しているのは父一人、というわけ。

しかしまぁ、今回注目するのはバースの、神様のバットの方なのでそれはそれでいいのです。
最近は、一般的にはバットになる木といえば「アオダモ」という木がもてはやされています。
植樹活動を始球式のセレモニーで取り上げたりすることで、野球好きにはその珍しい樹種の名前が知られていることでしょう。

確かに、アオダモは一級品のバット材と言われています。
が、現在ではバットに適した大きさや太さ、品質のものがそろいにくいために植樹活動をされていたりするわけですが、植樹活動のその後や、植樹する場所の選定と植樹=人がかかわっていく、ということが続けられているのかが心配なところで、やりっぱなしになっていないことを願っているのです。
日本ではアオダモですが、外国では同じくタモの仲間であるホワイトアッシュが一般的。
そちらも優秀なバット材と言われますが、やはりこだわりの選手にはアオダモが合うみたい。

タモがバットに向いているというのは、硬質な広葉樹でありながらも適度に弾力性があるから。
もう一つのバット材であるメープルも硬質で、特にボールを飛ばす力のある外国人選手は、反発力が強いメープルのバットを好むので、ホームランバッターが愛用する傾向が強いのですね。

神様3

木材は、もちろん触れるだけでも質感を感じることができますが、しかし使ってみるとそれ以上に実感として感覚を得られるもので、メープルの硬質感というのは相当なもので、製材機で製材する時の歯の当たり方、そして何より摩擦に対する抵抗もあり、サンドペーパーでの粗削りを試みるも、手でこするくらいでは全く削れない!というイメージがあるほど目減りしない。
一方で、タモの方は道管という組織が大きいこともあってか、硬質ながらもスイスイと削っていくことができます。

この差が、バットになった時にも大きく表れているのでしょう。
反発力で遠くまで飛ばすメープル、弾力性でボールをコントロールし、腕に負担となる衝撃を緩和して安打を生み出すタモ(アッシュ)。
どちらも木材の性質を極限に活かした萌える一例。

因みに、バットで有名なアオダモですが昔はスキー板にも使われたそう。
木のスキー板といえば、専らカエデを連想しますが同じところにタモも共存していたとは、やはり用途が似通ってくるのは不思議なところ。

スキー板

(オガサカスキー、旧カタログより)

今でも、芯材や単板として活躍している場面もあります。
あぁ、もうすぐ待ち遠しい雪の季節。
今年は積もってくれるのかなぁ・・・
あ、脱線が脱線を呼んでいきそう・・・・・・

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神様のバットはメープル製

過日にちょっとした用事で、大阪の阪神百貨店に行ってきた。

当日は阪神百貨店お得意の「催し」の当日ということもあって、なかなかの人出で、エレベーターに並び始めたものの、すぐに列となり、案内役の女性スタッフが「奥のエスカレーターもご利用ください。かなりの時間を要します。」と連呼。
幸い(?!)、小さなお子さん連れや年配の方がいらっしゃらなかったので、そのまま待ったものの、これでは移動に億劫になってしまうなぁ・・・と、繁盛しているものの困りものの一因も見えたような・・・

そんなことを考えたのち、エレベーターに乗り込み上階の催し場の階に到着。
扉が開くと人の往来で熱気が・・・
さすがは催しの阪神百貨店、と社会見学ばかりしていると、小学生の息子たちが正面に向かって走っていく。
何があるのかと目線を向けるとなんと!!!そこには神様が立っておられるではないですか!!!!!!!
阪神タイガースファンにとっての神様と言えばこの人。

神様1

そう、神様・仏さま・バース様!!
(年配の方はもちろん稲尾様、だろうけど私はドンピシャではないので・・・)
むむぅ〜、しびれるお姿!!
数々のホームランと必ずヒットを打つ!と確信するようなバットスウィングと、短期間であえなくなってしまった残念な気持ちは忘れようもありません。
しかし、その神様がなぜここにいらっしゃるのか?!!?

バース様のボードに書かれているのを見ると「伝説のバックスクリーン3連発 30周年記念の日による来店」とある。
そう、あの伝説の!バックスクリーンですよ!!
バース・掛布・岡田!!
くぅ〜・・・・
あの狂気の日本一は忘れようがありません!!!

いかんいかん、野球話になっていきそうです。
最近、地域のソフトボール会で励んでいる息子たちには、神様よりもそこに展示されているバットに興味津々。

神様2

ううぅ〜ん・・・
おとうさんとしては、まずはランディー・バースその人の活躍の歴史と輝かしい記録の数々から語り始めて、その後にバットの話を聞かせて、さらにその後にバットの樹種の話(これは見た瞬間にわかるけど)に向かいたかったものの、本物のプロバットに少しでも触れるとあって、小さな隙間から指を突っ込んでおります・・・


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往年の花形 カリンフローリング貼りあがりでの回顧録 

前回は、あやうくいつものように馬車馬のごとく突き進むところでした(汗)。

カリン2PUV 5


自分でも自覚しているのです。木材の話が長い(いや、脱線が多い)こと。
派生したネタからさらに派生して、着地点を探さないといけなくなること。
直接お会いしているときはいいですが、記事はできるだけ読みやすく小分けを心がけるようにし始めています。ひと段落させるほうが見やすい、と信じて・・・

さて、前回に本物のカリンを強調できた理由。

それは超簡単。もちろん香りや木目もそうですが、これが弊社の長期在庫品だから!!!(涙)

別に胸を張って言うことではないのです。
というよりも、ふつうは在庫が長くなればなるほど「不良在庫」と言われ、処分されてしまうのです。
しかぁ〜し!!!
このカリン無垢フローリングは違います。
だんだんとカリンの木材が入手しづらくなる中で、弊社社長が「今買っておこう!」と在庫をしたものです。
偉い!!
こんな貴重な木材を在庫してくれていたことに感謝。

つまり、これは不良在庫でもなんでもなく、貴重な優良在庫品。
カリンが入手しづらくなる前に在庫をしたものだからです。そのあとは、似た木材が「○○カリン」という名で出荷されたり、若しくはカリンと表記されていても異なるものだったりする時が長く続きましたので、本物のカリンの材が入手できる最終段階だったのかもしれません。
だから、こんな杢が味わえるのですよ!!!

カリン2PUV 4

わかりますか?!
キラキラと光るような、縮れたような、もしくはリボンをひらひらとはためかせた様な木目。
これがすごくきれいです。
「杢(もく)」と呼ばれる、見る方向や角度によって光り方や見え方が変わる、木材が持つ「細胞」が織りなすとっても不思議な現象。

私なんて、この木目の周辺をぐりぐりと何周もしながら、様々な角度からのひかり具合を堪能しました。
いいなぁ。

高級家具などは、このような杢があることも条件の一つで、希少な木材でありながら視覚的にも高級感を楽しめるものが好まれるので、多く採用されていたのでしょう。

しかしながら、もう一つの採用理由である「重硬感」は、あんまり喜べたものではありませんでした。
高級家具たるもの、やっぱりあんまり軽すぎてはありがたみがありません(?!)。やはりずっしりとしっかり感があるほうがいい。
そういう意味でもカリンはぴったりでした。
黒檀などと同じようにとても重硬な木材であるカリンは、家具はもちろん、「フローリングは硬い木材でないといけない」という、今でも信じられている理論によって、床材にも最適な材料として高級な住宅には、必ずと言っていいほどチークかカリンが採用されていました。

カリン2PUV 2

その理論はおいておいて、重硬だということは字のごとく重く硬いのですから、運搬がしこたま苦痛です。
松の構造材の搬入で慣らした私の肩でさえ、現役の頃ならまだしも、おんぼろになった今日では、出荷するのに「このっ・・・ちくしょう・・・・っ」と訳の分からん掛け声が必要な位に気合を入れないと運べない重たさ。
しかも!このカリン無垢フローリングは長さが4m!!
だから余計に重たいのです。普通でも重いのに、1ケース運ぶには畳一枚分の材料が入った梱包を担ぐので、肩がもげそうです。
つなぎ目のあるFJL品とはいえ今でもそうですが、昔でも広葉樹の4m(正確には3950mm)のフローリングは珍しかったので、重宝がられましたがなんせ運搬はもう・・・・(*_*;

まぁ、いまでは懐かしいその重たさも銘木の一つのステータス。
重硬な木材がだんだんと入手しづらくなるこんにち。
カリンを求められることもありますが、近年では必ずしも「重硬」である必要がなく、「高級なイメージがのこるカリンの見た目」を求められている場合があります。
だから、赤っぽくて比較的木目の似た木材が求められる。
新たなカリン風の木材も登場しています。


似た木材を使うのが悪いわけでもなく、本当のニーズによって木材選びができればいいのですが、やはり本物のカリンは入手がむつかしくなってくるのが木材利用の宿命。
いつまでも見ていられるように大切に活用していきたいものです。

そんなカリンの無垢フローリングの在庫もついに僅少になってきました。
思えば大量な在庫。とても気に入っていただいて多くのお客様のもとに旅立っていきました。
胸を張って「カリン」をアピールできるフローリング。あともう少しの間そばにいてくれると思いますが、また次回、この貴重なカリンを迎え入れていただけるお施主様に出会えることを待つ準備のため、もう少しこの施工写真を眺めていたいと思っています。

カリン2PUV 1


*カリン無垢フローリングは、希少木材のためホームページなどのレギュラーページでは紹介していません。
チークや黒檀、ローズウッドフローリング共、希少木材のフローリングについては別途お問い合わせをくださいませ。


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往年の花形 カリンフローリング貼りあがりでの回顧録 

いきなり本題から始めると、「カリン」という文字を見た時に果樹を思い浮かべずに、すぐにこの赤っぽい材面を思い浮かべるようになれば、あなたはもう、立派な木材かぶれです(笑)。

ははは。
冗談ではなく、一般の方ならば必ず「あの実のなる?!」と聞かれること必至(といってもそれも若い方はあまり知らないけど)なのですから、まちがいありませんよ。

今回いうところのカリンというのは、木材でいうところの「カリン」で、唐木(からき)と称される「材質が硬くてとても見栄えの良い木材」のうちの一つです。
その材は座卓や腰掛いすなどの高級家具にも使われています。

テーブル

今回はあまりむつかしいお話はおいておきますが、このカリンもかの有名な「ローズウッド」にとっては、「遠縁の親戚」みたいなもんで、木材としては別のものですが、カリンの木材は製材したり表面を削ると、なんとも甘く良い香りがするのです。

ワイン誌では昔から赤ワインの味わいの表現として「カリン香」というのが使われていますが、まぁ「オークの樽の香り」と表現されるオークの樹種すら誤表記されているのだから、ここでいうカリンとは違い、果樹の方のカリンの香りだと推察していますが、私だけは違うのです!!

これなのです、まさしくこれなのです。
この木材のカリンを製材加工した時こそ、あの熟成赤ワインの「まろやかで温かみある甘さ」を感じるのです。
先のローズウッドの仲間である所以の、甘い香りがはなたれるのですよ。
今度、ワイン愛好家の材木屋さんの先輩にも確認しておきます。
決して、私だけではないはず・・・・・・


えぇー、前置きが長くなりましたが今日、完成を紹介するのは木材のカリンの無垢フローリングの施工の完成写真です。(以下はすべて木材のカリン表示です。念のため・・)

カリン2PUV 3

ウレタン塗装品なので、照明や太陽光を反射していて、普段は無塗装派な私も「この輝きこそ唐木の仕上がり」と納得してしまいます。
あ、話がまた少し戻りますが、ふた昔前位に多く流通していた唐木の家具や住宅部材というのは、まだ多く和室が残っていた時代だったので、座卓にしろ床の間(とこのま)材にしろ、廊下のフローリングや玄関の部材まで、こんなピカッとした仕上がりの唐木こそが最高級品でした。

そう、唐木のこの輝きを見ると「うわっ・・・・めちゃえぇ内装してはる!!!」と、視覚情報が脳に一瞬で伝達するのです。
パブロフの犬、そういう条件反射的なものを引き起こすのが今でも続いているのです。
だから、条件反射的な高級感は私の中ではいまだに圧倒的なのです。

カリン2PUV 6

まぁ、そう興奮しているのは私くらいでしょう。
自分では若いと思っている私もえぇ年のおっさんになってきましたから、私よりも若手の材木屋さんなんかは、遠目で写るこの写真を見ても「まだらな色はえぇかもしれんけど、これやったら○○のほうがえぇんちゃうかなぁ?!」と言われるかもしれません。

そうです、近年でこそ材によってまだらな色合いがあっても、「逆に木のそのままの雰囲気があっていいよね!」なんて言って好まれますが、懐かしのカリン全盛期においては材色のまだらなのは、唐木にのみ許された特権!
これこそが着色処理していない、本物のカリンの表情。
おなじ唐木の黒檀でも、着色されているものが多いし、カリンが入手しづらくなってくると似たような木材を赤く着色したくなるのが、木材商の常。
いろいろな赤い木材が流通していましたよ。

カリン2PUV 2

しかし、カリンは本来産地や性質によって、大きく材色の差がある木材。
深い赤色なものもあれば、黄色みが強く出るものもあります。
比較的赤いものが好まれるため、カリンというとどうしても赤く着色されている場合が多いものの、見よ!このまだらの色合いを!!

これぞ本物のカリンの無垢フローリングである証拠ですぞよ。

もちろん、施工中にカットされた木材は「甘い香り」がしますから、間違いありません。

間違いない、そう本物の高級木材であるカリンの無垢フローリングなのですよ。
そう強調できる理由、それは・・・・
いつも通り長くなってしまうので(汗)、次回に持ち越し。

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