空を見上げて
トップページ » 2015年06月
2015年06月

その存在は何を物語る?! 〜川上村 歴史の証人の森〜


いつも様々な樹種や大きさ、姿かたちの巨樹巨木を紹介していますが今回は、少しいつもとは違います。
いつも訪れているのは、たいていが天然林の中の巨木や社寺にある巨樹などですが、今回は「人が植えた巨木」です。
つまりは「人工林」だということです。

その言葉を聞くと、どうしても天然林と比べて劣る様なイメージを持つかもしれませんが、ここは違うのです。
その場所は日本の林業の歴史においては必ずと言っていいほど登場する「川上村」。
いわゆる「吉野」です。
その吉野地方の山の中に、まさしく歴史を物語る巨木が存在します。

豊かな水を蓄えるダム沿いに通る車道を離れて山中の道を登った途中に車を停め、目的地の場所へ30分ほど森の中をトレッキング。

歴史の証人1

さすがに30分も歩くとなると、全く位置がわからない状態で森の中を行くことができませんので、今回は一人ではなく案内をしてもらいながらの道中。
様々な森の形態を見ながら登っていくと、あるところで景色の色が少し変るところに出ます。
山中に看板が立てられているためにすぐに気がつきます。
景色が変るのは、鬱蒼と茂っておらず頭上が開けている上に、一つ一つの木々の間隔がかなり広い為に、森の中というよりもむしろ「広場に大きな木がたくさん生えている」と言った感覚に近いと感じるほど、感覚的に森の様子が変ります。

その場所こそ、日本で最古の人工林と考えられる「歴史の証人の森」です。

歴史の証人10

ココに立つと、冒頭の「人工林」という言葉が示す意味を再度問われる様な気分になります。
言葉のイメージがあることも否めませんが、どうしても天然林との比較対象の言葉のように感じるのは材木屋である私だけではないと思うのですが、そういった概念で見る意識が無くなる、そんなところです。


そもそも日本の人工林の歴史は、今から500年ほど前に川上郡で杉の植林が始まったのが最初ではないかと言われているようです。
それも、ただ単に植えるというのではなく「密植・多間伐・長伐期」というゴロの良い組み合わせで言い表される代表的な方法によって、通直で年輪が細かく揃っていて丸太の切り口の両端の太さの違いが殆ど無い、という手をかけた人工林だからこそ出来る特徴を持った良質の原木を生産出来る植林を行ってきた、それをしめすのがこの場所。

川上村の事やその林業のことは、下の動画で見れば一目瞭然なのでそちらに譲りましょう。


 

そんな歴史ある林業の地で、樹齢400年とも言われる巨木「歴史の証人」が残っていることは必然だったのか偶然なのか・・・
現在は展望デッキも整備されて、あたりを見渡しながらくつろぐことができる様なスペースになっていますが、400年前は、いや、100年前はどんな森だったのだろうかと想像するだけでもその名の通り「歴史」を垣間見る様な気分になります。

歴史の証人5


鳥取県は智頭にも「慶長杉」なる樹齢300年以上400年とも言われる人工林の杉があるそうですが、町の資料によると吉野等の林業技術を参考にし、人工林を形成した様な記述があるため、やはり川上村が最古なんでしょうね。

そして、そこにそびえる「歴史の証人」なる巨木は、川上村によると、胸高直径164cm高さ50mとされていますので、人が植えたとは思えない十分な巨木です。

歴史の証人6


それに、杉の巨樹はまっすぐに伸びるものもあれば、巨樹として有名な物の殆どが触手を広げた様な異形を成していたり、猛烈に幹分かれ、若しくは合体木だったりするのですが、歴史の証人は流石の佇まい。
本当に「天を射抜くかのように」屹立しています。
これこそ、通直で完満(木の径の太さの差が少ない)なお手本の様なものです。

それに、あたりが開けていることもあり、普通に納まっている写真ではその大きさがわかりにくいのですが、そばに立つとこの大きさです。

歴史の証人3

またこの森がすごいのは、その一本のみが大きいのではなくその廻りの木々も十分に大きいということ。
先の川上村の動画にもある様に、杉だけではなく近年樹齢100年を超す桧が少なくなってきた、と言われる中でも200年以上の桧も残る川上村。
天然林とか人工林という言葉だけでは語れない森のことや、森と人が関わってきた歴史、そして森が生み出してきた恩恵やその後の現状、そしてそれと照らし合わせた現在の木材業界、そして木や森だけではない土や空や水と私たちの関係。
川上村に来ると、いろんなことを考えます。

歴史の証人8


もし、この歴史の証人を木材として購入したいのなら、巨額の富で可能になるのかもしれません。
しかしそれは、400年も前からずっと先人達が林業に、森に関わり続け守ってきたからこそできるかもしれない話。
今すぐに400年生の木材を作れ、と言われてもできない、それが時間というお金では測れない尺度と絶え間ない、人と森との関わりの中で生まれてくる自然の産物である木材というものの価値を、改めて教えてくれる物ではないかと思います。
それが歴史の証人のメッセージの一つかもしれません。

歴史の証人7


たまに尋ねられる、1000年以上という時間を経て出てくる神代木や、数百年という樹齢を重ねた木材でも、「え?そんなにする(高価な)んですか?!」と価格に驚かれることがありますが、それらの木材が歴史の証人の様な立木の状態で出会ったとしたら、と想像してみてください。
決して驚くほどの価格ではないはずだと思います。
また、そこにあるからお金という対価で入手できますが、1000年前という時間や400年という年輪は今お金で生みだすということはできません。

素晴らしい巨木を見てお金の話というのもおかしなものですが、それ位に木々が育ってきた環境や時間に対しての想いを深めてほしい、ということです。

歴史の証人9


証人には失礼ながら、木材という物差しで話をさせてもらいましたが、人が関わった時間というものを確実に教えてくれる存在であるそれは、ただ偶然そこにあるのではなく、やはり、見るものに何かを伝える存在として残るべくして残っている、生きた証人なんですね。

そばに来てその樹皮に触れて想いにふけるもよし、デッキに腰掛けてその巨木の空気に包まれ自分の時間のリセットをするもよし、人が維持してきた森がもたらしてくれる恩恵を感じられる森として、これからも多くの人を導いてくれるであろう歴史の証人との出会いでした。

歴史の証人4


歴史の証人所在地

奈良県吉野郡川上村下多古 山中

車で入れるところは駐車出来ますが、正確な位置を示すものがないので案内をしてもらえる土地の方に同行してもらいましょう。


木のビブリオが、それぞれの木が持つストーリーとともに、こだわりの木材をお届けするブログと、稀少木材・無垢フローリングのホームページです。

・樹種別無垢フローリングのブログ記事一覧 http://trackback.blogsys.jp/livedoor/muku_mokuzai/1611916

・戸田材木店・セルバのホームページ
http://selva-mukumokuzai.jp


続きを読む

木ぃクンmuku_mokuzai  at 13:15コメント(2)トラックバック(0) この記事をクリップ! 

間伐材をチップにすればいい・・・か?!


木材の世界は奥が深い。
木材と言わず、木や森のこととなると更に大きな範囲になり、多くの事が関係してくるので一言二言で語れるものでも言いきれるものでもないと思っている。
けども、伝え方というのはどうしても一元的になってしまいがちで、一生懸命伝えたつもりでも誤解を生んでいることもしばしばある。

割り箸とマイ箸も、どちらが正義でどちらが悪か?!という善悪対決の様相で話が進みがちだったのは、悪物をヒーローがやっつけるという構図がわかりやすく受け入れられやすいからではないか?!と思ったりしていましたが、使われるべき割り箸といえども無駄に使うことはやっぱり勿体ないし、マイ箸は「大切な糧である食事を頂くために必要な自分のもの」として一つのものを大切にするという心の上で肝心だと思っているので、私は使い回しではなくそう言う意味も含めてマイ箸をずっとすすめています。


割り箸問題は過ぎ、今なら代表的(?!)なのが「間伐材」。
私たち材木屋もそうなのかもしれないけども、木材の利用や森林についてのセミナーが多かった一時期以降の「間伐材=低質材」というイメージの定着が今でも誤解を生んでいると思う場面に、つい先日も出くわした。

一般消費者の方も交えて、とある森林をみせてもらった時のこと。
私にとっては想像以上に美しくて手入れもされていて、まるで自分一人が女優さんに囲まれているかの如くの美しさの森。

間伐3


それでも一般消費者の方にとっては、おそらくその光景が「当たり前」に見えているのだと思うほど、感嘆の声は上がらない。
先導をしてくださった方からの木や森の話を聞き、どうやって家の柱ができるのか、というような声もあって周りを囲む立派な立木達に目を向けている。
一通り説明が終わり下山する中、「間伐材をきっちりとチップにして使って・・・」という言葉が聞こえてきた。

話の一言一句は清流の調べにかき消されてよく聞こえないが、どうやら「使い道の無い間伐材はチップかバイオマスにしていけば、木は全て使い切れるし良い原木が残る」ということらしい。
うーむ・・・。

材木屋さんでも間伐材は「使い道が無い不良材」と思われていることもあるかもしれない。
いや、人の批判ではなく実際に自分がそうだったから。そういう話を聞いてきたし、実際の木材をみても「間伐材はあかんわ」、といいたくなる材質のものが多かったから、です。

間伐2


断面寸法の小さな角材(6cm角とか7.5cm角とか)は、乾燥されていない「生木(なまき)」で供給されていたことや、木の芯を含む状態で製材されること、そして何より小径木で製材されることなどから、笑ってしまうほどの捩れや反りが発生していたのです。
それを一言「間伐材やから仕方ないわ」、で片付けるもんだから間伐材=低質で捩れて反るもの、という風になってしまう。
材木屋でも、です。

間伐1


それだから、「間伐材を使おう」という声かけもどこかで「捩れて」、山ででた使えない丸太をどうにかしよう、というような、ちょっと違った見識になる場合もあるみたいで「低質材の利用法」を一生懸命当てはめてくれるケースがたまにあります。
今回もそんなケースに聞こえました。

特に美しい森を見た後に「間伐」という言葉を聞くと、不必要な木を取り除く=使い道の無いもの=低質材というサイクルの思考になってしまうのかと思いますが、決してそうではないということも知ってもらわなければなりません。
プロが森を見せるとなると、どうしても「美しく手入れされた素晴らしさから来る良材生産力」をアピールしたくなるのはわかります。
しかし、そればかりだと表面上の理解のみで誤解が広がることもあります。
だから本当は問題のある森(放置林とか間伐遅れ、所有者不明森その他・・・)を見せなければいけないと思う。
そして反対に手入れされ、人が関わって利用させてもらえる森の美しい姿を見てもらって、最終生産品をアピールするよりも、森林やそこから生まれる物への意識改革と、現状の正しい理解をしてもらいたいと切に思います。

間伐材は決してすべて不良材ではないですよ。

森林に関心が向くことや、今まで知ることもなかった「間伐」という言葉が一般的になったことにはとても意味があると思いますが、そろそろ次の段階に向かわないといけません。
そして入り口を理解すると、そこからまた多方面に世界が広がります。
材木を語れるからと言って、森の事をすべて語れるわけではありません。
また、森で木を伐っているからと言って材木や住宅のことや素材の利用方法まで精通しているわけではありません。
だから志ある人たちはみんなで意見を出し合って、話し合って、アプローチや取り組みや初めの考えは違うかもしれないけど、森や木に対する一つの純粋な想いに向かって進んでいるんだと感じます。

その為にはどうするか?!
さぁ、森へ行こう、材木屋さんに話をきこう、木を利用している人の仕事を見に行こう。
みんなが話せば理解は進む。
先ずは木の育った森へ行こう。そして同じ空気を吸って考えよう。

間伐4

 


木のビブリオが、それぞれの木が持つストーリーとともに、こだわりの木材をお届けするブログと、稀少木材・無垢フローリングのホームページです。

・樹種別無垢フローリングのブログ記事一覧 http://trackback.blogsys.jp/livedoor/muku_mokuzai/1611916

・戸田材木店・セルバのホームページ
http://selva-mukumokuzai.jp

続きを読む

木ぃクンmuku_mokuzai  at 13:15コメント(0)トラックバック(0) この記事をクリップ! 

出張いたします


急ではありますが、今週末26日(金)〜28日(日)の間担当が出張のため留守になります。
正直26日は夜のうちに出発するので25日〜みたいなものですが、3日間留守をしますので、その間に頂いた問い合わせやご連絡には帰り次第順次対応させていただきますが、若干お待たせすることもあるかと思いますが、なにとぞご了承ください。

なにぶん、小さな会社ですのでサンプルの出荷その他も私がしている加減、それ位すぐにだしてよ!、ということもあるかもしれませんが、ご勘弁を・・・

又一つ二つ、いぃ情報をつかんで帰ってきますので、乞うご期待!です。


とはいえ、雪の無い時期に出張するというのは本当に久しぶりで、時間が有意義に使えそう。
そのあたりも期待大です。

森へ




木ぃクンmuku_mokuzai  at 13:15コメント(0)トラックバック(0) この記事をクリップ! 

その香りの元はどこから?!樹齢か気候か標高か・・・麗しの屋久桧(やくひのき)


人によって、何に反応して興奮するかというのはそれぞれだと思いますが、私は結構香りに弱いタイプです。
それも、木材の香りはとっても敏感に反応します。
特に、カリンやナラオーク)、玉椿の香りは熟成が進んだワインを連想させるので、激しく反応してしまいます。

それと同時に反応するのが米桧(べいひ)と台桧(たいひ・たいわんひのき)の香り。
それはワインと関係しているのではなく、前回お話した様に倉庫にていろんな木材の香りをかぎまわっていた時分に、桧系の樹種ばかりを固めてある部分があり、そこを整理した時には、他の樹種の様に色や木目で判別するというのではなく、ひたすら香りを照合していく作業だった為に、削っては香りを確かめ削っては確かめの繰り返し。

倉庫3


日本の桧の中に米桧や台桧が混じっていたり、突然無臭だとおもったらスプルースだったり、そうかと思えば「台桧の大きいのがあった!!」と思いきやラオスヒノキだったりと、兎に角一本一本嗅ぎまわるもんだから、すっかり鼻にはその香りが染みついていて、似たような香りには反応してしまうのです。
そんな鼻が今回倉庫で反応したのは、米桧でも台桧でもなく「屋久桧」。

屋久島産の桧です。

屋久桧5


日本には北方の冷涼な地域から南方の温暖な地域まで、様々な植物があり独特の四季を感じられる気候もあるために、多くの種類の植物を見る事ができると同時に、同じ植物でも地域性を感じる事ができるのがとても面白いところ。

特に1000年をゆうに超える樹齢を数える屋久杉であまりにも有名な屋久島は、降雨量が多い気候や成長する地盤の性質上、他の地域の同じ樹種とはちょっと違った性質を持つことがあり、とっても興味深い土地です。
針葉樹は永生きだと言われますが、それでも1000年という想像しにくい時間の流れを生きてくる生命力には、やはりその土地特有の何かがあるのではないか?!と、理由を探したくなるものです。

年輪の細かい部分などはもう肉眼では読めません。

屋久桧4


そう、屋久桧です。
その特殊な成長環境を提供してくれる屋久島で育った桧は、やはり他の桧とは違うのです。
う〜む、それでも屋久杉の様に独特な木目が全面に出ていたり、1000年以上の樹齢を数える巨樹がたくさんあるというわけではありません。
私が屋久島の桧が他の地域の桧と異なると思う一番の理由は、やっぱり香り!!
香りに敏感な私の鼻を捉えるその香りです。
普通の人は感じるのかどうか、疑問に思う(クスノキやとても香ると思っている白檀の香りですら首をかしげる人もいる・・・)位の違いではありますが、はっきりと違います。

その違いをはっきりと感じるのは何故かというと、若い頃に嗅ぎまわっていた桧の仲間の中で「台桧(たいひ)」の香りに近いと感じるから。
台桧は、近年では昔に在庫されていたお店から極稀に蔵出し(ワインみたい!)されて姿を見せる位で、日本人の需要というよりも故郷からの引き合いすらあるくらい、新しい材料というのは見る機会がありません。
弊社にも少しありますが、まとまった仕事を出来るほどの量でもないし、個人的に好きな樹種でもあるので販売することはない予定。

そんな台桧ですから、その特殊な(と感じる)香りを鼻に刷り込んだのですが、それに近い香りを屋久桧に感じるんです。
少し温かい午後、問い合わせの材を探しに倉庫に入った時、ふと鼻をかすめた香りがその香りだったのです。

その香りを言葉で表現しろと言われると困ってしまいますが、私なりの言葉で言うと「動物園に清々しい風が吹いた様な感じ」です。
うーん、めっちゃわかりにくいですが、動物園独特の動物たちの匂いプラス仄かな桧の油の香りで清々しく感じる、と言った意味です。
まぁ、個人の覚え方ですから何の参考にもなりませんからアテにしない方がいいですが、私が言葉で表現するのはこんな感じ。

その独特な香りが漂ってくるんですから私にはすぐにわかる。
それに屋久桧が育つ屋久島と、似た香りを持つ台桧はもしかすると土や生育環境や気候が似ているのかもしれません。
共に樹齢2500年を超える杉や桧を育んだであろう温かく雨の多い気候や山間部の標高に、似たような環境があったのかもしれません。

弊社の屋久桧は流石に2000年というものではないのですが、400年以上と想像される年輪を持っています。
400年とはいってもその大きさは大したものではありません。
つまり、成長が遅いから。
しかしながら、もしかするともっと大きく育っていたなら、私ではなくもっと財力のある銘木屋さんに嫁いでいたかもしれない、と思うと更にこのサイズにいとおしさが増してくるのですッ!!
嗚呼、階級社会の許されぬ恋の様・・・(いかんいかん・・・)

そんな甘いこと言っているとガブっといかれそう・・・甘えてんじゃないぞ・・・って。

屋久桧2


本当に、この独特な香りはどこからきているのか、知りたいものです。
もちろん、植物ですから生育環境に由来することは勿論のことながら、もしかすると、旧世界の杉の仲間の様に、古くは桧も様々な土地に根差した品種があったのかもしれませんね。
誰か屋久桧と台桧のDNA解析やってくれないかなぁ・・・


基、弊社は特殊材もあるものの、想像される様な高級材ばかりを扱う銘木専門店ではないですし、地域の零細材木店ですので大盤の木材をずらりと並べて「さぁ、選んでください!」という商売はできないし、必ずしもご希望通りのサイズや樹種を紹介出来るほどの在庫もありません。
それでも、何か私と縁があるというか、やっぱり感じるものがあった木材が弊社倉庫にやってくるのです。

屋久桧3


それが、今回の屋久桧であり今までに紹介した屋久栂でもあるのです。
屋久栂は幅広板の他に長尺幅広板もやってきて、顔ぶれが豊かになって「小さな屋久島ファミリー」を形成しています。

屋久島は心身が若干疲れていた時期に訪れた時の、あの空気の匂いや触ることは出来なくても感じる空気の肌触りに大きく癒された想い出の場所。
やっぱり互いに惹き惹かれているのかも、と一人満足しています。


今回の様な樹種の持つ香りについては、樹木の専門書は数あれどその香りについては「特有の方向を持つ」と言った様な記述にとどまる場合が多く、「そこが肝心なのに・・・」と思うことしばしば。
ここはいっちょ、さっきの「動物園の香り」の例えで他の樹種の香りも例えてみるか!?!
木のソムリエによる木の香りの本出版近し??
面白そうです。隠居後のライフワークにしようかとちょっと真剣に考える屋久桧の香り、です。



木のビブリオが、それぞれの木が持つストーリーとともに、こだわりの木材をお届けするブログと、稀少木材・無垢フローリングのホームページです。

・樹種別無垢フローリングのブログ記事一覧 http://trackback.blogsys.jp/livedoor/muku_mokuzai/1611916

・戸田材木店・セルバのホームページ
http://selva-mukumokuzai.jp


木ぃクンmuku_mokuzai  at 15:50コメント(2)トラックバック(0) この記事をクリップ! 

材木屋の特権は今もいきているか?! 梅雨時期の材木屋


じめじめする梅雨・・・
と始めるつもりが、ここのところ「はっきりしない」天気が多い。
もちろん、業務の予定が狂うので、あんまり雨が降られても困るものの、また空梅雨の心配をするのも季節感がないところ。
適度に夜のうちに降ってくれるといいんだけど・・・と毎年思う。

さて、そんなうっとうしい梅雨のイメージですが、材木屋には梅雨特有の現象があるのをご存知か?!
材木屋には、と言っていいものかどうかは定かではないものの、私は「材木屋の特権」ではないかと思う瞬間であるのです。
その特権とは「香り」。

内装材にもふんだんに木材を使った木造住宅などは、「木の香りがする」といいますが、普段気に触れている私たちでは少しその香りには鈍感なのかもしれません。
ガソリンスタンドのおにぃちゃんは、次第にあの強烈なガソリンの匂いが気にならなくなるというけれど、同じ事かも知れない。
私の自宅も例にもれず、子どものお友達の親御さんが来られると「木のいいにおいがするわぁ」と喜んでくださるそうですが、その「喜ばれる香り」に包まれて仕事ができるのが特権?!というわけではありません。

倉庫5


もちろん、製材作業や加工作業をしていると周囲が木の香りに包まれますが、私の言う特権は、倉庫に在庫している材達が樹種ごと日ごとに漂わせる香りの違いを楽しむことができること、です。

桧専門や杉専門のお店でも勿論良い香りがするのですが、弊社の様な様々な樹種を扱う街の材木屋では、その日の気候や湿度などによって、香る樹種が違うのがいいところ。
特に6月以降の雨の日や湿度の高い日などは、色々な木の香りが漂いとても心地いいものです。

まだまだ木の事がわかっていない時は、こういう時期は大きなチャンスで、ソムリエ顔負けなくらいに倉庫の木材を片っぱしから嗅ぎまわっていたものです。
もちろん、一つ一つ樹種など書いていません。
その匂いを覚えておいて、次に同じ匂いの木材を出荷・とりよせした時に頭の中で照合するのです。
ほとんど出会うことの無い木材の場合など、何度も嗅ぎまくって頭に刷り込んだことも想い出です。

この時期、倉庫で特に香りのするものはやはり桧系の樹種。
わざわざ「桧系」としたのは、桧だけではなく米桧(べいひ)や台桧(たいひ)などが香るからですが、それこそ日替わりランチならぬ、日替わり桧の如く天候によって「あぁ、今日は米桧か・・・甘い香り。」と仄かに漂う香りを楽しむのです。

倉庫2


広葉樹のナラやカリンなども、ワイン好きの私にとっては大いに香りが欲しい樹種ですが、これらの在庫品は天候の差位ではなかなか香り立つことは少ないので残念ですが、広葉樹でやはり香りの強いものはクスノキ。

これは一般的な樹種では「ひば」とワースト人気(私ではなく世間の)を2分するのではと思うくらいに好き嫌いのはっきりとする樹種ですが、コイツもよく香ります。

季節は反転しますが、冬になると私の机からはとても甘い高貴な香りが漂ってきます。
初めは一体どこから?!誰かの香水か?!と思っていましたが、よく香りを考えてみるとその正体は、引き出しの中の香木「沈香」。
昨年の秋口に問い合わせがあって出してきて以来、とりあえず引き出しに入れていたものをそのままにしていたものでした。

倉庫4


しかもきちんとビニールの袋に入れて、香りを封じ込めている(なんか魔法使いみたい!)のにも関わらずに香り立つ!
おかげで何もしていないのにお香をたいている中で仕事をしている様な、リラックスした気持ちで冬を過ごせたのが昨年でした。


しかしながら現在は、一般建築材料になる木材は殆どが人工乾燥になり、昔ほどは「木の香り」がしなくなっています。
木の香りよりも、「木質材料であること」が大切だから。
時代に求められての経緯ではありますが、冒頭の様に「いい香りのする家」と言ってもらえる木を使ってほしい様な想いもあります。
ボヤキではなくて・・・

やはり、だからこそ材木屋の特権なのだ。
素材その物を見てその香りをかいで、加工して納める事ができる。それが特権。
出来るだけ多くの樹種、たくさんの魅力的な木材を揃えて「特権」が続くようにしていきたいです。

今日も倉庫の2階でまた違う香りがする。
今日はどんな樹種か、、、あぁ、この香りは・・・

今日見つけたその香りの正体は・・・・

倉庫1




木のビブリオが、それぞれの木が持つストーリーとともに、こだわりの木材をお届けするブログと、稀少木材・無垢フローリングのホームページです。

・樹種別無垢フローリングのブログ記事一覧 http://trackback.blogsys.jp/livedoor/muku_mokuzai/1611916

・戸田材木店・セルバのホームページ
http://selva-mukumokuzai.jp



木ぃクンmuku_mokuzai  at 13:15コメント(0)トラックバック(0) この記事をクリップ! 

夢を見た少年は今・・・ 「RE」と材木屋


前回を見返して見ると、やはり一人興奮気味にすすめてしまった為に、どうでもいい事をつらつらと並べたような形になっていましたが、夢なんです。
憧れですから、それはやっぱり興奮し追い求めたくなるもの。
人にはわからないかもしれないけれど、それでも追い求めたくなるものが夢であり、憧れではなかろうか・・・(少し正当化?!)
それでも、その憧れと興奮と同じ様な気持ちが、現在の木に対する気持ちに通じるところがあったりするもので、やはり夢やあこがれは人格形成に少なからず影響しているのかもしれません。
私だけかもしれませんが・・・

「世紀の決闘!!」

そんな事書かれるともうたまりませんでした。(結局雌雄決しないのだけどね。)

夢8



「すごいタイヤ」に夢を見ていた少年は、タイヤだけではなくもっと目に見える「数字」にもとても魅力を感じたものでした。
これも一時のブームを経験した方たちにも言える事かも知れませんが、その車の性能を数字で見ることのできる「動力性能テスト」の結果表などは、暗記するほどに見ましたし、その数字の示す「0.1秒」や「たったの1km/h」にとても興奮していました。
別に0.1秒速かろうが、たった1km/h最高速度が伸びようが大きな意味はなさそうなものですが、自分の贔屓の車種やあこがれの車種には、その「少しの差が見える数字」には一喜一憂の価値があったのです。

夢4

そんなデータも元より、昔の車というのは魅力があったように感じます。
こういうと、「今の若者は・・・」的な発言に聞こえます(自分でも・・・)が、時代を反映していることなどを考慮しても、免許をまだ取得していない車好きの少年が夢を持つくらいに魅力的だったことは間違いないと思います。

その最たるものはカタログ。

現在多くのメーカーが一部特殊車種を除き、「便利」や「燃費」、「積載性」や「環境性」などを主に前面に出しているために、車そのものを所有したいというよりも「使い勝手のいい商品を買う」様なカタログに見えて仕方ないのです。
もちろん、どれも現在求められている性能ですから力を入れるのは当然なのですが、やはり夢がない・・・

あの時代、この一言そしてこのカタログで車好きの少年は夢を見たものです。

夢2

our dreams come true

そんな文字がしたためられたカタログ。
「our」という文字で誰を想像するか・・・メーカーか、乗り手かそれとも・・・
それは自由でもあると思いますが、「夢の叶った車」。
そう、この車を始め、その当時の車のカタログには夢を見ました。

単純にカッコいい、動力性能が極めて高い、内装がきれい、などの車本来のこと以外に、掲載されている写真の撮影シーンや風景そして文面が、「いつかこの車で・・・」と、少年を夢に誘う力を持っていたのです。
もちろん、それはいつのことかはわからないけれど、そういう気持ちにさせるカタログと実際の車の持つ魅力。
その双方を持っていたように思います。

夢6

現在では新車販売されていない(はず)、ヘッドライトが格納されていてフロント部のシャープな造形を演出してくれる「リトラクタブルヘッドライト」の車が多かったのも、この時代の特徴。
今でもやはりそうですが、この形には憧れます。
特にお気に入りのスポーツカーには、この形状が多かったこともあって、スポーツカーの代名詞の様なイメージでした。

こんなカッコいい車でドライブしたい、女の子を隣に乗せて走ってみたい、自分の車としてガレージで眺めたい、どんな乗り味なんだろう、という想いが楽しくて、買えるわけでもないしそんな予定もないけれども、キャッチコピーや解説文の隅々まで読み、きれいな写真に自分の将来の姿を投影していたものです。

夢7


やはりそういった思いや考えは、自分の中のどこかに残っていて、現在の木に対する想いや木材や住宅に対する想いに通じるところがあって、興味の無い人や他人が見ればどうでもいい「ゴミ」と言われそうな小さな木材でも、普通は気にしない些細な違いに萌えたりするようなところも、やっぱり昔に憧れた車の様に、その物に夢があるから。

木材という素材の様々なところが好きで、決して数値には現れない性質や同じ樹種でも個性のあるところや、もちろん生き物でありとても奥の深いところなども、数値やキャッチコピーに憧れた少年にはもってこいの素材だったのかもしれません。

現在では車も所有するものというよりも、移動手段や積載手段優先に考えられる物は優れた性質のものが多いですが、どこか自分がその物を手に入れる、愛着を感じるというエモーショナルな部分に欠ける様な気がしてなりません。
もちろん、そんなもの求めていない!といわれればそれまでですが、私はそれを求めています。
それは木材や住宅でも同じ。

だって、私の扱う木材はエモーショナルな素材。
感覚で感じてもらうものであり、そのものに愛着をもってもらうものであり、所有し喜びを感じるからこそ大切にしてもらえるものだと思っているから。
一つ一つの部材や木材の種類、育ってきた環境などのお話に燃えて(萌えて)欲しいのです。

今や木材は目に見える部分に使われることが少なくなったと言われます。
見えない部分にお金をかけても仕方ない、見えていても極力予算を抑えたい、木であるということよりも木の質感があって尚且つ耐傷性などの性能を満たしたい、という意向はやはり、車と同じくエモーショナルではなくリアリティが求められているのかなぁ、と思ってしまいます。

全てが夢物語ではいけないことは承知の上ですが、車の様にキャッチコピーや性能数値に感動することは無くても、人間が良さをかんじられるという意味で本当に良い「素材」である木材を皆さんに知ってもらいたい、というのは、夢ではなく現実的な部分です。

「夢のマイホーム」という言葉も今では死語ですから、家を買う、ということが夢ではないとしても、その大切な家に使う木材には夢を持ち続けてもらいたい!と思い、今日も夢見る「昔の少年」でした。


夢を語ったカタログはこう締めくくられています。

Is the dream over? No,it's just beginning.

まだまだ私も夢を語り続けられるおじさんでありたいものです。

夢3



さて、最後にこれだけは言っておかないと…

この記事をどうしても書きたくて燃えて(萌えて)いた私のせいで、今の時期暑い小屋裏収納や、片付けていない納戸の荷物の山の中でどこにあるかすらわからない昔のカタログなどを探すのに、貴重な休日の日曜日の4時間を一緒に費やしてくれた家内に感謝。
ほんと、書いてしまえばしょうもない(?!)男の夢のお話に協力してくれる奥さん。
嗚呼、本当に感謝しています・・・・

これもまた現実・・・



木のビブリオが、それぞれの木が持つストーリーとともに、こだわりの木材をお届けするブログと、稀少木材・無垢フローリングのホームページです。

・樹種別無垢フローリングのブログ記事一覧 http://trackback.blogsys.jp/livedoor/muku_mokuzai/1611916

・戸田材木店・セルバのホームページ
http://selva-mukumokuzai.jp




木ぃクンmuku_mokuzai  at 13:15コメント(0)トラックバック(0) この記事をクリップ! 

少年のみた夢 RE-71


71

この数字だけでピンと来なくても、最初に「RE」とつけばたちまち一つのものをイメージするのは、私の年齢から上の車好きの方のはず・・・

誰でも少なからず、小さなころや青春時代に影響を受ける素材というものがあるはずで、それが現在に大きく影響しているかどうかは別問題として、そのキーワードで今でも鮮明にその記憶がよみがえるという事はあるはずです。

最近は仕事や家庭で何かと自分の時間が作りにくくなったこともあり、趣味の車への興味も少し薄れがちだったところ、たまたま本屋さんで目にした冒頭の数字(もちろん、車雑誌のところだけど・・・)。
立ちどころにピン!ときて足が止まり眺めてみる。
実は冒頭の数字は、私がまだ実際には車に乗ることができない少年時代に憧れていた時に、話題になった「自動車タイヤ」の商品名なのです。
そのタイヤの名前は「ポテンザ RE-71」。
(一つのメーカーの名前や商品名だけをあげて公開コメントするというのは、あまりいいとは言えないかもしれませんが、(評論家ではないし)今回は特別です。)

夢10

「ポテンザ」とは某メーカー(笑)の有名タイヤブランド名ですが、そのあとの「RE-71」というのは、そのブランド名を世界に知らしめた始祖のような特別な(私の記憶には)モデルなのです。
現在でこそ日本のタイヤメーカーが世界の自動車メーカーに採用されていますが、私が自動車に憧れ始めたころは、外車といえば外国産のタイヤ(ピ●リやミシ●ラ●とか)を装着していることが普通で、日本メーカーのタイヤが、それも高性能車に採用されるという事はなかったように記憶しています。

しかし、その高性能車への採用の扉を開いたのがこの「RE-71」だということは私だけでなく、当時の車(特にスポーツカー)をご存じの方であれば異論はないと思います。
そのタイヤが装着された車というのは「ポルシェ959」。

夢11


ポルシェといえば「911」という車名があまりにも有名ですが、往年のスーパーカーを代表する歴史の中でのポルシェはやはり「959」です。
詳細なスペックは割愛しますが、当時で450馬力というハイパワーを2段階制御のターボシステムで絞り出すエンジンや、今では当たり前である駆動力を最適に配分する4輪駆動システムなどは、「近未来の車」と評されるほどに革新的でエモーショナルな物でした。
そんな「959」に標準装着されたタイヤ、それが先の「RE-71」だったのです。

この「標準装着」の意味が表すものはとても意味が大きく、上述のように外国車に日本のタイヤが装着されていること自体珍しかった時代に、「近未来のスーパーカー」であるポルシェ959の履くタイヤがRE-71という日本のメーカーのタイヤであることの意味とともに、標準装着というものに採用されるのには、ポルシェ社が決めた基準に合格しなければならず、なおかつただの車ではない959には更に厳しい?基準を要求され、それに合格して初めて標準装着となることがとてもむつかしいのです。

959用のタイヤに求められたもの、それは320km/hというスピードに耐えることと、ランフラットであること。
日本車では今でも180km/hが最高速度であるのに、320です!
また、ランフラットというのはタイヤがパンクしても、ある程度の距離を走ることができるもので、スペアタイヤが必要でないものです。
これらも今では実現させているものが存在しますが、当時の車好き小僧(私)の心は躍ったものです。

夢5

レーシングカーのようなセンターロック式(4つも5つもボルトがない。しかも鍵付き!!!)で、しかも現在でもそうは無い「マグネシウム製」のホイールも興奮度の高いものでした。

おっと、タイヤの話です。
そんなスペシャルな車に標準装着されていたのが「RE-71」なんです。
少年時代に夢の車に標準装着されていた憧れのタイヤであるそれ。それがこの度リニューアルして復活し「RE-71R」という商品名で販売され始めたのです。

夢14


もちろん、その夢の車に憧れていた少年は、自分が車を運転するようになってからも「RE」ブランドのタイヤを履き続け現在に至るわけで、連綿と続くそのブランドのタイヤの「味」も分かっているつもりですが、今まで「710」や「711」、「070」というものはあれど、「71」を冠するものはなかっただけに、久しぶりのそのスペルだけでも興奮してしまうのは分かっていただけるかどうか・・・

夢13



木のビブリオが、それぞれの木が持つストーリーとともに、こだわりの木材をお届けするブログと、稀少木材・無垢フローリングのホームページです。

・樹種別無垢フローリングのブログ記事一覧 http://trackback.blogsys.jp/livedoor/muku_mokuzai/1611916

・戸田材木店・セルバのホームページ
http://selva-mukumokuzai.jp



木ぃクンmuku_mokuzai  at 13:15コメント(0)トラックバック(0) この記事をクリップ! 

相談窓口 それは材木屋も同じ


一人で悩まず、○○に相談!

久しぶりに、ボケーッとテレビを見ていて聞こえてくるメッセージ。
最近当たり前に聞くようになったと感じるコマーシャルメッセージのうちの一つ。
耳に覚えがあるでしょうか。
事柄は違えど、相談はしてほしいと私も感じています。
もちろん、木材のことで・・・

過日に弊社のホームページを公開したことをお伝えしましたが、それも相談のきっかけを作ってもらうための入り口です。

弊社が無垢の木材に関するインターネット記事を書き始めてすぐの頃に、注文を頂いた方の事は今でもはっきりと覚えています。
「商品のことだけではなくて、疑問に思っている事をどこに相談したらいいかわからなかった」、という事で連絡を頂きました。
とっても嬉しかったです。
その方は遠方のお客様で、もちろん初めてのお問い合わせ。
色々と見てこられて、綺麗に映っている商品の写真や販売価格は見る事が出来ても、木材としての詳細の説明や特徴などの情報が無い場合が多いことと、初めての問い合わせメールでわからない部分をやり取り出来たことがよかった、と言っていただけました。

相談3


今は木材でもたくさんの商品とたくさんの情報が入手できますし、木材を使う上での注意事項などは書かれていますが、お客様の気になる部分は意外と掲載されていないもの。
先日の死節もそうです。気になるところなんですね。
気になるところは、樹種によって様々あるはずですから「これはどうなのか?」、「こっちはどう違うのか?」といった事を尋ねる事ができる場所が求められているんだと感じました。
弊社は問い合わせ回答専門のスタッフがいるわけでもなく、ショールームでも可愛い女の子が説明してくれるわけでもありません。
だからこそ、自分で購入したショールーム見本用の商品を自分で開梱し、一つずつ、いや一枚ずつ眺めて気がついた事や気になる部分を、少しでも多く伝えるべく、写真にとって記事にしています。

相談2


他社には私より説明の上手な女性スタッフや、やり手のセールスマンがたくさんおられることと思いますが、木が好きな自分の手で触り感じた事を伝えられる人間はそう多くはいないと思います。
メーカー製品の説明書に書いてあることを説明するのではなく、その木の一つ一つのお話をする事ができるのが、木材の相談窓口である材木屋の役割。

無垢フローリングではどうしても気になる「傷つき」や「汚れ」、「かたさ」は、言葉では言い表しにくいですし、詳細に表現はできないでもの。
それでも、ショールームで体験してもらったり単なる「かたさ」ではなく、木の足触りの柔らかさの理由を知ってもらうように気をつけています。
単純に、始めの気になることを全て満足させようとすると自ずと合板フローリングが答えになってくるはずです。
しかしながら、一昔前は傷がつきやすい上に「床には柔らかすぎる」と言われたスギのフローリングでも、現在は多く使われるようになりましたから、やはり考え方を変えることです。
スギはダメ、無垢は汚れる、ではなくそれを如何にとりいれられるか。
だって、傷がつかないほどかたい床の上、自分の足にもかたいんだという事を知って下さい。

相談5


床には硬くて傷がつかないものでないといけないというイメージを持たれがちですが、合板フローリングの場合は表面硬度や傷のつきにくさを追求するのもいいかもしれませんが、無垢のフローリングと迷う必要はありません。
無垢はかたさを求めるものではないと思うからです。
始めは、ナチュラル感に惹かれたり、健康的だというイメージだとか自然そのものの表情の良さに惹かれたはず。
だから、合板フローリングのすぐれたところと比較してどうか?!ではなくて、もっと木の個性や表情そしてストーリーを聞いて、自分の生活スタイルにあったものを選んでほしいと思っています。

相談1


それを相談して決めるのがショールームであり、材木屋さん。
カタログや色見本を見て「この色で!」ではなく、一つ一つの樹種のことや選び方を、一人で悩まずに相談できるスペースが木の相談窓口である弊社のような材木屋だと思います。

どうして無垢材は傷がつくのか、どうしてあたたかいのか、かたさの違いは何か・・・などなど、迷いの元となるいろんな疑問を知ってもらえると思います。

さぁ、勇気を出してお問合せ!(笑)


木のビブリオが、それぞれの木が持つストーリーとともに、こだわりの木材をお届けするブログと、稀少木材・無垢フローリングのホームページです。

・樹種別無垢フローリングのブログ記事一覧 http://trackback.blogsys.jp/livedoor/muku_mokuzai/1611916

・戸田材木店・セルバのホームページ
http://selva-mukumokuzai.jp





木ぃクンmuku_mokuzai  at 13:15コメント(0)トラックバック(0) この記事をクリップ! 

ネシアンチーク幅広無垢一枚物フローリング


前回から続くチークのお話。
今日はフローリングについて・・・

今から20年ほど前、現在ほど多様なスタイルや建築材料が普及していない(と思っていた)頃は、住宅建築においては概ね「この用途にはこれ、ここにはこれ」といったように、ある程度の定番というものがあったように感じます。
もちろん、自分が無知であったこともあると思いますが、現在のようにインターネットを介した情報というものも当然なく、住宅建築は地域性やその「定番」によって行われていたように思います。

そんな中で、私たちの納める無垢のフローリングといえば一般的にはナラでした。
カスクオークフローリングの記事でも書いたように、この流れが現在も変らない事を考えるとやはり、ナラというのはいつの時代も受け入れられる一定の魅力を持っている木材といえます。
また、それとともにナラ以外で少し高級な注文住宅向け、という時に必ず提案していたものの一つが「チーク」でした。

家具に詳しい方や、木材の好きな方だとその名はご存知かと思いますが、以前はそれよりも「高級フローリングの代名詞」としてとりあえず間違いないものの提案としてお話していたものでした。
「間違いの無いもの」というのは、フローリングの寸法精度。
現在でも、完璧に寸法の揃った曲がりも反りも無い無垢のフローリングというのは提案することはできませんが、無垢材の中でも材の伸縮の差が少なく安定しており、尚且つ少し濃い目の茶褐色が落ち着きを感じさせるため、内装仕上げにダーク系の色合いが好まれていた時代には、多く販売させていただいたものです。

ですから、今でも私の頭の中には「チーク=高級フローリング」の計算式が抜けません。
今では、ブラックウォールナットブラックチェリー、そして様々な幅広無垢一枚物フローリングを扱っていますので、単純な価格でいえばチークに匹敵、もしくは現在ではそれを上回る様なフローリングもあり、私の中では少し出番は減っていました。

今日は、そんな懐かしいチーク材の無垢フローリングをご紹介するわけですが、少し昔とは趣が異なります。
こんな感じ・・・・

ネイキッド2



昔からチークを見てきた方には、若干違和感があるかもしれません。
もちろん、私がすすめるフローリングですからこれも無塗装ですので、色合いが薄く感じるかもしれませんが、これもチークなのです。
以前、私もよく扱っていた時期のチークといえば、前回もあった様に濃い茶褐色から金褐色と表現される様な色合いが多く、油をひいたかのような材面の光り方と「ぬめりのある」と表現したくなるような、蝋を触っている様な感触がありました。
おそらく、よくチークをご存知の方もそんな印象ではないでしょうか。

このチークが入荷したての頃、お客様に言われましたよ。
「お宅のはチークですか?!」と。

想像通りのお言葉に、用意していた回答をさせていただいたわけですが、なぜわざわざそんな答えを用意するのかというと、やっぱり「チークのイメージ」というものが大きいから、ということと無塗装だから、という2点の理由からです。

ネシアンチーク セレクショングレード2

このフローリングの写真を見て、濃淡が素敵だな、と思ってもらえると嬉しいです。
偏見なく見ていただける証拠。
でも、木材に詳しくなればなるほど、チークに関するイメージというものが出来上がっているものです。

前回の最後に、とても高級材であるチークは多くの国で植林され、その一大産地がインドネシアであることをお伝えしましたが、安定供給されるチークの多くは一般的に持っておられるチークの色合いのイメージとは異なり、薄茶色から赤茶褐色の芯材と白色の辺材に、黒紫色の縞が混じるという感じで、「安定した濃い茶褐色!」というイメージではありません。
そのために、「お宅のは本当にチークですか?!」といった質問を受けることになるわけですが、私にとっては話始めるきっかけづくりをしてもらうようで、反対にエンジンがかかるわけです。

ネシアンチーク セレクショングレード5

この少し明るい材色が、今までのチークに持っていたイメージと異なるという事で、イメージと違うというご意見を頂くわけです。

そしてもう一つの理由は、これも同じく材の外観で「色調のバラつきと白太を含むこと」がイメージと違うと言われます。
どの木材でもそうですが、同じ樹種であっても育つ場所や環境、気候や土壌によって色や表情に若干の違いがあるもの。
特にチークは、生育環境や土壌によって色調が変る事が知られています。
それは同じ樹種でも二つとして同じものがない、また同じ表情に育たない無垢の木材の個性その物なのですが、いかんせんチーク程のスーパーメジャーな樹種になると、イメージ通りでなければいけないという意識があるようです。

チークを求める人全てが造船をするわけでもないですから、こうでなければいけないというように縛ってしまうのではなく、個性の違いを感じ尚且つ、貴重な材を安定的に使うことができるメリットを感じてもらいたいと思います。

ネシアンチーク ネイキッドグレード5


しかしながら私も冒頭の様に、昔のチークを多少は知っている人間として、今回紹介のチークの最大の特徴を伝えておかなければなりません。
今回のネシアンチーク幅広無垢フローリングの最大の特徴は、「無塗装であること!!」です。

なぁーんだ、それなら他の樹種も無塗装で扱いしているじゃないか、そう聞こえてきそうです。
確かにその通り。
幾度か紹介している様に、多くの樹種で無塗装やオイル塗装(受注塗装)のフローリングを扱っているので、それを知っていただいていればどうということではないのですが、実はチークのフローリングの多くは塗装されています。
その訳は・・・

塗り黒檀

写真の通りです。
いや、写真は黒檀の塗装角材の表面塗装をはがしたところですが、さっきまで黒かった部分が、薄皮をめくると白いではないですかっ!
そう、着色で色合わせをしているのです。
もちろん、名前通り「黒檀=黒いもの」というイメージから他の部分に合わせて黒く塗装されているわけですが、チークも同じなのです。
先に書いている通り、チークを知っている方ほど、その材に持つイメージは「濃い茶褐色」のため、今までの写真の通り、実際のチークの材とのギャップを感じにくくするために、ちょっと色調の薄い部分などに着色塗装してある場合が多いのです。

セレクション3


それも、「着色してあります」なんて表示はされていません。
だから、無意識に着色してある「よりチークっぽいもの」を選ばれている場合があります。
そんなこと、実際に原板を見たり生産しているところで話を聞かないと、製品になってしまえばわからないこと。
もちろん、上の写真の黒檀もその事情を知っていて仕入れてみて「やっぱりな!」の結果なのですが、もしこれが中身まで黒いと思われていたならばがっかりしますよね。
入荷量が限られているので、記事では施工例以外に詳しくお伝えしていませんが、以前に紹介しているミャンマーチーク幅広無垢フローリングも勿論着色無しです。

それゆえに、私は色合いが違うと言われようと、イメージが違うと言われようと無塗装をおすすめしたいのです。
理由がわかっていただけたでしょうか?!
折角選ぶチークです、その樹種の個性を感じてほしいじゃないですか。
もちろん、オイル塗装をすると少し濡れ色になり色も濃い目に落ち着くので、統一された色合いよりも濃淡の出方が綺麗に感じられることと思います。

何か今日のフローリング記事は、長々と講釈を並べてしまいましたね。
しかし、それ位にネシアンチーク無塗装に想いが強いということだと理解してください。

そうだ、今回は全く材質のお話をしていないなぁ、という感じがしますが、材質は今までお話した通り、すこぶる優秀!でいいか。
少し言うと鉋仕上げには、石灰質を含むためにあまり向いていないとされますが、鋸挽きは苦労せず、サンディング仕上げはできます。

造林により、安定して稀少材を使えるありがたさと、造林材だからこそキャラクター豊かになるチークの表情を楽しめるネシアンチーク幅広無垢フローリング。
手をくわえられていないチークフローリングの無垢本来の表情と、途切れの無い贅沢な木目を満喫できる一枚物を幅広で楽しむか、ランダムに並ぶ個性的なバラつきを楽しめるUNIを選ぶか・・・
どちらをとってもネシアンチーク是非お勧めします。

一枚物プルミエグレード貼上りイメージ

プルミエ1

一枚物セレクショングレード貼上りイメージ

セレクション1

一枚物ネイキッドグレード貼上りイメージ

ネイキッド1


・ネシアンチーク以外の無垢フローリングの記事はこちらから

・無垢フローリング・羽目板の一覧はホームページからどうぞ


ネシアンチーク幅広無垢フローリング(寸法表記はすべてmm単位)

・寸法

15×90×1820
15×130×1820
15×150×1820 

・形状

一枚物、UNI

・エンドマッチあり

・品番と価格

NT-12P OPC一枚物 無塗装 15×130×1820 プルミエ
¥30,240(税込)/7枚入り(1.65屐

NT-12S OPC一枚物 無塗装 15×130×1820 セレクション
¥24,192(税込)/7枚入り(1.65屐

NT-12N OPC一枚物 無塗装 15×130×1820 ネイキッド
¥19,354(税込)/7枚入り(1.65屐

NT-13P OPC一枚物 無塗装 15×150×1820 プルミエ
¥33,696(税込)/6枚入り(1.63屐

NT-13S OPC一枚物 無塗装 15×150×1820 セレクション
¥26,957(税込)/6枚入り(1.63屐

NT-13N OPC一枚物 無塗装 15×150×1820 ネイキッド
¥21,600(税込)/6枚入り(1.63屐

NT-21P UNI 無塗装 15×90×1820 プルミエ
¥15,120(税込)/10枚入り(1.63屐

NT-21S UNI 無塗装 15×90×1820 セレクション
¥入荷待ち(税込)/10枚入り(1.63屐

NT-21N UNI 無塗装 15×90×1820 ネイキッド
¥10,368(税込)/10枚入り(1.63屐

NT-22P UNI 無塗装 15×130×1820 プルミエ
¥16,848(税込)/7枚入り(1.65屐

NT-22S UNI 無塗装 15×130×1820 セレクション
¥14,342(税込)/7枚入り(1.65屐

NT-22N UNI 無塗装 15×130×1820 ネイキッド
¥11,491(税込)/7枚入り(1.65屐

NT-23P UNI 無塗装 15×150×1820 プルミエ
¥18,576(税込)/6枚入り(1.63屐

NT-23S UNI 無塗装 15×150×1820 セレクション
¥入荷待ち(税込)/6枚入り(1.63屐

NT-23N UNI 無塗装 15×150×1820 ネイキッド
¥入荷待ち(税込)/6枚入り(1.63屐

・運賃

別途地域により、お問い合わせください。

・グレード

プルミエ:材の特色を活かしたトップグレード
セレクション:小さな節や軽微な色むらを含むグレード
ネイキッド:色むら、節、パテ補修、など強度に問題ないものは全て含みます。

・納期

無垢商品の為、該当年度の原材料が限られている都合いつでも生産するということができませんので、余裕を持って確認ください。


*ご検討の前に弊社からのメッセージを必ずご覧ください。 

お問い合わせ・ショールームのご予約はこちらから

・表情の違い 参考

プルミエグレードの孔補修(その他グレードにもあり)

ネシアンチーク プルミエグレード3

プルミエグレード他の黒筋(その他グレードにもあり)

ネシアンチーク プルミエグレード5

プルミエグレードの白太

プルミエ2

セレクショングレードの白太

ネシアンチーク セレクショングレード4

セレクショングレードの節

セレクション2


ネイキッドグレードの青筋、白太

ネシアンチーク ネイキッドグレード3

ネイキッドグレードの色むら

ネシアンチーク ネイキッドグレード4



木のビブリオが、それぞれの木が持つストーリーとともに、こだわりの木材をお届けするブログと、稀少木材・無垢フローリングのホームページです。

・樹種別無垢フローリングのブログ記事一覧 http://trackback.blogsys.jp/livedoor/muku_mokuzai/1611916

・戸田材木店・セルバのホームページ
http://selva-mukumokuzai.jp



木ぃクンmuku_mokuzai  at 13:15コメント(0)トラックバック(0) この記事をクリップ! 

フローリングの前に触れておかなければいけない、チークの話


木材が原材料になっている家具や楽器、建築材などの樹種解説でたまにみかけることがある「世界3大○○」という様な表記。
世界中で使われてきた、ということを強く印象づけるのにはとてもインパクトのある表現だと思います。
因みに、世界3大銘木として流布されるのが「チーク・マホガニー・ウォールナット」。

それぞれが個々の個性を持って、またその特殊な性質によって賞用されているのですが、その中でも材の木目の美しさよりも(もちろんそれもありますが)その特性を利用されている樹種といえば、やはりチークです。

チーク5


学名をTectona grandis

あまり聞き慣れないクマツヅラ科という科目の樹種ですが、木材としての知名度が高いのは先の形容でもお分かりの通り。
雨季と乾季のはっきりとした(雨が多いと木材の質的に劣ると言われる)熱帯アジア各地の季節風林を中心に分布する樹木で、木目はケヤキやタモの様な一部環孔材的な要素を持つ穏やかな表情。
マホガニーやウォールナットも優しい表情に、落ち着いた色合いがあり海外の洋風建築にとてもよく似合うのですが、チークはそれとはまた異なり濃い茶褐色
から金褐色と言われる様なシックな輝きを感じさせる木目と、何よりも無塗装の状態であるにもかかわらず、オイルを塗り込んだような油の様な手触りがあるのが大きな特徴。

チーク6


ウッドデッキなどの外構材として有名なイペや、世界でもっとも重い木として名をはせるリグナムバイタを触ったことのある人なら想像できると思いますが、それと似たネットリ感があります。
いや、似てはいるもののそれとも一味違う触感。
そう、まるで蝋燭をこすりつけた後の様な感覚。
その油や蝋のような感覚を感じさせるチークの材は、木製タールを含み鉄の錆や腐れを防ぐとともに、チーク材自身も塩害や湿気、酸にも耐え、摩耗しにくく、海中で木材を穿孔するフナムシにも耐えるためにもっぱら船舶用材として重用されてきました。

チーク1


そこで、チークに関するうんちくをひとつ。
ミャンマーやタイでは、チークの搬出に象が使われていたのですが、その時代でも製材所までずっとゾウというわけにもいきませんから、筏を組んで川運搬に任せていたようです。
すると中には6年かかって流れ着いたものもあるそうで、それでも腐らなかったといいます。
これにはもちろん、腐れのメカニズムが関係しているからだと思うですが、なかなか面白いお話ではありませんか。

その材質に関する逸話でいうと、チークは伐採前に地際の樹皮を剥いでそのまま乾燥させるといいますが、数年間そのまま置いていても伐採丸太の強敵であるカミキリムシが入らないという話があるのは驚き。

皮付きのままで木材を放置しておくと、皮と木質部の間から穿孔される確率が高いですが、数年間も問題ないというのは材木屋には驚きです。
ただ、後述する造林のおかげで単純林で育つようになり、造林地でビーホールボーラーなるチークにつく穿孔虫が多くみられるそうですから、増やし過ぎるのもいいかもしれませんね。


日本でいう木造の「浮宝=船」といえばスギですが、スギもここまで強力な個性を持っているわけではないので、船という用途に関してはやはりチークは最適な材の様です。
まだ海洋交易が盛んなころは、中国の新茶を運ぶ船が多くあったそうですが、その中の一隻「カティサーク」は総チークづくりだといいます。
どんなものかと想像もできません・・・
何故こうも船舶に好まれるかというと、チークは船舶の甲板材としての用途も有名ですが、その美しい材の化粧性も好まれ、豪華客船クィーンエリザベス鏡い忙藩僂気譴燭蝓海にとどまらず陸の豪華列車オリエント急行にも使われているほどに、稀に見る才色兼備?!な木材だからです。

オリエント急行


スギが出てきたついでに思い出しましたが、チークは屋根材にも使用されます。
もちろん、雨ざらしにも耐えるという耐久性からですが、家の耐用年数を超えて残るために再利用できる、とまで言われる今風に言うとサスティナブルな材料ということか。
一方のスギも、銘木として有名な屋久杉が屋根材として使われていたことは、意外と知られていないかもしれませんね。
木目が細かく油分に富む屋久杉は、一般的なスギに比べて格段に朽ちにくいことと、針葉樹なので鋸挽きせずとも山で簡単に割ることができる為に、人力で運ぶことのできない巨木は、その場で屋根用の割板にして搬出されていたのです。
現在はどこの家屋にしようされているのか定かではありませんが、以前は「屋久杉葺き」の屋根板があちらこちらにあった?!そうです。
チークにしてもそうですが、考えただけでなんとも贅沢です・・・・

しかし材のみならず、屋久杉級のチークも存在するようです。
世界最大のチークはタイにあるそうで、直径3,2m、高さ37m、樹齢1500年の古木だそうです。
1500年て・・・死ぬまでに会いに行きたいものですが、いつのことやら。

また、チークが銘木といわれるのは何も耐久(朽)性が高いからだけではありません。
強靭で茶褐色の木目が美しく、寸法精度の狂いが少ない事からあらゆる点で優れているために、銘木として称され最高級材(稀少材を排して)の一つとして好まれているのです。

チーク2


一つ興味深いのは、日本にもそのチークを使った建築があるという事。
それもお寺です。
えぇー?お寺にチーク?!と思われるでしょう。普通はヒノキ?となることでしょう。
しかし、そのお寺はチークだといいます。
実は私もまだ訪れたことのない、近くて遠い場所京都にある萬福寺です。
そこはなんとチーク造りのお寺でインゲン豆で有名なかの隠元禅師の開山で、1661年創建だといいます。
近いうちに見学に行きたいと思っています。

しかし、それ位優秀な樹種ですから木材としての需要が逼迫するのはだれもが予測できるところ。
その為に、天然林分布以外にも多くの国で植林がされてきました。
その国の一つがインドネシア。(天然林もあるそうだけれど・・・)
ミャンマーを始めタイやラオスといった主だった産地以外で、現在安定してチークを供給できる国として、知られています。
木材の常である、優秀な木材程枯渇の危機に瀕するという状況。
ブラジリアンローズやマホガニーも同じ。
その為に、造林されていたり材面や性質の似た代用木材が利用されるのが木材の世界。
そこでは、チークとは異なる樹種も○○チークという名前になったりして流通するわけですが、次回に紹介するネシアンチーク幅広無垢フローリングは、代用材ではなく安定して供給できるインドネシア産のチークを原材料としています。
もちろん、ちゃんとしたチークですから「しっとりねっとりの手触り」も感じる事ができます。

ただ、今までに列記した様な「チークのイメージ」を納得される様な知識を持った方には、若干イメージとは異なるかもしれませんが、それこそ天然の木材の世界。
産地の違いによる木材の違いとしての味わいを感じてもらいたいと思います。


木のビブリオが、それぞれの木が持つストーリーとともに、こだわりの木材をお届けするブログと、稀少木材・無垢フローリングのホームページです。

・樹種別無垢フローリングのブログ記事一覧 http://trackback.blogsys.jp/livedoor/muku_mokuzai/1611916

・戸田材木店・セルバのホームページ
http://selva-mukumokuzai.jp





木ぃクンmuku_mokuzai  at 13:15コメント(0)トラックバック(0) この記事をクリップ!