空を見上げて
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2014年02月

木材利用ポイント制度の期間が延長されます。


だんだん申請が増えてきている木材利用ポイント。

その制度が予告通り期間延長されることになりました。
工事着手期間が当初の26年3月31日から9月30日まで延長され、従来は今一つ納得のできない理由で除外されていた天井の木質化が、ポイント対象こうじとして新たに認められました。
それにともなってかどうかはわかりませんが、対象樹種に米松(べいまつ)が追加されている(26年4月から対象)のも大きなポイントです。

ただし!!ここまで読んで、待っていました、と思った方はがっかりするかもしれません。

対象樹種に米松が追加になったということは、現在の新築住宅の梁や桁という構造材の殆どが米松を使用していることを考えると、木造住宅の新築においては殆どの住宅がポイント申請に必要な㎥数をクリアーすることになり、大幅に申請数アップのはずだったんですが、実はよく読んでみると、木造住宅の主要構造材の表記には米松は含まれていません。

つまりは、米松は内装外装木質化に対して認定していますが、新築の主要構造材については認めていませんということです。
木材利用ポイント事務局にも確認済み。

多くの方がぬかよろこびしたのではないでしょうか?!

いつも法制度になっている文章はそうですが、わかりにくい。
建築士の法規や宅建の民法などを少しばかり理解できるから気が付きますが、こんなの誤解を生むだけです。
資源量が増加している樹種、というくくりでいいのかもしれませんが、外国産樹種を認定するんだから、もう少し間口を広げてくれてもいいとおもうのですが、今一つ理解できない樹種追加じゃないでしょうか。

窓口がぼやいても仕方ないですが、おそらく同じように思った方がいらっしゃると思うので、代弁しておきましょう。

しかしながら、今まで通り木造住宅や内装の木質化は進めてもらいたいですから、フローリングや羽目板のお問い合わせおまちしていますよ。
最後はコマーシャルで・・・


木材利用ポイント制度変更点は詳しくはこちらのサイトから




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エインシェントオーク幅広無垢一枚物フローリングの御宅見学


先ごろ完成のエインシェントオーク幅広無垢一枚物フローリングを採用頂いたお宅です。

エインシェントオーク幅広無垢一枚物フローリング完成 7


温かな日差しが差し込んでいます。
エインシェントオークの一枚ごとのグラデーションがはっきりと強調されていてメリハリのある表情です。
無垢のフローリングはもちろん、一枚一枚表情が異なることはもう耳にタコどころではなくお分かりの事かと思いますが、やはり私の日常の業務の中でも未だに「木目と色合いのサンプルとのギャップ」に困られるケースが無くなったとは言えませんから、このように濃淡のある木材はできる限りの表情を見ておいていただきたいのです。

エインシェントオーク幅広無垢一枚物フローリング完成 1


何故かというと、エインシェントオークや後に紹介のエインシェントバーチは、大抵「濃い色のフローリング」や「黒っぽい無垢フローリング」というカテゴリーから選定される場合が多いからです。
その選定のキーワードでいくと、黒檀フローリングブラックウォールナットフローリング、ソノケリン(ローズウッド)フローリングなどがあげられる場合が殆どだと思います。
そのキーワードに対して、エインシェントオークをあまり知らないスタッフが、たまたまお客様に見てもらった一枚のサンプルが、上の写真の一番色の濃い部分であれば、見た方は「これくらいの濃さがいい!!」という話になってしまうわけです。

だから、必ず全体を見ていただかなければいけませんし、もちろん色見だけの観点での選定には慎重になっていただきたいのです。

エインシェントオーク幅広無垢一枚物フローリング完成 8

先の記事でもお話していますが、木材は総じて色の濃いものは価格のはるものですから、ブラックウォールナットや特に黒檀などはなかなか手が出にくいことと思います。
エインシェントオークがお手頃、という宣伝ではないですが、オークという美しい木目と特有の「斑」を見ることのできる樹種で、塗装ではなく(ここがポイント)深い色合いが楽しめるのは大きな違いです。

エインシェントオーク幅広無垢一枚物フローリング完成 4


中央部分の一枚、太陽に照らされて縮み杢が出ています。
貴重!です。虎斑(とらふ)という柾目に出る組織もこのようにみえますが、こんなに大きく出ることはないでしょうから、貴重な一枚。

エインシェントオーク幅広無垢一枚物フローリング完成 5

この写真の中央付近の一枚にかなりはっきりとした虎斑が出ていますね。
これぞオークの醍醐味です。
必ずある、というわけではないのでこれをあてにしてもらっても困るのですが、そこは童心に帰って「駄菓子屋さんの当たりくじ」の様に開梱貼り上げ時のお楽しみにしてくださいね。

さて、上の2枚の写真からもわかる様に太陽光が入るとまた一味違った表情ですね。
この場合も、光によって色見が全く違ってみえるのが写真でもわかっていただけるかと思います。
少し赤茶色に見えています。
表現が難しいですが、自然のものです。人間が決めた単純な「色」という認識の仕方の範囲におさめろ、という方が無理な話。
そのあたりは是非ショールームにて実物を数枚ご覧くださいね。

エインシェントオーク幅広無垢一枚物フローリング完成 6

そう、色見が濃いのでなかなかわかりづらいところではありますが、このエインシェントオークは全てが一枚物のフローリングです。
無垢の幅広一枚物です。

通常の無垢フローリングでも幅広一枚物というものは珍しい上に、「色の濃い、幅広、無垢、一枚物フローリング」という、4つほどの制約がついてくるとそうは簡単にできるものではありません。

また、実はエインシェントオークは床暖房の仕上げ材としても採用していただいています。
幅広無垢の一枚物フローリングで床暖房の仕上げ材。
おぉー、一番難しい条件の制約が加わり条件が5つになりました。
無理難題、と言いたい様な条件を併せ持っているのがエインシェントオーク幅広無垢一枚物フローリングです。
床暖房は、接着剤にて貼り合わせたベニヤ板でも収縮する位ですから、エインシェントオークでももちろん収縮や反りなどを完全に無くせるものではありませんが、かなり少なく押さえられていますから、施工方法を守って多少の隙や床鳴りを気にしなければ、無垢の床暖房仕上げ材という贅沢を味わうことが出来ますよ。

エインシェントオーク幅広無垢一枚物フローリング完成 2

あんまり盛り上げ過ぎてもいけませんね。
念の為、写真からは伝わりませんのでお伝えすべきは特有の香りがすること。
5つの制約を受け止めるエインシェントオークですが、材からは特有の香りがします。
独特です。
すぐに消える?!といつも聞かれますが、それは何とも言い難いところ。
材から発する香りは、一枚一枚違うどころかバロメーターがあって同じ勢いで蒸散するものではありません。
ですから、視覚で見るフローリングの色合いばかりに気をとられずに、嗅覚でもフローリングを感じていただくことをお勧めします。

エインシェントオーク幅広無垢一枚物フローリング完成 10


エインシェントオーク幅広無垢一枚物フローリング完成 3

オーク(なら)の幅広無垢一枚物フローリングのラインナップの中でも特殊なエインシェントオーク。
写真では伝えきれない、伝わらない部分が多く(オーク・・・汗)ありますので、是非その物を確認しに来てくださいね。
近くで見てみないとわからない、雄大なオークの木目とシックな色合いのマッチング。
大人の趣味室にも、オシャレな店舗にも、ちょっと明かりを落とすリビングにも、様々なシーンにはめこんでみてくださいね。

エインシェントオーク幅広無垢一枚物フローリング完成 9


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能登あて(ひば・ひのきあすなろ)幅広無垢一枚物羽目板


前回の能登あて無垢フローリングはいかがでしたか?!
今回はその能登あての無垢一枚物羽目板の紹介です。

表情の比較的豊かな広葉樹に比べ、針葉樹を写真で紹介するにはなかなか苦労します。
特別に色合いに特徴があったりすると視覚的に伝わりやすいのですが、そうはいきません。

もちろん、実物を見れば桧や杉との違いはわかっていただけると思いますが、念の為、並べてみましょうか・・・

桧・能登あて・杉

左から、桧・能登あて・杉、の順です。

こうなると違いが見えますよね。
と言ってもそれぞれが赤身や白太で表情が変わるので、一様に比べられない為に、どうしてもそれだけではわかりづらい。
そんな時、見分ける大きなポイントはやはり香り!
能登あて(ひば・ひのきあすなろ)は桧などとは全く異なる、特有の芳香があります。
すぐにそれだとわかるはっきりとした香り、その一番の識別ポイントを室内のワンポイントに使うと樹種の個性を活かすことができ、無垢のおうちを際立たせてくれると思います。

能登あて(ひば・ひのきあすなろ)幅広無垢一枚物羽目板 2

その香りは、おうちの顔である玄関まわり、一日の始まりを迎える洗面所や、芳香材を使いがちな御手洗いの壁材として使うと、日によって仄かに香る「能登あて材」の香りが心落ち着けてくれるのではなかろうかと思います。

そしてもう一つ、能登あて幅広無垢一枚物羽目板の特徴があります。
能登あてフローリングもそうですが、それは「節あり材がとれる」こと。

ここで、どうして節あり材がとれることが特徴なんだ?!と思われるでしょう。
いや、思って下さい。
一般的に木材というのは、節(枝の部分)のある方が板材・角材共に木取りし易く、価格も抑えられるので、市場流通しやすいというのが通常なのですが、そこはやはり生き物である木のこと。

ここでいう「能登あて材」は先の記事でもお伝えした通り、「ひのきあすなろ」です。
そしてひのきあすなろでもうひとつ有名なのは「青森ひば」ですが、その青森ひばは、天然林や200年生を超える木々を多く持っているのが特徴で、大径木やそれを活かした節の無い和室用材やその他の仕上げ材で美しいものを切りだすことが出来ます。

ひば


ただ、その反面節ありの材を主に切り出すことは得意ではなく、また節ありの材があったとしても節が極端に大きく、欠けていたり、薄板にすると抜け落ちてしまったりするためにフローリングや壁板は節の少ないものが大半です。
もちろん、大径木から節ありの部分だけを取り出せ、というのはなんとも勿体ない話になりますから、適材適所として節なしのものが得意な青森ひばには、その用途の時に活躍してもらうのが一番よいのです。

しかしながら、節のある板材も使いたい!
そうなった時に活躍してくれるのが、実は「能登あて」なのです。

青森ひばに隠れて知名度は決して高くない(大阪ではどちらもおんなじか・・・)かもしれませんが、同じ仲間の能登あては、フローリングや羽目板の様な薄板でも生き節の状態で木取りすることができるのが大きな特徴。

能登あて(ひば・ひのきあすなろ)幅広無垢一枚物羽目板 6


針葉樹の節なしは確かにとても凛として美しいものですが、無垢板の表情としては大人しすぎると感じる方も多いでしょう。
その為に、わざわざ節あり材を指定される場合もあるほどですから、能登あてや青森ひばでも節ありの表情を見たくなるというものです。

もちろん、能登あてと青森ひばでどちらがいい、ということではなく使う場所と用途によって上手に木を活かすことが出来るかどうかの違いですからね。
無理矢理優劣をつけようとして「明日は桧になろう」のような個性の無いことにはならないようにしましょうね!

能登あて(ひば・ひのきあすなろ)幅広無垢一枚物羽目板 5


能登あて幅広無垢一枚物羽目板の形状は角面目透かし、つまり板と板を合わせた時に隙間が出来るようにし、その部分が目地に見えるように加工しています。

能登あて(ひば・ひのきあすなろ)幅広無垢一枚物羽目板 4

フローリングの付きつけ(ピッタリとくっつく)に対して目透かしは、リズミカルで、尚且つ節ありの材でありがちな「節目ばかりですこしうるさく感じる」という感覚を目地で和らげてくれる効果があります。
その為に、より一層節ありの能登あての表情を楽しむことができるので、お勧めの羽目板であること間違いなし。

能登あて(ひば・ひのきあすなろ)幅広無垢一枚物羽目板 3


特有の芳香がお気に入りで節の表情を楽しみたいとなったら間違いなく能登あて幅広無垢一枚物羽目板です。
の高貴な香りももちろんいいものですが、私は「あて・ひば」系のちょっと色気のある香りに惹かれてしまいます。
針葉樹の最高峰と思われている桧ですが、もっと生き節材においても知っておいてほしい樹種、それが能登あて幅広無垢一枚物羽目板です。


弊社へのお問い合わせはこちらから。

能登あて(ひば・ひのきあすなろ)幅広無垢一枚物フローリングはこちらから


貼り上りイメージ


能登あて(ひば・ひのきあすなろ)幅広無垢一枚物羽目板 1


(写真は羽目板現物ですが、時期や原木によって表情がことなりますので、ご注意ください。)


*能登あて(ひば・ひのきあすなろ)節あり幅広無垢一枚物羽目板を採用頂くにあたって

・能登あてフローリング(羽目板共)は原木の有効活用もかねて、若干の白太も含みます。厳密には赤身と白太の耐朽性には差があります。
また、能登あてを含む「ひのきあすなろ類」は唐松と並び強い旋回木です。
そのため、如何に乾燥をしていても、吸放湿によってねじれや反り、曲がりの生じやすい部分も少々ふくまれますことをご了承ください。
(表情の違い部写真参照ください。)

・能登あてを含む「ひのきあすなろ」の仲間は、本文中にある様にヒノキチオールなどの「有効」とされる成分を含みますが、その成分においても体調や体質によってはアレルギー反応が出る場合がありますので、敏感な方は検討の際にはサンプルを枕元に一晩過ごしてもらう、手で長時間触れる、などのテストが必要な場合があります。(桧においても同じです。)

・能登あては多くの有用な精油成分を含んでいます。そのため羽目板同士が長時間束に結束されたままなどで密着していると、表面に析出したひばの油分を含む節の跡などが、別の羽目板に写ることがありますので、到着しましたらできるだけ早く開梱し、施工していただく事をお勧めします。
(永く開梱して置きすぎることも寸法精度変化につながります。)

*本文中のフローリング写真の一部分が赤っぽく見えていますが、表示の関係上の様です。実際はそうではありません。

・材の有効利用の為、一部木裏加工も含みます。ご了承ください。


能登あて(ひば・ひのきあすなろ)節あり幅広無垢一枚物羽目板
(寸法表記は全てmm単位)

・寸    法 :9×120×3900

(エンドマッチ加工が無い為、商品の長さはまちまちで、伸びのあるものも含まれます。)

・形    状 :一枚物 角目透かし

・入    数 :7枚入り(3.27崙り)/ケース

・エンドマッチ :無し 突きつけ施工となります。ご注意ください。

・価    格 :一枚物 無塗装 ¥17500(税込¥18900)/3.27

・運    賃 :別途、地域によりお問い合わせ下さい。

・グ レー ド :ネイキッド  節、源平(赤身白太)、パテ補修込み。強度的に問題のない節や欠けを含みます。 

・納    期 :無垢商品のため、余裕をもってご確認ください。 


*ご検討の前に弊社からのメッセージを必ずご覧ください。 


・お問い合わせ・ショールームのご予約はこちらから 
・その他の無垢フローリング・羽目板ラインナップはこちらの記事下段から
             


・表情の違い 参考


節割れ部のパテ

能登あて(ひば・ひのきあすなろ)幅広無垢一枚物羽目板 8


節の表情例

能登あて(ひば・ひのきあすなろ)幅広無垢一枚物羽目板 7


反りの大きいものの例(1820mm間で)

能登あてフローリングの反り 1



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能登あて(ひば・ひのきあすなろ)幅広無垢一枚物フローリング


少し前の記事はご覧いただいたでしょうか?!

ややこしいからこそ面白い?!木材の分類から見る樹種の細かな違いを綴った「ひばあてあすなろ」の記事。
そこまで追求せんでもえぇんちゃうの?!ほとんど同じやろ?!、と言われそうですが、そこが木の奥深い世界。
一つ知ってしまうとその仲間がわかり、その仲間を調べていくと更に分岐し、様々な名称があり、その違いを知りたくなる。
そんな世界ですので、趣味みたいなものになっていく手前・・・

いや、いかん仕事です。
そう、上記の記事を書いたのには樹種の違いのコラムの意味合いと、もうひとつ、これを紹介するためにそれぞれの違いを比較して知ってもらう必要があったからです。

能登アテ(ひば・ひのきあすなろ)幅広無垢一枚物フローリング 1

ただの節ありフローリングと思うなかれ。
前ふりの通り、「ひば材」の生き節幅広フローリング。その名も「能登あて(ひば・ひのきあすなろ)幅広無垢一枚物フローリング」です。

写真で一見しただけではやはり桧の節ありフローリングの様に見えてくると思います。
節も若干赤っぽいですし、見た感じは似ていますね。

能登アテ(ひば・ひのきあすなろ)幅広無垢一枚物フローリング 7

しかしながらその木材としての性質は大きく異なります。
この能登あてフローリングは、青森ひばで有名な樹種「ひば」のフローリングです。
ひばの優位性は「ひばあてあすなろ」の記事でもお伝えしている通り、その耐朽性の高さと含有成分ヒノキチオール。
針葉樹はどうしても水かかりの部位に使用するには腐れやすい、虫害にあいやすいという概念の中で、トップクラスの耐朽性を誇り、風呂用材や風呂の内部の壁材、そして何よりも住宅の土台としての用途には頼りになる樹種です。

あて

もちろん、フローリングとなった場合にはそこまでの耐朽性は必要ない、と言われそうですが、いままで住宅の改修現場などを見てきていると、湿気のたまる場所の床や、水かかりのある洗面脱衣室等の床はかなりの腐朽具合で、ボロボロになっている場合も珍しくありません。
それを考慮すると、やはりフローリングにも適材適所でその樹種の持っている個性を活かせる場所に使っていくのが一番だと思います。

能登アテ(ひば・ひのきあすなろ)幅広無垢一枚物フローリング 5

私も子供達の生活をみていると実感しますが、子供にとってお風呂って楽しい!!
兄弟で入ったりしているとおもちゃで遊んでみたり、湯船に顔つけをして競ってみたり、大人の様にゆっくりと、というものとは縁遠いもの。
だから、いくらきちんと体を拭いて出てきなさいと言っても、ずぶぬれで洗面脱衣室に飛び出してくるのはおそらく日常茶飯事。
そうすると、足ふきマットがあるにしても水分は浸透し、毎日の水かかりによって床を傷めてしまいます。
端的に表しているのが、殆どの住宅では洗面所や御手洗いの床はCFといってビニール製のシートになっていること。
木質フローリングを使いたくない位に水気が心配だということ。
しかし、いくらCFでもその下地はベニヤ板。
わずかな隙間からしみ込んだ水分がベニヤ板にかかり、経年によって接着層が剥がれ、床がフカフカになってしまいます。
同じことですね。

そう考えると、洗面脱衣室の床はやはり耐朽性の高いものにしたいと思うのです。
リビングのフローリングは外観や好みの樹種で選んでもいいかもしれません。が、小さいながらも毎日使うスペースである洗面脱衣室には適材適所なこの「能登あて(ひば・ひのきあすなろ)フローリング」を使っていただきたいものです。

能登アテ(ひば・ひのきあすなろ)幅広無垢一枚物フローリング 2


いやいや、何も使う場所限定というわけではありません。
もちろん、その綺麗な節と、広葉樹に比べ針葉樹特有の柔らかな足触りは普段の生活上も眺めていたくなるものです。

木肌は桧の様な白とピンクの対比ではなく、どちらかというと黄白色とでもいえそうな、すこし黄色みがかった色合いで、爽やかな印象です。
もちろん、無垢の木材の色目は経年による変色退色によって変化しますから、もしかすると数年後には桧の板のように見える?!かもしれませんが、それでもその特有の爽やかな香りだけは残っているはずですので、能登あてのフローリングであることを主張するには十分だと思います。

能登アテ(ひば・ひのきあすなろ)幅広無垢一枚物フローリング 6


関西、とりわけ大阪近辺では知っている材木屋さんも少ないのかも・・と思うくらいにほとんど話を聞かない樹種である「あて(ひば)」。
ご自宅のフローリングに採用してもらって、その名に由来する「当たり」があるか否かはわかりませんが、古くからずっと伝えられてきた耐朽性にはあやかれることと思います。
イメージとしての桧もとてもいいものですが、「明日は桧になろう」と頑張っている?あてを適材適所に使ってもらうと、千差万別の無垢の良さを更に感じていただけることと思います。

能登アテ(ひば・ひのきあすなろ)幅広無垢一枚物フローリング 8

青森ひば木製名刺ケース(名刺入れ)とともに


能登あてフローリングについて

・能登あてフローリング(羽目板共)は原木の有効活用もかねて、若干の白太も含みます。厳密には赤身と白太の耐朽性には差があります。
また、能登あてを含む「ひのきあすなろ類」は唐松と並び強い旋回木です。
そのため、如何に乾燥をしていても、吸放湿によってねじれや反り、曲がりの生じやすい部分も少々ふくまれますことをご了承ください。
(表情の違い部写真参照ください。)

・能登あてを含む「ひのきあすなろ」の仲間は、本文中にある様にヒノキチオールなどの「有効」とされる成分を含みますが、その成分においても体調や体質によってはアレルギー反応が出る場合がありますので、敏感な方は検討の際にはサンプルを枕元に一晩過ごしてもらう、手で長時間触れる、などのテストが必要な場合があります。(においても同じです。)

・能登あては、多くの有用な精油成分を含みますので、フローリング同士が長時間束に結束されたままなどで密着していると、表面に析出したひばの油分が、別のフローリングに写り、節の形の跡などが残ることがありますので、到着しましたらできるだけ早く開梱し、施工していただく事をお勧めします。
(永く開梱して置きすぎることも寸法精度変化につながります。)


*本文中のフローリング写真の一部分が赤っぽく見えていますが、表示の関係上の様です。実際はそうではありません。


次回には同じく能登あての幅広無垢羽目板をご紹介します。(下写真)

能登あて(ひば・ひのきあすなろ)幅広無垢一枚物羽目板 1



弊社へのお問い合わせはこちらから。


貼り上りイメージ

能登アテ(ひば・ひのきあすなろ)幅広無垢一枚物フローリング 4


(写真はフローリング現物ですが、時期や原木によって表情がことなりますので、ご注意ください。)


・材の有効利用の為、一部木裏加工も含みます。ご了承ください。


能登あて(ひば・ひのきあすなろ)節あり幅広無垢一枚物フローリング
(寸法表記は全てmm単位)

・寸    法 :15×120×3900
(エンドマッチ加工が無い為、商品の長さはまちまちで、伸びのあるものも含まれます。)

・形    状 :一枚物

・入    数 :7枚入り(3.27崙り)/ケース

・エンドマッチ :無し 突きつけ施工となります。ご注意ください。

・価    格 :一枚物 無塗装 ¥19600(税込¥21168)/3.27

・運    賃 :別途、地域によりお問い合わせ下さい。

・グ レー ド :ネイキッド  節、源平(赤身白太)、パテ補修込み。強度的に問題のない節や若干の欠けを含みます。 

・納    期 :無垢商品のため、余裕をもってご確認ください。 


*ご検討の前に弊社からのメッセージを必ずご覧ください。 


・お問い合わせ・ショールームのご予約はこちらから                

・その他の無垢フローリング・羽目板ラインナップはこちらの記事下段から

・表情の違い 参考


節部補修パテ

能登アテ(ひば・ひのきあすなろ)幅広無垢一枚物フローリング 3


反りの一例(1820mm間で)

能登あてフローリングの反り 1

中央部拡大 関節一つ分程の反りもあります。

能登あてフローリングの反り 2



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杉の無垢一枚物ストリップ階段


もう去年の暑かったころお話です。
杉の無垢一枚物板で階段を製作しているお話をしていて、昨年末に完成をお伝えしたところですが、実は同じ時期にもう一軒、異なった使用の杉無垢一枚板階段のお宅を建築していました。

もちろん、そちらも幅接ぎや集成材ではなく、無垢の一枚物の杉板を贅沢に使用した、本物の階段板です。

杉無垢一枚物ストリップ階段 1

どうですか!!

白い壁がまるで雲の様で、雲に囲まれた中空に昇っていけるような、そんな感じのする階段だと思いませんか?!

なんか、普通の階段とはちがうなぁ・・・と思われるでしょう。
その秘密は、階段の踏み板の両端にあるはずの部材である「側板(がわいた)」が無いからと、この階段形式が「ストリップタイプ」という、踏み板を裏側まで見えるようにする方式になっているため、奥の壁や階段の登り切り側まで見通せることが関係しています。

杉無垢一枚物ストリップ階段 3

しかし、ここまで綺麗に見通せると、初めて昇るには少し躊躇します。
人間の感覚ってすごいもので、なんかスカスカとして踏み込んでもいいのか迷ってしまいますが大丈夫。
踏み板の厚みはなんと55mm!!

杉無垢一枚物ストリップ階段 5

大人の男性の指と比べてもこの厚み。
しっかりとした厚みで重硬感を出しながらも、踏み板の素材は杉ですから踏み心地は至極柔らか。
一時はフローリングも階段材も踏む部分は堅い木でないといけない、というようなことで、堅木の集成材などが多くみられましたが、それに比べると、見た目の木目も柔らかな印象があるのも手伝ってか、踏み心地が柔らかな感じがします。

杉無垢一枚物ストリップ階段 2


現在は、集成材の上に「単板(たんぱん)」という、0.数mmという薄くスライスした木目を貼る技術が進んでいますから、こういう風に一枚物に見せる事が出来なくもないです。
しかし、その単板ではできないことがここ。

杉無垢一枚物ストリップ階段 10


これで証明できるかぁ!!
というくらいにデカイ節。
しかも、乾燥によって節部が星割れしたりしているので、補修が入っているため、余計に本物の存在感を出しています。
もちろん、紙の印刷技術を使ってシートに節柄を印刷しているフローリングなども多く製品化されていますが、それではこんなこともできないよねぇー。

杉無垢一枚物ストリップ階段 7

節の影響で木目に歪みが出ているところですが、ここがキラキラと光って何とも綺麗。
天然の不自然さ全開です。
光の入り具合によっての見え方の違い(木の床の不思議 −視覚編−、又は出窓実験室 検証編を参照。)がでるのは、やはり無垢一枚板の特権。

杉無垢一枚物ストリップ階段 4

ストリップ階段だから、下に潜り込んで見上げてもちゃーんと杉杉してますね。
子供さんならばここにぶら下がって遊ぶのも楽しそうですし、大人の腕っ節の筋トレに、腕で上り下りするというのはどうでしょう。
どこかのスポーツ番組みたいに、ね。

それから、先に書いていた通り、踏み板が一枚物の杉だといいましたが、言うは易しで、実際は大変なものなんですよ。
特に、このような廻り階段は・・・

杉無垢一枚物ストリップ階段 9


普通の踏み板ならば、せいぜい幅30cmもあれば足りますが、廻り階段となると形が三角になるので、極端に幅の広いものが必要になってきます。
だから、これも階段に無垢一枚板を使うことが難しい理由の一つですね。
しかしながら、前回同様、その廻り部分もしっかりと一枚物で仕上げています。
見る人が見れば納得の出来。
なんぼ無垢の家でもここまでするか?!というような仕上がり。
玄関正面の階段のインパクトとしては抜群だと思います。
前回のささら桁使用もカッコよかったですが、この踏み板埋め込み使用も凄い見物です。

そういえば以前、国産栂無垢一枚物階段を見てもらいましよね?!あれも廻り階段まで無垢一枚物でした。
今回の杉無垢一枚物とはまら一味違った涼しげな仕上がりでしたが、稀少な天然国産栂ですから、お施主様の宝物になっているはずです。


杉無垢一枚物ストリップ階段 8

もちろん無垢ですから、通常では考えられない「痩せで壁際が空いてくる」とか、踏みなりがするとか、もしかすると反りが出てくるかもしれません。
空調が効いている住宅が多い現在はなおさらです。
ここまで無垢でないといけないことはないです。
でも、やっぱり違うんですね、住んでみると。

人間って不思議に感覚が鋭いものです。
足から伝わる無垢の階段の感覚は、きっと子供さんのドタバタの上り下りすらも笑顔になるのではないかと思います。

やっぱり木の家っていいなぁ。どこかほっこり。
見ているだけでもいい感じ。
チャレンジできる方。無垢の階段、如何ですか?!

杉無垢一枚物ストリップ階段 6






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過去の遺物?! 残すべき遺産?!


みなさん、古いものって好きですか?!
最近も、スキー板を約20年ぶりにやっと買い替えたお話をしましたが、私は古いもの大好きです。
ただ古いというか、やっぱりいまでもどこか輝きを持っていて、尚且つ自分がそこに魅力をみいだすものは古いものでもいいものです。
一言でかたずけると、価値観の違いとなってしまいますが・・・

先日それこそ古い、というか今は使われていないお宝を見せたもらうことが出来ました。
それはこれです。

大鋸 1

なぁーんや、鋸か・・・
また、変なものに興味もちよるなぁ・・・どこにでもあるがな。電気のこぎりの方が効率えぇやん。と思ってもらえるとめちゃくちゃ嬉しいです。
そう、のこぎりです。

しかしながら、これはただののこぎりに非ず。
ちょっと見た目も違うでしょ。持ち手の部分が少し角度がついている。
普通は葉に対してまっすぐですものね。
実はこれは、「大鋸(おが)」といいます。

大鋸 3


機械で製材する製材所というものが無い頃は、この大鋸で丸太から何から切り出しをしていました。
木挽きさん(こびきさん)という、製材の技術を持った職人さんが使っていた道具がこの大鋸です。

私の指と比べても、その歯の大きさがわかると思います。

大鋸 2


今では木挽きさんが挽く仕事というのは殆ど無いですが、機械式の帯鋸で製材するのと木挽きさんが挽くのとでは、能率は全く異なりますが、材にとっては大きな違いがあるそうです。
宮大工棟梁の故西岡棟梁がおっしゃっていますが、機械切削のプレナー機で削るのと、大工さんが鉋をかけるのでは木肌はまったく異なるそうです。
木の繊維をむしり取るのと、丁寧に切り取っていくのとでは大違いだと。
製材も同じだそうで、高速回転する帯鋸で挽くと木の細胞は焼け傷つくといいます。
それに比べ大鋸は、木の繊維を傷つけることなく切りだすことが出来る技術だと。

そこまでの違いはわからない、必要無い、そんな時代かもしれませんが、木が好きなものからすれば、絶えてほしくない技術と道具の一つです。

大鋸 4


こちらは先よりも更に大きな大鋸。
歯の形状から見ると縦挽き(木の繊維に平行に挽く)のようです。
鋸の背中の様に見える曲線がとても美しい位ですが、持ちあげてみると何とも重たい。

それもそのはず。
ある程度の重さが無いと挽けませんし、それ以前に鍛えられた鋼の塊です。
薄い見た目以上に重量を感じます。

大鋸 7


鋼の腰入れの部分でしょうか。
鍛えられた跡のようなものが見えます。
溶けた鉄を流し込んで成型するのとは違い、熱した鋼を温度管理し何度もたたいて圧縮し、強くする鋼。
おそらくその工程で出来たものでしょうね。
これもすごく魅力的です。

大鋸 6

鋸の成も広い広い。
大木になるともっと大きな大鋸になるでしょうから、木挽きさんは体力と忍耐を求められたのだろうと想像します。

実際、これを使っているところをみたかったなぁ・・・とつくづく思います。
大木が帯鋸に吸い込まれていくのではなく、木挽きさんが少しづつポロポロと挽き粉を出しながら挽いていく姿。
周りには機械の油の匂いではなく、杉や桧や松などの香りが充満していたことでしょう。

大鋸 5

触れることもままならなく思うくらいに硬く鋭そうなその歯ですが、どこかその奥に、木に2度目の命を吹き込む精錬さをかんじる鋼の鋭さでした。

いやぁ、僕も木挽きさんに頼むような仕事、してみたいなぁ・・・
これは本当に残しておくべき遺産ですよ。




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ひばあてあすなろ


表題を見ると、なんのことやら?どこで区切って読むのやら?!といった謎かけの様ですが、当然木のお話。

木材の世界は泥沼の様に・・・いや、底なし沼のように・・・いやいや基、深い深い海のように奥が深く、知れば知るほど魅力的なのは言うまでもありませんが、いろいろと知ってくると、各樹種の違いや細かな特徴、外観の違いや仲間の木同士の差が知りたくなってくるもの。
そして木材も生き物ですから、均一に比べる事ができないのである程度の経験や五感で見分ける、みたいな部分があって、そこがまた楽しいところでもありますが、一般の方にするとややこしいところでもあるので、たまに整理してやる必要があります。

その情報を届けるのも、私たち町の材木屋の役割の一つです。

そこで表題のお話ですが、「ひばあてあすなろ」というのは、3つの木の名前が入っているものです。どこでくぎるか・・・
一つは「ひば」、そして「あて」、3つ目は「あすなろ」です。

すべてヒノキ科アスナロ属の木ですが、これがはてさて、なかなか面白い?!ものです。
それでは、順におっていきましょう。

初めに「ひば」。
これは、弊社の木製名刺ケースの素材としてやフローリング厚板の在庫を紹介したりしていますし、私の自宅の土台も実はひばを使っている位に、親しみを感じる樹種です。

ひば

ひばといえば、連想されるのはやはり「天然青森ひばの美林」でしょうね。
もちろん、青森県の木が青森ひばです。
青森県の県名の由来は、冬なおあおあおと茂ったヒバの山からきている、といいますから、そりゃ県の木にもなるというものです。
木曽桧、秋田杉と並び称される日本三大美林のひとつに数えられるそれは、日本の木材の財産と言えるものでしょう。

産地周辺では建築物にも多く用いられていて、桧が入手しづらいところでは社寺仏閣にも使われ、平泉の中尊寺がひば造りで有名です。次にでてくる「あて」様に、塗り物も有名で能代春慶塗があります。

青森ひば、と地名が付くほどの特産である「ひば・檜葉(当て字のようです)」。
正確にはヒノキアスナロ。その樹種の80%が青森県にあると言われています。
青森県では単に「ヒノキ」ともいわれているそうですから、私たちからするとややこしいものですが、他に関東では「ひば」といえば、「さわら」という木を指すこともあるという、わけわからん世界です。
さらに追い打ちをかけるように、園芸品種になると「ヒヨクヒバ(イトヒバ)」、「シノブヒバ」なるものはサワラであって、「ニオイヒバ」は濃い茶色の肌が特徴の木材であるネズコ(米杉・レッドシダーの仲間)であるそうです。

因みに蛇足ながら「米ヒバ」といわれ流通している木材は、色見などが似通っていて、こちらも強烈な香りをもっています(この香りも好きですが・・・)が、これもヒノキ属でひばとはまた異なります。
米杉(日本のネズコの仲間)や米松(日本のトガサワラの仲間)と同じように、日本人が親しんでいる木材の名称にならって似た樹種を読んでいる通称です。
しかしながら、大径木が得られる事で木目はとても美しいものですし、耐久性も問題なく高いので、有用な樹種であることは言うまでもありません。

後にでてくる「あすなろ」との外観上の違いは、枝葉がそれよりも少し小さく、球果がほぼ球形であることと、球果の鱗片の先端がとがり気味でも細く突出しない、ということと言われていますが、そこまで見られるのはやはり学術的専門家くらいでしょうかね。
材としてのひばの特徴は少し黄色がかった木肌とやはりその特有の香りでしょう。
私の知る建築現場では、白木(しらき)という言葉がありますが、主に桧などの白っぽい針葉樹を広く指す言葉の様に使われたりして、和室の敷居や鴨居などの部材の材種を伝える時に使います。広義なので、スプルースなども含めて無垢の針葉樹を指しているという場合もあるのですが、青森ひばは、どちらかというと白木というには、白くはありません。
もちろん、桧も心材である赤身は全く白くないのですが、ヒバの芯材の色合いは本当に独特です。
また、その特有の香りは「好みの分かれる」ところで、こればかりは香りをかいでみてもらわないと、なんとも言いづらいくらい、苦手な方もいらっしゃいます。
私が好きな香りだというと、大抵は驚かれますから普通は嫌われるものなのかな・・・少し残念ですが・・・

しかしながら、それだけの芳香があるということは、様々な精油成分を含んでいる証拠。
その証拠に、住宅の土台にするには最高等級にランクされていますし、シロアリに対する抵抗性も桧よりも高いものがあります。
実はとってもとっても優秀な樹種であるひば。

その精油成分の秘密はヒノキチオール。
台湾桧の講でも触れましたが、元はタイワンヒノキチオールのタイワンがとれた形でヒノキチオールと称されている、桧には微量しか含まれない成分であり、難しくいうとβツヤプリシンという物質。(同様の構造を持つβドラブリンも含む。)
そのヒノキチオールを含む精油「青森ひば油」は100kgのひば材から1kgしか取れない、つまり1%しか出てこない貴重なものですが、さらにヒノキチオール系成分はその中に2%含有されています。

因みに、理科の弱い私には理解できませんが、そのヒノキチオールは「七員環」という特異な化学構造を持っている物だそうで、1940年に野副鉄男さんが発表されたそうですね。
ヒノキチオールの実力はその発表と同じ位に素晴らしく、シロアリやゴキブリ(幼虫)への殺虫性やダニの忌避性、そして抗菌性を持ちながら耐性菌が現れにくいという、スーパーな性質を持っています。
こうやって書いている私も、この性質にとても惹かれて「自宅の土台は必ずひばに・・・」と、土台という建ててしまうと見えない部分に投資し、目に触れる内装にこだわらなかったことを廻りからは「アホな奴」と見られていたようですが、少なくとも、自宅には外から侵入する以外のゴキブリは見かけていませんから、やはり効果はあるのでしょう。
半分自己満足ですが・・・
それに一説には、水虫予防の為にひばの削りかすを靴に詰めていた、という話もある位に抗菌性がある、らしい・・・

そして木材を見たり香りをかいだりするとリラックスできるという事が言われますが、青森ひばにおいては実験で検証もされており、青森ひばの内装材を適度に使用した室内において安静にすることで、副交感神経の活動が高まり、血圧や唾液アミラーゼ活性が低下しリラックス状態になるという結果が示されています。
言い伝えや感覚ではなく、一般的被験者のデータですので実証されていると言ってもいいでしょう。


ただし、天然のものだから万能だ、と思ってはいけません。
ヒノキでもそうですが、いくら自然由来とはいえアレルギーは存在します。
新鮮な食材であってもアレルギー反応がある様に、自然の産物でもご自身の体調に合うか否かは香りをかいでみる、精油に少し触れてみる、一晩同じ部屋において過ごすなどの配慮が必要なこともありますよ。


また、青森ひばは200年生を超えているものが多く、比較的年輪の詰まったものがありますから、木目もとても美しいですし、柾目に挽くと柔らかな印象の板が得られます。
それでも、そんな優秀な樹種であるひばも、私の活動地域である関西ではとても知名度が低いです。
なぜでしょう?!

一つは地理的な問題。やはり昔から桧普請が多かったから?!
そして現実的なところでは、先の特有の香りと材の性が合わないからではないかと思います。
青森ひばは、唐松と争う位に個性的な旋回木です。
つまりは、木材にしても「ねじれてしまう」のです。

実際、私の自宅の土台も、大工さんが加工した後から見る見るうちにプロペラ状にねじれ始め、現場に運び込んでもまだ削る作業をしていた記憶があります。
もちろん、それは乾燥材ではなかったからではあるのですが、それでもなかなか一筋縄ではいかない一面もありますので、桧が供給されるなかでエキストラを支払ってまでは流通しなかったのだろうと想像しています。

木目も綺麗で水湿にもすこぶる耐久性のあるひば。木の浴槽なんかには、高野槙(コウヤマキ)や桧もいいですが、私はひばが一番好きですね。
上手に使って、もっとお客様に良さを伝えたいものです。


2つ目は「あて」。

木材業者で「アテ」ときくと、あんまりいい気はしないもんです。
現在では少なくなりましたが、和室や無垢の木材の加工が大工さん作業だったころは、「これ、えらいアテやんけぇ〜。なんとかしてぇーな。」と言われたもんです。
なんとかして、は交換という意味合いの場合が殆ど。
つまりはこの場合のアテというのは、木材が成長する時にできる「クセ」の部分である「陽疾(あて・コンプレッションウッド)」を指しています。
この部分を含む材料は、加工しにくかったりクセが強いので、取り付け後の歪みや伸縮が大きく、木材として使いづらい場面が多いのです。
それで先の、なんとかしてぇーなぁ、です。

アテ材全てがダメなわけではなくて、それを使える場所を探していってやらないといけないのが材木屋なのですが、それをするには大工さんとのコミュニケーションが必要です。
こういうところにもっていこう、ここに工夫して使おうというお互いの意思が無いと活用できません。
現在の様に、一般住宅における大工さんの手加工が少なくなってくると、そうやってアテ木を活用する話をする機会もめっきりなくなりました。
昔はそういったやり取りも、材木屋の醍醐味の一つだったような気がするのですが・・・そうやって、木の事を少しづつ学んでいったものですよ。

ですので、「あて」ときいて、この「アテ」と混同されないようにしないといけません。いや、混同するのは古い材木屋くらいかな・・・

樹種としての「あて」というのは主に、石川県の木にもなっている「能登ひば」を指して用いられる場合が多いです。

あて

あての由来については、今でも本当に信じたくなる伝承があります。

あては昔に青森ひばの苗を、津軽藩の御法度を破りもちかえって植えたものが地場産業隆盛という大当たりとなった、「当たり」に由来する、と言われています。
そして、青森ひばの苗を持ちかえったものの造林種だから、青森ひばと同種と言われています。
しかしながら、あてという地方名は古くから近畿北部や北陸で使われていた言葉だそうで、有史以前の地層から同種の花粉が見つかったり、群落の発見があることからも青森ひばとは全く同じというわけではなく、遺伝子も異なっているそうです。
個人的には、先のロマンあふれる伝承を信じたい気持ちが強いのですが、明確には後者のようです。

さて、その縁起のいい「大当たり」の伝承をもつ「あて」で有名なのは輪島塗。
その塗りの素地になっているのが「あて」です。
「あて」は、耐陰性の強さの順および、成長の遅い順に「かなあて」、「まあて」、「くさあて」という品種があると聞きます。
聞いた当初は、材の硬さや加工性の違いで言い分けられているだけかと思ったのですが、きっちりとした定義があるのです。
その中でも、輪島塗などの漆器の原料に適しているのは「まあて」だそうです。
漆器だけではなく、木材にした場合にも若干の違いが現れるようですが、私もその違いまでは正確には把握できていません。

木材としての大きな特徴は、青森ひばが「節あり」の材木を造りにくい事に対して、能登アテは節ありの材を生産することができるのが大きな違いです。
青森ひばは大径木や、それにともなう大きな節の入るものが多くありますが、その殆どは木材に製材すると大きく欠けたり割れてしまったり、フローリングなどの板にすると大きな穴になってしまったりするので、土台などの角材以外は基本節なしになるのですが、能登アテの場合は無垢フローリング羽目板などの薄い板材も節ありで作ることが出来ます。

能登アテ(ひば)生き節幅広無垢一枚物フローリング 1


ですので、ひばの特徴を活かしながら節の風合いを楽しみたい方には、能登アテはピッタリの材になるのです。
湿気のこもりやすい洗面所の壁や、爽やかに保ちたい御手洗いの壁などのアクセントに丁度いい雰囲気を作ることが出来るでしょう。
持ち前の黄色みのある色合いと独特な香りは、杉やレッドパインではだすことのできない演出です。

そして最後に「あすなろ」です。
最後に持ってきた理由は、木材利用の上ではほとんどが「ひば」で流通しているため、先にひばを、そして移入されたというロマンを持って「あて」に話を写したかった親心(?!)で、実は、それぞれの基本形はこの「あすなろ」と言われます。

あすなろ ヒノキ科アスナロ属。本州西部から九州にかけて分布の植物。ウラスギのように、伏状更新をする。
漢字では翌檜(当て字のようです。下記参照)。中国表記を羅漢柏、英名をhiba arborvitae 学名をthujopsis dolabrata といいます。
thujopsis はネズコ属 thuja に似た、dolabrata は斧の様な=ヒノキ科最大の鱗片葉、の意味からきています。
そしてあすなろは南方系の木で、これの北方系の変種が「ひのきあすなろ=ひば」と定義されています。学名をthujopsis dolabrata var.hondai
つまりは、ひばも、あても、あすなろも、定義上は元の品種と変種でまとめられてしまいます。
なぁーんや、ここまでひっぱっておいて全然おもしろくないやん、と言わんといてください。
そうやってくくるのは学術上。

それ以上に奥が深いのが実際の木材。お話はこれから。
あすなろは別名を「あすひ」。
漢字表記でもわかる様に「翌檜=翌日は檜」の字のとおり、明日になれば材質・名声共に素晴らしい桧になる、という意味で「明日は桧になる=あすなろ」や「明日は桧=あすひ」と呼ばれている。
そう、私も昔の弊社の番頭さんにそう教わりました。
へぇ〜、むっちゃロマンチック!!と思ったもんです。
かの有名な枕草子にも記されるその説ですが、実は俗説らしいのです!!

実際のところは、「厚葉檜・あつばひのき」という名に尾ひれがついた形で流布された説だそうで、実際の葉も桧より厚いものだから、こちらの現実的な説が有力な様です。
「あす」は厚葉や悪し、陽疾を、「なろ」はサワラという木の地方名を表すというこという記述もあります。
私はやっぱり、真実ではなくてもそういった逸話の残っているほうが断然好きですね。
植物も生き物です。明日は桧になったるで!!くらいの夢がなくちゃ、ね!

ここでまた話がややこしいのは、たびたび出てくる「サワラ」。
これもいつかまとめたいですが、これはひばとは全く似ておらず、どちらかというと桧に酷似しています。
みんなヒノキ科ですが、それぞれ大きな違いを持っています。
見た目にはわからなくても、今回の各種の様に個性があって奥が深いです。
だからこそ、魅力的なんですね。
因みに葉も似ているヒノキ科の中での見分け方は、葉の裏の気孔線という白色の模様がヒノキではYの字型、サワラはX型、あすなろは広がっているという点で見分けがつきます。
とくにあすなろは「まるでスパイダーマンだらけ!」みたいな面白い形です。

あすなろの葉 1


一度探してくださいね。

因みに、前記の「明日は桧になろう」の悲しい?!説に人間の性を重ね合わせた作品として世に出ている「あすなろ物語」の筆者井上靖氏の生家の伊豆では、ラカンマキ・イヌマキの地方名がアスナロと言うらしい。
どっからきたのやら・・・
にしても、明日は桧・・・の行をどうとらえるかはその人次第ですね。
本の紹介には「ついに桧になれない、あすなろの悲しい性を・・・」とありますが、ひばは桧になる必要などありません。
既に優れているんだから。
なんてったって、日本一ヒノキチオールを含んでいるのは「ひば」なんですから。
それだけですごいじゃないですか。
僕は、明日は桧、と頑張っているうちに特有の能力を身につけたスーパーマンのような、そんな存在に思えてなりません。

アスナロ系に通じて言えることは暗い林内でも成長できる材であるということ。
太陽を燦々と受けないと成長できないものとは違い、少々暗くても生存競争に残っていけるその強さは、明日は桧になろう、どころか桧よりも生存競争に強いという特徴になって表れている様にも思えてなりません。
まぁ、私の想像ですが・・・

最後に学術的ではないですが、材木屋として耳にしたあすなろのお話で締めくくりたいと思います。
私がまだ杉と桧の判別がやっとの頃、研修で訪れた会館の一本の標本木をみたベテランさんが、「これ、あすなろやな。」と言っておられた。
私はなんのこっちゃ分からんかったのですが、幸い2人連れだったベテランさんが解説。
こいつ皮は桧やけど中は杉やろ、桧になりきれてへんやっちゃ。あすなろやで。
と。

先に書いた、明日は桧その物です。
それ以来、そんな丸太には出会っていませんので検証はできませんが、きっとそのベテランさんも、あすなろの伝承説をそのままあてはめた材木屋さんだったのかもしれません。
いや、もしかすると関西ローカルで、あすなろの分類が存在するのかも・・・・
その辺検証できる先輩募集中!!です。
全く利益の発生しない木材談義、しませんか(笑)。



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さらば・・・ 斬岩剣


冬と春を行ったり来たりする季節ですが皆さんはスキー、されますか?!
そういえば、昔の彼女といったことがあるような・・・というような意見が多そうですが、現在ならば圧倒的にスノーボードでしょうね。
しかし、スノーボードとスキーを合わせても、ピーク時に比べると、雪山のウィンタースポーツは激減しているようです。
もちろん、リフトの混み具合や、レストランの混み具合でも往時にくらべて現在の人気の少なさを肌で実感するわけですが、最近少しづつスキー人口が回復しつつあるようですね。

スキー場も、キッズコーナーや子供たちが練習できるゲレンデを整備したり、子どもリフト無料の日などを作って、頑張っておられますから、甲斐があったのでしょう。
もちろん、私や少し上の世代でスキーが流行していた時期を知っておられる方が結婚されて、その子供さん達を連れていく、というような構図もあるんでしょうね。

さて、私自身スキーにはあこがれてはいたものの、実際始めたのは高校生の時ですから、遅い方ですが、少し前の記事にも書いたとおり、持ち前ののめり込む性格が功を奏し(?)一気に冬はスキー!というライフスタイルになったのは言うまでもありません。
もちろん、社会人になってからは諸事情で10年程雪山から遠ざかっていた時期もあるのですが、再開してからも学生の時に購入したスキー板を使い続けていました。
私の板は、通称「斬岩剣」。
某人気アニメに登場するキャラクターが帯刀しているものなのですが、ありえないその刀剣の長さがとても印象的な物のこと。
そしてその「ありえない長さ」をなぞらえて、私のスキー板を旧知の友人たちはそう呼んでいました。

因みに長さは198cm。
今では木を隠すには森、ならぬ、板を隠そうと思っても先っぽ一つ以上分突出しているため、他の板にまぎれていてもすぐに見つかってしまうというものです。
当時のトップモデルですから、今から考えると奮発したもんですねーー。

で、今回はモノ持ちのいい事で知られる私もついに、スキー板を買い替える事に決定し、先日最終の滑りを楽しみに行ってまいりました。


友人には、長すぎて邪魔だとか、今時恥ずかしい長さ、とか言われ続けて久しいこの板も、私には想い出が一杯。
それも定番のロシニョールです。某スキー映画でも語られている通り、板はロシニョール!というのが夢で購入しただけに、その当時の喜びはひとしおだったことを今でも思い出します。

そんな想い出の斬岩剣に別れを告げ、次にやってきたのは正統派。

オガサカ 2

日本の誇るメーカー、オガサカ。
メーカーによる乗り味の違いなどは、私は評論できませんので別に譲るとして、旧式の板をはき続けてきた約20年の間のスキー板の進歩は凄いですね。

もう、板が勝手にまわってくれるような、車に例えるとアクセルを踏めばLSDがグイグイ引っ張ってくれる(わかりにくいか・・・)ような感覚です。
リフトを降りた後のひとターン目は、思わずスピン、というような感覚でした。
それ位、キレがよく驚きました。
キレ過ぎて、おっさんの感覚をおっつけるのにやっとこさで、板に完全にまけていましたね・・・

オガサカ


もちろん、ターンだけではなく雪面の接地感覚もよくてビックリです。

斬岩剣を卒業するのは淋しいですが、スキースタイルを20年分進化させるため今年は滑りまくるぞ!!とニコニコな私です。
また、オガサカといえば限定モデルの北海道産板屋楓を表面材としたスキー板があります。
もう、欲しくてたまりませんでした。
でも、一度購入後即盗難の経験のある私には、おちおち昼食も取れなくなりそうで、断念(いやいや、価格も断念・・・)しました。

どなたか、購入された方、フィーリング聞かせてください♪


今まで無事に滑降させてくれたロシニョール RN'sに感謝。


RN's


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モクわく♪フェスティバル開催案内


少し前の新聞に、木材から衣類などの繊維をつくりだす記事を見ました。
いくら自然のものとはいえ、角材や板のイメージのある木材が、柔らかな繊維に変わるというのは、想像しにくいものですね。
とはいっても、日常、普通に使っているセロハンテープありますよね?!
あれ、実は木材からできているのです!!
えぇー、あんな透明でペラペラなのに?!、と思われるでしょう。
私も知ったときにはびっくりです。

セロハンテープというのは、木材パルプが原料になっています。
アルカリ化させた木材パルプを、酸によって凝固するビスコースという溶液にして、薄く延ばして凝固させたものがセロハンテープになっているのです。
もともと理科の弱い私にも、わかった様でわからない製法ですが、要は木材を構成しているうちの約50%を占めるセルロースというのはとっても凄い性質があって、水にも溶液にも溶けないのです。
なので、セルロースを木材とは違った形で利用する場合には、一度何かに溶かして再度成型する必要があるのです。

その工程が先のアルカリ化云々・・というもので、それを経てできたのがセロハンテープ、というわけです。


さて、よく考えると普段使っている紙も木からできています。
たまに、この紙は認証された森林から伐採された木材を使用しています云々・・、という文句が見られると思います。
木材を原料にしている証拠ですね。
そう考えれば、セロハンテープも・・・と思えなくもないですね。

そんな感じで形を変えた木材が、色々なところで活用されています。
そしてその木材を使った繊維も、衣類や鞄などの原料として活躍しようとしているようです。

3月6日(木) 13:00〜16:20
大阪府岸和田市の浪切ホール(小ホール)にて、モクわく♪フェスティバルというイベントが開かれるそうです。

もくワクフェスティバル 1


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杉や桧の間伐材からできた木糸(もくいと)の布生地によるファッションショーや木糸クロス(!)による内装の木質化事例の紹介などがあるそうです。
その他にもスペシャルライブやパン・スィーツの販売なども催されるということなので、参加されてみてはいかがでしょうか?!

女性や子供さん連れが主なターゲットの様ですが、これを機に御主人を誘い出して、木の家のリフォームや家具の購入につなげてみては?!とも思います。

参加無料の先着250名までですので、御早目にお申込みをお勧めします。


詳しくは大阪府木材協同組合連合会 ☎ 06−6531−9184
またはメ−ル mokosaka@leaf.ocn.ne.jp まで。



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