空を見上げて
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2013年03月

初めて聞いた木の気持ち


うわっ!木がしゃべった!!!

映画ではあるかもしれませんが、現実ではそんな事はない・・・ハズですがしゃべるはずのない木の気持ちを初めて聞く事が出来ました。

木の気持ち










是非、クリックして拡大表示してみてください。

とある場所に伺った時、木の語りかけを見る事が出来ました。
私の大好きな人間様へ、とあります。

人間は目が見えるから字が読める、足があるから歩いて行ける。しかし、木は厳しい環境に耐え、危険が迫っても動く事が出来ない。それでも、その美しさで人を感動させたり、その果実で食欲を満たしたり、建築材料として活躍するものもいる。

自分で考えて行動し、様々な情報を得ることのできる人間は、この世で何の役にたっているでしょう?!

こんな問いかけに、一瞬立ち止まって時間の止まったようでした。
もちろん、この後目当ての巨樹に会うわけですが、その前の禊というか、便利な事に慣れて立ち止まって考える時間を忘れがちな身に木が語りかけてきたような気分でした。

先日にかきました記事に少し共通する様な所があるのは、少しは木の気持ちをわかるようになったからなのか?!・・・・・・


皆さんは、この世に何か残せますか?善いことを・・・



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木って、すごいめんどくさい?!


どこかできいたことがあります。

木は反る、曲がる、ねじれる、痩せる、そのものが均一ではない。だから材料としては使いにくい。
それに比べて、コンクリートは様々な形に成型でき、均一で強度を期待でき、考えたモノをそのまま形にできる点で優れている。

一面的に捉えると、納得。
別に嘘でもないと思います。実際話を聞き進めると、コンクリート(こと鉄筋コンクリート)は色々な強度などの性能も含めて理想的な性質だということも理解できました。
よく、木の性質を語る時引き合いに出されるコンクリート。
特に木は1000年以上の社寺建築にて耐朽性が証明されていることを引き合いに出して、上記のコンクリートに対する優位性を比べる事がありますが、これも事実ながら、冷静に考えるとあまり意味のないことかと最近思います。

堂塔伽藍



 






あまりに極論過ぎるからだと思うのですが、本当は木が大好きな私にとっては上記の理論上も木の優位性を広めたいところですが、実際皆さんが住まう家や使う材料というのは、社寺に使われるような樹齢500年、1000年という木材から吟味されたものではありませんね。

御用材 紅桧


 こんな原木からつくられる住宅なら話は別だけど・・・






使う材料が違いますし、それによって丸太のとり方も変わります。もちろん、部材の取り付け方からも違いますし、手入れももちろん異なります。
そのような状況で比較してもあまり意味がないという風に思うわけです。
社寺と同じレベルで建築するなら話は別ですが、そういった「木の伝説」のみが大きく流布されることは良くもあり誤解も招く、少し微妙な情報の様に思います。

また、それらのイメージから木を望んでいただく方にも、この寸法はできません、この加工は一般的にはできません、という「できません」の答えが多くなることも、悩ましい部分です。

弊社にお問い合わせいただくお客さまも、何かの製作や趣味で使われることを期待してお問い合わせいただくのですが、樹種にしても、寸法にしても、また価格にしても、ピッタリ合うものというのはまずありません。
ですから、何度かお話をし見積もりをし、またお話をし見直しの繰り返しになるのですが、それが出来る時間があるかどうか、そこまでして木を使いたいと思っていただけるかどうかがとても大切です。

少なくとも弊社にてできないことも多々あり、お断りせざるを得ない場合も当然あるのですが、それでも最初の案では無理でも、元の寸法では合わなくても、お客様と両輪で考える事で方法が見つかることも少なくありません。
もちろん、材料だけではなく無垢フローリングの場合も同じです。
木の色のイメージや写真、売り文句だけでは広い面積をせこうするのですからわからないことが多く残ります。
それとともに、無垢の木材だからこその特徴を知っていただき、愛着を持っていただけるようになってもらうのが、ショールームに来ていただく意味です。

家づくりにも家具作りにも趣味の木工にも、時間が必要です。

時間が無い、樹種はなんでもいい、とにかく木であればいい。安くて加工しやすいから。
そんな理由では、満足いくものはできません。だって、同じ樹種の同じ寸法でも、性質や厳密な形が同じものは全くありません。
だから、この部分に使えるかな、この曲がりならこうできるかな?ということを相談していかないといけません。だって、鉄でも熱で膨張収縮するんです。
木は吸放湿する細胞をもった生き物ですから、その動きは顕著。それに一つ一つに特徴があります。

だから、時間をかけてください。
じっくりと材木屋サンとやり取りしてください。
そのなかで、いい案や良い提案、ひらめきが生まれるかも知れません。

そういう意味で、木は加工はし易いけれども決まるまではとってもめんどくさい材料なのかも知れません。
でも、それを面倒くさがらずに必要な工程の一部分として捉えて、材質や寸法を吟味する楽しみを味わってほしいものです。
そしてその吟味のお手伝いをするのが材木屋であると思います。
誤解のある情報のまま木を使ってがっかりするのではなく、その性質を楽しめる位にわかりあえる材料であると思っています。
じっくりじっくり・・・木と過ごす時間の為にじっくりと考える時間を是非とってくださいね。



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天翔ける板屋楓(いたやかえで・ペインテッドメープル)無垢一枚物フローリング


むろん、木材が天を飛んで移動することはないのですが、今回は御縁もあり場所も神仏にゆかりの場所であることもあり、私の気持ちの上では純白の板屋楓(いたやかえで・ペインテッドメープル)が青天の空を舞うような心持ちなのであります。

板屋楓(ペインテッドメープル)プルミエ施工 2










というのも、槭(かえで。正式には・・以下楓にて)の仲間は種子が羽根状になっており、風に乗ってくるくると回転し、空を飛んで自身が発芽する場所にたどり着く仕組みになっています。
因みに、ヘリコプターはこの楓の種子の飛行する仕組みを参考に発案されたのだとか・・・(プロペラだというお話も聞きますが、定かではありません。)
そんな楓ですから、お客様の元へもひとっ飛び!です。

今回はそんな板屋楓(いたやかえで・ペインテッドメープル)無垢一枚物フローリングのプルミエグレードを使っていただいたお客様の元にお邪魔してきました。

板屋楓(ペインテッドメープル)プルミエ施工 1










貼りあげていただいたのは、90幅の一枚物プルミエグレードです。
写真でも見えるようにユラユラと輝く目合いが美しく、若干の色違いや不規則な木理の乱れも本物のそれを感じさせてくれます。

板屋楓(ペインテッドメープル)プルミエ施工 8










地窓から漏れる光が優しい色合いに映えます。

板屋楓(ペインテッドメープル)プルミエ施工 4










とても凝った作りのエントランス。
もっと廻りも見てもらいたい位に良いつくりなんですが、残念ながら細部は秘密です、ゴメンナサイ。
玄関框は、メープルの厚単板貼り(5mm)の製作。
シンプルながらも、厚単板の底力。フローリングに負けていませんよ。

板屋楓(ペインテッドメープル)プルミエ施工 6










エントランスから反射して入ってくる光も、木の建具や壁、塗装を経て優しく差し込んでいるようです。
こうやって見ると、板屋楓(ペインテッドメープル)は材質が比較的硬質といわれる広葉樹といえども、どこかほっこりする温かさを感じるような気がします。
そのあたりはやはり、木目の印刷などでは表現できないところでしょうね。

板屋楓(ペインテッドメープル)プルミエ施工 5










今回採用いただいた「かの地」は縁結びの地。
今回の御縁をいただけたのは、その土地の神様のおかげか?はたまた天翔ける板屋楓が運んでくれたものか?どちらにせよ、いや双方のおかげで素晴らしい完成後を拝見することが出来ました。
実は私が伺って拝見した際に最初に驚いたのはフローリングの貼りあがりではなく、別の部分だったのですが、先にも書いたように全てお見せすることが出来ないのがとても残念ですが、細かなところまでこだわって、普通の住宅ではこんなところはお金をかけないところ、というところまでしっかりとつくられている事に感心した訪問でした。

もちろん、プルミエグレードの板屋楓(ペインテッドメープル)の貼り上りはいつ見ても素晴らしいものですが、今回はその板屋楓すらも一部分に上手くおさまったなぁ・・・というくらいにバランスのとれた仕上がりのお宅でした。


ショールームにおいても、私の延々と続くお話と一つ一つの説明を聞いてくださりありがとうございました。
今回施工いただい数の板屋楓(ペインテッドメープル)無垢一枚物フローリングには、約280kgの炭素が含まれています。
もちろん、木を大切にふんだんに使われていますからおうち全体で見るともっとたくさんの二酸化炭素を固定していることでしょう。
木に触れられる幸せと同時に二酸化炭素を閉じ込めるという機能を持っている木材。こと、無垢フローリングは家の中でいつも足の触れる部分。一石二鳥以上に値打ちあり!ですよね。

板屋楓(ペインテッドメープル)プルミエ施工 3










今回のおうちは、古い民家の改造でした。
ですからお見せ出来ていない構造材など立派なものが多いのですが、それらもおそらく100数十年以上前に二酸化炭素が固定されてできた木材です。
そして、貼りあげていただいた板屋楓はおうちが建築されたちょうどその時か、若しくは直後に芽吹いた材でしょう。
100年以上の時を経て、昔の材と今の材が同じ様に使える耐用性。それも木材ならではでしょう。
現在の一般住宅では考えられないサイクルですが、このようなサイクルを活用できると、枯渇の心配もなく豊富に使うことのできる資源としていつでも利用することができ、尚且つ環境にも優しいのは言うまでもありません。
一足飛びでなくとも、少しづつ住宅の木材の質を良くしていって、後世に残せるような住宅、まだまだ使える木造住宅部材としていきたいものです。

数十年後、この美しい板屋楓(ペインテッドメープル)一枚物無垢フローリングがどの様に変化しているか、また、その時にも「数十年前の楓の無垢一枚物フローリングの何とも言えない質感はやっぱりいいね。良いフローリングを使っているね。」といってもらえるであろうと期待しています。


最後にお客様より頂いたアンケートを掲載いたします。

・今回の弊社の対応について(メール、電話回答の内容や対応はいかがでしたか?!)


 いろいろなメーカに見積もりを依頼しましたが、迷うばかりで決め兼ねていた頃、戸田材木店のブログをたまたま拝見し、木材に対する思いや姿勢に興味をそそられました。ショールームも電車で行ける距離でしたので、早速伺いましたところ、こちらの迷いに対してよく耳を傾けていただき長い間お話しできましたのでお願いすることに決めました。お商売上手というわけでもなく、でもぞんざいな風はなく、ひたすら木がすきなんだなというのが戸田さんに対する感想です。

 私にとっては、その姿勢がとても信頼できました。


 


・担当について(印象はいかがでしたか?適切に対応できましたでしょうか?説明は理解できましたでしょうか?)


 真面目に回答していただきよかったと思います。


 

・インターネット記事について(弊社記事で商品御理解いただけましたか?お探しの物が見つかりましたか?記事内容はいかがでしたか?)


 マニアックな個性的なブログで、読んでいても面白かったです。日本の長寿命の木を探して旅をする戸田さん
に親近感を感じます。いつまでもその姿勢を失わないでいただきたいなと思っています。

 木の不具合についても写真で詳しく説明があり、分りやすく、納得できるものでした。


 


・商品について(この材料を選んで頂いた感想と、貼りあがりの感想をお聞かせください。)

 張って2か月たちましたが問題はありません。床暖房(PTCヒータ)を1日中つけると板の継ぎ目が2mmくらい空きますが、点けていないとまた戻ります。子供の頃は無垢材を使用するのが当たり前でしたから、こんなものだろうと思います。古民家に白系メープルの色は大変よく会いました。和モダンの雰囲気をうまく出すことができました。


 


・弊社を選んで頂いた理由を教えてください。


 戸田さんの木へのこだわりに信頼感を感じました。きっとこのお店の選定された木材は間違いないのではと
思いました。(我が家のメープルは4回の乾燥工程を経たものということです。)



・今後このようになればよいのに、というご希望あれば参考にさせていただきますので、教えてください。


 不具合時の対処方法・事例を詳しく載せていただきたいですね。
 木材の経年変色の事例を集めて載せてください。


N様、素晴らしいお宅拝見させていただきありがとうございました。
また、本当なの?!と思われるかもしれないくらいの嬉しいお言葉をいただき恐縮です。今後も特殊な材木屋として生き残っていきますので、応援よろしくお願いいたします(笑)。
板屋楓の経年変化が今から楽しみです。またそのあたりの後日談をいただければ幸いです。(経年変化・美化の事例としても有難いです。)


さぁ、今回の御縁を色々な方向へ進められるよう、飛べ!板屋楓!!

板屋楓(ペインテッドメープル)プルミエ施工 7











・板屋楓(ペインテッドメープル)幅広無垢一枚物フローリングはこちらから
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巖石神社の夫婦桧


さぁ、みなさんお待ちかね、巨樹探訪記の始まりだよ!!


待っている方は多分・・・おひとりくらいしか思い浮かばないけれども、月に一回の巨樹の記事です。(別に決めているわけではないけれど・・・ほどほどに。)
もちろん、木が好き・木材が好きだということは心にあるのですが、それ以外に日頃木材に接していると、やはり自然の中に立つ巨樹の姿や存在感には何とも言えない感情を抱くものです。
それもあって、出会った内の一部ではありますが、皆さんに紹介したくなるのです。

さて、今回私が訪れた巨樹はこちらです。

巌石神社の夫婦ヒノキ 3










といっても、少しわかりづらい・・・
そう、私もわかりやすい掲示板がなければスルーしていたであろう場所で、しかも道路から見上げるくらいに石段を上がらなければならない(この地域は石段を上がって会いに行く巨樹が多い・・・)ので、対向車があったり掲示板に目を移さないと通り過ぎてしまうでしょう。

ここは兵庫県の西に位置する宍粟市。
この漢字、普通は読めないと思いますね。私も林業を知らなかったら読めていません。「しそうし」と発音します。
わたしのゆかりの地、神戸市よりもさらに西に車を走らせ山並みが続く中国山脈に足を入れる宍粟市は、高速道路のおかげで大阪からでも比較的容易に出かける事が出来る(といってもたっぷり1時間半以上かかりますが。)山の豊かな場所。

実は私も近いというイメージからか、そんなに兵庫県の巨樹!と意識したことはなかったのですが、調べてみると山豊かな地域には結構立派な巨樹があるんですね。もちろん、東西南北に広い兵庫県ですからあるだろうことは想像できるのですが、宍粟市だけでも巨樹たちが集中しているんです。
今回はその中でも驚いた、巖石神社の夫婦ヒノキのお話です。

巌石神社の夫婦ヒノキ 2











この写真は道路にある掲示板なのですが、これが無いと本当に車では気が付きません。だからではないでしょうが、宍粟市指定の天然記念物の様なのに色々な巨樹サイトをみても掲載されていません。
たまたま見つけた私でも、この掲示板を見られる位ですし、少なくとももう少しとりあげられそうなもんですが、何故かあまり知られていないようですからしっかりと紹介しておきましょう!

巌石神社の夫婦ヒノキ 4










この神社の大きな特徴は、巨岩です。
なんや、桧ちゃうんかいな・・・ってな感じですが、相当に大きな岩とその傍らに聳える木々が双方に素晴らしいことが見どころなんです。

巌石神社の夫婦ヒノキ 1


 巨岩に関する石碑もたっています。






巨岩については説明版にある様に高さ10mという、木々を圧倒する大きさで、大昔から人々は巨岩を「盤座(いわくら)」と称して神様が宿っていると考えていた。それが、始まりだそうですが、この思想は日本に根付く八百万の神そのものなんでしょう。
ジ○リ映画だと、どんな神様として登場するのか画をみてみたいもんですね。
これくらいの大きさの巨岩は全国的にも珍しく、起源は2200年前後といわれているそうです。

さて、夕刻日没直前で、鬱蒼とした中に山の様に聳えるこの巨岩の大きさに驚き、あわや石段を転げ落ちそうになりながらも社殿に上る。
間近でみると、やっぱり大きい。
おお・・・と見上げてしまう。

巌石神社の夫婦ヒノキ 11










そしてその傍らにお目当ての夫婦ヒノキ。
「めおと」と発音したくなるが、説明版にある様に「みょうと」というのが正しいそうなので、雰囲気を出すために自分の中で「みょうとひのき、みょうと・・」と繰り返す。

巌石神社の夫婦ヒノキ 12










特に解説はないのだけれど、社殿左右に2本の樹があります。
道路から望むと2本あるから夫婦なのかと思ってしまうのですが、社殿に向かって左が夫婦ヒノキ、右は杉の様です。
夫婦ヒノキは二本になっていることが由来のようですが、日本語は色々と意味をとる事が出来て難しいですね。

巌石神社の夫婦ヒノキ 9































そのうち紹介予定の「切越の夫婦ヒノキ」は左右双方に並ぶ桧の巨樹ですが、こちらの「みょうと」は夫婦がくっついた姿の様です。
仲良くて結構。

巌石神社の夫婦ヒノキ 8










木肌がツルツルであるのが少し気になるのですが、立派な木です。

巌石神社の夫婦ヒノキ 15










桧は旧山崎町の町木であったらしいので、もしかすると周辺には立派な桧が聳えていたんだろうか?!
兵庫県には有名な姫路城がありますが、昔はこのあたりの桧がそんな城郭の用材として賞用された名残なのかもしれませんね。

巌石神社の夫婦ヒノキ 13































しかしながら巨岩の影響か、右の杉の張り出しが大きいせいか、巨樹というには少し控え目に見えてしまいますが、樹齢250年といわれるこの夫婦。
これからも月日を重ねて太く立派な夫婦になってもらいたいもんですね。

巌石神社の夫婦ヒノキ 5










一方の杉も立派です。

巌石神社の夫婦ヒノキ 7










社殿を押すのではないか、またはもう持ち上げかかっている?と思うくらいに根を張っています。

巌石神社の夫婦ヒノキ 6










それにしても眺める盤座と巨樹は素晴らしい。

巌石神社の夫婦ヒノキ 10










惜しい事は、比較的高角のレンズである私のコンパクトデジカメでも社殿や盤座と巨樹を納めるには、境内の距離が足りないことです。
石段を上がったところにあるため、一杯下がっても満足なアングルで撮影することができません。

巌石神社の夫婦ヒノキ 14
































まぁ、こればっかりは仕方ない。自身の目に焼き付けていく事にしましょう。

巖石神社の巨岩と巨樹は、道路から数段上がったところに位置する社殿の為に、何か下界を離れて神様に拝謁している様な気分になりました。
社寺仏閣にはそういった雰囲気もとても重要。敬虔な気持ちでお参りできることが何より大切です。

一粒で二度美味しいような巖石神社。
実は近くには高下東諏訪神社の大杉や山崎八幡神社のモッコク、岩渕神社のムクノキがあります。
これらを回れば5度美味しい宍粟市廻りになりますね。
少し足を伸ばしていくなら廻ってみる価値ありです。


巖石神社所在地

兵庫県宍粟市山崎町下町6(市立山崎学校給食センター近辺)の南西 巖石神社内

駐車スペース 道路際邪魔にならないように駐車可




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これで安心 杉埋め節幅広無垢一枚物フローリング


弊社では、杉の無垢フローリングに関しては選別され丁寧に加工された浮造り商品をご用意している事は、十分ご承知の通りだと思います。
高樹齢の大径木から選別し、原木を余すところなく活用できるような商品とし、柾目板目共に特殊な浮造り加工(一般的にはブラッシングといいますが、弊社商品はただのブラッシングではありませんので、ショールームにて是非実物をご覧くださいね。)を施し、足触りのよいフローリングを提供しています。

杉節あり板目浮造りフローリング 4














さて、その杉浮造りフローリングで板目品には節のあるグレードを設定しています。
赤身のできるだけ多い部分を選別し、節の美しさも浮造り加工によって際立たせています。
しかし、杉にしろ桧にしろ節のある材を使う時に問題になるのは、抜け節といって、板にすると抜け落ちて節の部分が穴の様になってしまうものと、乾燥中の節割れや加工中に節が削れてしまうことです。

抜け節 5










こうなると、フローリングとして使うには靴下や女性のストッキングなどが引っかかりますし、大きい物なら指が入ってしまう事もあります。
その為、杉などの節あり無垢フローリングの場合は、抜け落ちたり欠けて傷がつくような節の部分にはパテを詰めて埋めるのです。
これで引っかかりは解消です。

が、パテではせっかくの天然の節板の雰囲気が損なわれているような・・・
そんな気がしませんか?!
広葉樹の場合は補修個所が節以外の部分などにもあるので、パテも許容できますが、少なくとも杉に関しては私は自然の節が良いのではないかと思います。

ですから先にご紹介している浮造り商品には、ほぼパテはありません。
小さなものなどはごくわずか入るかもしれませんが、基本的には全て別の節を打ち込む「埋め木補修」を施しています。

杉埋め節フローリング 3














実はこれがとても好評で、私と同じようにパテに違和感を感じていらっしゃるような方や、パテだと経年変化で、他の部分の痩せなどについていけず、美観を損なうと懸念している、といわれる方もいらっしゃって、埋め木補修は意外なほどの反響を得ています。

今回は、その好評の埋め木処理を、浮造り加工無しのフラットフローリングにも採用された杉埋め節フローリングのご紹介です。

杉埋め節フローリング 9
























それは、その木味から愛用いただいている方の多い百年杉柾浮造り(うづくり)フローリング古希杉浮造り(うづくり)フローリングと同じ加工場から生まれる製品。
加工精度はおりがみつき。
木味については、正直なところそれらよりも若い原木を使っていますので、若干粗い部分や赤白の多い部分などが多くみられると思いますが、商品にかける気概は同じです。
原木樹齢は違えど杉本来の美しさはそのままに、節部分に綺麗な埋め木処理が施されています。

杉埋め節フローリング 8














杉埋め節フローリング a





















せっかくの節板ですから、最大限その節の良さを生かして使いたいものですよね。
だからこその埋め木処理です。
とても手間がかかりますし、加工中も節の部分は仕上げにくい為、パテを入れる方がよっぽど効率的です。

杉埋め節フローリング 6




こんな部分も綺麗に埋め木。実加工しているにもかかわらず、綺麗に納まっていると思いませんか?!






しかしながら、効率よりも商品の良さを追求した結果のこの仕上がりです。

杉埋め節フローリング 2













杉のフローリングを考えている方には一度見ていただく必要のあるフローリングに違いありません。
もちろん、浮造りと同じく天然乾燥によるフローリングですので、杉にストレスを与えることなくフローリングに加工されます。香り、色合いともに杉そのままの良さを実感できることだと思います。
おっと、浮造り品もお忘れなく。
同じ埋め木といっても、とにかくボコボコと無数に埋め木処理のある節板とは全く違う、杉埋め節無垢フローリングを杉の選択肢の新しい1ページに加えてくださいね。

杉埋め節フローリング 10














施工写真はそれぞれ下記からどうぞ。

・民家改修施工写真はこちらから
・鉄筋の家床改修施工写真はこちらから


杉埋め節フローリング 1




杉埋め節フローリングイメージ









杉埋め節幅広無垢一枚物フローリング (寸法表記は全てmm単位)

・寸    法 :30×160×4000(厚物幅広)
              :15×140×4000(140幅広)

・形    状 :一枚物

・入    数 :160厚物幅広 3枚入り(2.16崙り)/ケース(入り数御注意!)
              :140幅広    6枚入り(3.36崙り)/ケース

・エンドマッチ :なし(1.95mの四辺実加工を別注にてお受けします。加工代別途)

・価    格 :一枚物 無塗装 厚物160 節あり  ¥15471(税込¥16709)/2.16屐米り数ご注意!)

              :一枚物 無塗装 幅広140 節あり  ¥17363(税込¥18752)/3.36

・運    賃 :別途、地域によりお問い合わせ下さい。

・グ レー ド :節あり  源平(赤身・白太込み)埋め木補修込み。 

・納    期 :無垢商品のため、余裕をもってご確認ください。 


*ご検討の前に弊社からのメッセージを必ずご覧ください。 


・弊社へのお問い合わせはこちらから                
・その他の無垢フローリング・羽目板ラインナップはこちらの記事下段から


・表情の違い 参考

杉埋め節フローリング 4





着色(変色)のある節部分








杉埋め節フローリング 5





軽微な死節








原木時からの変色部分

杉埋め節フローリング b






















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生節・死節・抜け節 そして埋め木


普段使い慣れている言葉や行っている風習などには、あまり疑問を持つ事がないですし、最初は自分も知らなかったことでも一度理解すると次からは気にならなくなるものですね。
人間の賢いところといいますか、学習能力の一つですかね。

しかしながら、自分はわかっていても相手にも同じ様に伝わるかというと、これまた別のお話で、自分のわかっていることを伝える、それも言葉で伝えるとなると意外と難しいものだということが、経験してみて初めて気がつくものです。
物事には様々な分野があり、それぞれに専門的な知識や言葉がありますが、それらを専門外の人に伝えようと思うととっても難しいものですね。

木材の場合は比較的にわかりやすいところもあるでしょうが、それでも専門的な言葉というのは依然多いと思います。
そんな言葉の中で、いつも普通に使ってしまっているもののひとつ「節(ふし)」。
要は、立木の時の枝の部分が、材木になった時に枝の丸い形になって(製材する場所によって形は変わる)出てくる物が節(ふし)と呼ばれます。
特に桧や杉、松に代表される針葉樹類はその性質上節のある材が多くなります。
もちろん、節のない材もとれますが、材を活用するには節のある材の用途と有効利用が大きなウェイトを占めます。

そんな節あり材を利用しようとした時に必要となる言葉が主に3つ。
生節・死節・抜け節です。

生きるとか死ぬとか、言葉としてはそんなに良い例えとはいえませんが使われている用語として説明したいと思います。

先ずは生節(いきぶし)。
これは普通に想像する節の状態。まん丸い枝が材面に顔を出している状態ですね。

節について 2


 生節でも乾燥によって割れは出てきます。






節について 3


 生節の部分を切ってみると、節が木材内部を通っている様子が見て取れます。






これらは木材においては節あり材として扱われるのですが、この節あり材が難しい。
何が難しいか・・・この節あり材の中に、生節と死節(しにぶし)が混在するからです。
そして中には抜け節もある、ということで、ここからが本題になるわけです。

節あり材と一言で言っても、木の節は全てが健全で枝になるわけではありません。
枝になりきれずに出てくる物、「枝うち」といって途中で枝を切られるもの、木材になって木質部分と離れてしまうものなどなど・・・
最後の木質部分と離れてしまうもの、それが死節です。

生節の場合は、木質部とつながっているので節が加工以外でとれることはありませんが、死節は木質部分から節が離脱してしまっているので、板や角材などの木材にした場合に黒くポロポロとした状態になりとれてしまったりします。

節について 1



 死節






そして抜け節というのは、木質部から離脱した死節などが材を貫通している場合に、穴が開くように抜けてしまうものを指しています。
文字通り、抜ける節ですね。
写真で見てみましょう。
(夕日で写真の色が良くありませんが御容赦ください。)

抜け節 1


 材の角に見えている節、コレ、抜け節です。







抜け節 2



 おっ、動いてきた・・・







抜け節 3



 すっぽりととれてしまいました。






抜け節 5



 とれた後には指が入りそう・・・





ご覧のとおりです。
一般的にはフローリングや板材などにおける「節あり材」という表記は、とてもわかりやすいと思うのですが、中には上記の様な色々な節の状態が混在しているというわけですね。
だから、板材などで何も指定しなかったりすると、節が抜けているものも含まれる場合があります。
とはいえ、先に書いたように針葉樹は節のある材を活用するのが肝心ですし、節のある木に対して「節ありで良いが、死節や抜け節のないもの」という指定をすることは、実はとても難しいものです。
お分かりのように木も生き物。
節のある部分には上記の色々な状態の節が混在するのが当たり前です。
それを生節限定で選別となると、木材として流通できる量が限られたり、使えないとされる部分が大変多く出てしまいます。
しかしながら、フローリングなどの様に用途上抜け節や死節があるといけない場合もある。

そういった時にとられる方法が「埋め木」です。
読んで字のごとく、木を埋めるのです。
先の様に、節あり材は抜け節や死節はつきもの。加工工程で抜けてしまったり欠けたりした部分に新たに節を埋めるのが埋め木です。
これも言葉の「あや」といいますか、曖昧なところで一部のフローリングでは「埋め木処理済み」というものでも、木の節をうめているのではなく、パテを詰めている物をさして埋め木という場合もあるので、要確認です。
脱線しましたが、埋め木処理を見てみましょう。

節について 4










節のある桧の板。この部分にはすっぽりと節の穴が開いていました。
その部分に同じくらいの大きさの新たな節を埋められたのが上記の写真です。(節の樹種は異なる場合がありますが。)どうです?綺麗に埋めているでしょう?!

ただし、埋めるのは表面からいくらかのみです。
板材の厚みが厚い場合などは、埋めた部分を裏から見ると当然こんな感じです。

節について 5


 抜けていたのがよくわかると思います。裏は埋めていません。





裏の見えない用途や、フローリングなどの場合ではとても有効なので多く用いられますが、桧や杉の節あり材をドアや窓の枠などに使う場合なども、この方法で納めていただいている事例が多くあります。
フローリングでいえば、弊社の古希杉浮造りフローリングを見ていただければ、パテを詰めているモノとは違うその埋め木の良さと、ブラシ跡の目立たない浮造りの妙に納得いただけると思います。

こうすることで、杉や桧などの針葉樹材の節あり材の死節によるロスをなくし、多くの部分を活用できるようになります。
いかがでしょう?
節といっても色々とした言い方のあること、そして節ありといっても全てが綺麗な丸い節ではないことなどが見てとれたかと思います。
材木屋を悩ます、節ありで死に節の無いモノ、という指定の難しさを理解いただいて、埋め木処理材の活用や使用上問題の無い部分への死節材の活用にご協力くださいね。

少しでも木材の無駄が無い様に。また、節あり材という言葉での誤解のない様に。



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削ろう会に向けて・・・


先日、私が出張中にご連絡いただいていたお客様に御来店いただきました。
不在の時のメモには「木曽桧か米桧(べいひ)」とあります。
特殊なものをこしらえるのか、彫刻?!と思ったのですが良く見てみると鉋(かんな)で削る、と書いてある。
うーむ、カンナで削る?!そりゃそうだと思うけど、そこからどうするの?!

と、材を考える前に想像が色々とふくらんで、材料を用意するよりもお話を聞いてみたい様な気持ちになっていたところへの御来店でした。
そこで聞いてみると、有名な「削ろう会」に参加される会にいらっしゃる方で、御自身で「趣味」とおっしゃいながらも材を見る目と後に見せていただいた鉋を触るお顔は真剣。

因みに材は木曽桧の柾盤を御希望寸法に製材したものと、細めの米桧を購入頂きました。

死節 7










製材後の材料を見て、「これが削り落とされていくなんて、申し訳ないなぁ・・・」としみじみおっしゃっていただいたのが印象的でしたが、その木を活用して何かを形作るにせよ、今回の様にただ削り取っていくだけにせよ、木に対する気持ち一つで、その材が活かされたかどうかという意味が変わってくるでしょうね。

それに、最近ではそう登場する機会のない鉋という手道具を駆使して、道具と木材、そして自分に真剣に向き合うということは、便利な世の中において「ただ削る」という行為の結果だけを求めるのではない、それぞれのモノの集大成を紡ぎだしていくような行為であるような気がします。
木部の美しい仕上げを必要とする大工さんや木工の方にとっては、鉋などの刃物の研ぎは一生、と言われます。
それ位に奥が深く難しいものであるということですね。

もう一言、えらいもんにのめり込んでしまいましたわぁ、とおっしゃっていた言葉に、その奥の深さを見てとれるというものです。
私自身が手道具を使えないということもあり、羨ましい想いが大きいのですが、製材したての木曽桧の良い香りと、久しぶりに引っ張り出した米桧の甘くも張りのある香りが作業場に香り、やっぱり桧というのはいいもんだ、とひとり香りの余韻に浸ってしまいました。

木に触れる趣味、いいですねー。
木に触れる仕事を羨ましがられるのと一緒でしょうかね。
お渡しした桧が、薄く美しい鉋くずになってでてくるのが目に見えるようです。
大切に使って下さいね。

因みに、その桧の製材の時に発見した節。
丁度良い写真がとれたので、次回に紹介しましょう。言葉では言いにくい木材用語も一目見ればすぐにわかる。
そんな節です。次回は節の基本編ということでいきましょう。



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時が過ぎても想いを刻むのが、また樹木


皆さんは普段から、街路や公園にたくさん見られる樹木を意識していますか?!
いつもいつも知らず知らずのうちに通り過ぎ、その存在にも気がつかない時もあるかもしれません。
よほどの樹木好きや巨樹マニアなどである場合は、その場所や状態、謂れなどを詳しく知っていたり知りたくなるものですが、普通は「大きな木があるんだなぁ・・・」くらいに通り過ぎているのではないかと思います。

それの一因は、「人間は移動することが出来るから」ではないかと考える事があります。
移動スピードはゆっくりとした時もあれば、鳥よりも速い時もあるでしょうけれど、病床にある時などを除いては同じ場所にずっととどまっていることはほぼありません。
しかし樹木は人間の様に、外敵が来たという時も天候が厳しい時も災害の時も、ましてや自身が伐り倒されようという時にも動くことはできないのです。

そこに、人間と樹木の大きな違いがあるように思います。
もちろん、人間は動物で樹木は植物であり比較するものではないのでしょうけれど、同じ「細胞」という組織を持つ生き物として、感情を重ねてしまう部分も出てくるのです。

そんな樹木に心血を注いだ先人がいます。
一人は先日も新聞に取り上げられていた「本多静六氏」。

守られる木 8










とりあげられた記事にも出ていましたが、氏を語る上では日比谷公園とイチョウを抜きには語れないようです。


現在の東京大学にて教鞭をとっておられた氏は、日比谷公園の設計をまかせられることとなった。
明治36年に仮開園することとなる当時の公園予定地そばの日比谷通りに一本のイチョウがあった。おそらく公園整備とそれに伴う道路整備のためであろう、道路拡張で伐採されることに決定。
しかし氏は、当時の東京市の議会に直談判し伐採せずに、移植するということで話をつけた。
その時の氏のセリフが「この首にかけても移植を成功させる」というもの。
結果的に移植は成功し、そのイチョウは「首かけイチョウ」と呼ばれる事になったそうですが、まだ昭和の声を聞くよりも以前、明治時代に立木を移植できるような運搬器具は無く、技術も少なく、方法を知る職人も少ない時代になんとかしてそれらをかき集め、公園内にレールを敷いて450mを25日かけて運ぶという大移植をやってのけたといいます。

現在でも日比谷公園にしっかりと根付いた首かけイチョウは、威風堂々と存在感をみなぎらせているそうである。

守られる木 9











そしてもう一人、こちらも大移植に自身をかけた氏、笹部新太郎氏。

守られる木 1










現在は高速道路を一足飛びで現地に入ることのできる飛騨地方白川郷集落。
私が知る一昔前でも、大阪方面からは高速道路はとぎれとぎれや殆ど伸びておらず、空気の澄んだ一般道をクネクネとドライブしながら向かったものです。
初めて訪れた時、現地につく前の湖岸道路沿いになんとも立派な桜の大木が並んでいる事に驚きました。

とはいえ私自身、その当時はまだ巨樹に畏怖するというような感覚はなく、勢いのある若者の無知ゆえの感慨の無さといいますか、おっきい桜やなぁ・・・、程度の印象だったと記憶しています。
秋口だったため、花も葉も無い様な状態でしたが見事な情景は今も忘れません。
実は、その見事な桜が氏によって「大移植された荘川桜」その物だったようです。

守られる木 4










桜博士と呼ばれていたほど著名だった氏の元にある日、一本の桜を救ってほしい、と依頼があったそうです。
電源開発株式会社の初代総裁高碕達之助氏の発案によって行われる桜大移植計画を依頼されたその時、氏は73歳、昭和35年のこと。

それは、昭和27年に計画され36年に完成することとなる御母衣(みぼろ)ダムによってダム湖に沈む白川村とともにあった荘川村の光輪寺のエドヒガンザクラを移植するというものでした。

守られる木 2










当時を知る人の話によると、子どもたちは幹を囲んでかくれんぼし、お年寄りにはその木陰がよき休憩場所に、そして大樹の薄暗い陰は若いカップル(最近知ったが死語らしい・・・)のデート場所でもあったといいます。
そんな生活の一部だった大桜をダムに沈む村から高台に移植するという大事業を引き受ける氏は覚悟の言葉で、こう言ったそうです。
「これに失敗したら、もう今後桜を語るまい・・・」
桜博士の異名をとる氏でも、それ位の覚悟をもって臨む大事業だったということですが、それもそのはず。
その桜は樹齢400年、樹高約30m、重さ約40tという巨大さ。
大型クレーンでも吊りあげられなかったそうです。
折れた枝の切り口から枯れることもあるというデリケートな一面があるにもかかわらず、最低限の枝を切り払ってなんとか移動させることに成功したといいます。

もちろん、移動したからといって必ず根付くものでもなく、当初は枝を払われ無残な姿に見えるその桜をみて、氏をはじめ関係方面には「むごい仕打ち」と非難が多かったそうです。

守られる木 3


 移植当時の荘川桜







しかし氏の熱意と関係者の努力、そして桜の生命力により見事移植は成功裡に幕を閉じたといいます。

住み慣れた村が水没するという想いは計り知れないものがあります。
その心の支えにと移植された荘川桜。

計画も壮大で素晴らしいものですが、成功させた氏には言葉もありません。
このお話を知っていれば、もっと感慨深くその景色と桜の幹を眺めたことでしょう。無知というものは罪な場合があります。
もう一度、機会を見て訪問したいものです。

このお二人の様に、景観と樹木に心血を注げる気慨を知り、樹木に接するとまたいつもとは違う一面が見えてくるかもしれません。
普段よりゆっくりと歩いてみる、案内板を確認してみるなどで意外と知らなかった植生や植物の一部分を知ることが出来るかもしれません。
そうすれば、木々を更に身近に感じる事ができるでしょう。

時代が流れ、人々の移ろいがあっても同じ場所で歴史を刻む樹木。
時とともに想いも刻み続けるその姿。今一度、大切に見守りたいものですね。



(写真一部、読売新聞を筆者撮影)



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近づきし 奇跡の一本松の雄姿


技術と情熱と記憶・・・

いろいろな人々の手によって保存、復元にむけて動いていた「奇跡の一本松」の作業がいよいよその最終段階の様です。
過日の新聞記事に大きく写真が掲載されていました。

守られる木 6
























枯死が確認されてから伐採され、長大だった幹は一旦6分割され芯の部分を軽量強靭なカーボンファイバーで補強して再度結合。枝葉まで、元の一本松からとった型を元に再現しているそうです。
そしてそれをコンクリートの土台の上に、在りし日の姿のように戻されるということです。

その物自体は彼の日の生きている一本松ではありませんが、人々の記憶の中に生き続ける奇跡の一本松のその雄姿は、保存と復元維持に尽力くださった方々によって、後世にも引き継がれていくことでしょう。

また、一本松の松ぼっくりから採取した種子によって育てられた苗木も少しづつ育っているようです。

守られる木 5










人間や動物がそうであるように、親木の逞しくあった姿を子世代の松達も引き継げることでしょう。
各地にある、巨樹伐採後の苗木から育ったという大木と同じように、一本松の子孫たちもいづれは何処かでその名をはせる日がやってくるかもしれません。

守られる木 7


 姫路城の芯柱をとったという木からの芽生え木。立派な太さに成長しています。





今後、一本松には案内板・解説板の様なものが出来るのか否か不明ですが、現在存在する巨樹著名木とともに、その名と歴史を残してほしいものです。

その組織は失われ、炭素繊維となってしまっても在りし日の記憶と地域の想いはこれからも生き続く。その始まりの一年輪を刻んだところということですね。
早くその雄姿を拝みたいです。
(3月6日復元予定)



一部写真出典 読売新聞より


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またまた出張ですので・・・


本当にこの年始の3カ月はバタバタとして落ち着く暇がありません。
ついこの間出かけたところだったような気がするのですが、担当は今週末も出張予定となっています。

7日(木)〜10日(日)まで外出しますので、その間に頂いたお問い合わせや御予約のお返事が遅くなりますが、戻り次第順次回答させていただきますので、ご勘弁お願いいたします。
より良い木材とそれを提供する環境を求めていきますので、今後ともよろしくお願いいたします。

検品行脚 1












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ついに採用! 木製名刺


今まで金具不使用木製名刺ケース(名刺入れ)は、その特殊な樹種と木目や質感を知っていただきたく、「木であること」を前面に出して見ていただいていましたが、それらを購入頂いたお客様にお送りしていた私の名刺は木製ではありませんでした。
といっても、もちろん紙ですからもとは木なのですが、木目そのままの木の名刺ではありませんでした。

それには2つ理由がありました。
以前の記事で語っていますがもう一度お伝えしておきましょう。

一つは、木の名刺を持っている方なのに、殆どの人は自身の名刺に使われている樹種すら知らない。
二つ目は木の名刺とはいえ、薄い木の板(板といえるのかというほど薄いけど)と木の板の間に紙や強化シートを挟んでいる物がほとんどで、あまり魅力的に感じなかったからです。

ですが、今回やっとこれなら・・・というものをみつけて私もついに作成する事にしました。
じゃーん、これです。

木の名刺 3










樹種はブラックチェリー(左)とシナ(右)。
木の好きな私の事です。自分なりに想うところがあり、この2種を選んだわけですが、思った以上に質感がイイ。
シナの方は、一般的に用いられる外国産代用材のバスウッドではなく日本のシナノキです。
自画自賛というか、自分のものは良く見えるのか、なんかそんな気がして名刺配りに精がでそうです(笑)。

この名刺も、やはり割れや反り破れなどがあるのでもちろん木その物だけではないのですが、中間には和紙を使われていることと、私の思った材があった事が採用のきっかけになりました。
当然反りも出ていますし、樹種によって寸法も若干違うなど比較すれば色々とありますが、その辺もひっくるめて気にいったので良しとしましょう。

木の名刺 5


こんな反りは当然でるでしょう。問題なしです!






木の名刺 6


 少しくらい背丈が違っても問題なし。ケースに入れば大丈夫。
 背の順、前ぇーならえ!




それに、皆さんはお気づきかどうか、興味深い事に巷で交換されている木の名刺の殆どは針葉樹の柾目(まさめ)といわれる、木の目がまっすぐに通ったモノであると思います。(キリやタモという広葉樹もありますが、いずれも柾目。)

木の名刺 1



 このとおり。






ところが私の名刺はどうです!

木の名刺 4










そう、板目です!!
そうなんです、板目だからあえて採用したんです。
名刺に使われる柾目は木目が細かく綺麗ですし反りも少ないので、扱いもしやすいと思うのですが、いかんせん面積の小さな名刺ですからすこし迫力が無いように感じていました。

木の名刺 2










ところがこの板目はどうです。
広葉樹の綺麗な板目柄がわんさか出ます。
これが最大のポイントです。
更によく見ていただくと、表裏の木目がほぼ同じであることが分かると思います。
柾目のものでは殆ど目立たないですが、板目ですと光りに透かすと木目のズレがわかるものですが、この板目名刺はほぼ同じ木目を意識的に同じ位置で貼り合わせている為、木目のズレがありません。
そのため、光に透かしても一枚の薄い木の様な印象を受けます。
うーん、いい仕事です。
感心感心。

そこまでしていてもそりゃ反りも出るでしょう。
木をこんなに薄くしているんだから仕方ない。
無垢のフローリングの15mmでもそるんですからね・・・
合格です。

えらく自慢話になってしまいました。
ま、人間嬉しい時というのはそんなものでしょうか。

紙の名刺もいいですし、柾目も美しいものですが私はちょっと変わったものをお渡ししようと思います。
もし、名刺交換できる機会があれば、その名刺の樹種に込めた想いも含めてお話出来ればと思います。
お見かけの際はお声かけくださいね。


あ、そうだ。シナで思い出しましたが、北海道産シナ角材少量入荷したんでした。
お待たせのお客様にお声かけしてから記事に紹介するとします。
整理スピードが追いついていきません。
ご勘弁を・・・



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杉は建築材として弱いのか?!?


いかんいかん、最近外出が多すぎて事務処理やパソコン関係の仕事がどんどんたまる一方。
少し記事にも間を開けてしまいましたが、その分収穫はたくさんしていましたので、記事も濃くなってくるとおもいますよ!

さて、その「間を開けていた時」に何をしていたのか?!遊んでいたわけではありません。決して・・・だって、後で自分が大変なだけですからね・・・
実は数日間、日帰りで遠方に出ていたのですがその中でも普段見ることのできないものを実際に見る事ができましたので、そちらをお伝えしましょう。

いきなりですが、日本人が慣れ親しんでいる樹種「杉」。
まぁ、花粉症だとかいう言葉で有名な事もありますが、巨樹も多いですし、造林面積も圧倒的ですし、建築にも古くから使われてきました。
和室の材料としてはかなりの使用部位があり、節のない部分や赤身の美しい部分、柾目のスゥ〜っと通った部分などは、「欠かせないモノ」といっても過言ではないくらいに用いられてきました。
しかし近年、造林の杉の木が育ち、建築用材として使用できるような太さになってきているにも関わらず、杉材の需要が無い(いや、限られている)といわれています。
一部からするとそうも言えないので、多角的に捉える必要のある問題なのですが、実際のところ、木材として活用しようとすると原木があるから何でもできるわけでもなく、乾燥方法や利用部位に対応できるか、供給体制が整っているか、などなどの問題があるため、一般的に皆が使えるようにするには壁も多いのです。

前置きが長くなりましたが、それらを少しでも取り去るための実験の一つが先日行われ、その場に同席できましたので、報告しましょう。

木材に関する先入観があると意見が偏るであろう質問ですが、「住宅の構造部材に使う梁材には、杉と米松ではどちらが強いか?!」と聞かれると、どう答えますか?!
おそらく、建築や木材の事を知っていらっしゃれば9割方答えは決まっています。
もちろん・・・・・・・
米松、と答えるでしょう。
今回は、それを実際に見てデータを公開してくれる試験に立ちあったので、写真をご覧ください。

強度試験 2










この2本の梁材、一本は日本の建築の多くを支える梁材として有名な米松、そしてもう一方が課題になっている杉の梁材です。
これを今から一本ずつ試験にかけていきます。

先ずは米松の梁を台に乗せます。

強度試験 3











この機械で、脚のようになっている2点(すみません、1点は、支柱で見えません。)に荷重をかけていって、どの時点でどんな力を受けて梁が壊れるのかを見るのです。
さて、一般的に「松」のイメージで強そうな米松は如何に・・・

メキメキメキ・・・・バキィー。
そんな音を立てながら、いきなり梁が破壊されました。
一瞬の事でした。

強度試験 4










この時の荷重、約6.12t。
普通に考えれば、折れるわな・・と思うような重さです。
しかし、それ位の力に耐えるということですね。改めてすごいです。


さて、次は主役の杉梁材。

強度試験 6











ここからグイグイ力がかかっていきます。
柔らかい、というイメージの強い杉ですが、どこまで持ちこたえるのか、米松に比較してどの様な結果になるのか、皆が見守ります。

少し間をおいて、「おっ!まだ踏ん張ってる」、そんな声が聞こえ始めた時、少しづつパキパキと音がし始め、先ずは梁の下側の一部がパチーンと割れました。
しかし、その後も杉は粘り続けます。
ここからが長い。
メキメキと音をたてながらも踏ん張る杉。応援してしまいたくなるくらいに頑張っています。
と、その時・・・

強度試験 7










パーーッン!!!
周囲に破裂音が響き渡りました。
ついに梁が破壊されたのです。
最初に一部が割れてからも粘り続けたのですが、ついに破壊。
この時の荷重はなんと7.53t!!!!

皆の予想を上回る、米松と同等以上の破壊力に耐えたわけです。
しかも、一度で破壊されるというよりも、少しづつ粘りながら耐え続ける、というような壊れ方の様に感じましたし、その破壊の跡も米松とでは少し異なっています。

強度試験 5











こちらは米松。
荷重に対して材が曲がることなく硬いものが一気に折られるように破壊されている様な印象。

そして杉。

強度試験 9










こちらは荷重を受けた部分の曲がりが強く残っています。

強度試験 8


 めり込みも大きいです。







おそらく、曲がりながらも力に耐え続けたからでしょう。
壊れ方も、折れるというよりも耐えた末にこわれた、という印象です。
モノは言い様かもしれませんが、見た感じも異なるでしょう。

これが、まぎれもない材の違い。性質の違いですね。

ここで結論。
杉は弱くない!!
そう思うと早計です。
いや、弱くないんですが、実際のところこの試験には上記の写真では見えないポイントがあります。

それは、米松の梁は高さが240mmである事に対し、杉の梁は270mmであることです。
つまり、建築で使う上でワンサイズ大きいわけです。(おおむね、30mm刻みですから。)
そのサイズの違いは、杉と米松の材質の違いを補うためにとられた措置です。
というのは、もちろん材料の性質としては米松の方がより強度数値(計数的)に上回り、材質も硬めです。
しかし、梁として使用する場合の力に耐えるという観点から言うと、ワンサイズアップしてやれば、荷重に対する強度は遜色ない、という事が見えてくるわけです。

そうすれば、杉は柔らかいから弱いとかたわむから心配、といったような声にきちんと回答することが出来るわけですね。
それによって、用途の限られていた杉の道が、梁という住宅の木部の構成において約30%を占めるといわれる構造材への使用が可能になり、飛躍的にその活躍の場が広がるというわけです。

まぁ、実際には先にいったように、流通や乾燥、在庫の問題などが課題ですが、今回は理論的には理解していたことを肌で感じる機会が出来て、私も今まで以上にわかりやすく皆さんに杉をおすすめできる自信がつきました。

写真では少し経過がわかりづらいと思いますが、結果は伝わったのではないでしょうか。
地域の材で建築したい、杉をどんどん使いたい、そんな思いにこたえる事が出来る状態がそこにあります。
妙な先入観に支配されることなく、正しい知識で材料を選びたいものです。
今回は、比較試験としてでしたが、米松も杉も適材適所。
使える道が広がったということですので、あとは皆さんの木の家に使うのみ!!

こんな実験を通して、いろいろな木が有効に使ってもらえるようになって欲しいものですね。
私も普及活動にがんばります。



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