空を見上げて
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2011年11月

とあるものを製作中・・・


今から、あるものを製作します。
製作といっても、私がするのではありません(汗)・・・素材はイケるのですが、残念ながら技術はないもので、製作はプロに頼む事になるのですが、その製作の為に材料を製材しました。

木曽桧秘密材3




 鋸目が見えますね。









木曽桧の盤です。
平柾材から贅沢に切り出し・・・

木曽桧秘密材2














パカッとあけるとこんな感じです。
平板と角材が2つ。

この角材のうちの右側から、これからあるものが生まれます。あるところからの依頼があり製作するのですが、ちょっと時間がかかるのでかなり先になるかもしれませんが、素晴らしいものに変わります。
完成したらお伝えします。
ちょっと手の込んだものです。喜んでいただけるといいのですが・・・出来上がりに期待です。

木曽桧秘密材1














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立木を見ることの意味


先日の「木を使ってもいいんですか?セミナー」(正式名称ではありません・・・)でも話が出ていましたが、一般的な意見として現在の社会においては「木は伐ってはいけないもの、木は使わない方が環境に優しい」という誤解が、未だに多く信じられています。
様々な媒体からの情報や、これまでの社会のありかたなどからのイメージも大きく作用していることと、やはり正しい知識と情報が伝わっていないことが背景にあると思います。

一元的には言い切ることができないテーマですが、木や森をはじめ自然のことや環境を考えるには有意義な話題であります。

木や森のことを考えるといっても、今の世の中において普段の生活の中ではなかなか考える機会というものがないのも事実です。
案内したようなセミナーに参加するのも一つの手ですが、それとはまた違った考える機会を持つこともとても大切です。

ここで少しカタいお話。
みなさん、「親・おや」という漢字を考えてみてください。
その字は「立ち木を見せる」と書きます。
つまり、親が子供を山に連れて行き、そこにそびえる木々を見せ「木はどう生きているのか、木が自分たちに何を伝えているのか、木は自分たちに何をもたらしてくれているのか・・・」と言ったことを話すのです。
自分たち人間の中心となった世界の事だけではなく、人間よりも遥かに永い年月を生きている木々や巨木を見て、畏敬の念を抱くとともに謙虚に生きていくべき理を学ぶ。
そして、自分たちの小ささを知り、命の短さを知ってこそ、大きな世界と自分の知らなかった世界が見えるのだと教えたのかもしれません。

そうして子供たちを導くのが、「親」。

高井の千本杉のところでお話した、杉の木の学名の訳し方のような少し雅な一面を強調したようなお話ですが、とても感じ入る捉え方だと思いませんか?!

私も休日には子供を連れて巨樹巡礼に出かける事があります。

高井の千本杉 6





 高井の千本杉








さすがに山の手入れに連れて行って、土を触り木に触れて、とまではいきませんが、自分たちのスケールを遥かに超える巨樹を見たとき、巨大であるが無機質な物に慣れている目から、何かが剥がれ落ちているだろうことは想像できます。

野間の大けやき 2





 野間の大ケヤキ








私はただ巨樹に会いたいと思いその場所に赴くのですが、やはりそれ以外にもいざ巨樹を目の前にすると、「畏怖、感動、畏敬」といった想いが重なり、様々なことを思い巡らせる時があります。

片岡家のケヤキ






 片岡家のケヤキ







彼らを見て、たまには触れて、その枝が風にそよぐ音を聞いてみると、何かが伝わってくるように感じます。
それは言葉ではなく、自身の内面から聞こえてくる声なのかもしれません。

八つ房杉






 八つ房杉







いろいろと勉強することも良いことですが、やはり自然、こと木が教えてくれることは多岐にわたるとともに、その素晴らしさは想像以上のものです。
親だけではなく、老若男女全ての人が恩恵を受けられる木々。
立ち木から伐採してもなお、いろいろな形で私たちの身近な生活の中にある木材。
それらのことを、立ち木を見ながら考えてみるのも、たまにはいいかもしれませんよ。
巨樹めぐりとはいかなくても、ドライブで山道を散策する時や紅葉を愛でる時、少しそこにある木々のことを深く見つめてみてください。
材木ではない木々が教えてくれる何かが聞こえてくるかもしれません。



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「木を使ってもいいんですか?セミナー」に行ってきました。


先にご案内していました、「木を使ってもいいんですかセミナー」(勝手な名付けですが・・・)に行ってきました。
弊社の記事をご覧いただいている皆さんは出席されていましたか?!

材木屋さんの勉強会


 非常にわかりやすくも、ユーモアたっぷりな井上先生の講演です。






私が会場を一見する限りでは、一般の方歓迎!とはいえどもやはり、木材業界の方がほとんどだったように思います。
業界でもかなり有名な方が来られていましたが、そりゃ井上先生の御教示とあれば納得なのですが、昨日の内容はやはり、一般消費者の方にこそ聞いていただきたい内容でした。

流通の過程で、「商売として木に触る」人たちではなく、「永い期間ずっとその木に触れるお客様」にこそ来ていただき、木を使うことや、そもそも間違った印象が当たり前の様に信じられている誤解が氷解するとても良い機会でしたよ。

内容については、弊社の記事の中に織り交ぜながら、随時お伝えしていきたいと思いますが、やはり、直接伝えたい部分も多々あり、なお一層、弊社での啓蒙活動も加速させていかないといけないなぁ・・・と感じたのでありました。
今後も、いろいろなイベントなども紹介していきたいと思いますので、「参加してみたいなぁ・・・」と思うものにはどんどん申し込んでいただきたいと思いますし、「どこか業界の中には入りづらい・・・」ということがあれば(大いにありえると思いますので・・・業界体質の悪いところです。)、私にお声かけくださっても結構です。
みんなで、正しい木の知識を持って、木の素晴らしい恩恵を受ていただきたいと思いますし、広く見れば、環境の事もいっぱい見えてきますので、その分野でも木の素晴らしさを感じる事が出来ると思いますよ。
それでは、またの機会に会いましょう。



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心のこもった贈り物 −木がもたらす人と人のつながり−


日々想いを綴ったり、たまに渾身の(自慢の?!)木材を紹介したりしている弊社の記事にも、読んでいただき感想を頂ける場面があります。
それは商売の喜びとはまた違う、子どものように喜べる瞬間です。

それは突然やってきます。前回もそうでした。
前回ということは、これで2度目だということです。
そう、同じ方が今回もお便りをくださいました。以前にも紹介しています、神代樟の記事をご覧になってお便り頂いた方です。

今回もいつも通りの達筆にて送っていただきました。
こんな時は、自身の乱筆に嫌気がさすのですが、いまさら治らず・・・

それはさておき、今回は以前にもまして封筒が膨れています。
手に取ると、今回もただならぬ重さ!!
しかも握り応えがしっかりと伝わるこの感じ・・・・今回も「お宝」が封入されているようですぞ!!
と開けてみると・・・

贈り物1














達筆な書とともに現れたのは、芸術的な「黒柿製の鈴」と「和白檀」の雅銘で有名な「コノテガシワ」の木片でした。
封を切った瞬間から、その名の通り「まさか白檀?!!」と思ってしまうくらいに良い香りを放っていたのが、このコノテガシワでした。
これも、一般的な材としては流通することは非常に稀でありながら、彫刻に使われた貴重な残りを譲っていただきました。

贈り物5














本物の正倉院ならぬまでも、沈香や白檀ローズや紫檀神代木や杢木、リグナムバイタが並ぶ「昌倉院」に加わること間違いなしの逸品です!!
マニアにはたまらない贈り物をありがとうございます!!!!

それとともに同封されていたのが黒柿製の鈴。
以前に弊社の黒柿を使ってゴルフクラブを製作していただいたのはご紹介しましたが、今回は材は弊社のものではありませんが、製作者の素晴らしさとその仕上がりにびっくりです。

よく見てくださいよ。

贈り物2




 普通の鈴の形だけかと思うなかれ。








贈り物3














わかりますか?!
一対の鈴ですが、それを束ねているリングも含めて全て、「一本の木をそのまま削り出してできたもの」なんです。
勿論、リングにはどこにもつないだ跡はありません。
綺麗な円(縁!!)を描きながら、また微妙に精緻に作りまれた鈴の感覚を保持しています。
すごい技術です。
自身の手に技が無いので、余計に素晴らしく感じます。
以前にも書きましたが、黒柿は肝心の黒く色づいた芯の部分が割れやすく、また、反りなども激しく乾燥も難しい物であることと、なかなか角材が無い事もあり、これだけのものを削り出す原材料を考えても相当の価値のあるものです。

贈り物4














いやぁ、すごいお宝を送っていただきました。
私からはこんなお宝送る事できません。申し訳ない・・・・
そのかわり、できうる限り渾身の想いを込めて、今後も弊社の記事を更新し、多くの方に必要とされ読み続けられる記事となる様に精進することとします。

木を売って、儲けるだけが材木屋やあらへんで!

そんな亡き会長の声が聞こえてきそうです。
会長はインターネットなどない時代、30年ほど前から業界や日本の住宅を憂い、自身でまとめた小冊子を出版していました。
その気概に(木甲斐?!)に比べれば、こんなに簡単に皆さんに想いを告げられる私は幸せです。
会長の言いたかったことまで、全国に、世界に伝えるぞ!!
愛読者のみなさん、今後もよろしくお願いします。



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沈香(じんこう・イーグルウッド) −その材質−


さて、歴史を踏まえて紹介してきた香木(こうぼく)ですが、今回はその香木の中でも稀少な沈香(じんこう)を詳しくご紹介するとともに、弊社の「もっている」ものをクローズアップしてみたいと思います。

香木の「沈香」という名ですが、読んで字のごとく「沈む香り」と書きます。
またの名を「沈水香」、「沈香木」。
英名はeagle wood(イーグルウッド)。主に貿易名となっているようで、樹脂化したものはagar wood(アガールウッド)と称され、病理的に樹脂で満たされたものはgaharu(ガハル)と呼ばれている。
いずれにせよ、日本では沈香といったほうが耳当たりも良いと思いますね。
植物としては主にジンチョウゲ科アクイアーリア(読み方により、アキラリア)属のものを指し、稀にトウダイグサ科のものもあるという。
つまり、特定の一樹種だけではなく、「そうなったもの」を沈香と呼んでいるのです。
産出国は主にインドやタイ、ベトナム他の東南アジアです。
日本には推古4年(595年)淡路島に漂着した丸太を燃やしたところ、素晴らしい香りが立ち上ったために、朝廷に献上したと日本書紀に記されているくらいに歴史のあるものです。
そして、聖徳太子が観世音菩薩を作られ夢殿に納められ、聖武天皇の時代に中国から渡ってきたものが蘭奢待(らんじゃたい)だといいます。

沈む木といえば、世界で一番重い木「リグナムバイタ」が思い浮かぶ方もいらっしゃるでしょう。
リグナムバイタも脂分が多く、船の回転摩耗部品であるスクリュウなどに使用されていたほどに耐水性、自己潤滑性による耐摩耗性共にとびぬけた性質を持っている物ですがこちらは沈むことは沈みますが、さすがに沈香にはなりません。
精油成分が違うからでしょう。

沈香の意味する沈む木というのは、確かに水に沈む事も指していて実際に沈むものもあるのですが、水に沈みその流れに洗われている間に木質部が浸食され、香り樹脂の沈着した部分のみが残った事によるものでしょう。
ですので、樹種や沈着の具合によっては水に沈まないものもありますし、沈まなくても良い香りを放つものも多々あり、香りは樹種によっての違いもあるのでしょう。
というのも、樹種で大別すると沈香だけで1000種類、更に高貴な伽羅でも100種類あるそうです。

私も知識のない時は、これは何の木なの?!と感じたのですが、限定して用いるのではなく、沈香においてはその香りによって種類を大別していますので、木材マニアの皆さんは樹種を知りたくなる気持ちをぐっと押さえてご覧ください(笑)。
また、香木についてはここでは木材としての観点からのみお伝えしようと思います。「香道」までに及ぶ、壮大な世界はとても私では語れるようなものではありませんので、「香」に興味のある方は専門書を紐解いてくださいね。

それでは早速紹介。

沈香 1














これが、沈香です。
置いているのは胡桃(くるみ・ウォールナット)130幅一枚物フローリングの上ですから、大体の大きさがわかるでしょうか?!
手に取るとこんな感じです。

沈香 3














無知な人間では、誤ってゴミとして処理されそうな位、「なんじゃこれ?!」なサイズですが、立派な沈香木です。
ね、全然材木というか、木ではないでしょう。
こんな木片の何がいいのか?!!普通はそう思います。ですが、普通でない「木の虫」戸田材木店戸田昌志にとっては、とてもお宝なのです。

先に沈香は樹脂の塊の様なものですと書きましたが、やはり樹脂の多いものは良く香ります。
文献には、沈香の中で焚かずとも香るものを伽羅、焚いて香るものを沈香と区別している物もあるくらいに、香りの違いがあります。
何らかの要因で原木に菌が寄生し、その部分に樹脂を分泌し、沈着し熟成したものが伽羅になるとも言われますし、先にも書いたように、沈香も最初から沈む木ではないのです。
沈香の原木となるものは、正常な状態だと主に比重0.4近辺の木材ですから、桧とほぼ同じくらいの密度の木材です。
それが、傷ついた部分などの防腐作用としてのバクテリアの作用によって樹脂が分泌され、それが大きくなると木は枯死してしまい倒木する。
それが永い年月で浸食し樹脂の部分のみ残ったものが沈香木になるのです。
だから、沈むというのが、必ずしも沈む木を指すのではないことがわかると思います。
因みに白檀はインドマイソールをはじめ、インドネシアやオーストラリアやニュージーランド、ハワイやスラウェシに産しビャクダン科の木(sandal wood)ですが、決定的な違いは寄生樹であることです。
根から寄生して大きくなるものなので、通常想像するような「木」のイメージとは少し違う樹木が原木となります。


そして話はもどり沈香ですが、そこには香りを予感させる樹脂が見えるものもあります。

沈香 2














これも細長く、なんか切れっぱし、というようなものですがこれがまた良い香りがするのですよ。
この沈香のを拡大してみると少し光る部分が見えます。

沈香 4














写真ではわかりづらいですが、丸くなっている先端部分から私の指にかけてが
「キラッ」と光っています。
昔は石炭のことを「黒ダイヤ」と呼んだりしていた歌がありましたが、まさしくその様相。なんといっても、価値のある「金」と同等から数倍くらいの値段のつくものもありますから、これはもう白金ならぬ「黒金」ですね。
それくらい高価なものです。

脱線してしまいましたがなるほど、黒光りした部分はとても香りが強く感じます。
当然そうですね。
普通は白檀にせよ沈香にせよ、粉末すら練り物などにして線香などに使用するくらいですから、こんなに沈着していると香りも強い事が想像できると思います。

沈香の名前は聞いた事があるけど実物を見た事が無いという場合も多いと思います。
また、粉末やお香用の小さくカットされている物しか知らない、という事が普通ですが、沈香も元々は「木」ということを見ていただけると思います。
貴重な沈香木の塊。
一般的には早々見る事が無いのではないでしょうか。
白檀をお求め頂いたお客様も、白檀その物を見た事が無いので木のままの塊が欲しいとおっしゃってご来店いただく事が殆どですので、この沈香木もまた然り。
気分を沈める時や、落ち着いたひと時の為にとっておくのもよいでしょう。
そのままの状態でキーホルダーや根付けとして携帯して、持ち歩ける香木と言いのもいいと思います。
粉末や切り材とは違う、木としての沈香の神秘を感じていただけると思います。
ご入り用の場合はご相談ください。

木という植物の材料という観点とは違った素晴らしさを見ていただけることと思います。



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沈香(じんこう・イーグルウッド) -香木について-


行きたくてうずうずしてた正倉院展。予定が詰まりまくっていてまさかの行けずじまいで終わってしまった・・・あぁ、蘭奢待が・・・・・

悔しいので(笑)、記事だけでも香木(こうぼく)ネタで盛り上がりましょう!!
香木の話をするには丁度良い今回の蘭奢待の出展ですが、見学者の方たちも「これが木なのか?」と香りを疑似体験し驚かれるか、歴史上の人物が切り取ったとされる権力の象徴として眺めるかのどちらかではなかろうかと思いますが、どちらにしても、日常の生活からはなかなか遠い存在ですし、街の材木屋さんには特に「関係のない」木の筆頭ではないでしょうか・・・

「普通の」材木屋の扱う木というのは、先ず建材でなくてはならず、それを原材料としてフローリングなり、壁板なり、テーブルなりに加工できるものが前提です。
しかも売れる値段で・・・

だから、香木の様な高くて売れへんし、そもそもその存在すら知らずに「におい嗅いでどうすんの?!」というくらいの勢いですから、木といえど本当に関係性のない木なのです。
一部のマニア材木店を除いては・・・・・・・

はい、もちろん大阪では「ウチ」ですね。
木についてはアホなくらい真面目ですから、少量ながら在庫しています。というか、こんなん在庫とは言えないですね。
子ども同士が、お互いの自慢のおもちゃを競い合い、「オレ、これ持ってるで!!」と得意気に見せる、あのノリの「持ってる」という感覚ですね・・・
自宅にある正倉院ならぬ「昌倉院(しょうそういん。木材馬鹿の蒐集庫。自身の一字から。収蔵宝物はいつか紹介します。笑)」にも保管されていますが、それ以外にも数点「もって」います。

さて、香木とはそもそもどういったものなのか?!
その字の通り、「香る木」ではあるのですが、ではそれがどうしてここまで稀少で貴重なのか?!
そのあたりから話を進めていきましょう。

先ずその歴史ですが、今話題の宝物「黄熟香=蘭奢待(らんじゃたい)」が日本にもたらされたであろう、西暦595年ごろから既にその価値は高く稀少であったことは史実より明らかです。
天皇や天下の武将が切り取って権力を示すほども「高貴」に扱われていたのは、その特有の香り以外に理由があるのでしょう。

一度でも沈香(じんこう)やのちに紹介する伽羅(きゃら)の香りに触れたことのある方なら、あの人を魅了する馥郁たる香りに歴史上の人物が魅了された事も頷けると思いますが、その香りと同時にあるのが「宗教」です。

沈香などの香木は、主にベトナムやインド、タイなどの東南アジアの国々が原産国です。
香木でも白檀などは、ハワイやニュージーランド、フィジーなどにも産しますが、沈香や伽羅となるとまた異なります。

銘木館8




 白檀原木。銘木館にて。









当然沈香などはその原産国でも当然貴重であり、大切にされているわけですが、そもそも「香り」というのは神聖な儀式に必要なものであり、その香りをくゆらすことで、楽器による聴覚から入る「音」とともに嗅覚への香りによる訴えかけで、五感に語りかけて宗教の儀式をより厳かに行うという意味を持っているようです。
当然、香木などを寺院などに寄進した記録も古くから残っていますから、香木を用いることで、更に仏様にすこしでも近づこうという意図も含めての事だと思います。

また、そういった事もあってか、仏像なども香木でなされている事が多く、海を渡ってきた宗教とともにその仏像をみて、昔の日本人はその身仏の御顔にふさわしい「香り」を感じ取ったのでしょう。
それ以来、広葉樹に移り変わって途切れる時代もあったにせよ、仏像彫刻には香木を珍重してきました。
そして、香木が貴重なのには日本には沈香や白檀程の香木というものが無いのも理由の一つです。
当然、樟(くすのき)という、とても強い香りを放つものもあり樟も古来より使われてきた素材ではあるのですが、やはり沈香や白檀といった香木とはその芳香を異にします。
樟以外では、「和白檀」と称される「コノテガシワ」が使われる事もありますが、こちらは白檀とは樹種としては別の物ですが、香りも香木に似ていて、「和=日本」という名がつくのも頷けるものもあります。
こちらも本家白檀とまではいいませんが、稀少な木であります。
それでもやはり後にも先にも日本人らしく、その加工性や落ち着いた木目と優しい香りからでしょう、桧を使うようになるのですが・・・

つまり、香木というのは神々しい物の象徴であり、その香りは「仏を連想させる」鍵だったのでしょう。
そういったことなどから、古来より大切にされる「宝物」として、今もなお正倉院にて一級の扱いを受けているのでしょう。

さて、次回はその香木のうち沈香を詳しくご紹介したいと思います。

沈香・白檀・神代樟















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畏怖すら感じる、高井の千本杉


杉の学名はCryptomeria japonicaです。

「日本」という言葉と、「隠された・覆われたもの」という言葉がはいっていることから、「杉は日本の隠された宝物」と、雅に訳す事が多いですが、(一説には、球果が葉で覆われていることからきたものだそうです。)拡大解釈はともかくとして、我が国日本には、一般的な建築材料としての杉材から花粉症としてこきおろされる杉林まで、本当に多くの杉を抱えています。
当然それらは自然の財産であるのですが、それらとは一味もふた味も違った「本当の財産」といえる杉が多く残るのも日本の特徴です。

それは屋久杉杉の大杉など、全国に聳える巨樹達です。

高井の千本杉 10
























今回は、この写真の巨樹にあってきました。
これは奈良県にある「高井の千本杉」と言います。
その名の通り、千本!とはいかないまでも、天を貫くかの如く幹と枝を伸ばしている姿はまさに巨樹。

高井の千本杉 1














近づくとこのようにまるで剣山のように幾本もの幹がつきだしているのがわかります。

高井の千本杉 3














盛り上がった瘤や、それこそSF映画で森の木々が襲ってくるかのような恐ろしい位の迫力があります。

高井の千本杉 5














この巨躯となんとも言えない容姿をもつこの高井の千本杉、実は合体木だそうです。
なぁーんだ一本の木ではないのか、というなかれ。
ここまで見事に、しかも異形ともいえる様相を呈するようになるものは、如何に合体木といえどそうそうはないはずです。
それに、この高井の千本杉には「曰く」があります。
今までの写真のアングルは、この巨大な千本杉が2本の道の間に位置するため、上側の道路から撮影していたので見えなかったのですが、下側から撮影すると、きっちりとした鳥居がある事がわかります。

高井の千本杉 11
























杉をメインにしているため、失礼ながら鳥居が傾いて写ってしまいました。
このように鳥居があり、中には祠の様に祭られているのが見てとれます。
実際は蜂が生息しているので、祠にはほとんど近づけませんでしたので、詳しくは見えなかったのですが、この巨木の由緒はそばにきちんと残されていますので、確認することが出来ます。

高井の千本杉 4















高井の千本杉 12














実はこの千本杉、井戸を祀る井戸杉です。
由緒書きにもありますが、もともと井戸を囲んで密植された杉がいつの間にか株を合わせたものだそうです。
「千杉白龍大神」とともに祀られている井戸は現在は空井戸だそうですが、地元や県外からも参拝に訪れる事もあるほど大切にされているそうです。

主幹は推定樹齢500〜600年(環境省には700年とあるそうですが・・)だそうです。
堂々の巨樹です。

実は、この千本杉に訪れた時、私だけではなかったんです。
といいますか、他の方がいらしたので、到達できたと言った方がいいかもしれません。
というのも、ちょっとした山の中に位置するため、住所というものではなくその存在の情報だけでこの巨樹を探していた為に、「これ以上車で入るには危険・・・・」と運転慣れした私でも思うくらいの道に入ってしまい、あきらめきれずに車を停め、徒歩で先を目指したのですが、それでもなかなか現れない。
もう諦めようかと思っていたところ、同行していた長男が「そこに人がおる!!」というんです。
まさか、こんなところに人が?!!襲われへんかろか?????と少々不安になりながら上り坂を登ると本当に人がいました。
それもご夫婦で。

とりあえず、身の危険(?!)は回避され安心したところに飛び込んできたのが、やっと会えた、この高井の千本杉だったのです。
そのご夫婦も、この巨樹に会いに来られたそうですが、この方たちがいなければ、あきらめて帰っていたところでした。

そうしてやっと到達した千本杉。
当然、由緒書きも見る暇なく息子に「僕、写真撮るのにあそこに登ってみ。おっちゃんらもさっきそれで写真とったんや。」と。
そう言われても、この異形に畏れ慄いていた私は、「こんなん、足かけたら罰(ばち)当たるで・・・」と心の中で思っていたのですが・・・・

高井の千本杉 6














おいおい、我が子よ。
気が付いたら既に走っていっとるやないか・・・・
しゃーないなぁ・・・と、いつもの儀式(以前までの巨樹巡礼の記事の写真を参照してね。)を執り行いながら比較写真撮影に移るのですが、「ご主人も登らはったらわ!」との声がかかり・・・・

高井の千本杉 7




 登ってもーた。









しかし、見よ!この巨躯。
このまま取り込まれてしまいそうな感覚。
カッコつけてますが、もうサブイボ(大阪弁で、鳥肌の意)出るくらいビビってます。
夏に訪れたのに、ひんやりしているので、余計にサブい。

高井の千本杉 8














当然ながら、一本の幹でさえ私をはるかに凌ぐ大きさです。

杉は元来より水を好む樹種です。
その為、杉の木の含む水分量は桧などの他の針葉樹に比べても相当多く、そこが建築や素材にする折に巧く乾燥させる技術が必要とされる所以です。
が、その性質を利用して、以前は水源を呼ぶために井戸の周りに杉の木を植えるところがあったそうですが、この千本杉も水を集める為の井戸杉だったのでしょうね。
伝わるところによれば、日本最古の井戸杉だとか・・・・

高井の千本杉 2



 離れて撮影。もうそれらだけで林の様相を呈しています。








実際は、外国にもたくさん巨樹があり、日本の巨樹よりも大きいものも多数あります。
が、この国に残る巨樹達は古来よりいろいろと信仰されていたり、この井戸杉の様に人々の生活に近い性質を持っていたり、又は今では珍しい樹種も含めその樹種が豊富であったり、特別な由緒のある木々が多くあるのが我が国です。
巨樹と一口で言ってしまうと、単なる大きさ比べの様になってしまいますが、彼らに実際にあってみるともう、その存在だけで素晴らしく、どこのが大きいとかいう単なる大きさ比べには関心が無くなってきます。
なんでもすぐに入手でき、仮想体験できる世の中だからこそ、直に彼らの存在を感じる意義は大きい!
そう感じるのは材木屋だからではないと思います。
また一つ、忘れられない出会いが増えました。

因みに、この千本杉の近くには国の天然記念物に指定されている「八ツ房杉」と、個人宅に聳える「片岡家のケヤキ」があります。
桜の時期には仏隆寺の千年桜も、ほん近くです。
廻る元気のある方は、奈良の一日巨樹ツアーを組んでみるのもいいかもしれません。
くれぐれも、巨樹や所有者等に対するマナーは守ってくださいね。


高井の千本杉 9
























高井の千本杉所在地

奈良県宇陀市榛原区高井679

仏隆寺の標識のある狭い登り坂から進入すると、私の様にえらい事になりますので、下側の鳥居の方に回られる事をお勧めします。
時間の都合上、下側の道(伊勢本街道のようです。そちらの津越の辻に案内看板があるようです。)を詳しく探れませんでした。そちらからなら、車も進入可能です。




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一般の方大歓迎 木の勉強会


直近のお知らせです(汗)!!

来る11月25日(金)に、大阪のオスカードリーム3階「オスカーホール」にて、一般の方も入場できる「目からウロコ! 木を使ってもいいんですか?」と銘打った講演会が開催されます。

BlogPaint




 午後6時半〜8時(開場午後6時)



















講師も、東京大学の井上雅文先生をお招きしているようですので、内容濃く、更にわかりやすい木に関するお話が聞けるものと思います。

地球温暖化に関する事や、森林伐採についてのお話もあるようです。

もちろん、私も出席するつもりですが、おそらく材木屋さんよりも一般のお客様にこそ聞いていただきたいものとなるはずですので、夕刻よりの開催となりますが、日頃から木材に興味のある方は、是非是非参加してくださいね。
面白いお話が聞ける事と思います。

お申し込み、お問い合わせは下記までどうぞ。

大阪市製材業協同組合

URL: http://www.oosakashiseizai.com
TEL:06‐6685‐4762





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神代漆(じんだいうるし)?!


先日の新聞にすごい記事が載っていました。
といっても、そう感じるのは一部の学者さんと私の様なマニアだけでしょうか・・・

なんと、世界最古となる「12600年前の漆の木片」が福井県若狭町の鳥浜貝塚で出土したそうです。
といっても、出土したのは1984年だそうですが、当時はウルシとヤマウルシの区別ができなかったそうで、今まで最古のウルシは約7000年前のものだったそうです。
7000年前でもすごいのに、12600年前ですよ!!
よく化石にならずに残ったもんです。
材自体は、写真が掲載されていましたが、ホントに「木片」と言うくらいに小さな全長約20cm、太さ約1cmというものですから、「木材」というには少しスケールにかけますが。

それにしても、珪化木・木化石もとても神秘的なものですが、やはり木がそのままの状態で数千年、数万年以上も前の時代から残っているというのは、壮大なスケールの物語を感じますし、地球という星の奥深さと素晴らしさを再認識させてくれるに十分なものです。

大きさ比較珪化木 天板拡大


 珪化木テーブルとそのアップ



とはいえ、記事の方は私ほど材種については興奮しておらず(?!当たり前か・・・)、出土した樹種が漆であるということと、ウルシは本来大陸が起源で、大陸から持ち込まれたという見解が強かったそうですが、今回の発見により、その交流が縄文時代の創世記から始まっていた可能性が示唆されることとなったようです。
また、もし交流がなかったとするならば、ウルシが国内に自生していたという可能性も出てくると言うことを伝えていました。


弊社も様々な神代木を扱っていますが、このような「神代漆?!」には出会ったことがないです。

神代栂 2




 神代栂材









この漆の木片もこれから精密に調査されて、その幹が立っていた年代の気候や風土、環境などが徐々にわかってくるでしょうし、植物の歴史や来歴も、もしかしたら書き換えられるような事が起こるかもしれませんね。

漆角材





 漆の角材




















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カスクオーク(ナラ)幅広無垢一枚物フローリング


皆さんは、オークと聞くとどんなイメージをおもちですか?!
私は専ら「ワイン」が浮かびます。

ジュブ・シャン






DENIS MORTETのMes Cinq Terroirs(ドニ・モルテのメ・サンク・テロワール)です。

確か、一級畑などのブドウも混醸の村名ワインだったはず・・・(最近情報に疎いから、うる覚えですが。)

初めて、Chambertin(シャンベルタン)をのんだ時の感動を思い出します。





それと同じく、ホワイトオークを製材すると熟成されたワインの芳香が頭をよぎり、仕事を忘れる瞬間があります(笑)。
ワイン(だけではないですが)の樽は、ホワイトオーク(通常はレッドオークでは導管という組織にチロースという物質が詰まっていないので、液漏れするためにダメなのです。)の柾目材にて製作され、そのホワイトオークの木の成分と触れる事によって、まろやか且つ素晴らしい香りを身につけ優しい口当たりと、馥郁たる余韻を漂わせる事が出来るのです。

なんて、わかったような言葉を並べていますが、少なくとも「ワインとホワイトオーク」はきってもきれない関係にあります。
美味しいワインを開けた時、少し甘い香りに乗ってホワイトオークの香りを感じる時があります。
実際にその物の香りかというと断定はできませんが、私はそう感じます。そしてその香りが大好きです。

さて、私以外の一般の方はというと、住宅の家具やフローリングが浮かぶでしょうか・・・
実際に、外国では古くからオークは家具に珍重され、曲げ木といって人の手で曲線をつける加工を受け付ける為、イスなどの材料などとしても広く使われてきました。
これは、上記の樽の場合も然り。
樽を見た事がある方はいらっしゃるでしょうが、実は裏側を焦がしてあるということは案外知られていないかもしれません。
ワインなどの味わいにも関係するこの「焦がし」ですが、実は味の為だけではなくホワイトオーク自体を曲げる為に熱を加えているのも一つの理由なのです。
熱を加えると曲げる事が可能なのも、オークの大きな特徴です。

ホワイトオーク。白い楢。
ブナ科のドングリのなる木の仲間です。日本の楢(なら・オーク)に相当するものです。

ホワイトオーク原木


直訳するとおかしな感じですが、学名もそれに近くQuercus albaといいます。
ヨーロピアンオーク以外の一般的なホワイトオークは主に北米からの10種類程のオークを総称して用いている呼称です。
live oakやchestnut oakなんていうものもあり、後者などは、「栗か楢かどっちやねん!!」と突っ込みたくなる名称ですが、これらも含めてホワイトオークです。
因みにオークという呼称について、「樫(かし)なのか、楢(なら)なのか?」という疑問については「オークって樫の木?!」の記事を参照いただきたく思います。

ホワイトオークは、昔から家具などに使われてきた、と言いましたがそれは「まっすぐに伸びること、木目が美しいこと、堅牢であること」など、使用するにあたってこれといった欠点というものが少ない事も理由のうちだそうです。
建築の勉強をしていても、日頃の実務でもやはり未だに「オーク」の名称は広く認知されている様で、無垢のフローリングとしてはもちろん、窓やドアの枠材やカウンターなども設計の時点で「オーク材」と指定されている場合がありますので、オークという名が建築にも如何に重要であるかがわかると思います。

しかしその反面、人気のあまり?!日本の在庫で賄いきれない場合があったり、品薄になったりする製品も出てくる事があります。
そう、今まで多くのお問い合わせを頂きながら、オーク(なら)の無垢フローリングを御紹介しなかったのは、そういった理由からです。
他の樹種は比較的入荷も安定するのですが、オーク(なら)に関しては、入荷してすぐに完売!という場合もあり、お客様にすぐに御案内できない場合が多くありました。
ですが、やはり要望は多く頂きますし、「フローリングの定番」とはいえ他にはない素晴らしいラインナップを揃えていますので、納期を確認頂きながらも御紹介しようということにしたのです。

それがこの「カスクオーク幅広無垢一枚物フローリング」です。

カスクオーク 150 P−4





















オークは時に「森の王」と称されることはとても有名な話ですが、その用途や性質、そして外観からも堂々とした雰囲気を感じる事が出来ますし、そのおおらかな木目や時折現れる「虎斑(とらふ)」が、人々を魅了し続けてきたからこその称号なのでしょう。

ホワイトオーク正柾虎斑 1


ユラユラと揺れながら輝く虎斑は何とも言えないものです。



その証拠に、現在において多彩な柄のフローリングや家具用の印刷化粧シート
がありますが、オーク柄はいつの時代もなくなることのない定番品で、合板フローリングの表面材としては以前にお話したバーチの表面材が現れてもなお、強い人気を持っています。

オーク合板フローリング




ぴっかぴかの合板フローリングのオーク単板(たんぱん)。







現在も、北米やヨーロッパにて、適切に管理された森から出された材である照明のできる森林認証材がありますので、サイズも豊富なうえに、資源としても安心して活用できるのが大きな強みでもあります。

カスクオーク 150 N−2



合板にはない、キャラクターが、本物の森の王の素顔を見せてくれますぞ!!








とはいえ、オークも万能ではありません。
木材を表す数字でいえば、平均比重(ひじゅう)0.75というホワイトオーク。
比重が1に近づくとカチンカチンの硬さという印象ですから、硬すぎず柔らかすぎず・・・より少し硬質な方ですね。(目安として、桧が0.4強位ですからそれよりはかなり硬質であるといえますが・・・数字ではなかなかわかりませんね。)

ですから、軽軟な材よりは重厚な材の方が傾向として比較的材質も安定している様に思われていますが、このオークの場合は気をつけないといけないところが「乾燥」です。
実は、一般的にオークの板目面(木目がタケノコのように出るもの)は収縮が大きく狂いやすい、と言われています。
そのため、乾燥はさせていたとしてもフローリングに加工した後に、割れとまではいかないまでも、ねじれてきたり幅寸法が大きく変わってしまう場合があります。
それはたとえ短いピースを長さ方向につないで作るユニタイプ(UNI)でもです。
一枚物の場合は、その名の通り一本の木から一枚のフローリングをそのままの状態で取るわけですから、木の個性や癖が色濃く残りますから、反りや曲がりなども出やすくなるのはある程度は仕方のない事です。(フローリングとして機能しないものは除く。)
ですが、つなぎ合わせて造るユニタイプは、数か所でつなげるため癖の強い部分は使わなくてもいいですし、接着できれば短いピースでの反りなどはそう気にはならないものです。
その上にウレタン樹脂で固めてしまいますので、オークも身動きのとれない形で固定されてしまいますから、通常はそんなに気になるものではありません。

が、このオークに関しては、ユニタイプでも無塗装の商品の場合は保管中であっても、つないでいる各ピースの幅が違ってきたり、反っていく事があります。
いくら安価だからといって、とりあえずあるものをつなぎ合わせて造るユニタイプのフローリングには注意が必要です。
貼りあがってから、各ピースの幅が違っているということも実際に起こります。
そのため、いろいろなところで見かけるオークのフローリングですが、価格の違いはもしかすると、そういったところに現れるのかもしれません。

それらの木の特性はある程度現れるかもしれませんが、その状態を知って加工しているフローリングがこのカスクオーク幅広無垢一枚物フローリングです。
全く狂いのない、ということはありませんが、こだわっている事の何よりの証明は、これらの一枚物の150幅がフローリングに出来るという点です。

カスクオークS-2





150幅広だから見える、これぞオーク!という木目が多く含まれます。(因みにシャレてみました。)
















カスクオーク 150 N−4






気のせいか、150幅の節は可愛く見えますね。

当然、後に見ていただけるような、大きな節もありますが、木目のダイナミックさが明らかに勝っています。












毎度フローリングの記事では書いていますが、普通に「150幅」といいますが、実際にその幅でフローリングに加工することはさほど難しくはありません。
ですが、その150幅のフローリングを一枚物で、狂いを極力抑えて、安定的にとれるところはかなり少ないのです。
たまたま、10ケースできた!といって、商品になるものではありません。
やはり、ご案内するからには安定的に御案内出来なければいけませんし、ただ幅が広ければグレード基準や、長さなどは二の次・・・・ということでは信用して使う事できませんよね。

これらが、普通のオークフローリングと、カスクオーク幅広無垢一枚物フローリングとの大きな違いです。
当然、いつも御紹介しています130幅広もラインナップしていますので、部屋や雰囲気に合わせて、幅広同士でどちらにするか悩んでいただけます(笑)。

カスクオーク 150 N−7














オークは大きくおおらか且つ落ち着いた木目と、少し灰かかった褐色を持っている中にゴマのような斑(ふ)が点在しています。
そのオークが醸し出す雰囲気はキャラクターごとに様々ですが、そこはやはり森の王。
どのグレードにおいても、住宅の空気を引き締め足元のしっかり感を出してくれるような気がします。


カスクオーク 150 N−3



キャラクター豊かなネイキッドグレード










カスクオーク 150 S−3




軽微な変色や小さな節などを含むセレクショングレード








それぞれ多彩な表情を見る事が出来ます。
また、通常の15mm厚のフローリング以外にも、ブラックウォールナットブラックチェリーでも好評の18mmの定乱尺(ていらんじゃく。長さが一定の物の組み合わせが数種類入っている。)という商品もラインナップしています。
数種類というのは、610mm+1,210mm、710mm+1,110mm、810mm+1,010mm、910mm+910mmという具合の4種類で、ペアの2枚をつなぐと1,820mmになるものです。

こちらは天然オイル塗装済みなので、少し表情も違った印象を受けますが、よりおおらかな木目が強調されたような印象を受ける事と、その表情の多彩性をより実感できる乱尺(らんじゃく)でありながら、非常に小さいピースの組み合わせではなく、梱包の中のペア2枚を組み合わせれば1820mmという定尺(ていじゃく)寸法になるという優れ物ですので、短いものを「あぁでもない、ここで同じ長さが続いてしまう・・・」なんていうことなく、スムースに施工でき、尚且つカスクオークの一枚物という贅沢をしっかりと味わう事が出来ます。
是非選択肢に残したいものですよ。

アンティーク物のフローリングや家具、その他レストランやホテルなどの床でも堂々とした貼り上りを見せてくれるオークのフローリング。
我が家での落ち着けるひと時を、そっと足元から支えてくれる事と思います。
住む方との時を刻みつつ、あなたの採用頂いたカスクオーク幅広無垢一枚物フローリングが、アンティークフローリングの様な素晴らしい味わいを重ねていくことを期待して、このフローリングを御案内したいと思います。


弊社へのお問い合わせはこちらから。


カスクオーク 150 P−2



ホワイトオーク正柾虎斑木製名刺ケースとともに・・・









別記事にて、ロシアンバーチ幅広無垢V溝フローリングで大変喜んでいただいている、つなぎ目V溝フローリングを、カスクオークにも設定しました。

カスクオーク幅広無垢フローリング Vプルミエグレード1




150V溝プルミエグレード









カスクオーク幅広無垢フローリング Vセレクショングレード2





こちらも是非体感していただきたいオークフローリングです。






150幅のフローリングがつなぎ目にV溝のある事によって、一枚物を貼りあげたように仕上がる優れ物です。
これはショールームにて一見していただくべきものですよ。

・カスクオーク(ナラ)幅広無垢V溝フローリングはこちらから

・カスクオーク(ナラ)幅広無垢V溝フローリング130幅、CO-32VP(オイル塗装)の完成写真はこちらから
・カスクオーク(ナラ)無垢UNIフローリング90幅、CO-21S(オイル塗装)の完成写真はこちらから
・カスクオーク(ナラ)無垢UNIフローリング75幅床暖房用、CO-24UPと90幅ウレタン塗装CO-21UPの完成写真はこちらから
・カスクオーク幅広無垢つなぎ目V溝フローリングネイキッドグレード、アトリエFUDOさま施工写真はこちらから

カスクオーク以外にも幅広無垢V溝フローリングがラインナップされています。下記記事よりご覧ください。

イースタンアッシュ(タモ)幅広無垢一枚物フローリング
ホワイトアッシュ幅広無垢一枚物フローリング
ブラックウォールナット幅広無垢V溝フローリング
ロシアンバーチ(樺・かば)幅広無垢V溝フローリング
ノルデストウォールナット(胡桃・くるみ)幅広無垢V溝フローリング
ロックメープル(カエデ)幅広無垢V溝フローリング

・その他の無垢フローリング・羽目板ラインナップはこちらの記事下段から


*カスクオーク無垢フローリングを採用頂くにあたって

カスクオークフローリングの原材料のホワイトオークは、ケヤキやタモと同じように環孔材広葉樹であり、キクイムシによる白太(辺材)の食害を受ける可能性があります。
全てがそうではありませんが、採用にはその可能性がある事を含みおき頂きますようによろしくお願いいたします。



カスクオーク 150 P−1




プルミエグレードイメージ










カスクオーク 150 S−1



セレクショングレードイメージ










カスクオーク 150 N−1




ネイキッドグレードイメージ









(写真はフローリング現物ですが、時期や原木によって表情がことなりますので、ご注意ください。)


カスクオーク幅広無垢一枚物フローリング (寸法表記は全てmm単位)

・寸    法 :15×150×1820(150幅広)
              :15×130×1820(130幅広)
              :18×150×1820(150幅広厚物)
              :18×150×610〜(150幅広厚物定乱尺)
              :15×90×1820(90通常)

・形    状 :一枚物・ユニ(たて継ぎ)

・入    数 :150幅広 6枚入り(1.63崙り)/ケース
              :130幅広 7枚入り(1.65崙り)/ケース
              :150幅広厚物 6枚入り(1.63崙り)/ケース
              :150幅広定乱尺 12枚入り(1.63崙り)/ケース
              :90通常 10枚入り(1.63崙り)/ケース

・エンドマッチ :あり

・価    格 :一枚物 無塗装 幅広150 プルミエ  ¥25200(税込¥27216)/1.63

              :一枚物 無塗装 幅広150 セレクション  ¥18960(税込¥20477)/1.63

              :一枚物 無塗装 幅広150 ネイキッド ¥15200(税込¥16416)/1.63

              :一枚物 無塗装 幅広130 プルミエ  ¥22400(税込¥24192)/1.65

              :一枚物 無塗装 幅広130 セレクション  ¥16800(税込¥18144)/1.65

              :一枚物 無塗装 幅広130 ネイキッド  ¥13440(税込¥14515)/1.65

              :一枚物 無塗装 幅広厚物150 プルミエ  ¥入荷未定(税込¥入荷未定)/1.63

              :一枚物 無塗装 幅広厚物150 セレクション  ¥入荷未定(税込¥入荷未定)/1.63

              :一枚物 無塗装 幅広厚物150 ネイキッド ¥入荷未定(税込¥入荷未定)/1.63

              :ユ  ニ 無塗装 幅広130 プルミエ ¥12800(税込¥13824)/1.65

              :ユ  ニ 無塗装 幅広130 セレクション ¥10880(税込¥11750)/1.65

              :ユ  ニ 無塗装 幅広130 ネイキッド ¥9280(税込¥10022)/1.65

              :一枚物 オイル塗装 幅広150定乱尺 プルミエ  ¥入荷未定(税込¥入荷未定)/1.63

              :一枚物 オイル塗装 幅広150定乱尺 セレクション  ¥入荷未定(税込¥入荷未定)/1.63

              :一枚物 オイル塗装 幅広150定乱尺 ネイキッド  ¥入荷未定(税込¥入荷未定)/1.63

              :ユ ニ 無塗装 通常90 プルミエ    ¥11200(税込¥12096)/1.63

              :ユ ニ 無塗装 通常90 セレクション    ¥9520(税込¥10282)/1.63

              :ユ ニ 無塗装 通常90 ネイキッド     ¥7680(税込¥8294)/1.63

              :ユ ニ 無塗装 幅広150 プルミエ  ¥14000(税込¥15120)/1.63

              :ユ ニ 無塗装 幅広150 セレクション  ¥11920(税込¥12874)/1.63

              :ユ ニ 無塗装 幅広150 ネイキッド ¥9600(税込¥10368)/1.63

・運    賃 :別途、地域によりお問い合わせ下さい。

・グ レー ド :プルミエ    材の特色をいかしたトップグレード

               セレクション  小さい節や軽微な色むらを含みます。

               ネイキッド   色むら、節、源平、パテ補修込み。強度的に問題のない節や欠けを含みます。 

・納    期 :無垢商品のため、余裕をもってご確認ください。 


*ご検討の前に弊社からのメッセージを必ずご覧ください。 


お問い合わせ・ショールームのご予約はこちらから                


・表情の違い 参考


カスクオークP-3





プルミエグレードの入り皮
















セレクショングレード(オイル塗装)の色差

カスクオークUNI セレクション2


カスクオーク 150 S−4




セレクショングレードの節影







カスクオーク 150 S−5




セレクショングレードの入り皮







カスクオーク 150 S−6




セレクショングレードの小節







カスクオーク 150 S−7




セレクショングレードの色違い







カスクオーク 150 N−5




ネイキッドグレードの節と補修







カスクオーク 150 N−6




ネイキッドグレード節補修










木のビブリオが、それぞれの木が持つストーリーとともに、こだわりの木材をお届けするブログと、稀少木材・無垢フローリングのホームページです。

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木ぃクンmuku_mokuzai  at 13:15コメント(0) この記事をクリップ! 

戸田材木店にお問い合わせいただくお客様へ


弊社にお問い合わせいただくお客様、本当に有難い事です。
特に弊社の記事をご覧いただいてのお問い合わせというのは、直に顔を見て話を聞いたわけではないので、「どんな人物か、きちんと答えてくれるのか?」というような気持ちを持ちながらのお問い合わせだろうと、いつも思います。
もし、私がお客さんとして木材を探しているとすれば、よさそうなところが見つかっても問い合わせとなると、とても勇気が必要になると思います。
やはり先程の様に、見えない人間に突然話を聞くというのは、とてもやりづらい所があるのと、稀にとても怪訝がられる事があることで、気分的には少し勇気を振り絞らないと、いざ問い合わせ!とまではいきにくいのです。

しかし本当に有難い事に、弊社にお問い合わせいただくお客様はいつも丁寧なメールを頂戴しますし、私の長ぁ〜い説明も聞いていただいています(笑)。
そんなお客様だからこそ、私は一度のメールやお問い合わせの電話での販売や見積もりはいたしません。

平素から、弊社からのメッセージや、その他の記事にて無垢の木材の特徴や表情、変化の違いなどを取り上げてはいますが、それらは画面上では実際に感じる事はできません。
そのために「イメージ」というものが生まれるわけですが、どうしても感じる事が出来ないだけにイメージ先行になりがちなのも、無垢の木材によくあることです。

クルミネイキッドグレード 4














弊社は極力、無垢の木材のいろんな表情を御紹介し、一般的には「欠点」と言われている節や傷もできる限り見ていただけるようにしています。
が、それらもやはり写真や文章ではお伝えする事に限界があります。
普通に営業販売のみを考えるなら、そんな「欠点」など見せず、綺麗なところばかり見てもらえば良いわけですが、それでは、私が納得できません。
それは、先の様に「自分がお客さんだったら・・・」と考えた時に、その物の一面とイメージのみでしか購入できないものには、やはり不安が残ると感じるからです。

木曽桧 2

















ですから、記事上での「カート販売」は一切しておりませんし、サイズのみが書かれた見積もり依頼には、用途やお考えを伺う場合があります。

しかし、それらを理解し何度かやり取りをさせていただいた中に、良い答えを出来る場合が多々ありますし、木材の性質や表情についての一面的な誤解も防ぐ事が出来るのです。
無垢の木材は決して安い買い物ではない場合が多いです。
そりゃそうです。
数十年、数百年という、購入者よりも永い年月生きてきた木材を使うのです。
いくらでも作り出せる人工物とは違い、それなりの対価になることは当然です。
ですから、その対価をより愛着のでるものとし、その樹木の生きてきた年月位以上に大切に使っていただくために、お客様と私達とのコミュニケーションが必要です。

気に入った商品を即座に購入できないもどかしさを感じさせるかもしれません。
使うまでに時間がない!という場合も多々あります。

が、それでも、聞いていただかなくてはならないお話がたくさんあるのです。
商品を検討いただく際には、ショールームにてお話する時間を考慮頂き御予約の上お越しいただくことをお願いたします。
無垢の木材を選んで良かった!と思えるようなお手伝いをしたいと思います。
こんなになんでもスピーディーな時代にそぐわないかもしれませんが、「この木材、どうなのかな?!無垢のフローリングの違いって何だろう?!」、そんな疑問の解決を持って、お待ちしていますので、これからもお問い合わせをお待ちしています。

カットサンプル1
















木ぃクンmuku_mokuzai  at 13:15コメント(0)トラックバック(0) この記事をクリップ! 

今年も開催 正倉院展


今年も紅葉のシーズンの少し前、この時期になりました。
毎年その展示物に興味を掻き立てられる、そう「正倉院展」。
10月29日から催されています。

なかでもやはり気になるのは、紫檀や黒柿を使ったものや香木の数々ですね!!
数年前も香木を一目見ようと、からくもレイトショー(?!)に滑り込んだ思い出があるのですが、今年はなんと、香木の宝物中の宝物「蘭奢待(らんじゃたい)」が出展されていますから、もう行きたくてウズウズしています。

蘭奢待














香木や蘭奢待については後日のコラムに譲るとして、今回皆さんには是非足を運んで欲しいのです。
というのは、新聞に掲載されていたのですが、今年はなんと、蘭奢待の香りを体験できる!!という企画があるのです!!!!!
数年前に、私が香木の香りをきくことができるといいのに・・・・と展示方法に要望を述べましたが、それがいよいよ現実となったようです。

新聞には蘭奢待の大きな写真が掲載されているのと同時に、「蘭奢待 甘い香り?」なんて見出しがついているので、「蘭奢待がかげるのかぁ!!!??」とものすごく興奮して記事を見ていたのですが、よくよくみるとそんなはずはなく、同じ種類の(?!)香木「沈香」の香りを堪能できるコーナーを設置、とあります。
そりゃそうですわ。
なんぼなんでも蘭奢待をくゆらすことはできないですからね。
とはいえ、伽羅(きゃら。香木の最高峰。詳しくは別の機会に。)の香りの染み込んだチップの香りを体験できると言うことです。

一般の方は、「香」や「香木」自体もあまりご存じないでしょうから、沈香の香りをかぐだけでも素晴らしい体験になると思います。
私みたいなマニアはそれをかぐことでさらに、蘭奢待への想いを強くしてしまいます!
以前にかいだ、「伽羅」の香りは何ともいえず・・・・・

おっと、脱線しますので、そのお話はまた次の機会にしましょう。
とにかく、今年はいつもにもまして足を運ぶ価値のある展示になっているようですので、皆さんも是非足を運んで「香りをきいて」きてくださいね。




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