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2011年07月

ノルデストウォールナット(胡桃・くるみ)幅広無垢一枚物フローリングに待望の150幅の追加です!!


無垢一枚物フローリングに新サイズの入荷です。
150幅という、幅広サイズですので「迫力ある」無垢フローリングです!といいたいところですが、この樹種にはそういった言葉は似合わないかもしれません。


クルミプルミエグレード 2


私のD社のスマートフォンとの比較です。
そういえば、今までは自慢のスリム携帯でしたが、やっと流行りのスマートフォンになりました(笑)





スマートフォンにはピンとこない!
私は二つ折り携帯派だ!
という方の為に(?!)一般的に新聞と比べてみましょう。

クルミネイキッドグレード 5


因みに私の手です。広げて約21cmあります。胡桃(くるみ・ウォールナット)幅広150無垢フローリングから、一関節分位ずつ出ているくらい。
因みに、私の一関節は約3cm。ということは、2つで6cm分小さい。21−6は・・・




ということで、150幅広一枚物です。

以前に御紹介しているノルデストウォールナット(胡桃・くるみ)幅広一枚物無垢フローリングに、150幅(15cm)一枚物の追加です。
以前から、たて継ぎのユニタイプと一枚物にて130幅(13cm)のラインナップとしていましたが、今回より更に生産の難しい幅広150を追加いたします。

といっても、今まで紹介してきたブラックウォールナットにしても、ブラックチェリーにしても、またロシアンバーチ(樺・かば)イースタンアッシュ(タモ)も、カスクオークも150幅をラインナップしていますが、一般的に無垢フローリングに限らず、木材というものは幅が広くなると「反り」が大きくなりやすいという性質を持っています。
その為、幅を広く取るのはいいけれど、木材がお皿の様に反ってしまう現象になることがあります。
収縮率の違いや、性質の違いによるものですが、これはどうしても木材にはついてくるものですので、フローリングの様にある程度の平滑性を求められるものについて、やみくもに幅を広げていくことはできない理由の一つがこれです。
もちろん、全てが反ってしまうわけではなく、製材の仕方や徹底した選別、乾燥方法などにより反りや寸法変化を極力抑えることができるので、初めて可能になる寸法が150幅広なのです。

そしてもうひとつは、木材などの用語で「歩留まり(ぶどまり)」という言葉があります。
簡単に言うと、丸太のうちでどれだけほかす(捨てるの意)ところを少なくできるかという事がとても関係しています。
木材は殆どの場合、円形の丸太のように育ちます。
そのため、いざ私たちが使いやすいようにまっすぐに加工しようとすると、どうしても「落とし・落ち」と呼ばれる狙った商品以外に生まれる製材の残りが出てきます。
丸太の外側の円い部分はほぼ必ず落とさないといけません。
ですが、その部分も大事な一本の丸太の一部。極力有効に活用できるように製材を考えないといけません。
そうこう考えていると、なかなか思った寸法ばかりは取れないのが木材の丸太です。
特に150幅の幅広良材ばかり取るのはとても難しいということですね。

といいながらいつもどおりの150幅広の追加です。


クルミセレクショングレード 2















幅が広がって、印象が強くなるかと思いきや、胡桃(くるみ・ウォールナット)独特の優しい雰囲気はそのままです。

クルミプルミエグレード 6














胡桃の語源は「黒い実=くるみ」や、中国から伝わる「呉実」の転訛だとか、はたまた、くるくる廻る実の転訛とも言われています。
どれももっともらしいですね。
黒い実ではなく、黒い胡桃材は同属のブラックウォールナットがあります。


ブラックウォールナット幅広無垢フローリング施工カフェ5



ブラックウォールナットの節ありグレードです。

白太が入ることで、おかしな均一感がなく、自然な木の良さが伝わります。





ブラックウォールナットは学名を juglans nigra といいますが、まさしく黒い胡桃材という意味です。

ブラックウォールナットの方がより人目を引く色合いであることは確かですが、この胡桃も、隠れたスターでもあります。
昔から日本人は、チーク材と胡桃を好む傾向にあるそうです。
チークは当然、その耐久性の高さもさることながら、美しいその茶〜金褐色っぽい油分を含んだ材面の美しさが人気ですが、あえて存在感を主張せず、それでいて優秀な材である胡桃のよさも知られていたのでしょう。

クルミネイキッドグレード 4



一番個性を発揮しているネイキッドグレード










近年でこそなかなか生活では見かけることのない胡桃(くるみ・ウォールナット)ですが、無垢の、しかも幅広フローリングとして提案することができるようになりました。
ぜひ胡桃材の温かさを感じる肌触りと通常では見られない、150という幅広材のマッチングを是非確かめてください。

主張するだけではない、木材本来の良さを表現してくれる胡桃という材をもっと好きになっていただけるような気がします。
そのキャラクターを是非ショールームでお確かめ下さい。
胡桃(くるみ・ウォールナット)幅広150無垢一枚物フローリングのご検討をおまちしております。

*2012年8月、幅広150につなぎ目V溝フローリングを追加しました。

ノルデストウォールナット幅広無垢V溝フローリング s2


幅広ゆえにみられる大きな木目はそのままに、ユニタイプにおけるつなぎ目にV溝を施すことで、乱尺一枚物を張り上げたような雰囲気に仕上がります。






つなぎ目V溝フローリングの施工写真はこちらから

幅広150のもう一つの選択肢、よろしくお願いします。

お問い合わせはこちらから

・ノルデストウォールナット(胡桃・くるみ)幅広無垢一枚物フローリングはこちらから
・ノルデストウォールナット(胡桃・くるみ)幅広無垢V溝フローリングの施工写真はこちらから

・その他の無垢フローリング・羽目板ラインナップはこちらの記事下段から


クルミプルミエグレード 1




プルミエグレード イメージ










クルミセレクショングレード 1



セレクショングレード イメージ










クルミネイキッドグレード 1



ネイキッドグレード イメージ










胡桃(くるみ・ノルデストウォールナット(胡桃・くるみ)幅広無垢一枚物フローリング 150幅広 (寸法表記は全てmm単位)

・寸    法 :15×150×1820(150幅広)

・形    状 :一枚物

・入    数 :150幅広 6枚入り(1.63崙り)/ケース

・エンドマッチ :あり

・価    格 :一枚物 無塗装 幅広150 プルミエ    ¥22800(税込¥24624)/1.63

              :一枚物 無塗装 幅広150 セレクション  ¥17120(税込¥18490)/1.63

              :一枚物 無塗装 幅広150 ネイキッド   ¥12880(税込¥13910)/1.63


・運    賃 :別途、地域によりお問い合わせ下さい。

・グ レー ド :プルミエ    材の特色をいかしたトップグレード

               セレクション 小さい節や軽微な色むらを含みます。

               ネイキッド   色むら、節、源平、パテ補修込み。 

・納    期 :無垢商品のため、余裕をもってご確認ください。 


*ご検討の前に弊社からのメッセージを必ずご覧ください。 


お問い合わせはこちらから                


・表情の違い 参考

クルミプルミエグレード 3



プルミエグレード 入り皮










クルミプルミエグレード 4



プルミエグレード 節










クルミプルミエグレード 5



プルミエグレード 色違い











クルミセレクショングレード 3



セレクショングレード 節











クルミセレクショングレード 4



セレクショングレード 白太とパテ処理










クルミネイキッドグレード 2




ネイキッドグレード 節補修










クルミネイキッドグレード 3




ネイキッドグレード 入り皮補修








*ノルデストウォールナットの表面は何度も丁寧な仕上げ工程を経ていますが、材の性質上、若干のケバ立ちのような状態が残っています。
これに塗装を施したり、無塗装で水分が付着するとケバの立ちが大きくなる事がありますが、材の特徴ですのでご理解ください。

ノルデストウォールナット拡大 2



表面拡大です。無塗装の状態でも若干見えているのがわかるでしょうか。






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金具不使用縞黒檀木製名刺ケース(名刺入れ)が完売いたしました。


良い素材と良い仕事は喜んで受け取ってもらえます。
いつも感じます。
先日、紹介頂いたお客様が即決で、金具不使用木製名刺ケース(名刺入れ)縞黒檀を購入頂きました。
そりにともない、金具不使用縞黒檀木製名刺ケースは完売御礼となりました。
まことにありがとうございます。


黒とこげ茶の縞模様は夜の川に墨を流したような・・・ユラユラとした揺らぎのある流れの様にも見える縞黒檀。
今まではその重量感と、その色合いもあってか男性のお客様が圧倒的に多い樹種だったのですが、今回は女性のお客様に持っていただく事になりました。
まったく予想していなかったのですが、少しは性別で樹種の好みの偏りがあるようですね。
とはいえ、どれが男性用、女性用ということはありません。
その良さを見出して頂き、私の話を少し聞いていただければ(笑)オッケーです。

また今回は紹介していただいた事と、弊社から割合と近い場所である事もありお客様のところまで訪問する機会がありました。
いつもお客様には私を信用していただき、メールとお電話の回答のやり取りで販売させていただくケースもあり、選んでいただける喜びを感じておりますが、今回はまた違った形で喜びを感じる出会いでした。

というのもきっかけが、今回のお客様から知人にたまたま電話があり、時間が取れたので即面談をしたときにその知人の懐から取りい出したる名刺ケースをご覧になって、紹介していただいた次第で、そして先日名刺ケース現物持参で訪問してお話を伺っていると「出会い」についての持論で話が合い、「やっぱり出会いというのは何かがあるよね・・・」と共感していただきました。

一つの名刺ケースと言うものを通してですが、同じ様な考えを持った方とお会いし、共感することや、たまたま知人に連絡が入って名刺ケースを見ていただいた偶然。
それらは偶然というよりも、必然に限りなく近いのかもしれません。
出会うべくして出会う。
そういった出会いを経験させていただく事が年々多くなりました。
おひとりおひとりとの面談時に神経を研ぎ澄まし、その出会いを大切にすること。
簡単に済ましてしまいそうですが、出会いとは本当はとても深い意味のあるものなのかもしれません。

そんな事を再認識させてくれた金具不使用木製名刺ケース。
またの御注文をお待ちしておりますね。

金具不使用木製名刺ケースについてはこちらから
弊社へのお問い合わせはこちらから




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カットサンプルは、そのものの一部分しか知る事ができません


いつも感じますが、同じものが存在しない木材を口頭で説明するのは至難の業です。
だからこそプリント合板やカラーフロアーなるものが台頭したんでしょうが・・・

お客様にとっては、材木屋に聞くわけですから御自身のイメージを抽象的な言葉も含めて木の事を伝えてくださるのですが、いくら材木屋でも木についての話は出来ますが、木を一般的な色や見た感じの印象で言い表すことは不可能に近いです。
私も少しでも伝わりやすい様に説明しようと思うのですが、電話やメールでのお問い合わせだけで木材を伝えるのは限界があります。

また同じ様に、無垢フローリングなどの場合は現物を見る事が出来るものとして「カットサンプル」をご用意していますが、これも無垢フローリングの一部分を見られるにすぎません。


カットサンプル1














ゆえに、グレードの判断基準としてや色の見え方や特徴の判断材料としてはお使いいただけません。
基本的に、グレード基準に準じたフローリング現物をカットして出荷していますが、あくまでも、その木の材質の質感に触れていただくための物だと考えてください。

カットサンプルといえば、一昔前に一帳羅を新調したことがあるのですが、その時に生地の小さなサンプルで材質と色柄を確認し、とても気に入り出来上がりを心待ちにしていました。
出来上がりの電話をもらい、喜び勇んで取りに行くとどこにも私のお気に入りが見つからない。
店員さんに聞いてみると、「こちらですよ。」と言う。
しかしそれは明らかに私の気に入ったものよりも白っぽい・・・私はもっとベージュの濃い物を選んだはずですが、と伝えると、サンプルとの見え方の違いですね、と店員さん。

すぐに選んだしるしのついたサンプルを出してくださり、出来上がったものと合わせてみると、まさしく同じ物!
しかし、こんなイメージではなかったのに・・・・


とはいえ、丁寧に説明してくださった店員さんと、自身の誤解を理解した私は選んだ時以上の満足を頂いて購入したのですが、自分はこんなことないと思っていたのに、初めて「想像以上のカットサンプルとの見え方の違い」に驚いた経験があります。

それと同じように、いや、無垢のフローリングなどの場合は一帳羅よりも面積も広くお部屋の雰囲気や太陽光などによってもかなり印象を変えます。
そのため、無垢フローリングを貼り上げてみるとごく小さなカットサンプルでは見えていなかった物がとてもよく見えてきます。

その時に、「こんなイメージでは・・・・・」と私の様な言葉がでることがあると思います。

皆さんにはそうなっていただきたくありません。
だから、できうる限り遠方でも、お忙しくても御来店いただきショールームにて実物を確認いただきたく思います。
いや、ショールームの物も同じ物のない「唯一のもの」ですので、「より大きな参考」としてになりますが、私の説明を実際に見て聞いて頂きながらフローリングを見ていただくことで、少しでも「イメージの先行」が防げればと思います。


せっかく無垢の木材、無垢のフローリングを選ぶのです。
画面や写真が綺麗ですぐに配送してくれるお店に頼むのも一つの手段ではありますが、正直に欠点とされている部分もお話する木が好きな材木屋の話も聞いてみる価値があるとおもいますよ。

迷って当然です。
いろいろと見て、聞いてみたいな・・・と感じていただければご連絡ください。
お会いしてお話できる事をお待ちしています。

ご連絡はこちらから



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田舎暮らしの良いところ? 舞鶴の大樹 −大関欅−


前回お伝えしたように、中心部から少し離れるととても長閑な舞鶴市。
大工さん達みんな揃って「仕事せんでよかったら、こんなとこに住むん最高やけどなぁ。」とぼそぼそ。
まぁ、たまには「わしゃ、明りが無いといやじゃ。店も無いし、なにせ夜は音がせんから、小川の流れがうるそうて寝られん!!」と言っている人もいましたが・・・

気のせいか、時間の流れも緩やかな様な気がしてしまう、そんな空気がある様に感じる場所でした。
とはいえ、大阪からゆっくりくると3時間近く・・・現実の時間はそそくさと過ぎているようです(汗)

そんな長閑な場所を見ると探してみたくなるもの、あるんですよね。
人と樹が共存しているような長閑な土地にある、そう「巨樹・著名木」です。
探せばやはり、ありました。
なになに・・・案内には「おおぜきけやき」とある。
どんな見事なやっちゃ。横綱にはなっとらんのかな!?とか考えもって、とりあえず会いに行く事にしました。

場所としては、舞鶴にながれる由良川という川があるのですが、その川から少し山あいに入ったところ位です。
と言っても、もう少し北上すれば若狭湾です。
目的の欅につくまでは、川か海がすぐ近くにあります。

この手の巨樹や名木の場合は、看板や目印があるとわかりやすいのですが、今回の大関はそれらしい目印も無く、大体の情報をもとに探すという「ドライブ好きな」私には楽しみな往路となるわけですが、さすがに都会の様に住居表示や目印がたくさんあるわけではないので、曲がり角などは間違わない様にしないと、行き過ぎると戻るのが厄介です。
田舎道や山道の「一本違い」は大違いですからね。気をつけないと・・・

と思いながら探すこと・・・すぐ!
発見です。
地図とほぼ一致。
由良川中学を曲がり、少し入り込んだ公民館の角に一本たっています。


大関欅6















プレハブの現場事務所が場違いですが、これが大関欅です。


大関欅1


 今回もありました由緒書き。

 すぐに特定できました。








舞鶴市の木、欅の大関として指定されたとあります。
実はやはり私と同じで、近くに工事に来られていた方が「これ大関やろ?!横綱はどこや?」と聞かれていました。
というか、私に質問です!
いや、僕も大阪から会いに来てね、横綱は知らんけどあるねやったらぜひ会いたいね、と答えたんですが。


大関欅2




 老樹などにある空洞化も見られます。

 頑張ってきたんやろなぁ。







大関欅4



 ぱっくりと口開けてる。

 人入れそうやけど、土や根に悪いので、あえて入らない事にした。







大関欅5


 でも、やっぱり触れたくて小川べりのコンクリのとこからこんにちは。

 立派でしょ。なんでこんなに斜めに伸びたんやろ。訊いてみたけど、静かに佇んでる大関でした。




大関欅3



 別アングルから。

 道路向かいを工事してる関係かな。作業事務所があって・・・







大関欅7



 でも、道路側から見ると裏に民家あり。

 左手は公民館です。この辺の人は、昔はみんなこの大関に登って遊んだんかなぁ?





大関欅8



 幹の空洞以外は葉も青々として、皮もしっかりしてる。

 緑陰がとてもすがすがしい大樹の下。







大関欅9



 いろんな出来事や気候、また病気などをくぐりぬけたのでしょう。
 ボコボコといろんなところに瘤があります。
 これも立派な大樹の証。





別にそんなに樹高が高いわけでもなく、巨樹に慣れている方にとってはそんなに特段言うほどではない、と感じるかもしれませんが、私にはやはり立派な巨樹に見えました。
山中ではなく、やはり人里で暮らしを共にしてきた大樹です。
大切にされてきたのでしょう。
杉の大杉のところでも書きましたが、この立派な樹木をきちんと大切に残していきたい。
決して天然記念物でなくとも、日本の里の財産だと感じます。
地元の方に、これからも大切にされる事を願います。


大関欅に別れを告げて帰路につく途中、なんともラッキー?
単線の「北近畿タンゴ宮津線」に出会う事が出来ました。
都会の電車とは違い、単線だけに格段に本数が少ないこの電車に遭遇。
多分、大関にあっている途中は通っていないと思うから、1時間位になるのかな?!
思わずシャッターを・・・・

大関欅10














本当に、都会の喧騒とは全く違う世界の様に感じます。
同じ日本、すぐそこには市内の街並みもあるのですが、何とも言えない別世界に入り込んだような感じです。

いいなぁ・・・青空と青い山々と、そして青い単線列車。

帰りたくなくなってきたよぉ!!と心が叫ぶのに鞭打って片道2時間半の帰路につく私でした。
いやぁ、ほんと、田舎はいい!!
また行きたいなぁ、ゆっくりと。


大関欅所在地

京都府舞鶴市水間1062あたり

由良川沿いの由良川中学校を東に入り、北近畿タンゴ宮津線をまたいで程なく、公民館の端。
駐車場は・・公民館敷地内または、ほとんど往来のない道路です。訪れる方は近隣の御迷惑の無い様に。



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田舎暮らしには栗の土台!


先週末焦げるような暑さの中、トラックに荷物を積んでの出張にいって来ました。
大阪から2時間強(正確にはトラックなので早くて2時間半)、北は日本海の近く舞鶴市まで行ってきました。
もちろん仕事で行ったわけですが、大阪より明らかに涼しいだろうと期待していたところを大工さんに聞くと、「涼しいのは夜と明け方だけや。しかも涼しいんやのーて、さぶい(寒い)!!」とおっしゃっていた通り、やはり昼間は日差しがきつかったです。

今回は、古い民家の改造のお仕事で伺ったわけですが、やっぱり古い家は現在の普通の家とはぜんぜん違いますね。
欅(けやき)で造られた玄関、藁と丸太を巧みに編んだ屋根(何度かの改造で隠れてしまっていますが・・)、そして立派なごろんぼ(丸太)の梁。
やっぱり現在の家とは違う雰囲気が満点です。


舞鶴民家1




 解体作業中の民家。










舞鶴民家2



 欅の玄関構え。

 年月を感じさせる風化具合です。







こんな家は、機能性や快適性は「普通の」考えで行くと犠牲になっているのかもしれませんが、やっぱりこんな造りの家がいいなぁ・・・と思うのは私みたいな人だけでしょうか!?
いや、そうでもないからこのような古い民家が人気だそうです。
書店などでも田舎暮らしの本などが売れているみたいだし、そういったテレビ番組も見る事がありますね。

今回の民家も早々に入居が決まるようです。
そのための改造であります。
一通り話しをしたあと中をじっくり見てみると、この家は裏面が急な斜面のために、冬に積もった雪が斜面にもつもり、暖かくなるにつれて溶け出して床下に浸水してくるという事例で床組みから柱の足元まで、見事に腐ってしまっている状態でした。

舞鶴民家3


 写真右手のブロック積み基礎の側が裏面です。

 ブロックは後から積まれたようですが、それこそ後の祭りだったようです。






そして積み上げられた床組みの解体材。
原型を残してはいますが、殆どが手で触ると「ボロッと」崩れてしまうくらいにもろくなっています。
芯材部分はかろうじて残っていますが、芯材よりも耐久性の劣る白太(辺材)が多かったこともあるのでしょうが、多量で永年続いた雪解け水の威力にやられたことをまざまざと見せつけられました。

私が写真におさめていると大工さんがふと、「やっぱり栗はちがうでなぁ・・・まだまだいけるでぇ。」とそばで言う。
ん?!栗??
もしや?!と思い、はずされていない部材を見てみると・・・


舞鶴民家6



 確かに栗。と思う。色変わってるけど、多分そお。

 この湿気でぴんぴんしてることが何よりの証明。






切口を見てみると、ちょっと白太も入ってたみたい。

クリの土台



 写真左上の薄茶色の部分が白太(辺材)。

 腐りきってはいないけど、変色は始まっています。






そりゃそうだ、大きい栗材はとても貴重。
だから少々の辺材があっても丸太に近い状態で使ったんだろうな。
栗といえども、辺材は耐久性に劣る。ちょっと朽ちている部分があった。

それでも芯材はしっかりしているし、部材としてもまだまだ大丈夫。

舞鶴民家4



 周りの桧が腐っている中で、ところどころに栗が残っている。

 どうして混在しているのか?!やっぱり予算の都合か?材が間に合わなかったのか?




弊社でも今までに、「土台」という基礎の上にすえる住宅部材としてクリの木を販売したことがあります。
といっても、2回位かな。
はっきりいって、家の土台に桧よりも量が少なく高価であるクリを使おうという方は、少なくとも都会では殆どいない。
見えなくなってしまうような部分にお金を使う人は少ないし、尚且つ住宅を手がける人も、クリの良さを知る人が少ない。
だから、土台なんか隠れてしまうのに、そんなとこにお金使わんと、内部のキッチンとかにつかいましょう!となっちゃうわけ。

隠れちゃうとはいえ、土台は文字通り「一番下で家を支えている」部材。
湿気もうけるし、重さにも耐えないといけない。虫も来るし、耐久性を求められる部材です。
でも、今の人はそこは気にしていない。
見えるところばかり。
と思ってしまうこともある。

私の自宅の土台は青森ひば。
クリと迷ったけど、青森ひばの香りに惹かれて決まった。けど、どちらも日本産材としてはとても耐久性の高い樹種。
青森ひばは耐久性、耐虫害性が高く、ヒノキチオールという成分を含むすぐれた樹種です。

それでも、やっぱり高価。周りからは「土台にそこまでするの?!」と嘲笑交えたお言葉をたくさんかけられました。
まぁ、木の虫・木の馬鹿がすることだから、より馬鹿さ加減がひどく見えたのでしょう。
でも、やっぱり適材適所。
木の特性を活かした家にしたい、それが後々のメンテナンス性や家の長寿命化につながると思うからです。

脱線しましたが、そういう意味で言ってもやはり田舎の家は良くできていると思います。
松の大きな梁にクリの土台。桧の大きく太い柱。
ただ、住環境が良いだけではなく、そういった素材を活かしている良さがあるのが特徴だと私は思っています。

この民家ほどではないにせよ、やはり木造住宅の適材適所は守って行きたいものの一つであると思います。
装飾も住宅のよさではあると思います。でも、やはり住むことを目的とした場合、コンピューターの計算上の強さだけではない、素材の力を活かした家作りを心がけてもらいたいと思います。
お施主様のためにも、です。

そのための、本物の材木屋。
素材の特徴を活かした提案ができる材木屋が家作りのお手伝いをしたいと考えています。
急に、土台はクリで!とはいかなくても、素材の良さを活かした建築のお手伝いができると思います。
一本のクリの土台を眺めながら、そんなことを考えていた舞鶴出張。
実はもうちょっと続きがあるんです。

それは次回に。クリ続きではなく・・・環孔材続き?!でお届けしますので、お楽しみに。



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23日はお休みいただきます。


別に遊びに行くわけじゃありません。
一昔前は休みというと、「どんなえぇとこいくねや?!お土産たのむでぇ!」とよくいわれたもんです。
今回も別にえぇとこ行くわけではありません。

今週末の土曜日23日は、私用でどうしてもお休みしないといけないので、弊社自体は営業しておりますが、担当はお休みをいただきますのでお問い合わせの回答やその他業務は、来週順次の回答となりますので、ご了承くださいませ。

来週のご来店ご予約もお待ちしておりますので、宜しくお願いいたします。
それでは、チョコット行ってまいります。



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本物のサクランボから見える、「木の動き」


無垢のフローリングや無垢の板は呼吸をしています、伸び縮みするんです、と声を大きくしていても、やはり自身が実際に体験するか、実際に見てみるかしないとなかなか理解できないところも多いと思います。
だって、カチンカチンの鉄だって、温度が常温から10度上がると1mm伸びるというんですから、植物である木が原料の木材は当然もっと伸び縮みしてしかるべきだと思います。


さて、その伸び縮みですが、実際に見るには自宅に無垢フローリングを施工して、一年の動きを観察してもらうのがいいのですが、その動きによる隙間や反りなどを、無垢フローリングを希望するすべての方が必ずしも理解していただけるとは限らないのが残念なところですので、やはり施工する前に説明する必要があるのです。
といっても、厳しいかもしれませんが、それくらいの事を許容できないのであれば、無垢の木材による住宅やカウンター、無垢フローリングを使う資格は無いのです。
だって、木は自身の体を私たち人間に提供してくれているんだから・・・
飛躍した話と思うかもしれませんが、土や水を浄化してくれる木の役割、そして人間よりも先輩である数十年から数百年の時間を生きてきた物をつかわせてもらうのです。
少なくとも、それらの性質を欠点として否定するのではなく、受け入れて使う位の気持ちは必要であると考えています。


脱線してしまいましたが、木の伸縮です。
見てもらわないとわからない。
これが、面白い事に、伸縮の様子を自宅のお風呂で見れちゃったのです。
我が家のお風呂での子どものおもちゃとして大活躍の「本物のさくらんぼ」が、それを具現化してくれました。


ブラックチェリー幅広無垢一枚物フローリング 2
 本物のさくらんぼ、と言っても残念ながらたべられません。

 本物の桜材(本物の、の意味は上記の本物のさくらんぼの記事を参照してください。)で造った桜の玉です。


ブラックチェリー幅広一枚物無垢フローリングの上に乗せて・・・


一昔前は一般の方でも、「木は動く、割れる、反る」ということは、当たり前に話されていました。
私たちより先に口にしてくださる位でした。
以前にも納めた木材が、乾燥等による伸縮で割れが入った事がありました。
結構高価な木材だったので、施工した大工さんが驚いている横で、「これくらいなら、水分吸うたらひっつきよるわ。」と、お施主様がおっしゃっておられました。
これには、私も感心しましたが、このお客様は年配の方でしたが、ずっと木造住宅に住んできて、木が呼吸することはよくわかるとおっしゃっていましたが、その通りでした。

それと同じように、子どもたちにも目の前で本物のさくらんぼが木の動きを実演してくれていました。
その模様です。


お風呂で本物のさくらんぼ1

 これが、乾燥した状態の本物のさくらんぼ。

 右の割れが、ぱっくり開いているのが見えますね?これも最初からではなく、我が家の風呂にて濡れて子どもたちに酷使(笑)され続けた後に乾燥を繰り返した事によるものです。



これを、こうやって・・・・・

お風呂で本物のさくらんぼ2



 ポチャッとつけておいて、体を洗っているうちに、何とも言えない、綺麗な「濡れ色」になるんです。







そして遊びます。


お風呂で本物のさくらんぼ3














遊びます。時には取りあいして・・・


お風呂で本物のさくらんぼ4














すると、ほら。

風呂上がりの本物のさくらんぼ4














さっきまでの割れ、わかります?!
決してすり替えているわけではありません。
一目瞭然、乾燥して割れたところが、風呂の温かい水分を吸って膨らんできて隙間がひっついたのです。

風呂上がりの本物のさくらんぼ2



 どこにも形跡が見えない。私もびっくりです!!









風呂上がりの本物のさくらんぼ3



 実際は私が指さしている部分が割れていた部分です。

 見えませんよね?!







これが水分による伸縮です。
無垢の天板にも、無垢のフローリングにも、住宅の構造材にだって起こっている現象です。
特に無垢フローリングの場合は、一枚一枚が等間隔で大きな面積でピッチリと密着している(厳密には隙間を開けて施工。)ため、この収縮による動きが如実に現れますし、「隙間」として目立つ事になるのです。

でも、この隙間は悪い事でない事がわかっていただけるのではないでしょうか?
本物のさくらんぼと同じように、乾燥させた無垢フローリングでも割れや隙間の生じる事は避けられません。
普通に起こる現象です。
ですが、割れも隙間も、程度によりますが、伸縮によってついたり空いたりを繰り返しますので、ずっとそのままではありません。
それらの変化を感じられるようでないと、木と付き合うことはできません。

人間はどうしても、物に対して自身の支配下に置こうとしがちです。
ですが、そうではなく、柔軟に共存共栄していく精神を持ち、短所を理解する余裕を持つ必要があることも事実です。
お金を払った商品だから思い通り出ないといけないとか、こんなイメージではないとかいうことは論外です。
木とは付き合っていただけません。
それでも、今は知らなくても少しずつ理解できるようになってもらうのが、私たちの仕事の一つです。

食事の時の「いただきます」の精神のように、木を「使わせていただきます」という方が増えてくださる事を願っています。


風呂上がりの本物のさくらんぼ1














その他の無垢木材の特徴は弊社からのメッセージを是非ご覧ください。

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金具不使用ホワイトオーク正柾虎斑(しょうまさとらふ)木製名刺ケース(名刺入れ)の在庫が少なくなってきました。


皆さんに御愛用頂いて、嬉しい商品「金具不使用木製名刺ケース(名刺入れ)」が、また嬉しい事に在庫僅少樹種が出てしまいました。


ホワイトオーク正柾虎斑

 ホワイトオーク正柾虎斑名刺ケースです。






楢(なら・オーク)材を柾目(まさめ)という木取り方法で製材した時のみにでる独特の燃えるような模様の事です。
因みに、同じブナ科のブナ(ビーチ)や、樫(かし)などは、斑(ふ)という目はでますが、楢(オーク)材の様にゆらゆらとしたものではなく、どちらかというと「ゴマ」のように見えるものだったり、揺らがずにスウッと通ったような伸びやかなものになりますので、柾目面を見れば楢(なら・オーク)と樫(かし)の違いを見分けやすいと思います。


ぶな柾目の斑

 国産ブナ(ビーチ)の正柾の斑






白樫柾 樫目





 こちらは樫の柾目「樫目」です。








また、無垢の木材の特徴として経年での変化があげられますが、経年変化の美しさを見せてくれるのも、このホワイトオーク材の特徴の一つではないかと思います。


一年経過後のホワイトオーク正柾虎斑木製名刺ケース
 2年使って頂いているホワイトオーク木製名刺ケース(左)と、新品(右)の比較。

 色の変化がなんとも良い味わいを出してくれています。これぞ、無垢の木材の醍醐味!!


といっても、ただの「汚れ」だと言った方もいらっしゃるので、感じ方は人それぞれではありますが、本当に無垢の木を好む方にはわかっていただけると思います。

「自身とともに時を重ねる」その良さを、御自分に身につけておきたい!という方にはお勧めの名刺入れ。
在庫少なくなりました。
お問い合わせはお早めにお願いしますね。


金具不使用ホワイトオーク木製名刺ケースはこちらから

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建築に対する姿勢 −それでももっと木を活かせるように私は木にかたよります−


前回のお話で、建築や材料そして建築家の方に対する考えが少し変わりました。
こんな事を言っては本当に失礼なことですが、建築家さんにはあんまりいい印象はありませんでした。
全員の方ではありませんが、いつ現場で打ち合わせしても「木」の特性を無視したような設計や使い方が多かったり、木についても意匠性の為に使うのみで、生き物であることや、木を使う事による恩恵などは一切含まれていない場合はほとんどであったからです。

確かにカッコよかったり、その家に訪れるお客さんは「うわぁ!すごい!!」と言ってくれるかもしれないけど、前回に書いたような私が想う「家の本来の姿」とは全く違うものでした。

本来のお施主様のための木の住宅ではない、ということですね。

本来のものではない、というとやはり資格試験からして頭でっかちの元なのかもしれません。
資格取得のために勉強はするけども、それは机上の勉強であって実際に活躍する場所では殆ど役に立たないか、若しくは現実とはあまり関係のない場合があります。
試験のための勉強であって、実務に生きる勉強でない場合が多いと少し思います。
それは建築だけではなく、そのほかのこともです。
資格がなくても、いろんな知識や教養をお持ちの方はたくさんいらっしゃるし、本当は資格が基本となってスタートできると良いのに、今は資格を取ることと実務での内容が離れているので、どうしても頭でっかちになっちゃうんじゃなかろうか。

そういう意味でいうと、今回の隈さんの本は、いろいろなことを考えさせられるものでした。
建築家について、建築材料について・・・
もちろん、そういう私たちもしっかりとした材木の専門家である必要がある上でのはなしですね。

本の中には、「ムク」の素材という表現が出てきます。
それは木材に限った「無垢」ではなく、「ムク」です。
材料そのもの。
木でなくてもいいんです。
ただ、そんな「ムク」の材料がいろいろとある中で、やはり確かなものを、価値のあるものを、安心できるものを、その「ムク」材の情報と共に届けたい。
そういった思いからです、私の記事に「本物の無垢木材」とあるのは。
無垢=本物、と思われるかもしれませんが、中にはいろんな「ムク」があります。

そのなかで、先に行ったように安心できる情報を持って確かな「無垢材」を届けられる、「本物の」材木屋であるために、大きい商売でなくても「大阪で一番、本物の無垢木材を扱える材木屋」として信頼される為に、取り組んで行きたいと感じています。
「そう思っているんだろ?!」と問いかけられているような、本の締めくくりでした。
全てのニーズにはこたえきれないかもしれないけど、それでも「大阪では木のことは戸田に聞こう」と普通に連想してもらえるようになりたいものです。
そうすれば、私も隈さんの本の「素材」のなかに、「材木屋」みたいなくくりで出られるかな?!

頭でっかちかもしれないけど、やっぱり私は「本物の無垢木材」にこだわる材木屋でありたい。
同業者や他の人から笑われても、お客様が求められる情報を持つ材木店として、日々邁進するのみ!!

お客様に「木」という無垢の素材のことを伝え、喜んでいただけるように・・・
今日も頑張るぞ!



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建築に対する姿勢 −あんまりかたよっちゃいけないなぁ−


子供って意外とすごい。
知ってか知らずか・・・いや、知っているはずないのに大人に「おぉっ!!」思わせるものを出してきたりする。


私に長男が先日図書館に行く時に、「お父さんの好きな木の本を借りてきてあげるわ」というので、自分の読みたいものを借りたらいいよ、といって送りだしたのですが、そこで借りてきた本がちょっと驚きというか、目からうろこが落ちる思いをする事になるのでした。
さすがは、我が息子。
伊達に「お父さんとそっくりやね!」と言われ続けていない・・・(かなり良く似ているらしい・・・そういえば、私の小学校の時の写真は、自分で見ても息子によく似てたなぁ・・・・・やっぱり似てるのか。)

その本とはこれ。
超有名建築家、隈研吾さんが書いている本でした。

隈さんの本1














素材の実験とあります。
なんや、木の本とちゃうやんか・・・とちょっと意地悪な文句をいいつつも中を見てみると、いきなりこんなショッキングな?!(笑)見出しが!!


隈さんの本2














なんじゃ?コンクリートは何がこわいの?!なにか大きな欠点でもあるの?!大丈夫なの?
そんな不安を連想させるような表題でした。
が、もちろんこれは決してコンクリートが危険という意味ではありませんでした。
それは、丈夫でいろんな建築に応用できるから、建築家でもその素材を用いる意味をはっきりと理解せずに使う場合がある、要は万能材料としてしまっている事に対する「こわい」であると私は受け取りました。

確かに私も建築の勉強をかじりましたから、若干はわかるつもりなのですが、残念ながら建築の構造や建築材料として考える時、木という選択肢には良い記述はほとんど見当たりません。
コンクリートや鉄骨には、「こういう理由で優れている」という理由づけをし、こんな建築や間取りが可能などとして説明しているのに、木は伝統的な継ぎ手の名称や腐るから防腐剤を使えとか、釘をこうやって打つと弱いとか、そんな話しか出てきません。
木を使って住宅を建てると環境的にも、住まう人の健康的にも良い事があることなど、これっぽっちも載っていません。
まぁ、設計などをする場合の事ですから、住環境までは要求していないのかもしれませんが、そんな程度しか木の事を知らず、鉄やコンクリートの方が優れていると勉強してきた方に、木造の良さや特徴を活かした家ができるでしょうか?!

言わずもがなNOですね。

ですが、設計や建築の勉強をするときはこんな感じの様です。
大学などの建築課でも、その課程のうちで木や木造に関する授業時間は数えるほどだと聞いた事があります。
もちろん、木や木造に力を入れていらっしゃるところもあるでしょう。
ですが、それが日本の現状。

一般的な街の建築士さんたちは、どうして木を知らないのか、木造住宅に理解がないのかという疑問の理由が少しわかったような気がしていました。

しかし、話は戻って隈さんは違っているようでした。

上の様にコンクリートが必ず万能ではないとし、次々とほかの建築材料についてトライした記録を紹介してくださっています。

隈さんの本3



 窓に使うものという固定観念のあるガラス。










隈さんの本4




 いまや、いろんなものに利用されているプラスチックの事も・・・







その素材を否定するのではなくて、活用できるような建築にしていく。
その素材の持つ意味、その素材が使われてきた意味を知っているから使えるということ。
それが、今の建築には乏しいのだとか・・・

では、隈さんにとって「木」という素材はどうなのか?!
それについては、「本来木の使えない部分に木を使う」という手法で臨まれた事例がのっていますので、詳しくはそちらを見ていただきたいのですが、隈さん自体は「建築の厚化粧は嫌いだ」とおっしゃっています。

その点、木を使っていたとしても、あまりにもごちゃごちゃと無理矢理「木質感」を演出している物は好みではないのでしょう。
そう考えると、今の建築は「木を使っています」ということにプラスして、安価な材料に塗装をしてそれらしい「雰囲気」を出してみたり、それこそ、屋外に使用するのにもかかわらず、単なる一本の材料価格の差だけを見てもっとも安いもので仕上げて「これだけ安くできた!」と得意気になる。
それって、お客様にとっては良い事なのかな?!
また、お客様が了承されていればまだしも、これも木材の本来の性質や用途を無視した傾向ですね。


鉄やコンクリートや木などの、どの材料にせよ、必要でありそれぞれの特徴を持っています。
それぞれの素材を比較するのはあんまり意味ないし、それよりも上手に長所を合わせて使い分けてあげる事が必要なんだと、この本によって感じ、「木、一辺倒」になりがちな頭を少しほぐしてくれたような気がします。
といっても、やはり私は木が好きです。
だからもっと木の長所を知ってもらいたいですし、木の建築などを通して住まう方に喜びや満足を提供できれば、と思います。

以前にも少し書いた事がありますが、この本を読んで想いを再確認したことがあります。
それは、あとがきにも表紙にもしっかりと記されていたことでした。


隈さんの本5



 「子どもたちに伝えたい家の本」と副題にあります。










「家が人を育み、家の力が住まう人の力になる。」

ということ。私なりの解釈と想いが入っていますが、この本の表題の様に建築には「住むところの意味」という事を鑑みる時間と余裕が必要なのです。
かっこいい家、綺麗な家、というのではなく、家というのはやはり家族のいる場所であり、家庭そのものであり、子供にとっても大人にとっても人格形成の大きなステージであると思います。
だから大人だけではなく、子どもに伝えたい家の話になっています。
そんな大切な場所「家」に対する姿勢の持ち方を改めて考える事になった、「さすが!」な本でした。
文面もものごしの柔らかい語り口調になっていて、大人が考える時間をくれる物の様にも感じますので、一度手に取ってみてはいかがでしょうか。

このお話、本とは少し離れますが、派生したお話がもう少し続きます。
それは次回お届けします。



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勿体ない・・・柾目によく出る割れ


木材の木取りのうちでとても貴重な製材の仕方である「柾目取り」。
木の年輪の半径部分、つまり中心の芯材部分を含まずに板や角材にとるので、幅などの寸法が丸太の半径よりも更に小さくしか取る事ができません。

木曽桧の柾盤を加工しているところです。
これで20cm強の幅ですが、この幅を綺麗に取るだけでも難しいものです。

木曽桧 1














木曽桧 2




 大きい節が樹齢の高い木曽桧らしいところですね。









弊社にてご用意している杉柾浮造り(すぎまさうづくり)無垢一枚物フローリングを見ていただければ、柾目取りの美しさがよくお分かり頂けると思います。

ショールーム内 杉柾無節浮造り一枚物無垢フローリング





 弊社フローリングショールームにて。

 杉柾浮造り一枚物フローリングの施工例はこちらです。
節あり浮造りもよろしくお願いしますね。節あり施工例もご覧ください。
30mmの幅広厚板浮造りフローリングもありますよ。













さて、その美しい柾目ですが、稀に気がつきにくい欠点が出る事があるのです。
欠点というか、柾目の板になると気がつきにい症状というのか。
実際に見てもらいましょう。

木曽桧柾板


 短く加工した木曽桧柾板。ここに、上記の症状が見られますが、どこかわかりますか?!








木曽桧柾板2


 このあたりにあるのですが、見えませんよね?

 それくらい気がつきにくいから厄介です。







木曽桧柾板4


 同じ個所を拡大すると・・・

 微かに見える一筋の・・・割れです。








木曽桧柾板3



 木口からみて、指で私が押さえているまさにそこに斜めに割れが走っているのですが、ほとんどわかりませんよね。






木曽桧柾板5


 実は裏側にも貫通していました・・・


こっちは少しわかりやすいですが、これでは板材としては使えない。





木曽桧柾板7




 木口だからわかりやすいですが、木材表面に行くと、綺麗に削ってやっと見えてくる程度にしか見えないので、加工してから気がつくケースが多いです。





木曽桧柾板6




 同じ個所を木口から離れたところで見たものです。
こんなのが、寸法切りして出来上がってから見えてきたりします。





木取りする前に気がつけば対処のしようがあるのですが、せっかく寸法を揃えて造ってからだと、替えがきかないケースがありますし、この割れは柾目の場合は板材を斜めに抜けていくので、表面で割れの部分を外して寸法を作りなおしても、裏面には出てくるという場合が殆どです。
そのため、すごく小さな寸法しかとれなくなってしまったりする、柾目取りで注意しないといけない割れです。

決して木材の欠点ではないと思うのですが、有効活用の点から見ても、材の勿体なさを考えても、「なんでここに出てくんの?!」と思ってしまう、恨めしい割れです。
といっても、木も生き物。
生き物相手のことですから、工場生産品の様に思うようにはさせてくれません。
そこも、もどかしながら面白いところなんですけどね・・・

しかし、タケノコ状に木目の出る板目材の乾燥割れの様に、ガバッと開いてくれれば気がつくんですが、ひそかに割れてるもんだからわかりづらい。
とはいえ、このままでは勿体ないお化けが出そうなので、割れを見てほかの使い道を模索する事にします。(もちろん捨てたりしませんよ。)
木曽桧の良い香りがしています。
お箸か、根付けにでもしてみようかな。



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心安らぐ御山杉の香り


只今弊社新築物件である木の家の為の住宅部材を加工中です。
加工の出来た物から現場にての取り付けです。

その加工材料の中にはいろんな材料があります。

軸回し




 仏間用の部材です。勿論無垢の桧です。








やはりメインは和室の材料である杉や桧が多いですが、中には違うものもあります。

オークの無垢のフローリングにあわせて使用する「ホワイトオーク上がり框(あがりかまち)」や、玄関で腰掛けたりすることのできる式台(しきだい)に「北海道産楢(なら)板」を使用したりしています。


北海道産楢板
 この楢の板は、秘蔵っ子でした。
木目が均整で大人しい良材なので、使うのが惜しい(本末転倒ですが・・・)位に大事にしていた材料です。
今回はその秘蔵っ子を嫁入りさせることにしたのです。
嬉しいやらなんやら複雑な気分・・・





そして、それらに気を取られていると気がつかない素晴らしい材料がこれ。
壁に取り付ける化粧板なんですが・・・


御山杉1














ん?!杉やんか。
そうです、杉です。
但しただの杉ではありません。
「御山杉(みやますぎ)」です。そう、今回のハイライト。
ホワイトオークも北海道産楢(なら)板もとても気になるところですが、今回は私も驚いているこの御山杉。

御山杉とは「伊勢神宮」内に自生する伐採禁止の杉の巨樹を指しています。
風倒木などが稀に市場に出てくることはあるものの、希望の寸法で!ということの通用しにくい木材・・・というよりも、貴重な木です。
そのため、屋久杉同様こんなところも捨てたりはしませんよ。


御山杉3
 稀少な木材には、一般的に欠点とされる部分はつきもの。

 そこを活かしてどお使うかも材木屋次第!!








しかし今回は、希少性とは違い驚きはその香りでした。
多くの方はご存知でしょうが、杉にはリラックス効果や安眠効果の証明されている香りの成分が含まれています。
桧などの香りも良いものですが、杉の香りは又違った良さがあります。
中でも私の大好きな香りの一つであるのは「屋久杉(やくすぎ)」です。

屋久杉といえば通常は、「複雑な木目やその巨木ぶり」に注目が集まりますが、その中でも樹齢が高く油分をたくさん溜め込んだ、「油木(あぶらぎ)」というものがあります。
その油木の香りというのは、普通の杉とも、また油の少ない屋久杉とも違ったもので、私の癒される香りの一つです。
が、その屋久杉の香りとは又一味違う優雅な香りを作業場に放っていたのは、オークでも北海道産楢板でもなく、この御山杉だったのです。

少し甘いような、それでいてしっかりとした芳香。
きつい刺激のあるものではなく、どこか落ち着くような香り。
若々しい杉とは全く違う、とても落ち着いた香りでした。
社内にあったとはいえ、加工したときの香りはまた格別です。

今までは、杉の中では屋久杉の香りが良かったのですが、又一つ、心奪われる香りに出会ってしまいました。
木っていいなぁ。
本当に安らぐ気がします。
皆さんにも感じて欲しいです。そのためにもっと木を広めていかないとね。
私にとって麻薬のようであるその香りに包まれて、今日の業務はとても心地の良いものであったことを付け加えておきますね。
施工されるのが楽しみです。


御山杉2




 式台、框と共に。












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国産栂(こくさんつが)天井板の旧家塀を見てきました


少し前に原板を紹介していました、稀少な「国産地栂(じつが)」を天井板に使用した旧家の塀が完成間近になり、ちょっと見学にうかがいました。
国産地栂は無垢フローリングとしても紹介していますが、その雄大ながら細かな木目と、冬目といわれる硬い杢目の部分が経年により金色に変わっていく様な美しさを持つ日本の稀少な天然樹種です。


国産地栂(じつが・じとが)無節







 地栂幅広150無垢フローリング。



















まだ左官屋さんの仕事が残っていますが、木部は完成していますので、表面を焼いて炭化させて仕上げた「焼き杉」の濃い部分の色合いと、桧の柱の白さのコントラストが美しく映えています。

地栂の天井1














なかなかこのアングルからでは天井板まで覗かれる方もいらっしゃらないと思いますが、それは一般的な話。
以前にも書いたと思いますが、私たちと同じように建築や木材が好きな方は、こんな場所があると「ここの部分はどんな仕事をしてるかな?」とか、「おっ、珍しい。こんな材料使ってる!!」などと、気にしながら見るものです。
それにもまして大きな道路に面しているため、車や人通りも多いので、余計に目にする機会が多い場所です。
だからこそ、今回の大工さんからの提案で「国産栂の天井板」を施工する事になったのです。

地栂の天井2



 立派な瓦の下。見上げてみると桧とは一味違った力強い杢目が見えます。








地栂の天井3


 見えますか?細かな木目ですが、力強く伸びるような印象を受ける地栂(じつが)の木目です。

 天井板とはいえ、今時なかなか無いと思います。





中途半端でここまで、というわけにいかんから予算オーバーしてしもたわ!と、お施主様はおっしゃっていましたが、大工さん他職人さんの仕事もきっちりとこなしていらっしゃる上に、この特別な材料です。
予算以上の「価値」がある物に仕上がっていること間違いなし!
良いものを活かす建築、一般の方から職人さんまでどんな人が見ても「いいなぁ。」と思えるような建築。
そんな建築がもっと増える様に、お施主様や大工さんと一緒になって普及に努めていきたいものです。


地栂の天井4

















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