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私が苦手な樹種、カバザクラ 〜さらに樺(カバ)を知る〜 

本シリーズの始まりは、私がどうしても気になって仕方がない名称の「カバザクラ」でした。
もうすでに1ヶ月半以上も続いているシリーズとなってしまいましたが、まだもう少し、樺(カバ)のお話しを続けたいのです。
なぜかというと、あと二つは取り上げたい仲間があるからです。
そのうちの一つは、このシリーズが始まるきっかけとなった「カバ桜」とおなじく、カバの仲間なのに「桜」の名称がつき、名称だけではなく桜の仲間であるかの如く流通している樹種。
それが「ミズメ(水目)」です。

樹皮に傷をつけると水の様な樹液が流れ出ることから、その名が付いたと言われます。


ミズメ 1


ミズメはカバの仲間ですが、水目桜(みずめざくら)と呼ばれ流通しています。
若しくは、単に桜とされている場合も多くあります。
木材業界では、材質や樹皮が似ていることからそう呼ばれるようになった、とマカバなどと同じ理由なのですが、
面白いことに英名も japanese cherry birch となっていて、やはりサクラカバ、という直訳になるんですね。

ただし、木材としてみると他のカバ同様、サクラには似ていない様に感じるのは私だけでしょうか。
マカバには似ているのですが、さらに緻密な性質とマカバよりも若干重硬なことが特徴。
生育環境の大きな違いは、ミズメは北海道には生息しないと言われていることが最も大きな違いかもしれません。
四国や九州まで分布するという、カバの仲間としては非常に珍しい生息環境を持っているので、数としては多くないものの、私の住んでいる大阪近辺の山でも、少し標高の高いところに行けば他の樹種に紛れてひっそりと立っていたりします。

平均的なものとしては、樹高20m、直径70cmほどだそうですが環境によっては巨木となり、兵庫県綾部市では直径132cmという個体もあるとか・・・
銘木の中にも稀に、カバとして出品されるテーブルになるようなサイズのものがあります。


ミズメ 2


木目も美しく、特に縮み等の杢が出ているものは非常に見栄えがするのですが、これらはカバの仲間の中では太い材が存在するからこそのなのかもしれません。
これらもやはりミズメザクラと表記されていたりしますが、北海道の方からすると「マカバに似た桜があるもんだ!」となるのでしょうか。
確かに、サクラと言ってイメージするピンク色とは異なりますが、その美しさは特筆ものです。
徳島県ではモウカザクラと呼ぶそうですが、モウカの意味は定かではありません。それでもやはりサクラなんですね。

また、こんなに美しいミズメは実は、「カバザクラ」と同じく非常に間違われやすい名称と、不本意な名称の二つを保持していることでも特筆なのです。
秀逸な樹種には別名があったり、様々な地方名があったりしますが、ミズメの場合は混同されたり間違われたりという、少し残念なもの。
私の様な材木屋にとっては、サクラの名を借りずとも非常に優秀で美しい樹種なんですけども・・・・


因みに、皇室においての身の回り品の判別用に用いる「お印」で、徳仁天皇陛下のものが「梓」。
この梓は、ミズメの別名でもありさらに、神話の時代から登場する物語などにも関係してくることから、ミズメがサクラと混同される以上に紛らわしい名称のループに入っていってしまうことになるのです。



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